JPH062733A - 制御型防振装置 - Google Patents
制御型防振装置Info
- Publication number
- JPH062733A JPH062733A JP15691592A JP15691592A JPH062733A JP H062733 A JPH062733 A JP H062733A JP 15691592 A JP15691592 A JP 15691592A JP 15691592 A JP15691592 A JP 15691592A JP H062733 A JPH062733 A JP H062733A
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- vibration
- control
- frequency
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- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】広い周波数帯域に渡って良好な防振効果が得ら
れるようにする。 【構成】受動的なエンジンマウント3,4とともにエン
ジン2を支持する能動的なエンジンマウント5を、その
エンジンマウント5を通じて車体に伝達される振動が低
減されるように、振動センサ10の検出結果に応じて制
御する。そして、そのエンジンマウント5を通じて車体
に伝達される振動が低減された結果、マイクロフォン9
が検出するこもり音が却って悪化する場合には、エンジ
ン回転数センサ7が検出するエンジン回転数を記憶し、
その記憶されているエンジン回転数でエンジン2が回転
する際には、エンジンマウント5に対する振動低減制御
を禁止する。
れるようにする。 【構成】受動的なエンジンマウント3,4とともにエン
ジン2を支持する能動的なエンジンマウント5を、その
エンジンマウント5を通じて車体に伝達される振動が低
減されるように、振動センサ10の検出結果に応じて制
御する。そして、そのエンジンマウント5を通じて車体
に伝達される振動が低減された結果、マイクロフォン9
が検出するこもり音が却って悪化する場合には、エンジ
ン回転数センサ7が検出するエンジン回転数を記憶し、
その記憶されているエンジン回転数でエンジン2が回転
する際には、エンジンマウント5に対する振動低減制御
を禁止する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、振動源から伝達され
る振動の低減を図る制御型防振装置に関し、特に、振動
伝達経路に配設された振動低減手段の振動源とは逆側の
振動レベルに応じてその振動低減手段を制御することに
より伝達される振動を能動的に低減可能な装置におい
て、広い周波数帯域に渡って良好な防振効果が得られる
ようにしたものである。
る振動の低減を図る制御型防振装置に関し、特に、振動
伝達経路に配設された振動低減手段の振動源とは逆側の
振動レベルに応じてその振動低減手段を制御することに
より伝達される振動を能動的に低減可能な装置におい
て、広い周波数帯域に渡って良好な防振効果が得られる
ようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】エンジン等の振動体を車体等に支持する
装置として、弾性体等からなる受動的な防振装置の他、
能動的に振動を低減する防振装置も数多く提案されてい
る。例えば、特開昭60−192141号公報に記載さ
れた防振装置は、振動側及び支持側間に介在する弾性体
内に流体室を形成するとともに、その流体室と容積可変
の副流体室とをオリフィスを介して連通させ、そして、
それら流体室及び副流体室内に流体を封入したものであ
って、低周波振動入力に対してはオリフィスを通じての
流体室及び副流体室間での流体移動による減衰力によっ
て振動低減を図っていた。
装置として、弾性体等からなる受動的な防振装置の他、
能動的に振動を低減する防振装置も数多く提案されてい
る。例えば、特開昭60−192141号公報に記載さ
れた防振装置は、振動側及び支持側間に介在する弾性体
内に流体室を形成するとともに、その流体室と容積可変
の副流体室とをオリフィスを介して連通させ、そして、
それら流体室及び副流体室内に流体を封入したものであ
って、低周波振動入力に対してはオリフィスを通じての
流体室及び副流体室間での流体移動による減衰力によっ
て振動低減を図っていた。
【0003】さらに、この従来の防止装置にあっては、
流体室の一部を圧電セラミック板で構成するとともに、
その圧電セラミック板を、高周波振動入力による流体室
の容積変動が吸収されるように、振動源に発生する高周
波振動に対応して湾曲振動させることにより、オリフィ
ス内の流体がスティック状態となる高周波振動入力時の
伝達振動の低減を図っていた。
流体室の一部を圧電セラミック板で構成するとともに、
その圧電セラミック板を、高周波振動入力による流体室
の容積変動が吸収されるように、振動源に発生する高周
波振動に対応して湾曲振動させることにより、オリフィ
ス内の流体がスティック状態となる高周波振動入力時の
伝達振動の低減を図っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記従来の防
振装置によれば、振動入力に対して上述のような作用が
発揮されるから、その防振装置が配設された振動伝達経
路を伝わる振動の低減を図ることができるが、振動源で
発生した振動は複数の振動伝達経路を通じて所定の評価
位置(例えば、乗員の足元や耳位置等)に伝達される場
合にあっては、一の振動伝達経路を伝わる振動が低減さ
れたからといって、その評価位置における振動(例え
ば、乗員足元の車体振動、乗員耳位置のこもり音等)が
必ずしも低減されるとはいえないのである。
振装置によれば、振動入力に対して上述のような作用が
発揮されるから、その防振装置が配設された振動伝達経
路を伝わる振動の低減を図ることができるが、振動源で
発生した振動は複数の振動伝達経路を通じて所定の評価
位置(例えば、乗員の足元や耳位置等)に伝達される場
合にあっては、一の振動伝達経路を伝わる振動が低減さ
れたからといって、その評価位置における振動(例え
ば、乗員足元の車体振動、乗員耳位置のこもり音等)が
必ずしも低減されるとはいえないのである。
【0005】即ち、エンジンを複数のエンジンマウント
によって車体に支持した場合には、エンジンから乗員足
元や耳位置等の評価位置に伝達される振動は、それら各
エンジンマウントを通じて伝達される振動の合成である
ため、ベクトル和として考えることができる。例えば、
エンジンを三つのエンジンマウントによって車体に支持
した場合、ある周波数の振動入力時において、図7に示
すように、各エンジンマウントを通じて所定の評価位置
に伝達される振動がベクトルv1 ,v2 及びv3 のよう
になっているとすれば、評価位置における振動は、それ
らベクトルv1 〜v3 の合成ベクトルV0 となる。
によって車体に支持した場合には、エンジンから乗員足
元や耳位置等の評価位置に伝達される振動は、それら各
エンジンマウントを通じて伝達される振動の合成である
ため、ベクトル和として考えることができる。例えば、
エンジンを三つのエンジンマウントによって車体に支持
した場合、ある周波数の振動入力時において、図7に示
すように、各エンジンマウントを通じて所定の評価位置
に伝達される振動がベクトルv1 ,v2 及びv3 のよう
になっているとすれば、評価位置における振動は、それ
らベクトルv1 〜v3 の合成ベクトルV0 となる。
【0006】そして、上述したような能動的な防振装置
によってベクトルv1 を理想的にゼロにした場合には、
合成ベクトルV0 はベクトルv2 に近づく結果、合成ベ
クトルV0 は大きくなってしまうのである。つまり、防
振装置が正確に作動し、その防振装置近傍の閉ループに
おいて良好な防振特性が得られたとしても、却って合成
ベクトルV0 が増大してしまい、評価位置の振動レベル
の悪化を招いてしまう場合があるのである。
によってベクトルv1 を理想的にゼロにした場合には、
合成ベクトルV0 はベクトルv2 に近づく結果、合成ベ
クトルV0 は大きくなってしまうのである。つまり、防
