JP3517908B2 - 車両の振動低減装置 - Google Patents

車両の振動低減装置

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JP3517908B2
JP3517908B2 JP25963793A JP25963793A JP3517908B2 JP 3517908 B2 JP3517908 B2 JP 3517908B2 JP 25963793 A JP25963793 A JP 25963793A JP 25963793 A JP25963793 A JP 25963793A JP 3517908 B2 JP3517908 B2 JP 3517908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両におい
てパワートレインの振動に起因して車体構成要素や車室
内の空気などの所定の振動要素に生じる振動を、この振
動を打ち消すための新たな振動を発生させることにより
積極的に低減するようにした車両の振動低減装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の車両の振動低減装置は、例えば
特表平1-501344号、特開昭61-1739号公報等に記載され
ているように、車両の所定の振動要素を加振する加振力
を発生するスピーカ、加振マウント等の加振器を備え、
パワートレイン等の振動源の振動に起因して上記振動要
素に生じる振動が低減するように上記加振器の駆動を制
御することにより、車両の乗員にとって不快となる車体
振動や騒音などを効果的に低減できるようにしたもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パワートレ
インに何らかの故障が発生した場合には、乗員が素早く
その故障を認識できることが望ましい。パワートレイン
が故障した場合には一般にパワートレインから異音等が
発生するので、乗員がこの異音等を感知することができ
れば故障を認識することは可能となるとも考えられる
が、上述の振動低減装置を備えた車両においては、故障
等に発生する異音等の振動も低減されてしまうために、
乗員がこのような異音等を手掛りとして故障を認識する
のが困難となることも考えられる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
のであり、その目的は、通常時はパワートレインの振動
に起因して車両の所定要素に生じる振動を効果的に低減
できると共に、パワートレインの故障時には乗員がその
故障を素早く認識することを可能とする車両の振動低減
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、パワートレインが故障する前と後とで加
振器の制御状態が切り替わるようにした。
【0006】具体的には請求項1記載の発明は、車両の
所定の振動要素の振動を検出する振動センサと、前記振
動要素を加振する加振力を発生する加振器と、パワート
レインの振動に起因して前記振動要素に生じる振動が低
減するように前記振動センサからの振動検出信号に基づ
き前記加振器の駆動を制御する駆動制御手段とを備えた
車両の振動低減装置において、前記パワートレインが故
障しているか否かを判定する故障判定手段と、該故障判
定手段により前記パワートレインが故障していると判定
されたときに前記加振器の制御モードを、前記故障を乗
員に認識させることのできる故障認識制御モードに切り
替える制御モード切換手段とが設けられ、前記故障認識
制御モードが、前記振動要素の振動レベルを前記加振器
の駆動を停止させたときよりも増大させる振動増大制御
モードであり、前記駆動制御手段が、所定の信号を調節
して前記加振器を駆動させるための駆動制御信号を生成
する適応フィルタと、該適応フィルタの係数を前記振動
検出信号に基づいて最適化する適応機構とを備えてな
り、前記制御モード切替手段が、前記適応フィルタの係
数最適化演算に用いられる収束係数の値を、前記パワー
トレインが故障していると判定されたときは通常設定値
よりも大きい値に変更する収束係数変更手段を備えてな
ことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明では、車両の所定の振
動要素の振動を検出する振動センサと、前記振動要素を
