JPH06299461A - 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法 - Google Patents

再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法

Info

Publication number
JPH06299461A
JPH06299461A JP11102893A JP11102893A JPH06299461A JP H06299461 A JPH06299461 A JP H06299461A JP 11102893 A JP11102893 A JP 11102893A JP 11102893 A JP11102893 A JP 11102893A JP H06299461 A JPH06299461 A JP H06299461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber structure
width
regenerated cellulose
cellulose fiber
shrink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11102893A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Sekoshi
健治 瀬越
Minoru Morozumi
稔 両角
Hideo Matsui
秀生 松井
Masao Fuseya
正夫 伏谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP11102893A priority Critical patent/JPH06299461A/ja
Publication of JPH06299461A publication Critical patent/JPH06299461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯による形態の安定性に優れ、且つソフト
でドレープ性に優れた再生セルロース系繊維構造の仕上
方法を提供する。また、加工工程が単純であり、残留ホ
ルマリンによる魚臭等の発生の問題のない仕上方法を提
供する。 【構成】 再生セルロース系繊維構造物を湿潤し、生機
巾の90〜105%の巾で拡布しながら10〜20%の
オーバーフィードをかけて乾燥し、しかる後低張力下に
保持して再湿潤、再乾燥することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯に対する形態安定
性に優れた再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺の織物はそれが再生セルロース系繊
維構造物であれ他の繊維構造物であるにかかわらず、準
備,染色,仕上等を連続加工するに際しては、不可避の
移送により縦方向に伸長してしまう。特に、再生セルロ
ース系繊維は湿潤時に於て10%以上も伸長する性質が
あり、移送による縦方向の伸長は12〜20%程度にも
なってしまう。このような強制的な縦方向の歪を除去す
るために、従来最終仕上工程に於て湿潤後、所定巾に拡
布しながらオーバーフィードをかけて乾燥することが行
われてきたが、オーバーフィードをかければかける程弛
みが生じ、ピンテンターではピン外れが発生し、クリッ
プテンターでは深がみ等のトラブルが発生し、十分にオ
ーバーフィードをかけることができず、かかる繊維構造
物は、洗濯による形態安定性が悪いこと等衣料としての
実用上の欠陥がある。
【0003】かかる形態安定性向上を目的としては
(1)製糸工程での結晶性向上等による糸(綿)質から
の改善、(2)樹脂加工による改善等の方向が提案、実
施されている。しかしながら、(1)の方法は汎用性、
製造コスト等に於て問題があり、(2)の方法は従来よ
り実施されているが、樹脂加工剤の耐久性に起因するの
か繰返し洗濯により収縮率が増大するという欠点や、遊
離するホリマリンによる魚臭の欠点や、更には風合の粗
剛化につながるという欠点がある。
【0004】また、セルロース系繊維である綿に実施さ
れているシルケット加工の目的は、(1)光沢の向上、
(2)染色性の向上、(3)面積安定性の向上等である
が、この加工を再生セルロース系繊維構造物に適用する
と、苛性ソーダ溶液という強いアルカリ処理のため、形
態安定性は向上するが、繊維の溶解・固化現象のため強
力低下が大きく、再生セルロース系繊維のもつソフト
さ、ドレープ性等をなくしてしまい実用に耐えない。
【0005】このアルカリ処理による繊維の溶解・固化
現象を防止するため、多くの研究がなされ、例えば繊維
表面を予め保護剤、例えばポリビニルアルコール,澱粉
等により処理し、その後アルカリ処理する方法がある。
しかし、この方法は、アルカリ濃度,アルカリ剤除去条
件等僅かな変動により、強力のばらつき、染色性のばら
つき、繊維の溶解等が発生し、工業的に適用することは
困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は洗
濯による形態の安定性に優れ、且つソフトでドレープ性
に優れた再生セルロース系繊維構造物の仕上方法を提供
するにある。また、他の目的は加工工程が単純であり、
残留ホルマリンによる魚臭等の発生の問題のない仕上方
法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、再生セル
ロース系繊維構造物を湿潤し、生機巾の90〜105%
の巾で拡布しながら10〜20%のオーバーフィードを
かけて乾燥し、しかる後低張力下に保持して再湿潤、再
乾燥することを特徴とする再生セルロース系繊維構造物
の防縮仕上方法により達成される。
【0008】以下、本発明方法について具体的に説明す
