JP3183366B2 - 冷凍機油組成物 - Google Patents
冷凍機油組成物Info
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- JP3183366B2 JP3183366B2 JP3003393A JP3003393A JP3183366B2 JP 3183366 B2 JP3183366 B2 JP 3183366B2 JP 3003393 A JP3003393 A JP 3003393A JP 3003393 A JP3003393 A JP 3003393A JP 3183366 B2 JP3183366 B2 JP 3183366B2
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- lubricating oil
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍機油組成物に関し、
詳しくは安定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等
に優れた冷凍機油組成物に関する。
詳しくは安定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等
に優れた冷凍機油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、自動車用空調機(カーエアコン),冷蔵庫,室内用
空調機(ルームエアコン)等の各種の冷凍機には、潤滑
油として様々な冷凍機油が使用されている。このような
冷凍機油は、長期にわたって使用されるため、高度の信
頼性が要求されるものである。しかしながら、従来の冷
凍機油は、銅メッキの発生,安定性不良,全酸価の上昇
およびスラッジの発生等、各種の欠点が指摘されてい
る。そのため、各種の基油と添加剤を様々に組み合わせ
た組成物が提案され、また使用されているが、いずれも
実用上満足できるものとは言いがたい。特に、近年環境
問題が重視されるに至り、オゾン層破壊のおそれのある
特定フロン冷媒の使用が中止されるに伴って、その代替
冷媒が出現しつつあり、それに適合した冷凍機油の開発
が望まれている。しかし、そのような冷凍機油の開発研
究は、その緒についたばかりであり、未だ充分な研究成
果は得られていないのが実情である。
ら、自動車用空調機(カーエアコン),冷蔵庫,室内用
空調機(ルームエアコン)等の各種の冷凍機には、潤滑
油として様々な冷凍機油が使用されている。このような
冷凍機油は、長期にわたって使用されるため、高度の信
頼性が要求されるものである。しかしながら、従来の冷
凍機油は、銅メッキの発生,安定性不良,全酸価の上昇
およびスラッジの発生等、各種の欠点が指摘されてい
る。そのため、各種の基油と添加剤を様々に組み合わせ
た組成物が提案され、また使用されているが、いずれも
実用上満足できるものとは言いがたい。特に、近年環境
問題が重視されるに至り、オゾン層破壊のおそれのある
特定フロン冷媒の使用が中止されるに伴って、その代替
冷媒が出現しつつあり、それに適合した冷凍機油の開発
が望まれている。しかし、そのような冷凍機油の開発研
究は、その緒についたばかりであり、未だ充分な研究成
果は得られていないのが実情である。
【0003】本発明者は、このような事情のもとに、安
定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等に優れ、長
期間にわたって高い信頼性で使用が可能であり、しか
も、従来の特定フロン冷媒のみならず、環境汚染のおそ
れのない各種の代替冷媒に対しても適合しうる冷凍機油
を開発すべく、鋭意研究を重ねた。
定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等に優れ、長
期間にわたって高い信頼性で使用が可能であり、しか
も、従来の特定フロン冷媒のみならず、環境汚染のおそ
れのない各種の代替冷媒に対しても適合しうる冷凍機油
を開発すべく、鋭意研究を重ねた。
【0004】
【課題を解決するための手段】その結果、基油に特定の
構造のエポキシ化合物を配合してなる組成物が、目的と
する性状を有するものであることを見出した。本発明
