JPH05199791A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JPH05199791A
JPH05199791A JP4007339A JP733992A JPH05199791A JP H05199791 A JPH05199791 A JP H05199791A JP 4007339 A JP4007339 A JP 4007339A JP 733992 A JP733992 A JP 733992A JP H05199791 A JPH05199791 A JP H05199791A
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JP
Japan
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motor
current
transistors
output transistors
current detection
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JP4007339A
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English (en)
Inventor
Yasutaka Tsukiyama
康孝 築山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源電圧が低い場合や直流抵抗成分が大きい
モータを駆動する。 【構成】 モータに流したい電流に対応した入力電圧を
トルク指令入力端子8より入力すると、比較器1の出力
は通電切替回路2により出力トランジスタ12〜14を駆動
しモータ用巻線9、10、11に電流を流す。また、その電
流に比例する電流が出力トランジスタ12、13、14と電流
ミラー結合するセンサー用トランジスタ18、19、20によ
りミラー増幅され、電流検出抵抗6に流れる。電流検出
抵抗6は電流に比例した電流検出電圧を発生し、その電
流検出電圧は比較器1に帰還する。比較器1は入力電圧
と電流検出電圧とを比較して両者が同じになるように出
力する。このようにして、入力電圧に応じた電流がモー
タ巻線9、10、11を流れる電流を検出するための電流検
出抵抗6を巻線9、10、11と直列に挿入せずに回路上の別
の部分に挿入したことにより電流検出電圧分だけ巻線
9、10、11に高い電圧を印加することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低い電源電圧で駆動す
るモータや抵抗成分が大きいモータなどを駆動するのに
適したモータ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モータの回転数の制御や負荷特性
の改善のために必要なトルクに応じた電圧を加え、この
電圧を電流に変換してモータに供給するモータ駆動装置
が利用されるようになってきた。
【0003】以下に三相半波モータを用いた従来のモー
タ駆動装置について説明する。図5は従来のモータ駆動
装置の回路構成図であり、1は比較器、2は通電切替回
路、3、4、5はホール素子などのモータの位置検出素
子、6は電流検出抵抗、7は電源電圧端子、8はトルク
指令入力端子、9、10、11はモータ用巻線、12、
13、14は出力トランジスタである。
【0004】以上のように構成された従来のモータ駆動
装置について、以下その動作について図5、図6を参照
しながら説明する。なお図6は三相半波モータ駆動装置
の各点における信号波形図である。まず、モータ用巻線
9、10、11に流す所望電流に対応した入力電圧がト
ルク指令入力端子8より入力され、比較器1の非反転入
力端子の電圧を設定する。次に、通電切替回路2はホー
ル素子3、4、5からのホール素子信号HU 、HV 、H
W に応じて比較器1の出力を切り替え、出力トランジス
タ12、13、14のベースに駆動信号Ud 、Vd 、W
d を出力し出力トランジスタ12、13、14を駆動す
る。そして巻線9、10、11と電流検出抵抗6に電流
を流す。この電流は巻線電流IU 、IV 、IW のように
順次切り替わっていく。電流検出抵抗6に流れる電流I
RCS は巻線電流IU 、IV 、IWを加算した合成電流に
なる。電流検出抵抗6は電流IRCS に応じた電流検出電
圧を発生し、その電流検出電圧を比較器1に負帰還す
る。比較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較して両
