JPH0629223A - 半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的装置向けサセプタおよび半導体製造用多目的装置 - Google Patents

半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的装置向けサセプタおよび半導体製造用多目的装置

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JPH0629223A
JPH0629223A JP4182701A JP18270192A JPH0629223A JP H0629223 A JPH0629223 A JP H0629223A JP 4182701 A JP4182701 A JP 4182701A JP 18270192 A JP18270192 A JP 18270192A JP H0629223 A JPH0629223 A JP H0629223A
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JP
Japan
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silicon carbide
semiconductor manufacturing
sintered body
susceptor
heating element
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JP4182701A
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Takahisa Kimura
高久 木村
Takeshi Ogawa
武 小川
Yoichi Miyazawa
陽一 宮沢
Hitoshi Hanawa
仁志 塙
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Sumitomo Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一装置内において半導体基板の成膜処理や
エッチング処理等の各種処理が行えるように、種々の雰
囲気にも安定な半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式
発熱体と半導体製造用多目的装置向けサセプタとを提供
するとともに、これらを備えてなる半導体製造用多目的
装置を提供する。 【構成】 焼結助剤無添加で焼結されてなり、焼結体密
度が2.8g/cm3 以上で、室温での電気比抵抗値が
1Ω・cm以下の炭化珪素焼結体によって形成されてな
る半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体および
半導体製造用多目的装置向けサセプタ。これら抵抗加熱
式発熱体とサセプタとをチャンバー内に設けた半導体製
造用多目的装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に半導体製造用の装
置に用いられる抵抗加熱式発熱体およびサセプタ、さら
にこれらを有してなる半導体製造用装置に係り、詳しく
は同一装置内にて半導体基板の成膜処理やエッチング処
理等を行うことができる半導体製造用多目的装置と、こ
れに用いられる抵抗加熱式発熱体およびサセプタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体製造のプロセスは、酸化
膜生成→フォトレジスト→マスク合わせ・露光・現
像→エッチング→不純物拡散→アルミ蒸着、とい
った各工程から概略なっており、通常は要求される半導
体の機能に応じて上記〜の各工程が繰り返し行われ
ることにより、所要のスペックを有した半導体が製造さ
れる。ところで、処理される半導体基板としては、主に
SiウェハーやGaAs(ガリウム・砒素)があるが、
これら半導体基板は酸化処理、薄膜生成処理、エッチン
グ処理、不純物拡散処理等の各工程の中で、各々異なっ
た雰囲気(酸化雰囲気、真空雰囲気、腐食性ガス雰囲気
等)・温度での処理が必要となることから、各々の処理
条件に適合した専用の装置でそれぞれ処理が行われてい
る。
【0003】したがって、半導体製造工程毎にそれぞれ
必要とされる装置を、必要とされる処理能力に応じて準
備しなくてはならないのである。なぜなら、半導体製造
装置において従来一般に用いられる抵抗加熱式発熱体や
サセプタとしては、上述した各工程において採用される
種々の雰囲気の全てに安定なものは提供されておらず、
このため全ての工程を共通の装置で処理しようとする
と、これら抵抗加熱式発熱体やサセプタからその成分が
蒸発しあるいは分解してガス化し、不純物となって半導
体の構成要素に混じってしまい、得られる半導体の性能
を損なう結果となってしまうからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各工程
に応じてそれぞれ専用の半導体製造用装置を用意するこ
