JPH06280416A - パレットレス立体駐車設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 櫛歯で車の前後輪を支持して駐車階入口から
駐車格納区画へ持運ぶパレットレス立体駐車設備に係わ
り、車の持運びに必要な駆動装置の低減と、駐車設備へ
の出入りを車の前進操作のみで行なえるようにする。 【構成】 駐車階に縦列配置され、車を載置する櫛歯置
台を設けた駐車格納区画１１と、駐車格納区画の入口端
に設けた車の乗入乗出用櫛歯置台４と、乗入乗出用櫛歯
置台に隣接するフォーク搬入出用櫛歯置台５と、乗入乗
出用およびフォーク搬入出用櫛歯置台の下部間を移動し
櫛歯置台間の車を移送すると共に設置した櫛歯置台で持
上げた車の方向転換を行わせる昇降旋回式櫛歯置台付台
車６と、縦列駐車格納区画の間を区画に沿って走行し、
フォーク搬入出櫛歯置台と駐車格納区画に設置された固
定櫛歯置１１ａの間で櫛歯置台に載置された車を伸縮す
るフォークですくい上げ持運び他方の櫛歯置台に移送す
る櫛歯置台付伸縮フォーク台車７とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、改良されたパレットレ
ス立体駐車設備、特に櫛歯置台と櫛歯フォーク台車を使
用するパレットレス立体駐車設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】パレットを使用しないパレットレス立体
駐車場設備として、図７に示す形式の装置が知られてい
る。この装置は、櫛歯置台エレベータ０１と、駐車格納
区画から櫛歯置台エレベータ０１の通路へ水平移動する
櫛歯置台０２との組合わせで構成され、櫛歯置台エレベ
ータ０１と水平移動する櫛歯置台０２が交差して通り抜
ける時に櫛歯置台エレベータ０１又は水平移動する櫛歯
置台０２の何れか一方に搭載した車０３を他方に渡す方
法により櫛歯置台エレベータ０１が昇降する立体駐車設
備建屋の入口と駐車格納区画との間で車の機械的な搬送
を行っている。また、櫛歯置台エレベータ０１と水平移
動する櫛歯置台０２の櫛歯は、大きさの異なる車種の車
０３の車輪を支持できるように例えば前輪用の櫛歯と後
輪用の櫛歯は歯数を変えて設けている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のパレットレ
ス立体駐車設備では、櫛歯置台エレベータ０１の他に、
各駐車格納区画毎に水平移動する櫛歯置台０２を必要と
するから、収容台数が増加するとそれに応じて駆動装置
数が増加し、設備費が高くなるのを避けられないという
問題がある。また、櫛歯置台エレベータ０１への車の出
入りは、出庫時に前進で出るためには入庫時に後進で乗
込むことが必要となり運転操作が難しくなり、入庫に時
間がかかる等の問題がある。

【０００４】本発明のパレットレス立体駐車設備は、上
記従来のパレットレス立体駐車設置の有する問題に鑑
み、このような設備において、使用する駆動装置の数を
減少させること、設備費を低減すること、並びに駐車設
備への入出庫の両方を車の前進操作だけで行なえるよう
にすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため、本発明のパレ
ットレス立体駐車設備は、立体ラック構造のラック列に
沿って配設されその上部に載置する車をフォークにより
搬入搬出可能にする固定櫛歯置台を具えた駐車格納区画
と、同立体ラック構造の出入口端に設けられた乗入乗出
用櫛歯置台と乗入乗出用櫛歯置台に隣接して配設された
フォーク搬入出用櫛歯置台と、フォーク搬入出用および
乗入乗出用櫛歯置台の下部を往復移動する昇降旋回式櫛
歯置台付台車と、駐車格納区画に沿って走行可能にされ
た車をフォーク搬入出用櫛歯置台と固定櫛歯置台との間
で載置移送する櫛歯置台付伸縮フォーク台車とが設けら
れたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明のパレットレス立体駐車設備では、各階
の２列の駐車格納区画列に対して１台の櫛歯置台付伸縮
フォーク台車と、２台の昇降旋回式櫛歯置台付台車とを
設けるから櫛歯置台付伸縮フォーク台車の移動用の駆動
機の数は、駐車格納区画の数に比較し、著しく少数にな
る。また格納する車の入庫時には、前進で各階の乗入乗
出用櫛歯置台に車を乗入れ駐車して運転車が車から降り
た後、昇降旋回式櫛歯置台付台車が乗入乗出用固定櫛歯
置台の下部へ移動し、車を昇降旋回式櫛歯置台付の櫛歯
置台の上昇で取上げ、且つこの位置で１８０°櫛歯置台
を旋回させて車の向きを反転させた後、フォーク搬入出
用櫛歯置台の位置へ移動し、櫛歯置台を下降させること
により車をフォーク搬入出用櫛歯置台の上へ下ろす。フ
ォーク搬入出用櫛歯置台とそのラック列に沿って配設さ
れた駐車格納区画との間の車の入れ、出し搬送は櫛歯置
台付伸縮フォーク台車により行う。

