JP2832920B2 - 波長掃引機能付き半導体レーザ - Google Patents

波長掃引機能付き半導体レーザ

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JP2832920B2
JP2832920B2 JP4222718A JP22271892A JP2832920B2 JP 2832920 B2 JP2832920 B2 JP 2832920B2 JP 4222718 A JP4222718 A JP 4222718A JP 22271892 A JP22271892 A JP 22271892A JP 2832920 B2 JP2832920 B2 JP 2832920B2
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裕三 吉国
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野での光波長
(周波数)多重通信システムにおける送信用光源や同期
検波用可同調光源、及び光計測用光源として好適な波長
掃引機能付き半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】将来の通信情報量の増大に対して、光波
長(周波数)多重通信システムの研究が行われている
が、送信用光源及び同期検波用可同調光源として広範囲
な波長掃引機能が要求されてきており、また、光計測の
分野からも広域波長帯をカバーする可変波長光源の実現
が望まれている。可変波長光源としては、電流注入によ
り簡単に波長を掃引することができる分布反射型半導体
レーザが数多く研究されている。波長機能付き分布反射
型半導体レーザの実現例として、図9にその構造の断面
図を示す(例えば、東盛らによるエレクトロニクス・レ
ターズ(Electronics Letters)24巻 24号、1
481〜1482頁、1988年参照)。図9におい
て、2は活性導波路層、3は非活性導波路層、20は回
折格子、101は活性領域、102及び103はそれぞ
れ前側及び後側の分布反射器領域、104は位相調整領
域を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、分布反射器領域102、103におけ
る回折格子20のピッチは一様であるため、λ=2Λn
eq(Λ:回折格子のピッチ、neq:等価屈折率)で決ま
るブラッグ波長λ近傍の発振波長は、非活性導波路領域
の等価屈折率neqの電気的な等価屈折率変化量Δneq
決まっていた。よって、通常電流注入による半導体の最
大屈折率変化量Δn/nは1%程度であるため、上記従
来例の分布反射型半導体レーザの波長掃引幅は100Å
程度に留まり、光波長多重通信システム用光源としては
不十分であるという問題があった。
【0004】本発明の目的は上記問題を解決し、非活性
導波路領域の等価屈折率変化量Δneqが従来と同程度
(約1%)でも、活性導波路領域の利得帯域幅(約10
00Å)にわたって広帯域波長掃引が可能な波長掃引機
能付き半導体レーザを提供することにある。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】半導体基板上の所定の領
域に形成した活性導波路層と、その活性導波路層の前後
にそれぞれの活性導波路層と光学的に結合した非活性導
波路層とを有する分布反射型の半導体レーザにおいて、
上記前及び後の非活性導波路領域の一部または全部に回
折格子が形成されており、前側の上記非活性導波路領域
に形成される上記回折格子は、ピッチがΛaからΛbまで
連続的もしくは断続的に変化する領域が周期Mf(ただ
し、Mf>Λa、Λb)で繰り返し形成されており、後側
上記非活性導波路領域に形成される上記回折格子は、
ピッチがΛa′からΛb′まで連続的もしくは断続的に変
化する領域が周期Mr(ただし、Mr>Λa′、Λb′)で
繰り返し形成されており、前及び後の上記非活性導波路
領域の屈折率をそれぞれ独立に電流注入、あるいは電圧
印加を行うことにより制御し発振波長を広域掃引できる
波長掃引機能付き半導体レーザを用いる。
【0007】また、その波長掃引機能付き半導体レーザ
において、回折格子が形成されていない非活性導波路領
域に電流注入、もしくは電圧印加を行うことによって、
上記領域の屈折率を制御して発振波長を広域掃引できる
波長掃引機能付き半導体レーザを用いる。
【0008】また、その波長掃引機能付き半導体レーザ
において、回折格子が形成されている前後の非活性導波
路層の上方に、それぞれ櫛型に配置された2つの独立な
電極を有する波長掃引機能付き半導体レーザを用いる。
【0009】半導体基板上に形成した活性導波路層の上
部あるいは下部に回折格子を有し、電気的に分離された
領域が少なくとも2つ以上ある、いわゆる多電極分布帰
還型半導体レーザにおいて、活性導波路領域の一部ま
たは全部に上記回折格子が形成されており、上記回折格
子の構成が異なる2つの領域を有し、そのうちの1つの
領域に形成される上記回折格子は、ピッチがΛaからΛb
まで連続的もしくは断続的に変化する領域が周期M
f(ただし、Mf>Λa、Λb)で繰り返し形成されてお
