JPH0629353B2 - 耐衝撃性ポリフエニレンエ−テル樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性ポリフエニレンエ−テル樹脂組成物

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JPH0629353B2
JPH0629353B2 JP59232574A JP23257484A JPH0629353B2 JP H0629353 B2 JPH0629353 B2 JP H0629353B2 JP 59232574 A JP59232574 A JP 59232574A JP 23257484 A JP23257484 A JP 23257484A JP H0629353 B2 JPH0629353 B2 JP H0629353B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、機械部品、電気部品、事務用機器、ハウジン
グ部品、自動車部品、精密部品などの材料として好適
な、剛性、耐油性、衝撃強度、ウエルド部強度が改善さ
れた耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物に関す
るものである。
従来の技術 ポリフエニレンエーテル樹脂とゴム変性スチレン系重合
体とから成る耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成
物は、成形性、耐熱性、難燃性、電気特性、寸法安定性
などに関し、バランスのとれた物性を有するため、各種
工業用材料として広く使用されているが、近年その利用
分野の多様化、製品の高度化とともに、その物性の改善
についての要望がますます高まつてきている。例えば精
密部品においては、軽量化を目的とした金属部品の樹脂
化が進み、それにはより高い剛性及び耐衝撃性が要求さ
れているし、また電気部品の分野においては、小型軽量
化、形状の複雑化に伴い、ウエルド部強度の向上が望ま
れている。その他、自動車部品用としても、省エネルギ
ー、軽量化のネツク打開のために、金属材料の樹脂材料
への転換がはかられているが、それには、機械的強度、
耐油性などをいつそう向上させることが必要とされてい
る。
これまで、ポリフエニレンエーテル樹脂に関しては、ポ
リフエニレンエーテル樹脂とスチレン系重合体から成る
組成物において、その中に形成されるゴム状重合体の分
散体の粒子径を2μ以下に調節することにより衝撃強
度、耐ガソリン性を改良する方法が知られている(特公
昭51−28659号公報)。しかしながら、ゴム状重合体の
粒子径が2μ以下になるまで混練機で処理したり、分散
体の粒子径が2μ以下になるように特殊なゴム変性ポリ
スチレンを選択するには、工業的に実施する場合多くの
制約があり、実用的でない。
また、ポリフエニレンエーテル樹脂とスチレン系重合体
から成る組成物に、A−B−A型水添ブロック共重合体
(ただしAはモノアルケニル芳香族炭化水素重合体ブロ
ック、Bは少なくとも一部が水素添加された共役ジエン
系炭化水素重合体ブロック)を10〜90重量%の割合
で配合することにより衝撃強度を改善すること(特開昭
50−71742号公報)や、ポリフエニレンエーテル樹脂
とスチレン系重合体から成る組成物に、A−B−A型水
添ブロック共重合体と結晶性オレフインと無機充てん剤
とから成る弾性体を分散させることにより衝撃強度を改
善すること(特開昭58−103556号公報)も知られてい
る。
しかしながら、これらの組成物も、衝撃強度やウエルド
部強度において、最近の品質要求に対応するためには、
必ずしも十分満足しうるものとはいえない。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、従来のポリフエニレンエーテル樹脂と
ゴム変性スチレン系重合体から成る耐衝撃性ポリフエニ
レンエーテル樹脂がもつ欠点を克服し、衝撃強度、剛
性、耐油性、ウエルド強度を大巾に向上させた耐衝撃性
ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を提供するものであ
る。
問題点を解決するための手段 本発明者は、種々研究を重ねた結果、ポリフエニレンエ
ーテル樹脂とゴム変性スチレン系重合体から成る樹脂組
成物に、水添ブロック共重合体、結晶性オレフイン、無
機フイラー及び鉱油から成り、不飽和有機酸又はその無
水物により変性された熱可塑性エラストマーの所定量を
配合し、重量平均粒子径2μよりも大きい分散弾性体を
形成させることにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明をなすに至つた。
すなわち、本発明は、(a)ポリフェニレンエーテル樹
脂と、(b)ゴム変性スチレン系重合体とを重量比で2
0:80ないし90:10の割合で含む樹脂組成物90〜99重量
%に、さらに(c)少なくとも2個のモノアルケニル芳
