JPH06283777A - 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents
積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法Info
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- JPH06283777A JPH06283777A JP10519793A JP10519793A JPH06283777A JP H06283777 A JPH06283777 A JP H06283777A JP 10519793 A JP10519793 A JP 10519793A JP 10519793 A JP10519793 A JP 10519793A JP H06283777 A JPH06283777 A JP H06283777A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、繰り返し駆動、高速駆動しても
外部電極に不具合等が生じることがなく、長寿命を保持
し、製造方法も容易にする。 【構成】 圧電セラミックスと内部電極が交互に積層さ
れ、一体焼結された積層型圧電アクチュエータの内部電
極と１層おきに接続される外部電極の表面に半田メッキ
を施したことを特徴としている。
外部電極に不具合等が生じることがなく、長寿命を保持
し、製造方法も容易にする。 【構成】 圧電セラミックスと内部電極が交互に積層さ
れ、一体焼結された積層型圧電アクチュエータの内部電
極と１層おきに接続される外部電極の表面に半田メッキ
を施したことを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、サブミクロンオーダー
の超精密位置決め、高速位置決めに使用される積層型圧
電アクチュエータの外部電極及びその製造方法に関す
る。
の超精密位置決め、高速位置決めに使用される積層型圧
電アクチュエータの外部電極及びその製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】積層型圧電アクチュエータは、第２図、
第３図に示されるように、圧電セラミックスと内部電極
が積層され、内部電極が外部電極と一層おきに接続され
た構造になっている。内部電極と外部電極の接続の方法
は、第２図に示すように、内部電極の端面を除去した
後、外部電極と一層おきに接続する方法と、第３図に示
すように、内部電極の端面に絶縁物を形成した後、外部
電極と一層おきに接統する方法が提案されている。
第３図に示されるように、圧電セラミックスと内部電極
が積層され、内部電極が外部電極と一層おきに接続され
た構造になっている。内部電極と外部電極の接続の方法
は、第２図に示すように、内部電極の端面を除去した
後、外部電極と一層おきに接続する方法と、第３図に示
すように、内部電極の端面に絶縁物を形成した後、外部
電極と一層おきに接統する方法が提案されている。
【０００３】積層型圧電アクチュエータの小型化・低電
圧駆動化には、積層するセラミックスの薄層化が有効で
あるが、この場合、第３図のような内部電極の端面に絶
縁物を形成する方法だと内部電極の端面に形成する絶縁
物が隣合う内部電極の端面にまでオーバーラップしてし
まうため、第２図に示すように、内部電極の端面を除去
した後、外部電極と一層おきに接続する方法が有力な方
法となる。
圧駆動化には、積層するセラミックスの薄層化が有効で
あるが、この場合、第３図のような内部電極の端面に絶
縁物を形成する方法だと内部電極の端面に形成する絶縁
物が隣合う内部電極の端面にまでオーバーラップしてし
まうため、第２図に示すように、内部電極の端面を除去
した後、外部電極と一層おきに接続する方法が有力な方
法となる。
【０００４】図２のように、内部電極の端部を除去した
後、内部電極と外部電極を一層おきに接続する方法とし
ては、２積層体の側面部にスクリーン印刷法などで銀ペ
ーストなどの導体ペーストを印刷後、焼付、外部電極を
形成する方法が一般的である。このようにして作製され
た外部電極の厚みは、１０ミクロン程度で素子は第２図
のような形態をとる。形成された外部電極は、内部電極
の端部と接合している部分と内部電極の端部を除去した
部分と接触している部分と圧電セラミックスと接合して
いる部分がある。
後、内部電極と外部電極を一層おきに接続する方法とし
ては、２積層体の側面部にスクリーン印刷法などで銀ペ
ーストなどの導体ペーストを印刷後、焼付、外部電極を
形成する方法が一般的である。このようにして作製され
た外部電極の厚みは、１０ミクロン程度で素子は第２図
のような形態をとる。形成された外部電極は、内部電極
の端部と接合している部分と内部電極の端部を除去した
部分と接触している部分と圧電セラミックスと接合して
