JPH06293735A - Mj202−72f3物質の新規エステル - Google Patents

Mj202−72f3物質の新規エステル

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JPH06293735A
JPH06293735A JP10492193A JP10492193A JPH06293735A JP H06293735 A JPH06293735 A JP H06293735A JP 10492193 A JP10492193 A JP 10492193A JP 10492193 A JP10492193 A JP 10492193A JP H06293735 A JPH06293735 A JP H06293735A
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雅章 石塚
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充博 上野
Hironobu Iinuma
寛信 飯沼
Kenji Maeda
謙二 前田
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富雄 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗生物質MJ202−72F3−A′、−
B′および−C′の免疫抑制活性と高い水溶性をもつ誘
導体を収得する。 【構成】 一般式(I) (式中、Rは硫酸基(−SO3 H)またはその薬理学的
に許容される塩を示し、また、XはMJ202−72F
3−A′ではヒドロキシル基を、またMJ202−72
F3−B′ではメトキシ基を、またMJ202−72F
3−C′では水素原子を示す)で表されるMJ202−
72F3−A′、B′、およびC′の新規エステル、ま
たはその製薬学的に許容される塩。これらの新規な抗生
物質硫酸エステルの各々は、免疫抑制活性を有し、免疫
抑制剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免疫抑制活性、抗菌活性
および抗腫瘍活性を有するMJ202−72F3−A′
または−B′または−C′の新規硫酸エステルに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】MJ202−72F3−A、−B、−C
物質および−A′、−B′、−C′物質は免疫抑制作
用、抗菌活性および抗腫瘍活性を有する化合物として、
特願平3−187403号明細書(平成4年6月23日
出願)に記載される。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記の特許願明細書
に記載のMJ202−72F3−A、−B、−C物質お
よび−A′、−B′、−C′物質は水に対して極めて難
溶性であり、かつ経口吸収され難い性状であった。本発
明者らは、前記物質から水に対して易溶となり、かつ経
口吸収されやすい性状を有し、すなわち、注射剤として
の調製が容易となり、さらに経口吸収効率を向上させた
新規な誘導体を合成することを目的として研究を行っ
た。
【0004】
【問題点を解決するための手段】そこで本発明者らは水
溶性を高めたMJ202−72F3−A、−B、−C、
−A′、−B′及び−C′の各物質の誘導体につき種々
検討した。その結果、一般式(I) (式中、Rは硫酸基(−SO3 H)またはその製薬学的
に許容される塩を示し、また、XはMJ202−72F
3−A′ではヒドロキシル基を示し、MJ202−72
F3−B′ではメトキシ基を示し、またMJ202−7
2F3−C′では水素原子を示す)で表されるMJ20
2−72F3−A′、−B′および−C′の新規エステ
ルまたはその製薬学的に許容される塩を合成することに
成功し、これらが高い水溶性をもつこと、および経口吸
収効率が向上すること、並びに免疫抑制活性を有するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0005】従って、本発明によれば、上記の一般式
(I)で表されるMJ202−72F3−A′、−B′
および−C′の新規エステルまたはそれの製薬学的に許
容される塩が提供される。
【0006】本発明による一般式(I)の化合物を製造
するには、例えば次のような方法を行うのがよい。すな
わち、MJ202−72F3−A′または−B′または
−C′化合物に、非プロトン性溶媒中で硫酸化剤を作用
させる。硫酸化剤の量はMJ202−72F3化合物に
対し、通常は等モル以上使用すればよい。硫酸化剤とし
ては無水硫酸、ピリジン複合塩、クロルスルホン酸など
があげられる。硫酸化の溶媒としてはN,N−ジメチル
ホルムアミド、ピリジンなどが好ましい。
【0007】反応中に加える中和剤として、ピリジン、
