JPH0661572A - 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ - Google Patents

分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ

Info

Publication number
JPH0661572A
JPH0661572A JP20898692A JP20898692A JPH0661572A JP H0661572 A JPH0661572 A JP H0661572A JP 20898692 A JP20898692 A JP 20898692A JP 20898692 A JP20898692 A JP 20898692A JP H0661572 A JPH0661572 A JP H0661572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
distributed
semiconductor laser
diffraction grating
active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20898692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2690840B2 (ja
Inventor
Fumiyoshi Kano
文良 狩野
Yuzo Yoshikuni
裕三 吉国
Yuichi Tomori
裕一 東盛
Hiroyuki Ishii
啓之 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP20898692A priority Critical patent/JP2690840B2/ja
Priority to US08/026,451 priority patent/US5325392A/en
Priority to DE69331533T priority patent/DE69331533T2/de
Priority to DE69325118T priority patent/DE69325118T2/de
Priority to EP98102645A priority patent/EP0847116B1/en
Priority to EP93103480A priority patent/EP0559192B1/en
Publication of JPH0661572A publication Critical patent/JPH0661572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2690840B2 publication Critical patent/JP2690840B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】非活性導波路領域の等価屈折率変化量が従来程
度でも、活性導波路領域の利得帯域幅にわたり広帯域波
長掃引可能な分布反射型半導体レーザを得る。 【構成】回折格子4の結合係数が、一定長領域中で連続
的または断続的に変化する回折格子を、上記領域長を周
期として2周期以上連続して形成された分布光反射器を
用いて、波長可変半導体レーザを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野での光波長
(周波数)多重通信システムにおける送信用光源や同期
検波用可同調光源、および光計測用光源として好適な分
布光反射器とそれを用いた波長可変半導体レーザに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】将来の通信情報量の増大に対して、光波
長(周波数)多重通信システムの研究が行われている
が、送信用光源および同期検波用可同調光源として広範
囲な波長掃引機能が要求されてきており、また、光計測
の分野からも広域波長帯をカバーする可変波長光源の実
現が望まれている。可変波長光源としては、電流注入に
より簡単に波長を掃引できる分布反射型・分布帰還型半
導体レーザが数多く研究されている。波長掃引機能付き
分布反射型半導体レーザの実現例として、図6にその構
造断面図を示す(例えば東盛らによるエレクトロニクス
・レターズ(Electronics Letters)24巻、24
号、1481〜1482頁、1988年参照)。図6に
おいて、6は活性導波路層、2は非活性導波路層、4は
回折格子、101は活性領域、102および103はそ
れぞれ前側および後側の分布反射器領域である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては分布反射器領域における回折格子は均一
であるため、λ=2Λneq(Λ:回折格子のピッチ、n
eq:等価屈折率)で決まるBragg波長λ近傍の発振波長
は、導波路の等価屈折率neqの電気的な等価屈折率変化
量Δneqで決まっていた。したがって、通常電流注入に
よる半導体の最大屈折率変化量Δn/nは1%程度であ
