JPH06305723A - シリカ質複合粒子及びその用途 - Google Patents

シリカ質複合粒子及びその用途

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JPH06305723A
JPH06305723A JP8988393A JP8988393A JPH06305723A JP H06305723 A JPH06305723 A JP H06305723A JP 8988393 A JP8988393 A JP 8988393A JP 8988393 A JP8988393 A JP 8988393A JP H06305723 A JPH06305723 A JP H06305723A
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JP
Japan
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silica glass
particles
composite particles
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siliceous composite
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Application number
JP8988393A
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English (en)
Inventor
Masaaki Obata
正明 小畑
Taku Kawasaki
卓 川崎
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高熱伝導性、低熱膨張性であり、高集積化、
複雑化が進んでいるLSI封止樹脂用充填材として好適
なシリカ質複合粒子の提供。 【構成】 改質層を有するシリカガラス粒子であって、
その改質層の組成式はSiO2(1-x)(4/3)x(但し、
0.75≦X≦1)で表され、しかもその厚みが0.1
D(但し、Dは改質層を有するシリカガラス粒子の直
径)以下であることを特徴とするシリカ質複合粒子、改
質層がシリカガラス粒子の表面から侵入した窒素とシリ
カガラスとの反応によって形成されたものであることを
特徴とする上記記載のシリカ質複合粒子、及び上記記載
のシリカ質複合粒子で構成されてなることを特徴とする
LSI封止樹脂用充填材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高熱伝導性、低熱膨張
性のシリカ質複合粒子及びその複合粒子からなるLSI
封止樹脂用充填材に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子は、機械的、熱的、電気的衝
撃や雰囲気変化による素子の損傷を防ぐため、シリカ等
の充填材が配合されたエポキシ樹脂等の樹脂組成物によ
り封止されている。近年、LSI素子の高集積化、複雑
化に伴い、素子からの発熱量の増大による素子の熱損傷
等の問題が生じており、放熱性を高めるために熱伝導率
の高い封止材が必要とされている。
【0003】そこで、封止材に使用される樹脂や充填材
の改良研究が盛んに行われており、例えば、充填材につ
いてみれば、溶融シリカに変えてあるいは溶融シリカと
共に、窒化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ等の高熱
伝導性セラミックス粉末の使用が検討されている(特開
昭61−91243号公報)。しかしながら、高熱伝導
性セラミックスは、その熱膨張が溶融シリカよりも一桁
程度大きいので、それを用いた封止材の熱膨張率は素子
のそれよりも大きくなって熱応力が発生し、素子の破壊
が起こることがある。
【0004】一方、高熱伝導性かつ低熱膨張性のセラミ
ックス粉末としては、熱伝導率の高い無機微粉末を熱膨
張率の低い核粒子の表面に保持させた複合粒子(特開平
3−273039号公報)や、アルミナ系酸化物又はシ
リカ−アルミナ系酸化物を主成分とする内層粒子表面に
窒化珪素層を形成させた複合粒子(特開平4−2856
43号公報)が知られている。しかし、前者では、樹脂
と充填材を混合する工程において無機微粉末が剥離する
し、また、後者では、内層粒子がアルミナ系酸化物又は
シリカ−アルミナ系酸化物で構成されており、しかもそ
の大きさは、目的形状よりも小さく選ばれているので、
内層と窒化珪素層との間に界面が生じ両層の熱膨張差か
ら両層が分離しやすいという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解消し、高熱伝導性セラミックスなみの熱伝導性
と溶融シリカなみの低熱膨張性を兼ね備え、LSI封止
樹脂用充填材として特に好適なセラミックス粉末を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、改
質層を有するシリカガラス粒子であって、その改質層の
組成式はSiO2(1-x)(4/3)x(但し、0.75≦X≦
1)で表され、しかもその厚みが0.1D(但し、Dは
改質層を有するシリカガラス粒子の直径)以下であるこ
とを特徴とするシリカ質複合粒子、上記改質層がシリカ
ガラス粒子の表面から侵入した窒素とシリカガラスとの
反応によって形成されたものであることを特徴とするシ
リカ質複合粒子、及びこれらのシリカ質複合粒子で構成
されてなることを特徴とするLSI封止樹脂用充填材で
ある。
【0007】以下、さらに詳しく本発明について説明す
ると、本発明は、改質されたシリカガラス粒子の直径を
Dとした場合、その表面から0.1D以下の深さまでの
改質層が組成式SiO2(1-x)(4/3)x(但し、0.75
≦X≦1)で表される窒化物であり、残りの核部分はシ
リカガラスで構成されていることが必要である。上記組
成式において、X<0.75では熱伝導率の改善効果は
小さい。なお、X=1の場合は窒化珪素となる。
【0008】一方、改質層の深さが0.1Dをこえる
と、改質層中に生成した窒化珪素及び酸窒化珪素の柱
状、針状、繊維状等の自形の影響が改質されたシリカ質
複合粒子の性状にも現れ、シリカガラス粒子と改質層の
熱膨張差により改質層が剥離し、熱伝導率の改善効果が
小さくなるので、その改質層の深さは0.1D以下であ
ることが必要である。特に封止樹脂用充填材として使用
する場合には、充填率、流動性及び成形性を高め、金型
の長寿命を達成するために、改質層の深さは、その表面
から0.01D〜0.09D特に0.03D〜0.07
Dの範囲にあることが好ましい。
【0009】本発明に係る改質層は、種々の方法で形成
させることができるが、シリカガラス粒子とその表面か
