JPH09129958A - 波長可変素子 - Google Patents

波長可変素子

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JPH09129958A
JPH09129958A JP28272595A JP28272595A JPH09129958A JP H09129958 A JPH09129958 A JP H09129958A JP 28272595 A JP28272595 A JP 28272595A JP 28272595 A JP28272595 A JP 28272595A JP H09129958 A JPH09129958 A JP H09129958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長可変幅が従来と少なくとも同等でかつ波
長選択時の制御が従来より簡単な波長可変素子を提供す
る。 【解決手段】 導波路13aに、反射波長が可変可能な
第1の超周期グレーティング23と、反射波長が可変可
能でかつ前記第1の超周期グレーティング23と中心波
長が同じとされている第2の超周期グレーティング25
と、これら第1および第2の超周期グレーティングを、
前記中心波長に対応するグレーティングの周期の4分の
1分ずらした状態で接続している4分の1周期シフト構
造27とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発振波長を可変
できる半導体レーザあるいは選択波長を可変できる波長
フィルタ等として用い得る波長可変素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の波長可変素子の従来例として例
えば文献I(フォトニクス テクノロシ゛ レタース゛(Photonics Thechono
logy Letters)Vol.5,No.6,pp.613-615(1993 June))に開
示されている波長可変レーザがあった。このレーザは、
第1の超周期グレーティングと、活性域と、位相調整域
と、前記第1の超周期グレーティングとは周期の異なる
第2の超周期グレーティングとを従属接続して構成され
たDBR型の構造を有したものであった(例えば文献I
のFig.3)。さらに、第1の超周期グレーティン
グ、活性域、位相調整域および第2の超周期グレーティ
ングそれぞれが個別の電極により制御される構造のもの
であった。第1および第2の二つのグレーティングは、
波長に対してそれぞれ櫛状の反射ピークを示すので、バ
ーニア目盛効果を利用できる。そのためこの波長可変レ
ーザでは、広帯域波長可変特性が実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの構造
では、活性域が二つのグレーティングの間に存在する構
造となっているので、発振波長を制御するに当たって
は、反射波長を調整するための電極および共振モードの
位相を調整するための電極の双方の注入電流の制御をし
なければならず、制御が複雑であるという欠点を有して
いた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の波長
可変素子によれば、反射波長が可変可能な第1の超周期
グレーティングと、反射波長が可変可能でかつ前記第1
の超周期グレーティングと中心波長が同じとされている
第2の超周期グレーティングと、これら第1および第2
の超周期グレーティングを、前記中心波長に対応するグ
レーティングの周期の4分の1分ずらした状態で接続し
ている4分の1周期シフト構造とを具えたことを特徴と
する。
【0005】なお、この発明において、超周期グレーテ
ィングの代わりに反射波長が可変可能な第1のサンプル
グレーティングを具え、かつ、前記第2の超周期グレー
ティングの代わりに、反射波長が可変可能でかつ前記第
1のサンプルグレーティングと中心波長が同じとされた
第2のサンプルグレーティングを具えた構成としても良
い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。なお、説明に用いる各図
はこの発明を理解出来る程度に各構成成分の寸法、形状
および配置関係を概略的に示してある。また、各図にお
いて同様な構成成分については同一の番号を付して示し
てある。
【0007】1.第1の実施の形態 図1〜図4はこの発明の第1の実施の形態を説明する図
である。特に、図1は第1の実施の形態の波長可変素子
の斜視図、図2(A)は図1のI−I線に沿った断面図
(ただし、超周期グレーテイングを用いた例の図)、図
2(B)は図2(A)中のP部分の拡大図、図3は動作
説明に供する図、また、図4はサンプルグレーティグを
用いた場合の図2に対応する図である。