トリエチルアミンなどの有機塩基、酸化カルシウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基を使用
することができる。反応温度は通常使用する溶媒の沸点
以下で行われるが、好ましくは−20℃〜室温程度で行
われる。
【0008】硫酸化された一般式(I)の化合物は、こ
れを含む反応液を水と酢酸エチルあるいはジクロロメタ
ンなどで抽出した後、目的化合物の含有層を濃縮する。
得られた濃縮残査は必要に応じてカラムクロマトグラフ
ィー等にて精製後、常法により単離することにより本発
明による一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0009】本発明による一般式(I)の硫酸エステル
誘導体は常法により金属例えばナトリウム、カリウムの
如きアルカリ金属、あるいは有機塩基と塩を形成させる
ことができる。
【0010】本発明によって得られる一般式(I)の化
合物、特にそれのナトリウム塩の水に対する溶解性は、
対応する硫酸エステル型でない化合物に比べ大巾に上昇
し、水に対し易溶となった。
【0011】次に、一般式(I)で表される本発明の化
合物のナトリウム塩がマウス遅延型過敏症に対する抑制
効果を示し、従って免疫抑制活性を有することを次の試
験例により示す。
【0012】試験例1 CDF1 マウスに羊赤血球(105 個/マウス)を静注
して免疫後、4日目に羊赤血球(108 個/マウス)を
足蹠に皮下注射し遅延型過敏症を惹起した。供試化合物
は免疫後0〜4日目まで経口投与し、感作5日目にマウ
ス足蹠の厚さを測定することにより抑制効果を判定し
た。この抑制効果は次式で算出される阻害率(%)で評
価した。 阻害率(%)=100−(T/C−100) ただし、Tは供試化合物を投与した時の足蹠の厚さを表
し、Cは供試化合物無投与の時の足蹠の厚さを表す。
【0013】
【表1】
【0014】以下に実施例により本発明の一般式(I)
の化合物の製造例を具体的に説明する。
【0015】実施例1 MJ202−73F3−A′物質350mgを5mlの
クロロホルムに溶解した溶液に、無水硫酸ピリジン複合
塩525mgをN,N′−ジメチルホルムアミド3ml
に溶解したものを添加し、室温にて24時間攪拌し反応
させた。反応液中のクロロホルムを減圧下留去した後、
10%クエン酸と酢酸エチルにて液液分配抽出を行っ
た。目的化合物を含む酢酸エチル層を飽和食塩水で洗滌
した後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理し、減圧下濃縮
するとTLC上で単一なスポットとなるMJ202−7
2F3−A′硫酸エステル404mg(収率96%)が
得られた。
【0016】以下、MJ202−72F3−A′硫酸エ
ステルの物理化学的性状を示す。 (1)薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル
60F254 Art.5554使用): Rf 0.65 (展開溶媒:2−プロパノール/アンモニア
水/水=9:1:2) Rf 0.15 (展開溶媒:クロロホルム/メタノール/ア
ンモニア水=40:10:1) (2)呈色反応:バニリン硫酸に対して陽性 (3)物質の色および性状:無色〜白色、固体 (4)分子式:C29408 NSNa (5)元素分析: C29408 NSNa・2H2 Oとして C H O N S Na 実測値 55.83 6.81 N.D. 1.94 5.06 N.D. 計算値 56.03 7.13 25.73 2.25 5.15 3.70 (N.D.は測定していないことを表す)。
【0017】(6)分子量:585 (7)負イオン高分解能FAB(Fast Atom Bombardmen
t) マススペクトル:C29408 NSNa((M−N
a)- ,m/z)として 実測値 562.2471 計算値 562.2475 (8)紫外線吸収スペクトル:メタノール溶液中に測定
した結果を示す。 (9)赤外線吸収スペクトル(KBr法): (10) 1H−NMRスペクトル(400MHz):δ8.
0(1H,m), 6.0(2H,m),5.4〜5.6(4H,m), 5.0(1H,s),4.2(1
H,m),3.0(3H,m), 2.3〜2.6(3H,m), 2.0(2H,m),1.6〜1.8
(4H,m),1.4〜1.5(4H,m),1.5(3H,d), 0.9〜1.0(9H,m),0.
7(3H,d) 重クロロホルム中TMS(0ppm)を基準物質として
測定した。 (11) 13C−NMRスペクトル(100MHz):δ21
2.1(s),204.4(s),169.3(s),136.4(d),134.1(d),130.7
(d),129.9(d),128.3(d),126.8(d),85.9(d),78.6(d),71.
