JPH0663087B2 - 窒化チタン膜の形成方法 - Google Patents
窒化チタン膜の形成方法Info
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- JPH0663087B2 JPH0663087B2 JP32639887A JP32639887A JPH0663087B2 JP H0663087 B2 JPH0663087 B2 JP H0663087B2 JP 32639887 A JP32639887 A JP 32639887A JP 32639887 A JP32639887 A JP 32639887A JP H0663087 B2 JPH0663087 B2 JP H0663087B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、大きな摩擦力を受ける摺動部材や工具表面
などに、強い付着力を有する硬い窒化チタン膜を形成す
る方法に関するものである。
などに、強い付着力を有する硬い窒化チタン膜を形成す
る方法に関するものである。
第2図は、例えば金属表面技術第30巻第5号232頁〜240
頁(1979年)に示されたイオンプレーティング法の概要
図で、図において(1)は基板、すなわち被加工物、
(2)は基板支持台、(5)はチタン材料、(8)はガ
ス導入口、(9)は加速用直流電源、(10)は排気系、
(11)は各部材を収容する真空容器、(12)は高周波コ
イル、(13)は高周波コイル(12)への印加電源、(1
4)は蒸発用フイラメント、(15)はフイラメント(1
4)への印加電源である。
頁(1979年)に示されたイオンプレーティング法の概要
図で、図において(1)は基板、すなわち被加工物、
(2)は基板支持台、(5)はチタン材料、(8)はガ
ス導入口、(9)は加速用直流電源、(10)は排気系、
(11)は各部材を収容する真空容器、(12)は高周波コ
イル、(13)は高周波コイル(12)への印加電源、(1
4)は蒸発用フイラメント、(15)はフイラメント(1
4)への印加電源である。
次に動作について説明する。まず真空容器(11)内を真
空にした後、ガス導入口(8)から窒素ガスを導入し、
高周波電源(13)により高周波コイル(12)と基板
(1)との間で高周波放電を生じさせることにより高周
波電界を発生させる。フイラメント電源(15)よりフイ
ラメント(14)へ通電し、チタン材料(5)を加熱・蒸
発させる。この蒸発チタン粒子が高周波電界中へ入り、
その一部がイオン化または励起された窒素粒子や電子と
衝突してイオン化されると共に、窒素粒子と反応してTi
N粒子となる。この粒子が基板(1)の負電位により加
速され、基板(1)表面に付着する。
空にした後、ガス導入口(8)から窒素ガスを導入し、
高周波電源(13)により高周波コイル(12)と基板
(1)との間で高周波放電を生じさせることにより高周
波電界を発生させる。フイラメント電源(15)よりフイ
ラメント(14)へ通電し、チタン材料(5)を加熱・蒸
発させる。この蒸発チタン粒子が高周波電界中へ入り、
その一部がイオン化または励起された窒素粒子や電子と
衝突してイオン化されると共に、窒素粒子と反応してTi
N粒子となる。この粒子が基板(1)の負電位により加
速され、基板(1)表面に付着する。
従来の方法では、膜の組成・組織、結晶構造の制御性が
低く、得られる膜の硬さは充分なものでなかつた。また
粒子の大部分はイオン化されないので基板に対する衝突
エネルギが低く、膜の付着力が弱いことにより、形成膜
が基板から剥離する等の問題があつた。
低く、得られる膜の硬さは充分なものでなかつた。また
粒子の大部分はイオン化されないので基板に対する衝突
エネルギが低く、膜の付着力が弱いことにより、形成膜
が基板から剥離する等の問題があつた。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、強い付着力を有する硬い窒化チタン膜を形成
する方法を得ることを目的とする。
たもので、強い付着力を有する硬い窒化チタン膜を形成
する方法を得ることを目的とする。
この発明の窒化チタン膜の形成方法は、真空中でチタン
を被加工物に0.1〜200Å/secの速度で蒸着すると同時
に、蒸着している被加工物に窒素を含むイオンを、加速
電圧1〜80KVで加速し、照射量1×101 2〜1×101 5
ions/mm2・secで打込み、Ti2N結晶を含む膜を形成
するようにしたものである。
を被加工物に0.1〜200Å/secの速度で蒸着すると同時
に、蒸着している被加工物に窒素を含むイオンを、加速
電圧1〜80KVで加速し、照射量1×101 2〜1×101 5