【0008】図1および図2において、11は化合物半
導体基板、13は活性導波路、15は第1のクラッド、
17は第2のクラッド、19aは第1電極、19bは第
2電極、19cは第3電極、19dは第4電極、21は
絶縁膜をそれぞれ示す。さらに、23はこの発明でいう
第1の超周期グレーティング、25はこの発明でいう第
2の超周期グレーティング、27はこの発明でいう4分
の1周期シフト構造をそれぞれ示す。
【0009】ここで、活性導波路13は、この場合、第
1の導波路13aおよび第2の導波路13bで構成して
ある。第1の導波路13aは屈折率調整用の導波路とし
て機能し、第2の導波路13bは増幅機能を有する導波
路として機能する。そして、第2の導波路13b、第2
のクラッド17、第1の導波路13aおよび第1のクラ
ッド15を、基板11上に、この順に積層した構造とし
てある。ただし、第2の導波路13b、第1の導波路1
3aおよび第1のクラッド15はいずれもストライプ状
の層としてある。また、絶縁層21を、基板11上であ
って、第2の導波路13bの脇に当たる部分上に、第2
の導波路13bの厚さと同程度の厚さで設けてある。そ
して、上記第2のクラッド17は、この絶縁層21上に
まで及んで設けてある。
【0010】また、第1の超周期グレーティング23、
第2の超周期グレーティング25および、4分の1周期
シフト構造27それぞれは、この場合第1の導波路13
aの表面に形成してある(詳細は後述する)。
【0011】また、第1〜第3電極19a〜19cは互
いに電気的に独立しているものである。そして、第1電
極19aは、第1のクラッド15上であって第1の超周
期グレーティング23と対向する部分上に設けてあり、
第1電極19bは、第1のクラッド15上であって第2
の超周期グレーティング25と対向する部分上に設けて
あり、第3電極19cは、第1のクラッド15上であっ
て4分の1周期シフト構造27と対向する部分上に設け
てある。ただし、第3電極19cは第1および第2の超
周期グレーティングと対向する部分上に一部かかって設
けてある。また、第4電極19dは基板11の裏面に設
けてある。そして、第2のクラッド17を、第1〜第4
電極19a〜19dの共通の対向電極として機能するよ
うに、接地電位としている。
【0012】なお、図1および図2を用い説明した波長
可変素子における各構成成分は、設計に応じた任意好適
な材料で構成出来る。これに限られないが、化合物半導
体基板11の構成材料としては例えば第1導電型(例え
ばn型)InP基板を、また第2のクラッド17の構成
材料としては例えば第2導電型InP層を、また第1の
クラッド15の構成材料としては第1導電型InP層
を、また第1および第2導波路13a,13bの構成材
料としてはそれぞれ所定の組成(第1および第2の導波
路の目的に適した組成)の四元系材料例えばInGaA
sP層を、それぞれ挙げることが出来る。
【0013】次に、図2を主に参照して第1および第2
の超周期グレーティング23および25と、4分の1周
期シフト構造27とについて、さらに詳細に説明する。
【0014】第1の超周期グレーティング23は、凹凸
の周期が徐々に変化(例えばΛ1 からΛn に徐々に変
化)している部分(チャーピングされている部分)を周
期X1で繰り返し具えた構成となっている。一方、第2
の超周期グレーティング25は、凹凸の周期が第1の超
周期グレーティングと同じに徐々に変化している部分を
周期X2 で繰り返し具えた構成となっている(X1 ≠X
2 )。これら第1および第2の超周期グレーティング2
3、25それぞれは、図3に示したように、一定間隔ご
との波長の光を反射する特性を示すものになる。ただ
し、反射波長間の間隔a,bは、超周期グレーティング
23、25における長い周期(上記のX1 やX2 )が異
なるので、異なったものになる。また、両グレーティン
グ23、25共に、凹凸の変化具合が同じとしてあるの
で、両グレーティング23、25の中心波長(例えば電
極への注入電流が0のときの上記一定間隔の複数の反射
波長の平均値)は同じとなる。
【0015】また、4分の1周期シフト構造27は、第
1および第2の超周期グレーティング23、25を、上
記中心波長に対応するグレーティングの周期の4分の1
分ずらした状態で接続するものである。ここでは、図2
(B)に示したように、第1の超周期グレーティング2
3の凹凸部分と、第2の超周期グレーティング25の凹
凸部分とが、中心波長に対応するグレーテイング周期Λ
X の4分の1に当たる分ずれた状態で接続されるように
して、4分の1周期構造27を構成している。ただし、
ΛX とは、中心波長をλX と表したとした場合、λX
2nΛX (ブラッグ反射条件)を満足する周期である。
なお、2つの超周期グレーテイング23、25をそれぞ
