JPH07316316A - 優れた静電防止機能表面を持った成型材の製造方法 - Google Patents

優れた静電防止機能表面を持った成型材の製造方法

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JPH07316316A
JPH07316316A JP14694794A JP14694794A JPH07316316A JP H07316316 A JPH07316316 A JP H07316316A JP 14694794 A JP14694794 A JP 14694794A JP 14694794 A JP14694794 A JP 14694794A JP H07316316 A JPH07316316 A JP H07316316A
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JP
Japan
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molding material
thermoplastic resin
weight
thin film
molding
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Pending
Application number
JP14694794A
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English (en)
Inventor
Kazuo Koike
一男 小池
Michio Fukushima
三千夫 福島
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KASEI SHOJI KK
Nissin Giken Co Ltd
Original Assignee
KASEI SHOJI KK
Nissin Giken Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】経済的で、表面のどの部分に於いても表面抵抗
率が1.0×10〜1.0×10Ωを示して静電気
防止機能に優れ、耐磨耗性良好な成型材を得る。 【構成】平均径が5〜30μm、平均長が30〜500
μm、アスペクト比が5〜25に調整されたステンレス
繊維を、熱可塑性樹脂とステンレス微細繊維の合計量1
00重量部に対し、30〜65重量部配合して作成した
二次元又は三次元の形状をした薄膜を、目的とする成型
基材表面に複合することにより、基材の持つ物性を損ね
る事なく、表面のどの部分でも均一で表面抵抗率が低
く、優れた静電気特性を持ち且つ耐磨耗性に優れ、又あ
らゆる色調に着色可能な成型材を得る事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】電子・食品・医薬等の広い産業分
野において、各種成型材表面に発生する静電気に起因す
る障害を除去するが求められているが、本発明は、これ
らの要求に対し、表面の如何なる場所においても十分な
静電気防止機能を持ち、又表面の耐磨耗性に優れ、且つ
着色の自由な成型材を提供するにある。
【0002】
【従来の技術】従来より、静電気防止表面を得るため
に、熱可塑性樹脂と導電性充填材の組合せにおいて多く
の方法が行われていた。もっとも安価な方法として界面
活性剤を熱可塑性樹脂に混合する事が行われているが、
表面抵抗率及びその持続性に限界があるとともに、界面
活性剤の表面移行による他物体の汚染等、各産業分野で
の最近の要求に答えられなくなっている。
【0003】特に電子工業分野においては、電波シール
ド材・電子部品関連製品を得る為に、より長期にわたり
優れた表面抵抗率、即ち10〜10Ωの表面抵抗率
を持った成型材が求められている。これが為、成型材全
体に非移行性の導電性充填材を混入する事が広く行なわ
れているが、十分な性能をうるには多量の導電性充填材
の混入を必要としており、成型加工が困難であると共
に、高価になっており実用上問題が生じている。
【0004】これに対し、表面抵抗率が低く静電気特性
に優れ、耐磨耗性良好な二次元又は三次元の薄膜を作成
し、これを成型基材と複合することも検討されている
が、成型加工がより困難になるので、満足すべき結果が
得られていない。即ち十分な静電気発生防止を得るため
に、十分な量の径が十数μm、長さが百μm前後に調整
された微細なカーボン繊維を配合し薄膜を作成した場合
は、カーボン繊維の体積率が大になり、熱可塑性樹脂へ
の分散及び成型操作が困難であった。得られた薄膜は、
異方性がみられ、導電性能が不十分であると共に場所に