とは、設備投資効率、生産性の向上を妨げ、半導体の製
造コストを引き上げる要因の一つとなっている。
【0005】本発明は上記技術背景に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、同一装置内において半
導体基板の成膜処理やエッチング処理等の各種処理が行
えるように、種々の雰囲気にも安定な抵抗加熱式発熱体
とサセプタとを提供するとともに、これらを備えてなる
半導体製造用多目的装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項
1、5記載の半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発
熱体、半導体製造用多目的装置向けサセプタでは、焼結
助剤無添加で焼結されてなり、焼結体密度が2.8g/
cm3 以上で、室温での電気比抵抗値が1Ω・cm以下
の炭化珪素焼結体によって形成されてなることを上記課
題の解決手段とした。請求項2、6記載の半導体製造用
多目的装置向け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的
装置向けサセプタでは、炭化珪素焼結体が、室温での熱
伝導率が150W/m・K以上であることを上記課題の
解決手段とした。請求項9記載の半導体製造用多目的装
置では、チャンバー内に抵抗加熱式発熱体およびサセプ
タを配設した半導体製造用装置において、該抵抗加熱式
発熱体およびサセプタが、焼結助剤無添加で焼結されて
なり、焼結体密度が2.8g/cm3 以上で、室温での
電気比抵抗値が1Ω・cm以下の炭化珪素焼結体により
形成されてなることを上記課題の解決手段とした。
【0007】
【作用】請求項1、5記載の半導体製造用多目的装置向
け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的装置向けサセ
プタによれば、焼結助剤無添加で焼結されてなり、焼結
体密度が2.8g/cm3 以上で、室温での電気比抵抗
値が1Ω・cm以下の炭化珪素焼結体によって形成され
ているので、炭化珪素粒子間の結合力が十分であり、ま
た気孔も小さくその数も少なく、したがって耐酸化性、
耐食性、高熱伝導性、高温高強度、耐久性に優れたもの
となる。また、焼結助剤無添加で焼結された炭化珪素焼
結体からなることにより、真空下で使用しても不純物蒸
発による汚染ガスの発生がないものとなる。また、特に
半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体にあって
は、室温での電気比抵抗値が1Ω・cm以下であるの
で、温度による電気比抵抗値の変化が少なく、よってそ
の表面温度を一定に保持するための電気制御が容易とな
る。
【0008】請求項2、6記載の半導体製造用多目的装
置向け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的装置向け
サセプタによれば、炭化珪素焼結体の室温での熱伝導率
が150W/m・K以上であるので、均熱性に優れるだ
けでなく、熱応答性も速いものとなる。請求項3、4記
載の半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体、お
よび請求項7、8記載の半導体製造用多目的装置向けサ
セプタによれば、炭化珪素焼結体が、その粒界に存在す
る不純物が少なく微細で均一な組織となるため、150
W/m・K以上の高い熱伝導率を有するものとなる。請
求項9記載の半導体製造用多目的装置によれば、抵抗加
熱式発熱体およびサセプタを、それぞれ請求項1、請求
項5に記載のものにしたので、これらが上述したように
耐酸化性、耐食性、耐久性に優れ、かつ均熱性、熱応答
性にも優れ、したがって種々の雰囲気にも安定なものと
なることから、該装置は半導体製造の各工程に兼用して
用いることが可能になる。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体(以下、
抵抗加熱式発熱体と略称する)および半導体製造用多目
的装置向けサセプタ(以下、サセプタと略称する)は、
焼結助剤無添加で焼結されてなり、焼結体密度が2.8
g/cm3 以上で、室温での電気比抵抗値が1Ω・cm
以下の炭化珪素焼結体から形成されたものである。ここ
で、これら本発明の抵抗加熱式発熱体、サセプタとして
は、その形状や寸法には特に限定されることなく、従来
周知の形状や寸法のものとされる。このような炭化珪素
焼結体からなる抵抗加熱式発熱体、サセプタを得る方法
としては、以下に述べる二通りの方法がある。
【0010】第一の方法では、まず平均粒子径が0.1
〜10μmの第1の炭化珪素粉末と、平均粒子径が0.
1μm以下の第2の炭化珪素微粉末とを用意する。ここ
で、第1の炭化珪素粉末としては、一般に使用されてい
るものでもよく、例えばシリカ還元法、アチソン法等の
方法によって製造されたものが用いられるが、酸処理等
を施した高純度粉末を使用するのが好ましい。第1の炭
化珪素の結晶相としては、非晶質、α型、β型あるいは