0(s),54.1(s),47.2(t),46.0(d),44.4(d),43.8(d),42.4
(t),40.4(d),39.3(d),35.5(d),33.2(d),32.0(t),22.1
(t,q),19.5(q),17.3(q),17.1(q),9.9(q) 重クロロホルム中クロロホルム(77.00ppm)を
基準物質として測定した。 (12) 溶解性:水、メタノール、酢酸エチル、クロロホ
ルムに可溶、エーテル、n−ヘキサンに難溶または不溶
である。
【0018】実施例2 MJ202−73F3−B′物質10mgを1mlのク
ロロホルムに溶解した溶液に、無水硫酸ピリジン複合塩
15mgをN,N′−ジメチルホルムアミド1mlに溶
解したものを添加し、室温にて20時間攪拌し反応させ
た。反応液中のクロロホルムを減圧下留去した後、10
%クエン酸と酢酸エチルにて液液分配抽出を行った。目
的化合物を含む酢酸エチル層を飽和食塩水で洗滌した
後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理し、減圧下濃縮する
とTLC上で単一なスポットとなるMJ202−72F
3−B′硫酸エステル6.6mgが得られた。
【0019】以下、MJ202−72F3−B′硫酸エ
ステルの物理化学的性状を示す。
【0020】(1)薄層クロマトグラフィー(メルク社
製シリカゲル60F254 Art.5554使用): Rf 0.19 (展開溶媒:クロロホルム/メタノール/ア
ンモニア水=40:10:1) (2)呈色反応:バニリン硫酸に対して陽性 (3)物質の色および性状:無色〜白色、固体 (4)分子式:C30428 NSNa (5)分子量:599
【0021】(6)FAB(Fast Atom Bombardment) マ
ススペクトル:m/z 576(M−Na)- (7)紫外線吸収スペクトル:メタノール溶液中に測定
した結果を示す。 (9)赤外線吸収スペクトル(KBr法): (10) 13C−NMRスペクトル(100MHz):δ5
3.0(q),85.9(d) 重クロロホルム中クロロホルム(77.00ppm)を
基準物質として測定した。 (11) 溶解性:水、メタノール、酢酸エチル、クロロホ
ルムに可溶、エーテル、n−ヘキサンに難溶または不溶
である。
【0022】実施例3 MJ202−73F3−C′物質12mgを1mlのク
ロロホルムに溶解した溶液に、無水硫酸ピリジン複合塩
18mgをN,N′−ジメチルホルムアミド1mlに溶
解したものを添加し、室温にて20時間攪拌し反応させ
た。反応液中のクロロホルムを減圧下留去した後、10
%クエン酸と酢酸エチルにて液液分配抽出を行った。目
的化合物を含む酢酸エチル層を飽和食塩水で洗滌した
後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理し、減圧下濃縮する
とTLC上で単一なスポットとなるMJ202−72F
3−C′硫酸エステル7.9mgが得られた。
【0023】以下、MJ202−72F3−C′硫酸エ
ステルの物理化学的性状を示す。 (1)薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル
60F254 Art.5554使用): Rf 0.27 (展開溶媒:クロロホルム/メタノール/ア
ンモニア水=40:10:1) (2)呈色反応:バニリン硫酸に対して陽性 (3)物質の色および性状:無色〜白色、固体 (4)分子式:C29407 NSNa (5)分子量:569
【0024】(6)FAB(Fast Atom Bombardment) マ
ススペクトル:m/z 546(M−Na)- (7)紫外線吸収スペクトル:メタノール溶液中に測定
した結果を示す。 (8)赤外線吸収スペクトル(KBr法): (9) 1H−NMRスペクトル(400MHz):δ3.
9(1H,d),3.7(1H,d) 重クロロホルム中TMS(0ppm)を基準物質として
測定した。 (10) 13C−NMRスペクトル(100MHz):δ5.