香族炭化水素重合体ブロックと、少なくとも1個の部分
水素化又は完全水素化共役ジエン系炭化水素重合体ブロ
ックで構成された分子量6万〜20万の水素化ブロック共
重合体、無機フィラー、結晶性オレフィン重合体及び鉱
油から成り、不飽和有機酸又はその無水物により変性さ
れた熱可塑性エラストマー1〜10重量%を含有させると
ともに、(b)と(c)とから成る分散弾性体の重量平
均粒子径を2.0μよりも大きくしたことを特徴とする耐
衝撃性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供するも
のである。
本発明の樹脂組成物の連続相として用いる(a)成分のポ
リフエニレンエーテル樹脂としては、一般式 (式中のR1、R2、R3、R4、R5及びR6はたがいに同じか又
は異なつて、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子又は水素原子であり、R5及びR6
中の少なくとも一方は水素原子以外のものである) で表わされるものを繰り返し単位とし、構成単位が
〔I〕又は〔I〕及び〔II〕から成る単独重合体あるい
は共重合体が使用できる。
このポリフエニレンエーテル樹脂の単独重合体の代表例
としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フエニ
レン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フエニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−
1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロ
ピル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2−メチル
−6−n−ブチル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ
(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フエニレン)
エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロル−1,4−フエ
ニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシ
エチル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2−メチ
ル−6−クロロエチル−1,4−フエニレン)エーテルな
どのホモポリマーが挙げられる。
また、ポリフエニレンエーテル共重合体は、一般式 (式中のR3、R4、R5及びR6は前記と同じ意味をもつ)で
表わされる2,3,6−トリメチルフエノールなどのアルキ
ル置換フエノールと、例えばo−クレゾールなどと共重
合して得られるポリフエニレンエーテル構造を主体とし
て成るポリフエニレンエーテル共重合体である。
さらに、これら重合体にスチレンを主成分とする単量体
をグラフトさせたものでもよい。
本発明の樹脂組成物に用いるポリフエニレンエーテル樹
脂の好ましい重合度は、数平均重合度が45〜450の範
囲である。この数平均重合度が45未満では樹脂組成物
の機械的特性が低下するので好ましくなく、また450を
超えると成形加工性が著しく低下するので好ましくな
い。
このポリフエニレンエーテル樹脂は、公知の方法、例え
ば特公昭36−1869号公報に記載された方法により製造す
ることができるし、またポリフエニレンエーテル樹脂に
スチレンを主成分とする単量体をグラフトさせたスチレ
ングラフトポリフエニレンエーテル樹脂も、例えば特公
昭52−38596号公報や特公昭52−30991号公報などに記
載されている公知の方法によつて接続することができ
る。
本発明の樹脂組成物に用いる(b)成分のゴム変性スチレ
ン系重合体とは、一般式 (式中のRは低級アルキル基又はハロゲン原子、Zは低
級アルキル基、水素原子及びハロゲン原子の中から選ば
れたものであり、pは1〜5の整数である) で表わされる芳香族モノビニル単量体1種又は2種以上
から得られた重合体をゴム状弾性体で変性したものであ
り、このようなものとしては、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼ
ン、ビニルキシレン、p−メチルスチレン、tert−ブチ
ルスチレン、クロルスチレンなどの芳香族ビニル単量体
の中から選ばれた少なくとも1種を単独重合又は共重合
して得られたものが挙げられる。また必要ならば、他の
ビニル単量体、例えばアクリロニトリル、メチルメタク
リレート、メタクリロニトリル、無水マレイン酸などの
中から選ばれた少なくとも1種と、前記の芳香族モノビ
ニル単量体とを共重合させて得られた共重合体も使用可
能であるが、この共重合体中の芳香族モノビニル単量体
単位の含有量は70重量%以上、好ましくは90重量%