【０００７】出庫の際には、上記と逆の順序で櫛歯置台
付伸縮フォーク台車及び昇降旋回式櫛歯置台付台車によ
り駐車格納区画から乗入乗出用櫛歯置台に送られた車
は、運転者がそのまま前進で乗出せるようになる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明のパレットレス立体駐車設備を
図に示す一実施例に基づき説明する。図１及び図２は、
本発明のパレットレス立体駐車設備の一実施例を示す平
面図と縦断図面である。図において、１はパレットレス
立体駐車設備の建屋、２は建屋１内に配列された立体ラ
ック構造、１１は立体ラック構造２に縦列配設された駐
車格納区画の列、３は立体ラック構造の各階の出入口
部、４は出入口部３に設けられた乗入乗出用櫛歯置台５
は乗入乗出用櫛歯置台４に隣接して設けられたフォーク
搬入出用櫛歯置台、６は乗入乗出用櫛歯置台４およびフ
ォーク搬入出用櫛歯置台５の下部を移動可能にされた昇
降旋回式櫛歯置台付台車、７は立体ラック構造に設けら
れた後述する駐車格納区画１１の間を走行可能に設けた
櫛歯置台伸縮フォーク台車、８は建屋の床、９は地上か
ら各階への人及び車用のエレベータ、１０は格納される
自動車である。人及び車用のエレベータ９に代えて螺旋
式の入口、出口道路を設けるようしてもよい。

【０００９】図３及び図４は、図１に示す出入口部３の
拡大平面図とその部分側面図である。乗入乗出用櫛歯置
台４及びフォーク搬入出用櫛歯置台５は、車の車輪部を
支持する位置に車の前輪、後輪を区別なく支持できる対
称配置の固定櫛歯が設けられ、フォーク搬入出用櫛歯置
台５はラックフレーム１２の前面部に櫛歯置台付伸縮フ
ォーク台車７のフォーク差込み用の開口部１３が形成さ
れている。

【００１０】昇降旋回式櫛歯置台付台車６は図３の左側
に示すように車その上面に設けられた櫛歯置台１４が丁
度乗入乗出用櫛歯置台４の上面と同一面で床を形成し得
るように構成されて乗入乗出用櫛歯置台４およびフォー
ク搬入出用櫛歯置台５のそれぞれに設けられた櫛歯と上
下に交差できる対称な櫛歯１５を備え、図４に示すよう
にこれらの櫛歯の間を通り昇降モータ１６で昇降し、且
つ乗入乗出用櫛歯置台４およびフォーク搬入出用櫛歯置
台５の間を走行モータ１７で走行移動する。また、櫛歯
置台１４は昇降旋回式櫛歯置台付台車６の水平な昇降台
１８上に軸受け１９、円周方向の複数の支持ローラー２
０、旋回ギヤー２１及び同ギヤー２１に係合駆動する旋
回モーター２２を介し旋回可能に設けられ、乗入乗出用
櫛歯置台４の位置で昇降モータ１６により櫛歯置台１４
を上昇させ、旋回モータ２２により１８０°旋回させる
ことにより、乗入乗出用櫛歯置台４上に置かれた車１０
を持ち上げ、且つ車をこの位置で前後逆に反転させられ
るようにしている。立体ラック構造２に縦列配置された
各駐車格納区画１１内の固定櫛歯置台１１ａは、上記フ
ォーク搬入出用櫛歯置台５と同様に構成している。

【００１１】図５及び図６は、櫛歯置台付伸縮フォーク
台車７の拡大された平面図と側面図を示している。櫛歯
置台付伸縮フォーク台車７の台車上には、２段伸縮する
フォーク部３０の先端寄りには櫛歯置台３１が設けら
れ、駐車格納区画１１に設けられた固定櫛歯１１ａと上
下に交差可能になり、相互に櫛歯置台３１櫛歯又は固定
櫛歯１１ａの一方に搭載した車を他方へ渡して車を出し
入れする。櫛歯置台付伸縮フォーク台車７は昇降モータ
３２、走行モータ３３及びフォーク伸縮モータ３４を備
え、フォーク部３０は両側へ２段にわたって伸縮してフ
ォーク搬入出用櫛歯置台５及び各駐車格納区画１１との
間で車の出し入れを行う。駐車しようとする車は、図１
左側の建屋入口１ａからの車用エレベータ９へ前進で乗
入れ、指定された階で前進でエレベータ９から乗出し、
前方の乗入乗出用櫛歯置台４上に前進で乗込み、駐車状
態にして運転者が降り、人用エレベータ９を利用して外
へ出る。昇降旋回式櫛歯置台付台車６の櫛歯置台１４で
乗入乗出用櫛歯置台４上に置かれた車１０を、持ち上げ
旋回して車１０の向きを１８０°反転し、フォーク搬入
出用櫛歯置台５位置へ走行移動して車１０をフォーク搬
入出用櫛歯置台５上に下ろす。櫛歯置台付伸縮フォーク
台車７がフォーク搬入出用櫛歯置台５上の車１０を櫛歯
置台３１で取り上げ移動し、指定された駐車格納区画１
１迄走行し固定櫛歯１１ａ上へ車１０を格納する。車１
０の出庫は、櫛歯置台付伸縮フォーク台車７の逆の操作
で指定された駐車格納区画１１の固定櫛歯置台１１ａ上
からフォーク搬入出用櫛歯置台５へ、車１０を搬送し、
昇降旋回式櫛歯置台付台車６の操作でフォーク搬入出用
櫛歯置台５から乗入乗出用櫛歯置台４上へ車１０を搬送
し、この位置から運転者が車に乗込み前進操作で車用エ
レベータ９を使用し建屋１外へでる。上記車の入庫に際
し、乗入乗出用櫛歯置台４での車１０の旋回反転は、図
１で示す複数の立体ラック構造２の１列置きの２つのグ
ループに分けて交互に行うようにすることによって相互
の干渉なしに入出庫を円滑に行うことができる。また、
乗入乗出用櫛歯置台４での車１０の旋回反転は、入庫時
に行うのに変えて出庫時に行なうようにすることもでき
る。この様な設備によれば、駐車格納区画１１には駆動
装置が不要になり、昇降旋回式櫛歯置台付台車６、櫛歯
置台付伸縮フォーク台車７を同一階の多数の駐車格納区
画１１で共用し得るから全体の駆動装置の数が減少し設
備費を低減することができる。また、昇降旋回式櫛歯置
台付台車６を備え、乗入乗出用櫛歯置台４で車１０の旋
回反転を行うようにしたから、入出庫時の車の乗入れ、
乗出しの両方を前進操作のみで安全に行なえるようにな
り、入出庫のための時間が短縮される効果がある。