これらの混合相のいずれでもよい。また、この炭化珪素
粉末の平均粒径としては、0.1〜1μmにするのが、
焼結性がよくなることから望ましい。
【0011】第2の炭化珪素微粉末としては、非酸化性
雰囲気のプラズマ中にシラン化合物またはハロゲン化珪
素と炭化水素とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧
力を0.1torr〜1気圧未満の範囲で制御しつつ気
相反応させることによって得られたものを使用する。例
えば、モノシランとメタンとからなる原料ガスを高周波
により励起されたアルゴンプラズマ中に導入して合成を
行うと、平均粒子径が0.02μmで、アスペクト比の
小さいβ型超微粉末が、また合成条件によってはα型と
β型との混合相が得られる。このようにして得られた超
微粉末は焼結性が非常に優れているため、上記第1の炭
化珪素粉末と混合するのみで、焼結助剤を添加すること
なく高純度かつ緻密質の炭化珪素焼結体を得ることがで
きるようになる。
【0012】次に、上記第1の炭化珪素粉末と第2の炭
化珪素微粉末とを混合して混合物とする。ここで、第1
の炭化珪素と第2の炭化珪素微粉末とを混合するにあた
っては、第2の炭化珪素微粉末の混合量を全体の1.0
重量%以上にするのが好ましい。なぜなら、第2の炭化
珪素粉末の配合量を1.0重量%未満とすると、この第
2の炭化珪素粉末を配合したことによる緻密化に及ぼす
効果が十分に発揮されないからである。その後、上記混
合粉を抵抗加熱式発熱体あるいはサセプタとしての所望
形状に成形し、さらに得られた成形体を焼結助剤無添加
で1800〜2400℃の温度範囲で焼結することによ
り、抵抗加熱式発熱体あるいはサセプタを得る。
【0013】ここで、炭化珪素粉末の成形にあたって
は、プレス成形法、押し出し成形法、射出成形法などの
従来から公知の方法を採用することができる。この場
合、成形バインダーとしてはポリビニルアルコールやポ
リビニルピロリドンなどを使用することができ、必要に
応じてステアリン酸塩などの分散剤を添加してもよい。
また、焼結にあたっては、常圧焼結、雰囲気加圧焼結、
ホットプレス焼結、あるいは熱間静水圧焼結(HIP)
などの従来の方法が採用可能であるが、より高密度で導
電性に優れたものを得るためにはホットプレス等の加圧
焼結法を採用することが望ましい。さらに、焼結時の雰
囲気としては、真空雰囲気、不活性雰囲気もしくは還元
ガス雰囲気のいずれも採用可能である。
【0014】このようにして得られた抵抗加熱式発熱体
あるいはサセプタは、炭化珪素粒子間の結合力が十分で
あり、また気孔も小さくその数も少なく、したがって耐
酸化性、耐食性、高熱伝導性、高温高強度、耐久性、耐
熱衝撃性等に優れたものとなる。また、室温時の電気比
抵抗値が1Ω・cm以下であるので、温度による電気比
抵抗値の変化が少なく、したがって抵抗加熱式発熱体の
表面温度を一定に保持するための電気制御が容易なもの
となる。さらに、これら抵抗加熱式発熱体およびサセプ
タは、これらを形成する炭化珪素焼結体が、その粒界に
存在する不純物が少なく微細で均一な組織を有するもの
となるため、150W/m・K以上の高い熱伝導率を有
するものとなる。そして、これにより抵抗加熱式発熱体
およびサセプタは、室温での熱伝導率が150W/m・
K以上となるので、均一加熱性に優れるだけでなく、熱
応答性も速いものとなる。
【0015】第二の方法では、上記第一の方法において
使用した第2の炭化珪素微粉末のみを用い、焼結助剤を
添加することなく、上記第1の製造方法に準じて抵抗加
熱式発熱体あるいはサセプタを製造する。このようにし
て得られた発熱体あるいはサセプタは、極めて高純度の
炭化珪素焼結体からなるので、遊離炭素および遊離シリ
カ以外の不純物含有量を100ppm以下にすることが
でき、したがってこのような抵抗加熱式発熱体やサセプ
タを半導体製造装置に用いれば、採用されるいずれの雰
囲気においてもこれらから不純物が蒸発しあるいは分解
によりガスが発生するといった不都合がなくなる。
【0016】また、上記第一の方法、第二の方法で得ら
れた抵抗加熱式発熱体、サセプタのいずれにあっても、
これらを形成する炭化珪素焼結体が耐久性に優れ侵食が
極めて少なくなることから、寿命が延びるとともに、こ
れら抵抗加熱式発熱体、サセプタ自体の薄肉化による軽
量化が可能となる。以上のごとく、本発明の炭化珪素焼
結体からなる抵抗加熱式発熱体およびサセプタは、従来
の抵抗加熱式発熱体やサセプタにない極めて優れた特徴
を有するものであるから、酸化性雰囲気、真空雰囲気、
腐食性雰囲気等の使用雰囲気の如何を問わず、いかなる
雰囲気下においても安定して使用することができ、よっ
てこれらを半導体製造用装置のチャンバー内に配設して
用いることにより、該半導体製造用装置を例えば半導体
基板の成膜処理やエッチング処理等の各種処理に用いる
ことができ、よって多目的な用途に適用し得る装置とな
る。
【0017】そして、このような理由により本発明にお
ける請求項9記載の半導体製造用多目的装置は、いかな
る雰囲気においても使用が可能な、すなわち種々の処理
を行うことができる多目的の装置となるのである。ま