は、かかる知見に基いて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、下記一般式(II) R 3 〔(OR 4 ) m OR 5 〕 n ・・・(II) (式中、R 3 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル
基を示し、R 4 は炭素数1〜10のアルキレン基を示
し、R 5 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル基を
示し、nは1〜6の整数、mはm×nの平均値が6〜8
0となる数である。)で表わされるポリグリコール、お
よびポリビニルエーテルから選ばれた少なくとも一種の
酸素含有化合物、あるいは該酸素含有化合物と炭化水素
化合物との混合物からなる 基油に、一般式(I)
構造のエポキシ化合物を配合してなる組成物が、目的と
する性状を有するものであることを見出した。本発明
は、かかる知見に基いて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、下記一般式(II) R 3 〔(OR 4 ) m OR 5 〕 n ・・・(II) (式中、R 3 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル
基を示し、R 4 は炭素数1〜10のアルキレン基を示
し、R 5 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル基を
示し、nは1〜6の整数、mはm×nの平均値が6〜8
0となる数である。)で表わされるポリグリコール、お
よびポリビニルエーテルから選ばれた少なくとも一種の
酸素含有化合物、あるいは該酸素含有化合物と炭化水素
化合物との混合物からなる 基油に、一般式(I)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 は水素あるいは炭素数1〜2
0のアルキル基を示し、R2 は炭素数4〜20のアルキ
ル基あるいは炭素数4〜20のヒドロキシアルキル基を
示す。)で表されるエポキシ化合物を配合してなる、塩
素を含有しないフロン冷媒を使用した冷凍機用の潤滑油
組成物を提供するものである。なお、この本発明の潤滑
油組成物は、各種の冷凍機で用いられるが、通常は少な
くとも圧縮機,凝縮器,膨張弁又はキャピラリーチュー
ブ及び蒸発器から構成される圧縮式冷凍サイクルにおい
て好適に用いられる。
0のアルキル基を示し、R2 は炭素数4〜20のアルキ
ル基あるいは炭素数4〜20のヒドロキシアルキル基を
示す。)で表されるエポキシ化合物を配合してなる、塩
素を含有しないフロン冷媒を使用した冷凍機用の潤滑油
組成物を提供するものである。なお、この本発明の潤滑
油組成物は、各種の冷凍機で用いられるが、通常は少な
くとも圧縮機,凝縮器,膨張弁又はキャピラリーチュー
ブ及び蒸発器から構成される圧縮式冷凍サイクルにおい
て好適に用いられる。
【0007】本発明の潤滑油組成物において用いられる
基油は、従来から冷凍機油の基油として用いられている
ものをはじめ様々なものがあり、特に制限はない。基油
の動粘度については、通常は40℃において5〜500
cSt であり、好ましくは10〜300cSt である。ま
た、基油の種類としては、鉱油,合成油のいずれでもよ
いが、好ましくはポリグリコールおよびポリビニルエー
テルから選ばれた少なくとも一種の酸素含有化合物、あ
るいは該酸素含有化合物と炭化水素化合物との混合物で
ある。
基油は、従来から冷凍機油の基油として用いられている
ものをはじめ様々なものがあり、特に制限はない。基油
の動粘度については、通常は40℃において5〜500
cSt であり、好ましくは10〜300cSt である。ま
た、基油の種類としては、鉱油,合成油のいずれでもよ
いが、好ましくはポリグリコールおよびポリビニルエー
テルから選ばれた少なくとも一種の酸素含有化合物、あ
るいは該酸素含有化合物と炭化水素化合物との混合物で
ある。
【0008】ここでポリグリコールの種類については、
各種各様のものがあるが、好ましくは一般式(II) R3〔(OR4)mOR5〕n ・・・(II) (式中、R3 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル
基を示し、R4 は炭素数1〜10のアルキレン基を示