り、他方の領域に形成される上記回折格子は、ピッチが
Λa′からΛb′まで連続的もしくは断続的に変化する領
域が周期Mr(ただし、Mr>Λa′、Λb′)で繰り返し
形成されており、上記異なる2つの活性導波路領域の屈
折率をそれぞれ独立に電流注入を行って制御し、レーザ
発振状態を保ちつつ発振波長を掃引することを特徴とす
る波長掃引機能付き半導体レーザを用いる。
【0010】また、その波長掃引機能付き半導体レーザ
において、回折格子が形成されていない活性導波路領域
に注入する電流値を変化させることによって、上記領域
の屈折率を制御して発振波長を広域掃引できる波長掃引
機能付き半導体レーザ。
【0011】また、その波長掃引機能付き半導体レーザ
において、回折格子が形成されている異なる2つの領域
の活性導波路層の上方に、それぞれ櫛型に配置された2
つの独立な電極を有する波長掃引機能付き半導体レー
ザ。
【0012】
【作用】本発明の基本構成要素である回折格子は、図1
0に示すように回折格子のピッチがΛaからΛbまで連続
的、もしくは断続的に変化する領域が周期Mfで繰り返
し形成されているため、その回折格子が形成されている
分布反射器の反射特性は、波長λa=2Λaeqから波長
λb=2Λbeqまでの間に波長間隔Δλf=λ0 2/2n
eqf(λ0=neq(Λa+Λb))で周期的に反射ピーク
を持つ特性となる。そこで、図11に示すように便宜的
にこの反射ピーク点の波長をλ1〜λnとする。ここで本
発明の波長制御機能付き半導体レーザでは、分布反射型
(請求項1〜3)、及び分布帰還型(請求項4〜6)い
ずれの場合も異なる構成の前述の分布反射器をさらにも
う1つ用いる。そのもう1つの分布反射器の反射特性
を、波長λa′=2Λa′neqから波長λb′=2n
eqΛb′までの間に、波長間隔Δλr=λ02/2neq
r(λ0′=neq(Λa′+Λb′))で周期的に反射ピー
クλ1′〜λk′を持つ特性となる。ここで、2つの分布
反射領域の回折格子のピッチ変調の周期Mf及び、Mr
それぞれ異なる周期で形成しておく。
【0013】請求項1〜3、及び4〜6については、上
記2つの異なる分布反射領域の屈折率をそれぞれ電気的
に独立に制御して、λ1〜λnのうちの一波長λi(i=
1〜n)にλ1′〜λk′のうちの一つを同調させて、そ
のλi近傍のみでレーザ発振させることができる。図1
1は、λ1とλ2の発振例、すなわちiが1及び2の場合
を示したものである。λ1〜λn及びλ1′〜λk′を半導
体の利得帯域がカバーできる程度に設定すれば、利得帯
域をカバーする発振波長制御を行うことができる。ここ
で前述の回折格子を、活性領域の両側に非活性領域を有
する分布反射型のレーザの非活性領域中に形成したもの
が請求項1〜3であり、共振器が活性領域のみで構成さ
れた分布帰還型のレーザの活性領域中に前述の回折格子
を形成したものが請求項4〜6である。
【0014】請求項は、非活性導波路層のなかで回折
格子を形成していない位相調整領域の屈折率を、前述の
分布反射領域とは独立に制御することにより、前述の波
長λi近傍で発振波長を微少調整することができ、した
がって、λ1〜λ2の全範囲の波長帯全てでレーザ発振さ
せることができる。
【0015】さらに請求項は、活性領域中で回折格子
を形成していない位相調整領域の屈折率を、前述の分布
反射器領域とは独立に制御することにより、前述の波長
λi近傍で発振波長を微少調整することができる。した
がって、λ1〜λ2の全範囲の波長帯全てでレーザ発振さ
せることができる。
【0016】請求項の分布反射型半導体レーザでは、
前後の分布反射器の上方に設けられた2組の櫛型電極の
うちのそれぞれ1つずつに、独立に電流注入、もしくは
電圧印加を行うことによって、前後の分布反射器の平均
等価屈折率をそれぞれ独立に変化させ、前述の任意の波
長λi近傍でレーザ発振を得ることができる。ここで前
後の分布反射器の平均屈折率を同時に同量だけ変化させ
れば、前記波長λi近傍での発振波長の微調整が可能と
なる。本発明による分布反射型半導体レーザでは、前記
櫛型電極の残りの2つの電極を短絡して、該電極に電流
注入、もしくは電圧印加を行うことにより、λi近傍で
の発振波長の微調整を行うことができる。さらに、本発
明による分布反射型半導体レーザでは、前述の短絡した
櫛型電極と回折格子が形成されていない非活性導波路領
域とに、同時に電流注入、もしくは電圧印加を行い、前
記波長λi近傍で連続的に発振波長を掃引することがで
きる。
【0017】また、請求項の分布帰還型半導体レーザ
では、2つの分布反射器の上方に設けられた2組の櫛型
電極のうちのそれぞれ1つずつに注入する電流値を変化
させることによって、2つの分布反射器の平均等価屈折
率をそれぞれ独立に変化させ、前述の任意の波長λi
傍でレーザ発振を得ることができる。ここで前後の分布
反射器の平均屈折率を同時に同量だけ変化させれば、前
記波長λi近傍での発振波長の微調整が可能となる。本
発明による分布帰還型半導体レーザでは、前記櫛型電極
の残りの2つの電極を短絡して、該電極に注入する電流
値を変化させることにより、λi近傍での発振波長の微
調整を行うことができる。さらに、本発明による分布帰
還型半導体レーザでは、前述の短絡した櫛型電極と回折