者が同じになるように出力トランジスタ12、13、1
4を駆動する。このことにより、トルク指令の入力電圧
に応じた電流が巻線9、10、11を流れることにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では電流検出抵抗6に発生する電流検出電圧が
あるために、電源電圧を一定とすると巻線9、10、1
1で使用できる有効な負荷電圧は電流検出抵抗6に発生
する電流検出電圧分だけ損なわれるという問題点を有し
ていた。このことは、携帯型磁気再生装置(ヘッドホン
ステレオなど)やフロッピーディスク装置の小型化、低
電圧化が進む中で、モータ用巻線を細くして小型化した
モータや低電源電圧で駆動するモータでトルクに限界を
生じることになる。
【0006】また、電流検出抵抗6は通常1Ω程度とか
なり小さく、しかも高精度を要求され、基板実装時の配
線パターンの配線抵抗成分が無視できず、太く短い配線
で結線しなければならないという制約があった。また電
流検出抵抗6の抵抗値が小さ過ぎて、半導体集積回路内
に構成する場合抵抗の面積が大きくなり、半導体集積回
路の集積度が低下するなどの問題点があった。
【0007】本発明は上記の従来の問題点を解決するも
ので、電源電圧が低い場合や抵抗成分が大きいモータに
適したモータ駆動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のモータ駆動装置は、一端が共通接続されたn
相のモータ用巻線またはリング状に接続されたn相のモ
ータ用巻線と、このモータ用巻線の他端にコレクタが各
々接続されたn個の出力トランジスタと、この出力トラ
ンジスタと電流ミラー結合されたn個のセンサー用トラ
ンジスタと、各センサー用トランジスタのコレクタの共
通接続点に接続された抵抗と、この抵抗の両端の電圧と
トルク指令の入力電圧とを比較し誤差信号を出力する比
較器と、誤差信号をモータの回転磁界の変化に応じて切
り替え、出力トランジスタの各ベースに駆動信号として
与える通電切替回路とを備えた構成を有している。
【0009】
【作用】この構成によって、電流検出抵抗で発生した電
流検出電圧がモータ用巻線に印加する電圧を制限する要
因とならないため、その分高い電圧をモータ用巻線に印
加することができる。したがって、同じモータ用巻線抵
抗ならば電流を多く流せるのでモータのトルクを高める
ことが可能であり、逆にモータ用巻線を細くしてモータ
の小型化を図ることができる。
【0010】また出力トランジスタとセンサー用トラン
ジスタとのミラー比を大きくすると、電流検出抵抗の抵
抗値を数百Ω〜数KΩと大きくすることができるため、
電流検出抵抗を半導体集積回路内に内蔵することが容易
となる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例におけ
るモータ駆動装置の回路構成図であり、三相半波モータ
を駆動するモータ駆動装置を示している。図1におい
て、1は比較器、2は通電切替回路、3、4、5はモー
タの回転子の回転によって発生する回転磁界を検出する
ホール素子、6は後述のモータ用巻線9、10、11の
電流に対応した電圧降下を発生する電流検出抵抗、7は
電源電圧端子、8はトルク指令入力端子、9、10、1
1はモータ用巻線、12、13、14はコレクタに接続
されたモータ用巻線9、10、11を各々電流駆動する
出力トランジスタ、18、19、20はベース・エミッ
ター間が出力トランジスタ12、13、14のベース・
エミッター間と各々共通接続されたセンサー用トランジ
スタである。
【0012】比較器1の反転入力端子にはトルク指令入
力端子8からモータ用巻線9、10、11に流す所望の
電流に対応した入力電圧が与えられ、非反転入力端子に
は電流検出抵抗6で発生した電流検出電圧が与えられ
る。比較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較し増幅
して誤差信号として出力する。ホール素子3、4、5
は、モータの回転軸に対して電気角で互いに120度の
位置に配置され、モータの回転磁界を検知しホール素子
信号HU 、HV 、HW を出力する。通電切替回路2は、
モータの回転磁界の変化を検知したホール素子信号H
U 、HV 、HW に応じて、巻線9、10、11の各相ご
とに誤差信号を切替え、出力トランジスタ12、13、
14の各ベースに120度の通電角で切替えられた駆動
信号Ud 、Vd、Wd として与える。出力トランジスタ
12、13、14は、各コレクタに各々モータ用巻線
