JPH06287578A - 含フッ素芳香族潤滑オイル - Google Patents

含フッ素芳香族潤滑オイル

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JPH06287578A
JPH06287578A JP5101804A JP10180493A JPH06287578A JP H06287578 A JPH06287578 A JP H06287578A JP 5101804 A JP5101804 A JP 5101804A JP 10180493 A JP10180493 A JP 10180493A JP H06287578 A JPH06287578 A JP H06287578A
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JP
Japan
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oil
refrigerant
lubricating oil
hfc
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Withdrawn
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JP5101804A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sanechika
健一 実近
Chiho Ikeda
ちほ 池田
Masanori Ikeda
池田  正紀
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ化アルカン系冷媒との相溶性に優れた潤
滑剤の提供。 【構成】 一般式〔I〕で表わされる含フッ素芳香族化
合物からなる潤滑油。 【化1】 R(Rf)n ・・・・〔I〕 〔但し、Rは炭素数6〜60個のn価の芳香族基を示
す。n=1〜4の整数、Rf=フルオロカーボン基又は
その部分置換体、Rf中の炭素原子数=1〜25、Rf
中のフッ素原子数/炭素原子数の比=0.6以上〕 【効果】 幅広い温度範囲でフッ化アルカン系冷媒と良
好な相溶性、かつ安定性、低吸湿性等の物性に優れ、非
常に優れた潤滑特性を有しているため、冷凍機用並びに
一般の潤滑油に有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフッ化アルカン系冷媒と
の相溶性に優れた潤滑剤に関するものである。さらに詳
しくは、本発明は、環境保護の問題からCFC−12
(1,1−ジクロロ−1,1−ジフルオロメタン)やH
CFC−22(クロロジフルオロメタン)等の塩素原子
含有冷媒の代替品として有望なフッ化アルカン、好まし
くはハイドロフルオロエタン等のハイドロフルオロアル
カン、さらに好ましくはHFC−134a(1,1,
1,2−テトラフルオロエタン)を冷媒として使用する
冷凍システムに適したフッ化アルカン系冷媒との相溶性
に優れた潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、主にCFC−12がカーエアコン
用や冷蔵庫用の冷凍機の冷媒として、また、HCFC−
22がルームエアコン用の冷凍機の冷媒として使用され
ているが、オゾン層保護の立場から、CFC−12やH
CFC−22等の塩素含有冷媒に代替しうる冷媒の開発
が望まれていた。
【0003】代替冷媒としては、低級フッ化アルカン
(たとえば炭素数5以下のフッ化アルカン)が有望であ
るが、特に、ハイドロフルオロエタン等のハイドロフル
オロアルカンが好ましい。その中でも、HFC−134
aは、冷媒としてCFC−12に近い物性を持ってお
り、装置面での最小限の変更でCFC−12の代替品と
して使用することができるので特に有望である。また、
HFC−134aの異性体であるHFC−134(1,
1,2,2−テトラフルオロエタン)、HFC−152
a(1,1−ジフルオロエタン)、HCFC−22の代
替候補であるHFC−32(ジフルオロメタン)、HF
C−125(ペンタフルオロエタン)、やHFC−14
