JP2833445B2 - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JP2833445B2
JP2833445B2 JP26566093A JP26566093A JP2833445B2 JP 2833445 B2 JP2833445 B2 JP 2833445B2 JP 26566093 A JP26566093 A JP 26566093A JP 26566093 A JP26566093 A JP 26566093A JP 2833445 B2 JP2833445 B2 JP 2833445B2
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昭 西沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスクに係り、特に
少量のデータの書き込みまたは読み出しが可能な磁気記
録領域を備えた光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】透明基板上に形成されている光学記録層
に記録されている情報信号を、レーザ光を用いて読み出
す、再生専用型光ディスクは、同一情報を大量にしかも
短時間に複製することができることより、現在広範に普
及している。この再生専用光ディスクには、記録されて
いる情報内容により、CD、CD−ROM、CD−Vま
たはCD−I等の種類がある。これら多種類の再生専用
光ディスクの出現により、その使用形態も多様化してき
た。更に、再生専用光ディスクに少量の情報を付加でき
る記録領域を設けて、ここに管理情報を記録することに
より、再生専用光ディスクの管理を容易にしようとする
試みがなされている。
【0003】例えば、ゲーム用再生専用光ディスク(以
下、ゲーム用光ディスクとも言う)の場合、ゲームを途
中で中断し、再びゲームを再開する時は、中断したシー
ンより始められるように、中断した時のゲームのシーン
番号やそれまでのゲームの得点等のゲーム管理情報を、
光ディスクプレーヤに記録できるようになっているが、
ゲーム用光ディスクを別の場所へ持ち出し、そこにある
別の光ディスクプレーヤによってゲームを再開したい場
合には、ゲーム管理情報は光ディスクプレーヤに記録さ
れており、ゲーム用光ディスクに記録されていないた
め、先の中断したシーンより再開することができなかっ
た。
【0004】そこで、このような欠点を解決するため
に、例えば、特開昭62−75956号公報、特開平1
−138642号公報または特開平4−337546号
公報等に開示されているように、光ディスク上に、少量
の情報を磁気記録方式により書き込み/読み出しができ
る磁性層の領域を設けることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように光ディスク
上に小容量の磁気記録領域を有することを特徴とする光
ディスクの提案が数多く出されているが、これらは以下
に述べる問題点を有していた。つまり、光ディスク上に
磁気記録領域を設けようとする場合、磁気記録領域を沢
山とろうとすると、どうしても光ディスクの外周部を利
用しなくてはならなくなってしまう。この場合、光ディ
スクは外周へ行く程ディスクの面振れが増加するため
に、安定な磁気記録再生を行なわせようとすると磁気ヘ
ッドと磁気媒体との接触圧力を上げなければならない。
【0006】しかしながら、外周部を磁気記録領域とし
て使用する場合、光情報の刻印されているピットの上方
部に磁気記録領域があるために、磁気ヘッドとの接触圧
力が増加するとその圧力で、必要な光情報が破壊されて
しまう欠点を有していた。この場合、磁気ヘッドと磁気
媒体との接触圧力を低下させて安定な接触状態が得られ
るように改良したとしても、磁気ヘッドと磁気媒体との
間にゴミ等が挟まってしまうと、同様に光情報が破壊さ
れてしまう欠点を有していた。すなわち、光情報が記録
されている領域上に磁気記録領域を形成する場合、磁気
記録再生によって光情報が破壊されてしまうという本質
的な欠点を有するという問題があった。
【0007】また、光ディスクから情報を再生した時、
その光ディスクの回転中心と光情報信号の回転中心とは
