JPH06299506A - 舗装用敷板及びその製造方法 - Google Patents

舗装用敷板及びその製造方法

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JPH06299506A
JPH06299506A JP5089997A JP8999793A JPH06299506A JP H06299506 A JPH06299506 A JP H06299506A JP 5089997 A JP5089997 A JP 5089997A JP 8999793 A JP8999793 A JP 8999793A JP H06299506 A JPH06299506 A JP H06299506A
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JP
Japan
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protrusions
vulcanized rubber
elastic member
insertion member
floor plate
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JP5089997A
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English (en)
Inventor
Setsuo Yanaka
節男 谷中
Kazuto Uragami
和人 浦上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayakawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Hayakawa Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 舗装用敷板上の歩行者の肉体的疲労を少なく
し、騒音を減らし、舗装用敷板の表面が濡れた場合にも
安全に歩行できるようにし、舗装用敷板を長期間使用し
ても、その上層部材と下層部材とが剥離、離脱しにくい
ようにすることである。こうした舗装用敷板を、簡単な
設備で、容易に大量生産できるようにすることである。 【構成】 舗装用敷板1Aが、コンクリート又はモルタ
ルからなる下層部材3と、加硫ゴム、熱可塑性エラスト
マー又は加硫ゴム粉末の分散された液状バインダー硬化
物からなる上層弾性部材2とを備える。上層弾性部材2
の底面2bに複数の突出部4A、4Bが設けられ、隣り
合う突出部の間に挿入部材5が挿入される。挿入部材5
によって、隣り合う突出部の間隔が広がる方向へと突出
部が弾性変形される。突出部4A、4B及び挿入部材5
が下層部材3中に埋設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、舗装用敷板及びその製
造方法に関するものである。この舗装用敷板は、歩道、
遊歩道、自転車道、屋外スポーツ施設、広場、屋上、港
湾施設、飛行場、公園等を舗装するのに適したものであ
り、いわゆるインターロッキングブロック、歩道板、溝
蓋等を含む。
【0002】
【従来の技術】歩道、遊歩道、公園等の舗装面において
は、美観を向上させ、歩行し易くし、雨水を地下に吸収
させるために、種々のインターロッキングブロック、歩
道板、溝蓋等が敷設されている。図6は、従来の舗装用
敷板11を示す断面図である。この舗装用敷板11は、
上層部材12と下層部材13とからなっている。下層部
材13はコンクリートで形成することが一般的であり、
上層部材12はモルタルで形成することが一般的であ
る。こうした舗装用敷板11は、強度や耐久性の点では
優れている。しかし、舗装用敷板11の表面が固いので
歩きにくく、歩行者が疲れるし、歩行の際に騒音が発生
する。また、雨が降って、上層部材12の表面が濡れる
と、モルタルなので非常に滑りやすくなり、歩行者が転
倒する危険が大きかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上層部材
