JPH06284871A - 低温環境における米飯の安定化方法 - Google Patents

低温環境における米飯の安定化方法

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JPH06284871A
JPH06284871A JP5112042A JP11204293A JPH06284871A JP H06284871 A JPH06284871 A JP H06284871A JP 5112042 A JP5112042 A JP 5112042A JP 11204293 A JP11204293 A JP 11204293A JP H06284871 A JPH06284871 A JP H06284871A
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JP
Japan
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rice
cooked rice
added
low
temperature environment
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Withdrawn
Application number
JP5112042A
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English (en)
Inventor
Natsumi Takane
夏美 高根
Masaaki Sugimoto
昌明 杉本
Ikuo Kimura
郁夫 木村
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Nissui Corp
Original Assignee
Nippon Suisan Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温保存における米飯の老化を抑制し、食味
物片を維持すること。 【構成】 炊飯前に蛋白分解酵素を添加し、炊飯後にβ
−アミラーゼを添加して低温環境において安定化された
米飯を得る。具体的には、、例えば寿司米飯を調製する
際、炊飯前の米の浸漬操作中に蛋白分解酵素を添加し、
炊飯後合わせ酢を合わせる前あるいは後にβ−アミラー
ゼを噴霧添加して低温環境において安定化された寿司用
米飯を製造する。 【効果】低温流通に耐えうる米飯、好ましくは寿司用米
飯、最も好ましくはにぎり寿司用米飯を提供することが
できる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯の低温環境におけ
る安定化方法に関する。詳細には、炊飯前の蛋白分解酵
素の添加と、炊飯後のβ−アミラーゼの添加を結合した
ことを特徴とする低温環境における米飯の安定化方法に
関する。具体的には、例えば寿司用米飯を調製する際、
炊飯前の米の浸漬操作中に蛋白分解酵素を添加し、炊飯
後合わせ酢を合わせる前あるいは後にβ−アミラーゼを
噴霧添加することよりなる、米飯を低温環境において安
定化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米は澱粉を多く含んだ食品であり、通
常、加熱により澱粉を糊化させ食用に供されるが、糊化
された澱粉は時間の経過とともに硬くなり食味が低下す
る。この現象を澱粉の老化と称している。従来、米飯の
改善のために、アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラー
ゼ、リパーゼなどの酵素剤、およびこれら酵素剤とアミ
ノ酸、油脂、界面活性剤などを組み合わせた添加剤を使
用する報告がされている(特公昭48−37827号公
報、特公昭50−34615号公報、特開昭52−11
7451号公報、特開昭58−86050号公報、特開
昭59−2664号公報、特開昭60−199355号
公報、特開昭3−180151号公報等)。
【0003】上記の方法は酵素剤を単独あるいは数種
類、炊飯時に添加するか、あるいは炊飯後に添加し酵素
の作用で老化を防止するものであるが、いずれも酵素の
作用が不安定であり低温における老化抑制は困難であっ
た。そして、従来法では酵素剤添加による処理は1度だ
けで、1度の処理で効果を得るため、添加量や処理時間
の条件設定が重要であったし、それでも得られる効果は
十分ではなかった。また、これら従来法には低温環境に
おける米飯、特に酢飯のようなpHの低い米飯の安定化
を目的とする酵素剤添加の考えは何ら示されていない。
こうした状況の下で、本発明者らは酵素剤の作用の米飯
の老化抑制に対する効果について鋭意研究し本発明の知
見を得、本発明を完成した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温環境に
おける米飯の安定化方法の提供を目的とする。言い換え
ると、低温保存における米飯の老化を抑制し、食味物性
を維持することによって低温流通に耐えうる米飯、好ま
しくは寿司用米飯、最も好ましくはにぎり寿司用米飯を
製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】低温環境における米飯の
安定化は、炊飯前の蛋白分解酵素の添加と、炊飯後のβ
−アミラーゼの添加を結合したことにより達成する。米
の老化防止は、炊飯時の吸水と関連があると推定され、
従って、浸漬時および炊飯時の吸水が不十分、すなわち
米粒内部まで吸水していない状態であると老化の進行が