加振する加振力を発生する加振器と、パワートレインの
振動 に起因して前記振動要素に生じる振動が低減するよ
うに前記振動センサからの振動検出信号に基づき前記加
振器の駆動を制御する駆動制御手段とを備えた車両の振
動低減装置において、前記パワートレインが故障してい
るか否かを判定する故障判定手段と、該故障判定手段に
より前記パワートレインが故障していると判定されたと
きに前記加振器の制御モードを、前記故障を乗員に認識
させることのできる故障認識制御モードに切り替える制
御モード切換手段とが設けられ、前記故障認識制御モー
ドが、前記振動要素の振動レベルを前記加振器の駆動を
停止させたときよりも増大させる振動増大制御モードで
あり、前記制御モード変更手段が、前記パワーユニット
が故障していると判定されたときは前記駆動制御手段か
ら前記加振器に出力される駆動制御信号の波形を反転さ
せる波形反転手段を備えてなることを特徴とする
【0008】
【作用および発明の効果】上記構成を有する請求項1及
び2記載の発明では、パワートレインが故障していない
ときは、振動センサからの振動検出信号に基づいて駆動
制御手段により加振器が駆動制御されて所定の振動要素
を加振する加振力を発生することにより、パワートレイ
ンの振動に起因して上記振動要素に生じる振動を低減す
ることができる。一方、パワートレインが故障したとき
は、故障判定手段によりパワートレインが故障している
と判定され、この故障判定により制御モード切替手段が
加振器の制御モードを故障認識制御モードに切り替える
ことにより、乗員にパワートレインの故障を認識させる
ことができる。
【0009】また、パワートレインが故障した場合、加
振器の制御モードが振動増大モードに切り替えられるこ
とにより、振動レベルが、単に加振器を停止した場合以
上に急激に増大する。このため乗員は振動レベルの急変
をより適確に感知できるので、パワートレインが故障し
たことをより素早く確実に認識することが可能となる。
【0010】また、請求項記載の発明は、前掲の特表
平1-50134 号公報に記載されたように、適応フィルタ
と、この適応フィルタの係数を振動センサからの検出信
号に基づいて最適化する適応機構とを備えたタイプの車
両の振動低減装置に適用したものである。このタイプの
ものでは、適応フィルタの係数を最適化する手法として
最小2乗法等の適応アルゴリズムを用いており、収束係
数は、このような適応アルゴリズムにおけるフィルタ係
数の最適値への収束特性を左右するパラメータである。
収束係数は、通常、良好な収束特性が得られるような値
(以下「通常設定値」という)に設定されるが、収束係
数をかなり大きな値に設定した場合には収束せずに発散
するようになる。請求項記載の発明では、パワートレ
インが故障した場合、収束係数が通常設定値よりも大き
い値(発散するような値)に変更されることにより適応
フィルタの係数が発散していく。この発散の過程で、加
振器からは無秩序な振動が発生するので、これにより振
動要素の振動レベルを増大させることが可能となる。
【0011】また、請求項の発明では、パワートレイ
ンが故障した場合、駆動制御信号の波形が(アナログ的
な意味で)反転される。駆動制御信号が反転されると加
振器から発生する振動は、パワーユニットからの伝達振
動を増幅するように作用することになるので、振動要素
の振動レベルを効果的に増大させることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明による車両
の振動低減装置の実施例を説明する。
【0013】図1は本発明を自動車に適用した場合の一
態様を示す概略構成図である。図示のように車両1の前
部には振動源たるエンジン2が配され、車室内の所定位
置にはマイク3およびスピーカ4がそれぞれ配設されて
いる。エンジン2はパワートレインの一部を構成するも
ので、エンジン2の振動は種々の伝達経路を経て車室内
に伝達され、車室内の空気を加振して騒音を生じさせ
る。マイク3は車室内の所定位置での空気の振動を検出
する振動センサを構成するもので、例えば前席のヘッド
レスト部や後席の側方等、乗員の体感上や聴感上重要な
位置に配設される。一方、スピーカ4は加振器を構成す
るものであり、車室内の空気を加振する加振力を発生す
る。なお図ではマイク3およびスピーカ4をそれぞれ1
つとした場合を示しているが、これらを複数個ずつ設け
るようにしてもよい。
