JPH06273808A - 光波長フィルタ - Google Patents

光波長フィルタ

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JPH06273808A
JPH06273808A JP5065400A JP6540093A JPH06273808A JP H06273808 A JPH06273808 A JP H06273808A JP 5065400 A JP5065400 A JP 5065400A JP 6540093 A JP6540093 A JP 6540093A JP H06273808 A JPH06273808 A JP H06273808A
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light
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diffraction grating
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clad
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Hideaki Okayama
秀彰 岡山
Kazunari Asabayashi
一成 浅林
Hiroki Yaegashi
浩樹 八重樫
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造的に形成した回折格子を備える光波長フ
ィルタにおいて回折格子の反射作用をオン・オフ制御で
きかつ駆動電流を低減できるようにする。 【構成】 n型基板20の一方の基板面に上に順次に活性
層20、p型クラッド28、活性層18、n型クラッド30及び
n側電極34を設ける。活性層18、20 は屈折率分布型の導
波路を構成し、これら活性層18、20 により0次の偶モー
ドを励起する導波路系を構成する。またn型基板20、n
型クラッド30及びp型クラッド28に電気接続するn側電
極38、n側電極34及びp側電極32を設ける。さらに活性
層18に周期的な凹凸構造を形成することにより回折格子
22を形成する。各活性層18、20 の光吸収量及び又は光増
幅量を調整することにより、入力光が回折格子22で反射
され或は反射されないように、入力光の界分布を制御す
るので、目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光波長フィルタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、波長多重された光信号のなか
から特定波長の光信号を分離するために光波長フィルタ
が用いられている。このようなフィルタとして、例えば
特開昭60−121404号公報に開示されているもの
がある。図17はこの従来フィルタの構成を概略的に示
す平面図である。
【0003】同図に示す従来フィルタは導波路10、1
2を備え、これら導波路10、12を結合領域14で互
いに平行と成して近接させる。一方の導波路12の結合
領域14に回折格子16を形成し、回折格子16を利用
することにより光を波長に応じて分離する。すなわち、
他方の導波路10に光L1或はL2を入射すると、分離
したい波長の光L1は結合領域14の回折格子16で反
射され逆行波となって一方の導波路12から出射し、そ
れ以外の波長L2は結合領域14の回折格子16を透過
して他方の導波路10から出射する。
【0004】この従来フィルタでは、結合領域14にお
いて回折格子16を透過する光(進行波)と回折格子1
6で反射された光(逆行波)とが結合し、この結合を利
用することにより透過及び反射の波長帯域幅を狭くして
いる。
【0005】回折格子16としては、導波路12に凹凸
形状を形成し導波路12の等価屈折率を周期的に変化さ
せた構造的なもののほか、電気光学効果を利用して導波
路12の等価屈折率を周期的に変化させる電気的なもの
を考えることができる。回折格子の周期を微細化し或は
反射効率を高めるためには構造的な回折格子の方が有利
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来フィルタでは、構造的な回折格子を用いた場合、フ
ィルタに入力された特定波長の光とそれ以外の波長の光
とは常に分離される。従ってこれら光を分離する場合と
分離しない場合とを選択できず、光の分離及び非分離を
オン・オフ制御することができなかった。
【0007】一方、電気的な回折格子を用いた場合は、
電気的に回折格子を発生させ或は消失させることによっ
て光の分離及び非分離をオン・オフ制御できる。しかし
この場合、回折格子の周期を微細化し或は反射効率を高
めることは難しい。
【0008】この発明の目的は上述した従来の問題点を
解決するため、導波路における光吸収及び又は光増幅を
利用して光を回折格子で反射する状態及び反射しない状
態を選択的に形成できるようにした光波長フィルタとそ
の駆動方法とを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的の達成
を図るため、第一発明の光波長フィルタは、それぞれ屈
折率導波路を構成し光の相互作用を生じるように互いに
近接配置した複数の活性層と、これら活性層の少なくと
も一つに設けた回折格子と、回折格子を設けた活性層
(以下、活性層A)における光吸収量を電気的に可変制
御する第一光制御構造と、回折格子を設けていない活性
層(以下、活性層B)における光増幅量を電気的に可変
制御する第二光制御構造とを備えて成ることを特徴とす
る。
【0010】第一発明によれば、これら近接配置した複
数の活性層は一つの導波路系を構成する。この導波路系
に入力した光の界分布(光の電界分布或は磁界分布)
は、活性層Aにおける光吸収量及び活性層Bにおける光
増幅量に応じて変化する。従ってこれら光吸収量及び又
は光増幅量を可変制御することにより、特定波長の入力
光の界分布を、当該入力光が回折格子で反射されるよう
な状態に制御したり或は反射されないような状態に制御
したりすることができる。この結果、特定波長の入力光
(以下、特定光)及びそれ以外の波長の入力光(以下、
非特定光)を分離したり分離しなかったりすることがで
きる。
【0011】第一発明の実施に当り、第一光制御構造
を、回折格子を設けた活性層を挟持するp型第一クラッ
ド及びn型第一クラッドとp型第一クラッドに電気接続
するp側第一電極とn型第一クラッドに電気接続するn
側第一電極とを有する構造とすると共に、第二光制御構
造を、回折格子を設けていない活性層を挟持するp型第
二クラッド及びn型第二クラッドとp型第二クラッドに
電気接続するp側第二電極とn型第二クラッドに電気接
続するn側第二電極とを有する構造とするのが好適であ
る。この場合、第一光制御構造により、活性層Aにおけ
る光吸収量に加え光増幅量も電気的に可変制御でき、ま
た第二光制御構造により、活性層Bにおける光吸収量に
加え光増幅量も電気的に可変制御できる。
【0012】第二発明の光波長フィルタの駆動方法は、
第一発明の光波長フィルタを駆動するための方法であっ
て、その駆動に当り、光吸収量及び光増幅量を活性層毎
に個別に制御することを特徴とする。活性層Aにおける
光吸収量を大きくするに従って光が活性層Aに生じる光
界分布の大きさは小さくなり、また活性層Bにおける光
増幅量を大きくするに従って活性層Bに生じる光界分布
の大きさは大きくなる。
【0013】第二発明によれば、入力光を分離しない場
合は、活性層Aにおける光吸収量及び又は活性層Bにお
ける光増幅量を任意好適に調整することにより、特定光