9、10、11が接続され、通電切替回路2からの駆動
信号Ud 、Vd 、Wd により120度の通電角ごとに順
次導通する。センサー用トランジスタ18、19、20
は、各ベース・エミッター間が出力トランジスタ12、
13、14の各ベース・エミッター間と各々共通接続さ
れており、出力トランジスタ12、13、14のコレク
タ電流の所定比のコレクタ電流が流れる。またセンサー
用トランジスタ18、19、20の各コレクタは共通接
続されており、そのコレクタの共通接続点に電流検出抵
抗6が接続されている。
【0013】以上のように本実施例のモータ駆動装置
は、比較器1、通電切替回路2、センサー用トランジス
タ18、19、20および電流検出抵抗6で帰還ループ
を構成し、各モータ用巻線9、10、11に流れる電流
に比例した電流検出電圧を電流検出抵抗6の端子間に発
生させ、その電流検出電圧を比較器1の非反転入力端子
に入力し、負帰還するように構成したものである。
【0014】以上のように構成された本実施例のモータ
駆動装置について、以下その動作を図1とともに図6に
示す三相半波モータ駆動装置の各点における信号波形図
を参照しながら説明する。まず、モータ用巻線9、1
0、11に流す所望の電流に対応した入力電圧をトルク
指令入力端子8より比較器1の非反転入力端子に入力す
ると、比較器1はその入力電圧を増幅して出力する。次
に、通電切替回路2はホール素子3、4、5で得られた
ホール素子信号HU 、HV 、HW に応じて比較器1の出
力を切り替えて出力トランジスタ12、13、14に駆
動信号Ud 、Vd、Wd を与える。そして、出力トラン
ジスタ12、13、14は駆動信号Ud 、Vd 、Wd
応じて導通し、モータ用巻線9、10、11に巻線電流
U 、IV、IW を流し駆動する。巻線電流IU 、I
V 、IW は順次切り替わっていく。また、センサー用ト
ランジスタ18、19、20は出力トランジスタ12、
13、14と電流ミラー結合しているので、巻線電流I
U 、IV 、IW に比例した電流IRCS を電流検出抵抗6
に流す。電流検出抵抗6は電流IRCS に比例した電流検
出電圧を発生し、この電流検出電圧は比較器1に帰還す
る。比較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較して両
者が同じになるように出力トランジスタ12、13、1
4を駆動する。このようにして、入力電圧に応じた電流
がモータ用巻線9、10、11を流れることになる。
【0015】以上のように本実施例によれば、三相半波
モータのモータ用巻線9、10、11を120度の通電
角を持って順次通電させ、三相のモータ用巻線9、1
0、11間で駆動電流の均一化を図ることができ、しか
も出力トランジスタ12、13、14と並列に設けたセ
ンサー用トランジスタ18、19、20のコレクタ回路
に挿入した電流検出抵抗6を用いて電流検出を行ってお
りモータ用巻線9、10、11の電流経路が出力トラン
ジスタ12、13、14との直列回路となることから、
電源電圧に対するモータ用巻線9、10、11への印加
電圧の割合を大きくすることができ低電源電圧で動作す
る三相半波のモータ駆動装置を実現できる。
【0016】また、前述のようにして電源利用効率が高
められれば、同じ電源電圧で駆動するのであればモータ
用巻線9、10、11を細くしてモータの小型化を図る
ことができ、同じ抵抗値のモータ用巻線9、10、11
を駆動するのであれば大きな電流を流せる分だけモータ
のトルクを高めることが可能となる。
【0017】すなわち、図5に示す従来例のようにモー
タ用巻線9、10、11の電流経路に電流検出抵抗6を
設けた場合には電流検出抵抗6の抵抗値を1Ω前後にし
ければならなかったが、本実施例では出力トランジスタ
12、13、14とセンサー用トランジスタ18、1
9、20とのミラー比を大きくすることによって、その
電流検出抵抗6の抵抗値を数百Ω〜数KΩと大きくする
ことができ、半導体集積回路装置内に電流検出抵抗6を
作り込むことが可能となる。また従来例では電流検出抵
抗6の抵抗値が小さいため半導体集積回路装置内に作り
込もうとすれば大きい面積を必要とし事実上不可能であ
るため電流検出抵抗6を外付けするための外部端子を必
要としたが、本実施例では上述の理由により外部端子を
特に設ける必要が無くなり、外部端子を1個削減できる
ことからモータ駆動装置を内蔵した半導体集積回路の小
型化と外付部品の削減が可能である。
【0018】次に、本発明の第2の実施例におけるモー