格子が形成されていない活性導波路領域とに注入する電
流値を同時に変化させることにより、前記波長λi近傍
で連続的に発振波長を掃引することができる。
【0018】以上に説明したような方法により、波長λ
1からλnまでの間の任意の波長でレーザ発振を得ること
ができる。さらに、前述の波長λ1〜λn、及びλ1′〜
λk′を半導体の利得帯域がカバーできる程度に設定す
れば、上記利得帯域内の任意の波長でレーザ発振が得ら
れる。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕 実施例1〜2では請求項1、2の発明を示す。
【0020】図1に本発明の分布反射型の波長掃引機能
付き半導体レーザの実施例を示す。図1において、1は
n型InP基板、2はバンドギャップ波長が1.55μ
mのInGaAsP活性導波路層、3はバンドギャップ
波長が1.3μmのInGaAsP非活性導波路層、4
はp型InPクラッド層、5はp(+)型InGaAsP
キャップ層、6はp型InP電流ブロック層、7はn型
電流ブロック層、8はn型電極、9はp型電極、10a
はピッチがΛaからΛbまで連続的に変化する回折格子の
領域が周期Mfで繰り返し形成された部分、10bはピ
ッチがΛa′からΛb′まで連続的に変化する回折格子の
領域が周期Mrで繰り返し形成された部分、11は活性
導波路層と非活性導波路層の結合部分、101は活性領
域、102及び103はそれぞれ前側及び後側の分布反
射器領域、104は位相調整領域である。
【0021】前記実施例の波長掃引機能付き分布反射型
レーザの作製方法を簡単に説明する。最初に、有機金属
気相エピタキシャル成長法を用いて、n型InP基板1
上に活性導波路層2と非活性導波路層3を作製する。そ
の後、非活性導波路層3の表面に塗布したレジストに、
電子ビーム露光法によって、ピッチが変調された回折格
子のパターンを転写し、その転写パターンをマスクとし
てエッチングによって10a及び10bの回折格子を形
成する。そして、横モードを制御するためにストライプ
状に導波路を加工し、再度有機金属気相エピタキシャル
成長法を用いて、p型InP電流ブロック層6、n型電
流ブロック層7、p型InPクラッド層4、及びp(+)
型InGaAsPキャップ層5を順次作製する。その
後、p型電極9及びn型電極8を形成し、さらに、活性
導波路層2を含む活性領域101、回折格子が形成され
た部分10a及び10bを有する分布反射器領域102
及び103、及び回折格子が形成されていない非活性導
波路層を有する位相調整領域104をそれぞれ互いに電
気的に分離するために、それらの結合部分の上方のp型
電極9、及びp(+)型InGaAsPキャップ層5を除
去する。
【0022】本実施例の波長掃引機能付き分布反射型半
導体レーザにおける回折格子では、10aの部分ではピ
ッチが2459Åから2389Åまで連続的に変化する
領域が周期75μmで繰り返し形成されており、10b
の部分ではピッチが2454Åから2385Åまで連続
的に変化する領域が周期67.5μmで繰り返し形成さ
れている。
【0023】以上のような構成の分布反射型半導体レー
ザでは、活性領域101に電流を流すことによってレー
ザ発振が生じ、分布反射器領域102及び103、位相
調整領域104にそれぞれ独立に電流を流したり、電圧
を印加することによって発振波長が変化する。活性領域
に一定電流を流し、分布反射器領域102と位相調整領
域104には電流を流さない状態で、分布反射器領域1
03の電流を変化させたときの発振波長の変化の様子を
図2に示す。図2に示すように、本実施例の分布反射型
半導体レーザでは、分布反射器領域103に電流を流す
ことによって、発振波長が1.575μmから1.53
0μmまで約50Åおきに変化し、最大450Åの波長
掃引が得られる。さらに、分布反射器領域102及び位
相調整領域104に流す電流をそれぞれ制御することに
よって、450Åの全範囲にわたって、発振波長を変化
させることができる。
【0024】なお、上述の実施例では、活性導波路層、
及び非活性導波路層が単一の半導体層で構成されている
場合について説明したが、多重量子井戸構造等のよう
な、組成の異なる複数の半導体層が積層された構造であ
っても本発明は適用可能である。
【0025】〔実施例2〕実施例1では、分布反射器領
域に形成された回折格子のピッチが連続的に変化する場
合について説明したが、回折格子のピッチが断続的に変
化している場合にも本発明を適用することができる。そ
こで、以下に回折格子のピッチを断続的に変化させた場
合の実施例について説明する。回折格子以外の構造は、
図1に示した実施例1の場合の構造と同一のものであっ
て、前側分布反射器領域102に形成される回折格子1
0aと後側分布反射器領域103に形成される回折格子
10bが次のような構成になっている。回折格子10a
は、ピッチが2459Åから2389Åまで7.5μm
ずつ断続的に10段階変化する領域が75μmの繰り返
し周期で形成されており、回折格子10bは、ピッチが
2454Åから2385Åまで7.5μmずつ断続的に
9段階変化する領域が67.5μmの繰り返し周期で形
成されている。表1に本実施例で用いた回折格子のピッ