の界分布を活性層Aに生じさせないようにする。或は、
活性層Bに生じる特定光の界分布の大きさを活性層Aに
生じる特定光の界分布の大きさよりも大きくする。この
ように特定光の界分布を制御するとき、特定光が回折格
子を透過する状態を形成できる。
【0014】また入力光を分離する場合は、活性層Aに
おける光吸収量及び又は活性層Bにおける光増幅量を任
意好適に調整することにより、活性層Aに生じる特定光
の界分布の大きさと活性層Bに生じる特定光の界分布の
大きさとを等しくする。或は、活性層Aに生じる特定光
の界分布の大きさを活性層Bに生じる特定光の界分布の
大きさよりも大きくする。このように特定光の界分布を
制御するとき、特定光が回折格子で反射される状態を形
成できる。
【0015】さらに第三発明の光波長フィルタは、それ
ぞれ利得導波路を構成し光の相互作用を生じるように互
いに近接配置した複数の活性層と、これら活性層の少な
くとも一つに設けた回折格子と、活性層における光増幅
量を電気的に可変制御する光制御構造とを備えて成るこ
とを特徴とする。
【0016】第三発明によれば、これら近接配置した複
数の活性層は一つの導波路系を構成する。この導波路系
に入力した光の界分布は、各活性層における光増幅量の
変化に応じて変化する。従ってこれら光増幅量を可変制
御することにより、特定光の界分布を、特定光が回折格
子で反射されるような状態に制御したり或は特定光が回
折格子を透過するような状態に制御したりすることがで
きる。この結果、特定光及び非特定光を分離したり分離
しなかったりすることができる。
【0017】第四発明の光波長フィルタの駆動方法は、
第三発明の光波長フィルタを駆動するための方法であっ
て、その駆動に当り、光増幅量を活性層毎に個別に制御
することを特徴とする。活性層は利得導波路を構成し、
従って活性層は光増幅を生じているとき光の導波作用
(光の閉じ込め作用)を営み、また光増幅を生じていな
いとき光の導波作用を失う。また光増幅量が増加するに
従って活性層に生じる特定光の界分布の大きさは大きく
なる。
【0018】第四発明によれば、入力光を分離しない場
合は、各活性層における光増幅量を任意好適に調整する
ことにより、特定光の界分布が活性層Aに実質的に生じ
ないようにする。或は、活性層Bに生じる特定光の界分
布を活性層Aに生じる特定光の界分布よりも大きくす
る。このように特定光の界分布を制御するとき、特定光
が回折格子を透過する状態を形成できる。
【0019】また入力光を分離する場合は、各活性層に
おける光増幅量を任意好適に調整することにより、活性
層Aに生じる特定光の界分布の大きさと活性層Bに生じ
る特定光の界分布の大きさとを等しくする。或は、活性
層Aに生じる特定光の界分布を活性層Bに生じる特定光
の界分布よりも大きくする。このように特定光の界分布
を制御するとき、特定光が回折格子で反射される状態を
形成できる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照し、発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0021】図1及び図2は第一発明の第一実施例の構
成を概略的に示す断面図及び平面図であって、図1
(A)及び(B)は図2のIA−IA線及びIB−IB線に沿っ
て取った断面を示す。
【0022】この実施例の光波長フィルタは、それぞれ
屈折率導波路を構成し光の相互作用を生じるように互い
に近接配置した複数例えば2つの活性層18、20と、
これら活性層の少なくとも一つ例えば活性層18に設け
た回折格子22と、回折格子22を設けた活性層18に
おける光吸収量を電気的に可変制御する第一光制御構造
24と、回折格子22を設けていない活性層20におけ
る光増幅量を電気的に可変制御する第二光制御構造26
とを備えて成る。
【0023】この実施例では、第一光制御構造24は回
折格子22を設けた活性層18を挟持するp型第一クラ
ッド28及びn型第一クラッド30と、p型第一クラッ
ド28に電気接続するp側第一電極32と、n型第一ク
ラッド30に電気接続するn側第一電極34とを有して
成る。p型第一クラッド28及びn型第一クラッド30
のバンドギャップを、活性層18のバンドギャップより
広くする。
【0024】このような構成の第一光制御構造24によ
れば、活性層18における光吸収量に加え光増幅量も電
気的に可変制御できる。p側第一電極32に対してn側
第一電極34が正電位となるように電圧を印加した状態
或は活性層18へ電流を注入しない状態を形成すること
により、活性層18で光吸収を生じさせる。またp側第
一電極32に対してn側第一電極34が負電位となるよ
うに電圧を印加した状態或は活性層18へ電流を注入す
る状態を形成することにより、活性層18で光増幅を生
じさせる。活性層18における光吸収量(或は光吸収
率)及び光増幅量(或は光増幅率)は、これら電極3
2、34間の電圧差を大きくすれば大きくなりまた電圧
差を小さくすれば小さくなる。
【0025】また第二光制御構造26は回折格子22を
設けていない活性層20を挟持するp型第二クラッド2
8及びn型第二クラッド36と、p型第二クラッド28
に電気接続するp側第二電極32と、n型第二クラッド
36に電気接続するn側第二電極38とを有して成る。
p型第二クラッド28及びn型第二クラッド36のバン
ドギャップを、活性層20のバンドギャップより広くす
る。
【0026】このような構成の第二光制御構造26によ
れば、活性層20における光増幅量に加え光吸収量をも
電気的に可変制御できる。p側第二電極32に対してn
側第二電極38が負電位となるように電圧を印加した状
態或は活性層20へ電流を注入する状態を形成すること
により、活性層20で光増幅を生じさせる。またp側第
二電極32に対してn側第一電極34が正電位となるよ
うに電圧を印加した状態或は活性層18へ電流を注入し
ない状態を形成することにより、活性層18で光吸収を
生じさせる。活性層18における光吸収量及び光増幅量
は、これら電極32、34間の電圧差を大きくすれば大
きくなりまた電圧差を小さくすれば小さくなる。
【0027】ここではp型第一クラッド28をp型第二
クラッド28としても用い(以下、これらクラッドをp
型第一、第二共通クラッドと称す)、これと共にp側第
一電極32をp側第二電極32としても用いる(以下、
これら電極をp側第一、第二共通電極と称す)。
【0028】さらにこの実施例では、n型第二クラッド
36はn−InP基板であって、このクラッド36下面
にn側第二電極38を設ける。これらクラッド36及び
電極38をオーミック接続する。
【0029】そしてn型第二クラッド36上に順次に、
それぞれストライプ状の、ノンドープGaAsInP活
性層20、p−InP第一、第二共通クラッド28、ノ
ンドープGaAsInP活性層18、n−InP第一ク
ラッド30及びn側第一電極34を設ける。これら電極
34及びクラッド30をオーミック接続し、さらにクラ
ッド30及び18の間に、回折格子22を設ける。回折
格子22は活性層18のストライプ方向に沿って一定周
期で凹凸を繰り返す周期構造を有する。
【0030】活性層18及び20は一つの導波路系(以
下、導波路系Sと称す)を構成するように、近接する。
活性層18、20の光吸収量及び活性層18、20の光
増幅量を電気的に変化させていないときに、活性層1
8、20の配列方向(図1(A)のy軸に沿う方向)に
おいて導波路系Sが励起するモードを、好ましくは0次
の偶モードとする。0次の偶モードを励起する導波路系
Sを構成するには、n型第二クラッド36の屈折率が
3.4であるとして考えれば、例えば、活性層18及び
20の層厚を0.5μm、クラッド28の層厚を2μm