るため、上記従来例の分布反射型半導体レーザの波長掃
引幅は10nm程度に留まり、光波長多重通信システム
用光源としては不十分であるという問題があった。
【0004】本発明の目的は、上記問題を解決し、非活
性導波路領域の等価屈折率変化量Δneqが従来と同程度
/約1%)でも、活性導波路領域の利得帯域幅(約10
0nm)にわたって、広帯域波長掃引が可能な波長掃引
機能付き分布反射型波長可変半導体レーザを得ることに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、基板上に、
該基板より光学的屈折率が大きい光導波路層と、該光導
波路層よりも屈折率が小さい光閉じ込め層とを、それぞ
れ1層以上含む光導波路を有し、上記光導波路を形成す
る1層以上の層に、周期的な凹凸を形成または周期的な
組成の変化を形成することにより、上記光導波路の等価
屈折率を周期的に変化させて回折格子を形成し、上記周
期からBraggの回折条件で決定される波長の光に対して
反射作用を有する分布光反射器において、上記回折格子
の結合係数が、一定長さの領域中で連続的または3段階
以上断続的に変化し、上記結合係数が変化する回折格子
が、上記領域の長さを周期として少なくとも2周期以上
連続して、周期的に形成された分布光反射器を用いて波
長可変半導体レーザを作製することにより達成される。
【0006】
【作用】回折格子のピッチが連続的あるいは断続的に変
化し、このピッチの変化が回折格子のピッチよりも十分
長い周期で繰り返し形成された回折格子を、活性導波路
領域の両わきにもつ分布反射器構造の半導体レーザが提
案されている(東盛他:特願平4−49425)。図7
(a)はこの方法による分布反射型レーザの構成例であ
る。本例の分布反射型半導体レーザでは前および後の非
活性導波路領域102および103に回折格子12aお
よび12bが形成されていて、前側の非活性導波路領域
102に形成される回折格子12aは、図7(b)に示
すようにピッチがΛaからΛbまで連続的に変化する領域
が周期Mf(ただし、Mf>Λa、Λb)で繰り返し形成さ
れており、同様に後側の非活性導波路領域103に形成
される回折格子12bは、ピッチがΛa′からΛb′まで
連続的に変化する領域が周期Mr(ただし、Mr
Λa′、Λb′)で繰り返し形成されている。前側の分布
反射器の反射特性は図8(a)に示すように、波長λa
=2Λaeqから波長λb=2Λbeqまでの間に、波長
間隔Δλf=λ0 2/2neqf(λ0=neq(Λa
Λb))で周期的に反射ピークをもつ特性になる。そこ
で便宜的に、この反射ピーク点の波長をλ1〜λnとす
る。同様に、後側の分布反射器の反射特性は、図8
(a)に示すように波長λa′=2Λa′neqから波長λ
b′=2neqΛb′までの間で、波長間隔Δλr=λ0 2
2neqrで周期的に反射ピークλ1′〜λk′をもつ特
性になる。ここで、前後の分布反射器領域の回折格子の
ピッチ変調の周期MfおよびMrはそれぞれ異なってい
る。そこで、上記前および後側の分布反射器領域の屈折
率をそれぞれ電気的に独立に制御すると、λ1〜λnのう
ちの一波長λi(i=1〜n)にλ1′〜λk′のうちの
1つを同調させて、そのλi近傍だけでレーザ発振させ
ることができる。図8(c)、(d)はλ1とλ2との発
振例、すなわち、iが1および2の場合を示したもので
ある。上記方法による分布反射型半導体レーザでは、回
折格子を有する前側の非活性導波路領域に形成された電
極に、それぞれ独立に電流を流すかまたは電圧を加える
ことによって発振波長を制御するものであり、回折格子
の反射ピーク間の大きな波長跳びを利用して、波長可変
範囲を大幅に拡大することができる。
【0007】本発明は、上記発明と同等の効果を均一ピ
ッチの回折格子で実現するものである。図9(a)は本
発明による回折格子の構成の一例を示したものである。
上記回折格子はある長さMfを単位として周期的な繰り
返し構造になっている。図9(b)に上記繰り返しの単
位領域の構成を示す。回折格子は一定のピッチΛで形成
されているが、回折格子の深さが周期的に連続して変化
し、回折格子の結合係数κを周期的に連続的に変化させ
ている。このような結合係数κの周期的構造により各繰
り返し単位領域間での多重反射が生じ、図9(c)に示
すようなピッチΛで決まるBragg波長近傍に、波長間隔
Δλ=λ0 2/2neqfで複数の反射ピークをもつ反射
特性を得ることができ、上記した特願平4−49425
の発明と同様の効果を、均一ピッチの回折格子で得るこ
とができる。また、回折格子の結合係数κを変化させる
方法としては、上記の深さを変化させる以外に回折格子
の山谷比を変化させて回折格子の結合係数κを変化させ
る方法によっても、同様の効果を得ることができる。
【0008】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面とともに説明す
る。図1(a)は本発明による分布光反射器の一例を第
1実施例として示したものである。図1(a)におい
て、1はn型InP基板、2はバンドギャップ波長が1.
