JPH06297832A - 記録媒体用アルミナゾル - Google Patents

記録媒体用アルミナゾル

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Publication number
JPH06297832A
JPH06297832A JP5114132A JP11413293A JPH06297832A JP H06297832 A JPH06297832 A JP H06297832A JP 5114132 A JP5114132 A JP 5114132A JP 11413293 A JP11413293 A JP 11413293A JP H06297832 A JPH06297832 A JP H06297832A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sol
alumina sol
layer
porous
alumina
Prior art date
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Pending
Application number
JP5114132A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Tanaka
正治 田中
Satoshi Iwasaki
聰 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP5114132A priority Critical patent/JPH06297832A/ja
Publication of JPH06297832A publication Critical patent/JPH06297832A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】基材上に安定に塗工可能にし、かつ、インク吸
収性の良好な多孔質層を形成する。 【構成】ベーマイト結晶のコロイド粒子が水溶媒中に分
散したヒドロゾルであって、固形分濃度が20重量%の
ゾルの25℃における粘度が100cP以上である記録
媒体用アルミナゾル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体用アルミナゾ
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種学会、会議等のプレゼンテー
ション用として、従来のスライドプロジェクターに代わ
り、オーバーヘッドプロジェクターが用いられる機会が
多くなっている。また、印刷の分野でも、各種の出版物
や、包装等の用途で、透明な印刷物が求められるように
なっている。これらの透明なフィルムへの印字、印刷
は、基材であるフィルムそれ自体に吸収性が無いため、
一般の紙面上に行う印刷に比べ、印刷の速度や乾燥の面
で特別な配慮が必要である。また、不透明な基材におい
ても、吸収性が乏しく同様な配慮が必要な場合が多い。
【0003】一方、特開平2−276670号などに
は、透明で、吸収性を有さない基材上に、アルミナ水和
物からなる吸着層を設けた記録シートが、上記の問題点
を解決でき、記録媒体として好適に使用できることが報
告されている。この記録シートは、ポリエチレンテレフ
タレートなどの基材上に、主としてインク中の色素を吸
収定着する多孔性アルミナ水和物からなる層を設けたも
のである。この多孔性アルミナ水和物層は、ベーマイト
結晶粒子からなるアルミナゾルとポリビニルアルコール
系のバインダーとからなる塗工液を、基材に塗布し、乾
燥することにより形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アルミナゾル系の塗工
液を、基材に塗布した後ゲル化してインク吸収層を形成
する場合には、十分なインク吸収性を得るために塗工厚
を大きくすると、クラックが生じやすくなるという問題
点があった。本発明の目的は、基材上に安定に塗工で
き、かつ、インク吸収性の良好な多孔質層を形成するこ
とのできるアルミナゾルを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベーマイト結
晶のコロイド粒子が水溶媒中に分散したヒドロゾルであ
って、固形分濃度が20重量%のゾルの25℃における
粘度が100cP以上である記録媒体用アルミナゾルを
提供するものである。
【0006】本発明のアルミナゾルは、固形分濃度が2
0重量%のゾルの25℃における粘度が100cP(セ
ンチポアズ)以上であることが必要である、このアルミ
ナゾルは、従来のアルミナゾルに比べて高い粘度を有す
るので、容易に厚い塗工層が得られる。ここで粘度はB
型粘度系で測定した値である。固形分濃度が20重量%
のゾルの25℃における粘度が100cP未満のアルミ
ナゾルは、塗工厚が大きくなった場合に均一なアルミナ
キセロゲル層が得られないので不適当である。
【0007】アルミナゾルの粘度は同じ固形分濃度のゾ
ルであっても、種々の要因により変化する。本発明にお
いてはそのうち粘度が特定数値以上のゾルを用いるの
で、記録媒体に適したアルミナキセロゲル(擬ベーマイ
ト)層を得ることができる。
【0008】ベーマイトは、AlOOHの組成式で表さ
れる斜方晶系に属する結晶で、層状の結晶構造を有す
る。この層は(010)面に平行である。本発明のアル
ミナゾル中のベーマイト結晶粒子は、(010)面に垂
直な方向、すなわち、層に垂直な方向の粒子厚さが70
Å以上であることが好ましい。粒子厚さが80Å以上で
ある場合はさらに好ましい。粒子厚さが100Åを超え
る場合は、擬ベーマイトを基材に積層したときに、ヘイ
ズが大きくなるおそれがあるので好ましくない。粒子厚
さは、粉末X線回折分析の(020)面のピークの回折
角度2θと半値幅Bから、シェラーの式(t=0.9λ
/Bcosθ)を使って求めることができる。この式に
おいて、λはX線の波長である。
【0009】ベーマイトの粒子厚さが大きくなるほど、
アルミナゾルがゲル化して得られる多孔質層の平均細孔
半径が大きくなる。このため、記録媒体に用いた場合、
インク中の色素の吸着性が良好になる。ゲルの平均細孔
半径は、50〜100Åが好ましく、特に60〜75Å
が好ましい。また、100Å以下の半径を有する細孔の
容積は、0.1〜1.0cc/g程度が好ましい。な
お、本発明における細孔径分布の測定は、窒素吸脱着法
による。
【0010】本発明においてベーマイトゾルを作成する
方法は、特に限定されず種々の方法を採用することがで
きる。例えば、アルミニウムのアルコキシドを、加水分
解する方法が好ましく採用できる。
【0011】記録媒体を製造するにあたっては、本発明
のアルミナゾルを基材上に塗布した後でゲル化させて多
孔質層を形成する。本発明のアルミナゾルを乾燥して得