以下、活性層18とクラッド28及び30との間の屈折
率差を0.04、及び、活性層20とクラッド28及び
36との間の屈折率差を0.04とすれば良い。このよ
うな条件のとき活性層18及び20の間の結合係数は
0.0138μm-1となる。
【0031】さらにこの実施例では、n型第二クラッド
36上に順次に、i−InP埋込層40、p−InP埋
込層42及びi−InP埋込層44を設ける。埋込層4
0により活性層20の側部を、埋込層42によりp型第
一、第二クラッド28の側部を、また埋込層44により
活性層18及びn型第一クラッド30の側部を埋め込
む。そして埋込層44を部分的に切り欠いて埋込層42
を露出させ、この露出部分にp側第一、第二共通電極3
2を設ける。これら露出部分及び電極32をオーミック
接続する。
【0032】p側第一、第二共通電極32とp型第一、
第二共通クラッド28とを埋込層42を介して電気的に
接続し、この埋込層42とn型第二クラッド36とをこ
れらの間の埋込層40により電気的に絶縁分離する。埋
込層40及び44は活性層20及び18のクラッドでも
あり、これら活性層20及び18のバンドギャップを埋
込層40及び44のバンドギャップよりも狭くする。
【0033】活性層20及び18は屈折率により光の導
波作用(或は光の閉じ込め作用)を生じさせた屈折率導
波路を構成する。活性層20の屈折率を、その周囲を囲
む媒質ここではクラッド28、26及び埋込層40の屈
折率よりも高くすることにより、活性層20に光導波作
用を生じさせている。同様に、活性層18の屈折率を、
その周囲を囲む媒質ここではクラッド28、30及び埋
込層44の屈折率よりも高くすることにより、活性層1
8に光導波作用を生じさせている。
【0034】次に動作につき、結合方程式を用いて解析
する。導波路系Sにおいて上述のように光吸収或は光増
幅と回折格子による反射とを行なうことを考えると、導
波路系Sに関して次式
【数1】に示す結合方程式が得られる。但し、導波路系
Sは0次偶モードを励起しかつその他の導波モードをカ
ットオフするものとした。
【0035】
【数1】
【0036】以下、活性層20の一方の端部20aの側
から導波路系Sに光を入射した場合に、回折格子22を
透過し活性層20の一方の端部20aから他方の端部2
0bへ向かう方向Pに導波路系Sを導波する光を前進光
と称すると共に、回折格子22で反射され他方の端部2
0bから一方の端部20aへ向かう方向Qに導波路系S
を導波する光を反射光と称し(図1(A)参照)、また
回折格子22を設けた活性層18と回折格子22を設け
ていない活性層20との間の伝搬定数差において、活性
層18に関わる項の虚数成分を虚数成分I1と称すると
共に活性層20に関わる項の虚数成分を虚数成分I2と
称するものとすれば、 A1 :前進光が活性層18において形成する界分布の振
幅 B1 :反射光が活性層18において形成する界分布の振
幅 A2 :前進光が活性層20において形成する界分布の振
幅 B2 :反射光が活性層20において形成する界分布の振
幅 z:光の伝搬距離(図1(A)参照) i:虚数単位 Δ:Δ=(1/2)・(Δβ+i・ΔG) 但し、Δβ:活性層18及び20間の屈折率差 ΔG=(虚数成分I1)−(虚数成分I2) K:活性層18及び20間の結合係数 δ:δ=(2・π・ng )/λ =|(前進光の波数)−(反射光の波数)|・(1/
2) 但し、ng =|(活性層18の等価屈折率) −(活性層20の等価屈折率)|・(1/2) λ:光の波長 KB :回折格子22による、前進光及び反射光間の結合
係数 一方、前進光及び反射光の光パワーΨA + 及びΨ
B + は、次式(数2)に示すように表せる。
【0037】f:前進光及び反射光が活性層18におい
て形成する界分布の大きさ e:前進光及び反射光が活性層20において形成する界
分布の大きさ
【0038】
【数2】
【0039】(数2)式の両辺を微分し、この微分によ
り得た式に(数1)式を代入して整理すると、次式(数
3)が得られる。
【0040】
【数3】
【0041】(数3)式から理解できるように、前進光
及び反射光はKB ・f2 の項で結合し、従って界分布の
大きさfに応じて回折格子22の反射効率が変化する。
【0042】そこで界分布の大きさfの変化につき考察
する。一例として、Δβ=0の場合(活性層18及び2
0の屈折率差を等しくした場合)における界分布の大き
さfを考える。この場合の界分布の大きさfは次式(数
4)のように表せる。
【0043】
【数4】
【0044】(数4)式において、ΔG=+∞のときf
2 =1、ΔG=0のときf2 =1/2、及びΔG=−∞
のときf2 =0となる。このことから理解できるよう
に、ΔG=0又はΔG>0とした場合に、界分布の大き
さfが大きくなり従って前進光を回折格子22により反
射できる。前進光が導波路系Sにおいて形成する界分布
と活性層18及び20で生じるゲインとの関係を、ΔG
=0とした場合につき概念的に図3に示す。図3(A)
及び(B)の横軸は活性層18及び20の配列方向にお
ける位置y(図1(A)参照)を、図3(A)の縦軸は
光の電界を、及び図3(B)の縦軸は活性層のゲインを
示す。
【0045】またΔG<0とした場合に、界分布の大き
さfが小さくなり従って前進光が回折格子22を透過す
る。前進光が導波路系Sにおいて形成する界分布と活性
層18及び20で生じるゲインとの関係を、概念的に図
4に示す。図4の縦軸及び横軸を図3と同様に示した。
【0046】ここでは導波路系Sが0次偶モードを励起
するのでΔG=0(I1=I2)とするときf=e、Δ
G>0(I1>I2)とするときf>e、及び、ΔG<
0(I1<I2)とするときf<eとなる。また活性層
18における光吸収量或は光増幅量を大きくするとI1
は小さく或は大きくなると共に、活性層20における光
吸収量或は光増幅量を大きくするとI2は小さく或は大
きくなる。従ってこれら光吸収量及び又は光増幅量を任
意好適に調整し、f=e又はf>eとすることにより、
前進光が回折格子22で反射される状態を形成できる。
またこれら光吸収量及び又は光増幅量を任意好適に調整
し、f<eとすることにより、前進光が回折格子22を
透過する状態を形成できる。このように光吸収量及び又
は光増幅量を調整することにより、回折格子22の反射
作用をオン・オフ制御でき従って光の分離及び非分離を
オン・オフ制御できる。
【0047】次にこの実施例の光波長フィルタの光出力
特性につき、一例を挙げて説明する。この光波長フィル
タに関して(数1)に示す結合方程式の解を用いて得た
光出力特性の一例を、図5に示す。
【0048】図5においては、活性層20の一方の端部
20aから導波路系Sに入力した光の入力強度を1とし
た場合に活性層20の他方の端部20bから出力する光
の出力強度を縦軸に示すと共に、光の波長を横軸に示し
た。またKB ・L=5、K・L=2、G・L=7及びΔ
G・L=9としたときの光出力特定曲線iを実線で、さ
らにKB ・L=5、K・L=2、G・L=7及びΔG・
L=−9としたときの光出力特性曲線iiを点線で示した
(但しLは光波長フィルタの素子長)。
【0049】図5においてブラッグ波長λB 及びその近
傍波長の光(以下、特定光)とそれ以外の波長の光(以
下、非特定光)とに着目すると、ΔG・L=9としたと
きに、端部20bから出力する特定光の光出力強度を実
用上充分に小さくすると共に端部20bから出力する非
特定光の光出力強度を実用上充分に大きくすることがで
き、従って特定光及び非特定光を分離できる。またΔG
・L=−9としたときに、端部20bから出力する特定
光及び非特定光の光出力強度を双方共に実用上充分に大