チと制御電流を注入していないときのブラッグ波長を示
す。
【0026】
【表1】
【0027】このような構造の波長掃引機能付き半導体
レーザにおいても、実施例1のところで説明したような
方法で、各電極への注入電流値を制御することによっ
て、1.575μmから1.530μmまでの450Å
の範囲内の全ての波長において、レーザ発振動作を行う
ことができる。
【0028】〔実施例3〕 実施例3〜4では請求項2、3の発明を示す。
【0029】図3に本発明による波長掃引機能付き分布
反射型半導体レーザの一実施例の構造図を示す。図3に
おいて、(a)は上記分布反射型半導体レーザを上方か
ら眺めた図であり、(b)は(a)に示した線A−A′
で分布反射型半導体レーザを切りとったときの断面図で
あり、(c)は(a)に示した線B−B′で分布反射型
半導体レーザを切りとったときの断面図である。図3に
おいて、1はn型InP基板、2はバンドギャップ波長
が1.55μmのInGaAsP活性導波路層、3はバ
ンドギャップ波長が1.3μmのInGaAsP非活性
導波路層、4はp型InPクラッド層、5はp(+)型I
nGaAsPキャップ層、6はp型InP電流ブロック
層、7はn型電流ブロック層、8はn型電極、9aは活
性領域101に設けられたp型電極、9bは位相調整領
域104に設けられたp型電極、9c、9dは前側の分
布反射器領域102に設けられた1組の櫛型p型電極、
9e、9fは後側の分布反射器領域103に設けられた
1組の櫛型p型電極、10aはピッチがΛaからΛbまで
連続的に変化する回折格子の領域が周期Mfで繰り返し
形成された部分、10bはピッチがΛa′からΛb′まで
連続的に変化する回折格子の領域が周期Mrで繰り返し
形成された部分、11は活性導波路層と非活性導波路層
の結合部分である。
【0030】本実施例の波長掃引機能付き分布反射型半
導体レーザにおける回折格子では、10aの部分ではピ
ッチが2459Åから2389Åまで連続的に変化する
領域が周期75μmで繰り返し形成されており、10b
の部分ではピッチが2454Åから2385Åまで連続
的に変化する領域が周期67.5μmで繰り返し形成さ
れている。また、櫛型電極において、櫛状に細かく分割
された個々の電極の繰り返し周期は、回折格子のピッチ
変調周期と同一になっている。すなわち、前側分布反射
器領域の櫛型電極9c、9dの個々の電極は、75μm
周期で繰り返し形成されていて、電極の長さはその周期
のほぼ半分の長さになっている。そして、後側分布反射
器領域の櫛型電極9e、9fの個々の電極は、67.5
μm周期で繰り返し形成されている。
【0031】以上のような構成の分布反射型半導体レー
ザでは、活性領域101に電流を流すことによってレー
ザ発振が生じ、分布反射器領域102及び103、位相
調整領域104にそれぞれ独立に電流を流したり、電圧
を印加することによって発振波長が変化する。
【0032】活性領域に一定電流を流し、前後の分布反
射器領域102及び103に設けられた櫛型電極のうち
の9c、9d、及び9fと位相調整領域104に設けら
れたp型電極9bには電流を流さない状態で、分布反射
器領域103に設けられた櫛型電極9eに流す電流を変
化させたときの発振波長の変化の様子を図4に示す。図
4に示すように、本実施例の分布反射型半導体レーザで
は、分布反射器領域103に電流を流すことによって、
発振波長を1.575μmから1.530μmまで約5
0Åおきに変化させることができる。
【0033】また前述の状態において、櫛型電極9cと
9eに流す電流値を固定して、約50Åおきに変化する
発振波長のうちの1つの波長を選択し、さらにここで櫛
型電極9dと9fとを電気的に短絡して、上記電極に同
時に電流を注入することにより、発振波長を微調整する
ことが可能である。短絡した櫛型電極9dと9fに流す
電流を変化させたときの発振波長の変化の様子を図5に
実線で示す。図5に示すように、本実施例の分布反射型
半導体レーザでは、短絡した櫛型電極9dと9fとに同
時に電流を流すことによって、波長跳びを起こしながら
発振波長を50Å程度変化させることができる。
【0034】さらに位相調整領域104に設けられたp
型電極9bに電流を流して、短絡した櫛型電極9dと9
fとに流す電流を変化させたときの発振波長の変化の様
子を図5に破線で示す。このように、位相調整領域に設
けられたp型電極9bに流す電流を制御することによっ
て、さらに発振波長を微調整することが可能となる。
【0035】p型電極9b〜fに流す電流を以上に説明
した手順で調整することによって、発振波長の粗調整、
微調整を行い、450Åの波長範囲にわたって任意の発
振波長を選択することが可能となる。
【0036】〔実施例4〕実施例3では、分布反射器領
域に形成された回折格子のピッチが連続的に変化する場
合について説明したが、回折格子のピッチが断続的に変
化している場合にも本発明を適用することができる。そ
こで、以下に回折格子のピッチを断続的に変化させた場
合の実施例について説明する。回折格子以外の構造は、
図3に示した実施例3の場合の構造と同一のものであっ
て、前側分布反射器領域102に形成される回折格子1