ions/mm2・secで打込み、Ti2N結晶を含む膜を形成
するようにしたものである。
この発明においては、チタンの蒸着速度と窒素イオンの
打込み量を個別に制御できること、及び窒素イオンの加
速電圧を変化させられることを利用して、膜の組成・組
織・結晶構造の制御が可能であるので、TiN結晶中にTi
2N結晶を合成することができるし、Ti2N結晶だけを
合成できる。また、大きなエネルギを与えられて基板
(すなわち被加工物)表面に打ち込まれる窒素イオン
は、膜形成の初期においては、基板に注入されると同時
に基板表面上に飛来したチタン原子と衝突し、チタン原
子を基板に押し込む。この時、窒素イオンによる反跳効
果と、内部に発生した欠陥により内部拡散が促進され、
チタン原子は基板内部へ導入される。このように基板と
形成膜間の境界付近ではミキシングが起こり、注入窒素
原子、蒸着チタン原子、基板原子の混在した層が形成さ
れ、組成が連続的に変化しながら膜が形成される。この
ようにして滑らかな濃度勾配を持つ境界層を形成するこ
とにより、膜の基板への付着力を極めて大きくすること
ができる。
打込み量を個別に制御できること、及び窒素イオンの加
速電圧を変化させられることを利用して、膜の組成・組
織・結晶構造の制御が可能であるので、TiN結晶中にTi
2N結晶を合成することができるし、Ti2N結晶だけを
合成できる。また、大きなエネルギを与えられて基板
(すなわち被加工物)表面に打ち込まれる窒素イオン
は、膜形成の初期においては、基板に注入されると同時
に基板表面上に飛来したチタン原子と衝突し、チタン原
子を基板に押し込む。この時、窒素イオンによる反跳効
果と、内部に発生した欠陥により内部拡散が促進され、
チタン原子は基板内部へ導入される。このように基板と
形成膜間の境界付近ではミキシングが起こり、注入窒素
原子、蒸着チタン原子、基板原子の混在した層が形成さ
れ、組成が連続的に変化しながら膜が形成される。この
ようにして滑らかな濃度勾配を持つ境界層を形成するこ
とにより、膜の基板への付着力を極めて大きくすること
ができる。
以下この発明の窒化チタン膜の形成方法の一実施例を図
と共に説明する。第1図はこの発明の窒化チタン膜の形
成方法を実施するための成膜装置の断面構成図で、図に
おいて(1),(2),(5)及び(8)〜(11)は第
2図に示した従来の装置と同一又は相当部分である。
(3)はチタン材料(5)の加熱用EB(Electron Bea
m)ガン、(4)はるつぼ、(6)はイオン加速電極、
(7)は窒素ガスをイオン化するための電子放射源であ
る。
と共に説明する。第1図はこの発明の窒化チタン膜の形
成方法を実施するための成膜装置の断面構成図で、図に
おいて(1),(2),(5)及び(8)〜(11)は第
2図に示した従来の装置と同一又は相当部分である。
(3)はチタン材料(5)の加熱用EB(Electron Bea
m)ガン、(4)はるつぼ、(6)はイオン加速電極、
(7)は窒素ガスをイオン化するための電子放射源であ
る。
次に上記の装置を用いた窒化チタン膜の形成方法につい
て説明する。まず真空容器(11)内を10− 6Torrオーダ
にまで真空引きした後、ガス導入口(8)から窒素ガス
を導入し、10− 4Torrオーダに保つ。この窒素ガス粒子
を、電子放射源(7)からの電子シヤワーを浴びせるこ
とによつて窒素ガス粒子をプラスイオン化した後、加速
電極(6)に負電圧を印加することによつて加速して基
板(1)表面に照射する。この時るつぼ(4)内に収容
されたチタン材料(5)をEBガン(3)を使つて加熱・
蒸発させて基板(1)の表面に堆積させることによつ
て、チタンの蒸着と窒素の注入とを同時に行なう。一例
として、チタンの蒸着速度を30Å/sec、窒素イオンの
照射量を1.25×101 3ions/mm2・sec、窒素イオンの
加速電圧を30KVとすると、被加工物表面部に形成される
窒化チタン膜は、TiN結晶とTi2N結晶との比率が、Ti
N:Ti2N=4:6となる膜が得られ、ビツカース硬さHV
=2200以上であり、苛酷な条件下においても、剥離現象
は見られなかつた。このときのチタンの蒸着速度は0.1
〜200Å/sec、窒素イオンの照射量(電子放射源(7)
の調整により制御できる)は1×101 2〜1×101 5io
ns/mm2・sec、窒素イオンの加速電圧は1〜80KV程度
が適当で、この範囲内で成膜条件を変化させることによ
つて膜中のTiN結晶とTi2N結晶との比率を制御でき
る。
て説明する。まず真空容器(11)内を10− 6Torrオーダ
にまで真空引きした後、ガス導入口(8)から窒素ガス
を導入し、10− 4Torrオーダに保つ。この窒素ガス粒子