し、R5 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル基を
示し、nは1〜6の整数、好ましくはnは1であり、m
はm×nの平均値が6〜80となる数である。)で表さ
れるポリグリコール(ポリオキシアルキレングリコール
誘導体)を挙げることができる(特開平2−30589
3号公報参照)。具体的には、ポリオキシプロピレング
リコール,ポリオキシプロピレングリコールのモノ又は
ジメチルエーテル誘導体〔例えば、CH3 O(CH(C
H3)CH2 O) m CH3 〕,ポリオキシプロピレングリ
コールのモノ又はジエチルエーテル誘導体,ポリオキシ
プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル誘導体,
ポリオキシエチレングリコール,ポリオキシエチレング
リコールのモノ又はジメチルエーテル誘導体,ポリオキ
シプロピレングリコール・ポリオキシエチレングリコー
ルのモノ又はジメチルエーテル誘導体〔例えば、CH3
O(CH(CH3)CH2O)x(CH2CH2O)yCH3 ;
x+y=m〕などが挙げられる。
各種各様のものがあるが、好ましくは一般式(II) R3〔(OR4)mOR5〕n ・・・(II) (式中、R3 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル
基を示し、R4 は炭素数1〜10のアルキレン基を示
し、R5 は水素あるいは炭素数1〜10のアルキル基を
示し、nは1〜6の整数、好ましくはnは1であり、m
はm×nの平均値が6〜80となる数である。)で表さ
れるポリグリコール(ポリオキシアルキレングリコール
誘導体)を挙げることができる(特開平2−30589
3号公報参照)。具体的には、ポリオキシプロピレング
リコール,ポリオキシプロピレングリコールのモノ又は
ジメチルエーテル誘導体〔例えば、CH3 O(CH(C
H3)CH2 O) m CH3 〕,ポリオキシプロピレングリ
コールのモノ又はジエチルエーテル誘導体,ポリオキシ
プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル誘導体,
ポリオキシエチレングリコール,ポリオキシエチレング
リコールのモノ又はジメチルエーテル誘導体,ポリオキ
シプロピレングリコール・ポリオキシエチレングリコー
ルのモノ又はジメチルエーテル誘導体〔例えば、CH3
O(CH(CH3)CH2O)x(CH2CH2O)yCH3 ;
x+y=m〕などが挙げられる。
【0009】一方、ポリビニルエーテルの種類について
も、各種各様のものがあるが、好ましくは一般式(III)
も、各種各様のものがあるが、好ましくは一般式(III)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R6 ,R7 及びR8 はそれぞれ水
素あるいは炭素数1〜10の炭化水素基(特にアルキル
基)を示し、R9 は炭素数1〜10の2価の炭化水素基
(特にアルキレン基)又は炭素数2〜20の2価のエー
テル結合酸素含有炭化水素基(特にアルコキシ基含有ア
ルキレン基)を示し、R10は炭素数1〜10の炭化水素
基(特にアルキル基)を示し、kはその平均値が0から
10(好ましくは0から5)の数を示す。なお、R6 〜
R10は構成単位毎に同一であってもまたそれぞれ異なっ
ていてもよい。また、構成単位中にR9 が複数ある場合
には、複数のR9は同一でも異なっていてもよい。)で
表される構成単位を有するビニルエーテル系ポリマーを
挙げることができる。具体的には、ポリビニルエチルエ
ーテル〔例えば、CH3 CH2 O〔CH2 CH(OCH
2 CH3 )〕i H(式中、iは整数を示す)など〕,ポ
リビニルオクチルエーテル,ポリビニルブトキシプロピ
ルエーテルなどが挙げられる。
素あるいは炭素数1〜10の炭化水素基(特にアルキル
基)を示し、R9 は炭素数1〜10の2価の炭化水素基
(特にアルキレン基)又は炭素数2〜20の2価のエー
テル結合酸素含有炭化水素基(特にアルコキシ基含有ア
ルキレン基)を示し、R10は炭素数1〜10の炭化水素
基(特にアルキル基)を示し、kはその平均値が0から
10(好ましくは0から5)の数を示す。なお、R6 〜
R10は構成単位毎に同一であってもまたそれぞれ異なっ
ていてもよい。また、構成単位中にR9 が複数ある場合
