JP2513578Y2 - 電子整流子直流モ―タ - Google Patents

電子整流子直流モ―タ

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JP2513578Y2
JP2513578Y2 JP8690091U JP8690091U JP2513578Y2 JP 2513578 Y2 JP2513578 Y2 JP 2513578Y2 JP 8690091 U JP8690091 U JP 8690091U JP 8690091 U JP8690091 U JP 8690091U JP 2513578 Y2 JP2513578 Y2 JP 2513578Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は電子整流子直流モータに
関するものであって、特に駆動回路部の省電力化に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術について図3、図4を基に説明
する。図3は、従来の電子整流子直流モータの要部のブ
ロック図である。図3にはモータの回転子磁石やシャフ
トなど駆動回路に直接接続されない部分は示してない
が、同図中、Aはモータの機構部の一部であり、モータ
の固定子巻線及びモータの周波数発電機(以下、FGと
表す。)を示している。ここで説明に使用する電子整流
子直流モータは、機構部と駆動回路部とからなり、機構
部は固定子巻線1、2、3と、4極に着磁した前記回転
子磁石(図示せず)と、シャフトと、前記回転子磁石の
近傍に設置された周波数発電機5等からなり、前記固定
子巻線の一端は接続点10で共通に接続されている。
【0003】一方駆動回路部は、回転子磁石の回転角検
出用の3個のホール素子を含む位置検出手段4と、その
出力電圧V11、V12、V13が印加される論理回路70
と、複数のバッファからなり前記論理回路70の出力電
圧V41、V42、V43、V44、V45、V46が印加されるバ
ッファ集積回路(以下、バッファICと表す。)60
と、前記3相の固定子巻線が接続され6個のトランジス
タからなる出力増幅回路Bと、前記FG5の出力信号周
波数を電圧に変換する周波数ー電圧変換器(以下、FV
変換器と表す。)6と、前記FV変換器6の出力が印加
される誤差増幅回路57と、この誤差増幅回路57の出
力が印加される電源回路8等を備えている。
【0004】前記誤差増幅回路57の出力端子59の電
圧V59が前記電源回路8の入力端子に印加されてい
る。前記出力増幅回路Bは、PNPトランジスタとNP
Nトランジスタを組にした3組(6個)のトランジスタ
11乃至16で構成されていて、前記PNPトランジス
タ11、13、15のエミッタは、第1の電圧源の陽極
に接続され、前記NPNトランジスタ12、14、16
のエミッタは、前記第1の電圧源の陰極に接続されてお
り、例えば前記トランジスタ11のコレクタと前記トラ
ンジスタ12のコレクタは、接続点1Cで接続されて第
1の組トランジスタを構成している。前記接続点1Cに
は、前記固定子巻線1の他端が接続されている。
【0005】前記トランジスタ13、14は、同様に接
続点2Cで接続されて第2の組トランジスタを構成して
おり、この接続点2Cには同様に前記固定子巻線2の他
端が接続され、前記トランジスタ15、16は同様に第
3の組トランジスタを構成し、その接続点3Cには前記
固定子巻線3の他端が接続されている。前記3個の固定
子巻線のそれぞれの一端は、前記した通り接続点10で
共通に接続されている。
【0006】前記トランジスタ11、12、13、1
4、15、16のベース11B、12B、13B、14
B、15B、16Bには、前記バッファIC60の出力
が抵抗61、62、63、64、65、66を介してそ
れぞれ印加されている。前記PNPトランジスタ11、
13、15のエミッタは共通に接続され、その共通接続
点17Cには、前記電源回路8の出力端子17より電圧
VCCが供給されている。また前記NPNトランジスタ
12、14、16のエミッタは共通に接続され、その共
通接続点18Cは、前記電源回路8の陰極端子18に接
続されている。
【0007】前記FV変換器6では、前記FG5からの
信号が入力され、前記モータの回転速度に応じた直流電
圧が出力される。前記誤差増幅回路57では、所定の回
転速度と現在の回転速度との比較が行われその誤差に応
じた信号V59が端子59に出力される。前記電源回路
8では、前記信号V59が印加され、前記電圧VCCが
端子17に出力され、前記出力増幅回路Bに供給され
