JPH0628579Y2 - カ−テンウオ−ル用覆板の接続具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） このカーテンウォール用覆板の接続具は、ビルディング
の外壁の出隅又は入隅を覆うカーテンウォールの、腰壁
部分の上端部を覆う２個の覆板の端部同士を屈折状態で
接続するのに利用する。

（従来の技術） ビルディングの外壁面をカーテンウォールによって覆う
事が広く行なわれている。

この様なカーテンウォールの、窓開口の下側には、カー
テンウォールの一部である腰壁が設けられるが、この腰
壁の上端部は露出して屋内側から見えるから、腰壁の上
端部を覆う手段を講じる必要がある。

この為、従来から第６図に示す様な、断面が概略Ｌ字形
の押出型材製の覆板４を腰壁の上部に取付けて腰壁の上
端を覆っていた。覆板４は、屋内側の壁部４ａの下端部
から屋外側に向けて突条４ｂを形成し、基板部４ｃの中
間部下面に上記壁部４ａと同方向に断面Ｌ字形の第二の
突条４ｄを形成している。この覆板４を、第７図の様
に、押出型材製の端板１３に、壁部４ａ、２つの突条４
ｂ、４ｄを係合させて結合し、腰壁の上端を綺麗に覆う
様にしている。上記壁部４ａ、突条４ｄは本考案の接続
具を嵌合させる係合溝７ａを構成する。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、上述の様にしてカーテンウォールを構成する
腰壁の上端部に覆板を装着する場合、次に述べる様な不
都合を生じる。

即ち、ビルディングの平面形状が複雑になり、第８〜９
図に略示する様に、覆板を装着すべきビルディングの壁
が折曲っていて、カーテンウォールが折曲って取付けら
れ、しかも折曲り部に開口１５が位置する様な場合は、
覆板４、４を第１０図に示す様にジグザグに接続しなけ
ればならなくなる。

この様に複数の覆板４、４を互いにジグザグに接続する
場合、各覆板４、４の接続部は、接続具５、５を介し
て、強固に接続出来る様にしているが、出隅と呼ばれる
屋外側が突出したコーナー部１６ａと、入隅と呼ばれる
屋外側が凹んだコーナー部１６ｂとでは覆板の断面形に
対応させて異なった接続具５を使用しなければならず、
部品の製作や管理が面倒であった。

本考案のカーテンウォール用覆板の接続具は、以上の様
な不都合を防止するものである。

（問題を解決するための手段） この考案のカーテンウォール用覆板の接続具は、実用新
案登録請求の範囲に記載した通りに構成される。

（作用） この接続具の作用は、次の実施例に就いて説明する。

（実施例） 本考案のカーテンウォール用覆板の接続具は、合成樹脂
を射出成型する事により、第１〜３図に示す様に形成さ
れている。第１図は接続具の平面図、第２図は第１図の
Ｂ矢視図、第３図は第１図のＡ矢視図である。

平面形状を矢羽根状に一端を突出させ他端を凹入させた
細長な基板部６の長さ方向両端縁部には、この接続具５
によって接続すべき押出型材製の覆板４（第６図、第７
図参照。）の係合溝７内にがたつきなく嵌合自在な、第
一、第二の立壁部８ａ、８ｂが形成されている。基板部
６の中心部には、下方に向けて突条１７を形成し、突出
した出隅端６ａに、下方に向けて第一の立壁部８ａを交
叉させて形成している。この立壁部８ａの下端は基板部
側に折曲げている。基板部６の凹入した入隅端６ｂに
は、第一の立壁部８ａに平行な第二の立壁部８ｂを形成
し、その下端を基板部側に折曲げている。

又、上記基板部６の中間部には突条１７の両側に、それ
ぞれ立壁部８ａ、８ｂに平行な２本ずつの切り込み９
ａ、９ｂを形成している。一方の切り込み９ａの縁から
上記第二の立壁部８ｂまでの距離Ｌと、他方の切り込み
９ｂの縁から上記第一の立壁部８ａまでの距離Ｌとは互
いに等しく、且つ前記覆板４に形成した係合溝７の内側
面７ａから基板部の突条４ｄ迄の距離に等しくしている
（第６図参照）。

上述の様に構成される本考案のカーテンウォール用覆板
の接続具によって隣り合う２枚の覆板４、４同士の斜切
した端部を衝合わせて互いに直角に接続する場合は、第
４〜５図に示す様にして上記覆板４、４同士を接続す
る。２つの覆板は、直角の他の角度で接合される事もあ
るが、立壁部８ａ、８ｂ、切り込み９ａ、９ｂの角度を
変えて対応する事が出来る。