速くなると考えられる。また老化が進行すると、米粒表
面の粘りが少なくなるが、この解決策として、、澱粉分
解酵素を添加し、米粒表面の澱粉をある程度枝切りする
方法が開発されている。この澱粉分解酵素の作用は、安
定した効果を得ることが難しい。本発明はこの澱粉分解
酵素の作用、効果を確実にし、更に、米の吸水率も高く
するために、米の浸漬時に蛋白質分解酵素を添加し、炊
飯後にβ−アミラーゼを添加する構成を採るものであ
る。
【0006】即ち本発明は米飯を調整する際、炊飯前に
蛋白分解酵素を、炊飯後にβ−アミラーゼを添加するこ
とを特徴とするものである。この時添加する蛋白分解酵
素は米重量に対し0.02%前後であるが酵素の種類に
より、その量は変える必要がある。浸漬時間は適宜決め
てよいが、通常1時間以上浸漬する。また、炊飯後のβ
−アミラーゼの添加量は米重量に対し0.0015〜
0.04%が適当である。
【0007】
【実施例】本発明を実施例により説明する。実施例1 精白米を水で3回、38〜40℃のぬるま湯で2回洗米
し、洗米前の精白米に対し加水量をややたかめに炊き上
がるように調整した。使用する精白米にもよるが、5k
g以上の大きな釜の場合は1.3倍、家庭用炊飯器程度
の普通の釜では1.4倍が目安となる。蛋白質分解酵素
としてパパイン(天野製薬株式会社製)を洗米前の精白
米に対し0.020%添加した。この状態で1時間以上
浸漬した後炊飯した。炊き上がった白米に合わせ酢(組
成:糖類、穀物酢、食塩、調味料)を加え、さらにサツ
マイモ由来β−アミラーゼを洗米前の精白米に対して
0.0015〜0.04%噴霧により添加し、よくかき
まぜpH4.2の酢飯を得た。この酢飯をおにぎり型で
整形した。10℃で0〜72時間保存試験をした。経時
的にサンプリングして官能評価及び破断強度を測定し
た。 官能評価 ◎:たいへんおいしい ○:おいしい △:おいしくもまずくもない(商品価値として疑問) ×:おいしくない(商品価値なし) 破断強度測定法 φ1.8cmの円筒形プランジャー テーブルスピード 1mm/sec プリセット 7mm 山電PHEONER RE−3305による測定 官能評価では24時間までは、どの処理方法でも差はな
いが、48時間になるとパパインとβ−アミラーゼの併
用が、他の処理に比べ優れていた。また、破断強度も4
8時間保存品では、パパインとβ−アミラーゼの併用が
最も低い値(かたいと値が高くなる)となった。結果を
表1(官能検査結果)および表2(破断強度測定結果
×10dyne/cm)に示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】実施例2 パパインのかわりにアクチナーゼ(科研製薬株式会社
製)を用いても特に問題はなかった。しかし、添加濃度
を濃くした場合(0.1%添加)、米粒表面の分解が、
やや進行しすぎるためか、米粒どうしがくっつきやす
い、ネットリとした食感になった。この食感は寿司用の
シャリとしてはやや不適であるため、用途にあわせた添
加量の設定が必要と思われる。官能検査の結果を表3
に、破断強度測定検査(×10dyne/cm)を
表4に示す。
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】実施例3 サツマイモ由来β−アミラーゼのかわりに麦芽由来のβ
−アミラーゼ(商品ビオザイムM、天野製薬株式会社
製)を用いたところ、大きな問題はなかったものの、ビ
オザイムM噴霧品は、やややわらかくバラけやすいシャ
リとなった。これは、両酵素の活性の違いによるものと
思われ、実際β−アミラーゼは生米100gに対し、
1.211U、ビオザイムMは生米100gに対し、
1.429Uとなるように噴霧したため、両酵素の作用
に差がみられたと考えられる。官能検査の結果を表5
に、破断強度測定検査(×10dyne/cm)を
表6に示す。
【0014】
【表5】
【0015】
【表6】
【0016】
【発明の効果】本発明によれば低温保存における米飯の
老化を抑制し、食昧物性を維持することによって低温流
通に耐えうる米飯、特に寿司用米飯を提供することがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炊飯前の蛋白分解酵素の添加と、炊飯後
    のβ−アミラーゼの添加を結合したことを特徴とする低
    温環境における米飯の安定化方法。
  2. 【請求項2】 米飯が寿司用米飯である請求項1記載の
    低温環境における米飯の安定化方法。
  3. 【請求項3】 米飯がにぎり寿司用米飯である請求項1
    記載の低温環境における米飯の安定化方法。
JP5112042A 1993-04-03 1993-04-03 低温環境における米飯の安定化方法 Withdrawn JPH06284871A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005051096A1 (ja) * 2003-11-25 2005-06-09 Fuji Oil Company, Limited 低温での保存性の良い米飯類およびその製造方法

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WO2005051096A1 (ja) * 2003-11-25 2005-06-09 Fuji Oil Company, Limited 低温での保存性の良い米飯類およびその製造方法

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