る。前記電源電圧VCCは、例えば前記モータの回転速
度が小さい時は大きくなり、回転速度が大きい時は小さ
くなるように制御されて、前記モータが定速制御される
ようになっている。
【0008】前記位置検出手段4は、前記回転子磁石の
回転角を検出するためのもので、前記回転子磁石の近傍
に設けられた3個のホール素子と波形成形回路からなっ
ている。前記ホール素子は、電気角で略2/3π(rad
)ずつ離して配置され、従って前記位置検出手段4の
出力V11、V12、V13は、2/3πずつ位相がず
れた矩形波となっている。前記論理回路70と前記バッ
ファIC60と前記位置検出手段4には、第2の電圧V
Bが供給されている。前記論理回路70は、前記モータ
の各固定子巻線に適当なタイミングで間欠的に通電する
ための制御信号V41乃至V46を、前記位置検出手段
4の出力を演算して生成するためのもので、1チップマ
イコンに内蔵されている。
【0009】前記のように、論理回路70には前記位置
検出手段4の出力が印加され、前記論理回路70の出力
端子71、72、73、74、75、76の出力電圧V
41、V42、V43、V44、V45、V46は、前
記バッファIC60に印加される。このバッファIC6
0の入出力信号の関係は、略同位相、同レベルである。
前記バッファIC60の出力信号は、それぞれ抵抗6
1、62、63、64、65、66を介して前記トラン
ジスタ11、12、13、14、15、16のベースに
それぞれ印加されている。前記論理回路70とバッファ
IC60の出力信号は、H,又はLの2レベルのみ取り
得る。ここに、Hレベルは略電源電圧VB,Lレベルは
略0である。
【0010】図4は、本モータの各部信号波形を示すタ
イムチャートであって、横軸は、前記回転子磁石の回転
角を電気角で表したものである。図4に示した「HG出
力」は、前記位置検出手段4に含まれる3個のホール素
子の3つの出力を表し、「論理回路出力」は、前記論理
回路70の出力電圧V41、V42、V43、V44、V45、V
46を表しており、それらの電圧レベルは略VBか0であ
る。前記V41、V43、V45は略 2π/3ずつ位相のずれた
矩形波であり、同様にV42、V44、V46も略 2π/3ずつ
位相のずれた矩形波である。前記バッファIC60の出
力は、前記論理回路70の出力と略同位相、同レベルで
ある。
【0011】「固定子巻線電流」は、図3に於ける固定
子巻線1、2、3の電流I1、I2、I3を表してお
り、電流の極性は前記共通接続点10に向かって流れる
電流を正としてある。前記各巻線には、断続的に正負両
方向の電流が流れ、3相の巻線の内のいずれか2相に通
電されている。この制御は、一定の振幅の固定子巻線電
流に於いて最大のトルクを得るために、またトルクむら
を最小に抑えるために行われるのであるが、詳細な説明
は省略する。
【0012】図3に於いて、前記出力増幅回路Bの6個
のトランジスタは、スイッチの役目をしている。トラン
ジスタのベース電流が十分に大きい時は、トランジスタ
はONとなりそのコレクタ抵抗は小さく、コレクタ、エ
ミッタ間の飽和電圧は小さくなる。しかしトランジスタ
のベース電流が不十分で、トランジスタのコレクタ、エ
ミッタ間を飽和出来ない場合は、このスイッチングトラ
ンジスタによる電圧ロスが大きくなり、トランジスタの
コレクタ損失が大となってトランジスタを破壊する事も
あるので、トランジスタのベース電流は、十分大きく設
定されている。
【0013】図3に示したモータでは、起動時或いは回
転時でも何等かの原因で回転速度が所定値より小さい場
合に、前記電源電圧VCCが高くなるように駆動回路部
が設定されている。例えば、起動時に於いては前記電源
電圧VCCは最大となり、モータの逆起電力が発生して
いないので、前記電圧VCCは殆どモータの固定子巻線
に加えられることとなる。モータの回転速度nと固定子
巻線の一相当たりの抵抗Rと固定子巻線電流Iと前記電
圧VCCの関係は次のようになる。但しトランジスタの
飽和コレクタ抵抗は十分小さいものとし、kは比例定数
とする。 VCC=2RI+kn
【0014】即ち起動時には略 VCC/2R の大き
さの固定子巻線電流が流れる。起動時の一例として、V
CC=5.0V(ボルト)、R=2.5Ω(オーム)と
すれば、起動電流は、1.0A(アンペア)である。こ
の時前記スイッチングトランジスタのコレクタ、エミッ
タ間飽和電圧を十分小さくするには、通常のパワートラ
ンジスタでベース電流は50mA程度の大きさにする必
要がある。
【0015】一方モータが定常回転をしている場合の一
例として、kn=2.0Vとし、前記電流Iを0.1A