振装置が正確に作動し、その防振装置近傍の閉ループに
おいて良好な防振特性が得られたとしても、却って合成
ベクトルV0 が増大してしまい、評価位置の振動レベル
の悪化を招いてしまう場合があるのである。
【0007】図8は、エンジン回転数に対する乗員の耳
位置の音圧レベルを示すグラフであり、能動的な防振装
置による制御を実行した場合(制御ON)と、実行しな
かった場合(制御OFF)とを比較して示している。即
ち、これによれば、回転数N1 よりも低い領域並びに回
転数N2 から回転数N3 に至る間の領域では、制御を実
行することにより乗員耳位置の音圧レベルを低減するこ
とができるが、回転数N1 から回転数N2 に至る間の領
域並びに回転数N3 よりも高い領域では、制御を実行し
たことにより却って音圧レベルが悪化していることが判
る。
位置の音圧レベルを示すグラフであり、能動的な防振装
置による制御を実行した場合(制御ON)と、実行しな
かった場合(制御OFF)とを比較して示している。即
ち、これによれば、回転数N1 よりも低い領域並びに回
転数N2 から回転数N3 に至る間の領域では、制御を実
行することにより乗員耳位置の音圧レベルを低減するこ
とができるが、回転数N1 から回転数N2 に至る間の領
域並びに回転数N3 よりも高い領域では、制御を実行し
たことにより却って音圧レベルが悪化していることが判
る。
【0008】なお、このような問題点を解決するため
に、評価位置の振動に基づいて防振装置を作動させると
いうことも考えられるが、これでは、制御位置から評価
位置までの伝達系をも考慮した制御が必要となるため、
制御装置が複雑化し、必ずしも良好な結果が得られず、
しかもコストの増大を招いてしまう。本発明は、このよ
うな従来の技術が有する未解決の課題に着目してなされ
たものであって、制御装置の複雑化等を招くことなく、
広い周波数帯域に渡って良好な防振効果が得られる制御
型防振装置を提供することを目的としている。
に、評価位置の振動に基づいて防振装置を作動させると
いうことも考えられるが、これでは、制御位置から評価
位置までの伝達系をも考慮した制御が必要となるため、
制御装置が複雑化し、必ずしも良好な結果が得られず、
しかもコストの増大を招いてしまう。本発明は、このよ
うな従来の技術が有する未解決の課題に着目してなされ
たものであって、制御装置の複雑化等を招くことなく、
広い周波数帯域に渡って良好な防振効果が得られる制御
型防振装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明である制御型防振装置は、振動
源から複数の振動伝達経路を通じて振動が伝達される所
定の評価位置の振動を検出する評価位置振動検出手段
と、前記複数の振動伝達経路の内の少なくとも一つの振
動伝達経路に配設された振動低減手段と、この振動低減
手段の前記評価位置側の振動を検出する経路振動検出手
段と、この経路振動検出手段が検出する振動が低減する
ように前記振動低減手段を制御する振動低減制御手段
と、前記振動源で発生する振動の周波数を検出する周波
数検出手段と、前記振動低減制御手段の制御実行前より
も制御実行後の方が前記評価位置振動検出手段が検出し
た振動が悪化しているか否かを判定する判定手段と、こ
の判定手段が悪化していると判定した際の前記周波数検
出手段が検出した周波数を記憶する周波数記憶手段と、
この周波数記憶手段が記憶している周波数の振動が発生
している場合に前記振動低減制御手段の制御を禁止する
制御禁止手段と、を備えた。
に、請求項1記載の発明である制御型防振装置は、振動
源から複数の振動伝達経路を通じて振動が伝達される所
定の評価位置の振動を検出する評価位置振動検出手段
と、前記複数の振動伝達経路の内の少なくとも一つの振
動伝達経路に配設された振動低減手段と、この振動低減
手段の前記評価位置側の振動を検出する経路振動検出手
段と、この経路振動検出手段が検出する振動が低減する
ように前記振動低減手段を制御する振動低減制御手段
と、前記振動源で発生する振動の周波数を検出する周波
数検出手段と、前記振動低減制御手段の制御実行前より
も制御実行後の方が前記評価位置振動検出手段が検出し
た振動が悪化しているか否かを判定する判定手段と、こ
の判定手段が悪化していると判定した際の前記周波数検
出手段が検出した周波数を記憶する周波数記憶手段と、
この周波数記憶手段が記憶している周波数の振動が発生
している場合に前記振動低減制御手段の制御を禁止する
制御禁止手段と、を備えた。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の発明である制御型防振装置は、振動源から複数
の振動伝達経路を通じて振動が伝達される所定の評価位
置の振動を検出する評価位置振動検出手段と、前記複数
の振動伝達経路の内の少なくとも一つの振動伝達経路に
配設された振動低減手段と、この振動低減手段の前記評
価位置側の振動を検出する経路振動検出手段と、この経
路振動検出手段が検出する振動が低減するように前記振
動低減手段を制御する振動低減制御手段と、前記振動源
で発生する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、
前記振動低減制御手段の制御実行後における前記評価位
置振動検出手段が検出した振動が所定レベル以上である
か否かを判定する判定手段と、この判定手段が所定レベ
ル以上であると判定した際の前記周波数検出手段が検出
した周波数を記憶する周波数記憶手段と、この周波数記
憶手段が記憶している周波数の振動が発生している場合
に前記振動低減制御手段の制御を禁止する制御禁止手段
と、を備えた。
2記載の発明である制御型防振装置は、振動源から複数
の振動伝達経路を通じて振動が伝達される所定の評価位
置の振動を検出する評価位置振動検出手段と、前記複数
の振動伝達経路の内の少なくとも一つの振動伝達経路に
配設された振動低減手段と、この振動低減手段の前記評
価位置側の振動を検出する経路振動検出手段と、この経
路振動検出手段が検出する振動が低減するように前記振
動低減手段を制御する振動低減制御手段と、前記振動源
で発生する振動の周波数を検出する周波数検出手段と、
前記振動低減制御手段の制御実行後における前記評価位
置振動検出手段が検出した振動が所定レベル以上である
か否かを判定する判定手段と、この判定手段が所定レベ
ル以上であると判定した際の前記周波数検出手段が検出
した周波数を記憶する周波数記憶手段と、この周波数記
憶手段が記憶している周波数の振動が発生している場合
に前記振動低減制御手段の制御を禁止する制御禁止手段
と、を備えた。
【0011】そして、請求項3記載の発明は、上記請求
項1又は請求項2記載の制御型防振装置において、複数
の評価位置を選定し、それら評価位置のそれぞれに評価
位置振動検出手段を配設し、判定手段は、それら複数の
評価位置振動検出手段が検出した各評価位置の振動を変
数とした所定の評価関数の値に基づいて所定の判定を行
う。
項1又は請求項2記載の制御型防振装置において、複数
の評価位置を選定し、それら評価位置のそれぞれに評価
位置振動検出手段を配設し、判定手段は、それら複数の
評価位置振動検出手段が検出した各評価位置の振動を変
数とした所定の評価関数の値に基づいて所定の判定を行
う。
【0012】さらに、請求項4記載の発明は、上記請求
項3記載の制御型防振装置において、周波数検出手段が
検出した周波数に基づいて各評価位置の振動の重み係数
を設定する重み係数設定手段を備えた。また、請求項5
記載の発明は、上記請求項1乃至請求項4記載の制御型
防振装置を車両に適用したものであって、振動源がエン
ジンであり、評価位置振動検出手段は、振動として乗員
の耳位置近傍のこもり音を検出する。
項3記載の制御型防振装置において、周波数検出手段が
検出した周波数に基づいて各評価位置の振動の重み係数
を設定する重み係数設定手段を備えた。また、請求項5
記載の発明は、上記請求項1乃至請求項4記載の制御型
防振装置を車両に適用したものであって、振動源がエン
ジンであり、評価位置振動検出手段は、振動として乗員
の耳位置近傍のこもり音を検出する。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明にあっては、経路振動検出