タ駆動装置について、図2を参照しながら説明する。図
2は本発明の第2の実施例におけるモータ駆動装置の回
路構成図であり、三相全波モータを駆動するモータ駆動
装置の構成を示すものである。図2において、1は比較
器、2は通電切替回路、3、4、5はモータの回転子の
回転によって発生する回転磁界を検出するホール素子、
6は後述のモータ用巻線9、10、11の電流に対応し
た電圧降下を発生する電流検出抵抗、7は電源電圧端
子、8はトルク指令入力端子、9、10、11はモータ
用巻線である。12、13、14はNPN出力トランジ
スタ、15、16、17はPNP出力トランジスタであ
り、各コレクタに接続されたモータ用巻線9、10、1
1に駆動電流を与える。18、19、20はベース・エ
ミッター間がNPN出力トランジスタ12、13、14
のベース・エミッター間と各々共通接続されたセンサー
用トランジスタである。比較器1の反転入力端子にはト
ルク指令入力端子8からモータ用巻線9、10、11に
流す所望の電流に対応した入力電圧が与えられ、また非
反転入力端子には電流検出抵抗6で発生した電流検出電
圧が与えられる。比較器1は入力電圧と電流検出電圧と
を比較し増幅して誤差信号として出力する。ホール素子
3、4、5は、モータの回転軸に対して電気角で互いに
120度の位置に配置され、モータの回転磁界を検知し
ホール素子信号HU 、HV 、HW を出力する。通電切替
回路2は、モータの回転磁界の変化を検知したホール素
子信号HU 、HV 、HW に応じてモータ用巻線9、1
0、11の各相ごとに誤差信号を切替え、NPN出力ト
ランジスタ12、13、14およびPNP出力トランジ
スタ15、16、17の各ベースに120度の通電角で
切替えられた駆動信号として与える。NPN出力トラン
ジスタ12、13、14およびPNP出力トランジスタ
15、16、17の各コレクタには各モータ用巻線9、
10、11が接続され、通電切替回路2の出力信号で1
20度の通電角ごとに順次導通する。センサー用トラン
ジスタ18、19、20は、各ベース・エミッター間が
NPN出力トランジスタ12、13、14の各ベース・
エミッター間と共通接続されており、NPN出力トラン
ジスタ12、13、14のコレクタ電流の所定比のコレ
クタ電流で導通し、かつ各コレクタの共通接続点には電
流検出抵抗6が接続されている。
【0019】以上のように構成された本実施例のモータ
駆動装置について、以下その動作を説明する。なお、図
3は第2の実施例におけるモータ駆動装置の各点の信号
波形図である。
【0020】まず、モータ用巻線9、10、11に流す
所望の電流に対応した入力電圧をトルク指令入力端子8
より比較器1の非反転入力端子に入力すると、比較器1
はその入力電圧を増幅して出力する。次に通電切替回路
2がホール素子3、4、5で得られたホール素子信号H
U 、HV 、HW に応じて比較器1の出力を切り替えてN
PN出力トランジスタ12、13、14に駆動信号U
d 、Vd 、Wd として、またPNP出力トランジスタ1
5、16、17に駆動信号Uu 、Vu 、Wu として与え
る。そして、NPN出力トランジスタ12、13、14
およびPNP出力トランジスタ15、16、17は駆動
信号Ud 、Vd 、Wd およびUu 、Vu 、Wu に応じて
導通し、モータ用巻線9、10、11に巻線電流IU
V 、IWを流し駆動する。また、センサー用トランジ
スタ18、19、20はNPN出力トランジスタ12、
13、14と電流ミラー結合しているので、モータ用巻
線9、10、11に比例した電流IRCS を電流検出抵抗
6に流す。電流検出抵抗6は電流に比例した電流検出電
圧を発生し、その電流検出電圧は比較器1に帰還する。
比較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較して両者が
同じになるようにNPN出力トランジスタ12、13、
14およびPNP出力トランジスタ15、16、17を
駆動する。このようにして、入力電圧に応じた電流がモ
ータ用巻線9、10、11を流れることになる。
【0021】以上のように本実施例によれば、三相全波
モータのモータ用巻線9、10、11を120度の通電
角を持って順次通電させ、三相のモータ用巻線9、1
0、11間で駆動電流の均一化を図ることができ、しか
もNPN出力トランジスタ12、13、14と並列に設
けたセンサー用トランジスタのコレクタ回路に挿入され
た電流検出抵抗6を用いて電流検出を行っており、モー
タ用巻線9、10、11の電流経路はNPN出力トラン
ジスタ12、13、14およびPNP出力トランジスタ