0aと後側分布反射器領域103に形成される回折格子
10bが次のような構成になっている。回折格子10a
は、ピッチが2459Åから2389Åまで7.5μm
ずつ断続的に10段階変化する領域が75μmの繰り返
し周期で形成されており、回折格子10bは、ピッチが
2454Åから2385Åまで7.5μmずつ断続的に
9段階変化する領域が67.5μmの繰り返し周期で形
成されている。表1に本実施例で用いた回折格子のピッ
チと制御電流を注入していないときのブラッグ波長を示
す。
【0037】このような構造の波長掃引機能付き分布反
射型半導体レーザにおいても、実施例3のところで説明
したような方法で、各電極への注入電流値を制御するこ
とによって、1.575μmから1.530μmまでの
450Åの範囲内の全ての波長において、レーザ発振動
作を行うことができる。
【0038】〔実施例5〕 実施例5では請求項の発明を示す。
【0039】実施例3、4は、回折格子のピッチ変調周
期と櫛型電極の個々の電極の繰り返し周期が同一の場合
について説明したが、櫛型電極の個々の電極の繰り返し
周期が回折格子のピッチ変調周期よりも小さい場合に
は、上記実施例と同様の効果が得られる。一方、電極の
繰り返し周期が回折格子のピッチ変調周期よりも大きい
場合には、違った効果が得られる。その一例として、図
3に示した実施例3の波長掃引機能付き分布反射型半導
体レーザと櫛型電極以外の構造は全て同じで、櫛型電極
9c〜fの個々の電極の長さが2倍になっている半導体
レーザについて、その発振波長の制御方法を以下に説明
する。
【0040】図6に本実施例における半導体レーザの分
布反射器領域の反射特性を示す。櫛型電極に電流を注入
しない場合は、図6(a)に示すように、回折格子のピ
ッチ変調周期Mfに対応する波長間隔Δλfで周期的に反
射ピークを持つ反射特性となる。ここで、回折格子の上
方に設けられた周期2Mfで個々の電極が繰り返し形成
されている1組の櫛型電極のうちの片方の電極に電流を
注入すると、屈折率が周期2Mfで変動するため、図6
(b)に示すような、波長間隔Δλf/2で周期的に反
射ピークを持つ特性になる。さらに、その電極に流す電
流量を増すと、図6(c)に示すように、電流を全く流
さないときの反射特性がΔλf/2だけシフトした特性
となる。以上のような原理を用いることにより、波長間
隔Δλf/2で発振波長の粗調整が行える。つまり、実
施例1及び実施例2の半導体レーザでは、50Åごとに
発振波長の粗調整が行えるのに対して、本実施例の半導
体レーザでは、25Åごとに発振波長の粗調整が行え
る。
【0041】〔実施例6〕 実施例6〜7では請求項の発明を示す。
【0042】図7に本発明による分布帰還型の波長掃引
機能付き半導体レーザの一実施例の構造図を示す。図7
において、1はn型InP基板、2はバンドギャップ波
長が1.55μmのInGaAsP活性層、3はバンド
ギャップ波長が1.3μmのInGaAsP光閉じ込め
層、4はp型InPクラッド層、5はp(+)型InGa
AsPキャップ層、6はp型InP電流ブロック層、7
はn型電流ブロック層、8はn型電極、9はp型電極、
10aはピッチがΛaからΛbまで連続的に変化する回折
格子の領域が周期Mfで繰り返し形成された部分、10
bはピッチがΛa′からΛb′まで連続的に変化する回折
格子の領域が周期Mrで繰り返し形成された部分、10
2及び103はそれぞれ前側及び後側の分布反射器領
域、104は位相調整領域である。
【0043】前記実施例の波長掃引機能付き半導体レー
ザの作製方法を簡単に説明する。最初に、有機金属気相
エピタキシャル成長法を用いて、n型InP基板上に活
性層2と光閉じ込め層3を作製する。その後、光閉じ込
め層3の表面に塗布したレジストに、電子ビーム露光法
によって、ピッチが変調された回折格子のパターンを転
写し、その転写パターンをマスクとしてエッチングによ
って10a及び10bの回折格子を形成する。そして、
横モードを制御するためにストライプ状に導波路を加工
し、再度有機金属気相エピタキシャル成長法を用いて、
p型InP電流ブロック層6、n型電流ブロック層7、
p型InPクラッド層4、及びp(+)型InGaAsP
キャップ層5を順次作製する。その後、p型電極9及び
n型電極8を形成し、さらに、回折格子が形成された部
分10a及び10bを有する分布反射器領域102及び
103、及び回折格子が形成されていない非活性導波路
層を有する位相調整領域104をそれぞれ互いに電気的
に分離するために、それらの結合部分の上方のp型電極
9、及びp(+)型InGaAsPキャップ層5を除去す
る。
【0044】本実施例の波長掃引機能付き半導体レーザ
における回折格子では、10aの部分ではピッチが24
59Åから2389Åまで連続的に変化する領域が周期
75μmで繰り返し形成されており、10bの部分では
ピッチが2454Åから2385Åまで連続的に変化す
る領域が周期67.5μmで繰り返し形成されている。
【0045】以上のような構成の波長掃引機能付き半導
体レーザでは、全領域に電流を注入することによってレ
ーザ発振が生じ、分布反射器領域102及び103、位
相調整領104の電流値をそれぞれ独立に変化させるこ
とによって発振波長が変化する。前側分布反射器領域1