られる擬ベーマイトは、インクの吸収性と定着性が良好
であるので、基材上に、この擬ベーマイトからなる多孔
質層を設けた場合は、記録用シートとして特に有用であ
る。
【0012】この場合の基材としては、特に限定されず
種々のものを使用することができる。具体的には、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、ETFE等のフッ素系樹脂などの
プラスチックあるいは紙を好ましく使用することができ
る。また、多孔質層の接着強度を向上させる目的で、コ
ロナ放電処理やアンダーコート等を行うこともできる。
基材に透明なものを使用した場合は、OHP用などにも
好適に使用できる透明な記録用シートが得られる。基材
が不透明であっても、色濃度が高く、にじみやかすれの
ない、きれいな印刷が可能である。
【0013】アルミナゾルを基材上に塗布する方法とし
ては、アルミナゾルにバインダーを加えて塗工液とし、
ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコータ
ー、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーターな
どを用いて塗布し、乾燥する方法を採用することができ
る。
【0014】バインダーとしては、ポリビニルアルコー
ルおよびその変性物、でんぷんやその変性物、SBRラ
テックス、NBRラテックス、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン等の有機物を用いることができる。バインダーの使
用量は、アルミナゾルの固形分の5〜50重量%程度を
採用するのが好ましい。バインダーの使用量が、5重量
%未満の場合は、多孔質層の強度が不十分になるおそれ
があり、逆に50重量%を超える場合は、多孔質層の吸
着性が不十分になるおそれがあるのでそれぞれ好ましく
ない。
【0015】記録媒体における多孔質層の厚さは、記録
方式に応じて適宜選択すればよいが、0.5〜100μ
m程度が好ましく採用される。多孔質層の厚さが0.5
μm未満の場合は、インクの吸収性が不足し適正な画像
が得られないおそれがあるので好ましくない。多孔質層
の厚さが100μmを超える場合は、それ以上吸収性が
増大しないだけでなく、多孔質層の機械的強度が低下す
るおそれがあるので好ましくない。
【0016】
【実施例】固形分濃度が20重量%のゾルの25℃にお
ける粘度が160cPのベーマイトゾル10重量部(固
形分)、ポリビニルアルコール3重量部(固形分)およ
び水からなる、固形分約10重量%の塗工液を調製し
た。この塗工液を、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム(厚さ100μm)にバーコーターを用いて乾燥時の
塗工厚が50μmになるように塗布乾燥すると、均一な
塗工層が得られた。
【0017】
【比較例】固形分濃度が20重量%のゾルの25℃にお
ける粘度が27cPのベーマイトゾル10重量部(固形
分)、ポリビニルアルコール3重量部(固形分)および
水からなる、固形分約10重量%の塗工液を調製した。
この塗工液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム
(厚さ100μm)にバーコーターを用いて、乾燥時の
塗工厚が50μmになるように塗布乾燥すると、一部分
にクラックの発生があった。
【0018】
【発明の効果】本発明のアルミナゾルは、基材上に塗布
して乾燥させた場合に、インクの吸収性定着性が良好
で、透明性も良好な多孔質層を形成することができる。
基材上にこの多孔質層を形成したものは、各種の記録方
式に適した記録媒体として使用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベーマイト結晶のコロイド粒子が水溶媒中
    に分散したヒドロゾルであって、固形分濃度が20重量
    %のゾルの25℃における粘度が100cP以上である
    記録媒体用アルミナゾル。
JP5114132A 1993-04-16 1993-04-16 記録媒体用アルミナゾル Pending JPH06297832A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5114132A JPH06297832A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 記録媒体用アルミナゾル

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JP5114132A JPH06297832A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 記録媒体用アルミナゾル

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JPH06297832A true JPH06297832A (ja) 1994-10-25

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JP5114132A Pending JPH06297832A (ja) 1993-04-16 1993-04-16 記録媒体用アルミナゾル

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JP (1) JPH06297832A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0739857A3 (en) * 1995-04-24 1996-11-06 Asahi Glass Company Ltd. High concentration alumina sol of low viscosity
KR20030085200A (ko) * 2002-04-29 2003-11-05 한미필름테크주식회사 오버헤드 프로젝트 필름 및 이의 제조방법
EP1226965A3 (en) * 2001-01-26 2004-05-12 Eastman Kodak Company Ink jet recording element and printing method

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EP1226965A3 (en) * 2001-01-26 2004-05-12 Eastman Kodak Company Ink jet recording element and printing method
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