JPH0627744A - 現像剤用磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法 - Google Patents

現像剤用磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法

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JPH0627744A
JPH0627744A JP4202016A JP20201692A JPH0627744A JP H0627744 A JPH0627744 A JP H0627744A JP 4202016 A JP4202016 A JP 4202016A JP 20201692 A JP20201692 A JP 20201692A JP H0627744 A JPH0627744 A JP H0627744A
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JP
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carrier
developer
photoconductor
magnetic
resin
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Application number
JP4202016A
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English (en)
Inventor
Yoshio Ozawa
義夫 小沢
Hideto Kiyono
秀人 清野
Yukio Ikeda
幸生 池田
Katsuhiro Yoshioka
勝裕 吉岡
Yuji Kamiyama
雄二 神山
Takaaki Arai
孝明 新井
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 バインダー樹脂中に磁性材微粒子を分散、担
持せしめたキャリアコアの表面に、導電性微粒子を固着
して導電性磁性樹脂キャリアとし、バインダー樹脂とし
て、分子量200,000〜10,000の高分子ピー
クと10,000〜1,000の低分子ピークとをもつ
2山分布のポリオレフィン系樹脂を用いる。 【効果】 球形に近いキャリア粒子が得られ、表面導電
層が安定でa−Si感光体と組み合わせた背面露光記録
に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷などでの現像プロセスで用いられる現像剤用磁
性樹脂キャリア、およびこれを用いる画像形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】カールソン方式に代表される電子写真方
式は現在広く用いられており、感光体の均一帯電→選択
露光による潜像の形成→現像剤によるトナー像の形成→
転写→定着を基本プロセスとする。
【0003】一方、背面露光記録方式を採用した非カー
ルソン方式の画像形成方法についても近年各種の報告が
なされており、装置の小型化、プロセスの簡略化が可能
であるとされている(画像電子学会誌,16,(5),
306,(1987)、特開昭61−149968号公
報、同63−10071号公報、同63−214781
号公報)。
【0004】背面露光記録方式は、感光体の表面側に現
像剤を供給して現像剤溜りを形成し、この現像剤溜りで
クリーニング、感光体の均一帯電−背面画像露光−同時
現像を行なうものであり、クリーニング、帯電、画像
(信号)露光および現像を同時に行なうことができる。
【0005】しかしながら、比較的短い現像剤溜り(帯
電/露光/現像ゾーン)で、現像に必要な帯電量を現像
剤を介して感光体に注入し、しかも、現像してシャープ
で安定したトナー像を得ることが必要であるため、各機
能素材やシステム上の要請が厳しく、実現化には困難な
問題が多い。
【0006】一方、現像剤としては、C.F.カールソ
ンによる電子写真法の発明(米国特許第2,297,6
91号明細書)以来、各種の2成分方式の現像剤が提案
されており(米国特許第2,618,551号明細書、
同第2,618,522号明細書、同第2,573,8
81号明細書、同第2,638,416号明細書)、ま