3a(1,1,1−トリフルオロエタン)等のフッ化ア
ルカンも同様に使用可能と考えられる。
【0004】以下にCFC−12代替の候補として考え
られているHFC−134aを例に挙げて説明する。
【0005】CFC−12を使用する冷凍システムで
は、コンプレッサー用の潤滑油として鉱油が使用されて
いる。CFC−12は塩素原子を含むため高い親油性を
有し、鉱油と広い温度範囲で相溶性を示すので、冷媒が
蒸発と凝縮を繰り返す冷凍システムでも冷媒と潤滑油が
分離することはない。
【0006】しかし、HFC−134aに代表される各
種フッ化アルカン系冷媒は、塩素原子を含まないため鉱
油と十分な相溶性がなく、潤滑油として鉱油を使用する
と、例えば、コンプレッサーで冷媒により潤滑油が置換
されてしまい、潤滑が不十分になったり、熱交換器の内
壁に潤滑油が付着して熱交換率が悪くなったりといっ
た、数々の重大な問題が発生する。
【0007】HFC−134a等のフッ化アルカンを冷
媒として用いる冷凍機用の潤滑油としては、少なくとも
0℃以下〜50℃以上の範囲、好ましくは−20℃以下
〜70℃以上の範囲、特に好ましくは−40℃以下〜9
0℃以上の範囲、あるいは、更にそれよりも広い温度範
囲でHFC−134a等のフッ化アルカンと相溶性を示
す必要がある。
【0008】これまでにHFC−134aと共に用いる
ためHFC−134aと相溶性の良好な潤滑油として、
各種のポリアルキレングリコール系化合物やポリエステ
ル系化合物が提案されている。例えば、米国特許第4,
755,316号明細書に開示されている、2つ以上の
水酸基を有するポリアルキレングリコール(特に、ポリ
オキシプロピレングリコール)は、相溶性を示す温度範
囲が広いとされている。しかしながら、その相溶性を示
す温度範囲は、潤滑油としてはまだ十分とは言えず、特
に、高温領域での相溶性の改良が必要である。
【0009】また、ポリオキシアルキレングリコール
は、潤滑油使用条件下での潤滑性が不十分であるし、ま
た、更に吸湿性が大きいため、水分の凍結、金属の腐
食、体積固有抵抗の低下(冷蔵庫等の密閉型冷凍機で問
題となる)等の問題が起こり易く、実用的に優れた冷凍
システム用潤滑油とは言えない。
【0010】また、特開平3−128991号公報、特
開平3−179091号公報等に開示されているポリエ
ステル系化合物もHFC−134aとの相溶性に優れて
いるとされているが、エステル基を含有するため吸湿性
が高く、また、加水分解等の分解を起こし易く、耐久性
に問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
低温領域から高温領域まで幅広い温度範囲でHFC−1
34a等のフッ化アルカンと良好な相溶性を示し、かつ
安定性、低吸湿性等の面で優れた特性を有する物質を開
発すべく鋭意検討した。
【0012】その結果、一般式〔I〕で表される構造を
有する含フッ素芳香族系化合物が、HFC−134a等
のフッ化アルカンとの相溶性が良好で、HFC−134
a等のフッ化アルカンを含有する冷媒を使用する冷凍シ
ステムの潤滑油として適していることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0013】従って、本発明の一つの目的は、CFC−
12やHCFC−22等の塩素原子含有冷媒の代替品と
して有望な冷媒であるHFC−134aなどのフッ化ア
ルカンと低温領域から高温領域まで幅広い温度で良好な
相溶性を示し、かつ冷凍システム用潤滑油として適した
特性を示す含フッ素芳香族化合物の冷凍システム用潤滑
剤としての新規な用途を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の一つの目的は、上記の
含フッ素芳香族化合物潤滑剤とフッ化アルカン系冷媒を
含有してなる冷凍システム用冷媒組成物を提供すること
にある。また、本発明の他の一つの目的は、上記の冷凍
システムにおいて用いるフッ化アルカン系冷媒に潤滑性
能を付与するために、含フッ素芳香族化合物および該含
フッ素芳香族化合物を含む潤滑油組成物を潤滑油として
用いる方法を提供することにある。
