JPH06299340A - 多層膜作製方法 - Google Patents

多層膜作製方法

Info

Publication number
JPH06299340A
JPH06299340A JP8458893A JP8458893A JPH06299340A JP H06299340 A JPH06299340 A JP H06299340A JP 8458893 A JP8458893 A JP 8458893A JP 8458893 A JP8458893 A JP 8458893A JP H06299340 A JPH06299340 A JP H06299340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
ions
multilayer film
materials
energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8458893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2756553B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Aviation Electronics Industry Ltd
Original Assignee
Japan Aviation Electronics Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Aviation Electronics Industry Ltd filed Critical Japan Aviation Electronics Industry Ltd
Priority to JP5084588A priority Critical patent/JP2756553B2/ja
Publication of JPH06299340A publication Critical patent/JPH06299340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2756553B2 publication Critical patent/JP2756553B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料物質同志が反応し易い物質であっても、
界面で反応しないようにすると共に多層膜の表面を滑ら
かで平坦にできる作製方法を実現させる。 【構成】 一般に、真空容器1内に配された半導体又は
金属基板8に、例えばモリブデンとタングステンをそれ
ぞれ気化させた物質4a,5aを交互に入射させて凝縮
させることにより多層膜が得られる。この発明では、蒸
着中の膜厚に応じて、基板に入射する気化物質のエルギ
ーを可変する。そのため、基板8を接地すると共に、各
材料物質をイオン源11,12の容器内でイオン化さ
せ、かつその容器に印加する直流電圧を調整して内部イ
オンのエネルギーを可変し、そのイオンを基板に入射さ
せる。イオン源11,12内には材料物質のイオン以外
に不活性ガスのイオンも混じっているので、磁場型質量
分離器13,14を通して前者のイオンで所定の電荷を
もつイオンのみを選択して基板へ入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、真空蒸着等によりシ
リコン基板等に多層薄膜を作製する方法に関し、特に基
板へ入射させる気化物質のエネルギーを可変にしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3に従来の多層膜作製方法として真空
蒸着法を示す。真空容器1内のルツボ2及び3には、多
層膜の構成材料4,5がそれぞれ入れられており、電気
的な方法等により加熱気化され、気化物質4′,5′と
されている。シャッタ6及び7を適当な時間間隔により
開閉させることにより、気化した材料4′又は5′は、
対向しておかれているシリコン又は金属基板8の方向へ
向かって飛び出していく。このとき、真空容器1内を充
分に真空に引いてあれば、飛び出した気化物質4a,5
aは残留大気にじゃまされずに基板8へ入射する。シャ
ッタ6を適当な時間開けたあと閉じてシャッタ7を開け
てしかるべき時間の後再び閉じるという動作を繰り返す
ことにより、基板8上に材料4及び5の薄膜4b,5b
が交互に形成されて多層膜9を作ることができる。
【0003】できた多層膜の膜質を決めるのは、成膜時
の各種条件である。一般に熱平衡状態で得られる膜質を
得たいときは、基板8の温度を制御して所望の膜質を得
る。非晶質状態などのように熱平衡状態では、得られな
い膜質を得たい時、あるいは膜の表面、界面を特に制御
したい時は、一般に、高いエネルギーの入射粒子を成膜
材料として用いる。これには一般に、スパッタリングと
呼ばれる方法を用いる。スパッタリングは、真空中にア
ルゴンなどの不活性ガスを導入し高電圧をかりて放電を
起こしアルゴンをイオン化させる。そしてそのイオンを
適当に加速して(イオンのエネルギーは1keV程
度)、材料物質にぶつけると材料物質表面から材料物質
原子がたたき出される。このたたき出された原子のエネ
ルギーは10〜20eV程度であり、加熱気化した材料
物質のエネルギー(0.5eV以下)に比較して大き
い。このたたき出された材料物質粒子を基板に入射させ
薄膜を形成させる。この時、材料物質を適当に真空容器
内で交換してやることにより多層膜構造を形成すること
ができる。この方法による薄膜は、基板温度にもよる
が、緻密で非晶質またはそれに近い膜質となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
イ 多層構造の物質同志が反応し易い物質であるとき、
蒸着時その界面で反応し界面が乱れる。このような時、
0.5eV程度以下のなるべく低いエネルギーの入射粒
子で薄膜を形成する必要がある。 ロ 薄膜の表面をなるべく滑らかで平坦にするときは、
100eV程度のイオンを基板に入射させると良いこと
が知られている。
【0005】従来の真空蒸着方法ではイは実現できる
が、ロは実現できない。一方、従来のスパッタリング法
では、基板へ入射させるイオン化物質のエネルギーは既
に述べたように10〜20eV程度であるので、前記イ
に対しては大きすぎ、ロに対しては小さすぎ、いずれも
実現できない。この発明の目的は、材料物質同志が反応
し易い物質であっても、多層膜形成時に界面で反応しな
いようにすると共に、多層膜の表面を滑らかで平坦にす
ることのできる多層膜作製方法を実現しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)少くとも2種の気化された材料物質を真空槽内に
