JPH06279677A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物および光反射用成形品 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物および光反射用成形品

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JPH06279677A
JPH06279677A JP5065474A JP6547493A JPH06279677A JP H06279677 A JPH06279677 A JP H06279677A JP 5065474 A JP5065474 A JP 5065474A JP 6547493 A JP6547493 A JP 6547493A JP H06279677 A JPH06279677 A JP H06279677A
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sulfide resin
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形品の表面平滑性、接着性および強度に優
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物ならびにこれ
を成形してなる表面平滑性、接着性および強度に優れた
光反射用成形品を提供する。 【構成】 溶融粘度300〜4000ポイズで、かつフ
ェニレンスルフィド単位あたりアミノ基を0.05〜4
モル%含有するポリフェニレンスルフィド樹脂40〜7
0重量%、平均粒径1〜5μmの粉粒状充填材30〜6
0重量%およびアミノ基含有ポリアルキレングリコール
0〜3重量%からなることを特徴とするポリフェニレン
スルフィド樹脂組成物ならびにこれを成形してなる光反
射用成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリフェニレンスルフィ
ド樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、成
形品の表面平滑性、接着性および強度に優れたポリフェ
ニレンスルフィド樹脂組成物ならびにこれを成形してな
る表面平滑性、接着性および強度に優れた光反射用成形
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂は、その
優れた耐熱性、耐薬品性、寸法安定性および機械的強度
を生かして、電気・電子機器部品材料、自動車機器部品
材料への展開が進められている。しかしながら、ポリフ
ェニレンスルフィド樹脂は、樹脂単独では耐熱性、機械
的強度ともに十分ではないため、繊維状強化材および/
または無機充填材を添加することにより、耐熱性、機械
的強度を高めて使用される。また、ポリフェニレンスル
フィド樹脂は他材料に比較して接着性に劣ることが知ら
れている。
【0003】ポリフェニレンスルフィド樹脂の自動車機
器部品材料への展開として、高度な表面平滑性を要求さ
れる自動車用ランプリフレクターとしての利用が提案さ
れている。例えば、特開昭63−243162号公報
(ポリフェニレンスルフィド樹脂、約5〜40重量%の
無機繊維および約15〜70重量%のシリカヒュームか
らなる樹脂組成物)、特開平2−244501号公報
(ポリフェニレンスルフィド樹脂、10重量%以下のガ
ラス繊維および40〜70重量%の充填材からなる樹脂
組成物)、特開平3−252002号公報(ポリフェニ
レンスルフィド樹脂、30〜70重量%の繊維状または
非繊維状の無機質充填材および分子量2000以下の多
官能エポキシ化合物からなる樹脂組成物)等があげられ
る。しかしながら、特開昭63−243162号公報に
開示された組成物は表面平滑性が十分ではなく、また、
特開昭63−243162号公報および特開平2−24
4501号公報に開示された組成物はアルミニウム等の
金属蒸着を施す際に使用される金属蒸着用塗料との接着
性が十分ではない。さらに、特開平3−252002号
公報に開示された組成物は、金属蒸着用塗料との接着性
の改良効果はみられるが、成形加工時あるいは加熱時に
ガスを多量に発生するといった問題を生じるため、自動
車用ランプリフレクターの実用化において大きな障害と
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形品の表
面平滑性、接着性および強度に優れたポリフェニレンス
