JPH0628959Y2

JPH0628959Y2 - ブラシレスモ−タ

Info

Publication number: JPH0628959Y2
Application number: JP1987005010U
Authority: JP
Inventors: 孝塚越
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1987-01-16
Filing date: 1987-01-16
Publication date: 1994-08-03
Anticipated expiration: 2002-01-16
Also published as: JPS63113495U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野本考案は、テープレコーダ、ビデオテープレコーダ等に
用いられるブラシレスモータの改良に関するもので、特
にセンサーレスのブラシレスモータの改良に関するもの
である。

(ロ)従来の技術最近のテープレコーダ、ビデオテープレコーダ等におい
ては、雑音を発生しない、寿命が長い等の理由でブラシ
レスモータが多用されている。前記ブラシレスモータと
しては、例えば実開昭５９−５３６９６号公報に記載さ
れている如く、位置検出器（センサー）を用いてロータ
ーの位置を検出し、それに応じて各相の駆動用コイルに
順次電流を流して駆動を行なうものが知られている。

(ハ)考案が解決しようとする問題点しかしながら、ローターの位置検出を行なう為に、ホー
ル素子の如きセンサーを用いると、モータに駆動回路を
内蔵するＩＣ（集積回路）とともに、前記センサーを付
加しなければならず、最近の機器の小型化に応じて要求
されているモータ部分の小型化を達成出来ないという問
題があった。

(ニ)問題点を解決するための手段本考案は、上述の点に鑑み成されたもので、センサーレ
スのブラシレスモータを実現するとともに、その駆動回
路の誤動作を防止する為、複数の駆動用コイルに誘起さ
れる電圧と基準電圧とをそれぞれ比較する複数の比較器
と、該比較器の出力信号に応じて前記コイルを駆動する
駆動回路と、前記比較器の出力端にそれぞれ接続される
定電流トランジスタと、該定電流トランジスタを共通に
バイアスするバイアス源と、前記比較器の出力端と電源
との間にそれぞれ接続される複数のダイオードとを備え
ることを特徴とする。

(ホ)作用本考案に依れば、比較器の出力端と電源との間にそれぞ
れダイオードが接続されているので、２つ以上の比較器
から同時に出力信号が発生したとき、前記ダイオードか
ら該当する定電流トランジスタに動作電流を供給するこ
とが出来、他の定電流トランジスタの動作妨害を防ぐこ
とが出来る。

(ヘ)実施例第１図は、本考案の一実施例を示す回路図で、(1)(2)
(3)はそれぞれＵ，Ｗ及びＶ相となる第１、第２、第３
駆動コイル、(4)(5)(6)はローターの回転に応じて前記
第１乃至第３コイル(1)乃至(3)に誘起する逆起電圧から
作成される第１、第２、第３制御電圧Ｖ_Ａ，Ｖ_Ｂ，Ｖ_Ｃ
と基準電圧とを比較する第１、第２、第３比較器、及び
(7),(8),(9)は前記第１、第２、第３比較器(4),(5),(6)
の出力信号に応じて、前記第１、第２、第３コイル(1),
(2),(3)を駆動する第１、第２、第３駆動回路である。
前記第１駆動回路(7)は、エミッタが第１比較器(4)の出
力端に接続されたダイオード接続型の第１トランジスタ
(10)と、該第１トランジスタ(10)に電流ミラー接続され
た第２トランジスタ(11)と、該第２トランジスタ(11)の
コレクタ電流を反転する電流ミラー回路(12)と、該電流
ミラー回路(12)の出力信号に応じて第１駆動コイル(1)
を駆動する第３トランジスタ(13)と、コレクタが前記第
１比較器(4)の出力端に、エミッタがアースに接続され
た定電流トランジスタ(14)と、電源（＋Ｖ_cc）と前記第
１比較器(4)の出力端との間に直列接続された第１及び
第２ダイオード(15)及び(16)とによって構成され、第２
及び第３駆動回路(8)及び(9)も同一の構成と成されてい
る。尚、前記第１トランジスタ(10)のコレクタには、第
３比較器(6)の出力信号が抵抗(17)を介して印加されて
おり、第１乃至第３駆動回路(7)乃至(9)の定電流トラン
ジスタのベースは、定電流源(18)とダイオード接続型の
トランジスタ(19)とから成るバイアス源(20)により共通
にバイアスされている。