きくすることができ、従って特定光及び非特定光を分離
しないようにすることができる。
【0050】この出願の発明者等の解析によれば、特定
光及び非特定光を分離する場合に端部20bから出力す
る特定光の光出力強度を実用上充分に小さくするために
は、例えばΔG>>1となるように、活性層18における
界分布の大きさfを活性層20における界分布の大きさ
eよりも或る割合以上に大きくするのが良いことがわか
った。また特定光及び非特定光を分離しない場合に端部
20bから出力する特定光の光出力強度を実用上充分に
大きくするためには、例えばΔG<<−1となるように、
活性層20における界分布の大きさeを活性層18にお
ける界分布の大きさfよりも或る割合以上に大きくする
のが良いことがわかった。
【0051】次に第二発明の実施例につき説明する。こ
の実施例は、上述した第一発明の実施例の光波長フィル
タを駆動する例であって、その駆動に当っては、回折格
子22を設けた活性層18における光吸収量又は光増幅
量と回折格子22を設けていない活性層20における光
吸収量又は光増幅量とを各活性層18、20毎に個別に
制御する。尚、各活性層においては、光吸収量>0、光
増幅量>0及び光吸収量=光増幅量=0の3つの状態の
うちのいずれか一つを生じさせることとなる。
【0052】特定光及び非特定光を分離しない場合は、
各活性層の光吸収量又は光増幅量を任意好適に個別に調
整することにより、1)特定光の界分布が活性層18に
実質的に生じないようにする、或は、2)活性層20に
生じる特定光の界分布が活性層18に生じる特定光の界
分布よりも大きくなるようにする。このように特定光の
界分布を制御するとき、特定光は回折格子22を透過す
るので特定光及び非特定光を分離しないように光波長フ
ィルタを駆動できる。
【0053】特定光及び非特定光を分離しない場合に端
部20bから出力する特定光の光出力強度を実用上充分
に大きくするためには、活性層20に生じる特定光の界
分布を活性層18に生じる特定光の界分布よりも或る割
合以上に大きくするのが好ましい。
【0054】また1)及び又は2)を実現できるのであ
れば、光吸収量及び光増幅量をどのように調整しても良
い。しかし、例えば活性層18における光吸収のみを生
じさせることにより1)又は2)を実現した場合或は活
性層20における光増幅のみを生じさせることにより
2)を実現した場合、光波長フィルタの光出力強度を当
該フィルタの光入力強度に等しくすることができない。
そこで好ましくは、活性層18において光吸収を生じさ
せると共に活性層20で光増幅を生じさせて、光波長フ
ィルタの光出力強度及び光入力強度を等しくするように
しつつ、1)及び又は2)を実現するのが良い。
【0055】また特定光及び非特定光を分離する場合
は、各活性層の光吸収量又は光増幅量を任意好適に個別
に調整することにより、3)活性層18に生じる特定光
の界分布の大きさと活性層20に生じる特定光の界分布
の大きさとを等しくするようにする、或は、4)活性層
18に生じる特定光の界分布が活性層20に生じる特定
光の界分布よりも大きくなるようにする。このように特
定光の界分布を制御するとき、特定光は回折格子22で
反射されるので特定光及び非特定光を分離するように光
波長フィルタを駆動できる。
【0056】特定光及び非特定光を分離する場合に端部
20bから出力する特定光の光出力強度を実用上充分に
小さくするためには、活性層18に生じる特定光の界分
布を活性層20に生じる特定光の界分布よりも或る割合
以上に大きくするのが好ましい。
【0057】また3)又は4)を実現できるのであれ
ば、光吸収量及び光増幅量をどのように調整しても良
い。しかし、例えば活性層18における光増幅のみを生
じさせることにより4)を実現し或は活性層20におけ
る光吸収のみを生じさせることにより4)を実現した場
合、光波長フィルタの光出力強度を当該フィルタの光入
力強度に等しくすることができない。そこで好ましく
は、活性層18において光増幅を生じさせると共に活性
層20において光吸収を生じさせるようにして、光波長
フィルタの光出力強度及び光入力強度を等しくするよう
にしつつ、4)を実現するのが良い。
【0058】またこの実施例では、活性層18及び20
の双方において光吸収も光増幅も生じさせないとき、導
波路系Sが偶モードを励起し従って3)を実現できる。
しかしながら設計誤差そのほかの要因により必ずしも
3)を実現できないこともある。この場合には、好まし
くは、活性層18において光増幅を生じさせると共に活
性層20において光吸収を生じさせるか、逆に活性層2
0において光増幅を生じさせると共に活性層18におい
て光吸収を生じさせるようにして、光波長フィルタの光
出力強度及び光入力強度を等しくするようにしつつ、
3)を実現するのが良い。
【0059】図6及び図7は第一発明の第二実施例の構
成を概略的に示す断面図、また図8は第一発明の第二実
施例の構成を概略的に示す平面図である。図6は図8の
VI−VI線に沿って取った断面、図7(A)、(B)及び
(C)は図8のVIIA−VIIA線、VIIB−VIIB線及びVIIC−
VIIC線に沿って取った断面を示す。尚、上述した第一発
明の第一実施例に対応する構成成分については同一の符
号を付して示し、第一発明の第一実施例と同様の点につ
いてはその詳細な説明を省略する。
【0060】この実施例では、活性層18のストライプ
方向に沿って複数例えば3個の回折格子配設領域46
a、46b及び46cを設け、これら領域46a、46
b及び46cの活性層18にそれぞれ回折格子22a、
22b及び22cを設ける。各回折格子22a、22b
及び22cの、活性層18に沿う方向における周期をそ
れぞれ異ならせ、これら回折格子22a、22b及び2
2cにより分離される特定光の波長をそれぞれ異ならせ
る。
【0061】さらに回折格子配設領域46a、46b及
び46cにそれぞれ、第一光制御構造24a、24b及
び24cを設けると共に第二光制御構造26a、26b
及び26cを設ける。
【0062】第一光制御構造24aは回折格子配設領域
46aの活性層18における光吸収量及びこれに加え光
増幅量を電気的に可変制御するためのものである。この
ためこの配設領域46aのn型第一クラッド30及び埋
込層42上にn側第一電極34a及びp側第一、第二共
通電極32aを設け、当該配設領域46aに対応する部
分のn型第一クラッド30及びp型第一、第二共通クラ
ッド28と、n側第一電極34aと、p側第一、第二共
通電極32aとにより第一光制御構造24aを構成す
る。
【0063】第一光制御構造24bは回折格子配設領域
46bの活性層18における光吸収量及びこれに加え光
増幅量を電気的に可変制御するためのものである。この
ためこの配設領域46bのn型第一クラッド30及び埋
込層42上にn側第一電極34b及びp側第一、第二共
通電極32bを設け、当該配設領域46bに対応する部
分のn型第一クラッド30及びp型第一、第二共通クラ
ッド28と、n側第一電極34bと、p側第一、第二共
通電極32bとにより第一光制御構造24bを構成す
る。
【0064】第一光制御構造24cは回折格子配設領域
46cの活性層18における光吸収量及びこれに加え光
増幅量を電気的に可変制御するためのものである。この
ためこの配設領域46cのn型第一クラッド30及び埋
込層42上にn側第一電極34c及びp側第一、第二共
通電極32cを設け、当該配設領域46cに対応する部
分のn型第一クラッド30及びp型第一、第二共通クラ
ッド28と、n側第一電極34cと、p側第一、第二共
通電極32cとにより第一光制御構造24cを構成す
る。
【0065】また第二光制御構造26aは回折格子配設
領域46aの活性層20における光増幅量及びこれに加