いる部分がある。
【０００５】ところが、このようにして作製した素子を
繰り返し駆動、高速駆動すると、素子の外部電極はその
厚みが１０ミクロン程度と薄いために切断し易い、特に
内部電極端部を除去した部分に接触している外部電極に
応力が集中するために外部電極がセラミックスの積層方
向で切断し、有効な外部電極部分が少なくなってしま
い、素子が機能しなくなるという問題が生じる。
繰り返し駆動、高速駆動すると、素子の外部電極はその
厚みが１０ミクロン程度と薄いために切断し易い、特に
内部電極端部を除去した部分に接触している外部電極に
応力が集中するために外部電極がセラミックスの積層方
向で切断し、有効な外部電極部分が少なくなってしま
い、素子が機能しなくなるという問題が生じる。
【０００６】この問題を解決するために、外部電極に使
用する材料を柔軟性のある導電性樹脂にする、スクリー
ン印刷する導体ペーストの厚みを十分厚くするなどが考
えられる。しかしながら、導電性樹脂を使用した場合、
後工程でリード線を半田付け出来ない。また、導体ペー
ストを厚塗りするためには、スクリーン印刷を繰り返す
必要があるなど工程数を増やさなくてはならない。
用する材料を柔軟性のある導電性樹脂にする、スクリー
ン印刷する導体ペーストの厚みを十分厚くするなどが考
えられる。しかしながら、導電性樹脂を使用した場合、
後工程でリード線を半田付け出来ない。また、導体ペー
ストを厚塗りするためには、スクリーン印刷を繰り返す
必要があるなど工程数を増やさなくてはならない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は繰り返し駆
動、高速駆動しても不具合が生じない積層型圧電アクチ
ュエータの外部電極、およびその外部電極を容易に作製
できる方法を提供することを目的とする。
動、高速駆動しても不具合が生じない積層型圧電アクチ
ュエータの外部電極、およびその外部電極を容易に作製
できる方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課願を解決するための手段】本発明は、 １．圧電セラミックスと内部電極が交互に積層され、一
体焼結された積層型圧電アクチュエータにおいて、内部
電極と１層おきに接続される外部電極の表面に、半田メ
ッキを施したこと。 ２．グリーンシート上に内部電極として導体ペーストを
印刷し、積層圧着、一体焼結した後、外部電極を内部電
極と１層おきに接続してなる積層型圧電アクチュエータ
において、積層焼結体側面に外部電極として導体ペース
トを焼き付けた後、外部電極を被うように半田メッキを
施すことにより、前記目的を達成しようとするものであ
る。
体焼結された積層型圧電アクチュエータにおいて、内部
電極と１層おきに接続される外部電極の表面に、半田メ
ッキを施したこと。 ２．グリーンシート上に内部電極として導体ペーストを
印刷し、積層圧着、一体焼結した後、外部電極を内部電
極と１層おきに接続してなる積層型圧電アクチュエータ
において、積層焼結体側面に外部電極として導体ペース
トを焼き付けた後、外部電極を被うように半田メッキを
施すことにより、前記目的を達成しようとするものであ
る。
【０００９】
【実施例】この発明の実施例を添付図面により説明す
る。まず、一体焼成可能な積層型圧電アクチュエータ用
材料として好適であるＰｂ（Ｚｒ，Ｔｉ）Ｏ３に第３成
分として複合ペロブスカイト化合物を加え、ストロンチ
ウムで変性したセラミックス粉体を、サンドミルで粉砕
し１ミクロン以下の粒径にする。この粉末にバインダ
ー、分散剤、活性剤、消泡剤を加え真空脱泡したのち、
ドクタブレード法を用いてグリーンシートを作製する。
得られたグリーンシートの厚みは９５ミクロンであっ
た。このシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電
極層を印刷し、次に同じシート上に内部電極層に隣接す
るように、焼結後空隙を形成するためのペーストを印刷
した。
る。まず、一体焼成可能な積層型圧電アクチュエータ用
材料として好適であるＰｂ（Ｚｒ，Ｔｉ）Ｏ３に第３成
分として複合ペロブスカイト化合物を加え、ストロンチ
ウムで変性したセラミックス粉体を、サンドミルで粉砕
し１ミクロン以下の粒径にする。この粉末にバインダ
ー、分散剤、活性剤、消泡剤を加え真空脱泡したのち、
ドクタブレード法を用いてグリーンシートを作製する。
得られたグリーンシートの厚みは９５ミクロンであっ
た。このシート上に、スクリーン印刷法を用いて内部電
極層を印刷し、次に同じシート上に内部電極層に隣接す
るように、焼結後空隙を形成するためのペーストを印刷
した。
【００１０】その後、このシートを積層圧着、焼結後、
焼結体上下四側面を研磨し、第３図に示すような積層焼
結体を得る。出来た積層焼結体のセラミックスの積層数