第１乃至第３駆動コイル(1)乃至(3)に誘起する逆起電圧
は、第２図(イ)に示す如く、互いに120度位相が異なる３
相交流電圧となり、第１乃至第３比較器(4)乃至(6)の正
入力端子に印加される第１乃至第３制御電圧Ｖ_Ａ乃至Ｖ
_Ｃは、前記逆起電圧に基づき、後述する第３図の回路を
用いて作成される。

いま、第１比較器(4)に印加される第１制御電圧Ｖ_Ａが
基準電圧よりも小、第２及び第３比較器(5)及び(6)に印
加される第２及び第３制御電圧Ｖ_Ｂ及びＶ_Ｃが基準電圧
よりも大であるとすれば、第１比較器(4)の出力信号の
みが「Ｌ」になり、第１トランジスタ(10)が導通する。
その為、第２トランジスタ(11)に前記第１トランジスタ
(10)に流れる電流と等しい電流が流れ、該電流が電流ミ
ラー回路(12)で反転された後第３トランジスタ(13)のベ
ースに印加される。従って、前記第３トランジスタ(13)
により第１駆動コイル(1)が励起され、ステーターの駆
動が行なわれる。時間が経過し、第３比較器(6)に印加
される第３制御電圧Ｖ_Ｃが基準電圧よりも小、第１及び
第２比較器(4)及び(5)に印加される第１及び第２制御電
圧Ｖ_Ａ及びＶ_Ｂが基準電圧よりも大になると、第３比較
回路(6)の第１トランジスタ(21)がオンとなり、第３駆
動コイル(3)の励起が行なわれる。更に時間が経過し、
第２比較器(5)に印加される第２制御電圧Ｖ_Ｂが基準電
圧よりも小、第１及び第３比較器(4)及び(6)に印加され
る第１及び第３制御電圧Ｖ_Ａ及びＶ_Ｃが基準電圧よりも
大になると、第２比較回路(5)の第１トランジスタ(22)
がオンとなり、第２駆動コイル(2)が励起される。それ
故、第１図の回路構成とすれば、ホール素子等のセンサ
ーを用いること無くブラシレスモータの駆動を行なうこ
とが出来る。

第３図は、第１乃至第３駆動コイル(1)乃至(3)の逆起電
圧から第１乃至第３制御信号Ｖ_Ａ乃至Ｖ_Ｃを発生する回
路を示すもので、抵抗(23),(24)及び(25)と抵抗(26),(2
7)及び(28)との比は、１：２に設定されている。第１、
第２及び第３コイル(1),(2)及び(3)の一端に得られる逆
起電圧をそれぞれＶ_Ｕ，Ｖ_Ｗ，Ｖ_Ｖとすれば、Ｖ_Ａ＝２Ｖ_Ｕ＋（Ｖ_ＷorＶ_Ｖ）………(1) Ｖ_Ｂ＝２Ｖ_Ｗ＋（Ｖ_ＶorＶ_Ｕ）………(2) Ｖ_Ｃ＝２Ｖ_Ｖ＋（Ｖ_ＵorＶ_Ｗ）………(3) となる。従って、第１出力端子(29)には、第２図(イ)の
期間t₀〜t₁に基準電圧よりも低下する第１制御電圧Ｖ_Ａ
（第２図(ロ)）が、第２出力端子(30)には期間t₂〜t₀に
基準電圧よりも低下する第２制御電圧Ｖ_Ｂ（第２図
(ニ)）が、第３出力端子(31)には期間t₁〜t₂に基準電圧
よりも低下する第３制御電圧Ｖ_Ｃ（第２図(ハ)）がそれ
ぞれ得られ、前記第１乃至第３制御電圧Ｖ_Ａ乃至Ｖ_Ｃが
第２図のタイミングで順次印加されることにより、モー
タの安定回転が達成される。

ところで、励起されるコイルの切換時には、瞬間的に２
つの比較器の出力信号が「Ｌ」になる。例えば、第１駆
動コイル(1)が励起されている状態においては、第１比
較器(4)の出力信号が「Ｌ」、第２及び第３比較器(5)及
び(6)の出力信号が「Ｈ」となっており、第３駆動コイ
ル(3)が励起されている状態においては、第３比較器(6)
の出力信号が「Ｌ」、第１及び第２比較器(4)及び(5)の
出力信号が「Ｈ」となる。しかして、第１駆動コイル
(1)の励起状態から第３駆動コイル(3)の励起状態への切
換時には、第１及び第３比較器(4)及び(6)の出力信号が
同時に「Ｌ」になる。