手段が振動低減手段の評価位置側の振動を検出し、その
振動が低減するように振動低減制御手段が振動低減手段
を制御するため、振動低減手段が配設された振動伝達経
路を伝わる振動が低減される。
手段が振動低減手段の評価位置側の振動を検出し、その
振動が低減するように振動低減制御手段が振動低減手段
を制御するため、振動低減手段が配設された振動伝達経
路を伝わる振動が低減される。
【0014】一方、所定の評価位置の振動が評価位置振
動検出手段によって検出され、判定手段が、振動低減制
御手段の制御実行前よりも制御実行後の方が評価位置振
動検出手段が検出した振動が悪化していると判定する
と、その時の振動の周波数が周波数記憶手段に記憶され
る。従って、周波数記憶手段に記憶されている周波数の
振動が発生している場合に振動低減手段によって振動伝
達経路を伝わる振動が低減されると、評価位置の振動
は、その振動低減手段を作動させなかった場合よりも却
って悪化することになる。
動検出手段によって検出され、判定手段が、振動低減制
御手段の制御実行前よりも制御実行後の方が評価位置振
動検出手段が検出した振動が悪化していると判定する
と、その時の振動の周波数が周波数記憶手段に記憶され
る。従って、周波数記憶手段に記憶されている周波数の
振動が発生している場合に振動低減手段によって振動伝
達経路を伝わる振動が低減されると、評価位置の振動
は、その振動低減手段を作動させなかった場合よりも却
って悪化することになる。
【0015】そこで、制御禁止手段が、周波数記憶手段
が記憶している周波数の振動が発生している場合に振動
低減制御手段の制御を禁止すると、その振動低減手段が
配設された振動伝達経路を伝わる振動自体を低減するこ
とはできないが、評価位置における振動の悪化が防止さ
れる。そして、周波数記憶手段が記憶している周波数以
外の周波数の振動が発生している場合には、制御禁止手
段は振動低減制御手段の制御を特に禁止しないから、振
動低減手段によって振動伝達経路を伝わる振動が低減さ
れ、評価位置における振動も低減される。
が記憶している周波数の振動が発生している場合に振動
低減制御手段の制御を禁止すると、その振動低減手段が
配設された振動伝達経路を伝わる振動自体を低減するこ
とはできないが、評価位置における振動の悪化が防止さ
れる。そして、周波数記憶手段が記憶している周波数以
外の周波数の振動が発生している場合には、制御禁止手
段は振動低減制御手段の制御を特に禁止しないから、振
動低減手段によって振動伝達経路を伝わる振動が低減さ
れ、評価位置における振動も低減される。
【0016】また、請求項2記載の発明にあっては、所
定の評価位置の振動が評価位置振動検出手段によって検
出され、判定手段が、振動低減制御手段の制御実行後に
おける評価位置振動検出手段が検出した振動が所定レベ
ル以上であると判定すると、その時の振動の周波数が周
波数記憶手段に記憶される。従って、周波数記憶手段に
記憶されている周波数の振動が発生している場合に振動
低減手段によって振動伝達経路を伝わる振動が低減され
ると、評価位置の振動は所定レベルよりも悪化すること
になる。
定の評価位置の振動が評価位置振動検出手段によって検
出され、判定手段が、振動低減制御手段の制御実行後に
おける評価位置振動検出手段が検出した振動が所定レベ
ル以上であると判定すると、その時の振動の周波数が周
波数記憶手段に記憶される。従って、周波数記憶手段に
記憶されている周波数の振動が発生している場合に振動
低減手段によって振動伝達経路を伝わる振動が低減され
ると、評価位置の振動は所定レベルよりも悪化すること
になる。
【0017】そこで、制御禁止手段が、周波数記憶手段
が記憶している周波数の振動が発生している場合に振動
低減制御手段の制御を禁止すると、評価位置における振
動の悪化が防止される。そして、周波数記憶手段が記憶
している周波数以外の周波数の振動が発生している場合
には、制御禁止手段は振動低減制御手段の制御を特に禁
止しないから、振動低減手段によって振動伝達経路を伝
わる振動が低減され、評価位置における振動も低減され
る。
が記憶している周波数の振動が発生している場合に振動
低減制御手段の制御を禁止すると、評価位置における振
動の悪化が防止される。そして、周波数記憶手段が記憶
している周波数以外の周波数の振動が発生している場合
には、制御禁止手段は振動低減制御手段の制御を特に禁
止しないから、振動低減手段によって振動伝達経路を伝
わる振動が低減され、評価位置における振動も低減され
る。
【0018】さらに、請求項3記載の発明にあっては、
選定された複数の評価位置の振動が各評価位置振動検出
手段によって検出され、それら複数の評価位置振動検出
手段が検出した各評価位置の振動を変数とした所定の評
価関数の値に基づいて判定手段が判定を行うため、各評
価位置の振動状況が制御内容に反映する。また、請求項
4記載の発明にあっては、重み係数設定手段が、周波数
検出手段が検出した振動の周波数に基づいて、上記請求
項3記載の発明における評価関数に取り込まれる各評価
位置の振動の重み係数を設定するため、各評価位置の振
動状況は、振動の周波数に応じた割合で制御内容に反映
するようになる。
選定された複数の評価位置の振動が各評価位置振動検出
手段によって検出され、それら複数の評価位置振動検出
手段が検出した各評価位置の振動を変数とした所定の評
価関数の値に基づいて判定手段が判定を行うため、各評
価位置の振動状況が制御内容に反映する。また、請求項
4記載の発明にあっては、重み係数設定手段が、周波数
検出手段が検出した振動の周波数に基づいて、上記請求
項3記載の発明における評価関数に取り込まれる各評価
位置の振動の重み係数を設定するため、各評価位置の振
動状況は、振動の周波数に応じた割合で制御内容に反映
するようになる。
【0019】さらに、請求項5記載の発明にあっては、
評価位置振動検出手段が、乗員の耳位置近傍のこもり音
(音は振動の一態様である。)を検出するため、こもり
音の悪化が防止されるようになる。
評価位置振動検出手段が、乗員の耳位置近傍のこもり音
(音は振動の一態様である。)を検出するため、こもり
音の悪化が防止されるようになる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1乃至図3は本発明の第1実施例を示す図で
あって、これは、本発明に係る制御型防振装置を車両の
エンジンマウントに適用したものである。先ず、構成を
説明する。
明する。図1乃至図3は本発明の第1実施例を示す図で
あって、これは、本発明に係る制御型防振装置を車両の
エンジンマウントに適用したものである。先ず、構成を
説明する。
【0021】即ち、本実施例の全体構成を表す図1に示
すように、車両1の振動源としてのエンジン2は、二つ
の受動的なエンジンマウント3及び4と、振動低減手段
としての一つの能動的なエンジンマウント5との計三つ
のエンジンマウント3〜5によって車体に支持されてい
る。エンジン2には、エンジン回転数を検出する周波数
検出手段としてのエンジン回転数センサ7が取付けられ
ていて、このエンジン回転数センサ7は、エンジン回転
数検出信号Nをコントローラ20に供給する。
すように、車両1の振動源としてのエンジン2は、二つ
の受動的なエンジンマウント3及び4と、振動低減手段
としての一つの能動的なエンジンマウント5との計三つ
のエンジンマウント3〜5によって車体に支持されてい
る。エンジン2には、エンジン回転数を検出する周波数
検出手段としてのエンジン回転数センサ7が取付けられ
ていて、このエンジン回転数センサ7は、エンジン回転
数検出信号Nをコントローラ20に供給する。
【0022】また、車両1の車室8内には、評価位置と
しての乗員の耳位置における騒音を検出する評価位置振
動検出手段としてのマイクロフォン9が配設されてい
て、このマイクロフォン9は、こもり音検出信号Eをコ
ントローラ20に供給する。ここで、受動的なエンジン
マウント3及び4は、エンジン2及び車体間に介在する
弾性体から構成されていて、かかる弾性体のバネ定数及
び減衰特性によりエンジン2から車体側に伝達される振
動を受動的に低減するものである。
しての乗員の耳位置における騒音を検出する評価位置振