には、複数のR9は同一でも異なっていてもよい。)で
表される構成単位を有するビニルエーテル系ポリマーを
挙げることができる。具体的には、ポリビニルエチルエ
ーテル〔例えば、CH3 CH2 O〔CH2 CH(OCH
2 CH3 )〕i H(式中、iは整数を示す)など〕,ポ
リビニルオクチルエーテル,ポリビニルブトキシプロピ
ルエーテルなどが挙げられる。
【0012】また、上記ポリグリコールやポリビニルエ
ーテルと混合して使用すべき炭化水素化合物について
は、40℃における動粘度5〜500cSt 、好ましくは
10〜300cSt を有する鉱油やオレフィン重合物,ア
ルキルベンゼン,アルキルナフタレン等の合成油を挙げ
ることができる。このうち、特にアルキル基の総炭素数
1〜50のアルキルベンゼンやアルキル基の総炭素数1
〜50のアルキルナフタレンが好ましい。
ーテルと混合して使用すべき炭化水素化合物について
は、40℃における動粘度5〜500cSt 、好ましくは
10〜300cSt を有する鉱油やオレフィン重合物,ア
ルキルベンゼン,アルキルナフタレン等の合成油を挙げ
ることができる。このうち、特にアルキル基の総炭素数
1〜50のアルキルベンゼンやアルキル基の総炭素数1
〜50のアルキルナフタレンが好ましい。
【0013】本発明の潤滑油組成物における基油として
は、上述したようなポリグリコールおよび/またはポリ
ビニルエーテルから選ばれた酸素含有化合物、あるいは
これらの酸素含有化合物と上記炭化水素化合物との混合
物が好適である。なお、酸素含有化合物と炭化水素化合
物との混合物を用いる場合、酸素含有化合物と炭化水素
化合物との割合は、状況に応じて適宜選定すればよい
が、好ましくは酸素含有化合物/炭化水素化合物を10
0/0〜10/90(重量比)の範囲で定める。
は、上述したようなポリグリコールおよび/またはポリ
ビニルエーテルから選ばれた酸素含有化合物、あるいは
これらの酸素含有化合物と上記炭化水素化合物との混合
物が好適である。なお、酸素含有化合物と炭化水素化合
物との混合物を用いる場合、酸素含有化合物と炭化水素
化合物との割合は、状況に応じて適宜選定すればよい
が、好ましくは酸素含有化合物/炭化水素化合物を10
0/0〜10/90(重量比)の範囲で定める。
【0014】次に、一般式(I)で表されるエポキシ化
合物については、各種のものがあるが、式中R1 は水素
あるいは炭素数1〜20(好ましくは1〜15)のアル
キル基を示し、R2 は炭素数4〜20(好ましくは5〜
18)のアルキル基あるいは炭素数4〜20(好ましく
は5〜18)のヒドロキシアルキル基を示す。このエポ
キシ化合物の具体例を挙げれば、1,2−エポキシヘキ
サデカン;1,2−エポキシテトラデカン;1,2−エ
ポキシドデカン;1,2−エポキシデカン;5,6−エ
ポキシオクタン−1−オール;13,14−エポキシス
テアリルアルコール;3,4−エポキシテトラデカン;
7,8−エポキシテトラデカン;8,9−エポキシオク
タデカン−1−オール;3,4−エポキシデカン−1−
オールなどがある。
合物については、各種のものがあるが、式中R1 は水素
あるいは炭素数1〜20(好ましくは1〜15)のアル
キル基を示し、R2 は炭素数4〜20(好ましくは5〜
18)のアルキル基あるいは炭素数4〜20(好ましく
は5〜18)のヒドロキシアルキル基を示す。このエポ
キシ化合物の具体例を挙げれば、1,2−エポキシヘキ
サデカン;1,2−エポキシテトラデカン;1,2−エ
ポキシドデカン;1,2−エポキシデカン;5,6−エ
ポキシオクタン−1−オール;13,14−エポキシス
テアリルアルコール;3,4−エポキシテトラデカン;
7,8−エポキシテトラデカン;8,9−エポキシオク
タデカン−1−オール;3,4−エポキシデカン−1−
オールなどがある。
【0015】本発明の潤滑油組成物において、上記エポ
キシ化合物の配合割合は、各種の状況により異なり一義
的に定めることはできないが、通常は組成物全体に対し
て0.05〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%の範
囲で選定する。エポキシ化合物の配合割合が少なすぎる
と所期の効果を達成することが困難となり、逆に多すぎ
ても配合割合に比例した効果の向上は認められない。
キシ化合物の配合割合は、各種の状況により異なり一義