【００１２】なお、本発明の構成は、上記した実施例に
限定されることなく、立体ラック構造の駐車格納区画と
出入口部等全体のレイアウト、昇降旋回式櫛歯置台付台
車６、櫛歯置台付伸縮フォーク台車７の構成等は適宜に
設計を変更して実施出来るものである。

【００１３】

【発明の効果】以上要するに、本発明のパレットレス立
体駐車設備は、立体ラック構造のラック列に沿って配設
されその上部に載置される事をフォークにより搬入搬出
可能にする固定櫛歯置台を具えた駐車格納区画と、立体
ラック構造の出入口端に設けられた乗入乗出用櫛歯置台
と、乗入乗出用櫛歯置台に隣接して配設されたフォーク
搬入出用櫛歯置台と、フォーク搬入出用および乗入乗出
用櫛歯置台の下部を往復移動する昇降旋回式櫛歯置台付
台車と、駐車格納区画に沿って走行可能にされ車をフォ
ーク搬入出用櫛歯置台と固定櫛歯置台との間で載置移送
する櫛歯置台付伸縮フォーク台車とが設けられることに
よって、駐車格納区画毎の駆動装置の必要をなくして費
用を軽減するとともに、駐車設備への乗入れ、乗出しの
両方を前進操作のみで安全に迅速に行なえるようにし、
駐車設備への出入り時間の短縮する効果を奏したもので
極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るパレットレス立体駐車
設備の平面図、

【図２】図１の縦断側面図、

【図３】図１の出入口部の平面図、

【図４】図３の側面図、

【図５】櫛歯置台付伸縮フォーク台車と駐車格納区画の
平面図、

【図６】図５の側面図、

【図７】櫛歯置台を使用する従来の立体駐車設備を説明
するための斜視図である。

【符号の説明】

１ 建屋 １ａ 建屋入口 ２ 立体ラック構造、 ３ 出入口部、 ４ 車乗入乗出用櫛歯置台、 ５ フォーク搬入出用櫛歯置台、 ６ 昇降旋回式櫛歯置台付台車、 ７ 櫛歯置台付伸縮フォーク台車 ９ 人用及び車用エレベータ、 １０ 車、 １１ 駐車格納区画、 １４ 昇降旋回式櫛歯置台付台車の櫛歯置台 １５ 櫛歯、 １６、３２ 昇降モーター、 １７、３３ 走行モーター、 １８ 昇降台、 １９ 軸受け、 ２０ 支持ローラー、 ２１ 旋回ギヤー、 ２２ 旋回モーター、 ３０ 伸縮するフォーク部、 ３１ 櫛歯置台、 ３４ フォーク伸縮モーター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 立体ラック構造のラック列に沿って配置
   されその上部に載置される車をフォークにより搬入搬出
   可能にする固定櫛歯置台を具えた駐車格納区画と立体ラ
   ック構造の出入口端に設けられた乗入乗出用櫛歯置台と
   乗入乗出用櫛歯置台に隣接して配設されたフォーク搬入
   出用櫛歯置台と、フォーク搬入出用および乗入乗出用櫛
   歯置台の下部を往復移動する昇降旋回式櫛歯置台付台車
   と、駐車格納区画に沿って走行可能にされ車をフォーク
   搬入出用櫛歯置台と固定櫛歯置台との間で載置移送する
   櫛歯置台付伸縮フォーク台車とからなることを特徴とす
   るパレットレス立体駐車設備。