え光吸収量を電気的に可変制御するためのものである。
このためn側第二電極38を回折格子配設領域46aか
ら回折格子配設領域46cにかけて延在させてn型第二
クラッド36上に設け、当該配設領域46aに対応する
部分のn型第二クラッド36、p型第一、第二共通クラ
ッド28及びn側第二電極38と、p側第一、第二共通
電極32aとにより第二光制御構造26aを構成する。
n側第二電極38は第二光制御構造26a、26b及び
26cに共通のn側電極、またp側第一、第二共通電極
32aは第二光制御構造26a及び第一光制御構造24
aに共通のp側電極である。
【0066】第二光制御構造26bは回折格子配設領域
46bの活性層20における光増幅量及びこれに加え光
吸収量を電気的に可変制御するためのものである。この
ため当該配設領域46bに対応する部分のn型第二クラ
ッド36、p型第一、第二共通クラッド28及びn側第
二電極38と、p側第一、第二共通電極32bとにより
第二光制御構造26bを構成する。p側第一、第二共通
電極32bは第二光制御構造26b及び第一光制御構造
24bに共通のp側電極である。
【0067】第二光制御構造26cは回折格子配設領域
46cの活性層20における光増幅量及びこれに加え光
吸収量を電気的に可変制御するためのものである。この
ため当該配設領域46cに対応する部分のn型第二クラ
ッド36、びp型第一、第二共通クラッド28及びn側
第二電極38と、p側第一、第二共通電極32cとによ
り第二光制御構造26cを構成する。p側第一、第二共
通電極32cは第二光制御構造26c及び第一光制御構
造24cに共通のp側電極である。
【0068】光増幅量及び光吸収量の制御を各回折格子
配設領域46a、46b及び46c毎にそれぞれ電気的
に独立して行なうため、n側第一電極34a、34b、
34c、p側第一、第二共通電極32a、32b及び3
2cをそれぞれ電気的に分離して設ける。
【0069】この実施例によれば、回折格子22a、2
2b及び22cの反射作用を、回折格子毎に独立して、
オン・オフ制御できる。このオン・オフ制御は、個々の
回折格子毎に個別に、上述した第二発明の実施例と同様
に行なえば良い。従って、これら回折格子の周期に対応
する複数種類ここでは3種類の波長の特定光をそれぞれ
独立して、分離したり分離しなかったりすることができ
る。
【0070】図9及び図10は第三発明の第一実施例の
構成を概略的に示す断面図及び平面図であって、図9は
図10のIX−IX線に沿って取った断面を示す。
【0071】この実施例の光波長フィルタは例えばツイ
ンストライプインジェクション型の半導体レーザ構造に
フィルタを設けて構成したフィルタであって、それぞれ
利得導波路を構成し光の相互作用を生じるように互いに
近接配置した複数例えば2つの活性層48、50と、こ
れら活性層の少なくとも一つ例えば活性層48に設けた
回折格子52と、活性層48、50における光増幅量
(或は光増幅率)を電気的に可変制御する光制御構造5
4、56とを備えて成る。図中、活性層48及び50を
点を付して示した。尚、この実施例の光波長フィルタを
構成するのに利用するレーザ構造は、図示例に限定され
ず、その構成に当っては従来周知の種々のレーザ構造を
利用することができる。
【0072】この実施例では、光制御構造54は回折格
子52を設けた活性層48を挟持するp型クラッド58
及びn型クラッド60と、p型クラッド58に電気接続
するp側電極62と、n型クラッド60に電気接続する
n側電極64とを有して成る。p型クラッド58及びn
型クラッド60のバンドギャップを、活性層48のバン
ドギャップより広くする。
【0073】また光制御構造56は回折格子52を設け
ていない活性層50を挟持するp型クラッド66及びn
型クラッド68と、p型クラッド66に電気接続するp
側電極70と、n型クラッド68に電気接続するn側電
極64とを有して成る。p型クラッド66及びn型クラ
ッド68のバンドギャップを、活性層50のバンドギャ
ップより広くする。ここでは光制御構造54のn側電極
64を光制御構造56のn側電極64としても用いる
(以下、これら電極をn側共通電極64と称する)。
【0074】さらにこの実施例では、基板72としてn
−InP基板を用い、この基板72の一方の基板面にn
側共通電極64を設ける。また基板72の他方の基板面
上に順次に、n−InPクラッド74、ノンドープGa
AsInP活性層76及びp−InPクラッド78を設
ける。
【0075】そして活性層48及び50の配設領域80
及び82を基板面に沿う方向に並列させて設ける。活性
層配設領域80及び82は平面形状がストライプ状の領
域である。活性層配設領域80に対応する部分のn−I
nPクラッド74、ノンドープGaAsInP活性層7
6及びp−InPクラッド78により、n型クラッド6
0、活性層(活性域)48及びp型クラッド58を構成
する。また活性層配設領域82に対応する部分のn−I
nPクラッド74、ノンドープGaAsInP活性層7
6及びp−InPクラッド78により、n型クラッド6
8、活性層(活性域)50及びp型クラッド66を構成
する。n型クラッド60及び68は基板72を介してn
側共通電極64と電気的に接続する。
【0076】さらに活性層配設領域80に対応する部分
のp−InPクラッド78上に順次に、それぞれストラ
イプ状の、p−GaAsInPキャップ層84及びp側
電極62を設ける。p側電極62はキャップ層84を介
してp型クラッド58と電気的に接続する。また活性層
配設領域82に対応する部分のp−InPクラッド78
上に順次に、それぞれストライプ状の、p−GaAsI
nPキャップ層86及びp側電極70を設ける。p側電
極70はキャップ層86を介してp型クラッド66と電
気的に接続する。
【0077】また活性層配設領域80に回折格子52を
設ける。回折格子52の配設位置は、特定光を分離する
ときに活性層48からしみ出す特定光の界分布が回折格
子52に達することができる任意好適な位置とすること
ができ、ここでは活性層配設領域80に対応する部分の
他方の基板面に回折格子52を設ける。回折格子52は
活性層48のストライプ方向に凹凸を繰り返す周期構造
を有する。
【0078】活性層48及び50は利得により光の導波
作用(或は光の閉じ込め作用)を生じる利得導波路を構
成する。光制御構造54及び56は、活性層76のうち
配設領域80及び82の活性層48及び50に選択的に
電流を注入し、それ以外の部分の活性層76に電流を注
入しないように作用する。その結果、活性層48及び5
0では利得が生じそれ以外の部分の活性層76では利得
が生じない状態を形成できるので、活性層48及び50
に光の導波作用が生じる。活性層48及び50において
光増幅によるレーザ発振が生じるのを防止し或はレーザ
発振が生じにくくなるようにするため、活性層48及び
50の端面に反射防止膜(図示せず)を設ける。
【0079】光の導波作用を生じているとき、活性層4
8及び50は一つの導波路系(以下、導波路系Tと称
す)を構成する。このとき活性層48及び50の配列方
向において導波路系Tが励起するモードを、好ましくは
0次の偶モードとするように、活性層48及び50の形
成条件例えば活性層48及び50への電流注入量、活性
層48及び50の層厚や離間間隔を設定する。
【0080】次に第四発明の実施例につき説明する。こ
の実施例は、上述した第三発明の第一実施例の光波長フ
ィルタを駆動する例であって、その駆動に当っては、回
折格子52を設けた活性層48における光増幅量と回折
格子52を設けていない活性層50における光増幅量と
を各活性層48、50毎に個別に制御する。各活性層に
おいては、光増幅量>0及び光増幅量=0の2つの状態