9(t),86.1(d) 重クロロホルム中クロロホルム(77.00ppm)を
基準物質として測定した。 (11) 溶解性:水、メタノール、酢酸エチル、クロロホ
ルムに可溶、エーテル、n−ヘキサンに難溶または不溶
である。
【0025】なお、本発明による一般式(I)の硫酸エ
ステル化合物を製造するのに原料として用いられるMJ
202−72F3−A′、−B′および−C′物質は、
それぞれに抗生物質MJ202−72F3−A、−B、
および−C物質を脱水閉環反応にかけることにより生成
される。
【0026】抗生物質MJ202−72F3−A、−B
および−C物質は、次の方法、すなわちストレプトミセ
ス属に属するMJ202−72F3−A、−Bおよび−
C物質生産菌を培養し、その培養物から抗生物質MJ2
02−72F3−A物質および/またはB物質および/
またはC物質を採取することを特徴とする免疫抑制活性
を有する新規な抗生物質、MJ202−72F3−A物
質、および/または−B物質および/または−C物質の
製造法により収得できる。
【0027】上記の方法に用いるMJ202−72F3
−A、−Bおよび−C物質生産菌はストレプトミセス属
の菌株でMJ202−72F3−Aおよび/または−B
および/または−C物質の生産能を有するものであれば
良く、特に限定されない。使用できるMJ202−72
F3−A、−Bおよび−C物質生産菌の一例には平成2
年1月、山梨県大月市の土壌より分離された放線菌でM
J202−72F3の菌株番号が付された菌株がある。
【0028】以下、MJ202−72F3株の菌学的性
状について述べる。 1.形 態 MJ202−72F3株は、分枝した基生菌糸より比較
的長い気菌糸を伸長し、その先端は5〜6回転のらせん
を形成する。輪生枝および胞子のうは認められない。気
菌糸の先端には50個以上の胞子の連鎖を認め、胞子の
大きさは約0.5〜0.7×0.8〜1.2ミクロンで
あった。なお、胞子の表面はとげ状あるいはいぼ状を呈
する。
【0029】2.各種培地における生育状態 色の記載について〔 〕内に示す標準は、コンティナー
・コーポレーション・オブ・アメリカのカラー・ハーモ
ニー・マニュアル(Container Corporation ofAmerica
の color harmony manual )を用いた。
【0030】 (1)シュクロース・硝酸塩寒天培地(30℃培養) 無色〜うす黄の発育上に、部分的に明るい灰〔2fe, Cov
ert Gray〕の気菌糸を着生し、溶解性色素は認められな
い。 (2)グルコース・アスパラギン寒天培地(30℃培
養) 発育はうす黄、気菌糸は着生せず、溶解性色素も認めら
れない。 (3)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−培
地5、30℃培養) うす黄〔2gc, Bamboo 〕の発育上に、白の気菌糸をうっ
すらと着生し、溶解性色素は認められない。 (4)スターチ・無機塩寒天培地(ISP−培地4、3
0℃培養) 無色〜うす黄の発育上に、明るい灰〔3fe, Silver Gra
y〕の気菌糸をわずかに着生する。溶解性色素は認めら
れない。 (5)チロシン寒天培地(ISP−培地7、30℃培
養) うす黄〔2gc, Bamboo 〕の発育上に、白の気菌糸をうっ
すらと着生し、溶解性色素は認められない。
【0031】(6)栄養寒天培地(30℃培養) 発育はうす黄、気菌糸は着生せず、溶解性色素は認めら
れない。 (7)イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2、30
℃培養) うす黄〔11/2 ic, Lt Antique Gold 〕の発育上に、部
分的に明るい灰〔f,〜2fe, Covert Gray〕の気菌糸を着
生し、溶解性色素は認められない。 (8)オートミール寒天培地(ISP−培地3、30℃
培養) うす黄の発育上に、白の気菌糸をわずかに着生し、溶解
性色素は認められない。 (9)グリセリン・硝酸塩寒天培地(30℃培養) 発育は無色〜うす黄、気菌糸は着生せず、溶解性色素は
認められない。 (10)スターチ寒天培地(30℃培養) 発育は無色、気菌糸は着生せず、溶解性色素は認められ
ない。 (11)リンゴ酸石灰寒天培地(30℃培養) 発育は無色、気菌糸は着生せず、溶解性色素は認められ
ない。 (12)セルロース(濾紙片添加合成液、30℃培養) 40日間培養後も生育は認められない。 (13)ゼラチン穿刺培養 15%単純ゼラチン培地(20℃培養)では、発育はう
す黄、茶白の気菌糸をわずかに着生し、溶解性色素は認
められない。グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(2