【0015】本発明に使用される式(I)で表されるフ
ッ素原子含有芳香族化合物は、フッ素原子含有率が低い
ので、含フッ素潤滑剤としては、製造コストが安いとい
うメリットがある。
【0016】また、式(I)の化合物は、フッ素原子含
有率が低いにもかかわらず、各種のフッ化アルカン系冷
媒と良好な相溶性を示すという驚くべき特性を示す。
【0017】本発明は、以上のような従来の冷凍機油に
関する知見からは全く予想されない一般式(I)の化合
物の特性の発見に基づき完成されたものである。
【0018】すなわち、本発明は、一般式〔I〕で表わ
される含フッ素芳香族化合物からなることを特徴とする
フッ化アルカン系冷媒との相溶性に優れた潤滑油。
【0019】 R−(Rf)n ・・・・〔I〕 〔但し、Rは炭素数6〜60個のn価の芳香族基を示
す。nは1〜4の整数を表す。Rfはフルオロカーボン
基、又はその部分置換体を表し、Rf中の炭素原子の数
は1〜25の範囲であり、かつRf中のフッ素原子の数
/炭素原子の数の比は0.6以上である。なお、nが2
以上の場合には、一般式〔I〕で表される化合物は複数
の種類のRf基より構成されていてもよい。〕を提供す
るものである。
【0020】上記したように、本発明は、ある種の含フ
ッ素芳香族化合物が驚くべきことに、HFC−134a
等のフッ化アルカンに対して極めて優れた相溶性を示
し、HFC−134a等のフッ化アルカンを冷媒とした
冷凍システム用の潤滑剤として有用であると云う新規な
知見によりなされるものである。
【0021】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0022】本発明に使用される式〔I〕中のRは炭素
数6〜60個、好ましくは6〜40個、さらに好ましく
は6〜30個のn価の芳香族基を示す。又、原料の入手
の容易さや合成のし易さを考慮すると、Rは炭素数6〜
20個のものが特に好ましい。
【0023】少くとも1個の芳香族環を含有する該芳香
族基は、炭素数50以下、好ましくは20以下、更に好
ましくは10以下であり且つ芳香族環を含まない置換基
によって置換されていてもよい。
【0024】また、式〔I〕のRで表わされる芳香族基
は、炭素数50以下、好ましくは20以下、更に好まし
くは10以下であり且つ芳香族環を含まない連結基によ
って連結されている少なくとも2個の芳香族環を含有し
てなることもできる。但し、該芳香族基中の少くとも1
個の芳香族環の炭素原子数の芳香族基全体の炭素原子数
に対する割合は、0.1以上、好ましくは0.2以上、
さらに好ましくは0.5以上であることが好ましい。
【0025】その置換基は1価の基、連結基は2価以上
の基であり、それらの例をまとめて示すと、アルキル
基、2〜4価の炭化水素基や2〜4価の脂環式炭化水素
基等の飽和炭化水素基、アリル基等の不飽和炭化水素
基、2−クロロエチル基等のハロゲン化炭化水素基、塩
素やフッ素等のハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、
カルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、カルボ
キシル基、カルボキシレート基、アミノ基、チオカルバ
メート基、アミド基、イミド基、ピリジン基、ピリミジ
ン基、ピペリジン基、トリアジン基、ホスフィン基、ベ
ンゾイミダゾール基、亜リン酸エステル基、トリアゾー
ル基、テトラゾール基、チアゾール基、チアジアゾール
基等の各種の置換基等を挙げることができる。
【0026】式〔I〕のRの具体例としては、例えば、
以下のようなものが挙げられる。
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】 式〔I〕におけるnの値は、Rの価数に依存するもので
あるものであり、合成の容易さ、適当な粘度範囲をとる
こと等の理由により、通常は、1〜4の範囲から選ばれ
る整数、好ましくは2、3、4から選ばれる整数、特に
好ましくは2である。
【0032】また、式〔I〕においてnが2以上である
場合には、複数のRfは同じでも異なっていてもよい。
式〔I〕において、Rfは炭素原子数が1〜25の非置