は１３０層、１層あたりのセラミックスの厚みは５０ミ
クロン、内部電極２の厚みは５ミクロンであった。この
積層焼結体の側面に、内部電極２と１層置きに接続され
るようスクリーン印刷法で銀ペーストを幅２ｍｍ×長さ
８ｍｍに印刷、焼き付け、外部電極４を形成し、第２図
に示すような積層焼結体を得た。この時、外部電極４の
厚みは８〜１２ミクロンであった。次に、本発明を実施
するため、積層焼結体の外部電極部にフラックスを塗
布、半田槽に浸し、半田メッキ５を施した（第１図）。
この半田メッキ５された積層焼結体にリード線を半田付
けし、外装を施して本発明品を得た。この時、半田メッ
キ５の厚みは、３００〜６００ミクロンであった。ま
た、半田メッキ５のしていない積層焼結体にリード線を
半田付けし外装を施して比較例を得た。
焼結体上下四側面を研磨し、第３図に示すような積層焼
結体を得る。出来た積層焼結体のセラミックスの積層数
は１３０層、１層あたりのセラミックスの厚みは５０ミ
クロン、内部電極２の厚みは５ミクロンであった。この
積層焼結体の側面に、内部電極２と１層置きに接続され
るようスクリーン印刷法で銀ペーストを幅２ｍｍ×長さ
８ｍｍに印刷、焼き付け、外部電極４を形成し、第２図
に示すような積層焼結体を得た。この時、外部電極４の
厚みは８〜１２ミクロンであった。次に、本発明を実施
するため、積層焼結体の外部電極部にフラックスを塗
布、半田槽に浸し、半田メッキ５を施した（第１図）。
この半田メッキ５された積層焼結体にリード線を半田付
けし、外装を施して本発明品を得た。この時、半田メッ
キ５の厚みは、３００〜６００ミクロンであった。ま
た、半田メッキ５のしていない積層焼結体にリード線を
半田付けし外装を施して比較例を得た。
【００１１】作製した素子に１５０Ｖの電圧を繰り返し
印加し駆動したところ、外部電極４に半田メッキ５の施
されている発明品では、１０８回駆動させても素子の特
性に変化が無かったのに対して、半田メッキ５の施され
ていない比較例では、１０８回駆動させた後、特性を測
定して見ると変位量が不足している、容量が低下してい
る等の特性の劣化がみられ、外装をはがし外部電極４を
観察したところ、銀ペーストを焼付けて作製した外部電
極４が切断し、外部電極４として機能していないことが
わかった。
印加し駆動したところ、外部電極４に半田メッキ５の施
されている発明品では、１０８回駆動させても素子の特
性に変化が無かったのに対して、半田メッキ５の施され
ていない比較例では、１０８回駆動させた後、特性を測
定して見ると変位量が不足している、容量が低下してい
る等の特性の劣化がみられ、外装をはがし外部電極４を
観察したところ、銀ペーストを焼付けて作製した外部電
極４が切断し、外部電極４として機能していないことが
わかった。
【００１２】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので次
の如き顕著な効果を生ずる。 （１）内部電極と一層おきに接続される外部電極の表面
に半田メッキを施したので、従来例に比し繰り返し耐久
性、すなわち変位量、容量等の特性の劣化、外部電極の
切断等製品寿命を著しく延ばすことができた。 （２）工業的に半田槽に浸すのみという簡単な操作で、
外部電極を補強することができる。
の如き顕著な効果を生ずる。 （１）内部電極と一層おきに接続される外部電極の表面
に半田メッキを施したので、従来例に比し繰り返し耐久
性、すなわち変位量、容量等の特性の劣化、外部電極の
切断等製品寿命を著しく延ばすことができた。 （２）工業的に半田槽に浸すのみという簡単な操作で、
外部電極を補強することができる。
【図１】本発明の積層型圧電アクチュエータの一実施例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図２】従来の積層型圧電アクチュエータの一例であ
る。
る。
【図３】従来の他の積層型圧電アクチュエータの一例で
ある。
ある。
１ 圧電セラミックス ２ 内部電極 ３ 内部電極除去部分 ４ 外部電極 ５ 半田メッキ
Claims (3)
- 【請求項１】 圧電セラミックスと内部電極が交互に積
層され、一体焼結された積層型圧電アクチュエータにお
いて、内部電極と１層おきに接続される外部電極の表面
に、半田メッキを施したことを特徴とする積層型圧電ア
クチュエータ。 - 【請求項２】 グリーンシート上に内部電極として導体
ペーストを印刷し、積層圧着、一体焼結した後、外部電
極を内部電極と１層おきに接続してなる積層型圧電アク
チュエータにおいて、積層焼結体側面に外部電極として
導体ペーストを焼き付けた後、外部電極を被うように半
田メッキを施すことを特徴とする積層型圧電アクチュエ
ータの製造方法。 - 【請求項３】 前記半田メッキが、半田メッキ槽で施さ
れることを特徴とする請求項２記載の積層型圧電アクチ