以上であることが望ましく、また前記組成以外の共重合
体は、ポリフエニレンエーテル樹脂との相溶性が低下
し、樹脂組成物の機械的特性を低下させるので好ましく
ない。
また、前記スチレン系重合体の変性に用いるゴム状弾性
体としては、例えばポリブタジエンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ア
クル酸エステルゴムなどの合成ゴム又は天然ゴムが挙げ
られ、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。本発明においては、これ
らのゴム弾性体の中でポリブタジエンゴムが好ましい。
本発明に用いるゴム変性スチレン系重合体の製造方法と
しては公知の方法、例えば塊状重合法、塊状−懸濁重合
法、乳化重合法などを用いる事ができる。
また、本発明の(c)成分として用いられる熱可塑性エラ
ストマーは、変性ポリフエニレンエーテル樹脂の衝撃強
度、剛性、耐油性、ウエルド部強度を同時に向上させる
ために配合されるものであり、これは、水素化ブロック
共重合体、無機フイラー、結晶性オレフイン重合体及び
鉱油から成つている。
この中の水素化ブロック共重合体は、少なくとも2個の
モノアルケニル芳香族炭化水素重合体ブロックと少なく
とも1個の一部又は全部が水素化された共役ジエン系炭
化水素重合体ブロックとを含む分子量6万〜20万の水
素化ブロック共重合体である。このような水素化ブロッ
ク共重合体としては、例えば一般式 (式中のAはモノアルケニル芳香族炭化水素重合体ブロ
ック、Bは水素化された共役ジエン系炭化水素重合体ブ
ロック、nは1以上の整数である)で示されるものを挙
げることができるが、特に好ましいのは のものである。この式中のAを構成するモノアルケニル
芳香族炭化水素としては、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、各種核アルキル置換スチレンを挙げることが
できるし、またBを構成する共役ジエン系炭化水素とし
ては、例えばブタジエン、イソプレンを挙げることがで
きる。このBは、最初の不飽和度の10%以下になるま
で水素化されていることが必要である。このような水素
化ブロック共重合体の例としては、水素化ポリブタジエ
ン−ポリスチレン−水素化ポリブタジエン−ポリスチレ
ン、水素化ポリイソプレン−ポリスチレン−水素化イソ
プレン−ポリスチレン、ポリスチレン−水素化ポリブタ
ジエン−ポリスチレンなどがある。
この水素化ブロック共重合体は、6万〜20万の範囲の
分子量をもつ必要がある。この分子量が6万よりも小さ
いものを用いると、衝撃強度が低下するし、また20万
よりも大きいものを用いると加工性が低下する。この水
素化されたブロック共重合体は、バランスのとれた衝撃
強度とウエルド部強度を得るために、熱可塑性エラスト
マー中10〜60重量%の割合で用いるのが好ましい。
次に、無機フイラーは衝撃強度と剛性のバランスを改良
するために配合されるもので、この無機フイラーとして
は、周期表第I〜VIII族に属する金属(例えばFe、Na、
K、Cu、Mg、Ca、Zn、Ba、Al、Ti、)又はケイ素の単
体、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、亜
硫酸塩:これらの化合物のいくつかが存在する各種粘土
鉱物:その他があり、具体的には例えば酸化鉄、酸化亜
鉛、酸化チタン、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸ソーダ、亜硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウ
ム、クレー、ウオラストナイト、ガラスビーズ、ガラス
粉末、けい砂、けい石、石英粉、シラス、けいそう土、
ホワイトカーボン、鉄粉、アルミニウム粉等を挙げるこ
とができる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用しても差
し支えない。
中でも、沈降性炭酸カルシウムやシリカ等が特に好まし
い。
この無機フイラーは、熱可塑性エラストマー中、10〜
60重量%の割合で用いられる。この量が10重量%よ
りも少ないと剛性が低下するし、60重量%よりも多い
と衝撃強度が低下する。
また、熱可塑性エラストマーに用いられる結晶性オレフ
イン重合体は、組成物の耐油性を向上させるために配合
するものである。この結晶性オレフイン重合としては、
例えば低、中、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリ(4−メチルペンテン)、エチレン−
プロピレン系ブロック又はランダム共重合体、エチレン
−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−プロピレン−ブテ
ン系共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキセン系共重