た、磁気ブラシ現像法の発明(米国特許第2,786,
439号明細書)後に、二成分現像剤のキャリアに樹脂
コートを施し、帯電特性、トナー飛散および耐湿性を改
善する試みがなされてきた。
【0007】二成分現像剤はトナーとキャリアとの二成
分系からなり、キャリアがトナーを帯電せしめて現像ゾ
ーンに搬送し、トナーのみが静電潜像上に付着して現像
されて可視像が形成される。
【0008】代表的なキャリア(ノンコートキャリア)
は、鉄、マグネタイト、フェライト等の磁性材粒子から
なる。この磁性粉体キャリアは、構造が簡単で耐久性は
良好であるが、電気抵抗が比較的小さいためトナーの帯
電不良を起こしやすく、トナーの機内飛散やカブリが発
生しやすい。また、重量が大きいため、現像器内での撹
拌による衝撃により、トナー成分がキャリアに付着して
スペントを生じやすいという問題があった。
【0009】磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分散、
担持せしめた小径の磁性樹脂キャリアも知られており、
樹脂により高抵抗化されるため、トナーへの帯電付与特
性は優れている。磁性樹脂キャリアあるいはそれを用い
た現像剤としては、例えば、5〜30μmの絶縁性キャ
リアと絶縁性トナーとの組合せ(特公昭59−2441
6号公報)、溶融物を噴霧冷却してキャリアコアを作り
導電性粉末を含有する樹脂被膜を設けたキャリア(特開
平2−22672号公報)あるいはフェノール樹脂(特開
平2−220068号公報)を用いたキャリアなどが報
告されている。
【0010】前述の特開平2−22677号公報では、
キャリアコアには一般の熱可塑性樹脂なら何れもが使用
できるとし、ポリオレフィンを初めとして現存する多く
の樹脂が挙げられているが、分子量分布については一切
示唆されていない。また、その実施例においては、ポリ
エチレンワックス(400P,三井石油化学(株)製)
が用いられている。このポリエチレンワックスは分子量
が4000の低分子量樹脂であり、キャリアコアの作製
は比較的容易であるが、キャリアとしての連続使用時に
キャリアの変形や割れが発生する。特にこれをキャリア
コアとし表面層を設けた2層構造キャリアの場合は、表
面層の特性が変化しやすく、この結果、現像特性が大き
く変化してしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】キャリアないしはキャ
リアコアの製造に際しては、磁性微粒子とバインダー樹
脂を混練後に粉砕し、必要に応じて分級し、キャリア粒
子あるいはキャリアコア粒子を作成するのが有利であ
る。しかし、従来、バインダー樹脂としてポリオレフィ
ン系樹脂を用い、キャリア(コア)粒子をこのような粉
砕法により製造しようとすると、粉砕特性が悪く、粉砕
時に大きく塑性変形して糸状のキャリア(コア)粒子を
生成しやすかった。そのため、キャリア(コア)の収率が
悪く、また、現像特性へ悪影響を与える。
【0012】また、本出願人は先に、背面露光記録方式
において好適に用いられるキャリアとして、磁性材をバ
インダー樹脂中に分散担持してなるキャリアコアに、表
面導電層を設けて表面導電化処理を施した導電性磁性樹
脂キャリアを提案した(特願平3−280870号)。
このようなキャリアにおいては、球に近い曲面形を有す
るキャリア粒子が好ましく、前述の如き糸状キャリア
(コア)は好ましくない。
【0013】本発明では、粉砕時に糸状、ヒゲ状等の繊
維状の粉砕物が得られることを防止し、しかも、キャリ
ア(コア)としての十分な強度を有し信頼性が高いキャ
リアおよびキャリアコアを提供するものである。また、
本発明は、このキャリアコアを表面導電処理した導電性
磁性樹脂キャリアを用いた、背面露光記録方式による画
像形成方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の現像剤用磁性樹
脂キャリアは、磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分
散、担持した磁性樹脂キャリアにおいて、バインダー樹
脂として、分子量分布において重量平均分子量が20
0,000〜10,000の範囲にある少なくとも1つ
のピークと、重量平均分子量が10,000〜1,00
0の範囲にある少なくとも1つのピークを有するポリオ
レフィン系樹脂を用いたことを特徴とする。
【0015】また、本発明の導電性磁性樹脂キャリア
