JPH06295483A - 光ディスク及びそれを用いる記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】再生専用の光ディスクに後から記録可能な手段
を提供することである。 【構成】再生専用の光ディスクの一部分に磁気記録エリ
アを形成し、磁気ヘッドと、デ−タを記録再生する手段
を設けた。 【効果】再生専用の光ディスクの一部分に形成された磁
気記録エリアに磁気ヘッドで必要なデ−タを記録するこ
とにより、たとえば、ディスク上のデ−タを処理しその
結果をディスク上に記録し保存することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクとそのの記
録再生装置に関し、特に記録面の一部分に磁気記録エリ
アをもった光ディスクとその記録再生装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】光ディスクのうち、音楽再生用の光ディ
スクであるコンパクトディスク（以下、ＣＤと略す）を
コンピュ−タ用のデ−タ記録用に応用したＣＤ−ＲＯＭ
が広く使用されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ＣＤ−ＲＯＭは、プラ
スチック製であり型を使って大量に安価にデ−タ記録済
みディスクが作成することができる反面、再生専用ディ
スクであり後からディスク上にデ−タを記録することが
できない。そのため、ディスク上のデ−タを処理し、そ
の結果をディスク上に記録し保存しようとしても記録す
ることができず不便である。もちろん、記録可能な光デ
ィスクもあるが、光ディスクが上記したような方法で作
ることができず、複雑な作成プロセスを必要とし高価に
なってしまう。また、デ−タを記録して出荷する場合に
は、それぞれのディスクにデ−タを記録しなければなら
ない。また記録するためには、再生専用の装置に比べて
光ヘッドの光出力をたくさん必要とし記録再生装置の価
格が高くなってしまう。

【０００４】本発明の目的は、再生専用の光ディスクに
後から記録可能な手段を低価格で提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そのため、本発明では再
生専用の光ディスクの一部分に磁気記録エリアを形成
し、磁気ヘッドと、デ−タを記録再生する手段を設けた
ものである。

【０００６】

【作用】再生専用の光ディスクの一部分に形成された磁
気記録エリアに磁気ヘッドで必要なデ−タを記録するこ
とにより、たとえば、ディスク上のデ−タを処理しその
結果をディスク上に記録し保存することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を図面を引用しながら詳細に説
明する。

【０００８】図１は、本発明の光ディスクの一実施例で
ある。光ディスク１の記録トラック４と同心円状に磁気
記録のための記録エリア２が形成され磁気記録トラック
３が形成されている。５はディスクを記録再生装置に装
着するための穴である。磁気記録エリア２の断面を図２
に示す。磁気記録層６が可とう性のある母材７を介して
光ディスク１上に固着されている。磁気記録エリアを光
記録エリアの内側に形成するのは次の二つの理由によ
る。（１）光ヘッドによる再生がディスクと非接触で行
われるのに対し、磁気記録再生は磁気ヘッドを接触させ
て行われる。ディスクの内側は外側に比べてディスクの
反りの影響が少なくディスクを回転させた場合の高さの
変動が少なく、磁気ヘッドを磁気記録エリアに安定に接
触させるのが容易である。（２）ディスクの内側に磁気
ヘッドを接触させる場合には外側に接触させるのに比べ
てモ−タの出力が少なくてよい。

【０００９】磁気記録層の保護方法について説明する。
光ディスクに比べ通常の磁気記録媒体は指紋の跡などの
汚れに弱く特別の配慮が必要である。図３は、光ディス
クの磁気記録層を形成するエリアに同心円状の溝８を設
け磁気記録層の表面が光ディスクの表面と同一になるか
あるいはへこむようにすることにより磁気記録層６の剥
がれや磁気記録層６に手が触れることによる汚れを防ぐ
ようにしたものである。図４は別の方法により上記目的
を実現するものである。例えば、溝１０をもつプラスチ
ックの保護母材９を介して記録層６、可とう性層７を形
成する。保護母材９は別に作成しておいて光ディスク１
上に固着してもいいし、光ディスク１と一体成形しても
よい。また、磁気記録エリアは光ディスクのどちらの面
に形成してもよいが、光ヘッドで読み取られる面に設け
たほうが手で触れられる危険性が少なくてよい。