的に定めることはできないが、通常は組成物全体に対し
て0.05〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%の範
囲で選定する。エポキシ化合物の配合割合が少なすぎる
と所期の効果を達成することが困難となり、逆に多すぎ
ても配合割合に比例した効果の向上は認められない。
【0016】本発明の潤滑油組成物は、基本的には上述
したような基油と一般式(I)のエポキシ化合物から構
成されるが、さらに従来の潤滑油に使用されている各種
添加剤、例えば極圧剤,安定剤,金属不活性化剤(特に
銅不活性化剤),消泡剤をはじめ、塩素捕捉剤,清浄分
散剤,粘度指数向上剤,油性剤,耐摩耗添加剤,防錆
剤,腐食防止剤,流動点降下剤などを所望に応じて添加
することができる。
したような基油と一般式(I)のエポキシ化合物から構
成されるが、さらに従来の潤滑油に使用されている各種
添加剤、例えば極圧剤,安定剤,金属不活性化剤(特に
銅不活性化剤),消泡剤をはじめ、塩素捕捉剤,清浄分
散剤,粘度指数向上剤,油性剤,耐摩耗添加剤,防錆
剤,腐食防止剤,流動点降下剤などを所望に応じて添加
することができる。
【0017】ここで極圧剤としてはリン酸エステルや亜
リン酸エステル、安定剤としてはフェノール系酸化防止
剤,アミン系酸化防止剤,エポキシ系酸化防止剤(フェ
ニルグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキシド,エ
ポキシ化大豆油など)、銅不活性化剤としてはベンゾト
リアゾールやその誘導体、消泡剤としてはシリコーン油
(ジメチルポリシロキサンなど),フッ化シリコーンを
それぞれ挙げることができる。
リン酸エステル、安定剤としてはフェノール系酸化防止
剤,アミン系酸化防止剤,エポキシ系酸化防止剤(フェ
ニルグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキシド,エ
ポキシ化大豆油など)、銅不活性化剤としてはベンゾト
リアゾールやその誘導体、消泡剤としてはシリコーン油
(ジメチルポリシロキサンなど),フッ化シリコーンを
それぞれ挙げることができる。
【0018】本発明の潤滑油組成物は、従来の特定フロ
ン冷媒のみならず、近年開発されている各種の代替フロ
ン冷媒に対しても相溶性にすぐれている。そのため、本
発明の潤滑油組成物は、様々な種類のフロン冷媒を使用
した冷凍機(特に圧縮型冷凍機)の潤滑に好適である。
ここで、対象とする冷凍機に用いられるフロン冷媒とし
ては、例えばR134a(1,1,1,2−テトラフル
オロエタン)をはじめR12(ジクロロジフルオロメタ
ン),R22(クロロジフルオロメタン),R502
(R22とR115(1−クロロ−1,1,2,2,2
−ペンタフルオロエタン)との共沸混合物),R152
a(1,1−ジフルオロエタン),R125(1,1,
1,2,2−ペンタフルオロエタン),R143a
(1,1,1−トリフルオロエタン),R32(ジフル
オロメタン),R23(トリフルオロメタン),R22
5cb(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペン
タフルオロプロパン),R225ca(1,1−ジクロ
ロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン),
R141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタ
ン),R123(1,1−ジクロロ−2,2, 2−トリ
フルオロエタン),R142b(1−クロロ−1,1−
ジフルオロエタン),R124(1−クロロ−1,2,
2,2−テトラフルオロエタン)などを挙げることがで
きる。そのうち、環境破壊防止の観点から、塩素を含有
しないフロン冷媒(弗化炭化水素系フロン冷媒)が特に
好ましい。
ン冷媒のみならず、近年開発されている各種の代替フロ
ン冷媒に対しても相溶性にすぐれている。そのため、本
発明の潤滑油組成物は、様々な種類のフロン冷媒を使用
した冷凍機(特に圧縮型冷凍機)の潤滑に好適である。
ここで、対象とする冷凍機に用いられるフロン冷媒とし
ては、例えばR134a(1,1,1,2−テトラフル
オロエタン)をはじめR12(ジクロロジフルオロメタ
ン),R22(クロロジフルオロメタン),R502