ルフィド樹脂組成物ならびにこれを成形してなる表面平
滑性、接着性および強度に優れた光反射用成形品を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成す
るに至った。
【0006】すなわち、本発明は、溶融粘度300〜4
000ポイズで、かつフェニレンスルフィド単位あたり
アミノ基を0.05〜4モル%含有するポリフェニレン
スルフィド樹脂40〜70重量%、平均粒径1〜5μm
の粉粒状充填材30〜60重量%およびアミノ基含有ポ
リアルキレングリコール0〜3重量%からなることを特
徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物ならびに
これを成形してなる光反射用成形品に関するものであ
る。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用されるアミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂
のアミノ基含有量は0.05〜4モル%であり、好まし
くは0.1〜3モル%である。ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂のアミノ基含有量が0.05モル%未満では接着
性改良効果がみられず、また、4モル%を越えると機械
的強度の低下がみられるため好ましくない。
【0008】本発明で使用されるアミノ基含有ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂としては、溶融粘度(測定温度3
00℃、荷重10kgの条件下、直径1mm,長さ2m
mのダイスを用いて高化式フローテスターで測定)が3
00〜4000ポイズ、特に好ましくは1000〜35
00ポイズの範囲にあるアミノ基含有ポリフェニレンス
ルフィド樹脂であり、直鎖状のものであっても、酸素雰
囲気下での加熱処理または過酸化物等を添加しての加熱
処理により硬化させ、重合度を上げたものであっても、
また、非酸化性の不活性ガス中で加熱処理を施したもの
であってもかまわないし、さらにこれらの構造の混合物
であってもかまわない。溶融粘度が300ポイズ未満で
は強度低下がみられ、かつガス発生量が多いため好まし
くない。一方、4000ポイズを超えると流動性の低下
が著しいため好ましくない。
【0009】また、上記のアミノ基含有ポリフェニレン
スルフィド樹脂は、脱イオン処理(酸洗浄や熱水洗浄
等)を行うことによってイオンを低減させたものであっ
てもよい。
【0010】本発明で使用されるアミノ基含有ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂の製造方法は、特に限定されるも
のではないが、好ましい製造方法として、有機アミド溶
媒中でアルカリ金属硫化物とジハロベンゼンとを反応さ
せる際に、アミノ基含有芳香族ハロゲン化物を共存させ
て重合する方法があげられる。
【0011】このとき用いられるアルカリ金属硫化物と
しては、硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウ
ム、硫化ルビジウム、硫化セシウムまたはこれらの混合
物があげられ、これらは水和物の形で使用してもさしつ
かえない。これらアルカリ金属硫化物は、水硫化アルカ
リ金属とアルカリ金属塩基とを反応させることによって
得られるが、ジハロベンゼンの重合系内への添加に先立
ってその場で調製されても、また、系外で調製されたも
のを用いてもさしつかえない。
【0012】さらに、本発明に使用されるアミノ基含有
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、その構成単位として
【0013】
【化1】
【0014】を70モル%以上、より好ましくは90モ
ル%以上含有しているものが好ましい。
【0015】また、構成単位として30モル%未満、好
ましくは10モル%未満であれば、m−フェニレンスル
フィド単位、
【0016】
【化2】
【0017】o−フェニレンスルフィド単位、
【0018】
【化3】
【0019】フェニレンスルフィドスルホン単位、
【0020】
【化4】
【0021】フェニレンスルフィドケトン単位、
【0022】
【化5】
【0023】フェニレンスルフィドエーテル単位、
【0024】
【化6】
【0025】ジフェニレンスルフィド単位、
【0026】
【化7】
【0027】等の共重合単位を含有していてもさしつか