【0014】また車両1にはスピーカ4の駆動を制御す
るコントローラ5が配されている。このコントローラ5
は、マイク3からの振動検出信号Seに基づいて、エン
ジン2から車室内の空気に伝達された振動が低減するよ
うにスピーカ4の駆動を制御する駆動制御手段を構成す
るもので、リファレンス信号生成手段6および駆動信号
生成手段を備えている。リファレンス信号生成手段6
は、例えばエンジン2での混合気の点火信号等から検出
したエンジン2の回転周期に基づいて、エンジン2の振
動周期と関連するリファレンス信号Srを生成するもの
であり、生成したリファレンス信号Srは駆動信号生成
手段7に入力される。駆動信号生成手段7は、マイク3
からの振動検出信号Seの信号レベルが低減するよう
に、リファレンス信号Srを調節してスピーカ4を駆動
させるための駆動制御信号Scを生成するように構成さ
れている。
【0015】駆動信号生成手段での信号処理はデジタル
的に行われ、一方マイク4での振動検出およびスピーカ
4での振動発生はアナログ的に行われる。コントローラ
5には駆動信号生成手段5から出力されたデジタル信号
をアナログ信号に変換するDA変換器8と、マイク3か
ら出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA
D変換器9とが内蔵されている。またコントローラ5
は、エンジン2が故障しているか否かを判定する故障判
定手段10と、制御切替手段11とを備えている。制御切替
手段11は、本発明でいう制御モード切替手段あるいは制
御手法切替手段を構成するもので、エンジン2が故障し
ていると判定されたときに制御モードあるいは制御手法
を切り替えるように構成されている。
【0016】以下、上記基本構成を備えた本発明の各実
施例を詳述する。
【0017】(第1実施例)図2は本発明の第1実施例
による車両の振動低減装置の主要部の構成を示す図であ
る。図示のように故障判定手段10は、振動実測値演算部
12と振動予測値演算部13と比較判定部14とを備えてな
る。振動実測値演算部12はマイク3からの振動検出信号
Seに基づき車室内の空気の振動実測値VRを演算する
ものであり、振動予測値演算部13はリファレンス信号S
rに基づき車室内の空気の振動予測値VIを演算するも
のである。比較判定部14は振動実測値VRと振動予測値
VIとを比較してエンジン2が故障しているか否かを判
定するように構成されている。
【0018】駆動信号生成手段7は、リファレンス信号
Srを逐次調節しながら、スピーカ4を駆動させる駆動
制御信号Scを順次生成する適応調節部15を備え、この
適応調節部15は、リファレンス信号Srの位相、ゲイン
等を調節する可変パラメータ(フィルタ係数)を有する
適応フィルタ16と、この適応フィルタ16の係数を最適化
する適応機構17とを備えている。
【0019】適応機構17がフィルタ係数の最適化更新の
ために用いる適応アルゴリズムは最小2乗法であり、適
応機構17は、収束係数設定回路18と、スピーカ4とマイ
ク3との間の伝達関数Hをモデル化したデジタルフィル
タ19と、乗算回路20とを備えている。収束係数設定回路
18は、適応フィルタ16の係数の最高値への収束特性を決
める収束係数αを設定すると共に、マイク3からの振動
検出信号Seと収束係数αとの掛算を行うように構成さ
れ、乗算回路20は収束係数設定回路18からの出力とデジ
タルフィルタ19からの出力とを乗算するように構成され
ている。そしてこのような構成を有する適応機構17は、
マイク3からの振動検出信号Seに基づき、車室内の空
気の振動が低減するように適応フィルタ16の係数を逐次
最適化するようになっている。
【0020】一方、駆動信号生成手段7に内蔵された制
御切替手段11は、リファレンス信号Srを適応調節部15
に入力するか否かを切り替えるスイッチ21と、白色雑音
信号Snを発生させる白色雑音発生部22と、適応フィル
タ16から出力される駆動制御信号Scと白色雑音信号S
nとのうち一方の信号を選択して出力する選択部23と、
スイッチ21の切替動作、選択部23での選択動作および適
応調節部15の適応機能の作動・停止を制御するモード切
替制御部24とを備えている。このような構成を有する制
御切替手段11は、エンジン2が故障していると判定され
たときに、スピーカ4の駆動制御モードを本発明でいう
振動増大制御モードに切り替える制御モード切替手段を
構成している。
