JPH06297874A - 熱転写式プリンター用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インキリボンや感熱紙を使う事なく印字する
ことができ、印字された文字などを簡単な操作によって
消去できるため繰り返し使うことができ、文書のレイア
ウトや誤字、脱字を事前に確認することができる熱転写
式プリンター用紙を得ること。 【構成】 ワックスを塗布した着色基材１に隠蔽力のあ
るフィルム２を重ね、その２辺以上を接着し、１辺以上
を開口部５としたことを特徴とする熱転写式プリンター
用紙。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ワープロなどの熱転写
式プリンター用紙に関するものであり、更に詳しくは、
簡単な操作によって印字された文字などを消去すること
ができ、繰り返し使用することのできる熱転写式プリン
ター用紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ワープロなどの熱転写式プリンタ
ーに用いる用紙としては、表面を平滑にしたワープロ用
紙、感熱紙、ワープロ用フィルムなどがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ワ
ープロ用紙、感熱紙、ワープロ用フィルムなどは一度印
字してしまうと容易に文字を消去することができず、繰
り返し使えないという欠点があり、また、ワープロ用紙
やワープロ用フィルムの場合はインキリボンを必要と
し、このコストが高いという欠点があった。また、ワー
プロで作成した文書は実際に印字してみないと正確なレ
イアウトが分からないため、作成した文書を印字した後
でレイアウトの誤りや誤字、脱字に気がつき、これらを
修正後、新たに、別の用紙に印字し直すということが多
く、紙やインキリボンを無駄に使用していた。そこで、
本発明は、かかる事情を背景に為されたものであって、
その目的とするところはインキリボンや感熱紙を使う事
なく印字することができ、印字された文字などを簡単な
操作によって消去できるため繰り返し使うことができ、
文書のレイアウトや誤字、脱字を事前に確認することが
できる熱転写式プリンター用紙を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために鋭意研究した結果、ワックスを塗布し
た着色紙に隠蔽力のあるフィルムを重ね、その２辺以上
を接着し、Ｉ辺以上を開口部とすることによって、熱転
写式プリンターにより、インキリボンを用いる事なく印
字することができ、印字された文字などは開口部より板
状の棒などを差し入れ、印字部分のフィルムとワックス
を離すことによって消去することができ、繰り返し使え
ることを見いだし、本発明を完成したものである。すな
わち、本発明はワックスを塗布した着色基材に隠蔽力の
あるフィルムを重ね、その２辺以上を接着し、Ｉ辺以上
を開口部とすることを特徴とする熱転写式プリンター用
紙を要旨とするものである。ここで、ワックスは熱転写
式プリンターの熱によって熔融する融点を持ち、隠蔽力
のあるフィルムは厚さが１〜２０ミクロンのものを使用
することにより、より有利に目的を達成することができ
る。

【０００５】以下、本発明の熱転写式プリンター用紙に
ついて図１に基づき詳細に説明する。ワックスを塗布し
た着色基材１は熱転写式プリンターの熱によってワック
スとフィルムが密着し光の屈折率が変化することで着色
基材の色が浮かび上がり文字などを表示するものであっ
て、着色された色によって文字などの色が決まってく
る、このため、着色する色は濃い方が文字の色が明確に
なる。ワックスとしては石油ワックスなどの天然ワック
ス、ポリエチレンワックスなどの合成ワックスが使用で
き、着色基材としては紙、フィルムなどが使用できる。

【０００６】隠蔽力のあるフィルム２は熱転写式プリン
ターの熱によって上記ワックスと密着し文字を表示する
ためのものであって、熱転写式プリンターの熱によって
熔融しない程度の融点を持ち、熱転写式プリンターのヘ
ッドの移動によって変形しない程度の引っ張り強さを持
つことが好ましく、また、熱伝導の点から厚さは１〜２
０ミクロンが好ましい。具体的には高密度ポリエチレ
ン、ポリエステル、延伸ポリプロピレン、延伸ナイロ
ン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、含フッ素ポリ
マーなどが挙げられる。また、隠蔽力は白色顔料などを
フィルム中に分散させることによってつけることが出来
る。