えない。
【0028】また、上述のポリフェニレンスルフィド樹
脂の製造において用いられるアミノ基含有芳香族ハロゲ
ン化物としては、下記一般式
【0029】
【化8】
【0030】(Xはハロゲン原子、Yは水素原子、−N
2基またはハロゲン原子、Rは炭素数1〜12の炭化
水素基、nは0〜4の整数である)で示される化合物を
例示することができる。
【0031】その若干の例として、m−フルオロアニリ
ン、m−クロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、
3,5−ジアミノクロロベンゼン、2−アミノ−4−ク
ロロトルエン、2−アミノ−6−クロロトルエン、4−
アミノ−2−クロロトルエン、3−クロロ−m−フェニ
レンジアミン、m−ブロモアニリン、3,5−ジブロモ
アニリン、m−ヨードアニリン等およびそれらの混合物
があげられ、このうち、特に、3,5−ジクロロアニリ
ンが好ましい。
【0032】また、上述の方法において用いられるジハ
ロベンゼンとしては、p−ジクロロベンゼン、p−ジブ
ロモベンゼン、p−ジヨードベンゼン、m−ジクロロベ
ンゼン、m−ジブロモベンゼン、m−ジヨードベンゼ
ン、1−クロロ−4−ブロモベンゼン等があげられる。
【0033】さらに、用いられるアルカリ金属硫化物お
よび(ジハロベンゼン+アミノ基含有芳香族ハロゲン化
物)の仕込量はモル比で、(アルカリ金属硫化物):
(ジハロベンゼン+アミノ基含有芳香族ハロゲン化物)
=1.00:0.90〜1.10の範囲が好ましい。
【0034】重合溶媒としては、極性溶媒が好ましく、
特に非プロトン性で高温でアルカリに対して安定な有機
アミドが好ましい溶媒である。有機アミドの若干の例と
しては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−
メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル
イミダゾリジノン、テトラメチル尿素等およびその混合
物があげられる。
【0035】また、溶媒として使用される有機アミドの
量は、重合によって生成するポリマーに対し、150〜
3500重量%、好ましくは250〜1500重量%と
なる範囲で使用することができる。
【0036】重合は200〜300℃、好ましくは22
0〜280℃にて0.5〜30時間、好ましくは1〜1
5時間攪拌下に行われる。
【0037】本発明に使用されるアミノ基含有ポリアル
キレングリコールは、下記一般式
【0038】
【化9】
【0039】(Rは、n=1のときX、n≧2のとき炭
素数1〜6の有機基であり、R’は炭素数2〜6のアル
キレン基、Xはアミノ基を含有する炭素数1〜10の有
機基または水素原子であり、mは5〜2500、nは1
〜10のそれぞれ整数を表す)で示される化合物であ
る。
【0040】ここで、式中のR,Xについて有機基とい
う表現があるが、これは炭化水素基のみならず、R,X
中にエーテル、ケトン、アミド、スルホン等のヘテロ原
子含有官能基を含んでいてもさしつかえないことを意味
するものである。また、式中のmはポリアルキレングリ
コールセグメントの重合度を示すもので、mが5より小
さいと耐熱性が乏しくなり、成形加工時にガスを多量に
発生するため好ましくない。一方、mが2500より大
きくなると、接着性改良効果が小さいため好ましくな
い。
【0041】上記ポリアルキレングリコールの若干の例
としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アル
コールとアルキレンオキシドとの付加重合体等があげら
れる。
【0042】特に、本発明で用いるのに好ましいアミノ
基含有ポリアルキレングリコールとしては、分子量が3
000〜50000であり、末端官能基がアミノ基であ
るポリエチレングリコールがあげられる。
【0043】本発明で使用されるアミノ基含有ポリアル
キレングリコールの配合量は0〜3重量%、好ましくは
0.5〜3重量%である。3重量%を超える場合には、
成形加工時にガスを多量に発生するため好ましくない。
【0044】本発明で使用される粉粒状充填材として
は、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、ガラスパウダー、フェノール樹脂等が
あげられるが、好ましくは安価に入手できる炭酸カルシ
ウムである。
【0045】また、本発明で使用される粉粒状充填材の
平均粒径は1〜5μm、好ましくは2〜5μmである。