合体などがあるが特にポリプロピレンが好ましい。この
結晶性オレフイン重合体は、熱可塑性エラストマー中
に、10〜25重量%の割合で配合される。この量が1
0重量%よりも少ない耐油性の改善が不十分になるし、
また25重量%よりも多くなると衝撃強度が低下する。
これらの成分と併用する鉱油は、熱可塑性エラストマー
の調製を容易にするとともに、水素化ブロック共重合体
と結晶性オレフイン重合体と無機フイラーとの間の親和
性を増大させるために加えられる。この鉱油は、パラフ
イン系、ナフテン系のいずれでもよく、その種類には特
に制限はない。この鉱油は、熱可塑性エラストマーの全
量に基づいて10〜30重量%の範囲で用いられる。こ
の量が10重量%よりも少ないと十分な親和性が得られ
ないし、30重量%よりも多くなるとブリードアウトを
生じる。
本発明において、(c)成分の熱可塑性エラストマーの配
合効果を十分に発揮させるには、水素化ブロック共重合
体と無機フイラーと結晶性オレフイン重合体相互の親和
性を強化することが望ましいので、鉱油を配合するとと
もに、不飽和有機酸又はその無水物により変性処理し、
その中の水素化ブロック共重合体や結晶性オレフィン重
合体に親和性を付与させる必要がある。この際の不飽和
有機酸又はその無水物としては、例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、マレイン酸、イタコン酸及びそれらの無水
物などが用いられる。また、この処理により、水素化ブ
ロック共重合体や結晶性オレフィン重合体に導入された
カルボキシル基は、所望に応じその一部を金属イオン化
してもよい。
本発明における耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組
成物は、剛性、耐油性、衝撃強度、ウエルド強度を同時
に改良のために、(a)成分と(b)成分から成る分散弾性体
の重量平均粒子系を2.0μよりも大きくすることが必要
である。すなわち、ゴム変性スチレン系重合体に由来す
る分散弾性体と分子量6〜20万からなる水素化された
ブロック共重合体、無機フイラー、結晶性オレフインと
鉱油を含む熱可塑性エラストマーの分散弾性体から成る
分散弾性体の重量平均粒子径を2μよりも大きくするこ
とが必要であり、ゴム変性スチレン系重合体と熱可塑性
エラストマーとからなる不分散弾性体の重量平均粒子径
が2μより小さい場合には耐油性が不十分であり好まし
くない。この粒子径の上限には特に制限はないが通常は
10μ程度である。熱可塑性エラストマー単独では、衝
撃強度、ウエルド部強度の改良が不十分であり好ましく
ない。分散弾性体の重量平均粒子径を2.0μよりも大き
くするには、分散相全量すなわち(b)と(c)との合
計量に基づく熱可塑性エラストマーすなわち(c)の割
合を0.1〜55重量%の範囲内で選ぶのがよい。
前記の分散弾性体分散粒子の重量平均粒子径は、該樹脂
組成物のペレツトを四酸化オスミウム染色したのち、超
薄切片を作成して電子顕微鏡写真をとり、その写真から
ゴム状弾性体分散粒子の数を少なくとも5000個測定して
求めることができる。
本発明組成物における各成分の配合割合は、(a)成分と
(b)成分の重量比が20/80〜90/10の範囲になるように、
また(a)成分と(b)成分の合計量が90〜99重量%、
(c)成分が1〜10重量%の範囲になるように選ばれ
る。これよりも(c)成分の量が少ないと十分な耐油性、
ウエルド部強度等の物性の向上が得られないし、またこ
れよりも(c)成分の量が多くなると衝撃強度が低下す
る。
本発明組成物は、任意の公知の方法、例えば押出機によ
りポリフエニレンエーテル樹脂とゴム変性スチレン系重
合体と、水素化ブロック共重合体、無機フイラー、結晶
性オレフイン重合体、鉱油とからなる熱可塑性エラスト
マーとを混合混練する方法で製造することができる。こ
の際所望に応じてポリスチレンなどのスチレン系重合
体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ガラスチ
ヨツプストランド、炭素センイなどの無機、有機系補強
フイラー、トリフエニルホスフエートなどのリン酸エス
テル系難燃剤、デカブロムビフエニルエーテルなどのハ
ロゲン系難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安
定剤、着色染顔料などを添加することも可能である。
本発明の効果 本発明の組成物は、剛性、耐油性、衝撃強度、ウエルド
部強度が同時に著しく改良され、例えば機械部品、電気
部品、事務器ハウジング、自動車部品、精密部品などの
材料として好適に用いることができる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発
明は、これらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
なお、各例中の樹脂組成物の各性能を次のようにして求