【００１０】本発明の光ディスクの製造方法について説
明する。図５および図６は、保護母材９を使用しない場
合の製造方法である。光ディスクの製造方法は従来通り
型を使いインジェクションにより光ディスク本体と光の
記録トラックを作る。シ−ト状の磁気記録媒体１１と可
とう性のある母材７のシ−トとを固着剤１２ａ、１２ｂ
により貼り合わせカッタ１５で図６に示すように同心円
状に切り抜く。１３ａ、１３ｂはロ−ラである。図６の
切断された記録エリア２を光ディスク上に貼付る。次
に、保護母材９を使用する場合の製造方法を説明する。
同心円状に切り抜いた記録エリア２を、図７に示す別に
製造した保護母材９に固着し、図８のような形態にし
て、さらに光ディスクに固着する。

【００１１】図９は、可とう性母材７を使用する代わり
に磁気記録媒体１１を溝１０に貼付ることにより磁気記
録媒体自身の弾性によって可とう性母材と同様な効果を
得るものである。なお磁気記録媒体は図１０に示すよう
に弾性体１７で裏打ちしてもよい。図１１は光ディスク
１に形成した溝１０に磁気磁性媒体１１を貼付た例であ
る。さらに図１２は溝１０を弾性をもつ物質を充填した
例である。なお図１１、１２において溝１０を二段に設
けることにより磁気記録媒体１１を光ディスクの表面よ
り内側に形成して、磁気記録媒体を保護することが可能
である。

【００１２】上記した光ディスク上の磁気記録媒体に磁
気ヘッドで記録する場合の磁気ヘッドと磁気記録媒体の
当りを確保する方法を示す。基本的な考え方は、固い摺
動面を持つ磁気ヘッドに可とう性を持つ磁気記録媒体を
変形させ沿わせることにより、磁気ヘッドと記録層の安
定な接触を得るものである。図１３に示す方法は、比較
的大きな曲面形状をもつ磁気ヘッド１９の幅に比べて狭
く磁気記録媒体を構成し、磁気記録媒体全体を変形させ
てヘッドの頭部形状に沿わせることにより当りを確保し
たものである。磁気記録媒体の幅が必要最小限でよく磁
気記録媒体と磁気ヘッドの摩擦が少なく、光ディスクを
回転させるためのモ−タのトルクが小さくてよい。また
接触部の面圧が高くでき磁気ヘッドのスペ−シングを小
さくできる。図１４に示す方法は、磁気ヘッドの当接に
よる磁気記録媒体の変形を磁気記録媒体の幅以下に設定
したものである。磁気ヘッド２０の頭部形状を小さくで
きるため磁気ヘッドを小さく作ることができる。また磁
気記録媒体の端部が磁気ヘッドと当接する場合に懸念さ
れる記録媒体の端部における磁性体の剥がれによるゴミ
の発生を防ぐことができる。図１３、図１４に示す磁気
ヘッドは、頭部がディスクの進行方向の直角方向に曲面
として示したが、ディスクの進行方向に曲面であっても
よいし、また球面であってもよい。

【００１３】図２０に本発明の光ディスクの記録再生装
置の一実施例を示す。アクチュエ−タ３７上に設けられ
た光ピックアップから得られる信号は光信号処理部３８
で増幅されデ−タが復調され、誤り訂正が行われてバス
３６へ出力される。磁気記録媒体に記録すべきデ−タが
バス３６から記録部３９へ入力され、記録の指令が制御
部４１へ入力され、さらに記録部３９に与えられると、
記録部は、誤り訂正のための符号を記録すべきデ−タに
付け加え磁気ヘッド１９により磁気記録媒体２上に記録
する。再生の指令が制御部４１へ入力され、さらに再生
部４０に与えられると、再生部は磁気ヘッド２の再生出
力を増幅し波形等化を行いデ−タを復調する。一緒に記
録されていた符号を用いて誤り訂正を行いデ−タをバス
３６へ出力する。

【００１４】磁気記録を行う場合に光ディスク１を一定
の回転数で回転させる必要があるが、光ピックアップの
出力信号を光信号処理部３８からサ−ボ部３４に与える
ことによりモ−タ２２の回転数が検出でき、任意の回転
数で光ディスクを回転させることができる。この構成に
よればモ−タ２２自体に回転数を検出する手段を必要と
せずに安価なモ−タが使用しうる。