7℃培養)の場合、発育はうす黄、気菌糸は着生せず、
溶解性色素はかすかに茶色味を帯びる。
【0032】 (14)脱脂牛乳(30℃および37℃培養) 30℃培養で、発育はうす黄、気菌糸は着生せず、溶解
性色素も認められない。37℃培養の場合、発育は極め
て悪く、うす黄の発育がわずかに観察されるが、気菌糸
および溶解性色素は認められない。
【0033】3.生理的性質 (1)生育温度範囲 グルコース・アスパラギン寒天培地(グルコース1.0
%、L−アスパラギン0.05%、リン酸二カリウム
0.05%、紐寒天3.0%、pH7.0)を用い、2
0℃、24℃、27℃、30℃、37℃、50℃の各温
度で試験した結果、50℃を除き、そのいずれの温度で
も発育したが、37℃の生育は極めて悪い。なお、生育
至適温度は27℃〜30℃付近と思われる。
【0034】(2)ゼラチンの液化(15%単純ゼラチ
ン培地、20℃培養;グルコース・ペプトン・ゼラチン
培地、27℃培養) 15%単純ゼラチン培地およびグルコース・ペプトン・
ゼラチン培地のいずれの場合も21日間の観察で液化性
は認められない。 (3)スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天培地
およびスターチ寒天培地、いずれも30℃培養) いずれの培地においても水解性は認められない。 (4)脱脂牛乳の凝固・ペプトン化(脱脂牛乳、30℃
および37℃培養) 30℃培養では、培養後21日目頃より凝固することな
くペプトン化が始まるが、その作用は極めて弱い。37
℃培養の場合、生育は極めて悪く、それらの作用は観察
されない。
【0035】(5)メラニン様色素の生成(トリプトン
・イースト・ブロス、ISP−培地1;ペプトン・イー
スト・鉄寒天培地、ISP−培地6;チロシン寒天培
地、ISP−培地7;いずれも30℃培養) いずれの培地でも陰性である。 (6)炭素源の利用性(プリドハム・ゴドリーブ寒天培
地、ISP−培地9;30℃培養) D-グルコース、イノシトールを利用して生育し、シュク
ロース、D-マンニトール、ラクトースは利用しない。D-
キシロース、D-フルクトースの利用の存否は判然とせ
ず、L-アラビノース、ラムノース、ラフィノースは、お
そらく利用しないと思われる。 (7)リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天培地、3
0℃培養) 培養後7日目頃より、リンゴ酸石灰の溶解が認められ、
その作用は中等度である。 (8)硝酸塩の還元反応(0.1%硝酸カリウム含有ペ
プトン水、ISP−培地8、30℃培養) 陰性である。 (9)セルロースの分解(濾紙片添加合成液、30℃培
養) 40日間培養の観察では生育せず、分解は認められな
い。
【0036】以上の性状を要約すると、MJ202−7
2F3株の形態は、分枝した基生菌糸より5〜6回転の
らせん形成を有する気菌糸を伸長し、輪生枝および胞子
のうは認められない。気菌糸の先端には50個以上の胞
子を連鎖し、胞子の表面はとげ状あるいはいぼ状であ
る。種々の培地で、発育は無色〜うす黄、気菌糸の着生
は悪いが、2〜3の培地では、明るい灰の気菌糸を部分
的に着生する。溶解性色素は認められない。生育至適温
度は27℃〜30℃付近である。メラニン様色素の生成
は陰性、スターチの水解性は認められず、蛋白分解力は
弱い。また、細胞壁に含まれる2,6−ジアミノピメリ
ン酸はLL−型であった。
【0037】これらの性状より、MJ202−72F3
株は、ストレプトミセス(Streptom yces)属に属すると
考えられる。ストレプトミセス属の既知菌種を検索する
と近縁の種として、ストレプトミセス・アルブルス(St
reptomyces albulus ,文献,International Journal
of Systematic Bacteriology,22巻,271頁,19
72年;同誌,30巻,371頁,1980年)および
ストレプトミセス・ナタレンシス(Streptomyces nata
lensis,文献,International Journal of Systematic
Bacteriology,22巻,323頁,1972年)があげ
られた。現在、MJ202−72F3株と上記2種の本
研究所保存菌株とを実地に比較検討中である。そこで現
時点では、MJ202−72F3株をストレプトミセス
・エスピー(Streptomyces sp.)MJ202−72F3
とする。
【0038】なお、MJ202−72F3株を工業技術
院微生物工業技術研究所に寄託申請し、平成3年12月
24日、FERM P−12674として受託された。
【0039】前記の抗生物質MJ202−72F3−
A、BおよびC物質は、ストレプトミセス属に属するM