めたものである。
1)アイゾツト衝撃強さ 東芝機械(株)製IS-80AM射出成形機を用いて、樹脂組
成物を成形温度290℃、金型温度80℃で成形又は成形
温度260℃、金型温度70℃で成形、し、1/4インチ厚さ
のタンザク状試験片を作成し、試験法としてASTMD 256
を用いて、23℃、1/4インチ厚さノツチ付試験片でア
イゾツト衝撃強さを測定した。
2)引張強さ 東芝機械(株)製IS-80AM射出成形機を用いて、樹脂組
成物を成形温度290℃、金型温度80℃で成形又は、成
形温度260℃、金型温度70℃で成形し、1/8インチ厚さ
のダンベル状試験片を作成し、試験法としてASTMD 638
を用いて、23℃で引張強さを測定した。
3)熱変形温度 東芝機械(株)製IS-80AM射出成形機を用いて、樹脂組
成物を成形温度290℃、金型温度80℃で成形、又は成
形温度260℃、金型温度70℃で成形し、1/4インチ厚さ
のタンザク状試験片を作成し、試験法としてASTM-D-648
を使用し、フアイバーストレス18.6kg/cm2荷重で測定し
た。
4)メルトフローレイト 樹脂組成物ペレツトを、宝工業(株)製メルトフローイ
ンデクサーを使用し、ASTM,D−1238を用いて、シリン
ダー温度250℃、荷重10kgで10分間加熱保持時の流
出重量を測定した。
5)落錘衝撃強度 東芝機械(株)製IS-80AM射出成形機を用いて2mmφの
ピンゲートを使用し縦15cm、横15cm、厚さ2mmの平
板試験片を成形温度290℃、金型温度80℃又は成形温
度260℃、金型温度70℃で成形し、上記平板試験片を
30枚使用し、23℃でミサイル径1/2Rのミサイルを
用いて平板試験片から1.5mの高さから樹脂を変更させ
ながら落球テストを実施し、50%破壊の数値を測定す
る。
6)耐油性 自動車部品用変性ポリフエニレンエーテル樹脂の耐油性
の簡易測定として、以下の方法を用いたクリープラプチ
ヤー破断時間が市場評価との相関性があることが判明し
た。
圧縮成形機を用いて、樹脂組成物を250℃で成形し、厚
さ3mm、幅12.7mm、長さ120mmの試験片サンプルを作成
する。この試験片を80℃で24時間、熱風乾燥機でア
ニーリングして残留歪を取り除く。次いでこの試験片の
一方端を星和理工製クリープ破断測定機に保持し、他方
端に1kgの荷重をセツトし、荷重セツト側から20mmの
位置にシヤフトグリースD(佐藤特殊製油製)0.2gを
塗布したのち、23℃、50%湿度の恒温室に保持して
破断までの時間を測定する。破断までの時間が長いほど
耐熱性が良好であることを示す。
7)ウエルド部破断たわみ(mm) 複雑な金型での成形品例えば、多点ゲートでボス部が沢
山必要なスイツチ類あるいは自動販売機のコインメカニ
ズム等において問題となる溶融した樹脂同士の固化した
界面で発生するウエルド部強度は商品価値を決める上で
重要な特性を占めているが、本発明者らはその評価方法
を鋭意検討した結果図面に示すような必然的にウエルド
ラインが発生する試験片を使用することにより再現性よ
くウエルド部強度を判定することが可能となつた。すな
わち、縦15cm、横15cmで厚さ2mmの平板1の中心線
上に上側面から2.5cmのところに縦3cm、横4cmの窓2
のあいた平板で窓2の真上1.5cm、上側面から1cmのと
ころに2mmφのピンゲート3を装置した平板を作成させ
ると、射出成形機で溶融加圧された樹脂は2mmφのピン
ゲート3を通過し、窓2の回りを通り、ちようど窓2の
ピンゲート3の反対側に樹脂同士の固化した界面で必然
的にウエルドライン4が発生する。一般的には、本方法
を使用すると変性ポリフエニレンエーテル樹脂のウエル
ドラインの長さは40mm程度である。
1の平板試験片から20mmの巾のタンザク片を切り出し
押し曲げ試験を行う。
次に、このように切り出したタンザク片(厚さ2mm)を
TOM5000型引張試験機を使用し、ウエルド部を中心とし
て50.8mmの間隔で支持し、曲げ速度5mm/分で押し曲げ
試験を行い破断たわみ(mm)を測定する。破断たわみ
(mm)が長い程ウエルド部強度が高いことを示す。
参考例1 熱可塑性エラストマーの製造 サンプル−I オートクリーブ中にシクロヘキサン4000g、1,3−ブダ
ジエンモノマー100g、n−ブチルリチウム0.75g及び
テトラドロフランをモル比でn−BuLi/THF=40の割合
で加え、70℃で30分重合し、次いでスチレンモノマ
ー150gを加えて60分、次いで1,3−ブタジエンモノマ
ー600gを加えて150分、そして最後にスチレンモンマー
150gを加えて60分重合し、ブタジエン−スチレン−
ブタジエン−スチレン型ブロック共重合体を製造した。
このものは結合スチレン含有量30%、ブタジエン単位
の1,2−ビニル結合含有量35%(全重合体換算24.5
%)、数平均分子量約12万のブロック共重合体であつ
た。
この共重合体を精製乾燥したシクロヘキサンで希釈し、
重合体濃度5重量%に調整して水素添加反応に供した。