【0021】以下、故障判定手段10における故障判定動
作および制御切替手段11における制御モード切替動作に
ついて説明する。図3は故障判定動作を示すフローチャ
ート、図4は制御モード切替動作を示すフローチャート
である。なお、図3および図4のフローチャートは、振
動低減制御が実行されていることを前提としている。
【0022】図3に示すステップS1において、振動予
測値演算部13がリファレンス信号Srに基づいて車室内
の空気の振動予測値VIを演算する。次いでステップS
2で、振動予測値演算部12がマイク3からの振動検出信
号Seに基づいて車室内の振動実測値を演算する。次に
ステップS3において、比較判定部14が振動実測値VR
と振動予測値VIとの差を算出して、この算出値の絶対
値が所定の判定値Aよりも大きいか否かを判定する。上
記絶対値が判定値Aよりも小さい場合はエンジン2は故
障していないと判定され、上記ステップS1〜S3の動
作が繰り返れる。上記ステップS3において上記絶対値
が判定値Aよりも大きい場合は、車室内の空気の振動が
急激に増大したことを示しており、この場合にはステッ
プS4においてエンジン2が故障していると判定する。
【0023】一方、図4に示すステップT1においてモ
ード切替制御部24は、故障判定がされたか否かを判定
し、故障判定がされたと判定した場合は、ステップT2
においてスイッチ21をオフ状態にしてリファレンス信号
Srの適応調節部15への入力を遮断する。次いでステッ
プT3において適応調節部15の適応機能を停止して適応
フィルタ16の係数の更新を中止させる。次にステップT
4で選択部23に、白色雑音発生部22からの白色雑音信号
Snを選択させてスピーカ4に出力させる。
【0024】上記制御モード切替動作を行う本実施例に
よる車両の振動低減装置によれば、エンジン2が故障し
ていない場合には逐次最適化される駆動制御信号Scに
よりスピーカ4が駆動制御されるので良好な振動低減効
果が得られ、エンジン2が故障した場合には白色雑音信
号Snによりスピーカ4が駆動されて無秩序な振動を発
生することにより、車室内の空気の振動が急激にかつ大
幅に増大するという振動レベルの大幅な急変をもたらす
ので、これによりエンジン2が故障したことを乗員に素
早くかつ確実に認知させることが可能となる。
【0025】(第1参考例)次に、本発明の第1参考例
を説明する。図5は本発明の第1参考例による車両の振
動低減装置の主要部の構成を示す図である。なお、図5
において前記第1実施例と同様の構成要素には同一の符
番を付す。このことは以後に説明する他の実施例及び参
考例についても同様とする。
【0026】本参考例において故障判定手段10および適
応調節部15は、前記第1実施例のものと同じ構成であ
り、制御切替手段11の構成のみが異なる。本参考例の制
御切替手段11は、リファレンス信号Srを適応調節部15
に入力するか否かを切り替えるスイッチ21と、このスイ
ッチ21の切替動作および適応調節部15の適応機能の作動
・停止を制御するモード切替制御部24とを備えてなる。
このような構成を有する制御切替手段11は、エンジン2
が故障していると判定されたときに、スピーカ4の駆動
制御モードを本発明でいう駆動停止制御モードに切り替
える制御モード切替手段を構成している。
【0027】制御切替手段11の制御モード切替動作を図
6のフローチャートに示す。まずステップT11において
モード切替制御部24は、故障判定手段10によりエンジン
2が故障していると判定されたか否かを判定し、故障判
定がされたと判定した場合は、ステップT12においてス
イッチ21をオフ状態としてリファレンス信号Srの適応
調節部15への入力を遮断する。次いでステップT13にお
いて適応調節部15の適応機能を停止して適応フィルタ16
の係数更新を中止させる。
【0028】このような制御モード切替動作を行う本
考例による車両の振動低減装置によれば、エンジン2が
故障していない場合には逐次最適化される駆動制御信号
Scによりスピーカ4が駆動制御されるので良好な振動
低減効果が得られる。一方、エンジン2が故障した場合
には直ちに振動低減制御を中止することにより車室内の
空気の振動が急激に増大するという振動レベルの急変を
もたらすので、これによりエンジン2が故障したことを
乗員に素早く認知させることが可能となる。
【0029】(第実施例)次に、本発明の第実施例