れのどの部分において4分の1周期シフトにより接続す
るかは、設計に応じ決める。具体的には、:長い周期
1 、X2 の終端同士を4分の1周期シフト構造27で
接続する場合、:長い周期X1 、X2 の途中同士を4
分の1周期シフト構造27で接続する場合、:一方の
グレーティングは長い周期X1 またはX2 の終端におい
て、他方のグレーティングは長い周期X1 またはX2
途中において、4分の1周期シフト構造27で接続する
場合のいずれか好適な接続構造とする。
【0016】次に、この第1の実施の形態の波長可変素
子の動作について説明する。図3を用いて既に説明した
が、この波長可変素子に具わる第1の超周期グレーティ
ング23および第2の超周期グレーティング25それぞ
れは、一定間隔の波長で反射する特性を有するものとな
る。しかも、両グレーティング23、25における長い
方の周期(上記のX1 、X2 )を異ならせてあるのでピ
ーク間の波長間隔は両グレーティングで異なるものとな
る。両グレーティング23,25それぞれが同一の波長
(λ0 )で反射する時には導波路13全体で共振器を構
成する。そして4分の1周期シフト構造27を設けてい
るので、λ0 中心の4分の1シフト構造のDFBと同一
構造となる。したがって、半導体レーザとする場合はλ
0 の波長で発振し、波長フィルタとする場合は波長λ0
の光を選択できる。ここで発振波長(波長フィルタとす
る場合であれば選択波長)の制御は、電極19aを介し
この波長可変素子に供給される制御電流It1と、電極
19bを介しこの波長可変素子に供給される制御電流I
t2とによって、各サンプルグレーテイング23、25
の反射波長を可変制御することにより、行なえる。すな
わち、波長λ0 が重なるよう両グレーテイングを制御す
る(図3参照)。後は電極19cを介しこの波長可変素
子に供給される電流Ipによる位相の微調整を行なう
が、4分の1周期シフト構造27を設けているので、両
グレーティング23、25の波長チューニングを行って
も位相は大きくは変化しないために、Ipの制御は殆ど
波長チューニングとは関係せず行なえる。このため、波
長選択制御は2つの電極の制御で良いので従来に比べ容
易となる。また、Ipによる制御自体が無用(電極19
c自体が無用)になる場合も考えられる。これらのこと
から、バーニア目盛効果を利用した波長可変素子であっ
て波長選択の制御が従来に比べ容易な波長可変素子が得
られる。なお、この実施の形態の素子の場合、第4の電
極19dを介し第2の導波路13bに電流Iaを注入す
ることにより光の増幅率を調整することができるので、
この点でも便宜である。
【0017】なお、上述においては超周期グレーティン
グを用いた例を説明した。しかし、第1の超周期グレー
ティング23の代わりに反射波長が可変可能な第1のサ
ンプルグレーティングを用い、かつ、第2の超周期グレ
ーティング25の代わりに、反射波長が可変可能でかつ
第1のサンプルグレーティングと中心波長が同じとされ
ている第2のサンプルグレーティングを用いても、上述
の波長可変素子と同様な効果が得られる。この場合の構
成例を図4に図2に対応する表記方法で示した。この場
合は、第1のサンプルグレーティング31は、周期Λで
凹凸が連続する部分31aと凹凸の無い部分31bとか
らなる1単位部分を周期X1 で繰り返し具えた構成とな
っている。一方、第2のサンプルグレーティング33
は、周期Λで凹凸が連続する部分33aと凹凸の無い部
分33bとからなる1単位部分を周期X2 で繰り返し具
えた構成となっている(X1 ≠X2 )。そして、この第
1のサンプルグレーティング31の凹凸部分と第2のサ
ンプルグレーティング33の凹凸部分とが中心波長に対
応するグレーテイング周期ΛX の4分の1に当たる分ず
れた状態で接続されるように、4分の1周期構造27を
設けてある。この図4に示した素子の場合も、第1およ
び第2のサンプルグレーティング31、33は、上述の
超周期グレーティングを用いた素子同様、一定間隔ごと
の波長の光を反射する特性を示すグレーティングとな
る。また、反射波長間の間隔は、サンプルグレーティン
グ31、33における長い周期(上記のX1 やX2 )が
異なるので、異なったものになる。また、両グレーティ
ング31、33共に、凹凸の周期がΛと同じとしてある
ので、両グレーティング31、33の中心波長(上記一
定間隔の複数の反射波長の平均値)は同じとなる。この
ため、この素子も、図2に示した素子と同様な動作をす
る。
【0018】次に、数式を用いて、この発明の波長変換
素子の動作についてさらに説明する。なお、この説明の
際の基となる解析は文献II(アイ イー アイ シー イー トランサ゛クション
ス゛ オン エレクトロニクス(IEICE Transactions on エレクトロニクス)vol.