十分に乾燥した容量2のかきまぜ機付オートクレーブ
に、上記重合体溶液1000gを仕込み、減圧脱気後水素置
換し、かきまぜながら、90℃に保持した。次に、ジ−
p−トリルビス(η−シクロペンタジエニル(チタニウ
ムを0.2ミリモル含むシクロヘキサン溶液50mとn
−ブチルリチウム0.8ミリモルを含むシクロヘキサン溶
液10mとを0℃2.0kg/cm2の水素圧下で混合し、こ
れをオートクレーブの中の共重合体溶液に加えた。かき
まぜながら、5.0kg/cm2乾燥水素ガスを2時間供給し続
け、水素添加反応を行つた。反応液を常温常圧に戻した
後、1mのメタノールを加え触媒を失活させた。得ら
れたポリマーは、1H-NMR分析から、ブタジエン単位の9
5%以上、スチレン単位の5%未満が水素添加されてい
た。
水素添加反応後のポリマー溶液に、水素添加ブロック共
重合体100重量部に対して鉱油としてパラフインオイル
〔出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW-380〕
100重量部とヒンダードアミン系安定剤5重量部を加
え、脱溶媒して油展されたポリマーとして仕上げた。さ
らに、この油展共重合体205重量部と無水マレイン酸1.0
重量部、ポリプロピレン〔旭化成工業(株)製、アサフ
ポリプロM1600〕50重量部と炭酸カルシウム〔白石カ
ルシウム(株)製、ホワイトンSB〕100重量部を二軸
押出機で混練し、水素添加したブロック共重合体の組成
物をペレツト形成しサンプル−1とした。
サンプル−II 市販のスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素
化クラム(シエル社製Kraton-G-1652,ほぼ全部が水素
化されている)をそのまま使用した。
サンプル−III オートクレーブ中にシクロヘキサン4000g、スチレンモ
ノマー150g、n−ブチルリチウム1.8g及びテトラドロ
フランをモル比でn-BuLi/THF=40の割合で加え、70
℃で30分重合し、次いで1,3−ブタジエンモノマー700
gを加えて180分、最後にスチレンモノマー150gを加え
て30分重合しスチレン−ブタジエン−スチレン型ブロ
ック共重合体を合成した。
このものは結合スチレン含有量30%、ブタジエン単位
の1,2−ビニル結合含有量35%(全重合体換算24.5
%)、数平均分子量約4万のブロック共重合体であつ
た。
この共重合体を精製乾燥したシクロヘキサンで希釈し、
重合体濃度5重量%に調整して水素添加反応に供した。
以下は、サンプル−Iとまつたく同様の方法にて水素添
加したブロック共重合体の組成物をペレツト形成し、サ
ンプル−IIIとした。
サンプルIV オートクレーブ中にシクロヘキサン4000g、スチレンモ
ノマー150g、n−ブチルリチウム0.50g及びテトラド
ロフランをモル比でn-BuLi/THF=40の割合で加え、7
0℃で30分重合し、次いで1,3−ブタジエンモノマー7
00gを加えて180分、最後にスチレンモノマー150gを加
えて30分重合し、スチレン−ブタジエン−スチレン型
ブロック共重合体を合成した。
このものは結合スチレン含有量30%、ブタジエン単位
の1,2−ビニル結合含有量35%(全重合体換算24.5
%)、数平均分子量約18万のブロック共重合体であつ
た。
この共重合体を精製乾燥したシクロヘキサンで希釈し、
重合体濃度5重量%に調整して水素添加反応に供した。
以下はサンプル−Iとまつたく同様の方法にて水素添加
したブロック共重合体の組成物をペレツト形成し、サン
プル−IVとした。
サンプル−V サンプル−IVに比して、パラフインオイルを添加しない
以外は、サンプルIVとまつたく同様にしてブロック共重
合体の組成物化を試みたが、ペレツト形成時の2軸押出
機での混練工程での収率が非常に低下し、実用上の価値
がないと判断した。
参考例2 ゴム変性ポリスチレンの製造 サンプルA ポリブタジエンゴムラテツクス〔日本ゼオン(株)製、
商品名UA1001〕を使用し、乳化重合によりゴム変性耐衝
撃性ポリスチレン樹脂(C)を製造した。
すなわち、固形ゴム分として12重量部のUA1001ラテ
ツクスと蒸留水100重量部とを、かきまぜ機を備えた1
0容のジヤケツト付ガラス反応器に投入して、内温を
70℃に保持した。次いで触媒として過硫酸ナトリウム
0.2重量部を40重量部の蒸留水に溶解した触媒溶液
と、スチレンモノマー88重量部をそれぞれ別々に5時
間かけて追添したのち、2時間重合を行つた。スチレン
モノマーの重合率は98%であつた。次いでこのゴム変
性耐衝撃性ポリスチレン樹脂ラテツクスを取り出し、5
重量%の硫酸アルミニウム水溶液を添加してポリマーを
凝固させたのち、含水率が50重量%になるまで遠心脱
水を行い、次いで安定剤としてイルガノツクス1076をポ
リマー100重量部に対して0.2重量部添加し、110℃の蒸
気式トンネル式乾燥機を使用して乾燥を行つた。この乾
燥ポリマーを押出機にかけて、ゴム変性耐衝撃性ポリス