た、この半導体製造用多目的装置においては、蒸着手
段、CVD(化学気相成長法)手段、MOCVD(有機
金属化学気相成長法)手段、LPE(液相エピタキシ
法)、MBE(分子線エピタキシ法)手段、MOMBE
(有機金属分子線エピタキシ法)手段、熱酸化手段、ス
パッタ手段、プラズマ発生手段、エッチング手段、熱拡
散手段、イオン注入手段のうちの少なくとも一つの手段
が含まれ、これらの手段が各々単独又は組み合わされて
併設されることが可となることにより多目的に使用され
る。さらに、チャンバー内の雰囲気を調整する手段、例
えば反応性ガスまたは雰囲気ガスをチャンバー内に導入
する手段、減圧〜真空排気する手段のうちの少なくとも
一つの手段が含まれ、これらの手段が併設され、これら
の手段が各々単独又は組み合わせられて併設されること
が可となることによって多目的に使用することが可能に
なるのである。さらに、上記手段のうち少なくとも一つ
の手段を含むものを一つの半導体製造用装置で可とする
ことができるばかりでなく、本発明の抵抗加熱式発熱体
とサセプタを含むものは一つの装置で上記各手段のうち
少なくとも一つの手段を併用可となる従来にない画期的
な多目的装置となる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。モノシランとメタンとを原料ガスとしてプラ
ズマCVD法により気相合成した平均粒径0.03μ
m、BET比表面積値58m2 /gのβ−SiC超微粉
末をメタノール中にて分散せしめ、さらにボールミルで
12時間混合した。次に、この混合物を乾燥して内径1
60mm黒鉛製モールドに充填し、ホットプレス装置に
て、Ar雰囲気下、プレス圧400kg/cm2 、焼結
温度2200℃の条件で90分焼結した。
【0019】得られたSiC焼結体の物性を調べたとこ
ろ、密度が3.1g/cm3 、室温時の電気比抵抗値が
0.03Ω・cm(四端子法)、室温時の熱伝導率が1
88W/m・K(レーザフラッシュ法)であった。ま
た、このSiC焼結体の不純物分析をアーク分光分析法
で行ったところ、Naが5ppm、Feが8ppm、A
lが10ppm、Crが2ppm含まれており、Ca、
K、Ni、Cuは1ppm未満であった。さらに、上記
焼結体の表面を濃度10%のフェロシアン化カリウムで
エッチングし、走査型電子顕微鏡により焼結体の微細構
造を調べたところ、非常に均質かつ緻密な組織であるこ
とが確認された。
【0020】次いで、この直径160mm、厚さ10m
mの円状体SiC焼結体を、ワイヤー放電加工により加
工して炭化珪素焼結体からなる半導体製造用多目的装置
向け抵抗加熱式発熱体及び半導体製造用多目的装置向け
サセプタとした。このようにして得られた半導体製造用
多目的装置向け抵抗加熱式発熱体及び半導体製造用多目
的装置向けサセプタを、半導体製造装置のチャンバー内
に配設して本発明の半導体製造用多目的装置とした。
【0021】図1はこの半導体製造用多目的装置の概略
構成を示す縦断面図であり、上記炭化珪素焼結体からな
る半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体及び半
導体製造用多目的装置向けサセプタを装置内に設置した
状態を示すものである。図1において、符号1は雰囲気
調整用ガス導入口、3はマイクロ波(2.45GHz)
発生手段、5は上記炭化珪素焼結体からなる本発明のサ
セプタ、6は上記炭化珪素焼結体からなる本発明の抵抗
加熱式発熱体、7は電極、8は反射板、9は熱電対、1
0はゲートバルブ、11は導波管、12は水冷チャンバ
ー、13は排気口である。なお、排気口13には、必要
に応じて減圧又は真空排気手段(図示せず)が連結され
るようになっている。
【0022】次に、この半導体製造用多目的装置を使用
して、Siウェハー上に下記の各種処理を行った。 (1)Si酸化膜生成 サセプタ5の上にSiウェハー4を載置し、該Siウェ
ハー4を400℃に加熱した。次に、テトラエトキシシ
ランの濃度が1%となるよう不活性ガスと混合したテト
ラエトキシシラン含有ガスを雰囲気調整用ガス導入口1
よりチャンバー12内に流入し、下記化学反応式のごと
く反応させてSiウェハー上にSiO2膜を形成した。 Si(OC254 →SiO2+4C24+2H2O 次いで、このようにして酸化膜が形成されたSiウェハ
ーをゲートバルブ10より系外に搬出し、該Siウェハ
ー上にフォトレジスト(感光剤)を塗布し、その後光露
光装置(アライナ)に搬入して回路を露光した。
【0023】(2)エッチング このようにして露光・現像処理が施されたSiウェハー
を再度ゲートバルブ10より搬入し、サセプタ5の上に
載置した。次いで、CF4 系ガスを雰囲気調整用ガス導
入口1より流入し、マイクロ波により放電させてラジカ
ルを生成させ、該ラジカルをチャンバー内に導入してエ
ッチング処理を行った。
【0024】(3)不純物拡散 エッチング処理後、チャンバー内を排気し、さらにエッ
チング処理されたSiウェハーを1000℃に加熱する
とともに、不純物としてのPH3 、酸素および不活性ガ
スからなる混合ガスを雰囲気調整用導入口1よりチャン