E76-C,pp.1683-1689(1993.November))、文献III(インテク゛レ
イテット゛ オフ゜チクス(Integrated Optics),R.Marz 著(1994),A
rtech House社)に説明されている。
【0019】文献IIより、超周期グレーティングのグレ
ーティングによる屈折率変化Δnはフーリエ級数により
次式で表される。
【0020】Δn=n1 Re{ΣFk exp[i2(k
βs +β0 )z]} ここではn1 は変調の大きさを表す係数である。また、
k はフーリエ変換の係数である。また、β0 は平均の
ブラッグ波長である。また、βs =2π/Xであり、ま
た、このXは超周期グレーティングの超周期(図2中の
1 やX2 )、あるいはサンプルグレーティングを用い
る場合ではサンプル周期(図4中のX1やX2 )に対応
する。文献IIより、反射波Rと前進波Sとの間の結合方
程式は次式となる。
【0021】 −R’+aR=ΣixFk * exp(i2δk z)S S’+aS=ΣixFk exp(−i2δk z)R ここでaは吸収係数、xは結合係数であり δk =β−kβs −β0 β=2nw π/λ nw :導波光の等価屈折率 である。これから、δK =0となるk=1、2、3……
に対応した各波長においてk=0の通常のブラッグ反射
波長の場合とまったく同一の状態になることが理解され
る。従って、位相は通常のブラッグ反射と同様に反射波
長では反射波は進行波に対してδk =0のとき、φ=a
tan(qk /δk )→π/2(|xFk|L→∞のと
き)で表される。従って、その位相は通常のブラッグ反
射と変わりがない。4分の1周期シフト構造27による
位相は φ4 =πβ/(2β0 ) であるが、反射ピークではδk =0よりβ=kβs +β
0 であり φ4 =π/2+πkβs /(2β0 ) となる。k=0と同一の位相となるには πkβs /(2β0 )=2πm m:整数 βs =4β0 m’ m’:整数=k/m となる必要がある。以上は同一の超周期グレーティング
の間の4分の1周期シフト構造での話であったが、この
ような条件であれば φ4 =π/2+2πkm’ となってφ4 は2πの不定性を除いてはkによらなくな
る。したがって異なる超周期グレーティングの間の4分
の1周期シフト構造も、同一の超周期グレーティングの
間の4分の1周期シフト構造同様に動作する。
【0022】次に光の振幅を求めてみる。反射波の成分
をBt、透過波の成分をAtとおき、簡単のため吸収係
数a=0とすると反射波長域では At=AA’exp(iφ4 )+BB’* exp(−i
φ4 ) Bt=B* A’exp(iφ4 )+A* B’* exp
(−iφ4 ) ただし、A,Bは A=cosh(|qk |L)−iδk sinh(|qk
|L)/|qk | B=ixFk sinh(|qk |L)/|qk | であり、またqk 2 =4xFk 2 −δk 2である。また、
A’、B’は上記A、Bにおいてδ4 ’、xFk ’とし
たものである。A’、B’とA、Bはそれぞれ前段、後
段の透過振幅、反射振幅となっている。δk =δk ’=
0の反射ピーク中心においては At=i[cosh(|xFk |L)cosh(|xF
k ’|L)+sinh(|xFk |L)sinh(|x
k ’|L)] Bt=sinh(|xFk |L)cosh(|xFk
|L)−cosh(|xFk |L)sinh(|xF
k ’|L)] となる。したがってxFk とxFk ’がほぼ同一であれ
ば、通常の(均一グレーティング型の)4分の1の波長
シフトDFBと同様に各ブラッグ波長(δk =δk ’=
0となる波長)で透過(At=i、Bt=0)となる。
【0023】2.第2の実施の形態 上述においては、第1のグレーティングおよび第2のグ
レーティングの超周期やサンプル周期(X1 やX2 )が
異なる場合の例を説明した。しかし、この発明は第1の
超周期グレーティング23と第2の超周期グレーティン
25グとが同じ構造の場合、また、第1のサンプルグレ
ーティング31と第2のサンプルグレーティング33と
が同じ構造の場合にも、それぞれ適用出来る。すなわ