換または部分置換フルオロカーボン残基を表わす。
【0033】該フルオロカーボン残基とは、各種炭化水
素基の水素原子の一部あるいは全てがフッ素原子で置換
された構造の置換基を意味しており、その例としては例
えば飽和構造を有するフルオロアルキル基、不飽和構造
を有するフルオロアルケニル基、芳香核を有するフルオ
ロアリール基、あるいはフルオロアルアルキル基等が挙
げられるが、特にフルオロアルキル基及びフルオロアル
ケニル基は合成が容易で有用である。
【0034】また、Rfとしては、水素原子の1部また
は全部がフッ素で置換された炭化水素残基である上記フ
ルオロカーボン基のフッ素原子又は水素原子の一部が塩
素原子、臭素原子、ヨー素原子等のハロゲン原子、アミ
ノ基、ニトリル基、あるいは、アミド基、アシル基、カ
ルボキシル基等のカルボニル含有基など、冷凍機油の使
用条件下で安定な各種置換基で更に置換された部分置換
フルオロカーボン残基でも良いが、該部分置換フルオロ
カーボン残基のフッ素原子以外の置換基数が該置換フル
オロカーボン残基のフッ素原子またはフッ素原子及び水
素原子の総数の150%以下、好ましくは100%以下
である。上記部分置換フルオロカーボン残基の中でも、
フルオロクロロアルキル基は合成が容易でかつ良好な潤
滑特性を示すので好ましい。
【0035】また、Rfはパーフルオロポリエーテル構
造でも良い。なお、Rf中のフッ素原子の数/炭素原子
の数の比は、通常は、0.6以上、好ましくは1以上、
特に好ましくは1.5以上のものが使用される。Rf中
のフッ素原子の数/炭素原子の数の比が低すぎる場合に
は、フッ化アルカンとの相溶性が低くなるので好ましく
ない。
【0036】Rf中の炭素数は、通常は、1〜25の範
囲が、好ましくは1〜10の範囲が、更に好ましくは1
〜3の範囲である。Rf中の炭素数が25より多くなる
と、原料の入手あるいは合成が困難となるし、合成、精
製が煩雑になったり、また粘度が高くなりすぎるという
問題も起こるので好ましくない。
【0037】本発明に使用される一般式〔I〕で表され
る含フッ素芳香族化合物は、多様な方法で合成する事が
できる。
【0038】以下に、一般式〔I〕において、n=1の
場合の合成例を例示するが、n=2、3、4の場合も同
様の方法によって合成される。また、一般式〔I〕の物
質の合成法は、これらの方法に限定されるものではな
い。
【0039】
【化7】 以下に、本発明に使用される一般式〔I〕で表わされる
物質中のRfを例示するが、ここに示すRfの例は一般
式〔I〕の物質中のRfの例の一部であって、これに限
定されるものではない。
【0040】
【化8】 式〔I〕で表される化合物は、単独で、または複数の種
類を混合して、フッ化アルカンを含有する冷媒を使用し
た冷凍システム用の潤滑油として有利に使用することが
できる。さらに、式〔I〕で表される化合物は、他の潤
滑剤オイルと混合して使用することができる。
【0041】式〔I〕で表される化合物と混合して使用
できる他の潤滑オイルは、通常は、フッ化アルカン系冷
媒にある程度溶解性を示すものから選ばれ、例えば、パ
ーフルオロポリエーテルオイル、カルボキシル基、カル
ボキシレート基、アミド基、ケトン基やエステル基等の
カルボニル含有基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミド
基、エーテル基、ベンゾイミダゾール基、亜リン酸エス
テル基、ホスフィン基、ニトリル基、ホスホトリアジン
基あるいはトリアジン基等の極性置換基を含有するパー
フルオロエーテルオイル、クロロフルオロカーボン系オ
イル、ポリアルキレングリコール系オイル、エステル系
オイル、フッ素化シリコーンオイル等が挙げられ、これ
らの中から、式〔I〕の化合物との相溶性や得られる潤
滑油組成物の粘度あるいは潤滑特性等を考慮して適当な
種類のものが選択される。
【0042】式〔I〕で表わされる化合物を他の潤滑オ
イルと混合して使用する場合、式〔I〕で表わされる化
合物の量は、得られる潤滑油組成物の冷媒との相溶性や
該組成物の粘度等を考慮して選択されるが、通常は、該
潤滑油組成物全量に対して少なくとも0.1重量%以