12をモルタルで形成する代わりに、弾性のある加硫ゴ
ムで形成することを検討した。この結果、上記の課題
は、かなり解決されることが判明した。しかし、従来は
予測できなかった新たな問題が生ずることが分かってき
た。即ち、加硫ゴムからなる上層弾性部材と、コンクリ
ートからなる下層部材とは、完全には接着せず、接合強
度が低かった。特に、舗装用敷板は、長年にわたって敷
設されるので、耐久性が絶対に必要である。それにも係
わらず、舗装用敷板を長時間敷設すると、加硫ゴムから
なる上層弾性部材とコンクリートからなる下層部材と
が、剥離、離脱し易かった。
【0004】本発明の課題は、舗装用敷板の上を歩行す
る歩行者の肉体的疲労を少なくし、歩行する際の騒音を
減らし、舗装用敷板の表面が濡れた場合にも、安全に歩
行できるようにすることである。そして、舗装用敷板を
長期間使用しても、舗装用敷板の上層部材と下層部材と
が剥離、離脱しにくいようにすることである。
【0005】また、本発明の課題は、こうした舗装用敷
板を、簡単な設備で、容易に大量生産できるようにする
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンクリート
又はモルタルからなる下層部材と、加硫ゴム、熱可塑性
エラストマー又は加硫ゴム粉末の分散された液状バイン
ダー硬化物からなる上層弾性部材とを備えた舗装用敷板
であって、前記上層弾性部材の底面に複数の突出部が設
けられ、隣り合う前記突出部の間に挿入部材が挿入さ
れ、この挿入部材によって、隣り合う前記突出部の間隔
が広がる方向へと前記突出部が弾性変形して係止部を形
成しており、この突出部及び前記挿入部材が前記下層部
材中に埋設されていることを特徴とする、舗装用敷板に
係るものである。
【0007】また、本発明は、加硫ゴム原料、熱可塑性
エラストマー原料又は加硫ゴム粉末と液状バインダーと
の混合物を金型内に注入して加圧及び加熱処理を施し、
加硫ゴム、熱可塑性エラストマー又は加硫ゴム粉末の分
散された液状バインダー硬化物からなる上層弾性部材を
作製し、この際上層弾性部材の底面に複数の突出部が形
成されるように構成し、次いで隣り合う前記突出部の間
に挿入部材を挿入し、この挿入部材によって、隣り合う
前記突出部の間隔が広がる方向へと前記突出部を弾性変
形させ、次いで前記上層弾性部材を型枠の中に入れ、コ
ンクリート原料又はモルタル原料をこの型枠の中に注入
して硬化させることによってコンクリート又はモルタル
からなる下層部材を作製し、この際下層部材に前記突出
部及び前記挿入部材が埋設されるように構成した、舗装
用敷板の製造方法に係るものである。
【0008】
【作用】本発明の舗装用敷板によれば、上層弾性部材
が、加硫ゴム、熱可塑性エラストマー、又は、加硫ゴム
粉末の分散された液状バインダー硬化物からなるので、
舗装用敷板の表面から足腰へと伝わる衝撃、負担を大幅
に緩和することができる。従って、歩行者の疲労感を少
なくすることができ、また歩行時の騒音を少なくするこ
とができる。歩行者が転倒した場合も、人体に加わる衝
撃が少なく、怪我をしにくい。
【0009】しかも、上層弾性部材の底面に複数の突出
部が設けられ、隣り合う突出部の間隔が広がる方向へと
突出部が弾性変形され、この突出部が下層部材中に埋設
されている。そして、隣り合う突出部の間に挿入部材が
挿入され、この挿入部材によって、隣り合う突出部の間
隔が広がる方向へと突出部が弾性変形され、この状態で
保持され、係止部を形成している。
【0010】従って、この係止部によって、上層弾性部
材が下層部材に対して機械的に結合されている。この突
出部の弾性変形状態は、前記の挿入部材によって保持さ
れている。従って、舗装用敷板を長期間使用しても、舗
装用敷板の上層部材と下層部材とが剥離、離脱しにく
い。
【0011】また、本発明の製造方法では、通常の金型
とプレス成型機とがあれば、上層弾性部材の底面に複数
の突出部を形成できる。この金型も、上型と下型とがあ
れば良く、特殊な構造の金型は必要ない。上層弾性部材
を型枠の中に入れ、コンクリート原料又はモルタル原料
をこの型枠の中に注入して硬化させる工程も、通常の型
枠があれば実施できる。隣り合う突出部の間に挿入部材