動検出手段としてのマイクロフォン9が配設されてい
て、このマイクロフォン9は、こもり音検出信号Eをコ
ントローラ20に供給する。ここで、受動的なエンジン
マウント3及び4は、エンジン2及び車体間に介在する
弾性体から構成されていて、かかる弾性体のバネ定数及
び減衰特性によりエンジン2から車体側に伝達される振
動を受動的に低減するものである。
【0023】一方、能動的なエンジンマウント5は、図
2に示すように、エンジン2及び車体1A間に介在し且
つそのエンジン2の静荷重を支持する弾性体5aと、こ
の弾性体5a内に画成された流体室5bと、この流体室
5b内に封入された流体と、流体室5bの容積を可変と
するアクチュエータ5cとを備えて構成されていて、ア
クチュエータ5cは、コントローラ20が制御するアク
チュエータ駆動電源21から供給される制御電流に応じ
て駆動する。
2に示すように、エンジン2及び車体1A間に介在し且
つそのエンジン2の静荷重を支持する弾性体5aと、こ
の弾性体5a内に画成された流体室5bと、この流体室
5b内に封入された流体と、流体室5bの容積を可変と
するアクチュエータ5cとを備えて構成されていて、ア
クチュエータ5cは、コントローラ20が制御するアク
チュエータ駆動電源21から供給される制御電流に応じ
て駆動する。
【0024】さらに、エンジンマウント5の車体1A側
の取付け位置の近傍には、その車体1Aの振動を検出す
る経路振動検出手段としての振動センサ10が配設され
ていて、この振動センサ10は、振動検出信号Xをコン
トローラ20に供給する。そして、コントローラ20
は、図示しないマイクロプロセッサやインタフェース回
路等から構成されていて、基本的には、エンジン回転数
センサ7から供給されるエンジン回転数検出信号N及び
振動センサ10から供給される振動検出信号Xに基づい
て、エンジン2から車体1A側に伝達される振動がエン
ジンマウント5によって吸収されるようにアクチュエー
タ5cを駆動させる処理を実行する一方で、そのアクチ
ュエータ5cを駆動させて車体1A側に伝達される振動
が低減された結果、車室8内に伝達されるこもり音が悪
化する周波数においては、そのアクチュエータ5cに対
する制御を禁止するような処理を実行するように構成さ
れている。
の取付け位置の近傍には、その車体1Aの振動を検出す
る経路振動検出手段としての振動センサ10が配設され
ていて、この振動センサ10は、振動検出信号Xをコン
トローラ20に供給する。そして、コントローラ20
は、図示しないマイクロプロセッサやインタフェース回
路等から構成されていて、基本的には、エンジン回転数
センサ7から供給されるエンジン回転数検出信号N及び
振動センサ10から供給される振動検出信号Xに基づい
て、エンジン2から車体1A側に伝達される振動がエン
ジンマウント5によって吸収されるようにアクチュエー
タ5cを駆動させる処理を実行する一方で、そのアクチ
ュエータ5cを駆動させて車体1A側に伝達される振動
が低減された結果、車室8内に伝達されるこもり音が悪
化する周波数においては、そのアクチュエータ5cに対
する制御を禁止するような処理を実行するように構成さ
れている。
【0025】図3は、コントローラ20内のマイクロプ
ロセッサで実行される処理の概要を示すフローチャート
であって、以下、このフローチャートに従って本実施例
の動作を説明する。先ず、ステップ101において、エ
ンジン回転数センサ7から供給されるエンジン回転数検
出信号Nを読み込み、次いでステップ102に移行し、
そのエンジン回転数検出信号Nに基づき、後述する処理
において構築される制御禁止マップを検索する。
ロセッサで実行される処理の概要を示すフローチャート
であって、以下、このフローチャートに従って本実施例
の動作を説明する。先ず、ステップ101において、エ
ンジン回転数センサ7から供給されるエンジン回転数検
出信号Nを読み込み、次いでステップ102に移行し、
そのエンジン回転数検出信号Nに基づき、後述する処理
において構築される制御禁止マップを検索する。
【0026】このステップ102で検索する制御禁止マ
ップは、エンジン回転数を変数として構築されるマップ
であって、エンジンマウント5を通じて車体1A側に伝
達される振動を低減した結果こもり音の低減が図れるか
否か、即ち、エンジンマウント5による振動低減制御が
こもり音の低減に有効であるか否かをエンジン回転数に
対応して表している。
ップは、エンジン回転数を変数として構築されるマップ
であって、エンジンマウント5を通じて車体1A側に伝
達される振動を低減した結果こもり音の低減が図れるか
否か、即ち、エンジンマウント5による振動低減制御が
こもり音の低減に有効であるか否かをエンジン回転数に
対応して表している。
【0027】そこで、ステップ102からステップ10
3に移行し、制御禁止マップを検索した結果、振動低減
制御が有効であると判断されたか否かを判定し、このス
テップ103で制御が有効でないと判定された場合に
は、ステップ101に戻り、上述した処理を繰り返し実
行する。一方、ステップ103で振動低減制御が有効な
エンジン回転数であると判定された場合には、ステップ
104以降の処理を実行する。
3に移行し、制御禁止マップを検索した結果、振動低減
制御が有効であると判断されたか否かを判定し、このス
テップ103で制御が有効でないと判定された場合に
は、ステップ101に戻り、上述した処理を繰り返し実
行する。一方、ステップ103で振動低減制御が有効な
エンジン回転数であると判定された場合には、ステップ
104以降の処理を実行する。
【0028】なお、図3に示す処理を開始した直後は、
制御禁止マップは未だ構築されていないから、全てのエ
ンジン回転数において制御は有効であると判定され、ス
テップ103からステップ104に移行する。ステップ
104では、マイクロフォン9から供給されるこもり音
検出信号Eを読み込み、ステップ105に移行し、ステ
ップ104で読み込んだこもり音検出信号E、即ち、エ
ンジンマウント5が伝達される振動を低減する前におけ
る乗員の耳位置近傍のこもり音の状況を、制御実行前検
出信号E1 として記憶する。
制御禁止マップは未だ構築されていないから、全てのエ
ンジン回転数において制御は有効であると判定され、ス
テップ103からステップ104に移行する。ステップ
104では、マイクロフォン9から供給されるこもり音
検出信号Eを読み込み、ステップ105に移行し、ステ
ップ104で読み込んだこもり音検出信号E、即ち、エ
ンジンマウント5が伝達される振動を低減する前におけ
る乗員の耳位置近傍のこもり音の状況を、制御実行前検
出信号E1 として記憶する。
【0029】そして、ステップ106に移行し、エンジ
ンマウント5のアクチュエータ5cを適宜駆動させて、
エンジン2側から車体1A側に伝達される振動、即ち、
振動センサ10が検出する振動検出信号Xが低減する制
御を実行する。なお、このステップ106における振動
低減制御の内容は、特に限定されるものではなく、公知
のフィードバック制御や適応制御、例えば、エンジン回
転数センサ7から供給されるエンジン回転数検出信号N
に同期した制御電流でアクチュエータ5cを駆動させる
一方、その制御電流の位相を、振動センサ10から供給
される振動検出信号Xのレベルが低減するように適宜調
整する制御等が適用される。
ンマウント5のアクチュエータ5cを適宜駆動させて、
エンジン2側から車体1A側に伝達される振動、即ち、
振動センサ10が検出する振動検出信号Xが低減する制
御を実行する。なお、このステップ106における振動
低減制御の内容は、特に限定されるものではなく、公知
のフィードバック制御や適応制御、例えば、エンジン回
転数センサ7から供給されるエンジン回転数検出信号N
に同期した制御電流でアクチュエータ5cを駆動させる
一方、その制御電流の位相を、振動センサ10から供給
される振動検出信号Xのレベルが低減するように適宜調
整する制御等が適用される。
【0030】ステップ106における振動低減制御によ
ってエンジン2からエンジンマウント5を通じて車体1
Aに伝達される振動が十分低減されたら、その振動低減
制御を継続したまま、ステップ107に移行し、マイク
ロフォン9から供給されるこもり音検出信号Eを読み込