ュエータの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10519793A JP3279721B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10519793A JP3279721B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06283777A true JPH06283777A (ja) | 1994-10-07 |
| JP3279721B2 JP3279721B2 (ja) | 2002-04-30 |
Family
ID=14400950
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10519793A Expired - Fee Related JP3279721B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3279721B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002111093A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 圧電体およびその製造方法とそれを用いた超音波探触子 |
| WO2005067071A1 (en) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Konkuk University | Piezoelectric actuator structure of piezoelectric ceramics having laminated ceramic actuating layer and fabrication method thereof |
| JP2005347364A (ja) * | 2004-06-01 | 2005-12-15 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 伸縮可能な圧電素子 |
| WO2010013670A1 (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-04 | 京セラ株式会社 | 積層型圧電素子およびこれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP10519793A patent/JP3279721B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002111093A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 圧電体およびその製造方法とそれを用いた超音波探触子 |
| WO2005067071A1 (en) * | 2004-01-08 | 2005-07-21 | Konkuk University | Piezoelectric actuator structure of piezoelectric ceramics having laminated ceramic actuating layer and fabrication method thereof |
| KR100587583B1 (ko) * | 2004-01-08 | 2006-06-08 | 학교법인 건국대학교 | 적층형 세라믹 박판 작동층을 갖는 압전세라믹의 압전작동기 구조의 제조방법 |
| JP2005347364A (ja) * | 2004-06-01 | 2005-12-15 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 伸縮可能な圧電素子 |
| WO2010013670A1 (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-04 | 京セラ株式会社 | 積層型圧電素子およびこれを用いた噴射装置ならびに燃料噴射システム |
| US8578911B2 (en) | 2008-07-29 | 2013-11-12 | Kyocera Corporation | Multi-layer piezoelectric element, and injection device and fuel injection system using the same |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3279721B2 (ja) | 2002-04-30 |
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