る。
【0009】本発明でいう再生セルロース系繊維構造物
とは、キュプラ,レーヨン,ポリレジック,精製セルロ
ース繊維(商標:テンセル)等からなる織物,編物,不
織布等であり、また該繊維構造物は再生セルロース系繊
維以外にも綿,羊毛,絹等の天然繊維、ナイロン,ポリ
エステル,アクリル等の合成繊維等を含むことができ
る。
【0010】本発明においては、まず公知の毛焼,糊抜
等の準備工程、連続染色工程を終了した再生セルロース
系繊維構造物に水等をパッディング法,スプレー法等で
付与し、湿潤状態となし、しかる後ピン式テンターやク
リップ式テンターを用いて上記織物を生機巾の90〜1
05%の巾で拡布しながら10〜20%のオーバーフィ
ードをかけて乾燥する。生機巾の105%を超えるよう
な巾に拡布しながら乾燥すると織物に耳破れが発生し、
生機巾の90%未満の巾に拡布しながら乾燥すると、弛
みが発生しオーバーフィードを10〜20%かけること
ができないので上記の範囲を必須とする。
【0011】次いで、該織物を低張力下に保持して再湿
潤、再乾燥する。再湿潤は水等をパッディング法,スプ
レー法等で付与することにより行われる。低張力下の湿
潤、乾燥とは具体的には、例えば仕上機への織物の供給
の際に織物の収縮量や供給斑を検知して織物の供給を行
ったりすることが挙げられる。又、乾燥処理は、繊維構
造物の乾燥収縮作用により高張力となり易いので特に注
意を要し、通常よりも緩やかな処理の進行を行うことが
肝要である。このような乾燥装置としてはショートルー
プドライヤーやネット状乾燥機に前記の改造を施したも
のが好ましい。
【0012】
【作用】本発明方法は、湿潤後生機巾の90〜105%
の巾で拡布しながら10〜20%のオーバーフィードを
かけて乾燥するようにしているので、弛みが発生するこ
となく十分なオーバーフィードをかけることができ、縦
方向の伸長を矯正しうるようになる。そして、次いで低
張力下再湿潤、再乾燥するようにしているので、巾方向
に縮み、所定巾の製品が得られるようになる。
【0013】
【実施例】以下、具体的な実施例について説明する。
【0014】実施例1 経糸及び緯糸にレーヨン100%30番手を用い、経糸
密度68本/インチ,緯糸密度60本/インチ,生地巾
135cm(製品所定巾112〜114cm)に製織し
た織物に通常の毛焼,糊抜による準備処理を施し、次い
で連続染色した。連続染色上りの織物の巾は99cmで
あり、縦方向へは15%伸長されており、経糸密度90
本/インチ,緯糸密度56本/インチとなった。
【0015】尚、連続染色上りの織物を無緊張状態で水
に浸漬し湿潤せしめ、遠心脱水した後濡れたままで広げ
た所、巾は108cmに広がり、縦方向へは5%収縮し
た。これを次いでタンブル乾燥した所、巾は105cm
に収縮し、縦方向へは10〜12%収縮した。
【0016】次いで、連続染色上りの織物に水をパッデ
ィング法で付与して湿潤し、テンター巾125cmに拡
げ、テンター部に導入し、オーバーフィードを15%掛
けて乾燥した所、巾は120cmとなり、経糸密度73
本/インチ,緯糸密度58本/インチとなった。
【0017】引き続き、かかる織物をネット状乾燥機で
低張力下に保持して水を付与して再湿潤し、再乾燥し実
施例1の製品を得た。実施例1で得られた製品は、製品
巾113cm,経糸密度81本/インチ,緯糸密度59
本/インチであった。また、実施例で得られた製品の洗
濯収縮率をJIS L−1042 F−2タンブル乾燥
法で測定した所、タテ2.5%,ヨコ0.5%であっ
た。
【0018】比較例1 実施例1の連続染色上りの織物に水をパッディング法で
付与して湿潤し、テンター巾115cmに拡げ、テンタ
ー部に導入し、オーバーフィードを8%掛けて乾燥し比
較例1の製品を得た。比較例1で得られた製品は、製品
巾113cm,経糸密度81本/インチ,緯糸密度55
本/インチであった。また、比較例で得られた製品の洗
濯収縮率をJIS L−1042 F−2タンブル乾燥
法で測定した所、タテ5.2%,ヨコ0.7%であっ
た。
【0019】
【発明の効果】以上の如く、本発明方法によれば、再生
セルロース系繊維構造物の洗濯に対する形態安定性を簡
単かつ確実に施すことができ、従って生産性向上、生産
コストの低減という効果を奏する。またこのようにして
得られる製品は再生セルロース系繊維が本来有するドレ
ープ性を持ち、残留ホルマリンに起因する魚臭もなく、
カジュアル用途等として頗る有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生セルロース系繊維構造物を湿潤し、
    生機巾の90〜105%の巾で拡布しながら10〜20
    %のオーバーフィードをかけて乾燥し、しかる後低張力
    下に保持して再湿潤、再乾燥することを特徴とする再生
    セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法。
JP11102893A 1993-04-13 1993-04-13 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法 Pending JPH06299461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102893A JPH06299461A (ja) 1993-04-13 1993-04-13 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11102893A JPH06299461A (ja) 1993-04-13 1993-04-13 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06299461A true JPH06299461A (ja) 1994-10-25