平均粒径が5μmを越えると、成形品の表面平滑性が低
下するため好ましくない。一方、1μm未満では、強度
および流動性の低下がみられるため好ましくない。
【0046】本発明で使用される粉粒状充填材の配合量
は30〜60重量%、好ましくは40〜60重量%であ
る。配合量が30重量%未満の場合には、耐熱性の低下
が著しく好ましくない。一方、60重量%を超える場合
には、成形品の表面平滑性および流動性の低下がみられ
るため好ましくない。
【0047】さらに、本発明の樹脂組成物は、本発明の
目的を損なわない範囲で、従来公知の離型剤、滑剤、熱
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、発泡
剤、防錆剤、イオントラップ剤、難燃剤、難燃助剤、染
料,顔料等の着色剤、帯電防止剤等の添加剤を1種以上
併用してもよい。
【0048】本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂組
成物の製造方法としては、従来使用されている加熱溶融
方法を用いることができる。例えば、V−ブレンダー、
ヘンシェルミキサー等の各種ブレンダーで混合した後、
ニーダー、ミル、一軸または二軸の押出機で加熱溶融混
合する方法があげられる。さらに、得られた組成物は、
射出成形機、押出成形機、トランスファー成形機、圧縮
成形機を用いて成形することができる。
【0049】さらに、本発明の樹脂組成物により成形し
た成形品は、表面平滑性、接着性および強度に優れるた
め、光反射用成形品として用いることができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。
【0051】参考例1(アミノ基含有ポリフェニレンス
ルフィド樹脂の合成1) 15lオートクレーブに、N−メチル−2−ピロリドン
を5l仕込み、120℃に昇温した後、Na2S・2.
8H2O 1866gを仕込み、約2時間かけて攪拌し
ながら徐々に205℃まで昇温して、水を407g留出
させた。この系を140℃まで冷却した後、p−ジクロ
ロベンゼン 2080gおよび3,5−ジクロロアニリ
ン 20.2g(p−ジクロロベンゼンと3,5−ジク
ロロアニリンの合計量に対して約1モル%添加)を加え
て、225℃に昇温し、3時間重合させた後、250℃
に昇温し、さらに250℃にて3時間重合した。
【0052】重合終了後、室温まで冷却したスラリーを
一部サンプリングし、瀘液を採取して、瀘液中に残存す
る未反応の3,5−ジクロロアニリンをガスクロマトグ
ラフィー(島津製作所製GC−12A)で測定したとこ
ろ、3,5−ジクロロアニリンの転化率は70%であっ
た。残りのスラリーは、大量の水中に投入してポリマー
を析出させ、瀘別、純水による洗浄を行った後、一晩加
熱真空乾燥を行うことよりポリマーを単離した。得られ
たポリマーの溶融粘度(測定温度300℃、荷重10k
gの条件下、直径1mm,長さ2mmのダイスを用いて
高化式フローテスターで測定)は120ポイズであっ
た。さらに、このポリマーを空気雰囲気下235℃で処
理し、溶融粘度2900ポイズのポリマーを得た。この
様にして得られたアミノ基含有ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂をPPS−Iとする。
【0053】参考例2(アミノ基含有ポリフェニレンス
ルフィド樹脂の合成2) p−ジクロロベンゼン 2068gおよび3,5−ジク
ロロアニリン 47.0g(p−ジクロロベンゼンと
3,5−ジクロロアニリンの合計量に対して約2モル%
添加)を使用した他は参考例1と同様の操作で行った。
得られたポリマーの溶融粘度は90ポイズであった。ま
た、瀘液中に残存する未反応の3,5−ジクロロアニリ
ンをガスクロマトグラフィーで測定したところ、3,5
−ジクロロアニリンの転化率は70%であった。さら
に、このポリマーを空気雰囲気下235℃で処理し、溶
融粘度200ポイズ、3200ポイズ、5000ポイズ
のアミノ基含有ポリフェニレンスルフィド樹脂を得た。
溶融粘度200ポイズのものをPPS−II、溶融粘度
3200ポイズのものをPPS−III、溶融粘度50
00ポイズのものをPPS−IVとする。
【0054】参考例3(ポリフェニレンスルフィド樹脂
の合成) p−ジクロロベンゼン 2150g(アミノ基含有芳香
族ハロゲン化物を添加しないで)を使用した他は参考例
1と同様の操作で行った。得られたポリマーの溶融粘度
は140ポイズであった。さらに、このポリマーを空気