む。そして、ステップ108に移行し、ステップ107
で読み込んだこもり音検出信号Eと、ステップ105で
記憶した制御実行前検出信号E1 とを比較する。
ってエンジン2からエンジンマウント5を通じて車体1
Aに伝達される振動が十分低減されたら、その振動低減
制御を継続したまま、ステップ107に移行し、マイク
ロフォン9から供給されるこもり音検出信号Eを読み込
む。そして、ステップ108に移行し、ステップ107
で読み込んだこもり音検出信号Eと、ステップ105で
記憶した制御実行前検出信号E1 とを比較する。
【0031】このステップ108において、現在のこも
り音検出信号Eが制御実行前検出信号E1 よりも小さい
と判定された場合、即ち、ステップ106で振動低減制
御を実行した結果、車室8内のこもり音が低減された場
合には、現在のエンジン回転数においては振動低減制御
が有効であると判断できるから、制御禁止マップを構築
することなく、ステップ101に戻り上述した処理を繰
り返し実行する。
り音検出信号Eが制御実行前検出信号E1 よりも小さい
と判定された場合、即ち、ステップ106で振動低減制
御を実行した結果、車室8内のこもり音が低減された場
合には、現在のエンジン回転数においては振動低減制御
が有効であると判断できるから、制御禁止マップを構築
することなく、ステップ101に戻り上述した処理を繰
り返し実行する。
【0032】しかし、ステップ108において、ステッ
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eが制御実行前
検出信号E1 よりも大きいと判定された場合には、ステ
ップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内の
こもり音が却って悪化したと判断できる。つまり、現在
のエンジン回転数においては、ステップ106の振動低
減制御を実行するということは、図7で説明したよう
に、ベクトルv1 を低減することにより却って合成ベク
トルV0 が増大するという結果を招くことになるから、
その振動低減制御は有効でないと判断できる。
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eが制御実行前
検出信号E1 よりも大きいと判定された場合には、ステ
ップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内の
こもり音が却って悪化したと判断できる。つまり、現在
のエンジン回転数においては、ステップ106の振動低
減制御を実行するということは、図7で説明したよう
に、ベクトルv1 を低減することにより却って合成ベク
トルV0 が増大するという結果を招くことになるから、
その振動低減制御は有効でないと判断できる。
【0033】そこで、ステップ108からステップ10
9に移行し、現在のエンジン回転数では制御が有効でな
いという情報を制御禁止マップに構築してから、ステッ
プ101に戻って上述した処理を繰り返し実行する。そ
して、制御禁止マップに情報が構築された後において
は、振動低減制御が有効でないと判断されたときと同じ
エンジン回転数検出信号Nが読み込まれた場合には、ス
テップ103の判定が「NO」となるから、ステップ1
04以降の処理は実行されず、ステップ101に戻るこ
とになる。
9に移行し、現在のエンジン回転数では制御が有効でな
いという情報を制御禁止マップに構築してから、ステッ
プ101に戻って上述した処理を繰り返し実行する。そ
して、制御禁止マップに情報が構築された後において
は、振動低減制御が有効でないと判断されたときと同じ
エンジン回転数検出信号Nが読み込まれた場合には、ス
テップ103の判定が「NO」となるから、ステップ1
04以降の処理は実行されず、ステップ101に戻るこ
とになる。
【0034】つまり、振動低減制御が有効でないと判断
されたエンジン回転数検出信号Nが読み込まれると、ス
テップ106の振動低減制御は実行されないから、その
振動低減制御を実行することにより却って車室8内のこ
もり音が悪化されることが防止されるようになる。そし
て、ステップ101〜109の処理が繰り返し実行され
ると、徐々に制御禁止マップが構築されていき、振動低
減制御が有効であるエンジン回転数と有効でないエンジ
ン回転数とが明確に区別されるようになる。
されたエンジン回転数検出信号Nが読み込まれると、ス
テップ106の振動低減制御は実行されないから、その
振動低減制御を実行することにより却って車室8内のこ
もり音が悪化されることが防止されるようになる。そし
て、ステップ101〜109の処理が繰り返し実行され
ると、徐々に制御禁止マップが構築されていき、振動低
減制御が有効であるエンジン回転数と有効でないエンジ
ン回転数とが明確に区別されるようになる。
【0035】すると、図8に示した例であれば、エンジ
ン回転数N1 よりも低い領域では振動低減制御が実行さ
れ、エンジン回転数N1 からエンジン回転数N2 に至る
間の領域では振動低減制御が禁止され、また、エンジン
回転数N2 からエンジン回転数N3 に至る間の領域では
振動低減制御が実行され、エンジン回転数N3 よりも高
い領域では振動低減制御が禁止されるようになる。
ン回転数N1 よりも低い領域では振動低減制御が実行さ
れ、エンジン回転数N1 からエンジン回転数N2 に至る
間の領域では振動低減制御が禁止され、また、エンジン
回転数N2 からエンジン回転数N3 に至る間の領域では
振動低減制御が実行され、エンジン回転数N3 よりも高
い領域では振動低減制御が禁止されるようになる。
【0036】この結果、全てのエンジン回転数領域にお
いて、車室8内のこもり音を可能な範囲で最大限に低減
することができるようになる。しかも、本実施例の構成
であれば、制御内容が特に複雑化することもないから、
大幅なコストアップ等を招くこともない。なお、振動低
減制御が有効であるエンジン回転数と有効でないエンジ
ン回転数とは、エンジン2からマイクロフォン9に至る
間の振動の伝達特性によって決まるものであり、その伝
達特性も、各エンジンマウント3〜5を構成する弾性体
の温度や経時劣化、車両1の乗員数、車室8内の温度等
の影響を受けて変化するものであるから、制御禁止マッ
プは、例えばエンジン2が停止する度にリセットし、エ
ンジン2が始動された後に再び構築することが望まし
い。
いて、車室8内のこもり音を可能な範囲で最大限に低減
することができるようになる。しかも、本実施例の構成
であれば、制御内容が特に複雑化することもないから、
大幅なコストアップ等を招くこともない。なお、振動低
減制御が有効であるエンジン回転数と有効でないエンジ
ン回転数とは、エンジン2からマイクロフォン9に至る
間の振動の伝達特性によって決まるものであり、その伝
達特性も、各エンジンマウント3〜5を構成する弾性体
の温度や経時劣化、車両1の乗員数、車室8内の温度等
の影響を受けて変化するものであるから、制御禁止マッ
プは、例えばエンジン2が停止する度にリセットし、エ
ンジン2が始動された後に再び構築することが望まし
い。
【0037】また、制御禁止マップがエンジン回転数の
全領域に対して構築されたと判断できる場合(例えば、
エンジン2を始動してから十分な時間が経過した場合
等)には、ステップ103から直接ステップ106に移
行して振動低減制御を実行し、そして、ステップ107
以降の処理は実行せずステップ106からステップ10
1に戻るような処理内容に変更してもよい。
全領域に対して構築されたと判断できる場合(例えば、
エンジン2を始動してから十分な時間が経過した場合
等)には、ステップ103から直接ステップ106に移
行して振動低減制御を実行し、そして、ステップ107
以降の処理は実行せずステップ106からステップ10
1に戻るような処理内容に変更してもよい。
【0038】ここで、本実施例では、ステップ106の
処理によって振動低減制御手段が構成され、ステップ1
04,105及び108の処理によって判定手段が構成
され、ステップ109の処理及び制御禁止マップによっ
て周波数記憶手段が構成され、ステップ102及び10
3の処理によって制御禁止手段が構成される。図4は本
