JPH0628374Y2

JPH0628374Y2 - 電気式パワ−ステアリング装置

Info

Publication number: JPH0628374Y2
Application number: JP1987106443U
Authority: JP
Inventors: 澄夫浦部
Original assignee: 東洋運搬機株式会社
Priority date: 1987-07-10
Filing date: 1987-07-10
Publication date: 1994-08-03
Anticipated expiration: 2002-07-10
Also published as: JPS6410462U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野この考案は、たとえばカウンタバランス型フォークリフ
トに用いられる電気式パワーステアリング装置に関す
る。

従来の技術この種のパワーステアリング装置としては、第２図に示
すように、電動パワーシリンダ(41)が、その端部でボー
ルジョイント(42)によって車体フレーム(43)に取付けら
れており、パワーシリンダ(41)には、ロッド(44)を進退
させるための駆動モータ(45)が備えられており、ロッド
(44)がリヤアクスル側のセンタアーム(46)に連結され、
センタアーム(46)には、ハンドリング操作によって進退
させられるロッド(47)が連結されているものが知られて
いる。

上記装置では、車両の走行にともないタイヤが上下動す
ると、パワーシリンダ(41)がボールジョイント(42)を中
心として上下方向に揺動させられ（第３図矢印Ａ）、ハ
ンドリング操作にともないセンタアーム(46)が揺動させ
られると、パワーシリンダ(41)がボールジョイント(42)
を中心として水平方向に揺動させられる（第４図矢印
Ｂ）。さらに、モータ(45)の起動トルクにより、パワー
シリンダ(41)に回転モーメントが作用すると、パワーシ
リンダ(41)がその中心軸線を中心として揺動させられる
（第５図矢印Ｃ）。

考案が解決しようとする課題上記において、パワーシリンダ(41)の上下方向および水
平方向の揺動は、その機能上必要なものであるが、パワ
ーシリンダ(41)の中心軸線を中心とする揺動は、機能上
不要であるばかりか、下記のような様々な不具合を生じ
させため、これをボールジョイント(42)が拘束すれば問
題が無いが、ボールジョイント(42)の構造上、その揺動
を無理なく拘束することができない。

パワーシリンダ(41)の揺動が大きいと、パワーシリンダ
(41)と車体フレームや他の部品との干渉を避けるために
パワーシリンダ(41)を余裕をもたせた広いスペースに装
備する必要があり、これは、無駄である。また、モータ
用配線が損傷し易いといった問題もある。

この考案は、上記問題を解消した電気式パワーステアリ
ング装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段この考案による電気式パワーステアリング装置は、舵取
操作によって揺動させられる電動パワーシリンダが、そ
の端部で車体フレームに取付手段によって揺動自在に取
付けられている電気式パワーステアリング装置におい
て、取付手段が、交差軸継手よりなることを特徴とする
ものである。

作用この考案による電気式パワーステアリング装置では、取
付手段が、交差軸継手よりなるから、電動パワーシリン
ダの揺動を交差軸継手が拘束する。

実施例以下、この考案を、カウンタバランス型フォークリフト
の電気式パワーステアリング装置に適用した場合の実施
例について説明する。

第１図において、電気式パワーステアリング装置の電動
パワーシリンダ(1)は、ケーシング(2)と、ケーシング
(2)に挿通されたボールねじ(3)と、ケーシング(2)に取
り付けられかつボールねじ(3)のナット(4)を回転駆動す
るための電動モータ(6)とを備えている。

ケーシング(2)は、下部水平孔(11)および上部水平孔(1
2)を有するケーシング本体(13)と、ケーシング本体(13)
の前端に設けられかつ下部水平孔(12)と連続する孔(14)
を有する前壁構成体(15)と、前壁構成体(15)の孔(14)に
ねじ嵌められかつねじ軸挿通孔(16)を有する蓋体(17)
と、ケーシング本体(13)の下部水平孔(11)の後端部に前
端部がねじ嵌められた筒体(18)とを備えている。上部水
平孔(12)と、下部水平孔(11)とは、それらの前端部にお
いて垂直孔(19)によって連通している。

