JPH06293881A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JPH06293881A
JPH06293881A JP5009966A JP996693A JPH06293881A JP H06293881 A JPH06293881 A JP H06293881A JP 5009966 A JP5009966 A JP 5009966A JP 996693 A JP996693 A JP 996693A JP H06293881 A JPH06293881 A JP H06293881A
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JP
Japan
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silicone
group
adhesive tape
release agent
base material
Prior art date
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Pending
Application number
JP5009966A
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English (en)
Inventor
Masahiko Hiragori
正彦 平郡
Masatoshi Miyake
正俊 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP5009966A priority Critical patent/JPH06293881A/ja
Publication of JPH06293881A publication Critical patent/JPH06293881A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/12Polysiloxanes containing silicon bound to hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 無溶剤型のシリコーン離型剤を用いているに
も関わらず、シリコーン離型剤層のポリオレフィン基材
に対する密着性および該シリコーン離型剤の硬化性に優
れており、剥離速度の高低の如何に関わらず適度な剥離
力を与え得る粘着テープを得る。 【構成】 表面張力が38dyne以上とされた表面を
有するポリオレフィン系基材の一面にシリコーン離型剤
層を、他面に粘着剤層を形成してなる粘着テープであっ
て、上記シリコーン離型剤層が、 平均組成式 (ここにR1 はアルケニル基、R2 、R3 、R4 は同一
または異種の1価の有機基、2≦1≦m+2、mは1〜
40、nは0〜300の正数)で示され、25℃におけ
る粘度が50〜10000cpであるオルガノポリシロ
キサン0.1〜99.9重量部、及び 平均組成式 (ここにR5 はアルケニル基、R6 は同一または異種の
1価の有機基、aは1〜3の正数、p≧0,q≧1)で
示され、25℃における粘度が50〜10000cpで
あるオルガノポリシロキサン0.1〜99.9重量部に
対し、オルガノハイドロジエンポリシロキサン1.0〜
100重量部ならびに触媒量の白金および/もしくは白
金化合物を配合してなる無溶剤型シリコーン組成物から
なることを特徴とする、粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無溶剤型シリコーンを
離型剤として用いた粘着テープに関し、特に、シリコー
ン層の硬化性およびポリオレフィン基材への密着性に優
れた無溶剤型シリコーン層を有する粘着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリオレフィン系基材を用いた粘
着テープにおいても、クラフトテープと同様に、剥離力
を軽減するために離型剤としてシリコーンを用いたもの
が提案されている。例えば、特開昭63−86786で
は、溶剤型のシリコーン系離型剤を使用した封緘用テー
プが提案されている。ここでは、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体もしくはポリエステル等の合