発明の第2実施例を示す図であって、この実施例も、上
記第1実施例と同様に、本発明に係る制御型防振装置
を、車両のエンジンマウントに適用したものである。な
お、図4は、上記第1実施例の図3に対応するものであ
り、本実施例のその他の構成は、上記第1実施例と同様
である。
処理によって振動低減制御手段が構成され、ステップ1
04,105及び108の処理によって判定手段が構成
され、ステップ109の処理及び制御禁止マップによっ
て周波数記憶手段が構成され、ステップ102及び10
3の処理によって制御禁止手段が構成される。図4は本
発明の第2実施例を示す図であって、この実施例も、上
記第1実施例と同様に、本発明に係る制御型防振装置
を、車両のエンジンマウントに適用したものである。な
お、図4は、上記第1実施例の図3に対応するものであ
り、本実施例のその他の構成は、上記第1実施例と同様
である。
【0039】即ち、本実施例にあっても、ステップ10
1でエンジン回転数センサ7から供給されるエンジン回
転数検出信号Nを読み込み、ステップ102で制御禁止
マップを検索し、そして、ステップ103で振動低減制
御が有効でないと判断された場合にはステップ101に
戻って上述した処理を繰り返し実行する点は、上記第1
実施例と同様である。
1でエンジン回転数センサ7から供給されるエンジン回
転数検出信号Nを読み込み、ステップ102で制御禁止
マップを検索し、そして、ステップ103で振動低減制
御が有効でないと判断された場合にはステップ101に
戻って上述した処理を繰り返し実行する点は、上記第1
実施例と同様である。
【0040】しかし、本実施例では、ステップ103に
おいて振動低減制御が有効であると判断された場合に
は、上記第1実施例で説明したステップ104及び10
5の処理は実行せず、即ち、制御実行前検出信号E1 を
記憶することなく、ステップ106に移行し、振動低減
制御を実行する。ステップ106における振動低減制御
によってエンジン2からエンジンマウント5を通じて車
体1Aに伝達される振動が十分低減されたら、その振動
低減制御を継続したまま、ステップ107に移行し、マ
イクロフォン9から供給されるこもり音検出信号Eを読
み込む。
おいて振動低減制御が有効であると判断された場合に
は、上記第1実施例で説明したステップ104及び10
5の処理は実行せず、即ち、制御実行前検出信号E1 を
記憶することなく、ステップ106に移行し、振動低減
制御を実行する。ステップ106における振動低減制御
によってエンジン2からエンジンマウント5を通じて車
体1Aに伝達される振動が十分低減されたら、その振動
低減制御を継続したまま、ステップ107に移行し、マ
イクロフォン9から供給されるこもり音検出信号Eを読
み込む。
【0041】そして、ステップ110に移行し、エンジ
ン回転数検出信号Nに基づいてしきい値マップを参照
し、しきい値Pを設定する。このしきい値Pは、エンジ
ンマウント5によって伝達される振動を低減した結果、
車室8内のこもり音が低減したと判断できるしきい値で
あって、車種に応じて予め設定しておくものである。
ン回転数検出信号Nに基づいてしきい値マップを参照
し、しきい値Pを設定する。このしきい値Pは、エンジ
ンマウント5によって伝達される振動を低減した結果、
車室8内のこもり音が低減したと判断できるしきい値で
あって、車種に応じて予め設定しておくものである。
【0042】そして、ステップ111に移行し、ステッ
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eとしきい値P
とを比較する。このステップ111において、現在のこ
もり音検出信号Eがしきい値Pよりも小さいと判定され
た場合、即ち、ステップ106で振動低減制御を実行し
た結果、車室8内のこもり音が低減された場合には、現
在のエンジン回転数においては振動低減制御が有効であ
ると判断できるから、制御禁止マップを構築することな
く、ステップ101に戻り上述した処理を繰り返し実行
する。
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eとしきい値P
とを比較する。このステップ111において、現在のこ
もり音検出信号Eがしきい値Pよりも小さいと判定され
た場合、即ち、ステップ106で振動低減制御を実行し
た結果、車室8内のこもり音が低減された場合には、現
在のエンジン回転数においては振動低減制御が有効であ
ると判断できるから、制御禁止マップを構築することな
く、ステップ101に戻り上述した処理を繰り返し実行
する。
【0043】しかし、ステップ111において、ステッ
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eがしきい値P
よりも大きいと判定された場合は、ステップ106で振
動低減制御を実行した結果、車室8内のこもり音が却っ
て悪化したと判断し、ステップ109に移行して、制御
禁止マップを構築する。即ち、本実施例にあっては、制
御実行前のこもり音のレベルは問題とせず、制御実行後
のこもり音のレベルが許容範囲内にあるのであれば、エ
ンジンマウント5による振動低減制御はこもり音の低減
に有効であると判断し、逆に、許容範囲外であれば、そ
の振動低減制御は有効でないと判断するものである。
プ107で読み込んだこもり音検出信号Eがしきい値P
よりも大きいと判定された場合は、ステップ106で振
動低減制御を実行した結果、車室8内のこもり音が却っ
て悪化したと判断し、ステップ109に移行して、制御
禁止マップを構築する。即ち、本実施例にあっては、制
御実行前のこもり音のレベルは問題とせず、制御実行後
のこもり音のレベルが許容範囲内にあるのであれば、エ
ンジンマウント5による振動低減制御はこもり音の低減
に有効であると判断し、逆に、許容範囲外であれば、そ
の振動低減制御は有効でないと判断するものである。
【0044】このため、振動低減制御を実行していない
状況における車室8内のこもり音を検出し記憶する必要
がないので、上記第1実施例に比較して制御内容が簡易
になるという利点がある。しかも、制御を実行していな
い状況における車室8内のこもり音を記憶する必要がな
いということは、ステップ106における振動低減制御
は、ステップ103で振動低減制御が有効でないと判断
された場合にのみ禁止すれば済むことになる。
状況における車室8内のこもり音を検出し記憶する必要
がないので、上記第1実施例に比較して制御内容が簡易
になるという利点がある。しかも、制御を実行していな
い状況における車室8内のこもり音を記憶する必要がな
いということは、ステップ106における振動低減制御
は、ステップ103で振動低減制御が有効でないと判断
された場合にのみ禁止すれば済むことになる。
【0045】つまり、上記第1実施例においては、制御
禁止マップが完成する前は、振動低減制御が有効である
か否かを判定するために、例えばエンジン回転数が変動
する度に振動低減制御を一旦停止しなければならないの
であるが、本実施例にあっては、振動低減制御を実行し
たまま、その振動低減制御が有効であるか否かを判断す
ることができるため、乗員に与える不快感を最低限に抑
えることができる。
禁止マップが完成する前は、振動低減制御が有効である
か否かを判定するために、例えばエンジン回転数が変動
する度に振動低減制御を一旦停止しなければならないの
であるが、本実施例にあっては、振動低減制御を実行し
たまま、その振動低減制御が有効であるか否かを判断す
ることができるため、乗員に与える不快感を最低限に抑
えることができる。
【0046】なお、その他の作用効果は上記第1実施例
と同様である。ここで、本実施例では、ステップ10
7,110及び111の処理によって判定手段が構成さ
れる。図5及び図6は本発明の第3実施例を示す図であ
り、この実施例も、上記第1実施例と同様に、本発明に
係る制御型防振装置を、車両のエンジンマウントに適用
したものである。
と同様である。ここで、本実施例では、ステップ10
7,110及び111の処理によって判定手段が構成さ
れる。図5及び図6は本発明の第3実施例を示す図であ
り、この実施例も、上記第1実施例と同様に、本発明に
係る制御型防振装置を、車両のエンジンマウントに適用
したものである。