【０００７】

【作用】本発明は以上のような構成であるから、熱転写
式プリンターによって隠蔽力のあるフィルム２に文字な
どが表示され、これを消去する場合は、開口部５より板
状の棒などを差し入れ文字部分のフィルムとワックスを
離すように、板状の棒を移動する。

【０００８】

【実施例】次に、本発明をさらに実施例をもって具体的
に説明する。

【０００９】実施例１ 図１から図２が実施例１を示すものである。図におい
て、１はワックスを塗布した着色基材であり、黒色の紙
にパラフィンワックスを塗布したものである。このワッ
クスを塗布した着色基材１のワックス面に高密度ポリエ
チレンの白色フィルム２（厚さ１０ミクロン）を重ね、
３辺を粘着テープ３で下紙４とともに接着し、１辺を開
口部５とした。ワープロ（シャープ書院、ＷＤ−Ａ３２
１）でインキリボンを取り外し、感熱紙に印字する要領
で印字したところ明瞭に文字を確認することが出来た。
また、厚さ０．５ｍｍ、幅２０ｍｍ、長さ２００ｍｍの
棒を開口部５より差し入れ、文字部分を移動させたとこ
ろ、文字を消すことが出来、再度、印字することが出来
た。

【００１０】実施例２ 図３が実施例２を示すものである。図において、１はワ
ックスを塗布した着色基材であり、青色の紙にパラフィ
ンワックスを塗布したものである。このワックスを塗布
した着色基材１のワックス面に高密度ポリエチレンの白
色フィルム２（厚さ１５ミクロン）を重ね、２辺を粘着
テープ３で下紙４とともに接着し、２辺を開口部５とし
た。ワープロ（シャープ書院、ＷＤ−Ａ３２１）でイン
キリボンを取り外し、印字したところ明瞭に文字を確認
することが出来た。また、厚さ０．５ｍｍ、幅２０ｍ
ｍ、長さ２００ｍｍの棒を開口部５より差し入れ、文字
部分を移動させたところ、文字を消すことが出来、再
度、印字することが出来た。

【００１１】比較例１ 実施例１において接着部を１辺のみとし、３辺を開口部
とした以外は実施例１と同様にした。ワープロ（シャー
プ書院、ＷＤ３２１）でインキリボンを取り外し、印字
したところ高密度ポリエチレンの白色フィルム２がしわ
になってしまい、明瞭に印字出来なかった。

【００１２】比較例２ 実施例２において高密度ポリエチレンの白色フィルム２
の厚さを３０ミクロンとした以外は実施例２と同様にし
た。ワープロ（シャープ書院、ＷＤ３２１）でインキリ
ボンを取り外し、印字したところ文字が不鮮明で判読出
来なかった。

【００１３】

【発明の効果】以上のように、本発明の熱転写式プリン
ター用紙はインキリボンや感熱紙を用いる事なく、繰り
返し印字することができるため、ワープロで作成した文
書のレイアウトや誤字、脱字をあらかじめ確認すること
ができ、印字の失敗がなくなるため、ワープロ用紙や感
熱紙をむだにしたくてすむものである。また、熱転写式
プリンターを使用したファックスなどにおいても同様の
効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１を示す斜視図

【図２】実施例１を示す図１の要部拡大断面図

【図３】実施例２を示す斜視図

【符号の説明】

（１）はワックスを塗布した着色基材 （２）は隠蔽力のあるフィルム （３）は粘着テープ （４）は下紙 （５）は開口部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワックスを塗布した着色基材に
   隠蔽力のあるフィルムを重ね、その２辺以上を接着し、
   １辺以上を開口部とすることを特徴とする熱転写式プリ
   ンター用紙