一般的にズレており、このズレは偏心と呼ばれる。この
偏心成分は光ディスク製造時に生じる成分と、ドライブ
の回転中心とセンタークランプ部分とに生じる成分とが
ある。この偏心成分は、光情報信号を読み出す場合に光
トラッキング制御を行なって自動的に光情報信号を追従
するように補償されているが、光ディスク上の磁気記録
方式の場合には、安価に提供するために磁気記録再生の
トラッキング制御は行なっていない。従って、記録再生
時に目的とするトラック以外の所を記録再生したり、情
報の消去が完全になされないという欠点を有していた。
【0008】この欠点を解決するために消去ヘッドを有
する記録再生方式や、ディスクリートトラック方式とす
る記録再生方式が提案されているが、消去ヘッドを有す
る方式の場合には、ヘッドが高価となったり、ヘッド自
体の荷重が重いために、磁気記録面の摩耗が多くなって
磁気媒体の寿命が短くなったり、更にはヘッド荷重が重
いためにヘッドの追従性が悪くなってしまう欠点を有し
ており、根本的な解決に至ってはいない。
【0009】また、ディスクリートトラック方式の場合
には、前述の磁気ヘッドに関わる欠点は解決されるもの
の、ディスクリートトラックを作成するために磁気塗料
塗布工程が複雑化すると共に精密性も要求され、製造コ
ストが増加してしまう欠点を有しており、現実的ではな
い。このように従来の方式の場合には、信頼性に乏し
く、コストの高いシステムとなってしまう欠点を有して
いるものであった。
【0010】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は高い信頼性でトラッキング可能な磁気記録領域を有
する光ディスクを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、ディスク基板の表面に光情報記録領域
を有する光ディスクにおいて、前記光情報記録領域の最
内周よりも内側で且つ中心部のクランプ領域よりも外側
の部分に磁気記録領域を形成し、前記磁気記録領域の内
周側と外周側の少なくとも一方に前記ディスク基板の厚
さ方向に厚みが変化されたトラッキング用ガイド部を形
成したものである。
【0012】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、ディス
ク基板の磁気記録領域に対して情報を記録・再生する場
合には、この磁気記録領域の内側或いは外側に設けられ
ている例えば段差状のトラッキング用ガイド部に磁気ヘ
ッドを案内させて記録或いは再生を行なう。これによ
り、構造を複雑化させることなく信頼性の高いトラッキ
ングを行なうことが可能となる。
【0013】本発明者は、次に示すような工程を得て本
発明に至ったものである。すなわち、前記問題点を解決
するために鋭意研究を重ねた結果、まず磁気記録領域を
光ディスクの光情報信号の入っていない領域に設定しな
くては、磁気記録再生による光情報信号の破壊は防げな
いことが判明した。そして、光ディスクは一般的にター
ンテーブル上にクランプされた状態で再生されるため、
光情報信号の入っていない領域で且つ光ディスクを再生
するためにクランプされる領域を除いた領域に磁気記録
領域を設定することが必要であることが分かった。
【0014】しかしながら、この領域は光ディスクの内
周部及び外周部に存在しているが、磁気記録領域を内周
部に限定することで、ディスクの面振れを非常に低減で
きることが分かった。光ディスクは一般的に外周部にな
る程面振れが大きくなるために内周部に磁気記録領域を
有することで磁気記録再生の安定性、信頼性が非常に向
上することとなる。
【0015】更には内周部程光ディスクの回転に要する
トルクが大きいため磁気ヘッドの接触圧力を増やしても
光ディスクの回転用モータの負荷はあまり増加せず、消
費電力も増えないメリットを有していたり、一般的に光
ディスクを取扱う時には光ディスクは外周部を手で触れ
るために、内周部程汚れも少なく、光ディスクの信頼性
が一段と向上するメリットも有していることが判明し
た。
【0016】このように光ディスク上に磁気記録領域を
設ける場合、その磁気記録領域をディスクのクランプ領
域から光ディスクの光情報信号が始まるまでの光ディス
ク内周部を利用することで前述したような問題を解決で