第１及び第２ダイオード(15)及び(16)が無い場合、第１
及び第３比較器(4)及び(6)の出力信号が同時に「Ｌ」に
なると、第１トランジスタ(10)がオンにならないので、
定電流トランジスタ(14)が無負荷状態となる。その為、
前記定電流トランジスタ(14)がダイオードとして動作
し、第２及び第３駆動回路(8)及び(9)の定電流トランジ
スタ(32)及び(33)が正常な定電流を流すことが出来なく
なる。

本考案においては、電源（＋Ｖ_cc）と第１比較器(4)の
出力端との間に、第１及び第２ダイオード(15)及び(16)
が配置されている為、第１及び第３比較器(4)及び(6)の
出力信号が同時に「Ｌ」になり、第１トランジスタ(10)
がオフになっても、定電流トランジスタ(14)のコレクタ
電流を前記第１及び第２ダイオード(15)及び(16)により
供給することが出来るので、前記定電流トランジスタ(1
4)が無負荷状態にならず、第２及び第３駆動回路(8)及
び(9)の定電流トランジスタ(32)及び(33)が異常動作と
なるのを防止出来る。

第１及び第２比較器(4)及び(5)の出力信号が同時に
「Ｌ」になる場合、及び第２及び第３比較器(5)及び(6)
の出力信号が同時に「Ｌ」になる場合にも、同様にそれ
ぞれ、第２及び第３駆動回路(8)及び(9)中のダイオード
が作動して定電流トランジスタが無負荷状態となるのを
防止する。

第１及び第２ダイオード(15)及び(16)は、第１乃至第３
比較器(4)乃至(6)の出力信号中の１つのみが「Ｌ」にな
る正常動作時には、オフとなって回路動作に悪影響を及
ぼさない。すなわち、第１比較器(4)の出力信号が
「Ｈ」になるとき、その電圧が略＋Ｖ_ccとなるので、第
１及び第２ダイオード(15)及び(16)がオンしない。ま
た、第１比較器(4)の出力信号が「Ｌ」、第３比較器(6)
の出力進行が「Ｈ」となるとき、第１比較器(4)の出力
端の電圧は、（ただし、Ｉは定電流トランジスタ(14)のコレクタ電
流、Ｒは抵抗(17)の抵抗値）となるが、前記Ｒの値を小
とするか、前記Ｉの値を小にして，＜Ｖ_Ｄとすれば、第１及び第２ダイオード(15)及び(1
6)がオンしない。

(ト)考案の効果以上述べた如く、本考案に依れば、駆動回路を構成する
定電流トランジスタが無負荷状態となるのを防止出来る
ので、前記定電流トランジスタが異常動作状態となり、
他の定電流トランジスタに悪影響を及ぼすのを防止出来
る。その為、センサーを用いること無く、確実に動作す
るブラシレスモータを提供出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す回路図、第２図(イ)
乃至(ニ)は本考案の説明に供する為の特性図、及び第３
図はその制御信号発生回路を示す回路図である。 (1),(2),(3)……駆動コイル、(4),(5),(6)……比較器、
(7),(8),(9)……駆動回路、(10)……第１トランジス
タ、(14)……定電流トランジスタ、(15),(16)……ダイ
オード。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】順次励起される複数の駆動用コイルと、該
コイルに誘起される電圧を基準電圧と比較して出力信号
を発生する複数の比較器と、該比較器の出力信号に応じ
て導通する第１及び第２トランジスタを含む第１電流ミ
ラー回路、該第１電流ミラー回路の出力電流を反転する
第２電流ミラー回路、該第２電流ミラー回路の出力電流
に応じて前記駆動用コイルに駆動電流を供給する第３ト
ランジスタ、前記第１トランジスタのコレクタ及び他相
の第２トランジスタのエミッタの間に接続された抵抗か
ら成る複数の駆動回路部と、前記比較器の出力端にそれ
ぞれ接続された複数の定電流トランジスタと、該定電流
トランジスタを共通にバイアスするバイアス源と、前記
比較器の出力端と電源との間にそれぞれ接続された複数
のダイオードとから成り、前記比較器のうち２つ以上の
比較器から出力信号が発生したとき、前記ダイオードか
ら前記定電流トランジスタに電流を供給する様にしたこ
とを特徴とするブラシレスモータ。