J202−72F3−A、BおよびC生産菌を適当な培
地で培養することにより、好ましくは好気的条件下に培
養することにより、培地中に目的物質を産生、蓄積さ
せ、次いで培養物から目的物質を採取することにより製
造することができる。
【0040】培地はMJ202−72F3−A、Bおよ
びC生産菌が利用しうる任意の栄養源を含有するもので
ありうる。具体的には、例えば、炭素源としてグルコー
ス、イノシトール、マルトースおよび油脂類などが使用
でき、窒素源として大豆粉、綿実粕、乾燥酵母エキス、
ポリペプトンおよびコーンスティープリカーなどの有機
物並びにアンモニウム塩または硝酸塩、例えば硫酸アン
モニウム、硝酸ナトリウムおよび塩化アンモニウムなど
の無機物が利用できる。また必要に応じて食塩、塩化カ
リウム、炭酸カルシウム、リン酸塩、重金属塩などの無
機塩類を添加することができる。発酵中の発泡を抑制す
るために常法に従って適当な消泡剤、例えばシリコーン
系消泡剤を添加することもできる。
【0041】培養方法としては、一般に行なわれている
生理活性抗生物質等の生産のための培養方法であればよ
く、特に好気的液体深部培養法が適している。培養温度
は20〜37℃が適当であるが、27〜30℃が好まし
い。この方法でMJ202−72F3−A、BおよびC
物質の生産量は、振盪培養、通気攪拌培養共に培養5〜
7日間で最高に達する。このようにしてMJ202−7
2F3−A、BおよびC物質の蓄積された培養物が得ら
れる。
【0042】培養物中では、MJ202−72F3−
A、BおよびC物質は菌体中および培養濾液中に存在す
るが、菌体中により多く存在する。このような培養物か
らMJ202−72F3−A、BおよびCを採取するに
は、合目的な任意の方法が利用可能である。そのひとつ
の方法は、抽出の原理に基づくものであって、具体的に
は、例えば、培養濾液中のMJ202−72F3−A、
BおよびC物質については水不混和性の有機溶媒、例え
ば酢酸ブチル、n−ブタノールなどで抽出する方法、あ
るいは菌体内のMJ202−72F3−A、BおよびC
物質については濾過または遠心分離などで得た菌体集体
をメタノール、エタノール、アセトンなどで処理して回
収する方法がある。
【0043】このようにして得られるMJ202−72
F3−Aおよび/またはBおよび/またはC物質の粗標
品を更に精製するためには、上記の抽出法および吸着法
を必要に応じて組み合わせ必要回数行なえばよい。例え
ば、ダイヤイオンHP−20、セファデックスLH−2
0などの吸着剤またはゲル濾過剤を用いたカラムクロマ
トグラフィー、CPCを用いた遠心液々分配クロマトグ
ラフィー、シリカゲルを用いた順相クロマトグラフィー
およびヌクレオシル5C18などを用いた高速液体クロマ
トグラフィーを適宜組合わせて実施することができる。
【0044】上記の抗生物質MJ202−72F3−
A、BまたはC物質を有機溶媒中で撹拌すると、閉環反
応が起きて抗生物質MJ202−72F3−A′、B′
またはC′物質を生成する。この反応を行うには、原料
としてMJ202−72F3−A物質、−B物質または
−C物質を有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、
n−ブタノールまたはアセトンにとかし、その溶液へ無
機酸、例えば塩酸または硫酸を加えて室温または加温下
に反応することができる。反応液から目的物質を採取す
るのには、溶剤を留去後に、得られた残渣を各種のクロ
マトグラフィー法にかけることにより行い得る。
【0045】以下、参考例を示す。以下の参考例で
「%」は「w/v,%」を示す。
【0046】参考例1 本例は培養による抗生物質MJ202−72F3−A、
BおよびC物質の製造例を示す。
【0047】(1)種母の調製 使用した培地は、下記の組成の成分を1lの水に溶解し
たものである。pHは無調整とした。
【0048】 グルコース 1.5 % 酵母エキス(大五栄養社製) 0.25% カザミノ酸(ディフコ社製) 0.25% 炭酸カルシウム 0.4 %
【0049】上記培地110mlを500mlの三角フ
ラスコに分注し殺菌後、ストレプトミセス・エスピーM
J202−72F3株(微工研菌寄第12674号)を
スラントより1白金耳摂取し、30℃、180rpmの
ロータリーシェーカーにて72時間回転培養したものを
種母とした。
【0050】(2)培 養 使用した培地は、下記の組成の成分を1lの水に溶解し
たものである。pHは無調整とした。この培地を110
mlずつ500mlの三角フラスコへ分注殺菌したもの
へ、上記種母2.2mlを添加し、ロータリーシェーカ
ーを用いて27℃、180rpmにて回転培養を行なっ
た。