ち、図2や図4を用いて説明した構成においてX1 =X
2 の場合にもそれぞれ適用できる。この第2の実施の形
態はその例である。以下これについて説明する。この説
明を図5〜図7を参照して説明する。ここで、図5は第
2の実施の形態の素子の全体を示した斜視図、図6は図
5のII−II線における断面図(ただし、サンプルグレー
ティングを用いた例の図)、図7は動作説明に供する図
である。
【0024】図2や図4を用いて説明した構成において
単にX1 およびX2 をX1 =X2 となるように変更する
のみであると、発振波長(フィルタを構成する場合は選
択波長)の制御の際に、複数の反射波長に対応する発振
波長で発振したり複数の選択波長でフィルタリングが行
なわれてしまう。なぜなら第1および第2のグレーティ
ングが同じ構造ゆえ、両グレーティングは同じ反射特性
をもつからである。そこでこの場合は、図5および図6
に示したように、第1および第2の超周期グレーティン
グ(或は第1および第2のサンプルグレーティング)を
同じ構造のグレーテイング41、43とし、かつ、これ
らを4分の1周期シフト構造27で接続した構成とする
と共に、これらグレーティング41、43が作り込まれ
た導波路13aとは別に、この導波路13aとは等価屈
折率の異なる(屈折率差Δn)導波路13xをさらに設
ける。具体的には、この第2の実施の形態では、第1の
実施の形態で説明した第2の導波路13bを設けていた
位置に、これの代わりに、第1の導波路13aとは透過
屈折率の異なる導波路13xを設けている。またさらに
この第2の実施の形態では、波長可変の便宜のため導波
路13xは第3のグレーティング45を具えたものとし
てある(詳細は後述する。)。
【0025】次に、この第2の実施の形態の波長可変素
子の理解を深めるためにその動作について説明する。構
造が互いに同じとされた第1および第2のサンプルグレ
ーティング41、43それぞれは、図7の上部分に示し
たように、一定間隔の波長で反射する特性を有すること
になる。また、第3のグレーティング45による波長選
択特性は、図7の下部分に示したように、ある波長(た
だし第4電極によってある程度可変される)にピークを
持つものとなる。第1〜第3のグレーティング41、4
3、45で同一の波長(λ0 )で反射するときには、第
1の導波路13aと、この第1の導波路13とは透過屈
折率の異なる導波路13xとからなる活性導波路13全
体で、共振器を構成する。また、4分の1周期シフト構
造を設けているのでこの第2の実施の形態の素子も第1
の実施の形態同様λ0 中心の4分の1シフト構造のDF
Bと同一構造になる。したがって、λ0 の波長で発振す
る。ここで、発振波長の制御は第1及び第2のグレーテ
ィング41、43を制御する制御電流It3と、第3の
グレーティングを制御する制御電流It4とで済む。後
は電極19cを介しこの波長可変素子に供給される電流
Ipによる位相の微調整が入るが、4分の1周期シフト
構造27を設けているので、両グレーティング41、4
3の波長チューニングを行っても位相は大きくは変化し
ないために、Ipの制御は殆ど波長チューニングとは関
係せず制御は容易となる。すなわち、発振波長の制御は
2つの電極の制御で済む。
【0026】なお、発振波長の制御において第2のグレ
ーティング41、43は選択波長の微調整に寄与する。
制御電流It3による屈折率変化をδnとすると、第1
および第2のグレーテイング41、43での選択波長の
変化率はδn/nである。ただし、nは第1の導波路1
3aの透過屈折率である。また、第1及び第2のグレー
テイング41,43による波長選択の半値幅は、波長を
λとし波長選択素子の素子長をLとした場合、λ2
(2nL)程度である。したがって、L=500μmの
場合でかつ扱う波長帯が1500nm前後である場合で
かつ第1導波路の屈折率がInPによるものである場
合、上記半値幅は0.7nm程度となる。一方、第3の
グレーティング45での選択波長の変化は、制御電流I
t4による導波路13xの屈折率変化をδnとすると、
δn/Δn程度である。ここで、Δnは既に述べたよう
に導波路13aと13xとの等価屈折率差である。した
がって、導波路13xにおけるδnを10-2、Δnを1