より不均一であり、又薄膜の機械的性能が低下した。又
カーボン粉については、成型加工性が良好な限界内にお
いては、表面抵抗率が不十分であるとともに、経時変化
によりカーボン粉の“Breed−out”が見られ、
汚染問題を引き起こしている。更にいずれの場合も得ら
れる成型材は黒以外の有色品を必要とする分野には用い
る事が出来ない。
【0005】又引伸線法で作られた径が数μm−数十μ
m、長さが数mm〜数十mmに調整されたステンレス繊
維が熱可塑性樹脂に混合し成型材を作成した場合は、比
較的長繊維であるため少量の配合においても分散が悪く
なり、特に薄膜加工が困難になっている。これが為大き
い異方性、色むら、性能むらが発生している。静電気防
止機能については、数〜十数部の併用で、体積固有抵抗
は10Ω・cm以下が得れるが、表面の静電防止機能
能に最も関係している表面抵抗率が十分でなく、特に狭
い面積単位の表面抵抗率が場所により大きく変動してい
る。これは微小面積での静電気の発生を意味しており、
表面の静電気防止機能としては十分では無い。
【0006】又鉄、ニッケル、銅、真鍮等の金属の繊維
についても試みられているが、何れも微細繊維化の難し
さ、成型加工中の繊維の変形や切断、繊維表面の酸化変
質、等各々の問題点を持っており、満足すべきものは得
られてない。
【0007】又酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化
錫、酸化亜鉛等の繊維状結晶にインジュムやアンチモン
等をドーピングしたウイスカを配合することも行われて
いるが、これらの導電性充填材はかなり高価であり、又
その表面低抗率は高い電圧依存度を示しているので、火
花放電より半導体等の故障を招いている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記に記した問題点を解
決する為種々検討を行ったが、平均径が5〜30μm、
平均長が30〜500μm、アスペクト比が5〜25に
調整されたステンレス繊維を、熱可塑性樹脂とステンレ
ス微細繊維の合計量100重量部に対し、30〜65重
量部配合して作成した二次元又は三次元の形状をした薄
膜を、目的とする成型基材表面に複合することにより、
基材の持つ物性を損ねる事なく、表面のどの部分でも均
一で優れた静電気特性を持ち、且つ耐磨耗性に優れ、又
あらゆる色調に着色可能な成型材を得る事を見出し、本
発明を完成した。
【0009】即ち平均径が5μmより小さい時は成型加
工中に裁断されて、又平均径が30μmより大きい時
や、平均長が30μmより短い場合は、繊維間接点が少
なくなり表面抵抗率が大きくなる。又平均長が500μ
mより長い時は、繊維の分散悪く、シートの成型加工が
困難になり、薄膜表面の異方性、表面抵抗率の場所によ
る変動、色むらの原因になっている。アスペクト比が5
より小さい場合は、繊維間接点が少なくなるので、表面
抵抗率が大きくなり、又25より大きい場合は、成型加
工性・繊維の分散が悪くなる。配合量が30重量部より
少ない時は、表面抵抗率が高くなると共に耐磨耗性が低
下し、又配合量が65wt%より多い時は、成型加工性
が困難になるとともに、表面平滑性が低下する。上記に
示した範囲のステンレス繊維を使用した場合にのみ、優
れた静電気防止機能を持った成型材を得る事が可能であ
った。
【0010】本発明における熱可塑性樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ABS、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニール、ポリエチレンビニールアルコール、
各種ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフエニレンオ
キサイド、ポリサルフアイド等、及びこれら樹脂の共重
合体、又はこれら樹脂の2種以上の組合せからなるポリ
マーアロイ等が利用出来る本発明における着色剤として
は、通常の無機系、有機系顔料を始め、特殊顔料とて用
いられいいる蛍光顔料や、熱、圧力、電力、電子線、磁
力線により発色する顔料等多くのものが使用可能であ
る。添加量としては、0.1〜5wt%の範囲で目的に
応じ選択出来る。又顔料の分散の為に、必要に応じ少量
の界面活性剤、カップリング剤の添加も可能である。本
発明におけるステンレス鋼の鋼種としては、特に限定の
必要はないが、SUS304、SUS316L、SUS
430、及びその混合品が好ましい。本発明における導
電性充填剤、熱可塑性樹脂、必要に応じ着色剤を配合、
薄膜を作成する方法としては、一般に使用されている押
出成型機・射出成型機・ロール成型形機を使用すること
が出来る。本発明により得られた薄膜と複合される基材