成樹脂からなるフィルム基材の一面に粘着剤が、他面に
溶剤型のシリコーン系離型剤が塗工されている。
【0003】二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、
OPPフィルム)のように、表面が平滑なポリオレフィ
ン基材では、グラシン紙からなる基材に比べて、シリコ
ーンの密着性が低い。従って、硬化後のシリコーン離型
剤層が部分的に脱落したり、粘着テープ・ロールにおい
て次の層の粘着剤側にシリコーン離型剤が移行したりす
るという問題があった。そこで、シリコーン離型剤と基
材との密着性を改善するために、基材表面にコロナ放電
処理を施すことも行われている。
【0004】しかしながら、コロナ放電により表面処理
したとしても、無溶剤型シリコーン離型剤の場合には、
密着性を充分に高めることができなかった。従って、O
PPフィルムのようなポリオレフィン基材の表面に用い
る離型剤としては上述した溶剤型のシリコーン離型剤が
用いられていた。
【0005】しかしながら、溶剤型シリコーンを用いた
場合、溶剤の乾燥に非常に大きなスペースを必要とす
る。加えて、比較的長時間の加熱工程を経なければなら
ないため、ポリオレフィン基材の熱収縮により品質が低
下したり、生産効率が充分でなかったりするという問題
があった。のみならず、溶剤型シリコーンを用いた場合
には、溶剤の飛散により、環境汚染を引き起こすという
問題もあった。
【0006】他方、シリコーン未処理のものをそのまま
テープにした場合には、テープをロールに巻き戻す際に
不快な展開音が発生したり、使用時に剥離力が重くな
り、使いずらくなる。のみならず、高速で剥離した場合
には、剥離力が重いため、自動化に対応できないという
問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無溶
剤型のシリコーンを離型剤として用いているにも拘わら
ず、シリコーン層とポリオレフィン基材との密着性およ
びシリコーン層の硬化性に優れた粘着テープを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成の無溶剤
型シリコーン離型剤層を用いれば、ポリオレフィン基材
と離型剤層との密着性および離型剤層の硬化性に優れた
粘着テープを得ることができることを見出し、本発明を
成すに至った。
【0009】すなわち、本発明は、表面張力が38dy
ne以上となるように表面処理されたポリオレフィン基
材と、前記ポリオレフィン基材の一面に塗布されてお
り、かつ熱硬化されたシリコーン層と、前記ポリオレフ
ィン基剤の他面に形成された粘着剤層とを備え、前記シ
リコーン層が、平均組成式
【0010】
【化3】
【0011】(ここにR1 はアルケニル基、R2
3 、R4 は同一または異種の1価の有機基、2≦l≦
m+2、mは1〜40、nは0〜300の正数)で示さ
れ、25℃における粘度が50〜10000cpである
オルガノポリシロキサン0.1〜99.9重量部及び平
均組成式
【0012】
【化4】
【0013】(ここにR5 はアルケニル基、R6 は同一
または異種の1価の有機基、aは1〜3の正数、p≧
O,q≧1)で示され、25℃における粘度が50〜1
0000cpであるオルガノポリシロキサン0.1〜9
9.9重量部に対し、オルガノハイドロジエンポリシロ
キサン1.0〜100重量部ならびに触媒量の白金およ
び/もしくは白金化合物を配合してなる無溶剤型シリコ
ーン組成物からなることを特徴とする粘着テープであ
る。
【0014】以下、本発明の構成の詳細を説明する。粘着テープの構成 本発明にかかる粘着テープは、図1に示すように、ポリ
オレフィン基材1の一面に無溶剤型シリコーンを塗工し
熱硬化してなるシリコーン層2を、他面に粘着剤層3を
形成した構造を有する。
【0015】上記ポリオレフィン基材としては、二軸延
伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、エ
チレン−プロピレン共重合体フィルム等の適宜のポリオ
レフィン系フィルムが用いられる。また、上記ポリオレ
フィン基材はコロナ放電処理を施すことにより、その表
面張力が38dyne以上とされているものである。表
面張力が38dyne未満の基材では、後述の無溶剤型
シリコーン層との充分な密着性が得られない。上記ポリ
オレフィン系基材としては、通常、厚み20〜100μ
