JPH06297737A - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JPH06297737A
JPH06297737A JP8710193A JP8710193A JPH06297737A JP H06297737 A JPH06297737 A JP H06297737A JP 8710193 A JP8710193 A JP 8710193A JP 8710193 A JP8710193 A JP 8710193A JP H06297737 A JPH06297737 A JP H06297737A
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thermal transfer
transfer recording
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recording apparatus
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JP8710193A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimizu
宏 清水
Hidefumi Goto
英文 後藤
Takashi Takeuchi
崇 竹内
Hiroshi Nakamura
洋 中村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2つの印画画面を横に並べて横幅が広い横長プ
リントを行う際に、前半の印画と後半の印画を一部重ね
て印画することにより、前半、後半の継ぎ目部分に発生
する白筋を防止して高画質の印画結果を得ること。 【構成】画像データを記憶する画像メモリと、画像デー
タのレベルをその印画ライン位置、色、温度に従って適
当な係数を掛けた値に変換するLUTと、画像メモリ及
びLUTにデータを呼び出すアドレスを指示するアドレ
ス出力回路と、変換された画像データをサーマルヘッド
制御データに変換する中間調制御回路と、印画時にイン
ク紙や印画紙を搬送するメカ部と、熱転写記録を行うサ
ーマルヘッドと、横長プリントの動作制御を行うシステ
ム制御マイコンとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録装置に係わ
り、特に2つの画面をすき間なく連続して印画すること
が可能な機構部を有する熱転写記録装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】ディジタル画像データを印画するプリン
タは、従来より種々の方式が提案されている。特に熱転
写記録装置は、インクに昇華性染料を使用することによ
り、印画する各画素別に濃淡をつけることが出来、高解
像度かつ中間調濃度を持った写真に迫る印画を得ること
が出来る。このような方式の熱転写記録装置はその画素
数が例えば横1280×縦1024画素で構成され、こ
の時サーマルヘッドの画素密度が約6画素/mmの時
は、印画大きさが約213mm×約171mmとなる。
そしてその縦横比は約5:4となり、およそJIS規格
のA4判の用紙いっぱいに印画することが出来る。
【0003】このような熱転写記録装置を利用して、2
つの画像をすき間なく連続して印画することにより、横
2560画素×縦1024画素の横長の画像、大きさに
して縦約426mm×横約171mmの縦横比10:4
の横長プリントを得ることが出来る。公知例特開昭63
−94863「熱転写記録方式」は、印画紙をあらかじ
めカットせず、ロール状に巻いた形で熱転写記録装置内
に設置し、必要な長さだけ印画した後、カッターによっ
てカットする構造となっており、上記横長プリントを得
るのに比較的適している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱転写記録装置による
印画結果は、加熱による印画を行うため、印画時のサー
マルヘッドの発熱体温度の変化が印画結果に大きく影響
する。すなわち、例えばヘッドの温度(気温と同等とし
て)が15度の時と30度の時では、ヘッドの発熱体に
投入するエネルギーが同一であっても、ヘッド温度30
度の方が濃度の高い印画が得られる。印画において各ラ
インのプリントは、例えば24ms/ラインで行うが、
このうち最大約12msの間サーマルヘッドを発熱さ
せ、約12msサーマルヘッドを発熱させないことで、
再びヘッド温度を冷却するサイクルを各ライン毎に持
ち、これを行うことで熱転写記録を行う。横長プリント
は、上記したようにこのやり方で得た印画結果を2つ以
上横に並べて、横長の画像を得るものである。しかし、
熱転写記録方式で横長プリントを行うと、前半のプリン
トを終了する時点では連続した(24ms/ライン×1
280ライン)印画によりサーマルヘッドが十分に温ま
っているので濃い印画結果が得られるが、後半の打ち始
め部分は、前半の印画が終了してから、インク紙や印画
紙の頭出しや後半の画像データのロード等、後半印画の
開始準備のため時間がたってしまい、サーマルヘッドが
冷えてしまうため、濃度の薄い印画結果が得られる。従
って、横長プリントの前半と後半の境界部分で白い筋状
の縦線が印画され、画質劣化となってしまう。このよう
に、一つの画面を印画するときに、その画面の打ち始め
部分の濃度が、その画面の打ち終わり部分の濃度に比べ
て薄いという現象は、特に昇華性インクを用いたときに
顕著に見受けられる熱転写記録方式特有の問題点であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この問題点を解決するた
めに本発明では、前半部の印画が終了する直前の部分で
印画レベルを一定の比率で低下させながら印画を行い、
後半の印画は前半の印画で印画レベルを低下させ始めた
部分から重ねて印画を行う。この際の印画レベルも一定
の比率で上げながら印画を行い、前半の印画が終わった
部分で、後半の印画レベルが正規の値になるような特性
で印画を行う。
【0006】
【作用】上記解決手段を行うと、前半の印画部分と後半
の印画部分の間に継ぎ目が生じない。
【0007】具体的には、後半の印画の打ち始め部分で
は、まだ前半の印画を行っているので濃度が薄くなると
いう現象が起きない。また、前半の印画が終了したとこ
ろでは、後半の印画が完全なレベルで行われているの
で、やはり濃度が薄くなるという現象は起きない。さら
に、後半の打ち始め部分と前半の打ち終わり部分の間
は、前半の印画と後半の印画の両方で印画を行っている
が、この時の印画レベルを適当な値に制御することによ
り、その前後の濃度と略同等に印画濃度を制御して得る
ことが出来る。その結果、先述の問題点である、継ぎ目
の白筋は存在せず、画質劣化のない横長プリントが得ら
れる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0009】図1は、本発明による熱転写記録装置のシ
ステム構成を示すブロック図である。図1において、1
2000は画像データを入力するコンピュータ等の画像
出力デバイス、1000はインタフェース(以下、I/
Fと呼ぶ)、2000は画像データを記憶するメモリ、
3000、5000は画像データに一定のレベル変換を
行うルックアップテーブル(以下LUTと呼ぶ)、40
00は画像データをサーマルヘッドの通電時間に変換す
る中間調制御回路、10000はサーマルヘッド、60
00は画像メモリ及びLUTのアドレスを示すアドレス
出力回路、7000は本システム全体の制御を行うシス
テム制御マイコンである。
【0010】コンピュータ12000から入力された画
像データ12010は、セントロニクスもしくはSCS
IなどのI/F1000を通して、画像メモリ2000
に記憶される。画像メモリのデータ2010は、LUT
3000を通してデータ変換されたデータ3010とし
て中間調制御4000に入力される。中間調制御400
0は、入力されたデータに応じた通電時間4010を算
出し、サーマルヘッド10000に送る。
【0011】熱転写記録装置の機構部は、インク紙80
00と印画紙9000が、ドラム11000の上に重ね
られて、サーマルヘッド10000に圧着されている。
ドラム11000が回転しながらサーマルヘッド100
00が発熱することで、インク紙8000に塗布された
インクが昇華して印画紙9000に付着して記録が行わ
れる。
【0012】画像メモリのアクセスは、アドレス出力回
路6000より画像メモリのアドレスを出力して行う
が、同時にアドレス出力回路6000からは、LUT#
5000に対して、そのアドレスを出力する。LUT3
000には、画像データを変更するテーブルデータが入
っているが、そのテーブルデータのアドレスを出力する
のがLUT#5000である。LUT#5000のアド
レスを指定する要因は、後述する画像データの何ライン
目を印画するかというライン番号(以下、ライン#と呼
ぶ)情報6020、3色のインクの各色毎にLUTの値
を変化させるケースを考えて色種別(以下、色#と呼
ぶ)情報6030、さらに印画時の環境温度の影響を消
すためにサーマルヘッド10000に内蔵された温度セ
ンサーからの温度信号をA/Dして得られた温度バンク
番号(以下、温度バンク#と呼ぶ)6040がある。通
常これらの信号はシステム制御マイコン7000から与
えられることが多い。
【0013】また、通常の印画と横長プリントの切換え
は、ユーザーのキー入力や命令用I/F等を経由したユ
ーザーからの指示を、システム制御マイコン7000が
受け付け、データのロードや動作アルゴリズムを変更す
る。
【0014】図2に、熱転写記録装置で使用するインク
紙8000の平面図を示す。帯状のフィルム又は紙に3
色のインク、Ye(黄色)8020,Mg(マゼンタ)
8030,Cy(シアン)8040の3つが、それぞれ
1回の印画面積と同じかそれ以上の面積で塗布されてい
る。これらのインクは昇華性染料を用いており、それは
加えた熱量に略比例した量のインクをインク紙から印画
紙に転写するという特徴を持っている。従って、サーマ
ルヘッド10000の発生する熱量を、画素毎に制御す
ることにより、各画素毎に濃淡を付けることが出来、高
精細な中間調を持った画像を得ることが出来る。本実施
例の場合、3色の色の3原色のインクを用いているた
め、写真と同等のカラー画像を得ることが出来るが、こ
れが単色のインクの場合は、高精細な白黒画像を印画す
ることが出来る。
【0015】図3に、熱転写記録装置の機構部の側面図
を示す。図1の説明でも述べたが、熱転写記録装置の機
構部は、インク紙8000と印画紙9000が、ドラム
11000の上に重ねられて、サーマルヘッド1000
0に圧着されている。ドラム11000が回転しながら
サーマルヘッド10000が発熱することで、インク紙
8000に塗布されたインクが昇華して印画紙9000
に付着して記録が行われる。これをさらに詳しく説明す
る。
【0016】印画紙供給軸9010に巻かれた印画紙9
000は、一度図の位置まで巻き出される。具体的には
ローラー11020が回転して印画面積1枚分だけ印画
紙9000は巻き出された状態となる。その位置で、印
画紙9000とインク紙8000は、ドラム11000
の上でサーマルヘッド10000の発熱体10010に
挟まれる。その後印画が行われるが、この時ドラム11
000は矢印11010の方向に回転し、印画紙900
0を引き戻しながら発熱体が発熱する。ここで、発熱体
10010は、サーマルヘッド10000の下部に図3
において紙面と垂直方向に1024個の抵抗体として並
んでおり、この抵抗体へ電流を流すことで抵抗体が発熱
する。各発熱体毎に電流を流す時間を変化(最大12m
s、最小0ms)させることで、各発熱体を独立した発
熱量で発熱させることが出来、その結果各発熱体に対応
する画素が制御された量のインクを印画紙に転写するこ
とが出来る。発熱体は、例えば画素1ラインを24ms
の周期で発熱し、これに同期してインク紙8000と印
画紙が24ms/ラインの速度で一緒に搬送さる。これ
に伴って、新しいインク紙が供給軸8050より巻き出
され、印画済みの古いインク紙が巻取軸8010に巻取
られる。これを、図2で示したインク紙のインク3色そ
れぞれに対して行うことにより、3色の昇華性インクを
用いた印画が行われる。
【0017】図4の側面図を用いて、印画動作をさらに
詳しく説明する。図4(a)は、熱転写記録装置がスタ
ンバイの状態にある図である。印画開始命令を受ける
と、図4(b)に示すようにサーマルヘッド10000
がドラム11000に圧着され、ドラムは矢印1102
0方向に回転する。同時にインク紙供給軸は8060方
向に回転して、新しいインク部分をサーマルヘッドの下
に持ってくる。この時印画紙9000は、印画の1画面
に相当する長さだけ巻き出される。
【0018】図4(c)で、1色目の印画を行う。サー
マルヘッド10000の図示しない発熱体は発熱を開始
し、ドラムは矢印11010方向に回転する。これによ
り印画紙9000は搬送され、ドラムが1ライン(例え
ば約200μm)回転する度に、1回の発熱が行われ、
ライン状の印画が行われる。これを例えば1280回繰
り返すことで、1280ラインの印画が行われる。
【0019】図4(d)で、インク紙の頭出しが行われ
る。2色目のインク紙の先頭位置を出すために、インク
紙は矢印8100方向に搬送される。この時印画紙は搬
送されない。
【0020】図4(e)は、図4(b)と全く同じ動作
を説明している。即ち、印画紙を1画面分巻き出す。
【0021】図4(f)は、図4(c)と全く同じ動作
を説明している。即ち2色目のインクで、印画を行う。
この後図4(d)〜図4(f)までの動作を3色目のイ
ンクに対して行い、これらを合わせて3色のインクを用
いた印画が行われる。
【0022】図4(g)で、3色のインクによる印画が
終了した印画紙を巻き出す。巻き出す長さ9020は、
印画長さと同じである。即ち印画が終了してユーザーに
わたす部分を巻き出す。
【0023】図4(h)で、カッター11030が動作
し、図4(g)で巻き出した印画紙をカットする。例え
ば用紙がA4と規定した場合は、297mmの長さでカ
ットする。当然、印画長さはその中に含まれることにな
る。
【0024】最後に図4(i)で、カットされた印画紙
9030が排出される。
【0025】図5で横長プリントについて説明する。図
5(a)に示すように、横長プリントは、1枚の印画紙
にA、B2つの画像を隣接して印画する。この時、Aと
Bの間にはすき間はなく、完全に隣接した状態で印画す
ることが必要であるが、図3〜図4で説明した機構部で
はこれが可能である。図5(b)にこの機構部で普通の
印画を行う場合の印画結果を示す。印画紙の上にAの画
像を印画する際、この機構部は指定の大きさに裁断され
たカット紙を使うわけではなく、長いロール紙の上に印
画を行ってから、後でカットする方法をとる。この場
合、カットするラインいっぱいまで印画をすることが可
能であり、さらにここでカットしなかった場合は、カッ
トする予定のラインぎりぎりから次の画像を印画するこ
とが出来る。図5(a)において、カットするラインは
画像Aと画像Bの境界線であり、ここでカットしないこ
とで、2つの画像を完全に隣接して印画することが出来
る。
【0026】図6に通常の熱転写記録の印画結果と、そ
の濃度分布を示す。図6(a)は印画結果9000であ
り、ここでは分かりやすいように全面一定の濃度の印画
が行われているとする。図6(b)は、この印画結果9
000の濃度分布を示す。軸9001は印画紙の左端か
らの距離を表わし、軸9040は印画結果の反射濃度を
示す。
【0027】熱転写記録方式には、特有の欠点がある。
それは熱履歴現象であり、図6(b)に示すように、打
ち始め部分の濃度が低濃度から立ち上がる、即ち打ち始
め濃度が低いという現象である。これが発生する理由
は、サーマルヘッドの熱容量の問題がある。サーマルヘ
ッドは例えば24msサイクルで各ラインの印画を行う
場合、最初の12msを最大としてサーマルヘッドを発
熱させ、残りの12msでサーマルヘッドを冷却すると
いうサイクルを繰り返す。これによりあるラインを打っ
たときに、その時の発熱が次のライン以降に影響しない
ようにするが、サーマルヘッドは実際は数msサイクル
よりはるかに大きな熱時定数をもつ。これはサーマルヘ
ッド自体の大きさに依存するものであるが、印画始めの
時は室温であったサーマルヘッドの温度が、印画が進む
につれて徐々に温度が上がり、1色の印画が終わった段
階では最初の温度に比べて15度〜20度高い温度にな
ってしまう。サーマルヘッドの温度が上がればその上で
発熱する発熱体の温度も上昇し、従って図6(b)に示
すように、画面全体で徐々に濃度が上昇するような印画
結果が得られてしまう。
【0028】図7に横長プリントの印画結果と、その濃
度分布を示す。画像Aと画像Bが別々に印画されるの
で、それぞれの印画場所に対して図6(b)で示した濃
度分布が得られる。従って、図7(a)に示した印画結
果の濃度分布は、図7(b)に示すように、途中で谷間
の出来た濃度分布となってしまう。谷間の部分は濃度が
低いので、結果として、画面中央に白筋のできた画質劣
化のある印画結果が得られてしまう。
【0029】図8に本発明による横長プリントの白筋を
消す手段を示す。図8(a)は、横長プリント前半の印
画を行うときの印画データを示す。横軸9001は、図
6と同様に軸9001は印画紙の左端からの距離を表わ
し、軸3010は印画レベル、即ち印画を行うときの階
調番号を示す。前半は、打ち始めからライン9003ま
での間は、所定のレベルでプリントするが、ライン90
03から9004までは一定の比率で印画レベルを減ら
す。図8(b)は、横長プリント後半の印画を行うとき
の印画データを示す。これは前半とは逆にライン900
3から9004の間は一定の比率で印画レベルを増や
し、ライン9004以降は、所定のレベルでプリントを
行う。ここで前半と後半はライン9002の間は共通の
データを持ち、同じ場所に同じプリントを行う。図8
(c)は、印画結果の濃度分布を示したものであり、縦
軸9040は印画結果の反射濃度を示す。前半印画結果
の濃度はグラフ9041で、ライン9003以降900
4までは濃度が徐々に減っていく。また後半印画結果の
濃度はグラフ9042で、ライン9003以降9004
までは濃度が徐々に増えていく。これを重ね合わせる
と、重なり部分の濃度が得られ、重なり前後の前半部分
と後半部分とほぼ同等の印画濃度が得られる。これを図
7(b)と比較すると、図7(b)で見られた白筋が全
くなくなっていることが分かる。図8(c)では、重な
った部分の濃度が少し少なく記載してあるが、このレベ
ルは印画前半における濃度を徐々に減らす部分と、印画
後半の濃度を徐々に増やす部分の係数を変化させること
で制御可能である。即ち前半後半ともに係数を×0にす
ると濃度は減り、ともに×1にすると濃度は濃くなる。
従って、重なった部分の濃度は係数により制御可能であ
り、調節することで重なり前後の濃度と略同等の濃度を
出すことが出来る。
【0030】図9は、画像データのレベル変換を行うL
UTの説明図である。図9(a)は、LUT3000の
内容をグラフで示したものである。横軸3001は画像
データの階調番号で0〜255の8ビットの値を取る。
また、縦軸3002は変換結果の階調番号であり、やは
り0〜255の8ビットの値をとる。グラフ3003
は、変換を行わない場合のLUTの値であり、画像デー
タの階調番号3001と、変換結果の階調番号3002
は同じ値を取る。これは図8(a)、(b)の打ち始め
からライン9003までと、ライン9004から打ち終
わりまでの間使用する。グラフ3004は印画レベルを
少し落とすときに使用する変換テーブルである。以下、
同様にレベルを少しずつ落とすテーブルデータがあり、
図8(a)において徐々に印画レベルを減らすときにこ
れらの変換データを順に選択する。また、変換データは
直線である必要はなく、インクの特性等により3005
のような非線形なデータを取っても良い。
【0031】図9(b)は、LUT3000のメモリ内
容を示す説明図である。3006はLUT内のテーブル
番号であり、#0の時は、図9(a)の3003、即ち
無変換の場合を示す。#1、#2と変わる度に、変換結
果3008は元データ3007に比べて少しずつ下がっ
ていく。
【0032】図9(c)は、LUT#5000のメモリ
内容を示す説明図である。5001は印画ライン数を示
し、5002は図9(b)で示したLUT3000のL
UT内テーブル番号を示す。本図は横長プリントの前半
を印画するときのテーブルを示したものであり、横幅1
280ライン目の印画をしたとき、それぞれのライン番
号に対応する画像データ変換LUTテーブル番号を示し
ている。1ライン目から1002ライン目までは画像元
データをそのまま印画、1003ラインから1280ラ
インは図8で示したライン9002に相当し、前半と後
半で同じ画像を2回印画する部分である。1003ライ
ン目でLUT番号1を選択し、図9(b)の変換データ
範囲が0〜250に狭まった変換テーブルを使用する。
1004ライン目では、LUT番号2を選択し、同様に
画像データを変換する。最終的に1280ライン目では
LUT番号10を選択し、変換データ範囲が0〜200
に狭まった変換テーブルを使用する。
【0033】図10に、画像データを記憶するメモリ構
成を示す。画像メモリはR,G,B3色それぞれ別の構
成になっており、それぞれのメモリが縦1024画素×
横1280画素の領域を持っている。これは中間調制御
回路4000に転送するデータフォーマットそのもので
あり、この他に例えばY、色差メモリに画像データを記
憶して、中間調制御回路4000に転送する直前にデコ
ーダを通してRGBデータに変換しても良い。
【0034】図11に、このメモリを用いて横長プリン
トを行うときの動作フロー例を示す。横長プリントは2
つの画像を印画するので、画像データを2つロードしな
ければならない。熱転写記録装置が画像メモリを2つ持
っていれば、一度にロードすれば良いが、通常は、特に
A4判という大きなサイズの印画を行う熱転写記録装置
の場合、メモリが高価なため、1画面分のメモリしか持
っていないことが多い。この場合、まず前半の画像デー
タをロードして、それを印画。その後、後半の画像デー
タをロードして、それを印画するという手段を取る。こ
の方法を取ると、後半の印画を、前半の印画が完全に終
了してから行うため、図7に示した白筋の問題が発生す
る。
【0035】図12に本発明によるメモリ構成を示す。
ここで、印画する画像の大きさは前半、後半ともに縦1
024画素×横1280画素とする。
【0036】図12(c)に示すように、本発明による
白筋のでない横長プリントを行うためには、前半の印画
及び、後半の印画でkライン目から1280ライン目ま
での間のデータを両方で印画する必要がある。即ち、前
半の印画が終了した時点で、前半の印画データを全て消
すことは出来ず、kライン目から1280ライン目まで
のデータを取っておかなければならない。図12(a)
に、本発明によるメモリ構成を示す。メモリ2000の
大きさは、1280ライン分2100より大きく、23
00までの領域を持っていることを特徴とする。前半画
像データAをロードしたとき、メモリ内容は図12
(a)のようになっているが、この時画像の1280ラ
イン目のアドレス2100からメモリの終端のアドレス
2300の間は空白になっている。また、kライン目か
ら1280ライン目までの間は、前半の印画と後半の印
画の両方で印画する領域である。
【0037】図12(b)に前半の画像データAを印画
終了して、後半の画像データBをロードした時のメモリ
の内容を示す。この時画像データBの先頭アドレスは、
メモリ先頭2400ではなくて、前半画像データAの終
端アドレス2500である。画像データBはここからロ
ードを開始して、nライン目でメモリの終端2300に
達したところで、折り返す。n+1ライン目以降はメモ
リの先頭アドレス2400からロードを続け、最終的に
画像データAのkライン目(アドレス2200)でロー
ドを終了する。即ち後半画像データをロードした時点
で、メモリ上には後半画像データBと、前半画像データ
Aのkライン目から1280ライン目、即ち重複して印
画する部分の両方が存在することになる。
【0038】図12(c)に、2つの画像を一部重複し
て印画する時の画像データを示す。まず画像Aを印画す
るが、この時メモリのアクセスは図12(a)に示した
ように、その先頭からアクセスされる。kライン目まで
画像データをそのまま印画した後、LUTにより画像デ
ータを少しずつ落としながら1280ライン目まで印画
を続ける。前半の印画が終了した時点で、後半の画像デ
ータを図12(b)に示すようにロードする。そして印
画を開始するが、この時の開始先頭アドレスは、図12
(b)の2200である。ここからLUTを介して12
80ライン目までLUTにより徐々にレベルを上げなが
ら印画を行い、画像データAが印画終了した時点で、L
UTの特性は、入力と出力を同じにする。その後、画像
データBの印画を開始し、図12(b)のアドレス23
00まで印画を続ける。ここでアドレスを折り返し、ア
ドレス2400から印画を続行する。そして画像データ
Bの1280ライン目まで印画を行ったところで印画を
終了する。
【0039】図13に、図12とは別の方法でメモリを
制御する実施例を示す。図13(a)は図12(a)と
同一であり、説明は省略する。図13(b)は、横長プ
リントの前半を印画終了したところで、本実施例の特徴
であるメモリ操作をした結果である。本実施例では、印
画は常にメモリの先頭から行うことを前提とする。前半
と後半で重複して印画する部分は画像データAのkライ
ン目から1280ライン目であるが、この部分を、前半
印画終了後にメモリ先頭アドレス2400以降にコピー
する。この時画像データAの1280ライン目のアドレ
スは2600となる。次に画像データBをロードする
が、このロードは、アドレス2600以降に行う。その
結果図13(c)のようなメモリが構成され、メモリの
先頭アドレスから印画を開始することで、後半印画が図
12の実施例と同様に行える。
【0040】図14に、本発明による熱転写記録装置の
第2の実施例であるブロック図を示す。基本的な構成及
び動作は図1と同一であるので、詳細な説明は省略す
る。本実施例において、LUT#5000がなく、図1
におけるLUT3000とLUT#5000を一つのL
UT3000に集約したことを特徴とする。LUT30
00への入力は、画像データの他に、ライン番号、色
#、温度バンク#等をアドレス出力回路6000で特定
のエンコードをした結果である。図1の実施例に比べ
て、LUT#5000の機能をアドレス出力回路600
0が肩代わりした形となる。またはアドレス出力回路6
000は図1の実施例と同一で、図1のLUT3000
とLUT#5000の両方の機能を一つのLUT300
0で肩代わりした形としても良い。この場合LUT30
00の容量は、図1の場合の256バイト×10バンク
=2560バイトに対して、256バイト×1280ラ
イン=320Kバイトとはるかに大きくなるが、図1に
比べてLUTが1チップですむというメリットがある。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば2
つの熱転写記録をつなぎ合わせる横長プリントを行った
場合、熱転写記録特有の問題である熱履歴現象による白
筋の発生がなく、良好な画質の印画を得ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱転写記録装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】熱転写記録装置に使用するインク紙の正面図で
ある。
【図3】熱転写記録装置の構成を示す側面図である。
【図4】熱転写記録装置の動作を説明する側面図であ
る。
【図5】横長プリントの説明図である。
【図6】通常の熱転写記録を行ったときに発生する熱履
歴現象の説明図である。
【図7】横長プリント時の熱履歴現象による画質劣化の
説明図である。
【図8】本発明による横長プリント時の画質劣化を防止
する方法の説明図である。
【図9】ルックアップテーブルの内容の説明図である。
【図10】画像メモリの構成図である。
【図11】横長プリントの動作フローチャートである。