としては、各種の熱可塑性樹脂、熱硬性樹詣、天然物か
らなるフイルム、シート、織物、板状・管状、箱状等の
所定の形状を持っ形状物等、広く用いる事が出来る。又
これら基材と薄膜の複合の方法としては、接着剤よる方
法、熱接着による方法、超音波による方法、多層射出成
型による方法等を用いる事が出来る。
【0011】
【作用】ステンレス繊維は優れた導電性と強靭性を持っ
ているので、又上記に示した形、状の繊維は、成型工程
で切断することなく、多くの熱可塑性樹脂に良く分散し
て薄膜中で均一で多くの繊維間接点を形成するので、如
何なる場所においても優れった導電性と、耐磨耗性等の
機械的強度が得られる。又淡色・平滑な金属表面を持て
いるので、各種着色剤により自由に着色することが可能
である。
【0012】
【実施例】実施例を示して具体的に説明する。実施例及
び比較例において測定法は下記の方法で行った。 表面抵抗率・日本ゴム協会基準規格SRIS2301に
使用されている電極を転用して行った。電極幅;2m
m、電極間距離:2mm、荷重は3kgとして行った。 磨耗量:JISK7204に準じテーバー式磨耗試験機
により行った。荷重;500g、回転数;1000回、
として行った時の磨耗量を測定。
【0013】「実施例−1」 エチレン酢酸ビニール共
重合物(酢酸ビニール共重合比18重量%)50重量部
にたいし、平均径が10μm、平均長が60μmのステ
ンレス微細繊維50重量部、ニッケルチタンイエロー3
重量部を配合、一軸型押出機を用いて混練、造粒後、射
出成型機にて厚み0.8mmの3次元の薄膜を作成し
た。加工性良好で、方向性、色むらのない薄膜が得られ
た。薄膜上の五ケ所で得られた表面抵抗率は、6.55
×10〜8.10×10であり、場所により表面抵
抗率の変動は極めて小さかった。又磨耗量は10mgで
優れた耐磨耗性を示した。この3次元の薄膜と同型の成
型材を多層射出成型法で製造し、表面の静電気特性、耐
磨耗性の優れた成型材を得た。
【0014】「実施例−2〜5、比較例−1〜7」 表
−1に示す様な形状のステンレス繊維を所定重量部配合
した以外は、「実施例−1」に準じて成型材を製造し、
各々「実施例−2〜5」、「比較例−1〜7」とした。
表−2に得られた結果を示す。
【0015】「実施例−6、比較例−8〜9」 ABS
樹脂50重量部に対いし、表−3に示した導電性充填材
を所定重量部、及びフタロシアニングリーン1重量部を
配合、二軸型押出機を用いて厚み1.5mmの2次元の
シートを作成した。このシートをパーチクルボートと酢
酸ビニール−アクリル酸エステル共重合体エマルジョン
系接着剤を用いて複合材を作成した。得られた結果を表
−3に示す。
【0016】「実施例−9」塩化ビニ…ル樹脂35重量
部、DOP15重量部、フタロシアニンブルー2重量
部、ステアリン酸アミド1重量部、ステアリン酸カルシ
ユウム1重量部に対して、平均径12mμ、平均長12
0mμ、アスペクト比10のステンレス繊維50重量部
を加え、ミキシングロールで混煉後、カレンダーロール
で厚み0.15mmのフイルムを作成した。成膜性は良
好で均一に着色したフイルムを得た。このフイルムの五
ケ所で測定した表面抵抗率は、1.1×10〜3.0
×10Ωであり、磨耗量は、15mgであった。のフ
イルムをABS樹脂製ハウジングの表面に熱圧着するこ
とにより表面の静電特性の優れた成型材を得た。
【0017】
【発明の効果】表面抵抗率が1.0×10〜1.0×
10Ωで優れた静電気特性を示すと共に、表面耐磨耗
性等の機械的強度にも優れた成型材がより安価に得られ
たので、電波シールド材・電子部品関連製品等の電子工
業分野の要求を満たす事が可能になつた。
【0014】
【表−1】
【表−2】
【0015】
【表−3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55:02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と導電性充填剤からなる静
    電気防止表面を持った成型材において、その表面層が、
    熱可塑性樹脂とステンレス微細繊維の合計量100重量
    部に対し、平均径が5〜30μm、平均長が30〜50
    0μm、アスペクト比が5〜25に調整されたステンレ
    ス微細繊維を30〜65重量部配合する事からなる成型
    材の製造方法。
JP14694794A 1994-05-24 1994-05-24 優れた静電防止機能表面を持った成型材の製造方法 Pending JPH07316316A (ja)

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