のうちのいずれか一つを生じさせることとなる。活性層
48における光増幅量を大きく或は小さくすることによ
り活性層48に生じる光の界分布の大きさを大きく或は
小さくすることができる。同様に、活性層50における
光増幅量を大きく或は小さくすることにより活性層50
に生じる光の界分布の大きさを大きく或は小さくするこ
とができる。
【0081】ここでは活性層48の一方の端部70aか
ら導波路系Tへ光を入力し、特定光及び非特定光を分離
しない場合には特定光及び非特定光の双方を活性層48
の他方の端部70bから出力させ、また特定光及び非特
定光を分離する場合には特定光を活性層48の一方の端
部70aから及び非特定光を他方の端部70aから出力
させるものとする。尚、光の増幅量によっては、回折格
子52をブラッグ共振器として作用させることができ、
この共振器の波長選択性を利用することにより、特定光
を端部70bから出力すると共に非特定光を減衰し消滅
させることも可能である。
【0082】特定光及び非特定光を分離しない場合は、
各活性層の光増幅量を任意好適に個別に調整することに
より、5)特定光の界分布が活性層48に実質的に生じ
ないようにする、或は、6)活性層50に生じる特定光
の界分布が活性層48に生じる特定光の界分布よりも大
きくなるようにする。このように特定光の界分布を制御
するとき、特定光は回折格子52を透過するので特定光
及び非特定光を分離しないように光波長フィルタを駆動
できる。
【0083】特定光及び非特定光を分離しない場合に端
部70bから出力する特定光の光出力強度を実用上充分
に大きくするためには、活性層50に生じる特定光の界
分布が活性層48に生じる特定光の界分布よりも或る割
合以上に大きくなるようにするのが好ましい。
【0084】5)及び又は6)を実現できるのであれ
ば、各活性層の光増幅量をどのように調整しても良い。
しかし、例えば導波路系Tが0次偶モード励起する状態
から活性層50における光増幅量のみを増加させること
により6)を実現した場合或は活性層48における光増
幅量のみを減少させることにより5)又は6)を実現し
た場合、光波長フィルタの光出力強度を当該フィルタの
光入力強度に等しくすることができない。そこで好まし
くは、導波路系Tが0次偶モードを励起する状態から活
性層48の光増幅量を減少させると共に活性層50の光
増幅量を増加させて、光波長フィルタの光出力強度及び
光入力強度を等しくするようにしつつ、5)及び又は
6)を実現するのが良い。
【0085】また特定光及び非特定光を分離する場合
は、各活性層の光増幅量を任意好適に個別に調整するこ
とにより、7)活性層48に生じる特定光の界分布の大
きさと活性層50に生じる特定光の界分布の大きさとを
等しくするようにする、或は、8)活性層48に生じる
特定光の界分布が活性層50に生じる特定光の界分布よ
りも大きくなるようにする。このように特定光の界分布
を制御するとき、特定光は回折格子52で反射されるの
で特定光及び非特定光を分離するように光波長フィルタ
を駆動できる。尚、この実施例では、導波路系Tが0次
の偶モードを励起するとき7)を実現するように、導波
路系Tを構成する。
【0086】特定光及び非特定光を分離する場合に端部
70bから出力する特定光の光出力強度を実用上充分に
小さくするためには、活性層48に生じる特定光の界分
布が活性層50に生じる特定光の界分布よりも或る割合
以上に大きくなるようにするのが好ましい。
【0087】7)又は8)を実現できるのであれば、各
活性層の光増幅量をどのように調整しても良い。しか
し、例えば導波路系Tが0次偶モードを励起する状態か
ら活性層48における光増幅量のみを増加させ或は活性
層50における光増幅量のみを減少させることにより
8)を実現した場合、光波長フィルタの光出力強度を当
該フィルタの光入力強度に等しくすることができない。
そこで好ましくは、導波路系Tが0次偶モードを励起す
る状態から活性層48の光増幅量を増加させると共に活
性層50の光増幅量を減少させるようにして、光波長フ
ィルタの光出力強度及び光入力強度を等しくするように
しつつ、4)を実現するのが良い。
【0088】図11及び図12は第三発明の第二実施例
の構成を概略的に示す断面図、また図13は第三発明の
第二実施例の構成を概略的に示す平面図である。図11
は図13のXI−XI線に沿って取った断面、図12
(A)、(B)及び(C)は図13のXIIA−XIIA線、XI
IB−XIIB線及びXIIC−XIIC線に沿って取った断面を示
す。尚、上述した第三発明の第一実施例に対応する構成
成分については同一の符号を付して示し、第三発明の第
一実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0089】この実施例では、活性層48のストライプ
方向に沿って複数例えば3個の回折格子配設領域88
a、88b及び88cを設け、これら領域88a、88
b及び88cの活性層48にそれぞれ回折格子52a、
52b及び52cを設ける。各回折格子52a、52b
及び52cの、活性層48に沿う方向における周期をそ
れぞれ異ならせ、これら回折格子52a、52b及び5
2cにより分離される特定光の波長をそれぞれ異ならせ
る。
【0090】そして回折格子を設けた活性層48の光増
幅量を各配設領域88a、88b及び88c毎に独立し
て制御するための光制御構造54a、54b及び54c
を設ける。光制御構造54aを配設領域88aのキャッ
プ層84上に設けたp側第一電極62aと、当該領域8
8aに対応する部分のp型クラッド58、n型クラッド
60及びn側共通電極64とから構成する。同様に、光
制御構造54bを配設領域88bのキャップ層84上に
設けたp側第一電極62bと、当該領域88bに対応す
る部分のp型クラッド58、n型クラッド60及びn側
共通電極64とから構成し、さらに光制御構造54cを
配設領域88cのキャップ層84上に設けたp側第一電
極62cと、当該領域88cに対応する部分のp型クラ
ッド58及びn型クラッド60及びn側共通電極64と
から構成する。各p側第一電極62a、62b及び62
cをそれぞれ電気的に分離して設けることにより、活性
層48の光増幅量を各配設領域88a、88b及び88
c毎に独立して制御する。
【0091】また回折格子を設けていない活性層50の
光増幅量を各配設領域88a、88b及び88c毎に独
立して制御するための光制御構造56a、56b及び5
6cを設ける。光制御構造56aを配設領域88aのキ
ャップ層86上に設けたp側第一電極70aと、当該領
域88aに対応する部分のp型クラッド66、n型クラ
ッド68及びn側共通電極64とから構成する。同様
に、光制御構造56bを配設領域88bのキャップ層8
6上に設けたp側第一電極70bと、当該領域88bに
対応する部分のp型クラッド66、n型クラッド68及
びn側共通電極64とから構成し、さらに光制御構造5
6cを配設領域88cのキャップ層86上に設けたp側
第一電極70cと、当該領域88cに対応する部分のp
型クラッド66、n型クラッド68及びn側共通電極6
4とから構成する。各p側第一電極70a、70b及び
70cをそれぞれ電気的に分離して設けることにより、
活性層50の光増幅量を各配設領域88a、88b及び
88c毎に独立して制御する。
【0092】またn側共通電極64を配設領域88aか
ら88cにかけて延在させて設け、この電極64を光制
御構造54a、54b、56c、56a、56b及び5
6cに共通のn側電極とする。
【0093】この実施例によれば、回折格子52a、5
2b及び52cの反射作用を、回折格子毎に独立して、
オン・オフ制御できる。このオン・オフ制御は、個々の