3μmのInGaAsP非活性導波路層、3はp型InPク
ラッド層、4は結合係数κの変化を周期的に含んだ回折
格子である。5はエッチングによって形成した装荷型導
波路であり、これによって等価屈折率3.2の光導波路
を形成している。回折格子4は238nmの一定ピッチ
で形成されており、33.36μmを周期として結合係
数κが変化した構造が周期的に20周期繰り返され、全
長約666μmの回折格子を形成している。結合係数κ
は光導波路の軸方向(z方向)に関数sin(z)/zにし
たがって変化させている。このため、反射特性は図1
(b)に示すように10nm間隔で高さがそろった複数
の反射ピークを得ることができる。
【0009】本発明の第2実施例として波長掃引機能付
き分布反射型半導体レーザの構造を図2に示す。図2に
おいて、(a)は上記半導体レーザの平面図、(b)は
上記平面図におけるA−A′断面図、(c)は上記平面
図におけるB−B′断面図である。図において、1はn
型InP基板、2はバンドギャップ波長が1.3μmのI
nGaAsP非活性導波路層、3はp型InPクラッド層、
6はバンドギャップ波長が1.55μmのInGaAsP活
性導波路層、7はp(+)型InGaAsPキャップ層、8
はp型InP電流ブロック層、9はn型InP電流ブロッ
ク層、10はn型電極、11aは活性領域101に設け
たp型電極、11bは前側の分布反射器領域102に設
けたp型電極、11cは後側の分布反射器領域103に
設けたp型電極、12aは結合係数κが変化する回折格
子が周期Mfで繰り返し形成された部分、12bは結合
係数κが変化する回折格子が周期Mrで繰り返し形成さ
れた部分である。上記回折格子12aは第1実施例と同
一の構成で、33.36μmの結合係数κが変化する回
折格子が20周期で約670μmの回折格子を形成して
いる。12bは35.7μmの結合係数κが変化する回
折格子が20周期で約710μmの回折格子を形成して
いる。
【0010】上記実施例の波長掃引機能付き分布反射型
半導体レーザの作製方法を簡単に説明する。最初に、有
機金属気相エピタキシャル成長法を用いて、n型InP
基板1上に活性導波路層6と非活性導波路層2を作製す
る。その後、上記非活性導波路層2の表面に塗布したレ
ジストに、電子ビーム露光法によりピッチが変調された
回折格子のパタンを転写し、その転写パタンをマスクに
してエッチングを行い12aおよび12bの回折格子を
形成する。そして、横モードを制御するためにストライ
プ状に導波路を加工し、再度有機金属気相エピタキシャ
ル成長法を用いて、p型InP電流ブロック層8、n型
InP電流ブロック層9、p型InPクラッド層3および
p(+)型InGaAsPキャップ層7を順次作製する。そ
の後、p型電極11a、11b、11cおよびn型電極
10を形成し、さらに、活性領域101に設けたp型電
極11aと、回折格子が形成された部分12aおよび1
2bを有する分布反射器領域102および103に設け
たp型電極11bおよび11cとをそれぞれ互いに電気
的に分離するために、それらの結合部分の上方のp型電
極およびp(+)型InGaAsPキャップ層7を除去す
る。
【0011】上記実施例の波長掃引機能付き分布反射型
半導体レーザにおける回折格子では、12aの部分で位
相シフトを含む回折格子構造の繰り返し周期が33.3
6μm、12bの部分では35.7μmで繰り返し形成
されている。
【0012】上記構成の分布反射型半導体レーザでは、
活性領域101に電流を流すことによりレーザ発振が生
じ、分布反射器領域102および103にそれぞれ独立
に電流を流したり電圧を印加することによって、発振波
長が変化する。活性領域101に一定電流を流し、前お
よび後の分布反射器領域102および103に設けた電
極のうち11bには電流を流さない状態で、分布反射器
領域103に設けた電極11cに流す電流を変化させた