を、電子放射源(7)からの電子シヤワーを浴びせるこ
とによつて窒素ガス粒子をプラスイオン化した後、加速
電極(6)に負電圧を印加することによつて加速して基
板(1)表面に照射する。この時るつぼ(4)内に収容
されたチタン材料(5)をEBガン(3)を使つて加熱・
蒸発させて基板(1)の表面に堆積させることによつ
て、チタンの蒸着と窒素の注入とを同時に行なう。一例
として、チタンの蒸着速度を30Å/sec、窒素イオンの
照射量を1.25×101 3ions/mm2・sec、窒素イオンの
加速電圧を30KVとすると、被加工物表面部に形成される
窒化チタン膜は、TiN結晶とTi2N結晶との比率が、Ti
N:Ti2N=4:6となる膜が得られ、ビツカース硬さHV
=2200以上であり、苛酷な条件下においても、剥離現象
は見られなかつた。このときのチタンの蒸着速度は0.1
〜200Å/sec、窒素イオンの照射量(電子放射源(7)
の調整により制御できる)は1×101 2〜1×101 5io
ns/mm2・sec、窒素イオンの加速電圧は1〜80KV程度
が適当で、この範囲内で成膜条件を変化させることによ
つて膜中のTiN結晶とTi2N結晶との比率を制御でき
る。
例えば第3図は、窒素イオンの加速電圧を30kV、窒素イ
オンの照射量を1.5×101 3ions/mm2・secの一定値に
設定し、チタンの蒸着速度を5Å/sec、15Å/sec、30
Å/secと変化させて形成した膜のX線回折の分析結果
を示すグラフである。第3図の(1),(2),(3)
の各グラフの下に示したのは典型的なTi、TiN、Ti2N
のX線回折スペクトルである。これらの分析結果と典型
的なX線回折スペクトルとを比較することにより、チタ
ンの蒸着速度を30Å/secとしたときに形成された膜はT
i膜、蒸着速度を5Å/secとしたときに形成された膜は
TiN膜、蒸着速度を15Å/secとしたときに形成された膜
はTi2N結晶とTiN結晶とが混合した膜であることが確
認できる。このように、この発明により生成される膜を
形成する結晶の組成は、Ti2Nの結晶構造が六方晶形、
TiNの結晶構造が立方晶形と結晶構造が異なることか
ら、各結晶構造に特有なスペクトルパターンの得られる
X線回折法により簡便かつ確実に確認することができ
る。チタンの蒸着速度を0.1Å/sec以下にすると処理速
度が遅く、工業的意味が薄く、不純物の混入割合が高く
なる。チタンの蒸着速度を200Å/sec以上にするとイオ
ンの打込み量を多くする必要があり、基板(被加工物)
の過昇温の発生、大規模イオン源の必要があり不都合で
ある。
オンの照射量を1.5×101 3ions/mm2・secの一定値に
設定し、チタンの蒸着速度を5Å/sec、15Å/sec、30
Å/secと変化させて形成した膜のX線回折の分析結果
を示すグラフである。第3図の(1),(2),(3)
の各グラフの下に示したのは典型的なTi、TiN、Ti2N
のX線回折スペクトルである。これらの分析結果と典型
的なX線回折スペクトルとを比較することにより、チタ
ンの蒸着速度を30Å/secとしたときに形成された膜はT
i膜、蒸着速度を5Å/secとしたときに形成された膜は
TiN膜、蒸着速度を15Å/secとしたときに形成された膜
はTi2N結晶とTiN結晶とが混合した膜であることが確
認できる。このように、この発明により生成される膜を
形成する結晶の組成は、Ti2Nの結晶構造が六方晶形、
TiNの結晶構造が立方晶形と結晶構造が異なることか
ら、各結晶構造に特有なスペクトルパターンの得られる
X線回折法により簡便かつ確実に確認することができ
る。チタンの蒸着速度を0.1Å/sec以下にすると処理速
度が遅く、工業的意味が薄く、不純物の混入割合が高く
なる。チタンの蒸着速度を200Å/sec以上にするとイオ
ンの打込み量を多くする必要があり、基板(被加工物)
の過昇温の発生、大規模イオン源の必要があり不都合で
ある。
例えば窒素イオンの加速電圧が20kVの場合には、チタン
の蒸着速度の増加に伴って、第4図の斜線で示した条件
範囲内でイオンの打ち込み量を増加させなければ所望の
Ti2Nの結晶を生成することは不可能である。窒素イオ
ンの照射量を1×101 2以下にすると処理速度が遅く、
窒素が充分に入らず、チタンが多い膜が形成される。逆
に照射量を1×101 5以上にすると基板温度が上がり過
ぎ、基板の形状精度を損なうことになり、また熱拡散の
進行に伴ない膜の付着力の低下を招き好ましくない。窒
素イオンの加速電圧を1KV以下にすると膜の充分な付着
力が得られなくなり、逆に加速電圧を80KV以上にする
と、基板温度が上がり過ぎ、基板の形状精度を損ない、
また熱拡散の進行に伴ない、膜の付着力の低下を招くこ