を説明する。図7は本発明の第実施例による車両の振
動低減装置の主要部の構成を示す図である。
【0030】本実施例は、制御切替手段11が、適応調節
部15から出力された駆動制御信号Scの波形を反転する
機能を有する波形反転部25と、この波形反転部25により
波形反転動作を行うかどうかを制御するモード切替制御
部24を有してなる点で、前記各実施例と異なる。このよ
うな本実施例の制御切替手段11は、エンジン2が故障し
ていると判定されたときに、スピーカ4の制御モード
を、駆動制御信号Scの波形を反転させることによっ
て、本発明でいう振動増大制御モードに切り替える制御
モード切替手段を構成している。
【0031】制御切替手段11の制御モード切替動作を図
8のフローチャートに示す。まずステップT21において
モード切替制御部24は、故障判定手段10によりエンジン
2が故障していると判定されたか否かを判定し、故障判
定がされたと判定した場合は、ステップT22において適
応調節部15の適応機能を停止して適応フィルタ16の係数
を適応機能停止直前の値に固定する。次いでステップT
23において適応調節部15から出力された駆動制御信号S
cを、スピーカ4に入力されるアナログ信号の波形が反
転するように、波形反転部25において調整する。波形反
転調整がされた駆動制御信号Scは、スピーカ4を車室
内の空気の振動を増大させるように駆動させる。
【0032】したがって本実施例による車両の振動低減
装置によれば、エンジン2が故障していない場合には逐
次最適化される駆動制御信号Scによりスピーカ4が駆
動制御されるので良好な振動低減効果が得られ、一方、
エンジン2が故障した場合には直ちに駆動制御信号Sc
の波形が反転されて、スピーカ4が車室内の空気の振動
を増大させるように駆動することにより、車室内の空気
の振動レベルの大幅な急変をもたらすので、これにより
エンジン2が故障したことを乗員に素早く確実に認知さ
せることが可能となる。
【0033】(第実施例)次に、本発明の第実施例
を説明する。図9は本発明の第実施例による車両の振
動低減装置の主要部の構成を示す図である。
【0034】本実施例は、制御切替手段11が、適応調節
部15の収束係数設定回路18に作用して収束係数αの値を
変更するモード切替制御部24を有してなり、また駆動信
号生成手段7が、適応調節部15から出力される駆動制御
信号Scを検出しながら適応フィルタ16の係数が発散す
ることを防止する調整機能を備えた調整手段26を有して
いる点で、前記各実施例と異なる。本実施例の制御切替
手段11は、エンジン2が故障していると判定されたとき
に、スピーカ4の制御モードを、収束係数αの値を大き
い値に変更することによって、本発明でいう振動増大制
御モードに切り替える制御モード切替手段を構成してい
る。
【0035】制御切替手段11の制御モード切替動作を図
10のフローチャートに示す。まずステップT31において
モード切替制御部24は、故障判定手段10によりエンジン
2が故障していると判定されたか否かを判定し、故障判
定されたと判定した場合にはステップT32において、収
束係数設定回路18に作用して収束係数αの値を、適応フ
ィルタ16の係数が最適値に収束しないで発散していくよ
うな大きな値に変更させる。このような大きな値に収束
係数αが設定されると、適応調節部15から出力される駆
動制御信号Scは最適値から離れ、このためスピーカ4
は車室内の空気の振動を低減させる振動を発生せずに却
って振動を増大させるような振動を発生するようにな
り、車室内の空気の振動レベルは大幅に急増する。な
お、本実施例では調整手段26を設けて適応フィルタ16の
係数が完全に発散することを防止するようにしているの
で、フィルタ係数が完全に発散した場合には予想され
る、スピーカ4の駆動機構や適応調節部15の適応機能へ
の悪影響の発生を未然に防止することが可能となる。
【0036】本実施例による車両の振動低減装置によれ
ば、エンジン2が故障していない場合には逐次最適化さ
れる駆動制御信号Scによりスピーカ4が駆動制御され
るので良好な振動低減効果が得られ、一方、エンジン2
が故障した場合には直ちに収束係数αが大きい値に変更
されて、適応フィルタ16の係数が発散していく過程でス
ピーカ4が無秩序な振動を発生することにより、車室内
の空気の振動レベルが大幅に急増するので、これにより
エンジン2が故障したことを素早く確実に乗員に認識さ