配された半導体又は金属基板に交互に入射させて凝縮さ
せる多層膜作製方法において、請求項1の発明では、そ
の多層膜を構成する所定の膜に対して、蒸着中の膜厚に
応じて、前記基板に入射する前記気化物質のエネルギー
を可変する。 (2)請求項2の発明では、前記(1)項に記載の多層
膜作製方法において、前記基板を接地すると共に、前記
各材料物質を各イオン源容器内でイオン化させ、かつそ
のイオン源容器に印加する直流電圧を調整して内部イオ
ンのエネルギーを可変し、そのイオンを前記真空槽内に
導入して前記基板に入射させるようにしている。 (3)請求項3の発明では、前記(2)項に記載の多層
膜作製方法において、前記各イオン源内のイオンを質量
分離器を通して所定の質量及び電荷をもつイオンのみを
選択して前記真空槽内に導入する。
【0007】
【実施例】図1に実施例を示す。図3と対応する部分に
同じ符号を付してある。本発明では、材料物質を気化す
るルツボのかわりに、イオン源11,12、質量分離器
13,14等を備えている。電源は、イオンを発生させ
るため、質量分離器を動作させるため等にも必要である
が、ここでは実施例を説明するのに必要な、イオン源電
位設定用電源15,16のみを描いてある。
【0008】イオン源11,12の容器内にはアルゴン
などの不活性ガスと材料物質4又は5とが収容され、容
器内に配された電極間に高電圧を印加して放電を起こさ
せる。はじめに不活性ガスがプラズマ状態となり、イオ
ン化され、この不活性ガスのイオンにより材料物質がた
たかれて、材料物質もブラズマ状態となり、イオン化さ
れる。イオン源11,12の容器にはイオン源電位設定
用電源15,16から直流電圧がそれぞれ印加される。
一方、基板8は接地される。イオン化した材料物質
4′,5′はイオン源電位設定用電源15,16で決め
られた電位を持ち、例えば磁場型の質量分離器13,1
4で所定の質量及び電荷を持つ材料物質のイオンのみを
選び基板に入射する。通常、プラスイオンをイオン源か
ら十分に引き出すために、質量分離器13,14および
導管17,18,21,22を負電位に設定することが
多い。イオン源内のイオンエネルギーEは、イオン源内
のイオンの電位、つまりイオン源容器に印加する電圧と
基板8の電位との間の電位差と、イオンの電荷とで決ま
る。即ち、イオン源容器に印加する電圧をV、イオンの
電荷をeとすれば、E≒eVとなる。従って電源15,
16の電圧を調整して、イオンのエネルギーを可変す
る。
【0009】実施例では上記イオン源及び質量分離器等
を2組備えている。それぞれのイオン源11又は12で
別の物質をイオンとして出しておき適当な時間間隔でシ
ャッタ6,7を開閉させてイオン化物質4a,5aを交
互に基板8上へ入射させて積層し、外層膜を作製するこ
とができる。このとき基板8への入射エネルギーは電源
15,16の電圧を可変して任意に設定できる。例えば
材料物質4,5がモリブデンとシリコンのようにお互い
に反応しやすいような物質の場合、一方の膜の上に他方
の膜をつけはじめた時は、図2に示すようにイオンのエ
ネルギーを0.5eV程度以下にできるだけ低く設定し
て下地の物質と混ざらないようにし、膜厚が厚くなるに
つれてイオンのエネルギーを次第に上げ、最大100e
V程度まで上げてやると、緻密でなめらかな組織構造を
持つ膜をつくることができる。電源15,16の電圧は
これらを満足させるように0〜100Vの範囲で可変で
きるようにされている。
【0010】この発明では、イオン源11,12のイオ
ンを磁場型質量分離器13,14を通して所定の質量
と、電荷をもつ材料物質のイオンのみを選択して基板8
に入射させるようにしているので、入射イオンのエネル
ギーがそろい、より緻密で均一性に優れた膜が得られ
る。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、イオン源電位設定用
電源15,16の電圧を調整することによって、気化さ
れた多層膜材料物質4′,5′の基板への入射時のエネ
ルギーを広範囲に可変することができる。一方の蒸着膜
上に他方の膜を蒸着するときには、はじめイオンのエネ
ルギーを低く設定して界面での反応を防ぎ、膜厚が厚く
なるにつれてイオンのエネルギーを上げることにより、
緻密でなめらかで平坦な組織構造をもつ膜を作ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す原理的な構成図。
【図2】実施例での多層膜作成時のイオンエネルギーの
変化状態を示す図。
【図3】従来の多層膜作製方法の一例を示す図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも2種の気化された材料物質を真
    空槽内に配された半導体又は金属基板に交互に入射させ
    て凝縮させる多層膜作製方法において、その多層膜を構
    成する所定の膜に対して、蒸着中の膜厚に応じて、前記
    基板に入射する前記気化物質のエネルギーを可変するこ
    とを特徴とする多層膜作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層膜作製方法におい
    て、前記基板を接地すると共に、前記各材料物質を各イ
    オン源容器内でイオン化させ、かつそのイオン源容器に
    印加する直流電圧を調整して内部イオンのエネルギーを
    可変し、そのイオンを前記真空槽内に導入して前記基板
    に入射させるようにしたことを特徴とする。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の多層膜作製方法におい
    て、前記各イオン源内のイオンを質量分離器を通して所
    定の質量及び電荷をもつイオンのみを選択して前記真空
    槽内に導入するようにしたことを特徴とする。
JP5084588A 1993-04-12 1993-04-12 多層膜作製方法 Expired - Fee Related JP2756553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084588A JP2756553B2 (ja) 1993-04-12 1993-04-12 多層膜作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5084588A JP2756553B2 (ja) 1993-04-12 1993-04-12 多層膜作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06299340A true JPH06299340A (ja) 1994-10-25
JP2756553B2 JP2756553B2 (ja) 1998-05-25