m程度のものが用いられる。
【0016】ポリオレフィン系基材の一面に形成された
シリコーン層は、後程詳細に説明するが、通常、0.1
〜2.0g/m2 程度の割合で無溶剤型シリコーンを上
記ポリオレフィン基材の一面に塗布し、熱硬化すること
により構成されている。 また、ポリオレフィン系基材
の他面には、粘着剤層が形成されているが、粘着剤層
は、公知の天然ゴムもしくは合成ゴム系またはアクリル
系粘着剤を用いて構成される。通常は、粘着剤を固形分
で10〜100g/m2 程度に塗布することにより上記
粘着剤層が形成される。粘着剤層の形成は、公知慣用の
方法に従って行うことができるが、粘着剤層と上記ポリ
オレフィン基材との密着性を高めるために、下糊剤を基
材表面に塗布した後、上記粘着剤層を形成してもよい。
【0017】無溶剤型シリコーン 本発明は、離型剤として、上記特定の無溶剤型シリコー
ンを用いたことに特徴を有する。この無溶剤型シリコー
ンは、上述した平均組成式(1)で表されるアルケニル
オルガノポリシロキサン、一般平均組成式(2)で表さ
れるアルケニルオルガノポリシロキサン及びオルガノハ
イドロジエンポリシロキサンと、白金および/または白
金化合物からなる触媒とを含むものであるが、これらの
各成分の詳細は以下の通りである。
【0018】式(1)において、R1 はアルケニル基で
あり、このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリ
ル基またはヘキセニル基等があげられる。また、R2
3およびR4 は、同一または異種の一価の有機基であ
るが、該一価の有機基の例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基もしくはブチル基等のアルキル基;シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基もしくは
アリル基等のアルケニル基;フェニル基もしくはトリル
基等のアリール基;上記アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基もしくはアリール基の炭素原子に結合
した水素原子の一部または全部をハロゲン原子もしくは
シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロ
プロピル基またはシアノエチル基等のような非置換また
は置換一価炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基もしくはメトキシエトキシ基等のアルコキシ
基;水酸基;エポキシ基等が挙げられる。また、式
(1)において、mは1〜20、nは0〜100の正数
であるが、式(1)のアルケニルオルガノポリシロキサ
ンにおいて、全有機基の内、少なくとも80%がメチル
基であることが好ましい。また、25℃の粘度が50〜
1000cpの範囲にあれば薄膜塗工性に優れている。
【0019】上記アルケニルオルガノポリシロキサンに
おいて、Siに結合している有機基のうちアルケニル基
の量(R1 のアルケニル基およびR2 〜R4 のうちアル
ケニル基であるものの総量)は0.1モル%〜20モル
%の範囲とすることが好ましい。0.1モル%未満では
シリコーン層の硬化性が悪く、20モル%を越えると上
記無溶剤型シリコーン組成物から得られる硬化皮膜の粘
着剤層に対する剥離抵抗が大きくなるからである。
【0020】一般平均組成式(2)において、R5 はビ
ニル基、アリル基、ヘキセニル基などの脂肪族不飽和基
で、好ましくはビニル基、R6 はメチル基、エチル基、
プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等の
アリール基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル
基、さらにはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子
の1部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換
したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノ
メチル基などから選択される非置換または置換1価炭化
水素基で、剥離性から全有機基の80モル%以上はメチ