-1とすれば、第3のグレーティング45での選択波長
の変化は100nm以上となるので、この第2の実施の
形態の場合も、波長可変幅が広く、かつ、動作時の制御
が従来より簡単な波長可変素子が得られる。
【0027】
【発明の効果】上述した説明から明らかなようにこの発
明の波長可変素子によれば、反射波長が可変可能な第1
の超周期(またはサンプル)グレーティングと、反射波
長が可変可能でかつ前記第1のグレーティングと中心波
長が同じとされている第2の超周期(またはサンプル)
グレーティングと、所定の4分の1周期シフト構造とを
具えたので、波長選択制御は第1及び第2のグレーティ
ングについの制御のみで良くなる。このため、波長可変
幅は従来と少なくとも同等でかつ波長選択制御は従来よ
り簡単な波長可変素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の説明図(その1)であり、
第1の実施の形態の素子の斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の説明図(その2)であり、
第1の実施の形態の素子の断面図および要部説明図であ
る。
【図3】第1の実施の形態の説明図(その3)であり、
第1の実施の形態の素子の動作説明に供する図である。
【図4】第1の実施の形態の説明図(その4)であり、
グレーティングをサンプルグレーティングとした場合の
素子の断面図および要部説明図である。
【図5】第2の実施の形態の説明図(その1)であり、
第2の実施の形態の素子の斜視図である。
【図6】第2の実施の形態の説明図(その2)であり、
第2の実施の形態の素子の断面図および要部説明図であ
る。
【図7】第2の実施の形態の説明図(その3)であり、
第2の実施の形態の素子の動作説明に供する図である。
【符号の説明】
11:化合物半導体基板 13:活性導波路 13a:第1の導波路 13b:第2の導波路 13x:グレーティングが作り込まれた導波路とは等価
屈折率が異なる導波路 15:第1のクラッド 17:第2のクラッド 19a:第1電極 19b:第2電極 19c:第3電極 19d:第4電極 21:絶縁膜 23:第1の超周期グレーティング 25:第2の超周期グレーティング 27:4分の1周期シフト構造 31:第1のサンプルグレーティング 33:第2のサンプルグレーティング 41:第1の超周期(又はサンプル)グレーティング 43:第1のグレーティング41と同じ構造の第2の超
周期(又はサンプル)グレーティング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射波長が可変可能な第1の超周期グレ
    ーティングと、 反射波長が可変可能でかつ前記第1の超周期グレーティ
    ングと中心波長が同じとされている第2の超周期グレー
    ティングと、 これら第1および第2の超周期グレーティングを、前記
    中心波長に対応するグレーティングの周期の4分の1分
    ずらした状態で接続している4分の1周期シフト構造と
    を具えたことを特徴とする波長可変素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長可変素子におい
    て、 前記第1および第2の超周期グレーテイングが同じ構造
    のものの場合、 これら第1および第2の超周期グレーティングが作り込
    まれた導波路とは別に該導波路とは等価屈折率の異なる
    導波路をさらに具えたことを特徴とする波長可変素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の波長可変素子
    において、 前記第1の超周期グレーティングの代わりに反射波長が
    可変可能な第1のサンプルグレーティングを具え、 前記第2の超周期グレーティングの代わりに、反射波長
    が可変可能でかつ前記第1のサンプルグレーティングと
    中心波長が同じとされている第2のサンプルグレーティ
    ングを具えたことを特徴とする波長可変素子。
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