は、上記のキャリアをキャリアコアとし、その表面に導
電層を形成したことを特徴とする。
【0016】さらに、本発明の画像形成方法は、透光性
支持体上に少なくとも透光性導電層と光導電層を順次設
けた感光体と、上記の導電性磁性樹脂キャリアと絶縁性
トナーとからなる現像剤と、前記感光体の光導電層側に
配設され、前記現像剤を感光体表面に供給する現像手段
と、前記感光体の透光性導電層と前記現像手段との間に
電圧を印加する手段と、前記感光体の透光性支持体側に
前記現像手段と対向するように配設された露光手段とを
用い、前記感光体表面に前記現像剤を接触させ、前記透
光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加しつつ、
選択された光を前記透光性支持体側から前記現像手段と
の対向部位近傍の前記光導電層に照射し、前記感光体上
に、該光照射に対応するトナー像を形成することを特徴
とする。
【0017】
【実施例】本発明の磁性樹脂キャリアは、磁性材微粒子
をバインダー樹脂中に分散、担持せしめてなり、また、
これをキャリアコア(コア粒子)として表面に導電性微
粒子を固着するなどして導電層を形成し、導電性磁性樹
脂キャリアとしてもよい。
【0018】本発明でバインダー樹脂として用いられる
ポリオレフィン系樹脂は、図1に示したように、その分
子量分布において少なくとも2つのピークを有し、その
高分子側のピークP1 は重量平均分子量が200,00
0〜10,000の範囲に、好ましくは150,000
〜30,000の範囲に位置し、一方、低分子側ピーク
2 は重量平均分子量が10,000〜1,000の範
囲に、好ましくは10,000〜3,000の範囲に位
置することが必要である。
【0019】このような2山ピーク型のバインダー樹脂
は、例えば、高分子側ピークP1 をその分子量分布のト
ップピークとする高分子ポリオレフィン樹脂と、低分子
側ピークP2 をその分子量分布のトップピークとする低
分子ポリオレフィン樹脂とを混合することにより得るこ
とができる。この場合に、高分子ポリオレフィン樹脂と
低分子ポリオレフィン樹脂は、重量比で70/30〜9
9/1の範囲でで混合することが好ましく、より好まし
くは80/20〜95/5である。また、重合条件を設
定することにより、図1に示した分子量分布を有するポ
リオレフィン系樹脂を合成してもよい。
【0020】図1に示したように2つの分子量分布ピー
クP1,P2を有するポリオレフィン系樹脂をバインダー
樹脂として用いることにより、高分子域の樹脂成分がキ
ャリア(キャリアコア)に強度を付与し、現像剤として
の使用時に変形や割れ、あるいは特に2層構造にした場
合の変形等による表面層への悪影響を防止し、一方、低
分子域の樹脂成分が粉砕性等の加工特性を改善し、繊維
状のキャリア粒子の生成を防止し、球に近い曲面形を有
する形状のキャリア粒子が得られる。
【0021】これに対して、通常のポリオレフィン系樹
脂(分子量200,000〜10,000)を用いる
と、キャリア作製のための粉砕時に、繊維状(糸状)の
粉砕物が発生しやすい。
【0022】一方、低分子ワックス等の分子量10,0
00〜1,000の低分子ポリオレフィン樹脂のみを用
いると、キャリア(コア)の作成は、混練、粉砕法の場
合には非常に加工しずらいが、溶融スプレー法の場合に
は比較的容易である。しかし、現像剤として使用した場
合にキャリアの変形が大きく画像欠陥を生じやすい。特
に表面層を形成した2層構造のキャリアにおいて、この
点が顕著である。
【0023】ポリオレフィン系樹脂は、磁性樹脂キャリ
アの5〜50重量%を占める量で用いられることが適当
であり、好ましくは5〜25重量%である。
【0024】磁性材微粒子としては、マグネタイト、ガ
ンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(M
n,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有す
るスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネ
トプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄
や合金の粒子を用いることができるが、マグネタイトが
好ましい。磁性材微粒子は磁性樹脂キャリア中に50〜