ル基であることが望ましい。
【0021】pはp≧0であればよいが、好ましくはp
=0がよい。qはq≧1で上記に示した平均組成式で2
5℃の粘度が50〜10000cpの範囲に入る数値で
あればよいが、qは100〜400が好ましい。p,q
はさらに剥離性、硬化速度などを考慮すると、0≦p/
(p+q)≦0.05の範囲がよい。
【0022】また、式(2)のアルケニルオルガノポリ
シロキサンは、分子鎖末端に不飽和基を有することによ
って優れた離型性が与えられるものであるが、この効果
は分子中における不飽和基の含有量が少ないほど大き
く、また分子鎖末端の不飽和基が1個のものよりも複数
の方が硬化速度の面で優れる。
【0023】式(1)のオルガノポリシロキサンはOP
Pフィルム密着性に優れ、式(2)のオルガノポリシロ
キサンは剥離を軽くする効果があるため、両者を0.1
〜99.9:99.9〜0.1重量部(望ましくは10
〜90:90〜10)の比率で用いることにより、OP
Pフィルムに密着しかつ剥離音を発生しないものを得る
ことが可能となった。
【0024】上記アルケニルオルガノポリシロキサン
は、通常、基材表面に5μm以下の厚みに塗工されて用
いられる。従って、その主成分であるアルケニルオルガ
ノポリシロキサンの混合粘度は、25℃において上述の
ように50〜1000cpであることが必要である。5
0cp未満の場合および1000cpを越えた場合、薄
膜塗工性が低下するからであり、好ましくは上記粘度は
100〜500cp(25℃)とされる。
【0025】オルガノハイドロジエンポリシロキサン 上記無溶剤型シリコーン組成物に含まれるオルガノハイ
ドロジエンポリシロキサンとしては、この種の付加反応
型シリコーン組成物に使用されている公知のものを用い
ることができ、1分子中に少なくとも2個、好ましくは
3個以上のケイ素原子に結合した水素原子を有するもの
であればよいが、その他の有機基については、その80
モル%以上がメチル基であるものが好ましい。
【0026】使用し得るオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンとしては、(CH3)HSiO単位、HSiO
3/2 単位、CH3)2 SiO単位、CH3 HSiO3/2
位、(CH2)HSiO1/2 単位あるいは(CH3)3 HS
iO1/2 単位からなるポリマーまたはコポリマーが例示
され得るが、これは直鎖状、分岐状または環状の何れで
あってもよく、25℃における粘度が10〜300cp
の範囲のものが好ましい。
【0027】上記オルガノハイドロジエンポリシロキサ
ンの配合量は、上記アルケニルオルガノポリシロキサン
中に含有されている不飽和基の量に応じて選択すればよ
く、SiH/C=Cのモル比で1〜10となる配合割合
が好ましい。従って、通常、硬化皮膜形成特性および剥
離特性を考慮して、上記アルケニルオルガノポリシロキ
サン100重量部に対し、1〜100重量部の割合でオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサンが配合される。
【0028】白金または白金化合物 本発明の粘着テープにおいて用いられる無溶剤型シリコ
ーン組成物には、上記のように触媒量の白金または白金
化合物が含まれている。白金または白金化合物として
は、この種の反応の反応触媒として公知のものを用いる
ことがてき、例えば、塩化白金酸のアルコール溶液もし
くはアルデヒド溶液、塩化白金酸と各種オレフィンやビ
ニルシロキサンとの錯塩等を提示することができるが、
白金黒や白金を担持させたものであってもよい。白金ま
たは白金化合物の添加量は触媒量とすればよく、有効な
硬化皮膜を得るため、ならびに経済的な観点からは、上
記アルケニルオルガノポリシロキサンおよびオルガノハ
イドロジエンポリシロキサンの合計を100重量部とし
たとき、白金量として1〜1000ppmの範囲とすれ
ばよい。
【0029】無溶剤型シリコーン組成物の調製及び塗工 本発明で用いられる上記無溶剤型シリコーン組成物は、
上述した各成分を所定量配合することにより得られる
が、白金触媒の活性を抑制するために、各種有機窒素化
合物、有機りん化合物、アセチレン系化合物、オキシム
化合物または有機クロロ化合物等の活性抑制剤を必要に
応じて添加してもよい。
【0030】無溶剤型シリコーン組成物の基材表面への
塗工は、ロールコーター、グラビアコーター、エアコー