ときの発振波長の変化の様子を図3(a)に示す。図3
(a)に示すように本実施例の分布反射型半導体レーザ
では、分布反射器領域103に電流を流すことにより、
発振波長が1,500μmから1,600μmまで約10
nmおきに変化させることができる。
【0013】また、上記状態で電極11bと電極11c
に流す電流を調整して、約10nmおきに変化する発振
波長のうちの1つの波長を選択し、両電極に流す電流の
差を一定にしたままで両電極の電流を同時に増減するこ
とにより、発振波長を微調整することが可能である。電
極11bと11cとに流す電流を同時に変化させたとき
の発振波長の変化の様子を図7に実線で示す。図示のよ
うに本実施例の半導体レーザでは電極11bと11cと
に同時に電流を流すことにより、波長跳びを起しながら
図3(b)に示すように発振波長を10nm程度変化さ
せることができる。p型電極11b、11cに流す電流
を上記説明の手順で調整することによって、発振波長の
粗調整、微調整を行い、100nmの波長範囲にわたり
任意の発振波長を選択することが可能になる。
【0014】本実施例では平坦な透明導波路で形成され
電流注入によって回折格子からの反射光の位相を調整す
るいわゆる位相調整領域は設けていないが、本実施例の
活性領域101と分布反射器領域102または103の
間に位相調整領域を付加すれば、より細かい波長調整が
可能になる。また、分布反射器領域102、103のp
型電極11b、11cを櫛型に分割して、より細かい波
長調整を行うことも可能である。
【0015】図4に本発明の波長掃引機能付き分布帰還
型半導体レーザの一例を第3実施例として示す。図4に
おいて、(a)は上記分布帰還型半導体レーザの平面
図、(b)は上記平面図におけるA−A′断面図、
(c)は上記平面図におけるB−B′断面図である。図
において、1はn型InP基板、2はバンドギャップ波
長が1.3μmの閉じ込め層であるInGaAsP非活性導
波路層、3はp型InPクラッド層、6はバンドギャッ
プ波長が1.55μmInGaAsP活性導波路層、7はp
(+)型InGaAsPキャップ層、8はp型InP電流ブロ
ック層、9はn型InP電流ブロック層、10はn型電
極、11b、11b′は前側の分布帰還領域102′に
設けた1組の櫛型p電極、11c、11c′は後側の分
布帰還領域103′に設けた1組の櫛型p電極、14a
は結合係数κが変化する回折格子が周期Mfで繰り返し
形成された部分、14bは結合係数κが変化する回折格
子が周期Mrで繰り返し形成された部分である。なお、
分布帰還領域は分布反射器領域に利得をもたせたもので
ある。
【0016】本実施例の波長掃引機能付き半導体レーザ
の製作方法をつぎに簡単に説明する。最初に有機金属気
相エピタキシャル成長法を用いて、n型InP基板1に
活性導波路層6と非活性導波路層2とを形成する。その
後、上記非活性導波路層2の表面に塗布したレジスト
に、電子ビーム露光法によりピッチが変調された回折格
子のパタンを転写し、該転写パタンをマスクとしてエッ
チングを行い、14aおよび14bの回折格子を形成す
る。そして、横モードを制御するためにストライプ状に
導波路を加工し、再度有機金属気相エピタキシャル成長
法を用いて、p型InP電流ブロック層8、n型InP電
流ブロック層9、p型InPクラッド層3およびp(+)
型InGaAsPキャップ層7を順次作製する。その後、
p型電極11b、11b′、11c、11c′およびn
型電極10を形成し、回折格子14aと14bを有する
分布帰還領域102′および103′に設けられた櫛型
電極11b、11b′、11c、11c′をそれぞれ互
いに電気的に分離するために、それらの結合部分の上方
のp型電極およびp(+)型InGaAsPキャップ層7を
除去する。上記実施例の波長掃引機能付き分布帰還型半
導体レーザにおける回折格子では、14aの部分におい