【0051】 グルコース 3.0 % 酵母エキス(大五栄養社製) 0.5 % カザミノ酸(ディフコ社製) 0.5 % NaNO3 0.2 % KCl 0.2 % CaCO3 0.4 %
【0052】(3)抗生物質MJ202−72F3−A
および/またはBおよび/またはC物質の採取 上記(2)の条件で6日間の培養の後、培養液約20l
を遠心分離し(3000rpm、15分間)、菌体をメ
タノール処理後、メタノールを溜去した後、残った水層
をn−ブタノールにて抽出し、n−ブタノール層を減圧
下にて濃縮乾固した。得られた粗抽出物約3gを遠心液
々分配クロマトグラフ(CPC,三鬼エンジニアリン
グ)に付す。クロロホルム/メタノール/水(2/2/
1)の下層を固定相とし、上層を移動相として20℃、
400rpm、1ml/minの条件下、上昇法にて分離精製
を行なった。正溶出画分にMJ202−72F3−A、
BおよびC物質は溶出され、これを減圧下濃縮乾固し
た。
【0053】得られた粗精製物830mgをセファデッ
クスLH−20(ファルマシア社製)を用いたゲルクロ
マトグラフィーに付した。メタノールにて溶出を行ない
MJ202−72F3−A、BおよびC画分を集め減圧
下にて濃縮乾固した。得られたMJ202−72F3−
A、BおよびC粗精製物813mgをメタノールに溶解
し、その一定量をカプセルパック5C18(資生堂社製)
のカラム(20mmφ×250mm)を用いた高速液体
クロマトグラフィーにかけ、メタノール/25mM酢酸
アンモニウム/アセトニトリル(60/10/30)に
て溶出し、MJ202−72F3−AおよびBおよびC
物質の各フラクションを得た。
【0054】これらフラクションを各々減圧下濃縮乾固
後、少量のメタノールに溶解後、セファデックスLH−
20を用いたゲルクロマトグラフィーに付し、MJ20
2−72F3−AまたはBまたはC物質を含むフラクシ
ョンを減圧下濃縮乾固するとMJ202−72F3−A
物質の無色〜白色の固体320mg、MJ202−72
F3−B物質の無色〜白色の固体30mg、MJ202
−72F3−C物質の無色〜白色の固体13mgが得ら
れた。
【0055】参考例2 本例はMJ202−72F3−A物質の脱水閉環による
抗生物質MJ202−72F3−A′物質の製造を示
す。
【0056】MJ202−72F3−A物質220mg
をメタノール3mlに溶解後、1N塩酸1mlを添加し
室温にて一晩攪拌した。TLCにて原料のMJ202−
72F3−A物質が残っていないことを確認の後、減圧
下濃縮乾固した。得られた残渣277mgを少量のメタ
ノールに溶解後、シリカゲルカラム(20mmφ×25
0mm)を用いた高速液体クロマトグラフィーにかけ、
n−ヘキサン/クロロホルム/アセトニトリル(60/
27/13)にて溶出し、MJ202−72F3−A′
物質のフラクションを得た。
【0057】このフラクションを減圧下濃縮乾固後、少
量のメタノールに溶解後、カプセルパック5C18(資生
堂社製)のカラム(20mmφ×250mm)を用いた
高速液体クロマトグラフィーにかけ、メタノール/水
(80/20)にて溶出し、MJ202−72F3−
A′物質のフラクションを得た。これを減圧下濃縮乾固
すると64mgの粉末が得られた。さらにこれを少量の
メタノールに溶解後、セファデックスLH−20を用い
たゲルクロマトグラフィーに付し、MJ202−72F
3−A′物質を含むフラクションを減圧下濃縮乾固する
とMJ202−72F3−A′物質の無色〜白色の固体
56.5mgが得られた。
【0058】参考例3 本例はMJ202−72F3−B物質の脱水閉環による
抗生物質MJ202−72F3−B′物質の製造を示
す。
【0059】MJ202−72F3−B物質約200m
gをメタノール3mlに溶解後、1N塩酸1mlを添加
し室温にて一晩攪拌した。TLCにて原料のMJ202
−72F3−B物質が残っていないことを確認の後、減
圧下濃縮乾固した。これを少量のメタノールに溶解後、
シリカゲルカラム(20mmφ×250mm)を用いた
高速クロマトグラフィーにかけ、n−ヘキサン/クロロ
ホルム/アセトニトリル(60/27/13)にて溶出
し、MJ202−72F3−B′物質のフラクションを
減圧下濃縮乾固した。
【0060】得られたMJ202−72F3−B′の粗
精製物65mgを少量のメタノールに溶解後、カプセル
パック5C18(資生堂社製)のカラム(20mmφ×2
50mm)を用いた高速液体クロマトグラフィーにか
け、メタノール/水(80/20)にて溶出し、MJ2
02−72F3−B′物質のフラクションを得た。これ
を減圧下濃縮乾固すると43mgの粉末が得られた。こ
れを少量のメタノールに溶解後、セファデックスLH−
20を用いたゲルクロマトグラフィーに付し、MJ20