バー12内に流入してPイオンをSiウェハー上のSi
2 に拡散せしめた。処理後のSiウェハーを調べたと
ころ、SiO2 にPイオンが所定量含まれていることが
確認された。このように、図1に示した本発明の装置に
よれば、該装置のみで一連の処理を行うことができ、し
たがってこの装置は種々の処理に用いることができる、
すなわち多目的な装置であることが確認された。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1、5記載の半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式
発熱体、半導体製造用多目的装置向けサセプタは、焼結
助剤無添加で焼結されてなり、焼結体密度が2.8g/
cm3 以上で、室温での電気比抵抗値が1Ω・cm以下
の炭化珪素焼結体によって形成されたものであるから、
炭化珪素粒子間の結合力が十分であり、また気孔も小さ
くその数も少なく、したがって耐酸化性、耐食性、高熱
伝導性、高温高強度、耐久性に優れたものとなる。そし
て、これにより該抵抗加熱式発熱体およびサセプタは、
高耐酸化性、高耐食性、高熱伝導性、高温高強度を併せ
持つことから、酸化性雰囲気、真空雰囲気、腐食性雰囲
気の全ての雰囲気のもとで使用可能なものとなる。ま
た、真空下で使用しても不純物蒸発による汚染ガスの発
生がなく、したがって半導体製造のような非常に高純度
の化学処理が要求される技術分野において極めて有効な
ものとなる。さらに、室温での電気比抵抗値が1Ω・c
m以下であるので、温度による電気比抵抗値の変化が少
なく、よってその表面温度を一定に保持するための電気
制御が容易となる。
【0026】請求項2、6記載の半導体製造用多目的装
置向け抵抗加熱式発熱体、半導体製造用多目的装置向け
サセプタは、これらを形成する炭化珪素焼結体の室温で
の熱伝導率が150W/m・K以上であるので、均熱性
に優れるだけでなく、熱応答性も速いものとなり、した
がってこれらを例えば半導体製造装置に用いた場合に、
加熱に要する時間が短くなり、よって半導体製造におけ
る各種処理時間を短縮することができる。請求項3、4
記載の半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱式発熱体、
および請求項7、8記載の半導体製造用多目的装置向け
サセプタは、炭化珪素焼結体が、その粒界に存在する不
純物が少なく微細で均一な組織となるため、150W/
m・K以上の高い熱伝導率を有するものとなり、よって
熱応答性に優れたものとなる。請求項9記載の半導体製
造用多目的装置は、抵抗加熱式発熱体およびサセプタ
を、それぞれ請求項1、請求項5に記載のものにしたも
のであるから、これらが上述したように耐酸化性、耐食
性、高熱伝導性、高温高強度、耐久性に優れ、かつ均熱
性、熱応答性にも優れ、したがって種々の雰囲気にも安
定なものとなることにより、該装置は半導体製造の各工
程に兼用して用いることができる、すなわち同一装置に
おいて成膜処理、酸化処理、アニール処理、洗浄処理、
不純物拡散処理等を実施することができるのみならずこ
れらの全ての処理を一つの装置内で可とする多目的な装
置となる。そして、この半導体製造用多目的装置によれ
ば、半導体の製造プロセスにおいて基本的な工程である
成膜工程、酸化工程、アニール工程、洗浄工程、不純物
拡散工程等の各工程ごとに、専用の半導体製造用熱処理
装置をそれぞれ使用する必要性がなくなることから、設
備投資効率、生産性の向上を図ることができ、したがっ
て半導体製造のコストダウンを大幅に図ることができ、
よって産業上極めて多大な効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体製造用多目的装置の一例の概略
構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
3 マイクロ波発生手段 5 サセプタ 6 抵抗加熱式発熱体 12 水冷チャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塙 仁志 神奈川県逗子市久木8−11−25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結助剤無添加で焼結されてなり、焼結
    体密度が2.8g/cm3 以上で、室温での電気比抵抗
    値が1Ω・cm以下の炭化珪素焼結体によって形成され
    てなることを特徴とする半導体製造用多目的装置向け抵
    抗加熱式発熱体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の抵抗加熱式発熱体におい
    て、上記炭化珪素焼結体が、室温での熱伝導率が150
    W/m・K以上である半導体製造用多目的装置向け抵抗
    加熱式発熱体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の抵抗加熱式発熱体
    において、上記炭化珪素焼結体が、平均粒子径が0.1