回折格子毎に個別に、上述した第四発明の実施例と同様
に行なえば良い。従って、これら回折格子の周期に対応
する複数種類ここでは3種類の波長の特定光をそれぞれ
独立して、分離したり分離しなかったりすることができ
る。
【0094】図14及び図15は第三発明の第三実施例
の構成を概略的に示す断面図及び平面図であって、図1
4は図15のXIV −XIV 線に沿って取った断面を示す。
尚、第三発明の第一実施例の構成成分に対応する構成成
分については同一の符号を付して示し、第三発明の第一
実施例と同様の点についてはその詳細な説明を省略す
る。
【0095】この実施例では、3つの活性層配設領域8
0、82及び90を設け、平面的に見て、これら領域8
0、82及び90をそれぞれ、ストライプ状の形状と成
すと共に離間させて並列配置する。そしてこれら配設領
域80、82及び90にそれぞれ、利得導波路を構成す
る活性層(活性域)48、50及び92を設ける。
【0096】またこれら配設領域80、82及び92
に、活性層48、50及び90の光増幅量を可変制御す
る光制御構造54、56及び94を設ける。光制御構造
94は活性層92を挟持するp型クラッド96及びn型
クラッド98と、p型クラッド96に電気接続するp側
電極100と、n型クラッド98に電気接続するn側電
極64とを有して成る。n側電極64は光制御構造5
4、56及び94に共通の電極であって、基板72を介
しn型クラッド98と電気的に接続する。
【0097】活性層配設領域90に対応する部分のn−
InPクラッド74、ノンドープGaAsInP活性層
76及びp−InPクラッド78により、n型クラッド
98、活性層92及びp型クラッド96を構成する。p
型クラッド96及びn型クラッド98のバンドギャップ
を、活性層92のバンドギャップより広くする。そして
活性層配設領域90に対応する部分のp−InPクラッ
ド78上に順次に、それぞれストライプ状の、p−Ga
AsInPキャップ層102及びp側電極100を設け
る。p側電極100はキャップ層102を介してp型ク
ラッド96と電気的に接続する。
【0098】また活性層配設領域90に回折格子104
を設ける。回折格子104の配設位置は、特定光を分離
するときに活性層92からしみ出す特定光の界分布が回
折格子104に達することができる任意好適な位置とす
ることができ、ここでは活性層配設領域90に対応する
部分の他方の基板面に回折格子104を設ける。回折格
子104は活性層92のストライプ方向に凹凸を繰り返
す周期構造を有する。活性層92に設けた回折格子10
4の周期と活性層48に設けた回折格子52の周期とを
異ならせ、これら回折格子104及び52により分離さ
れる特定光の波長を異ならせる。
【0099】光制御構造54、56及び94は、活性層
76のうち配設領域80、82及び92に対応する部分
すなわち活性層48、50及び92に選択的に電流を注
入し、それ以外の部分の活性層76に電流を注入しない
ように作用する。その結果、活性層48、50及び92
では利得が生じそれ以外の部分の活性層76では利得が
生じない状態を形成できるので、活性層48、50及び
90に光の導波作用が生じ従ってこれら活性層48、5
0及び90が利得導波路として機能する。活性層48、
50及び92において光増幅によるレーザ発振が生じる
のを防止し或はレーザ発振が生じにくくなるようにする
ため、活性層48、50及び92の端面に反射防止膜
(図示せず)を設ける。
【0100】光の導波作用を生じているとき、活性層4
8、50及び92は一つの導波路系を構成する。このと
き活性層48、50及び92の配列方向において導波路
系が励起するモードを、好ましくは0次の偶モードとす
るように、活性層48、50及び92の形成条件例えば
活性層48、50及び92への電流注入量、活性層4
8、50及び92の層厚や離間間隔を設定する。
【0101】この実施例によれば、回折格子52及び1
04の反射作用を、回折格子毎に独立して、オン・オフ
制御できる。このオン・オフ制御は、個々の回折格子毎
に個別に、上述した第四発明の実施例と同様に行なえば
良い。従って、これら回折格子の周期に対応する複数種
類ここでは2種類の波長の特定光をそれぞれ独立して、
分離したり分離しなかったりすることができる。
【0102】図16は第三発明の第四実施例の構成を概
略的に示す平面図である。尚、第三発明の第二実施例の
構成成分に対応する構成成分については同一の符号を付
して示し、第三発明の第二実施例と同様の点については
その詳細な説明を省略する。
【0103】第三発明の第二実施例では、各配設領域8
8a、88b及び88c毎に周期一定の回折格子52
a、52b及び52cを設けたが、この実施例では配設
領域88a、88b及び88cにそれぞれチャープ構造
の回折格子(chirped grating)106a、106b及
び106cを設ける。従って回折格子106a、106
b及び106cの周期はそれぞれ対応する配設領域88
a、88b及び88c内で徐々に変化し、回折格子10
6a、106b及び106cの平均周期に対応した波長
を有する特定光を分離できる。
【0104】この実施例によれば、回折格子106a、
106b及び106cの反射作用を、回折格子毎に独立
して、オン・オフ制御できる。このオン・オフ制御は、
個々の回折格子毎に個別に、上述した第四発明の実施例
と同様に行なえば良い。従って、これら回折格子の平均
周期に対応する複数種類ここでは3種類の波長の特定光
をそれぞれ独立して、分離したり分離しなかったりする
ことができる。
【0105】発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、従って各構成成分の形成材料、形状、配設
位置、配設個数、構造及びそのほかを任意好適に変更で
きる。例えば導電型のp型を反対導電型のn型に導電型
のn型を反対導電型のp型に変更しても良い。また第三
発明において導波路系を構成する複数の活性層全部にそ
れぞれ個別に回折格子を設けるようにしても良い。
【0106】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、第
一発明の光波長フィルタによれば、回折格子を設けた活
性層の光吸収量と回折格子を設けていない活性層の光増
幅量とをそれぞれ個別に可変制御でき、従ってこれら活
性層が構成する導波路系に入力した光の界分布をこれら
光吸収量及び又は光増幅量に応じて変化させることがで
きる。その結果、特定波長の入力光が回折格子で反射さ
れるような状態、或は、特定波長の光が回折格子を透過
するような状態に、当該入力光の界分布を制御でき、従
って特定波長の入力光(特定光)とそれ以外の波長の入
力光(非特定光)とを分離する状態及び分離しない状態
を選択的に形成できる。
【0107】光吸収及び又は光増幅を利用して入力光の
界分布を制御するので、特定光の分離及び非分離に要す
る駆動電流を低減できる。また回折格子の周期を微細化
し或は反射効率を高めるために回折格子を構造的に形成
した場合でも、特定光の分離及び非分離を選択的に行な
える。
【0108】そして第二発明の光波長フィルタの駆動方
法によれば、第一発明の光波長フィルタを駆動するに当
り、光吸収量及び光増幅量を活性層毎に個別に制御す
る。
【0109】活性層毎に個別に制御することにより、特
定光の界分布が回折格子を設けた活性層に生じないよう
にし、或は、回折格子を設けていない活性層に生じる特
定光の界分布の大きさを、回折格子を設けた活性層に生
じる特定光の界分布の大きさよりも大きくすることがで
きる。このように界分布を制御するとき、特定光は回折
格子を透過するので特定光及び非特定光を分離しないよ