ら侵入した窒素との反応によって形成された改質層であ
ることが望ましい。このような改質層は、物理的又は化
学的手段によってシリカガラス粒子の表面に形成させた
被覆層とは異なるものであり、両者は、改質層又は被覆
層のN分布を例えばEPMAによってを測定するとによ
って区別することができる。シリカガラス粒子とその表
面から侵入した窒素との反応によって形成された改質層
の場合には、表面から内部の深さ方向にN量が減少する
特徴を示す。
【0010】本発明のシリカ質複合粒子をLSI封止樹
脂用充填材として使用する場合、充填率、流動性、成形
性を向上させ、金型の長寿命化を達成するために、シリ
カ質複合粒子の(短径)/(長径)比が0.8以上であ
ることが望ましい。この(短径)/(長径)比は、粒子
をよく分散させ、SEM、TEM等によりその構成粒子
の写真を撮り、それを画像解析装置等の手段によって簡
単に測定することができる。
【0011】本発明のシリカ質複合粒子は、原料のシリ
カガラス粒子表面を、蒸着法、炭化水素ガスの熱分解
法、有機重合体の熱分解物の溶液をコートする方法等の
手段によって、カーボン質物質で被覆した後、それをア
ンモニア−酸素又はアンモニア−空気の混合雰囲気下、
温度1000〜1400℃で加熱後、窒素雰囲気下で降
温することによって製造することができる。温度が10
00℃未満では反応速度が遅く実用的でなく、また、1
400℃をこえるとシリカガラス粒子の焼結及び結晶化
が起こるので好ましくない。加熱時間としては、130
0℃加熱の場合には、1〜6時間が適切である。改質層
の深さとその組成は、シリカガラス粒子表面に被覆する
カーボン量、加熱条件、加熱雰囲気等を変えることによ
って調節することができる。
【0012】なお、シリカガラス粒子表面をカーボン質
物質で被覆することなく、シリカガラス粒子とカーボン
質物質とを混合して窒素含有雰囲気下で加熱したり、あ
るいはシリカガラス粒子を炭化水素と窒素を含む混合雰
囲気下で加熱した場合には、シリカガラス表面に窒化物
粒子が付着するので好ましくはない。
【0013】
【実施例】以下、実施例、比較例、参考例をあげてさら
に具体的に本発明を説明する。
【0014】実施例1〜6 比較例1〜3 平均粒径30μmの球状シリカ粒子の表面を、PVCを
窒素雰囲気下、温度400℃で熱分解して得られた熱分
解物をトリクロルエチレンに溶解した溶液に浸漬した
後、スプレードライヤー(実施例1〜3及び比較例1〜
3))又は窒素−プロパン雰囲気下、温度1100℃で
焼成(実施例3〜6)して、カーボン質で被覆した。
【0015】得られた粒子3gをアンモニア500cc
/分、酸素50cc/分の混合ガス流雰囲気下、温度1
350℃で時間を変え、実施例1〜5及び比較例1〜2
では4時間、実施例6及び比較例3では2時間の加熱を
行った。得られた粒子について、SEMにより改質層の
剥離状態を観察した。さらには、エポキシ樹脂でその粒
子を固めて切断し、粒子断面のN分布をEPMAで測定
し、改質層の範囲及びその組成を求めた。
【0016】オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂:臭素化クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の重量
比が100:20の割合からなる主剤100重量部に硬
化剤としてフェノールノボラック樹脂40重量部を配合
し、さらに実施例1〜6及び比較例1〜3で製造された
粒子粉末を80容量%含有するように混合して樹脂組成
物を製造した。この樹脂組成物を低圧トランスファー成
形し、成形体の熱伝導率を定常法熱伝導率測定装置によ
り測定した。さらには、この樹脂組成物の温度0〜30
0℃における熱膨張率を測定した。
【0017】参考例1〜2 平均粒径30μmの球状溶融シリカ粉末(参考例1)、
窒化珪素粉末(参考例2)を用いて実施例と同様な試験
を行った。それらの結果をまとめて表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明のシリカ質複合粒子は、高熱伝導
性、低熱膨張性であり、高集積化、複雑化が進んでいる
LSI封止樹脂用充填材として好適なものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質層を有するシリカガラス粒子であっ
    て、その改質層の組成式はSiO2(1-x)(4/3)x(但
    し、0.75≦X≦1)で表され、しかもその厚みが
    0.1D(但し、Dは改質層を有するシリカガラス粒子
    の直径)以下であることを特徴とするシリカ質複合粒
    子。
  2. 【請求項2】 改質層がシリカガラス粒子の表面から侵
    入した窒素とシリカガラスとの反応によって形成された
    ものであることを特徴とする請求項1記載のシリカ質複
    合粒子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のシリカ質複合粒子
    で構成されてなることを特徴とするLSI封止樹脂用充
    填材。
JP8988393A 1993-04-16 1993-04-16 シリカ質複合粒子及びその用途 Pending JPH06305723A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998056714A1 (en) * 1997-06-09 1998-12-17 E.I. Du Pont De Nemours And Company Low density silica particles and method for their preparation
JP2011219309A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Nippon Steel Corp AlN改質層を備えたアルミナ粒子の製造方法、及び改質アルミナ粉末
WO2015015548A1 (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 株式会社日立製作所 リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用負極材料の製造法

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WO2015015548A1 (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 株式会社日立製作所 リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池用負極材料の製造法

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