15、16、17との直列回路となり、電源電圧に対す
るモータ用巻線9、10、11の印加電圧の割合を大き
くすることができ、低電源電圧で動作する三相全波のモ
ータ駆動装置が実現できる。
【0022】次に、本発明の第3の実施例におけるモー
タ駆動装置について、図4を参照しながら説明する。図
4は本発明の第3の実施例におけるモータ駆動装置の回
路構成図であり、三相全波モータを駆動するモータ駆動
装置の構成を示すものである。図4において、1は比較
器、2は通電切替回路、3、4、5はモータの回転子の
回転によって発生する回転磁界を検出するホール素子、
6は後述のモータ用巻線9、10、11の電流に比例し
た電流検出電圧を発生する電流検出抵抗、7は電源電圧
端子、8はトルク指令入力端子、9、10、11はモー
タ用巻線である。12、13、14はNPN出力トラン
ジスタ、15、16、17はPNP出力トランジスタで
各コレクタに接続されたモータ用巻線9、10、11に
駆動電流を与える出力トランジスタである。18、1
9、20はベース・エミッター間がNPN出力トランジ
スタ12、13、14のベース・エミッター間と各々共
通接続されたセンサー用トランジスタである。これらは
図2の構成で用いたものとほぼ同じであり、モータ用巻
線9、10、11の接続のみが異なる。このリング状の
接続は三相モータの場合”デルタ結線”と呼ばれ、低電
源電圧での使用に有効である。
【0023】比較器1の反転入力端子にはトルク指令入
力端子8からモータ用巻線9、10、11に流す所望の
電流に対応した入力電圧が与えられ、また非反転入力端
子には電流検出抵抗6で発生した電流検出電圧が与えら
れる。比較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較し増
幅して誤差信号として出力する。ホール素子3、4、5
は、モータの回転軸に対して電気角で互いに120度の
位置に配置され、モータの回転磁界を検知しホール素子
信号HU 、HV 、HW を出力する。通電切替回路2は、
モータの回転磁界の変化を検知したホール素子信号H
U 、HV 、HW に応じて、モータ用巻線9、10、11
の各相ごとに誤差信号を切替え、NPN出力トランジス
タ12、13、14およびPNP出力トランジスタ1
5、16、17の各ベースに120度の通電角で切替え
られた駆動信号として与える。NPN出力トランジスタ
12、13、14およびPNP出力トランジスタ15、
16、17は、各コレクタに各々モータ用巻線9、1
0、11が接続され、通電切替回路2の出力信号で12
0度の通電角ごとに順次導通する。センサー用トランジ
スタ18、19、20は、各ベース・エミッター間がN
PN出力トランジスタ12、13、14の各ベース・エ
ミッター間と各々共通接続されており、NPN出力トラ
ンジスタ12、13、14のコレクタ電流の所定比のコ
レクタ電流が流れる。またセンサー用トランジスタ1
8、19、20の各コレクタは共通接続されており、そ
のコレクタの共通接続点に電流検出抵抗6が接続されて
いる。
【0024】以上のように構成された本実施例のモータ
駆動装置について、以下その動作を図4とともに図3に
示すモータ駆動装置の各点の信号波形図を参照しながら
説明する。まず、モータ用巻線9、10、11に流す所
望の電流に対応した入力電圧をトルク指令入力端子8よ
り比較器1の非反転入力端子に入力すると比較器1はそ
の入力電圧を増幅して出力する。次に通電切替回路2が
ホール素子3、4、5で得られたホール素子信号HU
V 、HW に応じて比較器1の出力を切り替え、NPN
出力トランジスタ12、13、14に駆動信号Ud 、V
d 、Wd として、またPNP出力トランジスタ15、1
6、17に駆動信号Uu 、Vu 、Wu として与える。そ
して、NPN出力トランジスタ12、13、14および
PNP出力トランジスタ15、16、17は駆動信号U
d 、Vd 、Wd およびUu 、Vu、Wu に応じて導通
し、モータ用巻線9、10、11に巻線電流IU 、I
V 、I W を流し駆動する。また、センサー用トランジス
タ18、19、20はNPN出力トランジスタ12、1
3、14と電流ミラー結合しているので、モータ用巻線
9、10、11に比例した電流IRCS を電流検出抵抗6
に流す。電流検出抵抗6は電流に比例した電流検出電圧
を発生し、その電流検出電圧は比較器1に帰還する。比
較器1は入力電圧と電流検出電圧とを比較して両者が同
じになるようにNPN出力トランジスタ12、13、1
4およびPNP出力トランジスタ15、16、17を駆