(R22とR115(1−クロロ−1,1,2,2,2
−ペンタフルオロエタン)との共沸混合物),R152
a(1,1−ジフルオロエタン),R125(1,1,
1,2,2−ペンタフルオロエタン),R143a
(1,1,1−トリフルオロエタン),R32(ジフル
オロメタン),R23(トリフルオロメタン),R22
5cb(1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペン
タフルオロプロパン),R225ca(1,1−ジクロ
ロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン),
R141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタ
ン),R123(1,1−ジクロロ−2,2, 2−トリ
フルオロエタン),R142b(1−クロロ−1,1−
ジフルオロエタン),R124(1−クロロ−1,2,
2,2−テトラフルオロエタン)などを挙げることがで
きる。そのうち、環境破壊防止の観点から、塩素を含有
しないフロン冷媒(弗化炭化水素系フロン冷媒)が特に
好ましい。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明する。本発明は、これらの例によって何
ら限定されるものではない。 実施例1〜8および比較例1〜3 第1表に示す性状の基油を用い、これに各種のエポキシ
化合物を配合して潤滑油組成物を調製した。次に、25
0ccの耐圧容器に、上記潤滑油組成物50g,冷媒とし
てR134a25g,空気100ccおよび水0.5重量%
(潤滑油組成物に対して)、並びに鉄,銅,アルミニウ
ム触媒を入れて密封し、175℃で10日間放置した。
その後耐圧容器を開封して、潤滑油の外観,触媒の外
観,潤滑油の全酸価およびスラッジの有無を調べた。結
果を第2表に示す。
らに詳しく説明する。本発明は、これらの例によって何
ら限定されるものではない。 実施例1〜8および比較例1〜3 第1表に示す性状の基油を用い、これに各種のエポキシ
化合物を配合して潤滑油組成物を調製した。次に、25
0ccの耐圧容器に、上記潤滑油組成物50g,冷媒とし
てR134a25g,空気100ccおよび水0.5重量%
(潤滑油組成物に対して)、並びに鉄,銅,アルミニウ
ム触媒を入れて密封し、175℃で10日間放置した。
その後耐圧容器を開封して、潤滑油の外観,触媒の外
観,潤滑油の全酸価およびスラッジの有無を調べた。結
果を第2表に示す。
【0020】実施例9〜13および比較例4〜7 第1表に示す性状の基油を用い、これに各種のエポキシ
化合物を配合して潤滑油組成物を調製した。次に、25
0ccの耐圧容器に、上記潤滑油組成物50g,冷媒とし
てR12を25g,空気100ccおよび水0.5重量%
(潤滑油組成物に対して)、並びに鉄,銅,アルミニウ
ム触媒を入れて密封し、175℃で10日間放置した。
その後耐圧容器を開封して、潤滑油の外観,触媒の外
観,潤滑油の全酸価およびスラッジの有無を調べた。結
果を第3表に示す。
化合物を配合して潤滑油組成物を調製した。次に、25
0ccの耐圧容器に、上記潤滑油組成物50g,冷媒とし
てR12を25g,空気100ccおよび水0.5重量%
(潤滑油組成物に対して)、並びに鉄,銅,アルミニウ
ム触媒を入れて密封し、175℃で10日間放置した。
その後耐圧容器を開封して、潤滑油の外観,触媒の外
観,潤滑油の全酸価およびスラッジの有無を調べた。結
果を第3表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】PAG:ポリアルキレングリコール(ポリ
プロピレングリコールジメチルエーテル) PVE:ポリビニルエーテル(ポリビニルエチルエーテ
ル) アルキルベンゼン:ドデシル化ベンゼン PC:ポリカーボネート(ポリプロピレングリコールポ
リカーボネート) エステル:ジペンタエリスリトールヘキサヘキサノエー
ト
プロピレングリコールジメチルエーテル) PVE:ポリビニルエーテル(ポリビニルエチルエーテ
ル) アルキルベンゼン:ドデシル化ベンゼン PC:ポリカーボネート(ポリプロピレングリコールポ
リカーボネート) エステル:ジペンタエリスリトールヘキサヘキサノエー
ト
【0023】
【表2】
【0024】A:1,2−エポキシヘキサデカン B:1,2−エポキシドデカン C:5,6−エポキシオクタン−1−オール