きることが分かったのである。つまり本方式により、光
ディスクの面振れが小さくでき、磁気ヘッドと磁気媒体
の接触が常時良好に保たれ、且つ磁気ヘッドと磁気媒体
との間にゴミを挟んだとしても、その圧力で光情報信号
を損傷させることがなく、更には磁気ヘッドの接触圧力
が少々増加してもディスクを回転させるためのトルクの
増加を必要とせず、取扱いによる汚れも少ないというメ
リットが生ずることが明らかとなった。
【0017】次にディスクの偏心成分に対する問題解決
について述べる。ディスクの偏心成分を除去するために
は、磁気ヘッドを用いて磁気媒体上でトラッキング制御
を行なう方式及び消去ヘッド付きの磁気ヘッドを用いる
方式等の対策があるが、どちらの方式も価格、信頼性の
面からいまひとつ十分でないことが判明している。
【0018】発明者は光ディスクが偏心成分を有するこ
とで磁気記録に互換性が生じなくなってしまう真の原因
は、磁気ヘッドが希望するトラックの信号以外の信号を
再生してしまう点、すなわちクロストークであることを
見い出した。すなわち磁気記録の互換性を維持するため
にはクロストーク成分を低減することが最良であること
に気付いたのである。クロストークを低減させる方法
は、ディスクリートトラック方式とするか、磁気媒体と
磁気ヘッドとの距離を変化させる方式の2方式しかな
い。
【0019】ディスクリートトラック方式は、前述した
通り製造上非常な精密性を要求されることから好ましく
ない。これに対して、磁気媒体と磁気ヘッドとの距離を
変化させる方式は、例えば磁気媒体上を断面凹凸のトラ
ックにしてしまえば容易に製作でき、この凹凸トラック
を形成する方式としては、磁気媒体を光ディスク上に塗
布した後または磁気媒体をプラスチックフィルム上に塗
布した後に光ディスク上に貼付けた後、光ディスクの磁
気媒体部分を断面凹凸の例えば同心円状のトラック形状
を有した金型等を用いて加熱成形する。
【0020】磁気ヘッドはこの凹凸形状の凸部分を走査
すれば凹部分に書き込まれた信号は磁気ヘッドと磁気媒
体との距離が大きいため、情報を読み出すことができな
いし、書き込むことができなくなってしまう効果を有す
る。そして、この方式は更に都合の良いことに、凹形状
部分を磁気ヘッドの案内溝とすることも可能となり、機
械的な極めて安価なトラッキング機構とすることも可能
となる。凹凸形状のトラックの凸部と凹部の段差の深さ
は磁気ヘッドのギャップ長と密接に関係し、ギャップ長
が短ければ浅い段差で十分なクロストーク低減効果を有
するが、トラッキング用の案内溝として利用する場合は
十分に深い段差の方が好ましい。
【0021】または磁気記録領域全体に対してその周囲
よりも高低差をつけておき、その高低差を利用してトラ
ッキングをかけても良い。その場合でも再生装置毎のバ
ラツキを考慮すると、凹凸形状のトラックを成形してお
けば更なる性能の向上を計ることができる。また、予め
フィルム上に磁気媒体を塗布した後、そのフィルム上に
断面凹凸状の螺旋状または同心円状のトラックを形成
し、このようなフィルムをディスク基板の所定の位置に
貼り付けるようにしてもよい。
【0022】
【実施例】以下に本発明に係る光ディスクの一実施例を
添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る光デ
ィスクを示す平面図、図2は図1に示す光ディスクをク
ランプした状態を示す側断面図、図3は図1に示す光デ
ィスクのディスク基板を示す部分側断面図、図4はディ
スク基板の変形例を示す部分側断面図、図5及び図6は
光ディスクの磁気記録領域に対して情報を記録・再生す
る状態を説明する説明図である。
【0023】本実施例においては光ディスクとして例え
ば直径12cmのデジタルオーディオディスク(CD)
を例にとって説明する。図示するようにこの光ディスク
1は例えば高分子化合物等の樹脂よりなる薄板円盤状の
ディスク基板2よりなり、その中心にはこれを回転する
回転軸を挿通する挿通孔3が形成されると共にこの周辺
部にはこのディスク基板2を挟持して保持するための円
形のクランプ領域4が形成され、この部分をクランプ機
構5(図2参照)により挟持することによりディスク自
体を保持するようになっている。尚、このクランプ領域