うに光波長フィルタを駆動できる。
【0110】また活性層毎に個別に制御することによ
り、回折格子を設けた活性層に生じる特定光の界分布の
大きさと回折格子を設けていない活性層に生じる特定光
の界分布の大きさとを等しくし、或は、回折格子を設け
た活性層に生じる特定光の界分布の大きさを、回折格子
を設けていない活性層に生じる特定光の界分布の大きさ
よりも大きくすることができる。このように界分布を制
御するとき、特定光は回折格子で反射されるので特定光
及び非特定光を分離するように光波長フィルタを駆動で
きる。
【0111】さらに第三発明の光波長フィルタによれ
ば、回折格子を設けた活性層及び回折格子を設けていな
い活性層の光増幅量をそれぞれ個別に可変制御でき、従
ってこれら活性層が構成する導波路系に入力した光の界
分布を光増幅量に応じて変化させることができる。その
結果、特定光が回折格子で反射されるような状態、或
は、特定光が回折格子を透過するような状態に、特定光
の界分布を制御でき、従って特定光と非特定光とを分離
する状態及び分離しない状態を選択的に形成できる。
【0112】光増幅を利用して入力光の界分布を制御す
るので、特定光の分離及び非分離に要する駆動電流を低
減できる。また回折格子の周期を微細化し或は反射効率
を高めるために回折格子を構造的に形成した場合でも、
特定光の分離及び非分離を選択的に行なえる。
【0113】そして第四発明の光波長フィルタの駆動方
法によれば、第三発明の光波長フィルタを駆動するに当
り、光増幅量を活性層毎に個別に制御する。
【0114】活性層毎に個別に制御することにより、特
定光の界分布が回折格子を設けた活性層に生じないよう
にし、或は、回折格子を設けていない活性層に生じる特
定光の界分布を回折格子を設けた活性層に生じる特定光
の界分布よりも大きくすることができる。このように界
分布を制御するとき、特定光は回折格子を透過するので
特定光及び非特定光を分離しないように光波長フィルタ
を駆動できる。
【0115】また活性層毎に個別に制御することによ
り、回折格子を設けた活性層に生じる特定光の界分布の
大きさと回折格子を設けていない活性層に生じる特定光
の界分布の大きさとを等しくし、或は、回折格子を設け
た活性層に生じる特定光の界分布を回折格子を設けてい
ない活性層に生じる特定光の界分布よりも大きくするこ
とができる。このように特定光の界分布を制御すると
き、特定光は回折格子で反射されるので特定光及び非特
定光を分離するように光波長フィルタを駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は第一発明の第一実施例の構
成を概略的に示す断面図である。
【図2】第一発明の第一実施例の構成を概略的に示す平
面図である。
【図3】(A)及び(B)は第一発明の第一実施例にお
いて活性層に生じる界分布とゲインとの関係を示す図で
ある。
【図4】(A)及び(B)は第一発明の第一実施例にお
いて活性層に生じる界分布とゲインとの関係を示す図で
ある。
【図5】第一発明の第一実施例の光出力特性を示す図で
ある。
【図6】第一発明の第二実施例の構成を概略的に示す断
面図である。
【図7】(A)、(B)及び(C)は第一発明の第二実
施例の構成を概略的に示す断面図である。
【図8】第一発明の第二実施例の構成を概略的に示す平
面図である。
【図9】第三発明の第一実施例の構成を概略的に示す断
面図である。
【図10】第三発明の第一実施例の構成を概略的に示す
平面図である。
【図11】第三発明の第二実施例の構成を概略的に示す
断面図である。
【図12】(A)、(B)及び(C)は第三発明の第二
実施例の構成を概略的に示す断面図である。
【図13】第三発明の第二実施例の構成を概略的に示す
平面図である。
【図14】第三発明の第三実施例の構成を概略的に示す
断面図である。
【図15】第三発明の第三実施例の構成を概略的に示す
平面図である。
【図16】第三発明の第四実施例の構成を概略的に示す
平面図である。
【図17】従来のフィルタ素子の構成を概略的に示す平
面図である。
【符号の説明】
18、20、48、50:活性層 22、22a〜22c、52、52a〜52c、106
a〜106c:回折格子 24、24a〜24c:第一光制御構造 26、26a〜26c:第二光制御構造 28:p型第一、第二共通クラッド 30:n型第一クラッド 32:p側第一、第二共通電極 34、34a〜34c:n側第一電極 36:n型第二クラッド 38、38a〜38c:n側第二電極 46a〜46c、88a〜88c:回折格子配設領域 54、56、54a〜54c:光制御構造 58、66:p型クラッド 60、68:n型クラッド 62、70、62a〜62c:p側電極 64:n側共通電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/025 H04B 10/02 H04J 14/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ屈折率導波路を構成し光の相互
    作用を生じるように互いに近接配置した複数の活性層
    と、該活性層の少なくとも一つに設けた回折格子と、該
    回折格子を設けた活性層における光吸収量を電気的に可
    変制御する第一光制御構造と、前記回折格子を設けてい
    ない活性層における光増幅量を電気的に可変制御する第
    二光制御構造とを備えて成ることを特徴とする光波長フ
    ィルタ。
  2. 【請求項2】 第一光制御構造は、回折格子を設けた活
    性層を挟持するp型第一クラッド及びn型第一クラッド
    とp型第一クラッドに電気接続するp側第一電極とn型
    第一クラッドに電気接続するn側第一電極とを有し、 第二光制御構造は、回折格子を設けていない活性層を挟
    持するp型第二クラッド及びn型第二クラッドとp型第
    二クラッドに電気接続するp側第二電極とn型第二クラ
    ッドに電気接続するn側第二電極とを有して成ることを
    特徴とする請求項1記載の光波長フィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光波長フィルタを駆動す
    るに当り、 光吸収量及び光増幅量を活性層毎に個別に制御すること
    を特徴とする光波長フィルタの駆動方法。
  4. 【請求項4】 それぞれ利得導波路を構成し光の相互作
    用を生じるように互いに近接配置した複数の活性層と、
    該活性層の少なくとも一つに設けた回折格子と、活性層
    における光増幅量を電気的に可変制御する光制御構造と
    を備えて成ることを特徴とする光波長フィルタ。
  5. 【請求項5】 光制御構造は、活性層を挟持するp型ク
    ラッド及びn型クラッドとp型クラッドに電気接続する
    p側電極とn型クラッドに電気接続するn側電極とを有
    して成ることを特徴とする請求項1記載の光波長フィル
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の光波長フィルタを駆動す
    るに当り、 光増幅量を活性層毎に個別に制御することを特徴とする
    光波長フィルタの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100335373B1 (ko) * 1999-11-25 2002-05-06 오길록 격자도움 수직결합형 광필터 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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