とすれば、R=2.5Ωであるから、前記VCCは 0.1*2.5*2+2.0=2.5(V) となり、トランジスタの電流増幅率(以下,Hfeと表
す。)を100とすれば、トランジスタのベース電流
は、1mAの数倍で良く、例えば3mA程度で良い。
ベース電流を大きくすればコレクタ抵抗が小さくなる
が、この場合コレクタ電流が小さいので、ある程度コレ
クタ抵抗が大きくてもその悪影響は小さい。即ちコレク
タ、エミッタ間の電圧は比較的小さいし、コレクタ損失
も比較的小さくトランジスタを破壊する虞はない。
【0016】図3に示した抵抗61乃至66の抵抗値
は、前記のようにモータの起動時に十分なベース電流を
流せるように設定されている。前述した起動時の例で
は、前記電源電圧VBを5ボルトとすれば、前記トラン
ジスタのエミッタ、ベース間の電圧を0.7Vとすれ
ば、ベース抵抗は、 (5ー0.7)/0.05=86(Ω) となり、略86(Ω)となる。前記の値のベース抵抗を
採用した場合、起動時に於いては、いずれかのPNPト
ランジスタにベース電流が略50mA流れ、いずれかの
NPNトランジスタにベース電流が略50mA流れ、合
わせて100mAのベース電流が流れる。
【0017】また定常回転時に於いては、前記電源電圧
VCCを2.5(V)とし、PNPトランジスタのエミ
ッタ、ベース間電圧を略0.6Vとすれば、いずれかの
PNPトランジスタに流れるベース電流は、略 (2.5−0.6)/86=22(mA) であり、NPNトランジスタのエミッタ、ベース間電圧
を0.6Vとすれば、いずれかのNPNトランジスタに
流れるベース電流は、略 (5−0.6)/86=51mA であり、合わせて73mAのベース電流が流される。
【0018】前記したように、モータの定常回転時に於
いては、ベース電流は、PNPトランジスタ用に3mA
程度、NPNトランジスタ用に3mA程度、合わせて略
6mAを供給すれば十分である。しかるに、実際には略
73mAが流れてしまい、電源を無駄に消費することに
なって、電源としてバッテリを使用する場合に於いて
は、バッテリの連続使用時間を短縮させてしまう等の問
題を有していた。
【0019】
【考案が解決しようとする課題】前記したように、従来
の電子整流子直流モータに於いては、その駆動回路部
で、電圧源と固定子巻線の間に設けられたスイッチング
用トランジスタのベース電流が、トランジスタのコレク
タ電流の大きさに無関係に供給されていたため、定常回
転時には必要以上に大きなベース電流が流れ、このベー
ス電流による電源損失が大きく、バッテリ駆動の場合、
バッテリの使用可能な時間が短縮されてしまうと言う問
題があった。本考案の主目的は、モータの定常回転時に
於ける駆動回路部の消費電力を低減することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記問題点を
解決するために、モータの回転速度によって制御される
電圧電源を有し、多相の固定子巻線と回転子磁石と回転
速度検出手段と回転角検出手段とを有し、前記多相の固
定子巻線のそれぞれの一端を共通に接続し、他端をトラ
ンジスタのコレクタ〜エミッタ路を介して前記電圧電源
の陽極と陰極にそれぞれ接続した電子整流子直流モータ
であって、前記固定子巻線の通電のタイミングを制御す
る通電制御信号を生成する論理回路の複数の出力を、複
数のバッファからなる動作非動作の制御が可能な第1の
バッファICと第2のバッファICとにそれぞれ入力
し、前記第1のバッファICの出力端子を前記トランジ
スタの各ベースに抵抗を介して接続し、前記第2のバッ
ファICの出力端子を前記トランジスタの各ベースに抵
抗を介して接続して、前記モータの回転速度が所定値よ
り大か、小かに応じて、前記2個のバッファICの内の
一方のみ、或いは両方を、動作状態か非動作状態かに反
転させるように構成した。
【0021】
【実施例】本考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。図1は、本案の電子整流子直流モータの要部のブロ
ック図である。図1にはモータの回転子磁石やシャフト
など駆動回路部に直接接続されない部分は示してない
が、同図中、Aはモータの機構部の一部であり、モータ
の固定子巻線及びモータの周波数発電機(以下、FGと
表す。)を示している。ここで説明に使用する電子整流
子直流モータは、従来の電子整流子直流モータの説明で
使用したものと同一のものであって、機構部と駆動回路
部とからなり、機構部は固定子巻線1、2、3と、4極
に着磁した前記回転子磁石(図示せず)と、シャフト