90重量%の量で添加することが適当である。磁性材微
粒子の粒径は0.1〜1.0μm程度が好ましい。
【0025】本発明の磁性樹脂キャリアは、種々の方法
で製造することができるが、接着性ポリオレフィン系樹
脂と磁性材微粒子とを混練したのち粉砕する混練・粉砕
法が好適であり、必要に応じて分級し、表面導電層を形
成する。
【0026】キャリアへの導電性微粒子の固着は、磁性
材微粒子をバインダー樹脂中に分散させたキャリアコア
(当該固着を行なわない場合のキャリアそれ自体)と導
電性微粒子とを均一混合し、磁性樹脂キャリアの表面に
導電性微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を
与え微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むようにして
固定することにより行なわれる。この場合、微粒子は、
磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、そ
の一部を磁性樹脂キャリア表面から突き出すようにして
固定される。
【0027】このようにキャリアの表面に導電性微粒子
を固定して導電層を形成することにより、効率的にキャ
リアに高い導電性を付与できる。
【0028】なお、ここで導電層とは、必ずしもキャリ
アを一様に被覆する連続層である必要はなく、キャリア
コアの表面に少なくとも導電部が形成され、キャリアに
必要な導電性が付与されるものであれば非連続的な層で
もよい。したがって、例えば、導電性微粒子がキャリア
コアの表面を完全に連続して被覆する必要はなく、ま
た、磁性材微粒子がキャリアの表面からその一部を突出
している部分では固定されない。
【0029】導電性微粒子としては、カーボンブラッ
ク、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チタンに導電性
材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ素などが用い
られ、空気中の酸素による酸化によって導電性を失なわ
ないものが望ましい。このような導電性微粒子の固着装
置は、表面改質装置ないしはシステムとして市販されて
おり、その一例を挙げれば以下の通りである。
【0030】(1) 乾式メカノケミカル法: メカノケミカル(岡田精工(株)) メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン
(株)) (2) 高速気流中衝撃法: ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作
所) クリプトロンシステム(川崎重工業(株))
【0031】(3) 湿式法: ディスパーコート(日清製粉(株)) コートマイザー(フロイント産業(株)) (4) 熱処理法: サーフュージング(日本ニューマチック工業(株)) (5) その他: スプレードライ(大川原化工機(株))
【0032】導電性微粒子の平均粒径は、1.0μm以
下が適当であり、好ましくは0.1μm以下である。ま
た、導電性微粒子の固着に代えて、キャリアコア上に導
電性薄膜を形成することによっても導電性かつ磁性の樹
脂キャリアが得られる。
【0033】導電性薄膜は、ITO(Indium−T
in−Oxide)、酸化インジウム、酸化スズ、、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、金などの薄膜を、CV
D法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法により
形成できる。
【0034】なお、キャリアの使用目的によっては、導
電性微粒子と同様にして帯電性微粒子、研磨性微粒子な
どを固着したり、あるいはキャリアコアを導電性または
帯電性のコーティング樹脂層で被覆してもよい。
【0035】磁性樹脂キャリアの平均粒度は10〜10
0μmが好適であり、好ましくは20〜80μm、さら
に好ましくは20〜60μmである。上記のキャリアと
トナーとを混合して現像剤とする。
【0036】トナーとしては通常の絶縁性トナーが用い
られ、例えば、バインダー樹脂、着色剤、電荷制御剤、
オフセット防止剤などを配合することができる。また、
磁性材を添加して磁性トナーとすることもでき、現像特
性の改善およびトナーの機内飛散の防止に有効である。