    〜10μmの第1の炭化珪素と、非酸化性雰囲気のプラ
    ズマ中にシラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化水素
    とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力を0.1t
    orr〜1気圧未満の範囲で制御しつつ気相反応させる
    ことによって合成された平均粒子径が0.1μm以下の
    第2の炭化珪素微粉末とを混合し、これを加熱し焼結し
    て得られた炭化珪素焼結体である半導体製造用多目的装
    置向け抵抗加熱式発熱体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の抵抗加熱式発熱体
    において、上記炭化珪素焼結体が、非酸化性雰囲気のプ
    ラズマ中でシラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化珪
    素とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力を0.1
    torr〜1気圧未満の範囲で制御しつつ気相反応させ
    ることによって合成された平均粒子径が0.1μm以下
    である炭化珪素微粉末を加熱し、焼結して得られた炭化
    珪素焼結体である半導体製造用多目的装置向け抵抗加熱
    式発熱体。
  5. 【請求項5】 焼結助剤無添加で焼結されてなり、焼結
    体密度が2.8g/cm3 以上で、室温での電気比抵抗
    値が1Ω・cm以下の炭化珪素焼結体によって形成され
    てなることを特徴とする半導体製造用多目的装置向けサ
    セプタ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のサセプタにおいて、上記
    炭化珪素焼結体が、室温での熱伝導率が150W/m・
    K以上である半導体製造用多目的装置向けサセプタ。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の抵抗加熱式発熱体
    において、上記炭化珪素焼結体が、平均粒子径が0.1
    〜10μmの第1の炭化珪素と、非酸化性雰囲気のプラ
    ズマ中にシラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化水素
    とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力を0.1t
    orr〜1気圧未満の範囲で制御しつつ気相反応させる
    ことによって合成された平均粒子径が0.1μm以下の
    第2の炭化珪素微粉末とを混合し、これを加熱し焼結し
    て得られた炭化珪素焼結体である半導体製造用多目的装
    置向けサセプタ。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6記載の抵抗加熱式発熱体
    において、上記炭化珪素焼結体が、非酸化性雰囲気のプ
    ラズマ中でシラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化珪
    素とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力を0.1
    torr〜1気圧未満の範囲で制御しつつ気相反応させ
    ることによって合成された平均粒子径が0.1μm以下
    である炭化珪素微粉末を加熱し、焼結して得られた炭化
    珪素焼結体である半導体製造用多目的装置向けサセプ
    タ。
  9. 【請求項9】 チャンバー内に抵抗加熱式発熱体および
    サセプタを配設してなる半導体製造用装置であって、上
    記抵抗加熱式発熱体およびサセプタが、焼結助剤無添加
    で焼結されてなり、焼結体密度が2.8g/cm3 以上
    で、室温での電気比抵抗値が1Ω・cm以下の炭化珪素
    焼結体により形成されてなることを特徴とする半導体製
    造用多目的装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の半導体製造用多目的装
    置において、蒸着法、化学気相成長法、有機金属化学気
    相成長法、液相エピタキシ法、分子線エピタキシ法、有
    機金属分子線エピタキシ法、熱酸化法、スパッタ法、プ
    ラズマ発生法、エッチング法、熱拡散法、イオン注入法
    のうちの少なくとも一つを達成し得る手段が併設されて
    なることを特徴とする半導体製造用多目的装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載の半導体製造用
    多目的装置において、上記チャンバー内の雰囲気を調整
    し得る雰囲気調整手段が併設されてなることを特徴とす
    る半導体製造用多目的装置。
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