上、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは50
重量%以上の範囲が使用される。
【0043】本発明の式〔I〕で表される化合物を単独
でフッ化アルカンを含有する冷媒を使用した冷凍機用の
潤滑油として使用する場合には、その粘度としては、通
常は、40℃における動粘度が、2〜500センチスト
ークス(以下、“cst”と略記する)の範囲のもの、
好ましくは3〜300cstの範囲のもの、さらに好ま
しくは5〜170cstの範囲のものが、特に好ましく
は10〜150cstの範囲のものが使用される。
【0044】あるいは、100℃における動粘度が通常
は、0.5〜100cst、好ましくは1〜50cs
t、特に好ましくは、2〜30cstの範囲のものが使
用される。粘度が余り低すぎるとコンプレッサー部にお
ける十分な潤滑性が得られず。また粘度が余り高いと、
コンプレッサー部の回転トルクが高くなり好ましくな
い。
【0045】また、式〔I〕で表される化合物を複数の
種類混合して使用するか、または他の潤滑オイルと混合
して使用する場合には、式〔I〕で表わされる化合物そ
のものの粘度としては特に制約はなく、混合系の粘度が
上記の式〔I〕で表わされる化合物を単独で使用する場
合と同じ範囲に入れば良い。
【0046】又、さらに、式〔I〕で表される化合物が
固体である場合でも、フッ化アルカン系冷媒と当該物質
よりなる冷媒組成物の粘度が、上記の各種の動粘度の式
〔I〕で表わされる化合物よりなる冷媒組成物と同程度
ならば、使用可能である。
【0047】本発明において、冷凍システムにおける冷
媒全量/潤滑油全量の重量比は、通常は99/1〜1/
99の範囲、好ましくは、95/5〜10/90の範
囲、特に好ましくは90/10〜20/80の範囲であ
る。
【0048】式〔I〕で表される化合物は、HFC−1
34a等のフッ化アルカン系冷媒とHCFC−22等の
塩素含有フッ化アルカン系冷媒いずれとも広範な温度範
囲で良好な相溶性を示す。例えば、式〔I〕で表される
化合物は、HFC−134aやHCFC−22等のフッ
化アルカンと−10℃以下、−20℃以下、−30℃以
下、−40℃以下、さらには−78℃以下で相溶する事
も可能である。
【0049】また、式〔I〕で表される化合物のHFC
−134a等のフッ化アルカン系冷媒HCFC−22等
の塩素含有フッ化アルカン系冷媒との相溶性の上限温度
は70℃以上、80℃以上、さらには90℃以上のもの
が容易に得られる。
【0050】したがって、式〔I〕の化合物は当然の事
ながら各種フッ化アルカン系冷媒と塩素含有フッ化アル
カン系冷媒との混合溶媒とも同様の良好な相溶性を示
す。本発明におけるフッ化アルカン系冷媒は、冷媒とし
て使用可能な低級フッ化アルカン(例えば、炭素数1〜
5程度のフッ化アルカン)、特に炭素数1〜4のハイド
ロフルオロアルカンを含有するのが好ましい。
【0051】例えば、HFC−32(CH2 CF2 )、
HFC−23(CHF3 )、HFC−134a(CF3
CH2 F)、HFC−134(CHF2 CHF2 )、H
FC−143a(CF3 CH3 )、HFC−152a
(CH3 CHF2 )、HFC−125(CF3 CH
2 )、HFC−227ea(CF3 CHFCF3 )、
HFC−227ca(CHF2 CF2 CF3 )、CF3
CH2 CF3 、CF3 CHFCHF2 、CF3 CF2
2 F、CHF2 CF2 CHF2 、CF3 CH2 CHF
2 、CF3 CF2 CH3 、CHF2 CF2 CH2 F、C
3 CF2 CF2 CH3 、CF3 CHFCHFCF3
CF3 CHFCHFCF2 CF3 等のフッ化メタン、フ
ッ化エタン、フッ化プロパン、フッ化ブタン等の各種の
低級フッ化アルカンを例示する事ができるが、これらに
限定されるものではない。
【0052】また、本発明における塩素含有フッ化アル
カン系冷媒とは、冷媒として使用可能な低級塩素含有フ
ッ化アルカン(例えば、炭素数1〜5程度の塩素含有フ
ッ化アルカン)、好ましくは炭素数1〜3の塩素含有フ
ッ化アルカンである。
【0053】例えば、HCFC−22(CHCl