ター、カーテンフローコーター、オフセット転写ロール
コーターなどの公知の技術により行い得る。
【0031】なお、本発明の粘着テープで用いられる上
記無溶剤型シリコーン組成物は、無溶剤型であり、有機
溶剤で希釈することなくそのまま基材表面に薄膜塗工す
ることができる。また、基材表面に薄膜塗工した後の硬
化に際しては、120℃程度の温度で3〜5秒程度の時
間加熱処理することにより硬化させることができる。
【0032】
【作用及び発明の効果】本発明の粘着テープでは、上記
特定の無溶剤型シリコーン組成物を用いてシリコーン離
型剤層が構成される。従って、シリコーン離型剤層のポ
リオレフィン系基材への密着性および該離型剤層の硬化
性が非常に高められている。その結果、本発明の粘着テ
ープでは、ロールに巻き取った後に次の周の粘着テープ
の粘着剤層表面にシリコーン層のシリコーンが移行した
りすることがなく、従って、粘着性の低下が生じ難く、
かつ巻き取った粘着テープから引き出す際の展開力も確
実に軽減される。
【0033】また、本発明の粘着テープでは従来の溶剤
型シリコーンを用いた粘着テープとは異なり、展開速度
による展開力の変化が少ない。従って、低速における剥
離力をあまり軽くせずとも、高速における展開力を充分
に軽くすることができる。よって、展開速度を低めた場
合であっても、剥離力を充分な大きさに維持することが
できるため、テープ使用に際しての引き出し過ぎを確実
に防止することができる。また、貼りつけに際し、引出
し速度を速めたとしても、展開力が大きくならないた
め、作業性が改善される。
【0034】さらに、粘着テープでは、低速における離
型剤の剥離性が軽くなければ実用になり得ない。従っ
て、溶剤型のシリコーン離型剤を用いた粘着テープで
は、低速剥離力が軽くされており、テープ自背面(離型
剤が塗布される面)の低速剥離力が小さいため、粘着テ
ープ上に粘着テープをさらに重ねて貼ることができなか
ったが、本発明の粘着テープでは低速剥離力を従来の粘
着テープに比べて重くすることが可能であるため、重ね
貼りした場合であっても優れた性能を発揮する。
【0035】また、剥離速度が低速から高速までの広い
範囲に渡り、安定した軽剥離力を発揮し得るため、本発
明の粘着テープでは貼りつけ時のテープ引出しに起因す
る不快な発生音を抑制することができる。
【0036】さらに、本発明の粘着テープでは上記のよ
うに無溶剤型シリコーンを用いているため、溶剤型シリ
コーン離型剤を用いた場合のような大きな設備スペース
を必要としない。さらに、溶剤型シリコーンを用いた場
合には比較的長時間の加熱工程を必要とし、ポリオレフ
ィン系基材の熱収縮等に起因する品質の低下および生産
効率の低下を招いていたが、本発明では無溶剤型シリコ
ーン離型剤を用いるものであるため、離型剤層形成のた
めに大きなスペースを必要とせず、かつ加熱硬化に長時
間を要しないため、ポリオレフィン系基材フィルムの特
性の低下や生産効率の低下も生じ難い。加えて、溶剤を
用いないで離型剤層を構成し得るため、作業環境等も改
善される。
【0037】本発明の粘着テープにおける上記無溶剤型
シリコーンからなるシリコーン層はポリオレフィン系基
材に充分に密着し、優れた離型性および耐磨耗性を示
す。
【0038】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例および比較
例を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0039】実施例1 コロナ放電処理により、両面の表面張力が40dyne
とされた厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(徳山
曹達社製、商品名:PF−22)を用意した。平均組成
式が下記の式(3)で示される粘度400cp(25
℃)のビニルメチルポリシロキサン50重量部、分子鎖
両末端がトリビニルシリル基で封鎖され25℃の粘度が
600cpのジメチルポリシロキサン50重量部、分子
鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、かつ25℃
における粘度が40cpのメチルハイドロジエンポリシ
ロキサン20重量部、塩化白金酸とビニルシロキサンと
の錯体3重量部(白金に換算して80ppm)、および
アセチレンアルコール2重量部を均一に混合し、得られ