2−72F3−B′物質を含むフラクションを減圧下濃
縮乾固するとMJ202−72F3−B′物質の無色〜
白色の固体34.6mgが得られた。
【0061】参考例4 本例はMJ202−72F3−C物質の脱水閉環による
抗生物質MJ202−72F3−C′物質の製造を示
す。
【0062】MJ202−72F3−C物質約30mg
をメタノール3mlに溶解後、1N塩酸1mlを添加し
室温にて一晩攪拌した。TLCにて原料のMJ202−
72F3−C物質が残っていないことを確認の後、減圧
下濃縮乾固した。これを少量のメタノールに溶解後、カ
プセルパック5C18(資生堂社製)のカラム(20mm
φ×250mm)を用いた高速液体クロマトグラフィー
にかけ、メタノール/水(80/20)からメタノール
のグラジエントにて溶出し、MJ202−72F3−
C′物質のフラクションを得た。
【0063】このフラクションを減圧下濃縮乾固する
と、11mgの粉末が得られた。さらにこれを少量のメ
タノールに溶解後、セファデックスLH−20を用いた
ゲルクロマトグラフィーに付し、MJ202−72F3
−C′物質を含むフラクションを減圧下濃縮乾固すると
MJ202−72F3−C′物質の無色〜白色の固体
9.8mgが得られた。
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明により
免疫抑制活性を有するMJ202−72F3−A′、−
B′、−C′物質の新規な水溶性エステル物質が得ら
れ、またそれらの製造方法が提供された。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】(6)FAB(Fast Atom Bombardment) マ
ススペクトル: m/z 576(M−Na)- (7)紫外線吸収スペクトル:メタノール溶液中に測定
した結果を示す。 (8)赤外線吸収スペクトル(KBr法): (9) 1H−NMRスペクトル(400MHz): δ3.9(1H,d), 3.7(1H,d) 重クロロホルム中TMS(0ppm)を基準物質として
測定した。 (10) 13C−NMRスペクトル(100MHz): δ50.9 (t), 86.1(d) 重クロロホルム中クロロホルム(77.00ppm)を
基準物質として測定した。 (11) 溶解性:水、メタノール、酢酸エチル、クロロホ
ルムに可溶、エーテル、n−ヘキサンに難溶または不溶
である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】なお、MJ202−72F3株を工業技術
院微生物工業技術研究所に寄託申請し、平成3年12月
24日、FERM P−12674として受託された。
現在MJ202−72F3株はブダベスト条約の規約下
に寄託を移行されて上記の微生物工業技術研究所(現在
は生命工学工業技術研究所と改称)に寄託番号「FER
M BP−4079」と寄託されてある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明により
免疫抑制活性を有するMJ202−72F3−A′、−
B′、−C′物質の新規な水溶性エステル物質が得ら
れ、またそれらの製造方法が提供された。なお、本明細
書の前記の記載では、本発明に関連する新規な抗生物質
をそれぞれ抗生物質MJ202−72F3−A、MJ2
02−72F3−B、MJ202−72F3−C、MJ
202−72F3−A′、MJ202−72F3−B′
およびMJ202−72F3−C′の名称で説明してあ
るけれども、最近以降はMJ202−72F3の名称の
代りにデラミノマイシン(Delaminomycin) の新名称を用
いることにする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 17/10 C12R 1:465) 7804−4B (72)発明者 前田 謙二 東京都目黒区五本木2丁目46番11号 (72)発明者 竹内 富雄 東京都品川区東五反田5丁目1番11号 ニ ューフジマンション701

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I) (式中、Rは硫酸基(−SO3 H)またはその製薬学的
    に許容される塩を示し、また、XはMJ202−72F
    3−A′ではヒドロキシル基を、またMJ202−72
    F3−B′ではメトキシ基を、またMJ202−72F
    3−C′では水素原子を示す)で表されるMJ202−
    72F3−A′、B′およびC′の新規エステル、また
    はその製薬学的に許容される塩。
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