2 )、CFC−12(CCl2 2 )、HCFC−1
42b(CClF2 CH3 )、HCFC−141b(C
Cl2 FCH3 )、HCFC−124a(CClF2
HF2 )、HCFC−124(CF3 CHClF)、H
CFC−123a(CHClFCClF2 )、HCFC
−123(CF3 CHCl2 )、HCFC−235ca
(CHF2 CF2 CHClF)、HCFC−235cd
(CF3 CF2 CH2 Cl)、HCFC−235cc
(CClF2 CF2 CH2 F)等の各種の低級塩素含有
フッ化アルカンを例示する事ができるが、これらに限定
されるものではない。
【0054】さらに、式〔I〕の化合物を、銅、または
真ちゅう、アルミニウム及び炭素鋼のような金属、水と
HFC−134aのようなフッ化アルカン共存下、ある
いはHFC−134aのようなフッ化アルカンとCFC
−12のような塩素含有フッ化アルカンの混合冷媒共存
下で加熱する安定性試験(いわゆるシールドチューブテ
スト)にかけた場合、175℃でも、式〔I〕の化合物
及び混合冷媒は安定であり、また、金属表面もほとんど
変化しないと言った良好な結果を示す。
【0055】一方、エステル系オイルは共存する水で徐
々に加水分解され、その全酸価は増加する。更に塩素含
有フッ化アルカン系冷媒が共存するとこの加水分解が更
に加速され、試験後のオイルのIR−スペクトルにはカ
ルボン酸に帰属される吸収が現われる。また、ポリアル
キレングリコールも共存する塩素含有フッ化アルカンや
酸素により容易に分解し、安定性試験後のオイルのIR
−スペクトルに分解物に起因する吸収が認められる。
【0056】以上のように、本発明の式〔I〕で表され
る化合物はフッ化アルカン系冷媒や塩素含有フッ化アル
カン系冷媒と非常に広い温度範囲で良好な相溶性を示
し、且つ、CFC−12のような塩素含有フッ化アルカ
ン共存下でさえ高い安定性を示す。
【0057】また、一般式〔I〕で表される化合物は吸
湿性が極めて低く、吸湿性の大きなポリアルキレングリ
コールやエステル系オイルのように、水によるオイルの
電気特性の低下やHFC−134a等のフッ化アルカン
の分解の促進等の問題もない。
【0058】したがって、一般式〔I〕の化合物は、フ
ッ化アルカン系冷媒や塩素含有フッ化アルカン系冷媒用
の冷凍機油として適している。又、さらに、これまで塩
素含有フッ化アルカン系冷媒を使用していた冷凍機の冷
媒組成物をフッ化アルカン系冷媒組成物に置換する場
合、即ち、レトロフィッティング用を考えた場合、ポリ
アルキレングリコールやポリエステル系オイルは、CF
C−12等の塩素含有化合物が少量でも残存すると簡単
に分解が起こる。したがってこのようなトラブルを避け
るためには冷凍機の洗浄に著しく手間がかかりHFC−
134aと極性オイルよりなる冷媒組成物による既存冷
凍機の冷媒組成物の置換は非常に困難である。一方、一
般式〔I〕で表される化合物はCFC−12のような塩
素含有フッ化アルカン共存下でも全く安定であるため、
既存冷凍機の代替冷媒組成物の置換が容易であり、レト
ロフィッティング用オイルとしても有望である。
【0059】また、式〔I〕の含フッ素芳香族化合物の
潤滑特性をフッ化アルカンの存在下および不在下で評価
したところ、いずれの場合も極圧性(焼き付け荷重)、
耐摩耗性、摩擦係数とも極めて良好な性能を示すことが
確認された。
【0060】従って、式〔I〕で表わされる化合物また
は該化合物を含有する潤滑剤組成物は、冷蔵庫、冷凍
庫、あるいはカーエアコン等に使用するR−12やR−
22等の冷媒の代替品として有望なフッ化アルカンを冷
媒とする各種冷凍機用の潤滑油としてのみならず、一般
潤滑油としても有用である。
【0061】本発明の冷凍機用の潤滑オイルは、防錆
剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、腐蝕防止剤、油性向
上剤、流動点降下剤や耐荷重添加剤等の通常潤滑油に添
加される各種の添加剤を通常用いられる量を添加して使
用することもできる。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではな
い。
【0063】(参考反応例 1)フルオン113.12
gに、2,2−ジフェニルプロパン2.35g、過酸化
パーフルオロプロピル5%フレオン113溶液306g
を加え、冷却、脱気後、室温で1晩、40℃で3時間攪
拌した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、蒸
留し、黄色透明のオイル〔S1〕を8.7g得た。
【0064】赤外吸収スペクトル分析〔ν(CF3 ):
1350cm-1、ν(CF2 ):1225cm-1〕、F
19−NMR分析〔2F:35ppm、2F:50pp
m:3F:82ppm(内部標準:ヘキサフルオロベン
ゼン)〕、質量分析〔m/e532(M+ )、700
(M+ )〕より〔S1〕が以下に示す様な割合のCF3
CF2 CF2 基による二置換体と三置換体の混合物であ
ることを確認した。
【0065】
【化9】 (参考反応例 2)ビス(トリフェニルホスフィン)ニ
ッケル(II)ジクロライド0.49g、活性化亜鉛
1.47g、テトラエチルアンモニウムヨージド3.8
6gの混合物にTHF15mlを加え、反応容器内を窒
素置換する。室温で30分攪拌した後、3,5−ジトリ
フルオロメチルベンジルクロラインド4gをTHF7.
5mlで希釈した溶液を加え、室温で1晩反応させる。
反応液にヘキサン23mlを加え、沈殿物をろ別し、ト
ルエンで洗浄する。ろ液と洗浄液の溶媒を留去し、シリ
カゲルカラム精製し、生成物〔S2〕を2.3g得た。
【0066】赤外吸収スペクトル分析〔ν(CF3 ):
1380cm-1,1280cm-1〕、質量分析〔m/e
454(M+ )〕より〔S2〕が以下に示す構造を有す
る化合物であることを確認した。
【0067】
【化10】 及び、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)ジフェニ
ルメタン(米国PCR社製、登録商標) 〔S
3〕 (実施例1〜3)参考例1で得られたオイル〔S1〕、
〔S2〕、〔S3〕とHFC−134aとの相溶性を以
下の方法により調べた。
【0068】まず、オイル0.2gをガラスチューブに
入れておき、ガラスチューブごと液体窒素で冷却し、減
圧した後、HFC−134a約1.5gを導入した。ガ
ラスチューブを封管後に温度調整された水槽にいれ、温
度が平衡に達した後に、目視でオイルとHFC−134
aとの相溶性を判断するという方法で、室温から90℃
までの相溶温度範囲を測定した。また、室温以下の低温
領域はメタノール冷媒中で冷却して、同様な方法で測定
した。
【0069】また、オイル〔S1〕、〔S2〕、及び
〔S3〕の40℃における動粘度をE型回転粘度計(東
京計器社製)を用いて測定した。その結果を表1に示
す。
【0070】表1より各種フッ化アルカンとの相溶性に
ついて、本発明のオイルは低温領域から高温領域まで巾
広い温度範囲で各種のフッ化アルカンと良好な相溶性を
示す。
【0071】
【表1】 *1 動粘度(40℃) 55cst *2 動粘度(40℃) 3.4cst (実施例4および比較例1,2) <吸水量>25℃、相対湿度70%の恒温恒湿槽中で本
発明に用いられる各種のオイルおよびポリプロピレング
リコールを静置した際の平衡吸水量を測定した結果を、
特開平3−179091号公報に記載されているエステ
ル系オイルの25℃、相対湿度80%の条件下24hr
放置後の吸水量と合わせて、表2に示す。表2において
Mnは数平均分子量を意味する。
【0072】表2より本発明のオイルは従来のHFC−
134aの冷凍機油候補オイルであるポリプロピレング
リコールやエステル系オイルに比較し、吸水性が低く冷
凍機用潤滑油として適していることが分かる。
【0073】
【表2】 *1:エステル系オイル:特開平3−179091号公
報記載 *2:ポリプロピレングリコール Mn=1000 (実施例5,6) <耐熱性評価(シールドチューブテスト)>ガラスチュ
ーブに精製したオイル〔S1〕0.6ml、冷媒HFC
−134a0.6ml、水0.01mlおよび鉄、銅、
アルミニウムの試験片を加えて封管した冷媒組成物を1
75℃で10日間加熱した後に、冷媒組成物の色相の変