と、前記回転子磁石の近傍に設置された周波数発電機5
等からなり、前記固定子巻線の一端は接続点10で共通
に接続されている。
【0022】一方駆動回路部は、回転子磁石の回転角検
出用の3個のホール素子を含む位置検出手段4と、その
出力電圧V11、V12、V13が印加される論理回路40
と、複数のバッファからなり前記論理回路40の出力電
圧V41、V42、V43、V44、V45、V46が印加されるバ
ッファ集積回路(以下、バッファICと表す。)20、
30と前記3相の固定子巻線が接続され6個のトランジ
スタからなるた出力増幅回路Bと、前記FG5の出力信
号周波数を電圧に変換する周波数ー電圧変換器(以下、
FV変換器と表す。)6と、前記FV変換器6の出力が
印加される誤差増幅回路7と、この誤差増幅回路7の出
力が印加される電源回路8等を備えている。
【0023】前記出力増幅回路Bについて、またこの出
力回路Bと前記固定子巻線との接続については、従来技
術の説明で述べた通りであるから説明を省略する。前記
PNPトランジスタ11、13、15のベース11B、
13B、15Bには、前記バッファIC20の出力が抵
抗21、23、25を介してそれぞれ印加されると共
に、前記バッファIC30の出力が抵抗31、33、3
5を介してそれぞれ印加されている。前記NPNトラン
ジスタ12、14、16のベース12B、14B、16
Bには、前記バッファIC20の出力が抵抗22、2
4、26を介してそれぞれ印加されると共に、前記バッ
ファIC30の出力が抵抗32、34、36を介してそ
れぞれ印加されている。
【0024】前記FV変換器6では、前記FG5からの
信号が入力され、前記モータの回転速度に応じた直流電
圧が出力される。前記誤差増幅回路7では、所定の回転
速度と現在の回転速度との比較が行われその誤差に応じ
た信号V9が第1の出力端子9に出力されると共に、前
記論理回路40を制御するための制御信号V19が第2
の出力端子19に出力される。前記電源回路8では、前
記信号V9が入力され、前記電圧V9により制御された
電圧VCCが出力端子17に出力され、前記出力増幅回
路Bに供給される。前記電源電圧VCCは、例えば前記
モータの回転速度が小さい時は大きくなり、回転速度が
大きい時は小さくなるように制御されていて、前記モー
タが定速制御されている。
【0025】前記誤差増幅回路7の第2の出力端子19
の電圧V19は、例えば、モータの回転速度が所定値の
90%以下では5ボルト、90%を越えると0ボルトに
なるようになっていて、この電圧V19は、前記論理回
路40の制御端子47に印加されている。前記論理回路
40の出力端子48は、前記バッファIC20の制御端
子27に接続されると共に、インバータ38を介して前
記バッファIC30の制御端子37に接続されている。
【0026】前記バッファIC20は、その制御端子2
7の電圧V27がHレベルでは、通常の動作状態とな
り、前記電圧V27がLレベルでは、非動作状態とな
り、出力インピーダンスが極めて高くなり、前記抵抗2
1乃至26には、電流が流れない。 前記バッファIC
30についても前記バッファIC20と同様であるが、
前記インバータの影響により、制御端子37の電圧V3
7は、前記電圧V27のレベルとは逆になっている。し
たがって、前記2個のバッファICは、いずれか一方の
みが動作状態になっている。
【0027】前記論理回路40の制御端子47の電圧V
47と前記電圧V48とは、同相、同レベルになるよう
に回路が構成されている。ここに、前記バッファIC2
0に接続された抵抗21乃至26は、モータの起動時に
前記出力増幅回路Bのトランジスタに必要十分なベース
電流が流せるような値に設定される。また、前記バッフ
ァIC30に接続されている抵抗31乃至36は、モー
タの定常回転時に前記出力増幅回路Bのトランジスタに
必要十分なベース電流が流せるような値に設定される。
【0028】例えば、前記バッファIC20の電源電圧
VB=5.0V、固定子巻線1相分の抵抗値R=2.5
Ω(オーム)とし、モータの起動時に前記電圧VCC=
5.0V(ボルト)とすれば、前記固定子巻線の起動電
流は、1.0A(アンペア)である。この時トランジス
タのコレクタ、エミッタ飽和電圧を十分小さくするに
は、ベース電流は50mA程度の大きさにする必要があ
る。このことから、前記トランジスタのエミッタ、ベー
ス間電圧を0.7ボルトとすれば,前記抵抗21乃至2
6の抵抗値は、略 (5ー0.7)/0.05 =86 (Ω) となる。
【0029】一方定常回転時の一例として、前記逆起電
力kn=2.0Vとし、前記固定子巻線の電流Iを0.