02と位相調整領域104に一定電流を流した状態で、
後側分布反射器領域103の電流を変化させたときの発
振波長の変化の様子を図2に示す。図2に示すように、
本実施例の半導体レーザでは、分布反射器領域103に
電流を流すことによって、発振波長が1.575μmか
ら1.530μmまで約50Åおきに変化し、最大45
0Åの波長掃引が得られる。さらに、分布反射器領域1
02及び位相調整領域104に流す電流をそれぞれ制御
することによって、450Åの全範囲にわたって、発振
波長を変化させることができる。
【0046】なお、上述の実施例では、活性層が単一の
半導体層で構成される場合について説明したが、活性層
として、組成の異なる半導体層が交互に積層されたいわ
ゆる多重量子井戸構造を備えた場合でも本発明は適用可
能である。
【0047】〔実施例7〕実施例6では、分布反射器領
域に形成された回折格子のピッチが連続的に変化する場
合について説明したが、回折格子のピッチが断続的に変
化している場合にも本発明を適用することができる。そ
こで、以下に回折格子のピッチを断続的に変化させた場
合の実施例について説明する。回折格子以外の構造は、
図7に示した実施例6の場合の構造と同一のものであっ
て、前側分布反射器領域102に形成される回折格子1
0aと後側分布反射器領域103に形成される回折格子
10bが次のような構成になっている。回折格子10a
は、ピッチが2459Åから2389Åまで7.5μm
ずつ断続的に10段階変化する領域が75μmの繰り返
し周期で形成されており、回折格子10bは、ピッチが
2454Åから2385Åまで7.5μmずつ断続的に
9段階変化する領域が67.5μmの繰り返し周期で形
成されている。表1に本実施例で用いた回折格子のピッ
チと制御電流を注入していないときのブラッグ波長を示
す。
【0048】このような構造の波長掃引機能付き半導体
レーザにおいても、実施例1のところで説明したような
方法で、各電極への注入電流値を制御することによっ
て、1.575μmから1.530μmまでの450Å
の範囲内の全ての波長において、レーザ発振動作を行う
ことができる。
【0049】〔実施例8〕 実施例8〜9では請求項5、6の発明を示す。
【0050】図8に本発明による波長掃引機能付き半導
体レーザの一実施例の構造図を示す。図8において、
(a)は上記半導体レーザを上方から眺めた図であり、
(b)は(a)に示した線A−A′で半導体レーザを切
りとったときの断面図であり、(c)は(a)に示した
線B−B′で半導体レーザを切りとったときの断面図で
ある。図8において、1はn型InP基板、2はバンド
ギャップ波長が1.55μmのInGaAsP活性層、
3はバンドギャップ波長が1.3μmのInGaAsP
光閉じ込め層、4はp型InPクラッド層、5はp(+)
型InGaAsPキャップ層、6はp型InP電流ブロ
ック層、7はn型電流ブロック層、8はn型電極、9
c、9dは前側の分布反射器領域102に設けられた1
組の櫛型p型電極、9e、9fは後側の分布反射器領域
103に設けられた1組の櫛型p型電極、9bは位相調
整領域104に設けられたp型電極、10aはピッチが
ΛaからΛbまで連続的に変化する回折格子の領域が周期
fで繰り返し形成された部分、10bはピッチがΛa
からΛb′まで連続的に変化する回折格子の領域が周期
rで繰り返し形成された部分である。
【0051】本実施例の波長掃引機能付き半導体レーザ
における回折格子では、10aの部分ではピッチが24
59Åから2389Åまで連続的に変化する領域が周期
75μmで繰り返し形成されており、10bの部分では
ピッチが2454Åから2385Åまで連続的に変化す
る領域が周期67.5μmで繰り返し形成されている。
【0052】以上のような構成の半導体レーザでは、全
領域に適当に電流を流すことによってレーザ発振が生
じ、分布反射器領域102及び103、位相調整領域1
04にそれぞれ独立に電流を流すことによって発振波長
が変化する。
【0053】前後の分布反射器領域102及び103に
設けられた櫛型電極のうちの9c、9d、及び9fと位
相調整領域104に設けられたp型電極9bに一定電流
を流して、レーザ発振を起こした状態で、分布反射器領
域103に設けられた櫛型電極9eに流す電流を変化さ
せたときの発振波長の変化の様子を図4に示す。図4に
示すように、本実施例の半導体レーザでは、櫛型電極9
eに流す電流値を変化させることによって、発振波長を
1.575μmから1.530μmまで約50Åおきに
変化させることができる。
【0054】また前述の状態において、櫛型電極9eに
流す電流値を固定して、約50Åおきに変化する発振波
長のうちの1つの波長を選択し、さらにここで櫛型電極
9dと9fとを電気的に短絡して、上記電極に流す電流
値を同時に変化させることにより、発振波長を微調整す
ることが可能である。短絡した櫛型電極9dと9fに流
す電流を変化させたときの発振波長の変化の様子を図5
に実線で示す。図5に示すように、本実施例の半導体レ
ーザでは、短絡した櫛型電極9dと9fとに同時に電流
を流すことによって、波長跳びを起こしながら発振波長
を50Å程度変化させることができる。