て結合係数κが変化する回折格子構造の繰り返し周期が
33.36μm、14bの部分においては35.7μmで
繰り返し形成される。
【0017】上記構成の分布帰還型半導体レーザでは、
分布帰還領域102′、103′に電流を流すことによ
ってレーザ発振が生じ、1組の櫛型p電極11b、11
b′、あるいは11c、11c′の電流の比を調整する
ことにより、キャリア密度の空間的な分布を作って屈折
率を変化させ、これによって発振波長を調整することが
できる。
【0018】前側および後側の分布帰還領域102′お
よび103′に設けた櫛型p電極のうちの11b、11
b′、11c、に一定電流を流して、レーザ発振を起し
た状態で、分布帰還領域103′に設けた櫛型p電極1
1c′に流す電流を変化させたときの発振波長の変化は
図3と同様になり、1,500μmから1,600μmま
で10nm間隔で発振波長を変えることができる。
【0019】また、櫛型p電極11b、11b′、11
c、11c′に流す電流値を同時に変化させることによ
り、図3で示したような波長の微調整も可能である。こ
のように本実施例の分布帰還型半導体レーザでは、p型
電極11b〜11c′に流す電流を上記手順で調整する
ことによって、発振波長の粗調整、微調整を行い、10
0nmの波長範囲にわたって任意の発振波長を選択する
ことが可能になる。
【0020】図5に本発明の第4実施例である波長掃引
機能付き分布帰還型半導体レーザの構造図を示す。図5
において、(a)は上記分布帰還型半導体レーザの平面
図、(b)は上記平面図に示すA−A′断面図、(c)
は上記平面図に示すB−B′断面図である。図におい
て、1′はp型InP基板、2はバンドギャップ波長が
1.3μmのInGaAsP非活性導波路層、3はp型In
Pクラッド層、6はバンドギャップ波長が1.55μm
のInGaAsP活性導波路層、7はp(+)型InGaAsP
キャップ層、8はp型InP電流ブロック層、9はn型
InP電流ブロック層、15はn型電流ブロック層9に
電気的に接続されたn型InP導電層、10′はp型電
極、16はn型半導体上に形成された共通電極、11
b、11cはそれぞれ前側および後側の分布帰還領域1
02′、103′に設けられた波長制御用のp型電極、
14aは結合係数κが変化する回折格子が周期Mfで繰
り返し形成された部分、14bは結合係数κが変化する
回折格子が周期Mrで繰り返し形成された部分である。
【0021】上記実施例の波長掃引機能付き半導体レー
ザの作製方法を簡単に説明する。最初に有機金属気相エ
ピタキシャル成長法を用いて、p型InP基板1′上に
活性導波路層6、n型InP導電層15、非活性導波路
層2を順次積層する。その後、上記非活性導波路層2の
表面に塗布したレジストに、電子ビーム露光法によりピ
ッチが変調された回折格子のパタンを転写し、その転写
パタンをマスクとしてエッチングを行い、14aおよび
14bの回折格子を形成する。そして、横モードを制御
するためにストライプ状に導波路を加工し、再度有機金
属気相エピタキシャル成長法を用いて、n型InP電流
ブロック層9、p型InP電流ブロック層8、p型InP
クラッド層3およびp(+)型InGaAsPキャップ層7
を順次形成する。その後、p型InP電流ブロック層8
の一部をエッチングにより除去してn型電流ブロック層
9を露出させ、その上にn型共通電極16を形成する。
つぎにp型電極11b、11cを形成し、さらに回折格
子が形成された部分14a、14bを有する分布帰還領
域102′および103′に設けたp型電極11b、1
1cをそれぞれ互いに電気的に分離するために、それら
の中間部分のp(+)型InGaAsPキャップ層7を除去
する。本実施例の波長掃引機能付き分布帰還型半導体レ
ーザにおける回折格子では、14aの部分において結合
係数κが変化する回折格子構造の繰り返し周期が33.