【００１５】図１５に磁気ヘッドの記録再生装置への取
付け方法を示す。モ−タ２２の軸に固定されたタ−ンテ
−ブル２８およびスピンドル２９に光ディスク１をチャ
ッキング部材３０を用いてチャッキングする。磁気ヘッ
ド１９はモ−タ２２が設置されている母材２１の上に板
バネ２７により固定されている。板バネ２７は、光ディ
スク１のチャッキング高さのバラツキおよび回転に伴う
高さの変動による磁気ヘッド１９の当りの悪化を防止す
る。なお、光ヘッドはアクチュエ−タ２３上にあり、ア
クチュエ−タ２３がガイドレ−ル２４上を移動すること
によって光ディスクの任意の場所を再生する。２５は対
物レンズ、２６はレ−ザ光である。図１５の例は常に磁
気ヘッドを接触させるが図１６、図１７に示すように磁
気記録再生する場合だけ磁気ヘッドを接触させてもよ
い。磁気ヘッド１９は板バネ２７にコイルバネ３１を介
して取り付けられている。アクチュエ−タ２３が光記録
部分を再生している場合には、磁気ヘッド１９は磁気記
録媒体に接触していない。磁気記録再生する場合には、
アクチュエ−タ２３が図１７の位置まで移動して板バネ
２７を押し上げる。すると磁気ヘッド１９が磁気記録エ
リアに接触する。コイルバネ３１が光ディスク１のチャ
ッキング高さのバラツキおよび回転に伴う高さの変動に
よる磁気ヘッド１９の当りの悪化を防止する。なお、板
バネ２７にコイルバネ３１の働きを兼ねさせてもよい。
また板バネを専用のプランジャによって駆動してもよ
い。

【００１６】図１８、図１９に磁気ヘッドの他の取付け
方法を示す。光ピックアップを移動させるためのアクチ
ュエ−タ２３の上に支持部材３３とコイルバネ３１を介
して磁気ヘッド１９を設けた。このようにすると、光ピ
ックアップで光ディスクに対しトラッキングをとりなが
ら磁気ヘッドを移動させることが可能となり磁気ヘッド
を正確に記録再生すべきトラックにトラッキングさせる
ことが可能になる。本実施例では、一つのヘッドで複数
のトラックに対して記録再生が可能になるとともに、ト
ラッキング精度が高まることによりトラック密度を高め
ることが可能である。アクチュエ−タ２３の上の磁気ヘ
ッドには、前述したように記録再生しないときの磁気記
録媒体と磁気ヘッドの保護のためヘッドの高さを変える
機構を設けてもよい。本実施例は、磁気ヘッドの高さを
変える機構なしで記録再生しないときに磁気記録媒体と
磁気ヘッドの保護を実現する。光ディスク上の磁気記録
媒体をディスク面より少し高く形成する。光ピックアッ
プの設置されているアクチュエ−タ２３が移動し磁気ヘ
ッド１９が磁気記録媒体の上に移動してくると自動的に
磁気ヘッド１９が磁気記録媒体に接触してデ−タの記録
再生が可能となる。光ディスクの光記録で使うエリアに
光ヘッドがある場合に磁気ヘッドが磁気記録媒体に接触
しないように、それぞれの記録エリアを形成することに
より、磁気記録再生しないときの磁気記録媒体と磁気ヘ
ッドの接触を禁止し磁気記録媒体と磁気ヘッドの保護を
実現することができる。

【００１７】以上、光ディスクと磁気記録媒体の間に可
とう性の母材をはさんだ実施例について説明を行った。
その場合には、磁気ヘッドと磁気記録媒体の良好な接触
が容易に得られるという利点を有する。

【００１８】他の実施例を図２１に示す。本実施例では
光ディスク上に可とう性母材をはさまずに磁気記録媒体
を形成するものである。光ディスク１上に磁気記録エリ
ア４２が形成され記録トラック４３が形成される。磁気
記録エリア４２の磁気記録媒体は、図２２に示すように
光ディスク上に貼付てもよいし、スパッタ、蒸着などに
よって、直接形成してもよい。この場合図３あるいは図
４に示した方法によって磁気記録媒体を保護してもよ
い。このように可とう性をもたないが平面度のよい磁気
記録媒体に磁気ヘッドを安定に接触させる場合には、充
分に磁気ヘッド面が平面度よく作られた磁気ヘッドを接
触させるのがよい。図２３、図２４がその装置の実施例
である。平面度よく作成されたヘッド４４が磁気記録エ
リア４２に接触する。その動作は、図１６、図１７の装
置と同様である。磁気ヘッド４４は接触面圧を上げるた
めにその摺動面の中央に溝をいれたが、溝なしの平面で
あってもよいし、また非常に大きな曲面であってもよ
い。