4は、図1中においては破線にて示されている。
【0024】そして、このディスク基板2のクランプ領
域4よりも所定の距離だけ離間させた外周には、これよ
りもディスク基板2の周縁部まで広がった光情報記録領
域6がリング状に設けられており、この部分にその裏面
より光ヘッド7により光情報が読み書き可能に記録され
る。この光情報記録領域6の最内周よりも内側で且つ中
心部のクランプ領域4よりも外側の部分に本発明の特長
とする磁気記録領域8がその全体を基板の厚さ方向両側
へ凸部状に突出させて(図2及び図3参照)、或いは凹
部状に凹ませて形成されている。
【0025】本実施例においては、ディスク基板2の直
径L1は120mmに、光情報記録領域6の内径L2は
44mmに、クランプ領域4の直径L3は26〜33m
m程度にそれぞれ設定され、従って、リング状の磁気記
録領域8の幅L4は約5mm程度に設定されることにな
る。また、凸部状の或いは凹部状の磁気記録領域8の段
差部9の段差幅L5は約0.4mm程度に設定され、こ
の段差部9の外周側或いは内周側は、後述するようにト
ラッキング時のトラッキング用ガイド部10として構成
される。
【0026】そして、図5及び図6に示すように上記凸
部状或いは凹部状の磁気記録領域8の平坦部に、断面凹
凸になされた螺旋状或いは同心円状のトラック11を形
成した磁気媒体12が配置されている。従って、図5に
示すように例えば断面コ字状のトラッキング用ガイド板
13に設けたスクリュー14に、ディスク半径方向へ移
動可能に磁気ヘッド15を設けることにより構成された
磁気ヘッド機構16により、この磁気媒体12に対する
情報の読み書きを可能にしている。この場合、上記トラ
ッキング用ガイド板13の一方の下端部13Aを少し長
く形成しておき、この部分を上記磁気記録領域8の段差
部9に接触させることにより、機械的なトラッキングを
行なうことが可能となる。磁気ヘッド機構16としては
図5に示されたものに限定されず、例えば図6に示すよ
うにカンチレバー17の先端にトラッキング用ピン18
を設け、このピン18の側部に磁気ヘッド15を設けて
なる磁気ヘッド機構等も用いることができる。
【0027】また、磁気記録領域8の凸部或いは凹部は
ディスク基板2の両面に設けても良いし、片面に設ける
ようにしても良い。また、この段差部9の角度θは、ト
ラッキング用のガイドとするために可能な限り垂直に近
い角度の方が良いが、垂直に近くなり過ぎるとディスク
成形後のディスクの金型からの取り出しが困難になるの
で、実際には45°〜80°位の角度が好ましい。
【0028】また、上記媒体12に断面凹凸のトラック
を形成するための方法を説明すると、図7(A)に示す
ように、まずディスク基板2の凸部状或いは凹部状(図
示例にあっては凸部状)の磁気記録領域8に、磁気媒体
12を塗布したり或いはフィルム上に磁気媒体を塗布し
たものを貼りつける。
【0029】次に、図7(B)に示すように形成された
磁気媒体12の表面にガイド用またはディスクリート用
の断面略三角形の凹凸部20を有する金型19を圧着し
て、図7(C)に示すように磁気媒体表面に凹凸形状を
形成させる。この場合、磁気媒体12はつながった状態
で凹凸形状が形成されることになる。この時の斜視図は
図8に示される。図8中においては各トラックに対応し
て磁気ヘッド15が設けられている状態が示されてい
る。また、金型圧着時に単に圧力のみを加えて凹凸形状
を成形してもよいし、金型19を例えば140℃程度に
加熱して圧着するようにしてもよい。加熱した場合に
は、大きな圧力を必要とすることなく凹凸形状を成形す
ることができる。
【0030】磁気媒体12の凹凸部の断面形状は、図9
(A)に示すように断面三角形状に限定されるものでは
なく、例えば図9(B)に示すように断面四角形状或い
は図9(C)に示すように断面半円形状としてもよい。
この時の磁気ヘッド15或いは磁気媒体12の凹凸形状
の大きさの許容度は、図10に示すように磁気ヘッド1
5の大きさをトラックピッチL6と同等またはそれ以下
に設定し、クロストークが発生しないようにする。磁気
媒体12の凹凸形状の溝部21の深さL7は使用する磁
気ヘッド15の種類により異なるが、成形の容易さから
して5μm〜10μm位が好ましい。