即ち、屋外側が凹入した入隅部分に於いて覆板４、４同
士を接続する場合は、第４図の上部に示す様に、突出し
た端部側に形成した第一の立壁部８ａを斜切した覆板４
の端部の壁部４ａに当接させて係合溝７に内嵌し、一方
の切り込み９ｂに覆板下面の突条４ｄを進入させる。こ
の様に切り込み９ｂ内に進入させた突条４ｄの曲った端
部は、所々を切り込み９ｂの側端部を抑え付ける様にか
しめ曲げて、接続具５と各覆板４とを互いに不離に結合
する。突条４ｄの端部で、突条１７に近い切り込み９
ａ、９ｂのない部分は切り欠いて、接続すべき覆板４、
４の斜切した端面同士が突条１７を介して密に当接する
様にする。

又、屋外側が突出した入隅部分に於いて覆板４、４同士
を互いに接続する場合は、第４図の下部及び第５図に示
す様に、基板部の直角に凹んだ端部側に形成した第二の
立壁部８ｂを、覆板４の壁部４ａに当接させて係合溝７
に内嵌し、他方の切り込み９ａに覆板下面の突条４ｄを
進入させ、この突条４ｄの所々を折り曲げて、接続具５
と各覆板４とを互いに不離に結合する。各覆板４、４の
下面に形成した突条４ｄの端部で、突条１７に近い切り
込み９ｂ、９ｂのない部分は切り欠いて、互いに接続す
べき覆板４、４の端面同士が密に当接する様にしてい
る。

覆板４、４の端部同士を上述の様に本考案の接続具５を
介して互いに直角に接続する事によって、上記覆板４、
４の端部同士は互いに交叉する状態で接続されるが、各
覆板４、４と接続具５とは、突条４ｄの折曲り端のかし
めと、第一の立壁部８ａ（出隅の場合）又は第二の立壁
部８ｂ（入隅の場合）と係合溝７との嵌合部との２個所
ずつで互いに結合される為、接続部の強度は十分に保持
される。

（考案の効果） 本考案のカーテンウォール用覆板の接続具は、以上に述
べた通り構成され作用する為、１種類の接続具で、入隅
部分の接続も、出隅部分の接続も行なう事が可能とな
り、部品を製作したり管理する場合の手間の軽減を図る
事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は本考案の接続具を示しており、第１図は接
続具の平面図、第２図は第１図のＢ矢視図、第３図は第
１図のＡ矢視図である。 第４〜５図はこの接続具の使用状態を示しており、第４
図は出隅部及び入隅部での覆板連結状態を示す平面図、
第５図は第４図のＣ矢印方向に見て入隅部での覆板と接
続具との嵌合状態を示す側面図である。 第６図はカーテンウォールの腰壁上端部に設ける覆板の
斜視図、第７図は覆板とカーテンウォールとの接続を示
す断面図、第８図はビルディングの屈折部に設けた開口
を示す側面図、第９図は第８図のＣ−Ｃ断面図、第１０
図は接続具の設置状態を示す平面図である。 ４：覆板、４ａ：壁部、４ｂ：突条、４ｃ：基板部、４
ｄ：突条、５：接続具、６：基板部、６ａ：出隅端、６
ｂ：入隅端、７：係合溝、７ａ：内側面、８ａ：第一の
立壁部、８ｂ：第二の立壁部、９ａ、９ｂ：切り込み、
１３：端板、１５：開口、１６ａ：出隅、１６ｂ：入
隅、１７：突条、１８：腰壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】細長の基板部（６）を、一端を出隅端（６
   ａ）として二等辺三角形状に突出させ、他端を入隅端
   （６ｂ）として二等辺三角形状に凹入させ、出隅端と入
   隅端との中央部を連ね基板部（６）に垂直の突条（１
   ７）を形成し、基板部（６）の両端部に、基板部（６）
   に垂直の第一の立壁部（８ａ）、第二の立壁部（８ｂ）
   を、突条（１７）と同方向に且つ折曲った形に形成し、
   両立壁部（８ａ）（８ｂ）の間の基板部（６）には、両
   側に、各立壁部（８ａ）（８ｂ）に平行な各２本の切り
   込み（９ａ）（９ｂ）を形成し、出隅端（６ａ）とこれ
   より遠い切り込み（９ｂ）との距離（Ｌ）を、入隅端
   （６ｂ）とこれより遠い切り込み（９ａ）との距離
   （Ｌ）に等しくし、この連結具が連結しようとする覆板
   の壁部（４ａ）と突条（４ｄ）とが形成する係合溝
   （７）にゆるみなく嵌合自在としたカーテンウォール用
   覆板の接続具。