化及び金属片の表面を観察した結果、冷媒組成物の色
相、金属表面状態ともに変化は見られなかった。また、
オイル〔S1〕の粘度と赤外線吸収スペクトルも全く変
化していなかった。
【0074】また、本発明のオイル〔S3〕の耐熱性に
ついても上記と同様な方法で評価した。以上の結果をま
とめて表3に示す。
【0075】
【表3】 *1:均一透明溶液 (実施例7,8)冷媒としてCFC−12を10重量%
含有するHFC−134aを用いた以外については、実
施例5,6と全く同様な方法で耐熱性の評価を実施し
た。その結果を比較例3、4の結果とともに表4に示
す。
【0076】(実施例9,10)冷媒としてHCFC−
22を10重量%含有するHFC−32を用いた以外に
ついては、実施例5,6と全く同様な方法で耐熱性の評
価を実施した。その結果を比較例5,6の結果とともに
表5に示す。
【0077】以上のシールドチューブテストの結果よ
り、水共存下において、エステル系オイルは徐々に加水
分解するのに対し、本発明のオイルは全く分解しない、
また、CFC−12やHCFC−22を含有するフッ化
アルカン系冷媒共存下では、エステル系オイル及びポリ
プロピレングリコールの分解が著しく加速されるのに対
し、本発明のオイルは安定で全く分解していない事が分
かる。
【0078】(比較例 3,4)市販のエステル系オイ
ル及びポリプロピレングリコールの耐熱性について、実
施例7,8と同様な方法で評価した結果を表4に示す。
【0079】(比較例5,6)市販のエステル系オイル
及びポリアルキレングリコールの耐熱性について、実施
例9,10と同様な方法で評価した結果を表5に示す。
【0080】
【表4】 *1 均一透明溶液 *2 エステル系オイル:日本油脂社製ユニスター H
407R *3 PPG :ポリプロピレングリコール 平均分子
量 Mn=1000 *4 IR :1620cm-1、3410cm-1付近に
ブロードな吸収が認められる。 *5 IR :1640cm-1、1700cm-1、34
10cm-1付近にブロードな吸収が認められる。
【0081】
【表5】 *1 均一透明溶液 *2 エステル系オイル:日本油脂社製ユニスター H
407R *3 PPG :ポリプロピレングリコール 平均分子
量 Mn=1000 *4 IR :1620cm-1、3410cm-1付近に
ブロードな吸収が認められる。 *5 IR :1640cm-1、1700cm-1、34
10cm-1付近にブロードな吸収が認められる。
【0082】表4,5において、Mnは数平均分子量を
意味する。また、nは整数を意味する。
【0083】
【発明の効果】本発明に従って、フッ素含有基と芳香族
基を必須構成要素とする化合物を冷凍システム用潤滑油
として用いると、低温領域から高温領域までの幅広い温
度範囲でHFC−134aに代表されるフッ化アルカン
系冷媒と良好な相溶性を示す。また、この潤滑油は、安
定性、低吸湿性等、の物性が優れたものであり、優れた
冷凍システム用潤滑油となりうるものである。更に、こ
の潤滑油は非常に優れた潤滑特性を有しているため、冷
凍機用としてだけでなく、一般の潤滑油としても有用で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕で表わされる含フッ素芳香
    族化合物からなることを特徴とする、フッ化アルカン系
    冷媒との相溶性に優れた潤滑油。 【化1】 R−(Rf)n ・・・・〔I〕 〔但し、Rは炭素数6〜60個のn価の芳香族基を示
    す。nは1〜4の整数を表す。Rfはフルオロカーボン
    基、又はその部分置換体を表し、Rf中の炭素原子の数
    は1〜25の範囲であり、かつRf中のフッ素原子の数
    /炭素原子の数の比は0.6以上である。なお、nが2
    以上の場合には、一般式〔I〕で表される化合物は複数
    の種類のRf基より構成されていてもよい。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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