【0031】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、光ディスク1の光情報記
録領域6に対する情報の書き込み、読み出しは通常の光
ピックアップ機構により行なう。また、この光情報記録
領域6の内側に位置する磁気記録領域8に対する情報の
書き込み、読み出しは例えば図5または図6に示すよう
な磁気ヘッド機構16を用いて行なう。例えば図5に示
す磁気ヘッド機構においては、トラッキング用ガイド板
13の内側の下端部13Aを凸状の磁気記録領域8の内
周側の段差部であるトラッキング用ガイド部10に摺触
させつつスクリュー14を回転させることにより、磁気
ヘッド15はディスクの半径方向へ移動し、トラッキン
グを行なうことができる。
【0032】また、図6に示す磁気ヘッド機構において
は、カンチレバー17の先端に設けたトラッキング用ピ
ン18により磁気媒体12の溝部21をなぞることによ
り、磁気ヘッド15はディスクの半径方向へ移動し、ト
ラッキングを行なうことができる。この場合、プレーヤ
の回転中心に偏心があったとしても、或いは光ディスク
1自体の成形誤差により偏心があったとしても、磁気記
録領域8の段差部9や磁気媒体12の溝部21をトラッ
キング用ガイドに用いているので、上記した偏心が相殺
されてしまい、安定したトラッキングを行なうことが可
能となる。
【0033】特に、磁気記録領域8の段差部9は、一般
的にはディスク基板を成形する時の金型を加工すること
により形成されるので、ディスク中心の挿通孔3に対す
る段差部9の偏心量は10μm程度と非常に抑制するこ
とが可能となり、トラッキングの信頼性を一層向上させ
ることができる。
【0034】また、磁気記録領域8に設けた磁気媒体1
2に断面凹凸のトラックを形成することにより、凹状の
溝部21における記録、再生はできなくなり、各トラッ
ク間のクロストークをほとんどなくすことが可能とな
る。特に、図6に示すようにカンチレバー8を用いた磁
気ヘッド機構を使用することによりトラッキング用ピン
18が各溝部21に沿って移動し、確実なトラッキング
制御を行なうことができ、更なる狭トラック化も行なう
ことができる。
【0035】上記説明においては、1つの磁気ヘッド1
5を用いてトラッキングを行なった場合を説明したが、
これに限定されず、図8に示すように複数のトラック1
1に対応させて複数の磁気ヘッド15を設けてトラッキ
ングするようにしてもよい。これによれば、クロストー
クのない一層良好な記録再生を行なうことができる。
【0036】また、トラッキング用ガイド部10と磁気
媒体12とは必ずしもディスクの同一面側に位置しなく
ても図11に示すように磁気媒体12の形成面と反対側
面にトラッキング用ガイド部22を設け、これをトラッ
キングガイド板23によりガイドさせるようにしてもよ
い。この場合、磁気記録領域8とトラッキング用ガイド
部22との段差形状も凸部と凸部のように同じ形状に成
形しなくてもよく、また、その段差の幅も同じでなくて
もよい。更には、このように構成すると、この部分の両
面に磁気媒体を形成することも可能となる。
【0037】また、上記実施例においては磁気媒体12
に凹凸を形成して複数のトラックを形成したが、磁気記
録領域8の内周側或いは外周側の段差部9におけるトラ
ッキング用ガイド部10により十分なトラッキング及び
クロストークの低減を図ることができるならば、上記磁
気媒体12に凹凸を設けなくてもよい。
【0038】図12乃至図15に示すような寸法にて光
ディスクを実際に形成して記録再生を行なった結果、良
好な特性を得ることができた。すなわち光ディスクの成
形用金型を用いて図12に示すようなディスク基板2を
形成した。凸状の磁気記録領域8はディスク基板の片面
に、内周側直径L3が33mmのところから外周側直径
L2が44mmまでの範囲にリング状に形成され、この
高さL5は0.3mmに設定されると共に段差部9の角
度θは70°に設定される。光情報記録領域6は、この
磁気記録領域8とは反対側のディスク面に形成される。
【0039】次に、市販の5.25インチのフロッピー
ディスクを、内径が33mmになるようにすると共に外
径が44mmになるようにリング状に切り抜き、図12
に示す凸状の磁気記録領域8の表面にエポキシ系接着剤