1A、前記トランジスタのエミッタ、ベース間電圧を
0.6Vとすれば、R=2.5Ωであるから、前記VC
Cは、 0.1*2.5*2+2.0=2.5V となり、前記トランジスタの電流増幅率を100とすれ
ば、トランジスタのベース電流は、1mAの数倍が適当
値である。例えばこのベース電流を3mAに設定する
と、前記抵抗31、33、35は、略 (2.5−0.6)/0.003=633 (Ω) となる。また前記抵抗32、34、36は、略 (5−0.6)/0.003=1467 (Ω) となる。
【0030】上記のように、本案の電子整流子直流モー
タによれば、モータの起動時に於いては、駆動回路部の
出力増幅器Bの1個のトランジスタのベース電流は例え
ば略50mA、定常回転時に於いては例えば略3mAと
なっていて、不要な電流がトランジスタのベースに流れ
ない。前記バッファIC20、または30のいずれか一
方を動作状態にし、他方を非動作状態にするための制御
信号V19は、前記誤差増幅回路7で生成される。例え
ば、モータの回転速度が所定速度の90%以下の時はV
19はHレベル、90%を越えたらLレベルになるように
設定する。モータの定常回転時の速度が余り変動しない
モータに於いては、前記切り替えポイントを95%程度
にとっても差支えない。
【0031】図2は、モータの起動後の時間とベース電
流の関係を示す図である。横軸は時間を表し、縦軸は出
力増幅回路のトランジスタの総ベース電流を表してい
る。このモータは、起動後TS時間後に定常回転速度の
90乃至95%に達し、それ以降は、ベース電流が急減
していることを示している。モータの定常回転時にトラ
ンジスタの全ベースに流れる電流は、前記の例によれ
ば、従来の駆動回路部では略73mA、本案の駆動回路
部では3mAであって、電源電流は略70mA減少し
た。
【0032】尚、図1に示した実施例では、2個のバッ
ファICのいずれか一方のみが動作状態で、他方のバッ
ファICは、非動作状態になるように回路が構成されて
いたが、例えば、起動時のようにモータの回転速度が小
なる時は2個のバッファICを動作状態にし、定常回転
時に於いてはいずれか一方のバッファICのみが動作状
態になるようにしても、前記抵抗21乃至26、31乃
至36を適当な値に設定すれば同様な効果が得られるこ
とは明らかである。
【0033】
【考案の効果】本考案になる電子整流子モータによれ
ば、定常回転時の駆動回路部の消費電力を従来より大巾
に低減出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の電子整流子直流モータの要部のブロッ
ク図である。
【図2】モータの起動後の時間とベース電流の関係を示
す図である。
【図3】従来の電子整流子直流モータの要部のブロック
図である。
【図4】回転子磁石の回転角と各部信号波形の関係を示
す図である。
【符号の説明】
1、2、3 固定子巻線 4 位置検出手段 5 FG 6 周波数ー電圧変換器 7 誤差増幅回路 8 電源回路 11、12、13、14、15、16スイッチングトラ
ンジスタ 17 電圧電源の陽極端子 18 電圧電源の陰極端子 20、30 バッファIC 40 論理回路 A モータ機構部の一部 B 出力増幅回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転速度によって制御される電圧
    電源を有し、多相の固定子巻線と回転子磁石と回転速度
    検出手段と回転角検出手段とを有し、前記多相の固定子
    巻線のそれぞれの一端を共通に接続し、他端をトランジ
    スタのコレクタ〜エミッタ路を介して前記電圧電源の陽
    極と陰極にそれぞれ接続した電子整流子直流モータであ
    って、前記固定子巻線の通電のタイミングを制御する通
    電制御信号を生成する論理回路の複数の出力を、複数の
    バッファからなる動作非動作の制御が可能な第1のバッ
    ファICと第2のバッファICとにそれぞれ入力し、前
    記第1のバッファICの出力端子を前記トランジスタの
    各ベースに抵抗を介して接続し、前記第2のバッファI
    Cの出力端子を前記トランジスタの各ベースに抵抗を介
    して接続して、前記モータの回転速度が所定値より大
    か、小かに応じて、前記2個のバッファICの内の一方
    のみ、或いは両方を、動作状態か非動作状態かに反転さ
    せたことを特徴とする電子整流子直流モータ。
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