た混合物を0.5g/m2 の割合で上記基材の一面にを
塗布し、100℃で30秒間加熱硬化させてシリコーン
層を形成した。シリコーン層を形成した面と反対側の面
に、粘着剤(グレード名:TPC1Xの天然ゴムを10
0重量部と、荒川化学工業社製、脂環族飽和炭化水素系
粘着付与樹脂、商品名:アルコンP100を80重量部
と、トルエン720重量部とを配合したもの)を150
g/m2 の割合で塗布し、乾燥することにより粘着剤層
を形成し、実施例1の粘着テープを得た。
【0040】
【化5】
【0041】比較例1 コロナ放電処理により、両面の表面張力が40dyne
とされた厚み60μmのポリプロピレンフィルム(徳山
曹達社製、商品名:PF−22)を用意し、基材とし
た。分子鎖両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖され
ており、25℃の粘度が400cpの粘度が400cp
のジメチルポリシロキサン100重量部と、実施例1で
使用したメチルハイドロジエンポリシロキサン5重量部
と、実施例1で使用した白金触媒3重量部と、アセチレ
ンアルコール2重量部とを均一に混合したものを0.5
g/m2 の割合で基材の一面に塗布し、100℃で30
秒間加熱硬化させてシリコーン離型剤層を形成した。
【0042】次に、上記ポリプロピレンフィルムの反対
面に、実施例1で用いたのと同一の粘着剤を150g/
2 の割合で塗布し、乾燥し,比較例1の粘着テープを
得た。
【0043】比較例2 コロナ放電処理により、両面の表面張力が40dyne
とされた厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(徳山
曹達社製、商品名:PF−22)の一面に溶剤型シリコ
ーン(信越化学工業社製、商品名:KS−774)を
0.5g/m2 の割合で塗布し、100℃の温度で30
秒間、加熱硬化させ、反対側の面に実施例1で用いたの
と同一の粘着剤を150g/m2 の割合で塗布し、乾燥
することにより、比較例2の粘着テープを得た。
【0044】比較例3 コロナ放電処理により、両面の表面張力が40dyne
とされた厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(徳山
曹達社製、商品名:PF−22)の一面に溶剤型シリコ
ーン(信越化学工業社製、商品名:KS−774)を
0.5g/m2 の割合で塗布し、100℃の温度で60
秒間、加熱硬化させ、反対側の面に実施例1で用いたの
と同一の粘着剤を150g/m2 の割合で塗布し、乾燥
することにより、比較例3の粘着テープを得た。
【0045】比較例4 コロナ放電処理により、両面の表面張力が40dyne
とされた厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(徳山
曹達社製、商品名:PF−22)の一面に溶剤型シリコ
ーン(信越化学工業社製、商品名:KS−774)を
0.5g/m2 の割合で塗布し、120℃の温度で60
秒間、加熱硬化させ、反対側の面に実施例1で用いたの
と同一の粘着剤を150g/m2 の割合で塗布し、乾燥
することにより、比較例4の粘着テープを得た。
【0046】比較例5 コロナ放電処理により両面の表面張力が40dyneと
された厚さ60μmのポリプロピレンフィルム(徳山曹
達社製、商品名:PF−22)の一面に有機系離型剤
(一方社油脂製、商品名:ピーロイル1010)を固形
分にて0.05g/m2 の割合で塗布し、100℃の温
度で30秒間加熱・硬化させ、離型剤層を形成した。次
に、反対側の面に実施例1で用いたのと同一の粘着剤を
150g/m2 の割合で塗布し、乾燥することにより比
較例5の粘着テープを得た。
【0047】評価 実施例1および比較例1〜5の各粘着テープにつき、以
下の要領で剥離力、残留接着率、硬化性、密着性および
基材の縮みを測定し評価した。結果を表1に示す。
【0048】剥離力…粘着テープの離型剤層の上にも
う1枚の粘着テープの粘着剤層が重なるように2枚の粘
着テープを重ね合わせ、上方から2kgの荷重を厚み方
向に加え該荷重を1往復させて両粘着テープを圧着し、
20分間放置した。しかる後、上層の粘着テープの18
0°剥離力を300mmおよび60m/分の速度で測定
した。さらに同様の試験サンプルを用意し、30m/分