【0037】バインダー樹脂としては、スチレン・アク
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。
【0038】着色剤としてはカーボンブラックをはじめ
各種の顔料、染料が;荷電制御剤としては第4級アンモ
ニウム化合物、ニグロシン、ニグロシン塩基、クリスタ
ルバイオレット、トリフェニルメタン化合物等が;オフ
セット防止剤、定着向上助剤としては低分子量ポリプロ
ピレン、低分子ポリエチレンあるいはその変性物等のオ
レフィンワックス;磁性材としてはマグネタイト、フェ
ライトなどが使用できる。
【0039】図2は、本発明の導電性磁性樹脂キャリア
を用いた現像剤に適用される画像形成方法の実施例を示
す説明図である。ガラスなどの透光性を有する中空円筒
状の透光性支持体23の上に透光性導電層25およびア
モルファスシリコン(a−Si)系の感光層27が形成
されて、ドラム状の感光体21が構成されている。ま
た、ドラム状の感光体21に代えて、ベルト(シート)状
感光体を用いてもよい。
【0040】感光層27としては、a−Si層の他に、
Se合金層、有機感光層などいずれもが採用できるが、
感度が高く電荷担体の移動度が大きいものが望ましい。
このような感光層としては、例えば、a−Si系感光層
があり、特に透光性支持体23上に少なくとも透光性導
電層、a−Si系光導電層およびキャリア注入阻止表面
層を順次設けたものが好ましい。
【0041】透光性支持体23の内側、すなわち感光体
21の背面側には、現像ユニット31と対向するように
して露光手段(画像信号露光装置)としてのLEDアレ
イ41が配置されており、集光素子43(セルフォック
レンズ)を介して背面露光がなされる。また、露光手段
として、LEDアレイに代えて、EL発光素子アレイ、
プラズマ発光素子アレイ、蛍光体ドットアレイ、光源と
液晶やPLZTを組合せたシャッタアレイ、光ファイバ
ーアレイなどを用いることもできる。
【0042】感光体21の周囲には現像ユニット31、
転写ユニット51および定着ユニット61が設けられて
いる。
【0043】現像ユニット31は、感光体21の感光層
27側に配設され、現像剤71を感光体21の表面に供
給する。現像ユニット31の導電性スリーブ35には、
感光体21の透光性導電層25と現像ユニット31との
間に電圧を印加する現像バイアス電源39が接続されて
いる。現像ユニット31は、いくつかの磁極(N,S
極)を有するマグローラ33を導電性のスリーブ35が
内包してなり、現像剤71の層厚を規制するドクターブ
レード37が設けられている。本実施例では、感光体2
1およびスリーブ35をそれぞれ矢印PおよびS方向に
回転して現像剤71を感光体21の表面に搬送、供給し
ている。なお、マグローラ33は、固定でも、回転させ
てもよい。
【0044】導電性かつ磁性のキャリアが磁気ブラシを
形成しており、これにトナーが付着している。トナーが
磁性トナーの場合は主として磁力により、また、非磁性
トナーの場合には帯電により、キャリアに付着してい
る。
【0045】画像形成に際しては、スリーブ35により
現像剤71を現像剤溜り73に搬送し、現像バイアス電
源39から導電性のスリーブ35に正の現像バイアス電
圧を印加する。なお、この実施例では正帯電性のトナー
を使用しているが、トナーの帯電性およびバイアス電圧
の正負は、感光体の特性によって決定する。感光層27
が現像剤71と接触したときから、現像剤71のキャリ
アから成る磁気ブラシを介して、現像バイアス電源39
により感光体21に電荷が注入され、前回の画像形成時
における残留電荷のイレースおよび感光体の帯電が行な
われる。また同時に、転写ユニット51で転写されず感
光体21に付着残存した残存トナーが、磁気ブラシによ
りクリーニングされる。
【0046】感光体21の透光性支持体23側に現像ユ
ニット31と対向するように配設されたLEDアレイ4
1(露光手段)により、現像ユニット31と感光体21
の対向部位近傍に画像信号が光照射される。
【0047】LEDアレイ41により選択的に画像信号
露光がなされると、露光部の感光層27の電位が急速に
低下し電位差ができる。この時、トナーは、この電位差
により、磁気ブラシからの磁力あるいは静電気力をふり
きり、感光層27上に付着する。ついで、感光層27と
現像剤溜り73の現像剤層が離れると、現像された上記
のトナーは乱れずにそのまま感光層27上に残り、感光