【0055】さらに、位相調整領域104に設けられた
p型電極9bに流す電流値を変えて、短絡した櫛型電極
9dと9fとに流す電流を変化させたときの発振波長の
変化の様子を図5に破線で示す。このように、位相調整
領域に設けられたp型電極9bに流す電流を制御するこ
とによって、さらに発振波長を微調整することが可能と
なる。
【0056】p型電極9b〜fに流す電流を以上に説明
した手順で調整することによって、発振波長の粗調整、
微調整を行い、450Åの波長範囲にわたって任意の発
振波長を選択することが可能となる。
【0057】〔実施例9〕実施例8では、分布反射器領
域に形成された回折格子のピッチが連続的に変化する場
合について説明したが、回折格子のピッチが断続的に変
化している場合にも本発明を適用することができる。そ
こで、以下に回折格子のピッチを断続的に変化させた場
合の実施例について説明する。回折格子以外の構造は、
図8に示した実施例8の場合の構造と同一のものであっ
て、前側分布反射器領域102に形成される回折格子1
0aと後側分布反射器領域103に形成される回折格子
10bが次のような構成になっている。回折格子10a
は、ピッチが2459Åから2389Åまで7.5μm
ずつ断続的に10段階変化する領域が75μmの繰り返
し周期で形成されており、回折格子10bは、ピッチが
2454Åから2385Åまで7.5μmずつ断続的に
9段階変化する領域が67.5μmの繰り返し周期で形
成されている。表1に本実施例で用いた回折格子のピッ
チと制御電流を注入していないときのブラッグ波長を示
す。
【0058】このような構造の波長掃引機能付き半導体
レーザにおいても、実施例8のところで説明したような
方法で、各電極への注入電流値を制御することによっ
て、1.575μmから1.530μmまでの450Å
の範囲内の全ての波長において、レーザ発振を行うこと
ができる。
【0059】〔実施例10〕 実施例10では請求項の発明を示す。
【0060】実施例は、回折格子のピッチ変調周期と櫛
型電極の個々の電極の繰り返し周期が同一の場合につい
て説明したが、櫛型電極の個々の電極の繰り返し周期が
回折格子のピッチ変調周期よりも小さい場合には、上記
実施例と同様の効果が得られる。一方、電極の繰り返し
周期が回折格子のピッチ変調周期よりも大きい場合に
は、違った効果が得られる。その一例として、図8に示
した実施例8の波長掃引機能付き半導体レーザと櫛型電
極以外の構造は全て同じで、櫛型電極9c〜fの個々の
電極の長さが2倍になっている半導体レーザについて、
その発振波長の制御方法を以下に説明する。
【0061】図6に本実施例における半導体レーザの分
布反射器領域の反射特性を示す。櫛型電極に電流を注入
しない場合は、図6(a)に示すように、回折格子のピ
ッチ変調周期Mfに対応する波長間隔Δλfで、周期的に
反射ピークを持つ反射特性となる。ここで、回折格子の
上方に設けられた周期2Mfで個々の電極が繰り返し形
成されている1組の櫛型電極のうちの片方の電極に電流
を注入すると、屈折率が周期2Mfで変動するため、図
6(b)に示すような、波長間隔Δλf/2で周期的に
反射ピークを持つ特性になる。さらに、その電極に流す
電流量を増すと、図6(c)に示すように、電流を全く
流さないときの反射特性がΔλf/2だけシフトした特
性となる。以上のような原理を用いることにより、波長
間隔Δλf/2で発振波長の粗調整が行える。つまり、
実施例1及び実施例2の半導体レーザでは、50Åごと
に発振波長の粗調整が行えるのに対して、本実施例の半
導体レーザでは、25Åごとに発振波長の粗調整が行え
る。
【0062】
【発明の効果】上記のように本発明による波長掃引機能
付き半導体レーザは、半導体基板上に形成された上記半
導体基板より光学的に屈折率が大きい光導波路層を、1
層以上含む光導波路を有する半導体分布反射器におい
て、上記光導波路上に形成された回折格子のピッチがΛ
aからΛbまで連続的もしくは断続的に変化する領域が、
周期Mf(ただし、Mf>Λa、Λb)で繰り返し形成され
ている半導体分布反射器を用いたことにより、活性導波
路層の利得帯域幅にわたって、広帯域の波長掃引が制御
性良く行える波長掃引機能付き半導体レーザを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による波長掃引機能付き分布反射型半導
体レーザの一実施例の概略構造図である。
【図2】本発明による分布反射型半導体レーザの一実施
例における、発振波長変化の様子を示す図である。
【図3】本発明による波長制御機能付き分布反射型半導
体レーザの一実施例を示す構造図で、(a)は上記半導
体レーザの平面図、(b)は上記平面図に示すA−A′
断面図、(c)は上記平面図に示すB−B′断面図であ
る。
【図4】本発明の分布反射型半導体レーザにおける発振
波長が粗調整される様子を示す図である。
【図5】上記分布反射型半導体レーザにおける発振波長
が微調整される様子を示す図である。
【図6】本発明の実施例に示す分布反射型半導体レーザ
の分布反射器領域の反射特性を示す図で、(a)は櫛型
電極に電流を注入しない場合、(b)は1組の櫛型電極
の片方に電流を注入した場合、(c)は上記電極に流す
