JPH0627597U

JPH0627597U - 蓋の開閉機構

Info

Publication number: JPH0627597U
Application number: JP6370292U
Authority: JP
Inventors: 英次郎木曾
Original assignee: 英次郎木曾
Priority date: 1992-09-11
Filing date: 1992-09-11
Publication date: 1994-04-12

Abstract

(57)【要約】【目的】蓋が開いた状態に近くなれば自動的に全開
し、閉じた状態に近くなれば自動的に全閉する蓋の開閉
機構を提供する。【構成】Ｌ字状の蓋５の適当な位置に弾性板状部材１
を設ける。弾性板状部材１の大きさ，位置は、蓋５の開
閉途中では弾性板状部材１は突出部２の上端に押され、
取りつけ軸とは反対の方向に曲げられている。そのため
弾性板状部材１は、蓋５が開いた状態に近くなればその
弾性の復元力によって全開し、さらに弾性板状部材１の
先端の掛止部が突出部２の上端に掛止する。また、閉じ
た状態に近くなれば同様にその弾性の復元力によって全
閉し、さらに係止部８ａ，８ｂが係止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、蓋を開いた状態と閉じた状態の２つの位置に自動的にロックする、蓋の開閉機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、開閉軸によって開閉自在に設けられた蓋の構造において、開閉軸と反対の端部に閉じた蓋を係止する機構を持つものはあったが、蓋の開閉途中や開いた状態で係止される構造のものはなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、係止する機構のない蓋は、急に開いて中の物が飛び出したり、蓋を壊したり、急に閉まって手や足の指がはさまれる恐れもあった。

【０００４】本考案は、蓋を開けて物を収納する各種収納用具，工具の蓋を、開いた状態と閉じた状態の２つの位置に自動的にロックして、使用中に不用意に蓋が開閉して中の物を落としたり、蓋を壊したり、自分がけがをしたりする恐れがない蓋の開閉機構を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の蓋の開閉機構においては、本体に設けられた軸を中心に開閉自在に設けられたＬ字状の蓋の開閉機構において、前記蓋の内側に立設された弾性板状部材と、前記蓋の開状態および閉状態においては前記弾性板状部材の軸側の面に当接し、開状態と閉状態の中間の状態においては前記弾性板状部材を弾性変形させる本体の位置に突出部を設け、且つ、前記軸を基準にした突出部の高さを、前記弾性板状部材の軸側の面と前記軸との間の距離より大きく、前記突出部の軸の反対側面と前記軸との間の距離を前記弾性板状部材の軸側の面と前記軸との距離に等しく構成した。

【０００６】さらに、蓋が開いた状態で前記弾性板状部材の軸側の面の突出部に当接する位置と前記突出部の先端に、蓋の開状態を保持する掛止構造を設けた。

【０００７】

【作用】

上記の蓋の開閉機構によれば、蓋の開状態と閉状態の中間の状態においては、弾性板状部材を弾性変形させる本体の位置に突出部を設けたので、この状態から閉じる方向に少し力を加えれば、弾性板状部材は自身の弾性復元力によって突出部の角を滑っていく。突出部の軸の反対側面と開閉軸との間の距離を、弾性板状部材の軸側の面と開閉軸との間の距離と等しく構成したので、最終的には、弾性板状部材の軸側の面は突出部の軸の反対側面に当接し、蓋は閉じた状態でロックされた状態になる。

【０００８】一方、中間の状態から、開く方向に少し力を加えれば、閉じる場合と同様に弾性板状部材はその弾性復元力によって突出部の角を滑っていく。そして開閉軸を基準にした突出部の高さが弾性板状部材の軸側の面と開閉軸との間の距離より大きいため、最終的には、弾性板状部材は突出部に押しつけられ、弾性板状部材の軸側の面に突出部の上面が当接して、蓋はロックされた状態になる。

【０００９】なお、蓋が開いた状態で前記弾性板状部材の軸側の面の突出部に当接する位置と突出部の先端に掛止構造が設けられたものは、開状態のロックがさらに確実になり、いったんこの掛止状態になれば、弾性板状部材の先端を持ち上げ、その掛止を外さない限り、開状態は確実に保持される。

【００１０】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は本考案の蓋の開閉機構を設けた電動小型コンプレッサーの一部を欠いた斜視図である。図２は本考案の蓋の開閉機構の閉じた状態の拡大断面図，図３はその開いた状態の拡大断面図，図４はその開閉途中の状態の拡大断面図である。