体21の表面にトナー像75が形成される。この現像工
程においても、上記と同様に磁性キャリアにより安定し
た磁気ブラシが形成されているので、現像剤溜り73が
一定し、シャープで安定した画像が得られる。
【0048】現像剤溜り73の位置で露光を行なうこと
により、露光までの間に感光体21への現像バイアス電
圧の印加が十分に安定し、感光体21の履歴の影響が抑
えられるように均一帯電すると共に、感光体21の表面
の残留トナーや画像背景部のトナーの回収が十分に行な
われる。さらに、感光体21への現像バイアス電圧の印
加が十分に安定してから露光を行なって光キャリアを発
生させるので、良好なトナー像75が形成される。そし
て、トナー像75の形成後は感光体21が現像剤溜り7
3から速やかに離れるため、感光体21の表面のトナー
像75が現像剤71との衝突や摩擦等のような機械的な
力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー像
75が得られる。
【0049】この帯電、同時露光現像における、現像バ
イアス電圧は、250V以下の低バイアスとすることが
望ましく、より好ましくは10〜200V、さらに好ま
しくは30〜150Vである。
【0050】感光体21上のトナー像75は、転写ユニ
ット51で、転写バイアス電源55により負のバイアス
電圧が印加された転写ローラ53により、紙81(被転
写部材)に転写される。絶縁性トナーを用いれば、普通
紙を用いた場合にも、高い転写効率で安定して転写でき
る。ついで、転写トナーは、定着ユニット61で、定着
ローラ63(加熱ローラ)により紙81に定着される。
65は圧力ローラを示す。転写後の感光体21上の残存
トナーは、現像ユニット31との対向位置で感光体21
が現像剤71と接触した際にキャリアの磁気ブラシによ
って除去され、別途クリーニング部材を設ける必要がな
い。もちろん、現像ユニット31の前段に別途クリーニ
ングユニットを設けてもよい。
【0051】また、転写ユニット53と現像ユニット3
1の間で感光層27に残留した電荷を消失させるために
除電手段(例えば、除電光源)を設けることもできる。
なお以上の説明では、本発明のキャリアを、背面露光記
録方式に利用することを中心にして説明したが、本発明
のキャリアはこれに限定されず、他の方式の画像形成方
法、例えばa−Si系感光体を用いるカールソンプロセ
スにも利用することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、高分子領域と低分子領
域に2つのピークを有する分子量分布を具えたポリオレ
フィン系樹脂を、バインダー樹脂として用いて磁性樹脂
キャリアとすることにより、粉砕加工特性に優れ、繊維
状粒子の発生を防止して比較的球状に近いキャリア(コ
ア)粒子を得ることができる。
【0053】また、本発明のキャリア粒子は強度的にも
優れており、現像剤としての使用時に変形や割れの発生
が防止され、優れた画像特性が得られる。特に、キャリ
アコア表面に表面導電層を形成して2層型の導電性磁性
樹脂キャリアとした場合に、現像剤としての使用時によ
る変形がなく、導電層の安定性が改善され初期の特性が
維持される。上記導電性磁性樹脂キャリアを現像剤とし
て背面記録方式に用いることにより、安定して良好な画
像形成を行なうことができる。
【0054】実験例 ポリエチレン粉末(トップピーク分子量:60,000) 18重量部 ポリエチレンワックス(トップピーク分子量:6,000) 2重量部 マグネタイト(マピコBL-100,チタン工業(株)製) 80重量部 上記混合物を混練後、ジェットミルで粉砕し、分級して
平均粒径30μmのキャリアコア粒子を得た。
【0055】得られたキャリアコア粒子の表面は曲面形
を有し、粉砕時にヒゲ状、糸状等の繊維粉砕物は発生し
なかった。このキャリアコア粒子に導電性カーボンブラ
ック(平均粒径20〜30nm)を3重量%混合し、ヘ
ンシェルミキサーで十分混合してキャリアコアの表面に
均一に付着させた。
【0056】ついで表面処理装置(ハイブリタイザー、
奈良機械製作所製)を用い、機械的衝撃力によりキャリ
アコアの表層にカーボンブラックを固着させ、導電性か
つ磁性の樹脂キャリアを得た。このキャリアの抵抗は、
2×103Ω・cmであった。一方、比較例として、配合
組成を変更する以外は同様にして以下の2つのキャリア
コア粒子を作成した。