チレン樹脂(A)を製造した。
実施例1 ポリフエニレンエーテル樹脂として重合度100のポリ2,6
−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル樹脂45重量
部、ゴム変性スチレン系重合体としてスタイロン492
〔旭化成(株)製ゴム含有量5.8重量%〕46.5重量部、
熱可塑性エラストマーとしてサンプルIを2.7重量部、
スチレン系重合体としてスタイロンGP685〔旭化成
(株)製〕を5.8重量部、安定剤としてイルガノツクス1
076(チバガイーギ社製)0.2重量部を混合し、次いで中
谷機械製AS-30mmφ2軸ベント付押出機を使用し、280℃
で混練造粒し、耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組
成物を作成し、その物理的性質を求めた。その結果を第
1表に示した。
実施例2 ポリフエニレンエーテル樹脂として重合度150のポリ2,6
−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル樹脂30重量
部、ゴム変性スチレン系重合体として、スタイロン492
〔旭化成(株)製ゴム含有量5.8重量%〕65重量部、
熱可塑性エラストマーとしてサンプルIを3.8重量部、
スチレン系重合体としてスタイロンGP685〔旭化成
(株)製〕を1.2重量部、安定剤としてイルガノツクス1
076(チバガイーギ社製)0.25重量部を混合し、次いで
中谷機械製AS-30mmφ2軸ベント付押出機を使用し260℃
で混練造粒し、耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組
成物を作成し、その物理的性質を求めた。その結果を第
1表に示した。
実施例3 ポリフエニレンエーテル樹脂として重合度100のポリ2,6
−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル90重量%とポ
リ2,3,6−トリメチル−1,4−フエニレンエーテル10重
量%から成る共重合体45重量部、、ゴム変性スチレン
系重合体としてスタイロン470〔旭化成(株)製ゴム含
有量5.7重量%〕46.5重量部、熱可塑性エラストマーと
してサンプルIを3.5重量部、スチレン系重合体とし
て、スタイロンGP685〔旭化成(株)製〕を5.0重量部に
変更した以外は、実施例1とまつたく同様の方法にて、
耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、
その物理的性質を求めた。その結果を第1表に示した。
実施例4 熱可塑性エラストマーとしてサンプルIVを使用した以外
は、実施例1とまつたく同様の配合組成及び方法にて、
耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、
その物理的性質を求めた。その結果を第1表に示した。
比較例1 ポリフエニレンエーテル樹脂として重合度100のポリ2,6
−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル樹脂45重量
部、熱可塑性エラストマーとして、サンプル−Iを2.9
重量部、スチレン系重合体としてスタイロンGP685〔旭
化成(株)製〕を52.1重量部、安定性としてイルガノツ
クス1076(チバガイーギ社製)0.2重量部を混合するこ
とに変更した以外は、実施例1と全く同様の方法で耐衝
撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、その
物理的性質を求めた。その結果を第1表に示す。
実施例1に比して、ゴム変性スチレン系重合体を含有せ
ず、又分散弾性体の重量平均粒子径が小さいために、ポ
リマー物性バランスは、不十分である。
比較例2 ポリフエニレンエーテル樹脂として、重合度100のポリ
2,6−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル樹脂45重量
部、ゴム変性スチレン系重合体としてスタイロン492
〔旭化成(株)製ゴム含有量5.8重量%〕50重量部、
スチレン系重合体としてスタイロンGP685〔旭化成
(株)製〕を5.0重量部を混合することに変更した以外
は、実施例1と全く同様の方法で耐衝撃性ポリフエニレ
ンエーテル樹脂を作成し、その物理的性質を求めた。そ
の結果を第1表に示す。
実施例1に比して熱可塑性エラストマーであるサンプル
−Iが含有されないために、物性バランス特にウエルド
部破断たわみ、クリープラブチヤー破断時間が不十分と
いえる。
比較例3 比較例1に対して熱可塑性エラストマーとして、サンプ
ル−Iを5.4重量部、スチレン系重合体として、スタイ
ロンGP685〔旭化成(株)製〕を49.6重量部に変更した
以外は、比較例1と全く同様の組成及び方法で、耐衝撃
性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、その物