とになり、好ましくない。また膜の当初にはチタンの蒸
着速度を1.0Å/sec程度の低い値に抑えて窒素及びチタ
ン原子と基板原子との充分なミキシング領域を確保し、
その後膜厚600〜800Åまでは蒸着速度を徐々に上昇させ
て行くことにより滑らかな濃度勾配を持つ境界層を形成
して、膜と基板との間に極めて高い付着力を得ることが
可能となる。
の蒸着速度の増加に伴って、第4図の斜線で示した条件
範囲内でイオンの打ち込み量を増加させなければ所望の
Ti2Nの結晶を生成することは不可能である。窒素イオ
ンの照射量を1×101 2以下にすると処理速度が遅く、
窒素が充分に入らず、チタンが多い膜が形成される。逆
に照射量を1×101 5以上にすると基板温度が上がり過
ぎ、基板の形状精度を損なうことになり、また熱拡散の
進行に伴ない膜の付着力の低下を招き好ましくない。窒
素イオンの加速電圧を1KV以下にすると膜の充分な付着
力が得られなくなり、逆に加速電圧を80KV以上にする
と、基板温度が上がり過ぎ、基板の形状精度を損ない、
また熱拡散の進行に伴ない、膜の付着力の低下を招くこ
とになり、好ましくない。また膜の当初にはチタンの蒸
着速度を1.0Å/sec程度の低い値に抑えて窒素及びチタ
ン原子と基板原子との充分なミキシング領域を確保し、
その後膜厚600〜800Åまでは蒸着速度を徐々に上昇させ
て行くことにより滑らかな濃度勾配を持つ境界層を形成
して、膜と基板との間に極めて高い付着力を得ることが
可能となる。
なお、実施例では、イオン化ガスに窒素100%ガスを使
用する場合を示したが、窒素50%、アルゴンなどの不活
性ガス50%の混合ガスを使用しても同様の効果が得られ
る。窒素と不活性ガスの比率は、体積比で窒素20%ない
し100%に対して残りの容量を不活性ガスが占めるのが
好ましい。すなわち、窒素20%のときは不活性ガスが80
%、窒素100%のときは不活性ガスが0%であるのが好
ましい。
用する場合を示したが、窒素50%、アルゴンなどの不活
性ガス50%の混合ガスを使用しても同様の効果が得られ
る。窒素と不活性ガスの比率は、体積比で窒素20%ない
し100%に対して残りの容量を不活性ガスが占めるのが
好ましい。すなわち、窒素20%のときは不活性ガスが80
%、窒素100%のときは不活性ガスが0%であるのが好
ましい。
又窒素に水素などの反応性ガスを混合してもよく、その
混合比率は、体積比で窒素20%ないし100%に対して残
りの容量を反応性ガスが占めるのが好ましい。すなわ
ち、窒素20%のときは反応性ガスが80%、窒素100%の
ときは反応性ガスが0%であるのが好ましい。
混合比率は、体積比で窒素20%ないし100%に対して残
りの容量を反応性ガスが占めるのが好ましい。すなわ
ち、窒素20%のときは反応性ガスが80%、窒素100%の
ときは反応性ガスが0%であるのが好ましい。
チタンの蒸着には、真空蒸着法、スパッタ蒸着法、チタ
ンをクラスタイオン化させるイオンガンを使用する方法
などを利用してもよい。
ンをクラスタイオン化させるイオンガンを使用する方法
などを利用してもよい。
以上説明したように、この発明の窒化チタン膜の形成方
法は、真空中でチタンを被加工物に0.1〜200Å/secの
速度で蒸着すると同時に、蒸着している被加工物に窒素
を含むイオンを、加速電圧1〜80KVで加速し、照射量1
×101 2〜1×101 5ions/mm2.secで打込み、Ti2N
結晶を含む膜を形成するようにしたので、非常に硬い窒
化チタン膜を形成することができると共に被加工物との
間に極めて強い付着力が得られる膜を形成することがで
きる。
法は、真空中でチタンを被加工物に0.1〜200Å/secの
速度で蒸着すると同時に、蒸着している被加工物に窒素
を含むイオンを、加速電圧1〜80KVで加速し、照射量1
×101 2〜1×101 5ions/mm2.secで打込み、Ti2N
結晶を含む膜を形成するようにしたので、非常に硬い窒
化チタン膜を形成することができると共に被加工物との
間に極めて強い付着力が得られる膜を形成することがで
きる。
第1図はこの発明の窒化チタン膜の形成方法に使用する
成膜装置の断面構成図、第2図は従来の成膜装置の断面
構成図、第3図はこの発明の窒化チタン膜の形成方法に
より生成した膜のX線回折を示すグラフ、第4図はチタ
ンの蒸着速度と窒素イオン照射量との関係を示すグラフ
である。 (1)は被加工物、(3)はEBガン、(4)はるつぼ、
(5)はチタン材料、(6)は加速電極、(7)は電子
放射源、(8)はガス導入口、(11)は真空容器であ
る。 なお図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