【００１１】図中、符号１は弾性板状部材，２は突出部，３は軸，４は蓋支持部，５は蓋である。

【００１２】図１，図３において、蓋５はＬ字状で、全体が半透明の合成樹脂製弾性体でできている。蓋５を支持する蓋支持部４はＬ型の短辺の端部に設けられ、軸３によって蓋５を開閉している。その蓋支持部４に近い適切な位置に蓋５に垂直に設けられた弾性板状部材１の先端には、段をつけた切り欠きの掛止部１ａが設けられ、その付け根は折れ止めのための補強が施されている。なお、弾性板状部材１は、蓋５を開いた状態で前記の切り欠きの掛止部１ａが突出部２の先端の掛止部２ａに当たるように配設されている。ここで、弾性板状部材１の先端の掛止部１ａと突出部２の先端の掛止部２ａが掛止構造を構成している。

【００１３】図２の閉じた状態では、弾性板状部材１の軸側の面と軸３との間の距離ａは、突出部２の軸の反対側面と軸３との間の距離ｂと等しく構成したので、弾性板状部材１の軸側の面は突出部２の軸の反対側面に押しつけられて、蓋５は閉じた状態でロックされた状態になり、更に図１に示したように、係止部８ａ，８ｂによって確実にロックされる。

【００１４】図３の開いた状態では、蓋支持部４の外側壁は本体のストッパー部９に当たって、それ以上蓋５は開かない。一方、軸３を基準にした突出部２の高さｃが、弾性板状部材１の軸側の面と軸３との間の距離ａより大きいので、弾性板状部材１の軸側の面は突出部２の先端に押しつけられロックされている。更に弾性板状部材１の先端の掛止部１ａと突出部２の先端の掛止部２ａが掛止構造を構成しているので、一旦この掛止状態になれば、弾性板状部材１の先端を持ち上げ、その掛止を外さない限り、開状態は確実に保持される。

【００１５】図４の開閉の途中の状態では、弾性板状部材１は突出部２によって弾性変形させられており、この状態から閉じる方向に少し力を加えれば、弾性板状部材１の弾性によって突出部２の角を滑って自動的に図２の状態になりロックされ、逆に開く方向に少し力を加えれば、同じように弾性板状部材１の弾性によって突出部２の角を滑って自動的に図３の状態になりロックされる。

【００１６】蓋５は弾性体でできているので、収納部一杯に物を詰め込んでも、蓋ができ、割れにくいという利点がある。また、ノズル架け７があるので、ノズルを地面に置かずにここに架けておけ、ノズルの先にゴミや土が詰まって圧縮空気が出ないということがない。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の蓋の開閉機構は、開状態と閉状態に近くなれば、弾性板状部材の持つ弾性復元力と、弾性板状部材と突出部との位置関係によって、それぞれ開状態または閉状態に自動的にロックされるので、少しの力を加えるだけで何れかの状態を選べ、操作が楽である。

【００１８】また、蓋が急に開いて中の物を落としたり、突然閉まって指をはさんでけがをしたりする恐れもなくて安全である。また、掛止構造を設ければ開状態が更に確実になるので、安心である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の蓋の開閉機構を設けた電動小型コン
プレッサーの一部を欠いた斜視図である。

【図２】図１の状態の閉じた状態の一部拡大断面図であ
る。

【図３】図１の蓋が開いた状態の一部拡大断面図であ
る。

【図４】図１の蓋が開閉途中にある状態の一部拡大断面
図である。

【符号の説明】

１弾性板状部材１ａ掛止部（掛止構造）２突出部２ａ掛止部（掛止構造）３軸４蓋支持部５蓋６収納部７ノズル架け８ａ蓋係止部８ｂ本体係止部９ストッパー部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】本体に設けられた軸を中心に開閉自在に設
けられたＬ字状の蓋の開閉機構において、前記蓋の内側に立設された弾性板状部材と、前記蓋の開状態および閉状態においては前記弾性板状部
材の軸側の面に当接し、開状態と閉状態の中間の状態においては前記弾性板状部
材を弾性変形させる位置に突出部を設け、且つ、前記弾性板状部材の軸側の面と前記軸との間の距
離ａを前記突出部の軸の反対側面と前記軸との間の距離
ｂに等しく、前記軸を基準にした突出部の高さｃを前記
弾性板状部材の軸側の面と前記軸との間の距離ａより大
きく構成したことを特徴とする蓋の開閉機構。
【請求項２】蓋が開いた状態で前記弾性板状部材の軸側
の面の突出部に当接する位置と前記突出部の先端に、蓋
の開閉状態を保持する掛止構造を設けたことを特徴とす
る請求項１に記載の蓋の開閉機構。