Family

ID=13834838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5084588A Expired - Fee Related JP2756553B2 (ja) 1993-04-12 1993-04-12 多層膜作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2756553B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001521066A (ja) * 1997-10-24 2001-11-06 フィルプラス ヴァキューム テクノロジー ピーティーイー.リミテッド 強化されたマクロ粒子フィルタおよび陰極アーク源

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03103308A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Agency Of Ind Science & Technol 酸化物超電導体薄膜用多元イオンビームスパッタ装置
JPH0451445A (ja) * 1990-06-20 1992-02-19 Nec Kyushu Ltd イオン注入装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03103308A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Agency Of Ind Science & Technol 酸化物超電導体薄膜用多元イオンビームスパッタ装置
JPH0451445A (ja) * 1990-06-20 1992-02-19 Nec Kyushu Ltd イオン注入装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001521066A (ja) * 1997-10-24 2001-11-06 フィルプラス ヴァキューム テクノロジー ピーティーイー.リミテッド 強化されたマクロ粒子フィルタおよび陰極アーク源

Also Published As

Publication number Publication date
JP2756553B2 (ja) 1998-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4692230A (en) Thin film forming method through sputtering and sputtering device
US3904505A (en) Apparatus for film deposition
Haberland et al. Energetic cluster impact (ECI): A new method for thin-film formation.
US7678241B2 (en) Film forming apparatus, substrate for forming oxide thin film and production method thereof
JPS62284076A (ja) 薄膜形成方法および装置
JP2756553B2 (ja) 多層膜作製方法
US5989990A (en) Tinoxide thin film, preparation thereof, and gas detecting sensor using thereof
JPS6260876A (ja) 薄膜蒸着装置
JPS6335493A (ja) 複合酸化物薄膜の製造方法
JPS6043481A (ja) スパツタリング法及びその装置
JPS6017070A (ja) 薄膜形成方法及びその装置
JPS58100672A (ja) 薄膜形成法及びその装置
JPH05166726A (ja) 化合物薄膜の製造方法
JPH0663087B2 (ja) 窒化チタン膜の形成方法
JPH1088325A (ja) 薄膜形成装置
JP3389639B2 (ja) 膜の内部応力制御方法
JPS6179767A (ja) 被膜を形成する方法
JP2636577B2 (ja) 窒化チタン膜の形成方法
JPH0488169A (ja) 組成変調薄膜の作製方法
JPS60258468A (ja) 薄膜形成装置
JPS61190064A (ja) 窒化チタン薄膜形成方法
JPS628517A (ja) 化合物薄膜の形成方法
JPH0121226B2 (ja)
JPH01172563A (ja) 高純度膜の形成方法
JPH07252646A (ja) 光学薄膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980113

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees