JPH06296462A - 含油食品の製造方法 - Google Patents

含油食品の製造方法

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JPH06296462A
JPH06296462A JP5086400A JP8640093A JPH06296462A JP H06296462 A JPH06296462 A JP H06296462A JP 5086400 A JP5086400 A JP 5086400A JP 8640093 A JP8640093 A JP 8640093A JP H06296462 A JPH06296462 A JP H06296462A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、含油食品の製造に際し、オクテニル
コハク酸エステル化澱粉を使用する含油食品の製造方
法、詳しくはオクテニルコハク酸エステル化澱粉を該澱
粉が糊化しない条件下で予め油脂又はこれと他の固体状
食品材料と混合乃至加熱混合して用いる上記方法を提供
する。 【効果】本発明方法によれば、含油食品の加工工程中或
は保存中における油脂分離を解消乃至改善して、外観、
食味、食感等に優れた含油食品を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含油食品の製造法に関
し、更に詳しくは油脂の分離がなく、ひいては外観、食
味、食感、歩留等の改善された含油食品の製造法に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、食生活が改善されるにつれ、油脂の
摂り過ぎが問題視され、食品中の油脂含量を減らす方法
が種々検討されつつあるが、油脂には単なる栄養源とし
てだけでなく、食品に好ましい食味、食感等の味覚を与
える重要な役割があり、殊に、油脂を配合して得られる
食品の食味、食感等は該油脂の含まれる状態に応じ種々
変化する。例えば、ピーナツは50%程度の油脂を含
み、そのままだと美味しく食べられるが、擂り潰すと油
っぽくなり美味しいとはいえなくなる。これは豆のまま
の時は組織の中に油滴が含まれ、擂り潰すと組織が壊れ
て油が分離するためである。このように、食品の食味、
食感等は単に油脂が含まれるか否かだけでなく、その含
まれる状態により異なってくる。
【0003】一方、油脂を添加して加工される食品であ
ってしかも水を含む食品等の場合、単に油脂を混合する
のみではこれを食品の組織全体に均一に分散させ、また
安定化させることは難しく、一般には乳化剤を用いて油
脂を乳化して均一な分散、安定化が図られている。この
ように油脂を乳化することにより、安定な分散状態にす
るだけでなく、食品のテクスチャー、食感、風味等を変
化させ得る。このことは逆に油脂の乳化によれば、乳化
しない場合とは異なる性質が付与され、これが食品によ
っては、油脂の風味がストレートに出ない、油脂の添加
配合による本来のイメージとは違和感のある食感、テク
スチャー等が生じる等の問題を新たに生じさせる原因と
なる。
【0004】特に、最近温めるだけで食せる調理済食品
が一般化してきたが、之等の食品の場合は、従来家庭で
調理していた時には見られなかった上述したような油脂
分離の問題が生じてくる。例えばポタージュスープは、
小麦粉に油脂を加えて炒ったルーをベースにし、これに
牛乳、調味料、香辛料等を加えて造られるが、これを調
理済食品として流通させる場合、その保存中に油脂が分
離し、外観的に悪くなるだけでなく、組織が荒くなり滑
らかさに欠け、食感も悪くなる欠点がある。
【0005】上記欠点を解消するため、例えば乳化剤を
用いて油脂を乳化する方法が提案されている(特公昭6
1−27036号公報参照)が、この種の食品は本来調
理後すぐ食され、その食する状態では油脂は通常の乳化
とはいえない状態で存在するものであり、従って上記提
案された方法により得られる調理済食品では、該食品本
来の風味とは異なるものとなる弊害がある。
【0006】また、ハンバーグ、ミンチボール等の比較
的組織の荒い含油食品では、その加工工程中に油脂が分
離して食感の劣化や歩留低下等を招く問題がある。
【0007】以上のように、各種の含油食品、即ち簡単
な加熱調理をするか或はすることなく食せる調理済食品
や他の食品材料を加えて加熱調理する半調理食品であっ
て、油脂がその原材料の一部として他の原材料と混合す
る工程を経て用いられしかも油脂は乳化されていない状
態で該食品中に含まれるように製造される食品、例えば
代表的には、カレー、ポタージュスープ、ホワイトソー
ス等のルーやこれをベースにした各種食品、ソーセー
ジ、ハンバーグ、ミンチボール、焼売の具等の畜肉食
品、マーボソース、エビチリソース等の中華ソース、更
にゴマ豆腐等においては、尚改善されるべき各種の問題
点がある。
【0008】より詳しくは、例えば上記ルーをベースに
した食品は、現在ルーの形態及び該ルーをベースに加工
調理したカレーやポタージュスープ等の調理済食品形態
で販売されているが、前者の場合でも、ルー製造時にチ
ャツネやトマトピューレ等の水性調味料を加えると、工
程中に油脂が分離して攪拌機の負荷が大きくなる問題を
生じ、ルー自体も油脂が分離するとその後の水や牛乳で
の分散が難しくなる欠点がある。後者の場合、主にレト
ルト殺菌して長期保存でき、温めるだけで食せる形態で
流通されるが、保存中に油脂が分離して上部に油脂層を
形成し、外観的に見劣るだけでなく、組織が荒くなり食
感的にも劣ったものとなる欠点がある。また畜肉食品の
場合は、一般に油脂を多くすると組織も滑らかになり、
食感、食味共に向上するが、加熱工程中に油脂が分離し
て油脂を多くした効果が十分に発揮されないだけでな
く、ハンバーグ等では歩留低下に継がり、ソーセージで
は油脂層を形成して外観、食味共に悪くなる欠点があ
る。
【0009】特に、常温で長時間保存を可能にしたレト
ルト食品が一般化するにつれ、上記含油食品は、そのレ
トルト殺菌時及び保存中に油脂分離の問題を生じ、中で
もレトルトカレー、スープ、中華ソース類等のレトルト
液状食品では、この問題が顕著であり、その改善が強く
求められている。
【0010】他方、オクテニルコハク酸エステル化澱粉
は、乳化力を持つ加工澱粉として知られ、成書(例え
ば、MODIFIED STARCH ; PROPERTIES and USES, CRC Pre
ss,Inc.1987 )にも記載されている。しかしながら、従
来から知られている該澱粉の使用法は該澱粉を溶解して
その乳化力を利用するものであり、未糊化の状態で油脂
と処理するか或は乳化しない系で用いて油脂の分離を防
止する等の発想は、これまで全く見られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、含油食品の加工工程中或は保存中における
油脂分離を解消乃至改善して、外観、食味、食感等に優
れた含油食品を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる現状
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、含油食品の製造に際し、
オクテニルコハク酸エステル化澱粉を添加することによ
り、含油食品の製造工程中或は保存中における油脂分離
が著しく低減されることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
【0013】即ち、本発明は含油食品の製造に際し、オ
クテニルコハク酸エステル化澱粉(以下これを「OS澱
粉」という)を使用することを特徴とする含油食品の製
造方法、より詳しくは、該OS澱粉が糊化しない条件下
で予め油脂又はこれと他の固体状食品材料と混合乃至加
熱混合して用いる上記方法に係わる。
【0014】本発明に用いるOS澱粉は、無水1−オク
テニルコハク酸を用いて、澱粉をアルカリ性下でエステ
ル化することにより得られ、FDA(米国食品医薬局)
では、澱粉に対し無水1−オクテニルコハク酸3%以下
の量で処理した該澱粉が食品用として認められており、
この範囲に入るものが好便に使用できる。その際、原料
として用いられる澱粉は通常市販されている例えば馬鈴
薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、コーンスタ
ーチ、ワキシーコーンスターチ、甘薯澱粉等の他、之等
を次亜塩素酸ソーダ等の酸化剤で漂白した澱粉や硫酸、
塩酸等の酸類で部分的に加水分解した澱粉等のいずれで
もよい。
【0015】また該OS澱粉には、澱粉を無水コハク酸
でエステル化後、硫酸、塩酸等の酸類で部分的に加水分
解したものや次亜酸素酸ソーダ等の酸化剤で漂白処理し
たものも包含されるが、該OS澱粉は基本的には未糊化
のものである必要があり、同じエステル化澱粉でもデキ
ストリン化澱粉やα−化処理して冷水可溶性としたタイ
プの澱粉は除外される。
【0016】本発明においてOS澱粉は未糊化の状態
で、好ましくは油脂又は油脂及び他の固体状食品材料と
予め混合して用いられ、これによりOS澱粉と油脂とを
十分に馴染ませることができる。上記固体状食品材料と
しては、代表的には小麦粉、カレー粉、香辛料、調味料
等を例示できる。之等は上記混合時の油脂を除いた系の
水分含量が概ね20%程度以下になる食品材料であるの
が好ましく、水分含量がこの範囲にあれば、上記混合時
に更に必要に応じて水性の香辛料、調味料等を添加する
こともでき、またかかる条件であれば、混合時必要に応
じて加熱処理してもOS澱粉は糊化せず、本発明の目的
をより効果的に発揮できる。
【0017】尚、本発明で糊化とは、十分な水の存在下
での加熱により、澱粉粒が膨潤し、この膨潤した粒子が
崩壊してコロイド状に分散した状態をいう。従って、澱
粉粒が膨潤した状態で留まっている場合(この場合その
膨潤した澱粉粒を顕微鏡で観察できる)は本発明では糊
化とはいわない。
【0018】本発明においては、上記のようにOS澱粉
と油脂を混合して両者が十分に馴染んだ後は、含油食品
を製造するに必要な処理を常法に従って行なうことがで
きるし、OS澱粉は糊化させてもよい。
【0019】またOS澱粉が最終的に含油食品中に膨潤
した粒子状で存在する程度に加熱調理される調理温度の
低い食品、例えばソーセージ等の食品にあっては、必ず
しもOS澱粉と油脂を予め混合して両者を馴染ませる必
要はないが、この場合でも予め上記混合処理を行なうこ
とにより、より一層効果的に所望の含油食品を製造でき
る。
【0020】本発明に従うOS澱粉の利用は、本発明所
期の油脂の分離防止効果の他に、得られる含油食品に澱
粉本来の効能をも付与できるので、本来増粘、保水、結
着等の目的で澱粉や小麦粉等の澱粉質材料が用いられる
食品にあっては、之等澱粉類に代替して上記OS澱粉を
用いることも可能で、好みにより全量をOS澱粉に代替
してもよく、油脂分離防止に必要な量だけOS澱粉を用
い、他はOS澱粉以外の通常の澱粉類を用いてもよい。
この際のOS澱粉以外の澱粉類としては、OS澱粉の製
造原料として前記例示の各種のもののいずれでもよく、
更にα−化澱粉、架橋澱粉、エーテル化澱粉、エステル
化澱粉等や小麦粉、コーンフラワー等であってもよい。
之等の澱粉類はOS澱粉と一緒に予め油脂と混合しても
よいし、その後に添加してもよい。
【0021】上記OS澱粉の含油食品への添加量は、含
油食品の種類、油脂の含量等により異なり一概にはいえ
ないが、概ね食品中に0.2乃至10重量%程度含有さ
れるものとすることにより本発明の目的は達成できる。
但し、油脂分離防止の目的以外に澱粉としての効果も期
待する場合には、10重量%を越えて多く添加すること
も勿論可能であり、かかる多量の配合も油脂分離防止の
障害にはならない。
【0022】本発明において油脂には、食用に供せられ
るあらゆる油脂が包含され、これは植物油、動物油、固
体脂、液体油の別を問わない。また、含油食品の製造に
使用される原材料、添加物等は従来と同様のものとする
ことができ、之等の添加量も、上述の澱粉類の添加量が
OS澱粉の添加量等を考慮して決められることを除けば
従来と同様のものとすることができる。
【0023】以下、本発明方法の適用できる含油食品に
つき、好ましい態様を述べる。
【0024】カレー、ポタージュスープ等の所謂ルーを
ベースにした食品の場合、小麦粉を油脂で炒めてルーを
造る際にOS澱粉を加え、油脂とOS澱粉が予め混合さ
れるようにする。このようにして得たルーはその後の
水、牛乳等への分散性も改善されるし、ルー製造過程で
チャツネ、トマトピューレ等の水性調味料を加えても油
脂の分離がなく、攪拌機に負荷がかかることもない。こ
のルーに調味料、トマトケチャップ、アップルピューレ
等を加え、水、牛乳でのばしてトマトソース、ホワイト
ソース、カレーソース等が造られ、缶詰、レトルト殺菌
して供給されるケースでも油脂の分離がなく、食感的に
滑らかで舌ざわりがよく、食味が良好となる。更に之等
ソースに野菜や肉類を加え、缶詰、レトルト殺菌して製
造されたカレー、シチュー、スープ等は、一般に賞味期
間が長く油脂の分離が激しいが、本発明では油脂の分離
が著しく改善され、外観、食味、食感ともに良好であ
る。
【0025】ハンバーグ、ミンチボール、焼売の具等の
場合、好ましくは添加する油脂、例えば豚脂、牛脂とO
S澱粉を予め混合する。その際、用いる油脂が精製ラー
ド、精製ヘッド等の固体脂の場合、油脂が液状化する程
度に加熱して混合し、一度に使用する分量に小分けして
冷却、固形化しておくと便利であり、以降は従来と同様
に調理すればよく、かくして、加熱処理時に見られる油
脂のドリップを著しく減少させることができ、歩留改善
に継がり、食味、食感も改善される。
【0026】ソーセージ等の場合は加熱処理される温度
が比較的低温であり、最終的にソーセージ中に澱粉は膨
潤した粒子状で存在する。この場合、必ずしもOS澱粉
と油脂を予め混合せずとも本発明効果が得られるが、予
め混合しておくとより効果的である。特にソーセージの
場合、肉類をペースト状に擂潰すると共に油脂を練込む
状態で製造されるので、比較的油脂の分離は生じ難い
が、食味的には油脂を多く添加すると美味しくなり、油
脂を多くすると分離し易くなる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明
する。尚、実施例で部は重量部を示す。
【0028】実施例1乃至4 表1に示す原材料を用い、之等を小麦粉臭がなくなるま
で混合しながら炒めてカレールーを製造した。次いで、
得られたルー12部を水77.55部に分散させ、砂糖
1部、グルタミン酸ソーダ0.3部、食塩0.15部、
ビーフエキス6部及びアップルピュウーレ4部を加えて
粘度がでるまで攪拌しながら加熱してカレーソースを調
製した。この際、ルーを水に分散させることは容易であ
った。このカレーソース61部に2−3cm角に裁断し
たタマネギ17部、ジャガイモ10部、ニンジン6部及
び牛肉6部を加え、レトルトパウチに充填し、120
℃、20分加熱処理してレトルトカレーを得た。
【0029】このカレーを常温で1か月保存後、目視に
よって対照区(OS澱粉を用いることなく同様にして得
たもの)の油分離量を10として、分離した油の量を比
較評価した。その結果を表1に併記する。
【0030】
【表1】
【0031】表1より、OS澱粉をレトルトカレーに約
0.28重量%添加する(実施例1)と分離する油の量
は半分以下となり、約1.1重量%添加する(実施例
4)と油脂の分離は見られなくなることが判る。
【0032】実施例5 バター52部に薄力小麦粉33部、部分加水分解したO
S澱粉(松谷化学工業(株)「エマルスタ−#30」)
15部を加え、混合しながら茶色になるまで炒めてブラ
ウンルーを製造した。対照区にはOS澱粉を使用せず、
小麦粉を48部とした。
【0033】得られたブラウンルー4部と表2に示す材
料とを用いて、粘度がでるまで攪拌しながら加熱してブ
ラウンソースを調製し、これをレトルトパウチに充填し
て120℃、20分加熱処理してレトルトブラウンソー
スを得た。
【0034】このソースを常温で1か月保存後、目視で
油の分離程度を評価した。
【0035】
【表2】
【0036】この実施例で得た製品では殆ど油の分離が
見られないのに対し、対照品ではかなりの油の分離が上
層に認められた。また、本実施例のブラウンソースを用
いて得たブラウンシチューは組織も滑らかで、食味、食
感ともに良好であった。
【0037】実施例6乃至8 表3に示す原材料を用いて以下の通りハンバーグを製造
した。即ち先ず、牛脂とOS澱粉(松谷化学工業(株)
「エマルスター#1」)とをフードカッターを用いて混
練し、次いでこれと他の原材料とを混合機で混合後、適
当な大きさに成形し、180℃で15分間焼成した。
【0038】かくして得られたハンバーグの歩留と焼成
時の油ドリップ量(元の重量に対する百分率)は表3に
示す通りであり、本実施例で得たハンバーグは、いずれ
も優れた歩留と焼成時の油ドリップ量を示すことが明ら
かである。
【0039】
【表3】
【0040】実施例9 表4に示す原材料を用いて以下の通りマーボソースを製
造した。即ち先ず、大豆白絞油、胡麻油、ニンニク、生
姜及び豆板醤を混合しながら香りが発つまで加熱後冷却
し、OS澱粉を加えて十分に混合した。次いでこれに他
の材料を加えて混合し、とろみがつくまで加熱後、レト
ルトパウチに充填して、120℃、20分間加熱処理を
してレトルトマーボソースを得た。
【0041】
【表4】
【0042】得られたマーボソースは油の分離がなく、
食味、食感ともに良好であった。
【0043】実施例10 表5に示す原材料を用いて、油脂添加量が通常の約2倍
量のソーセージを製造した。その際、前処理として精製
ラードにOS澱粉を加え、精製ラードが液状化する程度
に加熱し、混合した後、冷却固化させ、通常の精製ラー
ドと同じ使い方をした他は従来と同様にした。即ち、表
5の材料を品温10℃以下に保ちながらフードカッター
で混練し、700mmHgに減圧して30秒脱気後、5
℃で20時間塩漬した。これを人工コラーゲンケーシン
グに充填し、50℃で40分間乾燥させ、更に30℃で
40分間スモーク後、73℃で40分間蒸煮し、冷却し
て油脂含量の多いソーセージを得た。尚、対照区にはO
S澱粉の代わりに馬鈴薯澱粉を用い、前処理なしとし
た。
【0044】
【表5】
【0045】得られたソーセージの評価を表6に示す。
【0046】
【表6】
【0047】ソーセージにおいて油脂はうま味成分であ
り、油脂を多くすると食味が改善されるが、従来の方法
では油脂の分離、滑らかな組織にならない等の問題を生
じていた。しかし、本実施例ではかかる問題点は解消さ
れ、外観、食味、食感ともに良好であるだけでなく、歩
留も向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A23L 1/31 Z 7432−4B 1/317 A 7432−4B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含油食品の製造に際し、オクテニルコハ
    ク酸エステル化澱粉を使用することを特徴とする含油食
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 オクテニルコハク酸エステル化澱粉を該
    澱粉が糊化しない条件下で予め油脂又はこれと他の固体
    状食品材料と混合乃至加熱混合して用いる請求項1に記
    載の方法。
JP08640093A 1993-04-13 1993-04-13 含油食品の製造方法 Expired - Lifetime JP3362205B2 (ja)

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