【００１９】なお本発明で使用する磁気ヘッドの摺動面
は磁気コアとそれを支える部材で構成されるが、磁気コ
アのみで構成してもよい。

【００２０】

【発明の効果】再生専用の光ディスクの一部分に磁気記
録エリアを形成し、磁気ヘッドと、デ−タを記録再生す
る手段を設け、磁気記録エリアに磁気ヘッドで必要なデ
−タを記録することにより、たとえば、ディスク上のデ
−タを処理しその結果をディスク上に記録し保存するこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスクの
一実施例を示す図である。

【図２】図１に示す光ディスクの断面図である。

【図３】本発明の磁気記録エリアの保護手段を有する光
ディスクの断面図である。

【図４】本発明の磁気記録エリアの他の保護手段を有す
る光ディスクの断面図である。

【図５】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスクの
製造方法を示す図である。

【図６】図５の装置で作成される磁気記録媒体の説明図
である。

【図７】本発明の光ディスクの磁気記録媒体の保護母材
の一例を示す図である。

【図８】図７の保護母材に図６の磁気記録媒体を固着し
たものの説明図である。

【図９】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスクの
実施例を示す断面図である。

【図１０】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスク
の実施例を示す断面図である。

【図１１】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスク
の実施例を示す断面図である。

【図１２】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスク
の実施例を示す断面図である。

【図１３】本発明の光ディスクの磁気記録エリアに磁気
ヘッドを安定に接触させる方法を示す図である。

【図１４】本発明の光ディスクの磁気記録エリアに磁気
ヘッドを安定に接触させる他の方法を示す図である。

【図１５】本発明の記録再生装置に磁気ヘッドを固定す
る方法を示す図である。

【図１６】本発明の記録再生装置に磁気ヘッドを固定す
る他の方法を示す図で、磁気ヘッドが磁気記録エリアか
らはなれている状態を示す図ある。

【図１７】図１６の装置において磁気ヘッドが磁気記録
エリアに接触している状態を示す図ある。

【図１８】本発明の記録再生装置に磁気ヘッドを固定す
る他の方法を示す図で、磁気ヘッドが磁気記録エリアか
らはなれている状態を示す図ある。

【図１９】図１８の装置において磁気ヘッドが磁気記録
エリアに接触している状態を示す図ある。

【図２０】本発明の記録再生装置の一実施例のブロック
図である。

【図２１】本発明の磁気記録エリアを有する光ディスク
の他の実施例を示す図である。

【図２２】図２１に示す光ディスクの断面図である。

【図２３】本発明の図２１の光ディスクを使用する記録
再生装置の磁気ヘッドを説明する図で、磁気ヘッドが磁
気記録エリアからはなれている状態を示す図ある。

【図２４】図２３の装置において磁気ヘッドが磁気記録
エリアに接触している状態を示す図ある。

【符号の説明】

１…光ディスク ２…磁気記録エリア ３…磁気記録トラック ４…記録トラック ６…磁気記録層 ７…可とう性母材 ９…保護母材 １９、２０、４４…磁気ヘッド ２２…モ−タ ２３…アクチュエ−タ ２４…ガイドレ−ル

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光によって再生可能なデ−タ記録エリアと
   磁気記録再生可能なエリアを同心円状に備えたことを特
   徴とする光ディスク。
2. 【請求項２】請求項１に記載の光ディスクであって、磁
   気記録再生可能なエリアを光によって再生可能なデ−タ
   記録エリアの内周側に設けたことを特徴とする光ディス
   ク。
3. 【請求項３】請求項１または請求項２に記載の光ディス
   クであって、磁気記録層を可とう性を有する材料を介し
   てディスクに固着したことを特徴とする光ディスク。
4. 【請求項４】光によって再生可能なデ−タ記録エリアと
   磁気記録再生可能なエリアを同心円状に備えた光ディス
   クを装着する手段と該光ディスクを回転させる手段と光
   によって再生可能なデ−タ記録エリアの信号を再生する
   光ヘッドと再生した信号を処理する手段と磁気記録再生
   可能なエリアに接触する磁気ヘッドと磁気ヘッドに記録
   すべき信号を印加する手段と磁気ヘッドで再生した信号
   を処理する手段を備えたことを特徴とする記録再生装
   置。
5. 【請求項５】請求項４に記載の記録再生装置であって、
   磁気ヘッドの摺動面の幅が磁気記録エリアの幅よりも大
   きいことを特徴とする記録再生装置。