36μm、14bの部分では35.7μmで繰り返し形
成されている。
【0022】上記構成の分布帰還型半導体レーザでは、
基板側p電極10′とn型共通電極16との間に電流を
流すことにより、活性導波路層6にキャリアが注入さ
れ、それによってもたらされた光学利得によって、分布
帰還領域102′、103′で決定される波長で発振す
る。上記分布帰還領域102′、103′の屈折率は、
電極11b、11cと共通電極16の間の電流による該
当領域へのキャリア注入によって変化するから、電極1
1b、11cへの電流注入により発振波長を制御するこ
とができる。
【0023】基板側p電極に一定電流を流してレーザ発
振を起した状態で、分布帰還領域102′に設けた電極
11bに流す電流を変化させたときの発振波長の変化は
図3と同様になり、1,500μmから1,600μmま
で10nm間隔で発振波長を変えることができる。
【0024】また、電極11b、11cに流す電流値を
同時に変化させることにより、図3に示したような波長
の微調整も可能である。このように本実施例の分布帰還
型半導体レーザでは、p型電極11b、11cに流す電
流を上記手順で調整することによって、発振波長の粗調
整および微調整を行い、100nmの波長範囲にわたっ
て任意の発振波長を選択することが可能になる。
【0025】
【発明の効果】上記のように本発明による分布光反射器
及びそれを用いた波長可変半導体レーザは、基板上に、
該基板よりも光学的屈折率が大きい光導波路層と、該光
導波路層よりも屈折率が小さい光閉じ込め層とを、それ
ぞれ1層以上含む光導波路を有し、上記光導波路を形成
する1層以上の層に、周期的な凹凸を形成または周期的
な組成の変化を形成することにより、上記光導波路の等
価屈折率を周期的に変化させて回折格子を形成し、上記
周期からBraggの回折条件で決定される波長の光に対し
て反射作用を有する分布光反射器において、上記回折格
子の結合係数が、一定長さの領域中で連続的または3段
階以上断続的に変化し、上記結合係数が変化する回折格
子が、上記領域の長さを周期として少なくとも2周期以
上連続して、周期的に形成された分布光反射器とこれを
用いて波長可変半導体レーザを形成することにより、活
性導波路層の利得帯域幅にわたって、広帯域の波長掃引
が制御性よく行える波長可変半導体レーザを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分布光反射器を第1実施例として
示した図で、(a)は外観図、(b)は反射特性を示す
図である。
【図2】本発明の第2実施例である波長掃引機能付き分
布反射型半導体レーザを示す図で、(a)は平面図、
(b)はA−A′断面図、(c)はB−B′断面図であ
る。
【図3】分布反射器領域に流れる電流を変化させたとき
の発振波長の変化を示す図で、(a)は後側分布反射器
領域を流れる電流を変化させた場合を示し、(b)は前
側後側の分布反射器領域に流れる電流を変化させた場合
を示す図である。
【図4】本発明の第3実施例である波長掃引機能付き分
布帰還型半導体レーザを示す図で、(a)は平面図、
(b)はA−A′断面図、(c)はB−B′断面図であ
る。
【図5】本発明の第4実施例である波長掃引機能付き分
布帰還型半導体レーザを示す図で、(a)は平面図、
(b)はA−A′断面図、(c)はB−B′断面図であ
る。
【図6】従来の分布反射型半導体レーザの一部断面を示
す図である。
【図7】従来例に示された波長制御機能付き分布反射型
半導体レーザの一例を示す図で、(a)は一部断面した
構造図、(b)は上記レーザの分布反射器領域に形成し
た回折格子の概念図である。
【図8】上記分布反射型半導体レーザによる発振波長設
定方法を示す図で、(a)は前側分布光反射器の反射特
性を示し、(b)は後側分布光反射器の反射特性を示
し、(c)は反射ピーク点の波長λ1の発振例を示し、
(d)は反射ピーク点の波長λ2の発振例をそれぞれ示
す図である。
【図9】本発明の分布反射器の概念図で、(a)は回折
格子の構成を示し、(b)は繰り返しの単位の拡大図、
(c)は反射特性を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 非活性導波路層 4 回折格子 6 活性導波路層 12a、14a 結合係数変化の回折格子が周期Mf
で繰り返し形成された領域 12b、14b 結合係数変化の回折格子が周期Mr
で繰り返し形成された領域
フロントページの続き (72)発明者 石井 啓之 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、該基板より光学的屈折率が大き
    い光導波路層と、該光導波路層よりも屈折率が小さい光
    閉じ込め層とを、それぞれ1層以上含む光導波路を有
    し、上記光導波路を形成する1層以上の層に、周期的な
    凹凸を形成または周期的な組成の変化を形成することに
    より、上記光導波路の等価屈折率を周期的に変化させて
    回折格子を形成し、上記周期からBraggの回折条件で決
    定される波長の光に対して反射作用を有する分布光反射
    器において、上記回折格子の結合係数が、一定長さの領
    域中で連続的または3段階以上断続的に変化し、上記結
    合係数が変化する回折格子が、上記領域の長さを周期と
    して少なくとも2周期以上連続して、周期的に形成され
    ていることを特徴とする分布光反射器。
  2. 【請求項2】上記基板は、半導体基板であることを特徴