理的性質を求めた。その結果を第1表に示す。比較例2
に比して、分散弾性体の含有量が多いために若干の改良
効果は見られるものの、実施例1に比して、ゴム変性ス
チレン系重合体が含有されていないために、ウエルド部
破断たわみ、クリープラブチヤー破断時間の改良効果が
少く物性バランスは、不十分といえる。
比較例4 比較例1に対して、熱可塑性エラストマーとして、サン
プル−IIを使用した以外は比較例1と全く同様の組成及
び方法で耐衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を
作成し、その物理的性質を求めた。その結果を第1表に
示す。分散弾性体の重量平均粒子径は、電子顕微鏡写真
が不明瞭であり測定が不可能であつたが、実施例1に比
して、ゴム変性スチレン系重合体が含有されていないこ
と熱可塑性エラストマーとして、無機フイラー、結晶性
オレフインの鉱油が含有されていないことから、衝撃強
度、ウエルド部強度、耐油性の改良効果が見られない。
比較例5 ポリフエニレンエーテル樹脂として重合度100のポリ2,6
−ジメチル−1,4−フエニレンエーテル樹脂45重量
部、ゴム変性スチレン系重合体として、サンプルAを2
3重量部、熱可塑性エラストマーとしてサンプル−Iを
2.7重量部、スチレン系重合体として、スタイロンGP685
〔旭化成(株)製〕29.3重量部を混合した以外は、実施
例1と全く同様の組成及び方法で、耐衝撃性ポリフエニ
レンエーテル樹脂組成物を作成し、その物理的性質を求
めた。その結果を第1表に示した。実施例1に比して分
散弾性体の重量平均粒子径が小さいために剛性は高いが
耐油性、衝撃強度、ウエルド部強度の改良はあまり見ら
れず物性バランスの改良は不十分といえる。
比較例6 実施例2のゴム変性スチレン系重合体として、スタイロ
ン402〔旭化成(株)製ゴム含有量9.0重量%〕を42.2重
量部、スチレン系重合体として、スタイロンGP685〔旭
化成(株)製〕を26重量部に変更した以外は、実施例
2と全く同様の配合組成及び方法で耐衝撃性ポリフエニ
レンエーテル樹脂組成物を作成し、その物理的性質を求
めた。その結果を第1表に示した。実施例2に比して、
分散弾性体の重量平均粒子径が小さいために剛性は高い
ものの衝撃強度、ウエルド部破断たわみ、クリープラブ
チヤー破断時間に対する改良効果が不十分といえる。
比較例7 比較例6の熱可塑性エラストマーを、サンプル−IIにし
た以外は比較例6と全く同様の配合組成及び方法で、耐
衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、そ
の物理的性質を求めた。その結果を第1表に示す。比較
例6と同様に分散弾性体の重量平均粒子径が実施例2に
比して小さく、物性バランスの改良は、不十分であつ
た。
比較例8 実施例1の熱可塑性エラストマーをサンプル−IIIにし
た以外は、実施例1と全く同様の配合組成及び方法で耐
衝撃性ポリフエニレンエーテル樹脂組成物を作成し、そ
の物理的性質を求めた。その結果を第1表に示す。実施
例1に比して熱可塑性エラストマー中の水添ブロック共
重合体の分子量が低いために衝撃強度、ウエルド部破断
たわみ、クリープラブチヤー破断時間の改良効果が、不
十分であつた。
【図面の簡単な説明】
図面は、ウエルド部破断強度測定用のサンプルを作成す
るための説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:26 91:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリフェニレンエーテル樹脂と、(b)ゴ
    ム変性スチレン系重合体とを重量比で20:80ないし90:
    10の割合で含む樹脂組成物90〜99重量%に、さらに(c)
    少なくとも2個のモノアルケニル芳香族炭化水素重合体
    ブロックと少なくとも1個の部分水素化又は完全水素化
    共役ジエン系炭化水素重合体ブロックで構成された分子
    量6万〜20万の水素化ブロック共重合体、無機フィラ
    ー、結晶性オレフィン重合体及び鉱油から成り、不飽和
    有機酸又はその無水物により変性された熱可塑性エラス
    トマー1〜10重量%を含有させるとともに、(b)と(c)と
    から成る分散弾性体の重量平均粒子径を2.0μよりも大
    きくしたことを特徴とする耐衝撃性ポリフェニレンエー
    テル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(c)が、分散弾性体の合計量に基づき0.1〜
    55重量%の範囲にある特許請求の範囲第1項記載の耐衝
    撃性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
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