動する。このようにして、入力電圧に応じた電流がモー
タ用巻線9、10、11を流れることになる。
【0025】以上のように本実施例によれば、三相全波
モータのモータ用巻線9、10、11を120度の通電
角を持って順次通電させ、三相のモータ用巻線間で駆動
電流の均一化を図ることができ、しかもNPN出力トラ
ンジスタ12、13、14と並列に設けたセンサー用ト
ランジスタ18、19、20のコレクタ回路に挿入され
た電流検出抵抗6を用いて電流検出を行っており、モー
タ用巻線9、10、11の電流経路がNPN出力トラン
ジスタおよびPNP出力トランジスタ12、13、1
4、15、16、17、18と直列回路となることか
ら、電源電圧に対するモータ用巻線9、10、11の印
加電圧の割合を大きくすることができ低電源電圧で動作
する三相全波のモータ駆動装置が実現できる。
【0026】なお、以上の実施例においてモータを三相
半波モータまたは全波モータとしたが、2つ以上の相を
持つ複数相のブラシレスモータでもよい。またセンサー
用トランジスタ18、19、20はPNP出力トランジ
スタ15、16、17と電流ミラー結合してもよい。さ
らに全トランジスタはバイポーラ型、MOS型のいずれ
でもよい。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明は、n相モータのモ
ータ用巻線を順次通電させ、n相のモータ用巻線間で駆
動電流の均一化を図ることができ、しかも出力トランジ
スタと並列に設けたセンサー用トランジスタのコレクタ
回路に挿入した電流検出抵抗を用いて電流検出を行って
おり、モータ用巻線の電流経路は出力トランジスタとの
直列回路となり電源電圧に対する巻線の印加電圧の割合
を大きくすることができるため、低電源電圧で大きな駆
動トルクが得られ、モータを円滑に回転させることので
きるモータ駆動装置を実現できるものである。
【0028】また、このようにして電源利用効率を高め
ることによって、同じ電源電圧で駆動するのであれば巻
線を細くしてモータの小型化を図ることができ、同じ抵
抗値の巻線を駆動するのであれば大きな電流を流せる分
だけモータのトルクを高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるモータ駆動装置
の回路構成図
【図2】本発明の第2の実施例におけるモータ駆動装置
の回路構成図
【図3】同モータ駆動装置の各点の信号波形図
【図4】本発明の第3の実施例におけるモータ駆動装置
の回路構成図
【図5】従来のモータ駆動装置の回路構成図
【図6】三相半波モータ駆動装置の各点における信号波
形図
【符号の説明】
1 比較器 2 通電切替回路 6 電流検出抵抗(抵抗) 9、10、11 モータ用巻線 12、13、14 出力トランジスタ 18、19、20 センサー用トランジスタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が共通接続されたn(nは2以上の
    整数)相のモータ用巻線と、前記モータ用巻線の他端に
    コレクタが各々接続されたn個の出力トランジスタと、
    前記各出力トランジスタと電流ミラー結合されたn個の
    センサー用トランジスタと、前記各センサー用トランジ
    スタのコレクタを共通接続した点に接続された抵抗と、
    前記抵抗の端子間電圧とトルク指令信号とを比較し誤差
    信号を出力する比較器と、前記誤差信号をモータマグネ
    ットの回転磁界の変化に応じて各相ごとに切り替え前記
    n個の出力トランジスタの各ベースに与える通電切替回
    路とを備えたモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 リング状に接続されたn(nは2以上の
    整数)相のモータ用巻線と、前記モータ用巻線の各接続
    点にコレクタが各々接続されたn個の出力トランジスタ
    と、前記各出力トランジスタと電流ミラー結合されたn
    個のセンサー用トランジスタと、前記各センサー用トラ
    ンジスタのコレクタの共通接続点に接続された抵抗と、
    前記抵抗の両端の電圧とトルク指令信号とを比較し誤差
    信号を出力する比較器と、前記誤差信号をモータマグネ
    ットの回転磁界の変化に応じて各相ごとに切り替え前記
    n個の出力トランジスタの各ベースに与える通電切替回
    路とを備えたモータ駆動装置。
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