【0047】即ち、本実施例にあっては、図5に示すよ
うに、コントローラ20には、マイクロフォン9が出力
するこもり音検出信号E及び振動センサ10が出力する
振動検出信号Xとともに、車室8内の乗員の足元位置に
配設された評価位置振動検出手段としての車室内振動セ
ンサ15が出力する振動検出信号Yが供給されていて、
コントローラ20は、これら各信号E,X及びYに基づ
いて、図6に示す処理を実行する。
うに、コントローラ20には、マイクロフォン9が出力
するこもり音検出信号E及び振動センサ10が出力する
振動検出信号Xとともに、車室8内の乗員の足元位置に
配設された評価位置振動検出手段としての車室内振動セ
ンサ15が出力する振動検出信号Yが供給されていて、
コントローラ20は、これら各信号E,X及びYに基づ
いて、図6に示す処理を実行する。
【0048】図6に示す処理において、ステップ101
〜103は上記第1実施例と同様であるが、ステップ1
03で制御が有効であると判定された場合には、ステッ
プ112に移行し、こもり音検出信号E及び振動検出信
号Yを読み込む。次いで、ステップ113に移行し、エ
ンジン回転数検出信号Nに基づいて、所定のマップを参
照して、重み係数A及びBを設定する。
〜103は上記第1実施例と同様であるが、ステップ1
03で制御が有効であると判定された場合には、ステッ
プ112に移行し、こもり音検出信号E及び振動検出信
号Yを読み込む。次いで、ステップ113に移行し、エ
ンジン回転数検出信号Nに基づいて、所定のマップを参
照して、重み係数A及びBを設定する。
【0049】そして、ステップ114に移行し、下記の
(1)式で表される評価関数に基づいて、評価値J1 を
算出する。 J1 =A・E2 +B・Y2 ……(1) 次いで、ステップ106に移行して振動低減制御を実行
し、この振動低減制御によってエンジン2からエンジン
マウント5を通じて車体1Aに伝達される振動が十分低
減されたら、その振動低減制御を継続したまま、ステッ
プ115に移行し、こもり音検出信号E及び振動検出信
号Yを読み込む。
(1)式で表される評価関数に基づいて、評価値J1 を
算出する。 J1 =A・E2 +B・Y2 ……(1) 次いで、ステップ106に移行して振動低減制御を実行
し、この振動低減制御によってエンジン2からエンジン
マウント5を通じて車体1Aに伝達される振動が十分低
減されたら、その振動低減制御を継続したまま、ステッ
プ115に移行し、こもり音検出信号E及び振動検出信
号Yを読み込む。
【0050】そして、ステップ116に移行し、下記の
(2)式で表される評価関数に基づいて、評価値J2 を
算出する。 J2 =A・E2 +B・Y2 ……(2) 次いで、ステップ117に移行し、振動低減制御を実行
する前に算出した評価値J1 と、実行した後に算出した
評価値J2 とを比較する。
(2)式で表される評価関数に基づいて、評価値J2 を
算出する。 J2 =A・E2 +B・Y2 ……(2) 次いで、ステップ117に移行し、振動低減制御を実行
する前に算出した評価値J1 と、実行した後に算出した
評価値J2 とを比較する。
【0051】このステップ117において、評価値J1
が評価値J2 よりも小さいと判定された場合、即ち、ス
テップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内
のこもり音が低減された場合には、現在のエンジン回転
数においては振動低減制御が有効であると判断できるか
ら、制御禁止マップを構築することなく、ステップ10
1に戻り上述した処理を繰り返し実行する。
が評価値J2 よりも小さいと判定された場合、即ち、ス
テップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内
のこもり音が低減された場合には、現在のエンジン回転
数においては振動低減制御が有効であると判断できるか
ら、制御禁止マップを構築することなく、ステップ10
1に戻り上述した処理を繰り返し実行する。
【0052】しかし、ステップ117において、評価値
J1 が評価値J2 よりも大きいと判定された場合は、ス
テップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内
のこもり音が却って悪化したと判断し、ステップ109
に移行して、制御禁止マップを構築する。即ち、本実施
例にあっては、乗員の耳位置近傍のこもり音と、乗員の
足元位置の振動とに基づいて、車室8内の振動状況を評
価するものである。そして、ステップ113で設定され
る重み係数A及びBを、例えば、主にフロア振動が問題
となるアイドリン時には、重み係数Bを相対的に大きく
して、乗員の足元位置の振動が制御内容に大きく反映す
るようにし、逆に、こもり音が問題となる回転数におい
ては、重み係数Aを相対的に大きくして、こもり音が制
御内容に大きく反映するようにすれば、さらに不快感を
低減できる制御型防振装置とすることができる。
J1 が評価値J2 よりも大きいと判定された場合は、ス
テップ106で振動低減制御を実行した結果、車室8内
のこもり音が却って悪化したと判断し、ステップ109
に移行して、制御禁止マップを構築する。即ち、本実施
例にあっては、乗員の耳位置近傍のこもり音と、乗員の
足元位置の振動とに基づいて、車室8内の振動状況を評
価するものである。そして、ステップ113で設定され
る重み係数A及びBを、例えば、主にフロア振動が問題
となるアイドリン時には、重み係数Bを相対的に大きく
して、乗員の足元位置の振動が制御内容に大きく反映す
るようにし、逆に、こもり音が問題となる回転数におい
ては、重み係数Aを相対的に大きくして、こもり音が制
御内容に大きく反映するようにすれば、さらに不快感を
低減できる制御型防振装置とすることができる。
【0053】その他の作用効果は、上記第1実施例と同
様である。なお、本実施例においても、上記第2実施例
と同様に、振動低減制御を実行する前の車室8内の振動
状況を検出し記憶することなく、制御実行後の振動状況
を表す評価値J2 と、予め設定したしきい値とに基づい
て制御が有効であるか否かを判定するようにしてもよ
い。
様である。なお、本実施例においても、上記第2実施例
と同様に、振動低減制御を実行する前の車室8内の振動
状況を検出し記憶することなく、制御実行後の振動状況
を表す評価値J2 と、予め設定したしきい値とに基づい
て制御が有効であるか否かを判定するようにしてもよ
い。
【0054】ここで、本実施例では、ステップ112,
114,115〜117の処理によって判定手段が構成
され、ステップ113の処理によって重み係数設定手段
が構成される。なお、上記各実施例では、本発明に係る
制御型防振装置を車両のエンジンマウントに適用した場
合について説明したが、本発明の適用対象はこれに限定
されるものではなく、エンジン以外の振動源を支持する
装置であってもよい。
114,115〜117の処理によって判定手段が構成
され、ステップ113の処理によって重み係数設定手段
が構成される。なお、上記各実施例では、本発明に係る
制御型防振装置を車両のエンジンマウントに適用した場
合について説明したが、本発明の適用対象はこれに限定
されるものではなく、エンジン以外の振動源を支持する
装置であってもよい。
【0055】また、上記各実施例では、能動的なエンジ
ンマウント5として流体封入式のエンジンマウントを適
用した場合について説明したが、他の形式のエンジンマ
ウントであってもよい。
ンマウント5として流体封入式のエンジンマウントを適
用した場合について説明したが、他の形式のエンジンマ
ウントであってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動低減制御が有効であるか否かを振動の周波数に対応
して判定し、評価位置における振動が却って悪化する場
合には振動低減制御手段の制御が禁止される構成とした
ため、評価位置における振動が低減される場合にのみ振
動低減制御が実行されるようになり、広い周波数帯域に
渡って良好な防振効果を得ることができるという効果が
ある。
振動低減制御が有効であるか否かを振動の周波数に対応
して判定し、評価位置における振動が却って悪化する場