【図12】本発明によるメモリ制御方法の第1の実施例
の説明図である。
【図13】本発明によるメモリ制御方法の第2の実施例
の説明図である。
【図14】本発明による熱転写記録装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
2000…画像メモリ、 3000…ルックアップテーブル(LUT)、 4000…中間調制御回路、 5000…ルックアップテーブル#(LUT#)、 6000…アドレス出力回路、 7000…システム制御マイコン、 8000…インク紙、 9000…印画紙、 10000…サーマルヘッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9305−2C B41J 3/20 117 C (72)発明者 中村 洋 茨城県勝田市大字稲田1410番地株式会社日 立製作所AV機器事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状のフィルムまたは紙に昇華性インクを
    塗布したインク紙と、印画紙を重ね合わせ、ドラムの上
    でサーマルヘッドにより圧着し、加熱することにより前
    記昇華性インクを印画紙に転写することで記録を行う熱
    転写記録装置において、 2つの画面を連続して1枚の印画紙の上にプリントする
    印画動作にを行い、この際前半の画面の印画領域と、後
    半の画面の印画領域を一部重ね合わせて印画することに
    より、前半画面と後半画面の継ぎ目に生じる筋を無くし
    たことを特徴とする熱転写記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱転写記録装置におい
    て、 該重ね合わせ部分の印画レベルを、重ね合わせの位置に
    応じて変化させることを特徴とする熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の熱転写記録装置におい
    て、 印画レベルの変化値を記憶装置に記憶し、重ね合わせの
    位置座標に応じて、指定した印画レベルの変化値を呼び
    出すことを特徴とする熱転写記録装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の熱転写記録装置におい
    て、 印画する画像データを記憶する画像メモリを1画面分の
    大きさのメモリと、前記重ね合わせ部分の大きさに対応
    した画像メモリの合計分の大きさを持つことを特徴とす
    る熱転写記録装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の熱転写記録装置におい
    て、 印画する画像データを記憶する画像メモリを、前半部を
    印画する画像データを記憶する画像メモリと、後半部を
    印画する画像データを記憶する画像メモリの両方を持つ
    ことを特徴とする熱転写記録装置。
  6. 【請求項6】請求項3に記載の熱転写記録装置におい
    て、 重ね合わせの座標値から印画レベルの変化値のアドレス
    番号を呼び出すルックアップテーブルと、印画レベルの
    変化値のアドレス番号から、印画レベルの変化値を呼び
    出すルックアップテーブルの2つのルックアップテーブ
    ルで構成されることを特徴とする熱転写記録装置。
  7. 【請求項7】請求項2に記載の熱転写記録装置におい
    て、 印画レベルの変化値が各階調データを一意的に圧縮する
    ような比例計算で求められるようなデータで構成され、
    該印画レベルの変化値が、印画時に演算処理で求められ
    ることを特徴とする熱転写記録装置。
  8. 【請求項8】請求項2に記載の熱転写記録装置におい
    て、 印画レベルの変化値が、各階調データを非線形に変化さ
    せるデータ構造をしていることを特徴とする熱転写記録
    装置。
JP8710193A 1993-04-14 1993-04-14 熱転写記録装置 Pending JPH06297737A (ja)

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Cited By (2)

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WO2016151971A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 シチズンホールディングス株式会社 熱転写プリンタおよびその制御方法

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