Family

ID=14550572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11102893A Pending JPH06299461A (ja) 1993-04-13 1993-04-13 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06299461A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183160A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toyo Tire Cord Kk ゴム補強用織布の接着剤処理方法およびその装置
CN100414019C (zh) * 2006-09-04 2008-08-27 达利(中国)有限公司 可机洗真丝顺纡、乔其类产品的染整工艺
CN102080316A (zh) * 2010-12-28 2011-06-01 成都华明玻璃纸股份有限公司 一种粘胶纤维生产中的烘干工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183160A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toyo Tire Cord Kk ゴム補強用織布の接着剤処理方法およびその装置
CN100414019C (zh) * 2006-09-04 2008-08-27 达利(中国)有限公司 可机洗真丝顺纡、乔其类产品的染整工艺
CN102080316A (zh) * 2010-12-28 2011-06-01 成都华明玻璃纸股份有限公司 一种粘胶纤维生产中的烘干工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5870807A (en) Uniformity and product improvement in lyocell garments with hydraulic fluid treatment
JP2931699B2 (ja) 予備収縮されたサイズ剤を含んでいないデニムの製造方法
JP3205962B2 (ja) セルロースマルチフィラメント糸及びそれからなる布帛
US2685120A (en) Fabric having contoured decorative surface
JPH06299461A (ja) 再生セルロース系繊維構造物の防縮仕上方法
JPS6170066A (ja) 繊維製品の縦方向の伸びを除去する方法及び装置
US2810624A (en) Cellulose plisse fabric and method of producing by applying 1, 3-bis(hydroxy-methyl)-2-imidazolidone and chemical shrinking agent
EP0923657B1 (en) Lyocell fabrics and their treatment
JPS5950788B2 (ja) 編地のマ−セライズ加工方法
US3124860A (en) Textile process and product
US3447885A (en) Crease-proof woven and knitted fabrics
JPH1037067A (ja) 再生セルロース系繊維構造物の防縮加工方法
JP3057668B2 (ja) セルロ―ス繊維の処理方法および該方法により得られる形状の記憶されたセルロース繊維
JPH08291461A (ja) セルロース繊維及びそれからなる布帛のアルカリ処理方法
KR100349208B1 (ko) 폴리에스터방적직물의제조방법
JPH1018145A (ja) セルロースマルチフィラメント交織裏地、及びその製造方法
JPS609981A (ja) ポリアミド繊維タフタの染色方法
JP3533279B2 (ja) ストレッチ織物の加工方法
JP2973042B2 (ja) 弾性布帛の加工方法
JPH02175975A (ja) パイナップル繊維含有繊維構造物の防縮毛羽防止加工方法
JPH0770930A (ja) 精製セルロース繊維布帛の加工方法
RU2126068C1 (ru) Способ отделки трикотажного полотна для производства головных уборов
JPH09256271A (ja) 木綿繊維含有繊維製品およびその製造方法
JPS5846142A (ja) セルロ−ス繊維構造物の製造方法
JPH05214664A (ja) セルロース繊維布帛の減量方法