電流を増した場合をそれぞれ示す図である。
【図7】本発明による波長掃引機能付き半導体レーザの
一実施例を示す概略構造図である。
【図8】本発明による波長掃引機能付き半導体レーザの
一実施例を示す構造図で、(a)は上記半導体レーザの
平面図、(b)は上記平面図に示すA−A′断面図、
(c)は上記平面図に示すB−B′断面図である。
【図9】従来の分布反射型レーザの断面図である。
【図10】本発明の波長掃引機能付き分布反射型半導体
レーザの分布反射領域に形成された回折格子の概念図
で、(a)は連続的に形成された場合、(b)は階段状
断続的に形成された場合を示す図である。
【図11】本発明の分布反射型半導体レーザによる発振
波長の設定方法を示す図で、(a)は前側分布反射器領
域の反射ピーク波長図、(b)は後側分布反射器領域の
反射ピーク波長図、(c)はλ1の発振例、(d)はλ2
の発振例をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 光導波路層 3 非活性導波路層 9c、9d、9e、9f 櫛型電極 10a、10b 回折格子 101 活性導波路領域 102、103 非活性導波路領域 104 位相調整領域
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−25087(JP,A) 1992年電子情報通信学会秋季大会 C −152 p.4−174 1992年電子情報通信学会秋季大会 C −152 p.4−175 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H01S 3/096 H01S 3/103 H01S 3/133

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の所定の領域に形成した活性
    導波路層と、上記活性導波路層の前後にそれぞれ上記活
    性導波路層と光学的に結合した非活性導波路層とを有す
    る分布反射型の半導体レーザにおいて、上記前及び後の
    非活性導波路領域の一部または全部に回折格子が形成さ
    れており、前側の上記非活性導波路領域に形成される
    回折格子は、ピッチがΛaからΛbまで連続的もしくは
    断続的に変化する領域が周期Mf(ただし、Mf>Λa
    Λb)で繰り返し形成されており、後側の上記非活性導
    波路領域に形成される上記回折格子は、ピッチがΛa
    からΛb′まで連続的もしくは断続的に変化する領域が
    周期Mr(ただし、Mr>Λa′、Λb′)で繰り返し形成
    されており、前及び後の上記非活性導波路領域の屈折率
    を、それぞれ独立に電流注入あるいは電圧印加を行うこ
    とにより制御し、発振波長を掃引することを特徴とする
    波長掃引機能付き半導体レーザ。
  2. 【請求項2】上記回折格子が形成されていない上記非活
    性導波路領域に電流注入もしくは電圧印加を行うことに
    よって、上記非活性導波路領域の屈折率を制御して、発
    振波長を掃引することを特徴とする請求項1に記載の
    長掃引機能付き半導体レーザ。
  3. 【請求項3】上記回折格子が形成されている上記前後の
    非活性導波路層の上方に、それぞれ櫛型に配置された2
    つの独立な電極を有することを特徴とする請求項1に記
    載の波長掃引機能付き半導体レーザ。
  4. 【請求項4】半導体基板上に形成した活性導波路層の上
    部あるいは下部に回折格子を有し、電気的に分離された
    領域が少なくとも2つ以上ある、いわゆる多電極分布帰
    還型の半導体レーザにおいて、活性導波路領域の一部ま
    たは全部に上記回折格子が形成されており、上記回折格
    子の構成が異なる2つの領域を有し、そのうちの1つの
    領域に形成される上記回折格子は、ピッチがΛaからΛb
    まで連続的もしくは断続的に変化する領域が周期M
    f(ただし、Mf>Λa、Λb)で繰り返し形成されてお
    り、他方の領域に形成される上記回折格子は、ピッチが
    Λa′からΛb′まで連続的もしくは断続的に変化する領
    域が周期Mr(ただし、Mr>Λa′、Λb′)で繰り返し
    形成されており、上記異なる2つの活性導波路領域の屈
    折率をそれぞれ独立に電流注入を行って制御し、レーザ
    発振状態を保ちつつ発振波長を掃引することを特徴とす
    る波長掃引機能付き半導体レーザ。
  5. 【請求項5】上記回折格子が形成されていない上記活性
    導波路領域に注入する電流値を変化させることにより、
    上記活性導波路領域の屈折率を制御して、発振波長を掃
    引することを特徴とする請求項4に記載の波長掃引機能
    付き半導体レーザ。
  6. 【請求項6】上記回折格子が形成されている異なる2つ
    の領域の上記活性導波路層の上方に、それぞれ櫛型に配
    置された2つの独立な電極を有することを特徴とする
    求項4に記載の波長掃引機能付き半導体レーザ。
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