の速度で180°剥離した際の剥離音を評価した。
【0049】残留接着率…上記の剥離力試験におい
て30m/分の速度で180°剥離した各粘着テープを
ステンレス板に貼り合わせ、2kgの荷重を粘着テープ
上において1往復させて粘着テープをステンレス板に圧
着し、20分間放置した。放置後、300mm/分の速
度で180°剥離力を測定した。
【0050】また、上記における貼り合わせを行わな
かった実施例1および比較例1〜5の各粘着テープにつ
いて、同様にステンレス板に接着した後、剥離力を測定
し、ブランクの剥離力を求めた。(貼り合わせ履歴を有
する粘着テープの剥離力/ブランクの剥離力)×100
を残留接着率とした。
【0051】硬化性…実施例1および比較例1〜4の
粘着テープの作製に際し、シリコーン離型剤を塗布・硬
化した直後のシリコーン離型剤層表面を指でこすり、く
もりの発生を観察した。結果を、以下の評価記号により
表1に示した。 ○:くもり無し △:わずかにくもりあり ×:く
もりあり
【0052】密着性…実施例1および比較例1〜4で
シリコーン離型剤を塗布されたポリプロピレン基材を4
0℃および相対湿度75%の環境の下に1週間放置し、
しかる後、シリコーン離型剤層表面を指で3往復こす
り、シリコーン離型剤層の脱落の有無を観察した。表1
の評価記号の意味は以下の通りである。 ○:脱落なし ×:脱落あり
【0053】基材の縮み…ポリプロピレン基材を押出
成形した際に、流れ方向に100mm間隔で評点を印し
ておき、粘着テープを作製した後の評点間の長さを測定
し、100mmからの縮み量を測定した。
【0054】
【表1】
【0055】表1から明らかなように、実施例1の粘着
テープでは剥離速度が小さい場合(300mm/分)お
よび大きい場合(60m/分)の何れにおいても充分な
剥離力が与えられる。しかも、貼り合わせ履歴が有って
も、充分な接着性を示すことが分かる。また、剥離時に
剥離音も発生しなかった。さらに、シリコーン皮膜の硬
化性および密着性に優れており、基材の縮みも小さいこ
とが分かる。
【0056】これに対して、比較例1では低速における
剥離力が13g/15mmと比較的小さくなりすぎ、か
つシリコーン離型剤層の基材に対する密着性が充分でな
く、残留接着率も実施例1に比べて劣ることが分かる。
同様に、比較例2および3においても、残留接着率が低
く、シリコーン離型剤層の硬化性および密着性が充分で
ないことが分かる。
【0057】さらに、比較例4では、低速における剥離
力が小さくなりすぎ、かつ残留接着率が充分でなく、し
かも基材の縮みが比較的大きいことが分かる。比較例5
では、低速における剥離力が大きすぎ、従って剥離に大
きな力を必要とする。しかも、剥離に際して剥離音が発
生していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着テープの構成を説明するための断
面図。
【符号の簡単な説明】
1…基材 2…シリコーン層 3…粘着剤層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面張力が38dyne以上となるよう
    に表面処理されたポリオレフィン基材と、 前記ポリオレフィン基材の一面に塗布されており、かつ
    熱硬化されたシリコーン層と、 前記ポリオレフィン基材の他面に形成された粘着剤層と
    を備え、 前記シリコーン層が、 平均組成式 【化1】 (ここにR1 はアルケニル基、R2 、R3 、R4 は同一
    または異種の1価の有機基、2≦l≦m+2、mは1〜
    40、nは0〜300の正数)で示され、25℃におけ
    る粘度が50〜10000cpであるオルガノポリシロ
    キサン0.1〜99.9重量部、及び 平均組成式 【化2】 (ここにR5 はアルケニル基、R6 は同一または異種の
    1価の有機基、aは1〜3の正数、p≧O,q≧1)で
    示され、25℃における粘度が50〜10000cpで
    あるオルガノポリシロキサン0.1〜99.9重量部に
    対し、オルガノハイドロジエンポリシロキサン1.0〜
    100重量部ならびに触媒量の白金および/もしくは白
    金化合物を配合してなる無溶剤型シリコーン組成物から
    なることを特徴とする、粘着テープ。
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