【0057】比較例1 ポリエチレン粉末(トップピーク分子量:60,000) 20重量部 マグネタイト(マピコBL-100,チタン工業(株)製) 80重量部
【0058】比較例2 ポリエチレンワックス(トップピーク分子量:6,000) 20重量部 マグネタイト(マピコBL-100,チタン工業(株)製) 80重量部
【0059】上記比較例1のキャリアコアは、作成時の
塑性変形が大きく、糸状の粉砕物しか得られなかった。
一方、上記比較例2のキャリアコアは、混合加工性が悪
く、非常に脆い粉砕物しか得られず、いずれも均一な表
面導電化処理物が得られなかった。
【0060】上記本発明の導電性磁性キャリアと絶縁性
磁性トナーとを混合して現像剤とし、図2に示した装置
を用いて画像形成を行なった。ここで感光体としては、
外径30mmの円筒ガラス基板上にITO透光性導電層
およびa−Si系感光層を形成したa−Si系感光体を
用いた。
【0061】現像バイアス電源39の電圧は+50Vと
し、−300Vの転写バイアス電圧を転写ローラに印加
して転写した。転写紙として市販普通紙を用い、連続画
像形成をしたところ、10万枚プリント後においてもキ
ャリアの変形・破壊による画像欠陥は生じなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられるバインダー樹脂の重量平均
分子量分布を示すグラフである。
【図2】本発明の画像形成方法の実施例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 21 感光体 23 透光性支持体 25 透光性導電層 31 現像ユニット 32 制御電極 33 マグローラ 34 絶縁体 35 スリーブ 36 制御電極用電源 37 ドクターブレード 39 現像バイアス電源 41 LEDアレイ 43 集光素子 51 転写ユニット 53 転写ローラ 55 転写バイアス電源 61 定着ユニット 63 定着ローラ 65 加圧ローラ 71 現像剤 73 現像剤溜り 75 トナー像 81 紙 P1 高分子側ピーク P2 低分子側ピーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 幸生 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 吉岡 勝裕 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 神山 雄二 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 新井 孝明 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分
    散、担持した磁性樹脂キャリアにおいて、バインダー樹
    脂として、分子量分布において重量平均分子量が20
    0,000〜10,000の範囲にある少なくとも1つ
    のピークと、重量平均分子量が10,000〜1,00
    0の範囲にある少なくとも1つのピークを有するポリオ
    レフィン系樹脂を用いたことを特徴とする現像剤用磁性
    樹脂キャリア。
  2. 【請求項2】 表面に導電層が形成されている請求項1
    に記載の現像剤用磁性樹脂キャリア。
  3. 【請求項3】 透光性支持体上に少なくとも透光性導電
    層と光導電層を順次設けた感光体と、 請求項2に記載の磁性樹脂キャリアと絶縁性トナーとか
    らなる現像剤と、 前記感光体の光導電層側に配設され、前記現像剤を感光
    体表面に供給する現像手段と、 前記感光体の透光性導電層と前記現像手段との間に電圧
    を印加する手段と、 前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段と対向する
    ように配設された露光手段とを用い、 前記感光体表面に前記現像剤を接触させ、 前記透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加し
    つつ、 選択された光を前記透光性支持体側から前記現像手段と
    の対向部位近傍の前記光導電層に照射し、 前記感光体上に、該光照射に対応するトナー像を形成す
    ることを特徴とする画像形成方法。
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