ケーシング本体(13)の上部水平孔(12)の後端開口周縁部
には、モータ取付板(20)が取付けられている。この取付
板(20)に、取付板(20)を出力軸(6a)が貫通した状態で、
モータ(6)が前向きに取付けられている。上部水平孔(1
2)内にのびたモータ(6)の出力軸(6a)は、前壁構成体(1
5)に回転自在に支持された歯車(21)の回転軸に、カップ
リング(22)を介して連結されている。この歯車(21)は、
ケーシング本体(13)および前壁構成体(15)に回転自在に
支持されかつ一部が垂直孔(19)に配された歯車(23)に噛
み合っている。

ケーシング本体(13)の下部水平孔(11)、筒体(18)の中空
部および蓋体(17)の孔(16)に、ボールねじ(3)が挿通さ
れている。ボールねじ(3)は、ナット(4)とねじ軸(5)と
からなり、ねじ軸(5)の前部は蓋体(17)の孔(16)から前
方にのびている。ナット(4)は、ナット本体(4a)と、ナ
ット本体(4a)の前端および後端から前方および後方にそ
れぞれ突出した環状部(4b)(4c)とからなる。ナット(4)
は、下部水平孔(11)内に配されており、前側環状部(4b)
外周面と蓋体(17)内周面との間および後側環状部(4c)外
周面とケーシング本体(13)内周面との間にそれぞれ設け
られた軸受(24)および(25)によってケーシング(2)に回
転自在にのみ支持されている。ナット(4)の前側環状部
(4b)には、歯車(26)が嵌め止められている。この歯車(2
6)は、歯車(23)と噛み合っている。蓋体(17)とねじ軸
(5)の前端部との間に蛇腹(27)が設けられている。

筒体(18)の後端部は、自在継手(28)を介して車体フレー
ム(29)に固定されている。自在継手(28)としては、この
例ではクロスジョイント交差軸継手が用いられている
が、等速交差軸継手等の他の自在継手を用いてもよい。
蓋体(17)から前方にのびたねじ軸(5)の前端は、図示し
ない連結ロッドおよびボールジョイントを介して車体の
リアアクスルのセンタアームに連結されている。

モータ(6)が駆動されると、その回転力が歯車(21)(23)
および(26)を介してナット(4)に伝達され、ナット(4)が
回転する。ナット(4)が回転すると、その回転方向に応
じてねじ軸(5)が進出（前進）または退入（後退）し、
これによって後輪が換向される。

上記電気式パワーステアリング装置では、電動パワーシ
リンダ(1)のケーシング(2)の後端（筒体(18)の後端）が
自在継手(28)を介して車体フレーム(29)に固定されてい
るので、電動パワーシリンダ(1)の駆動モータ(6)の起動
トルクによって電動パワーシリンダ(1)に回転モーメン
トが作用しても、この回転モーメントは自在継手(28)を
介して車体フレーム(29)に受けられ、電動パワーシリン
ダ(1)は回転しなくなる。このため、電動パワーシリン
ダ(1)が、駆動モータ(6)の起動トルクによって、その中
心軸線を中心として揺動するといったことが防止され
る。

考案の効果この考案によれば、電動パワーシリンダの揺動を交差軸
継手が拘束するから、電動パワーシリンダがその中心軸
線を中心として揺動するといったことが防止される。こ
のため、継手の寿命を長く保てるとともに、従来のよう
に電動パワーシリンダの設備のための広いスペースも不
用となる。さらに、電動パワーシリンダと他の部品とが
干渉したり、電動パワーシリンダの駆動モータ用配線が
損傷したりするといったことも防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１実施例を示す一部切欠側面図、
第２図は従来例を示すパワステアリング装置の配置構成
図、第３図は同装置の要部を拡大して示す側面図、第４
図は同要部の平面図、第５図は同要部の垂直横断面図で
ある。 (1)…電動パワーシリンダ、(28)…交差軸継手、(29)…
車体フレーム。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】舵取操作によって揺動させられる電動パワ
ーシリンダ(1)が、その端部で車体フレーム(29)に取付
手段によって揺動自在に取付けられている電気式パワー
ステアリング装置において、取付手段が、交差軸継手(2
8)よりなることを特徴とする電気式パワーステアリング
装置。