成膜装置の断面構成図、第2図は従来の成膜装置の断面
構成図、第3図はこの発明の窒化チタン膜の形成方法に
より生成した膜のX線回折を示すグラフ、第4図はチタ
ンの蒸着速度と窒素イオン照射量との関係を示すグラフ
である。 (1)は被加工物、(3)はEBガン、(4)はるつぼ、
(5)はチタン材料、(6)は加速電極、(7)は電子
放射源、(8)はガス導入口、(11)は真空容器であ
る。 なお図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 云一 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 橋本 陽一 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社生産技術研究所内 審査官 橋本 伝一 (56)参考文献 特開 昭63−255357(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】真空中でチタンを被加工物に0.1〜200Å/
secの速度で蒸着すると同時に、蒸着している被加工物
に窒素を含むイオンを、加速電圧1〜80kV、照射量1×
101 2〜1×101 5ions/mm2・secの範囲において照
射するときに、蒸着速度を大きくするときにはイオンの
照射量も大きくすることにより、Ti2N結晶を含む膜を
形成するようにした窒化チタン膜の形成方法。 - 【請求項2】Ti2N結晶を含む膜は、TiN結晶とTi2N
結晶を含む膜である特許請求の範囲第1項記載の窒化チ
タン膜の形成方法。 - 【請求項3】チタンの蒸着に、真空蒸着法及びスパッタ
蒸着法のいずれかを用いる特許請求の範囲第1項又は第
2項記載の窒化チタン膜の形成方法。 - 【請求項4】チタンの蒸着に、チタンをクラスタイオン
化させるイオンガンを使用する特許請求の範囲第1項又
は第2項記載の窒化チタン膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32639887A JPH0663087B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 窒化チタン膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32639887A JPH0663087B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 窒化チタン膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01168857A JPH01168857A (ja) | 1989-07-04 |
JPH0663087B2 true JPH0663087B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=18187351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32639887A Expired - Lifetime JPH0663087B2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 窒化チタン膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0663087B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2633622B2 (ja) * | 1988-05-16 | 1997-07-23 | 株式会社神戸製鋼所 | 工作工具用耐摩耗性複合部材 |
JPH03177570A (ja) * | 1989-12-05 | 1991-08-01 | Raimuzu:Kk | 複合硬質材料の製造方法 |
JP2611522B2 (ja) * | 1990-09-12 | 1997-05-21 | 日新電機株式会社 | 窒化ホウ素薄膜の形成方法 |
CN103276361B (zh) * | 2013-05-09 | 2015-08-05 | 中南大学 | 一种在镁基复合材料表面制备Ti/TiO2或TiN生物相容性膜层的方法 |
-
1987
- 1987-12-23 JP JP32639887A patent/JPH0663087B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01168857A (ja) | 1989-07-04 |
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