を挿入し、この挿入部材によって隣り合う突出部を弾性
変形させる工程も、実施は容易である。
【0012】従って、通常の設備で大量に処理できるの
で、製造コストが低く、設備費用も少なくて済む。即
ち、本発明の製造方法によって、図6に示すような従来
の舗装用敷板と、市場でコスト面からも競争できるよう
になるのであり、この点で、本発明は、産業上極めて有
用である。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係る舗装用敷板1
Aを示す断面図であり、図2は、舗装用敷板1A(1
B)の斜視図である。図1は、図2のI−I線矢視断面
に相当する。図3は、本発明の実施例に係る舗装用敷板
1Bを示す断面図である。舗装用敷板1A(1B)は、
上層弾性部材2と下層部材3とを備えている。上層弾性
部材2は、加硫ゴム、熱可塑性エラストマー、又は加硫
ゴム粉末の分散された液状バインダー硬化物からなる。
下層部材3は、コンクリート又はモルタルからなる。
【0014】本実施例では、舗装用敷板1A(1B)の
平面的形状は、略正方形であるが、平面的に隙間なく敷
設できる形状であれば、種々の形状を採用できる。例え
ば、長方形、菱形、正三角形、正六角形、インターロッ
キングブロックの形状等を例示できる。
【0015】本実施例では、上層弾性部材2の表面2a
に、細かな凹凸が全面にわたって設けられている。この
凹凸により、表面2aが雨等で濡れても、歩行者が滑り
にくくなる。
【0016】舗装用敷板1A(1B)においては、上層
弾性部材2の底面2bに、2列の突出部4A、4Bが形
成されている。突出部4Aの内側面6Aと、突出部4B
の内側面6Bとには、それぞれ細かな凹凸が形成されて
いる。内側面6Aと内側面6Bとは対向している。
【0017】舗装用敷板1Aにおいては、隣り合う突出
部4Aと4Bとの間に、挿入部材5が挿入されている。
この挿入部材5の幅方向の断面図を図5(A)に示す。
挿入部材5の幅方向の断面は、例えば、略三角形であ
る。当接面5a、5bには、細かな凹凸が形成されてい
る。底面5cは平滑面である。挿入部材5の当接面5a
は、突出部4Aの内側面6Aに当接しており、当接面5
bは、突出部4Bの内側面6Bに当接している。本例で
は、当接面5a、5bの凹凸と内側面6A、6Bの凹凸
とが、互いに嵌め合わされている。
【0018】挿入部材5によって、突出部4Aと4Bと
の間隔が広がる方向へと、突出部4A、4Bが弾性変形
する。本例では、突出部4Aと4Bとが互いに所定角度
開く方向へと、突出部4A、4Bが弾性変形している。
この状態で、突出部4A、4Bと挿入部材5とが下層部
材3中に埋設され、固定され、係止部7Aを形成してい
る。従って、係止部7Aによって、上層弾性部材2の上
方への抜けが防止される。
【0019】この点について補足すると、上層弾性部材
2を上方へと引っ張ると、まず突出部4Aと4Bとが互
いに接近し、共に垂直となる方向へと力が働く。しか
し、この動きは、挿入部材5によって阻止される。
【0020】この際、当接面5a、5b(15a、15
b:後述)に細かい凹凸を設け、突出部4A、4Bの内
側面6A、6Bにも細かい凹凸を設け、これらの凹凸を
互いに嵌め合わせるようにすれば、一対の突出部4A、
4Bと挿入部材5(15)との接合力が一層向上する。
この凹凸は、上記のように上層弾性部材2を上方へと抜
くような動きに対しては、特に抑制力となる。
【0021】舗装用敷板1Bにおいては、隣り合う突出
部4Aと4Bとの間に、挿入部材15が挿入されてい
る。この挿入部材15の幅方向の断面図を図5(B)に
示す。挿入部材15の幅方向の断面においては、略三角
形の先端部15fに当接面15a、15bが設けられて
おり、当接面15a、15bには、細かな凹凸が形成さ
れている。当接面15a、15bの下方には、ほぼ垂直
な平滑面15cが形成されている。一対の平滑面15c
の下方にそれぞれ、水平方向に延びる突起15d、15
eが形成されている。
【0022】挿入部材15の先端部15fが、隣り合う
突出部4Aと4Bとの間に挿入されている。挿入部材1
5の当接面15aは、突出部4Aの内側面6Aに当接し
ており、当接面15bは、突出部4Bの内側面6Bに当
接している。本例では、当接面15a、15bの凹凸と
内側面6A、6Bの凹凸とが、互いに嵌め合わされてい
る。
【0023】先端部15fによって、本例では、突出部
4Aと4Bとが互いに所定角度開く方向へと、突出部4
A、4Bが弾性変形している。この状態で、突出部4
A、4Bと挿入部材15とが下層部材3中に埋設され、
固定され、係止部7Bを形成している。従って、係止部
7Bによって、上層弾性部材2の上方への抜けが防止さ
れる。しかも、本例においては、水平方向に延びる突起
15d、15eが、挿入部材15を固定するアンカーと
して働き、突出部4A、4Bを下層部材3中に引き止め
る作用がある。
【0024】次いで、上記の舗装用敷板1A、1B等の
製造方法について説明する。加硫ゴム原料、熱可塑性エ
ラストマー原料、又は、加硫ゴム粉末と液状バインダー
との混合物を金型内に注入して加圧及び加熱処理を施
し、加硫ゴム、熱可塑性エラストマー、又は、加硫ゴム
粉末の分散された液状バインダー硬化物からなる上層弾
性部材2を作製する。
【0025】図4に、この段階における上層弾性部材2
の断面図を示す。上層弾性部材2の底面2bに、真直な
突出部4A、4Bが形成されている。この成形段階にお
いて、突出部4A、4Bが互いに所定角度をなすように
すると、突出部4A、4Bを下金型から脱型することが
難しくなる。または、特殊な形状、構造の金型を使用し
なければならなくなる。従って、この段階では、突出部
4A、4Bをほぼ真直な形状にすることが好ましい。
【0026】次いで、隣り合う突出部4Aと4Bとの間
に、挿入部材5又は15を挿入し、突出部4A、4Bを
共に弾性変形させ、図1又は図3に示す状態にする。
【0027】上層弾性部材を形成するための加硫ゴムの
原料としては、一般にゴム業界で使用される天然ゴム、
スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン
−プロピレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等
を、単独で、又は混合して用いる。この中に、加硫剤、
加硫促進剤、充填剤、軟化剤、着色剤、老化防止剤等を
混合することができる。上層弾性部材を形成するための
熱可塑性エラストマーとしては、SBS(スチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合体)、SIS(スチレン−イ
ソプレン−スチレン共重合体)等がある。
【0028】「加硫ゴム粉末と液状バインダーとの混合
物」における加硫ゴム粉末としては、使用済みゴムタイ
ヤを粉砕して得た加硫ゴムチップ、半加硫ゴムチップ等
が好ましい。液状バインダーとしては、液状のウレタン
バインダーや、液状ブタジエンゴム等がある。
【0029】上層弾性部材の全体の厚さは、舗装用敷板
の表面における弾力性、即ち、歩行の快適さに関係す
る。この厚さは、施工対象によっても異なるが、一般に
は、5−20mm程度が好ましい。
【0030】次いで、上層弾性部材を型枠の中に入れ、
コンクリート原料又はモルタル原料をこの型枠の中に注
入して硬化させることによって、コンクリート又はモル
タルからなる下層部材を作製する。具体的には、通常法
に従って、コンクリート原料又はモルタル原料を型枠中
に注入し、振動固締めを行いながらプレスし、養生し、
下層部材を形成する。この際、下層部材に突出部及び挿
入部材が埋設されるように構成する。
【0031】挿入部材の形状、寸法は、適宜変更でき
る。ここで、当接面5aと5b、15aと15bとがな
す角度が大きいと、突出部4Aと4Bとがなす角度が大
きくなるので、従って、上層弾性部材2の下層部材3へ
の接合強度が大きくなる。しかし、突出部4Aと4Bと
がなす角度が大きくなると、モルタルやコンクリート原
料中の砂利等が、突出部4A、4Bと底面2bとの間に
回り込み難くなる。
【0032】挿入部材の材質としては、加硫ゴム、熱可
塑性エラストマー、加硫ゴム粉末の分散された液状バイ
ンダー硬化物、木質材料、金属材料等を例示できる。以
下、さらに具体的な実験結果について述べる。まず、下
記の各例の舗装用敷板を製造した。
【0033】(実施例1)前記したような方法により、
図1、図2に示す舗装用敷板1Aを製造した。ただし、
上層弾性部材2の厚さは10mmとし、突出部4A、4
Bの長さは30mmとし、突出部4A、4Bの幅は10
mmとし、突出部4Aと4Bとの間隔は10mmとし
た。挿入部材5の断面形状は、一辺が25mmの正三角
形状とした。当接面5a、5b及び内側面6A、6B
に、高さ±1mmの細かい凹凸を設けた。下層部材3は
コンクリートで形成した。舗装用敷板1A全体の厚さ
は、50mmとした。上層弾性部材2は加硫ゴムで形成
した。
【0034】(実施例2)実施例1と同様にして、図
3、図2に示す舗装用敷板1Bを製造した。ただし、挿
入部材15において、先端部15fの形状、寸法は、実
施例1における挿入部材5と同様とした。即ち、一対の
垂直な平滑面15cの間隔は、25mmである。また、
水平方向に延びる突起15d、15eの長さは、それぞ
れ20mmである。
【0035】(比較例1)図6に示す従来の舗装用敷板
11を製造した。上層部材12はモルタルで形成し,下
層部材13は、コンクリートで形成した。
【0036】(比較例2)図6に示す形態の舗装用敷板
11を製造した。ただし、上層部材12は加硫ゴムで形
成し,下層部材13はコンクリートで形成した。
【0037】上記した各例の舗装用敷板について上層弾
性部材又は上層部材の単軸垂直引っ張り剥離試験を行っ
た。また、各例の舗装用敷板を歩道に設置し、歩行性、
歩行時の騒音、歩行後の表面損傷について調べた。これ
らの試験結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】各試験方法を説明する。「単軸垂直引っ張
り剥離試験」は、建研式垂直引っ張り試験によって、上
層弾性部材又は上層部材の引き抜き強さ(kgf/cm
2 )を測定したものである。測定面積は、25mm×2
5mmである。「歩行性」は、次のように評価した。 「○」;歩行が快適にでき、疲労感がない。 「×」;歩行は快適でなく、歩行時に衝撃があり、ある
程度の疲労感が残る。
【0040】「歩行時の騒音」は、次のように評価し
た。 「○」:騒音は、ほとんどない。 「×」:舗装用敷板の表面と歩行者の靴底との間で、騒
音がする。 「歩行後の表面損傷」は、次のように評価した。 「○」:舗装用敷板を1年使用した後においても、表面
の磨耗や上層弾性部材又は上層部材の剥離は見られなか
った。 「×」:舗装用敷板を1年使用した後において、上層弾
性部材又は上層部材の剥離が見られた。
【0041】上記の結果から判るように、実施例1、2
の舗装用敷板においては、いずれの試験結果も良好であ
った。もっとも、実施例2における舗装用敷板1B(図
3参照)の方が、実施例1における舗装用敷板1A(図
1参照)の方よりも、単軸垂直引っ張り強度が大きかっ
た。これは、舗装用敷板1Bにおいては、水平方向に延
びる突起15d、15eもアンカー効果を発揮している
ためであろう。
【0042】比較例1の舗装用敷板においては、歩行が
快適ではなく、歩行時に衝撃があり、ある程度の疲労感
が残るし、騒音も生ずる。比較例2の舗装用敷板におい
ては、上層弾性部材と下層部材とが接着せず、上層弾性
部材と下層部材との間で剥離が生ずる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の舗装用敷板
によれば、舗装用敷板の表面から足腰へと伝わる衝撃、
負担を大幅に緩和することができる。従って、歩行者の
疲労感を少なくすることができ、また歩行時の騒音を少
なくすることができる。歩行者が転倒した場合も、人体
に加わる衝撃が少なく、怪我をしにくい。しかも、互い
の間隔が広がる方向へと弾性変形している隣り合う突出
部によって、上層弾性部材が下層部材に対して機械的に
結合されている。この突出部の弾性変形状態は、挿入部
材によって保持されている。従って、舗装用敷板を長期
間使用しても、舗装用敷板の上層部材と下層部材とが剥
離、離脱しにくい。
【0044】また、本発明の製造方法では、通常の設備
で大量に処理できるので、製造コストが低く、設備費用
も少なくて済む。即ち、本発明の製造方法によって、従
来の舗装用敷板と、市場でコスト面からも競争できるよ