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の冷凍機油組成物
は、安定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等に優
れると共に、従来の特定フロン冷媒のみならず、環境汚
染のおそれのない各種の代替冷媒に対しても優れた相溶
性を示す。したがって、本発明の冷凍機油組成物は、カ
ーエアコン,ルームエアコン,冷蔵庫等に使用する際に
特に効果的であり、その工業的な利用価値は極めて高い
ものである。
は、安定性,耐スラッジ性および銅メッキ防止性等に優
れると共に、従来の特定フロン冷媒のみならず、環境汚
染のおそれのない各種の代替冷媒に対しても優れた相溶
性を示す。したがって、本発明の冷凍機油組成物は、カ
ーエアコン,ルームエアコン,冷蔵庫等に使用する際に
特に効果的であり、その工業的な利用価値は極めて高い
ものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C10N 30:04 30:12 40:30 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 107/24 C10M 105/02 C10M 107/34 C10M 129/18 C10M 131/04 C10N 30:04 C10N 30:12 C10N 40:30 C09K 5/00 - 5/06
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(II) R3〔(OR4)mOR5〕n ・・・(II) (式中、R3 は炭素数1あるいは2のアルキル基を示
し、R4 は炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R5
は炭素数1あるいは2のアルキル基を示し、nは1〜6
の整数、mはm×nの平均値が6〜80となる数であ
る。)で表わされるポリグリコール、あるいは該ポリグ
リコールと炭化水素化合物との混合物からなる基油に、
一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素あるいは炭素数1〜20のアルキル
基を示し、R2 は炭素数4〜20のアルキル基あるいは
炭素数4〜20のヒドロキシアルキル基を示す。)で表
されるエポキシ化合物を配合してなる、塩素を含有しな
いフロン冷媒を使用した冷凍機用の潤滑油組成物。 - 【請求項2】 下記一般式(III) 【化2】 (式中、R 6 ,R 7 及びR 8 はそれぞれ水素あるいは炭
素数1〜10の炭化水素基を示し、R 9 は炭素数1〜1
0の2価の炭化水素基又は炭素数2〜20の2価のエー
テル結合酸素含有炭化水素基を示し、R 10 は炭素数1〜
10の炭化水素基を示し、kはその平均値が0から10
の数を示す。なお、R 6 〜R 10 は構成単位毎に同一であ
ってもまたそれぞれ異なっていてもよい。また、構成単
位中にR 9 が複数ある場合には、複数のR 9 は同一でも
異なっていてもよい。)で表されるポリビニルエーテ
ル、あるいは該ポリビニルエーテルと炭化水素化合 物と
の混合物からなる基油に、一般式(I) 【化3】 (式中、R 1 は水素あるいは炭素数1〜20のアルキル
基を示し、R 2 は炭素数4〜20のアルキル基あるいは
炭素数4〜20のヒドロキシアルキル基を示す。)で表
されるエポキシ化合物を配合してなる、塩素を含有しな
いフロン冷媒を使用した冷凍機用の潤滑油組成物。 - 【請求項3】 塩素を含有しないフロン冷媒は、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオ
ロエタン、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタ
ン、1,1,1−トリフルオロエタン、ジフルオロメタ
ン、またはトリフルオロメタンから選ばれた一種もしく
は二種以上のフロン冷媒である請求項1又は2に記載の
潤滑油組成物。
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-
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