合には振動低減制御手段の制御が禁止される構成とした
ため、評価位置における振動が低減される場合にのみ振
動低減制御が実行されるようになり、広い周波数帯域に
渡って良好な防振効果を得ることができるという効果が
ある。
【0057】特に、請求項2記載の発明であれば、振動
低減制御が有効でないと判断された場合にのみ振動低減
制御が禁止されるようになるため、乗員等が受ける不快
感をさらに低減できるという効果がある。
低減制御が有効でないと判断された場合にのみ振動低減
制御が禁止されるようになるため、乗員等が受ける不快
感をさらに低減できるという効果がある。
【図1】第1実施例の全体構成を示す平面図である。
【図2】第1実施例の要部近傍の拡大断面図である。
【図3】第1実施例における処理の概要を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図4】第2実施例における処理の概要を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図5】第3実施例のシステム構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図6】第3実施例における処理の概要を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図7】振動伝達の様子をベクトルで表現した図であ
る。
る。
【図8】振動低減制御を実行した場合と実行しなかった
場合の音圧レベルの変化を示すグラフである。
場合の音圧レベルの変化を示すグラフである。
1 車両 2 エンジン(振動源) 3,4 エンジンマウント 5 エンジンマウント(振動低減手段) 7 エンジン回転数センサ(周波数検出手段) 8 車室 9 マイクロフォン(評価位置振動検出手段) 10 振動センサ(経路振動検出手段) 15 車室内振動センサ(評価位置振動検出手段) 20 コントローラ
Claims (5)
- 【請求項1】 振動源から複数の振動伝達経路を通じて
振動が伝達される所定の評価位置の振動を検出する評価
位置振動検出手段と、前記複数の振動伝達経路の内の少
なくとも一つの振動伝達経路に配設された振動低減手段
と、この振動低減手段の前記評価位置側の振動を検出す
る経路振動検出手段と、この経路振動検出手段が検出す
る振動が低減するように前記振動低減手段を制御する振
動低減制御手段と、前記振動源で発生する振動の周波数
を検出する周波数検出手段と、前記振動低減制御手段の
制御実行前よりも制御実行後の方が前記評価位置振動検
出手段が検出した振動が悪化しているか否かを判定する
判定手段と、この判定手段が悪化していると判定した際
の前記周波数検出手段が検出した周波数を記憶する周波
数記憶手段と、この周波数記憶手段が記憶している周波
数の振動が発生している場合に前記振動低減制御手段の
制御を禁止する制御禁止手段と、を備えたことを特徴と
する制御型防振装置。 - 【請求項2】 振動源から複数の振動伝達経路を通じて
振動が伝達される所定の評価位置の振動を検出する評価
位置振動検出手段と、前記複数の振動伝達経路の内の少
なくとも一つの振動伝達経路に配設された振動低減手段
と、この振動低減手段の前記評価位置側の振動を検出す
る経路振動検出手段と、この経路振動検出手段が検出す
る振動が低減するように前記振動低減手段を制御する振
動低減制御手段と、前記振動源で発生する振動の周波数
を検出する周波数検出手段と、前記振動低減制御手段の
制御実行後における前記評価位置振動検出手段が検出し
た振動が所定レベル以上であるか否かを判定する判定手
段と、この判定手段が所定レベル以上であると判定した
際の前記周波数検出手段が検出した周波数を記憶する周
波数記憶手段と、この周波数記憶手段が記憶している周
波数の振動が発生している場合に前記振動低減制御手段
の制御を禁止する制御禁止手段と、を備えたことを特徴
とする制御型防振装置。 - 【請求項3】 複数の評価位置を選定し、それら評価位
置のそれぞれに評価位置振動検出手段を配設し、判定手
段は、それら複数の評価位置振動検出手段が検出した各
評価位置の振動を変数とした所定の評価関数の値に基づ
いて所定の判定を行う請求項1又は請求項2記載の制御
型防振装置。 - 【請求項4】 周波数検出手段が検出した周波数に基づ
いて各評価位置の振動の重み係数を設定する重み係数設
定手段を備えた請求項3記載の制御型防振装置。 - 【請求項5】 車両に適用される制御型防振装置であっ
て、振動源がエンジンであり、評価位置振動検出手段
は、振動として乗員の耳位置近傍のこもり音を検出する
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の制御型防振装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15691592A JP2827706B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 制御型防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15691592A JP2827706B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 制御型防振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH062733A true JPH062733A (ja) | 1994-01-11 |
JP2827706B2 JP2827706B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=15638162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15691592A Expired - Lifetime JP2827706B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 制御型防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2827706B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004050938A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Honda Motor Co Ltd | 能動型防振装置の制御方法 |
JP2018053985A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 本田技研工業株式会社 | 能動型防振装置 |
JP2019100395A (ja) * | 2017-11-30 | 2019-06-24 | 本田技研工業株式会社 | 防振装置及び防振方法 |
-
1992
- 1992-06-16 JP JP15691592A patent/JP2827706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004050938A (ja) * | 2002-07-18 | 2004-02-19 | Honda Motor Co Ltd | 能動型防振装置の制御方法 |
JP2018053985A (ja) * | 2016-09-28 | 2018-04-05 | 本田技研工業株式会社 | 能動型防振装置 |
US10161475B2 (en) | 2016-09-28 | 2018-12-25 | Honda Motor Co., Ltd. | Active vibration damping device |
JP2019100395A (ja) * | 2017-11-30 | 2019-06-24 | 本田技研工業株式会社 | 防振装置及び防振方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2827706B2 (ja) | 1998-11-25 |
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