    とする請求項1記載の分布光反射器。
  3. 【請求項3】半導体導波路の所定の領域に形成した活性
    導波路層と非活性導波路層とを有し、上記非活性導波路
    層は上記活性導波路層の前後少なくとも一方に上記活性
    導波路層と光学的に結合し、上記非活性導波路領域の一
    部または全部に回折格子を形成して分布光反射器を構成
    した分布反射型波長可変半導体レーザにおいて、上記分
    布光反射器の少なくとも1つは、請求項1または請求項
    2に記載した分布光反射器であることを特徴とする分布
    反射型波長可変半導体レーザ。
  4. 【請求項4】光学利得を有する半導体導波路の全部また
    は一部に回折格子を形成して活性分布光反射器を構成し
    た分布帰還型半導体レーザにおいて、上記活性分布光反
    射器が請求項1または請求項2に記載した分布光反射器
    を構成する半導体導波路層のうち、少なくとも一層が光
    学的利得を有する活性導波路層で形成されており、上記
    活性導波路層の光増幅作用によって、上記活性分布光反
    射器の反射波長の1つで発振することを特徴とする分布
    帰還型半導体レーザ。
  5. 【請求項5】上記請求項4に記載した分布帰還型半導体
    レーザにおいて、発振光に対し透明で電流注入によるキ
    ャリア密度変化によって屈折率が制御できる波長制御層
    を有し、上記活性導波路層と上記波長制御層とに注入す
    る電流を独立に制御する機構を有しており、上記波長制
    御層への注入電流で発振波長を掃引する波長掃引機能を
    備えたことを特徴とする分布帰還型波長可変半導体レー
    ザ。
JP20898692A 1992-03-06 1992-08-05 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ Expired - Lifetime JP2690840B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20898692A JP2690840B2 (ja) 1992-08-05 1992-08-05 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ
US08/026,451 US5325392A (en) 1992-03-06 1993-03-03 Distributed reflector and wavelength-tunable semiconductor laser
DE69331533T DE69331533T2 (de) 1992-03-06 1993-03-04 Verteilter Reflektor und Halbleiterlaser mit abstimmbarer Wellenlänge
DE69325118T DE69325118T2 (de) 1992-03-06 1993-03-04 Verteilter Reflektor und Halbleiterlaser mit abstimmbarer Wellenlänge
EP98102645A EP0847116B1 (en) 1992-03-06 1993-03-04 Distributed reflector and wavelength-tunable semiconductor laser
EP93103480A EP0559192B1 (en) 1992-03-06 1993-03-04 Distributed reflector and wavelength-tunable semiconductor laser

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20898692A JP2690840B2 (ja) 1992-08-05 1992-08-05 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0661572A true JPH0661572A (ja) 1994-03-04
JP2690840B2 JP2690840B2 (ja) 1997-12-17

Family

ID=16565440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20898692A Expired - Lifetime JP2690840B2 (ja) 1992-03-06 1992-08-05 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2690840B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100464358B1 (ko) * 2002-03-11 2005-01-03 삼성전자주식회사 분배 브락 반사경을 갖는 반도체 레이저의 제조 방법
JP2011091107A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体回折格子素子、及び、半導体レーザ
US7940819B2 (en) 2008-08-07 2011-05-10 Fujitsu Limited Tunable laser module, tunable laser apparatus and controlling method for tunable laser