うになるのであり、この点で、本発明は、産業上極めて
有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】舗装用敷板1Aを示す断面図である。
【図2】舗装用敷板1A、1Bを示す斜視図である。
【図3】舗装用敷板1Bを示す断面図である。
【図4】上層弾性部材2の底面2bに、突出部4A、4
Bを形成した状態を示す断面図である。
【図5】(A)は、挿入部材5を示す断面図であり、
(B)は、挿入部材15を示す断面図である。
【図6】従来の舗装用敷板11を示す断面図である。
【符号の説明】
1A、1B 舗装用敷板 2 上層弾性部材 2a 上層弾性部材の表面 2b 上層弾性部材の底面 3、13 下層部材 4A、4B 突出部 5、15 挿入部材 5a、5b、15a、15b 当接面 6A、6B 突出部4A、4Bの内側面 7A、7B 係止部 11 従来の舗装用敷板 12 上層部材 15d、15e 水平方向に延びる突起 15f 先端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート又はモルタルからなる下層
    部材と、加硫ゴム、熱可塑性エラストマー又は加硫ゴム
    粉末の分散された液状バインダー硬化物からなる上層弾
    性部材とを備えた舗装用敷板であって、 前記上層弾性部材の底面に複数の突出部が設けられ、隣
    り合う前記突出部の間に挿入部材が挿入され、この挿入
    部材によって、隣り合う前記突出部の間隔が広がる方向
    へと前記突出部が弾性変形して係止部を形成しており、
    この突出部及び前記挿入部材が前記下層部材中に埋設さ
    れていることを特徴とする、舗装用敷板。
  2. 【請求項2】 加硫ゴム原料、熱可塑性エラストマー原
    料又は加硫ゴム粉末と液状バインダーとの混合物を金型
    内に注入して加圧及び加熱処理を施し、加硫ゴム、熱可
    塑性エラストマー又は加硫ゴム粉末の分散された液状バ
    インダー硬化物からなる上層弾性部材を作製し、この際
    上層弾性部材の底面に複数の突出部が形成されるように
    構成し、次いで隣り合う前記突出部の間に挿入部材を挿
    入し、この挿入部材によって、隣り合う前記突出部の間
    隔が広がる方向へと前記突出部を弾性変形させ、次いで
    前記上層弾性部材を型枠の中に入れ、コンクリート原料
    又はモルタル原料をこの型枠の中に注入して硬化させる
    ことによってコンクリート又はモルタルからなる下層部
    材を作製し、この際下層部材に前記突出部及び前記挿入
    部材が埋設されるように構成した、舗装用敷板の製造方
    法。
JP5089997A 1993-04-16 1993-04-16 舗装用敷板及びその製造方法 Pending JPH06299506A (ja)

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JP5089997A Pending JPH06299506A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 舗装用敷板及びその製造方法

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JP (1) JPH06299506A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154529A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Toyo Sekizai Kk 複合敷石およびその敷設法

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JP2007154529A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Toyo Sekizai Kk 複合敷石およびその敷設法

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