雰囲気下235℃で処理し、溶融粘度3000ポイズの
ポリマーを得た。この様にして得られたポリフェニレン
スルフィド樹脂をPPS−Vとする。
【0055】参考例4(多量のアミノ基を含有するポリ
フェニレンスルフィド樹脂の合成) p−ジクロロベンゼン 1789g、m−クロロアニリ
ン 280g(p−ジクロロベンゼンとm−クロロアニ
リンの合計量に対して約15モル%添加)を使用した他
は参考例1と同様の操作で行った。得られたポリマーの
溶融粘度は低すぎて測定できなかった。また、瀘液中に
残存する未反応のm−クロロアニリンをガスクロマトグ
ラフィーで測定したところ、m−クロロアニリンの転化
率は38%であった。さらに、このポリマーを空気雰囲
気下235℃で処理し、溶融粘度3000ポイズのポリ
マーを得た。この様にして得られたポリフェニレンスル
フィド樹脂をPPS−VIとする。
【0056】実施例1〜5 参考例で得られたポリフェニレンスルフィド樹脂(PP
S−IおよびPPS−III)、炭酸カルシウム、両末
端にアミノ基を有するポリエチレングリコール(平均分
子量8500)を表1に示す割合で配合した後、二軸押
出機を用いて300℃で溶融混練し、ペレット化した。
ついで射出成形機によって試験片を作成し、曲げ強度
(ASTM D790準拠)、荷重撓み温度(4.6k
g/cm2荷重)(ASTM D648準拠)の測定を
行った。
【0057】また、成形品の表面平滑性の評価を行うた
め、射出成形機によって円板(102mmφ,厚さ2m
m)を射出成形し、中心線平均粗さ(Ra)、最大高さ
(Rmax)の測定をJIS B0601に準じて行っ
た。測定には、小坂研究所製表面粗さ測定器サーフコー
ダSE−30Dを使用した。
【0058】上記の操作によって得られた円板(102
mmφ,厚さ2mm)は、エポキシ系金属蒸着用塗料を
塗布、焼付(160℃×30分)させた後、碁盤目剥離
試験(JIS D0202準拠)により、接着性評価を
行った。結果を表1および表2に示す。
【0059】比較例1〜12 参考例で得られたポリフェニレンスルフィド樹脂(PP
S−II〜VI)、炭酸カルシウム、タルク、ガラス繊
維、両末端にアミノ基を有するポリエチレングリコール
(平均分子量8500)、ポリエチレングリコール(平
均分子量8000)を表1に示す割合で配合し、実施例
と同様の操作および評価を行った。結果を表1および表
2に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、限定さ
れた溶融粘度を有し、かつアミノ基を含有するポリフェ
ニレンスルフィド樹脂に、限定された平均粒径を有する
粉粒状充填材、アミノ基含有ポリアルキレングリコール
を配合することにより、成形品の表面平滑性、接着性お
よび強度に優れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
を得ることができる。さらに、これを成形することによ
り、表面平滑性、接着性および強度に優れた光反射用成
形品を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融粘度300〜4000ポイズで、かつ
    フェニレンスルフィド単位あたりアミノ基を0.05〜
    4モル%含有するポリフェニレンスルフィド樹脂40〜
    70重量%、平均粒径1〜5μmの粉粒状充填材30〜
    60重量%およびアミノ基含有ポリアルキレングリコー
    ル0〜3重量%からなることを特徴とするポリフェニレ
    ンスルフィド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の樹脂組成物を成形してな
    る光反射用成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0699706A1 (en) * 1994-07-27 1996-03-06 Tosoh Corporation Polyphenylene sulfide resin composition and light reflective molded article
JP2005298669A (ja) * 2004-04-12 2005-10-27 Polyplastics Co ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物及びその成形品

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