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100464358B1 (ko) * 2002-03-11 2005-01-03 삼성전자주식회사 분배 브락 반사경을 갖는 반도체 레이저의 제조 방법
US7940819B2 (en) 2008-08-07 2011-05-10 Fujitsu Limited Tunable laser module, tunable laser apparatus and controlling method for tunable laser
JP2011091107A (ja) * 2009-10-20 2011-05-06 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体回折格子素子、及び、半導体レーザ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2690840B2 (ja) 1997-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0559192B1 (en) Distributed reflector and wavelength-tunable semiconductor laser
JP3611593B2 (ja) 半導体光素子の作製方法
US5581572A (en) Wavelength-tunable, distributed bragg reflector laser having selectively activated, virtual diffraction gratings
US5565693A (en) Semiconductor optical integrated circuits
US5838714A (en) Tunable wavelength laser emission components
KR100541913B1 (ko) 추출 격자 브래그 반사기와 결합된 추출 격자 분포궤환파장가변 반도체 레이저
JPH06204610A (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JP3237733B2 (ja) 半導体レーザ
US6594298B2 (en) Multi-wavelength semiconductor laser array and method for fabricating the same
US5394429A (en) Distributed-feedback laser with improved analog modulation distortion characteristics and method for fabricating the same
EP2091118A1 (en) Semiconductor optical device, semiconductor laser using the semiconductor optical device, and optical transponder using the semiconductor laser
EP0661783B1 (en) Method for fabricating semiconductor light integrated circuit
JP3847038B2 (ja) 光半導体装置およびその製造方法
KR100626270B1 (ko) 광 대역 파장 가변 결합 링 반사기 레이저 다이오드
JP2690840B2 (ja) 分布光反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ
JP2770900B2 (ja) 分布反射器及びそれを用いた波長可変半導体レーザ
JPH06112570A (ja) 分布ブラッグ反射型半導体レーザ
JP2832920B2 (ja) 波長掃引機能付き半導体レーザ
JPH0653591A (ja) 光周波数変換素子
JP2770897B2 (ja) 半導体分布反射器及びそれを用いた半導体レーザ
JPS60178685A (ja) 単一軸モ−ド半導体レ−ザ装置
JPH06283802A (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
JPH0661571A (ja) 分布光反射器及びそれを用いた半導体レーザ
JP2687884B2 (ja) 波長可変半導体レーザ及びその製造方法
KR100377193B1 (ko) 다파장 반도체 레이저 어레이 및 그의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070829

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080829

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080829

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100829

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100829

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

EXPY Cancellation because of completion of term