を塗布し、この切り抜いたフロッピーディスクを貼り付
けて、磁気媒体12を形成した。
【0040】次に、図13に示すようにくさび24の幅
L8が20μm、高さL9が10μm、ピッチL10が
100μmとなった金型19を約140℃に加熱し、こ
れを上記フロッピーディスクよりなる磁気媒体12に圧
着し、断面くさび形のトラックを形成し、光ディスクの
製造を完了した。
【0041】この光ディスク1の磁気媒体12に対して
図14及び図15に示すような磁気ヘッド機構16を用
いて情報の記録再生を行なった。この磁気ヘッド機構1
6は、コ字状のトラッキング用ガイド板13に、磁気ヘ
ッド15が螺合されたスクリュー14を掛け渡し、これ
を例えばステッピングモータ25により回転させること
により磁気ヘッド15をディスク半径方向へ移動するよ
うになっている。そして、このガイド板13の一端に上
記凸状の磁気記録領域8の段差部9と摺接する摺接ガイ
ド部26を設け、この段差部9により磁気ヘッド機構を
案内させつつトラッキング操作を行なった。この結果、
安定したトラッキングを行なうことができ、高密度で互
換性も十分にある磁気記録領域を有する光ディスクを得
ることができた。また、光ディスク回転用のモータトル
クも10%程度増加しただけで済ますことができた。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
クによれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。クランプ領域と光情報記録領域との間に磁気
記録領域を設け、厚みが変化するトラッキング用ガイド
部により磁気ヘッドを案内させて磁気記録領域の記録再
生を行なうようにしたので、構造を複雑化させることな
くトラッキングの信頼性を向上させることができ、クロ
ストークも大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクを示す平面図である。
【図2】図1に示す光ディスクをクランプした状態を示
す側断面図である。
【図3】図1に示す光ディスクのディスク基板を示す部
分側断面図である。
【図4】ディスク基板の変形例を示す部分側断面図であ
る。
【図5】光ディスクの磁気記録領域に対して情報を記録
・再生する状態を説明する説明図である。
【図6】光ディスクの磁気記録領域に対して情報を記録
・再生する状態を説明する説明図である。
【図7】光ディスクの磁気記録領域を形成するための工
程の一例を示す図である。
【図8】図7に示す磁気記録領域を示す部分断面斜視図
である。
【図9】磁気記録領域の凹凸の断面形状を示す図であ
る。
【図10】磁気記録領域の凹凸形状と磁気ヘッドとの関
係を示す図である。
【図11】本発明の光ディスクの変形例を示す断面図で
ある。
【図12】本発明の光ディスクの実施例の寸法を説明す
るための説明図である。
【図13】磁気記録領域に設ける磁気媒体の凹凸形状を
成形する金型を示す断面図である。
【図14】図12に示す光ディスクの磁気記録領域に対
する記録再生の状態を示す説明図である。
【図15】図14に示す磁気記録領域の部分拡大断面図
である。
【符号の説明】
1…光ディスク、2…ディスク基板、4…クランプ領
域、6…光情報記録領域、8…磁気記録領域、9…段差
部、10…トラッキング用ガイド部、11…トラック、
12…磁気媒体、15…磁気ヘッド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板の表面に光情報記録領域を
    有する光ディスクにおいて、前記光情報記録領域の最内
    周よりも内側で且つ中心部のクランプ領域よりも外側の
    部分に磁気記録領域を形成し、前記磁気記録領域の内周
    側と外周側の少なくとも一方に前記ディスク基板の厚さ
    方向に厚みが変化されたトラッキング用ガイド部を形成
    したことを特徴とする光ディスク。
JP26566093A 1993-09-29 1993-09-29 光ディスク Expired - Lifetime JP2833445B2 (ja)

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