せることが可能となる。
【0037】(第2参考例)次に、本発明の第2参考例
を説明する。図11は本発明の第2参考例による車両の振
動低減装置の主要部の構成を示す図である。
【0038】本参考例は、駆動信号生成手段7が、互い
に異なる2つの制御手法によりスピーカ4の駆動を制御
できるように構成され、また制御切替手段11が、エンジ
ン2の故障前と故障後とで2つの制御手法を切り替え
る、本発明でいう制御手法切替手段を構成している点
で、前記各実施例と異なっている。
【0039】制御切替手段11は、リファレンス信号Sr
を適応調節部15に入力するか否かを切り替えるスイッチ
21と、手法切替制御部27とを有してなる。手法切替制御
部27は、適応調節部15に作用して適応機能を作動させる
か停止させるかを制御する機能を有し、さらに現状把握
手段28とフィルタ係数記憶手段29と検索判定手段30とを
備えてなる。現状把握手段28は、リファレンス信号Sr
からエンジン2の振動状態を把握するように構成され、
フィルタ係数記憶手段29は、適応フィルタ16の係数の固
定値を予め複数個記憶するように構成されている。この
フィルタ係数記憶手段29により記憶されるフィルタ係数
の各固定値は、エンジン2の種々の振動状態にそれぞれ
対応させてエンジン2の振動状態がある状態にあるとき
には、それに対応した固定値にフィルタ係数を設定して
振動低減制御を実行すれば、車室内の空気の振動が一定
以上低減できるような値として、予め実験等により求め
たものである。フィルタ係数記憶手段29には、このよう
に求められた複数個のフィルタ係数の固定値が、対応す
るエンジン2の振動状態と関連付けられた制御マップの
形で記憶されている。一方、検索判定手段30は、現状把
握手段28により把握されたエンジン2の振動状態に基づ
き、フィルタ係数記憶手段29に記憶されたフィルタ係数
を検索し、把握されたエンジン2の振動状態に適合した
フィルタ係数が記憶されているか否かを判定する機能
と、上記スイッチ21の切替動作を制御する機能と、適応
フィルタの係数値をフィルタ係数記憶手段29に記憶され
た所定のフィルタ係数の固定値に変更する機能とを備え
ている。
【0040】以下、制御切替手段11による制御手法切替
動作について説明する。図12は制御切替手段11による制
御手法の切替動作を示すフローチャートである。まずス
テップT41において手法切替制御部27は、故障判定手段
10によりエンジン2が故障していると判定されたか否か
を判定し、故障判定がされたと判定した場合にはステッ
プT42において適応調節部15の適応機能を停止し、適応
フィルタ16の係数の逐次更新を中止させる。次にステッ
プT43において現状把握手段28が、リファレンイ信号S
rに基づいてエンジン2の振動状態の現状を把握する。
次いで検索判定手段30が、ステップT44において、現状
把握されたエンジン2の振動状態に基づいてフィルタ係
数記憶手段29に記憶されたフィルタ係数を検索し、ステ
ップT45において、把握された現在のエンジン2の振動
状態に適合するフィルタ係数がフィルタ係数記憶手段29
に記憶されているか否かを判定する。適合するフィルタ
係数が記憶されていない場合にはステップT49におい
て、スイッチ21をオフ状態としてリファレンス信号Sr
の適応調節部15への入力を遮断させた後、ステップT43
に戻る。
【0041】一方、上記ステップT45において適合する
フィルタ係数が記憶されていると判定した場合には、ス
テップT46においてスイッチ21がオフ状態であるか否か
を判定し、オフ状態でない場合には直接、オフ状態の場
合にはステップT47においてスイッチ21をオン状態とし
た後、ステップT48に進み適応フィルタ16の係数を記憶
された現状に適合するフィルタ係数の固定値に設定し、
ステップT43に戻る。
【0042】上述のような制御手法切替動作を行う本
考例の車両の振動低減装置によれば、エンジン2が故障
していない場合には、最小2乗法を用いた最適化手法に
より逐次最適化される駆動制御信号Scによりスピーカ
4が駆動制御されるので良好な振動低減が得られる。一
方、エンジン2が故障した場合には、スピーカ4の制御
手法が制御マップを用いたマップ制御に切り替えられ、
スピーカ4が、エンジン2の振動状態に応じた所定値に
固定される駆動制御信号Scにより駆動され、これによ
り車室内の空気の振動は、エンジン2の故障後も一定以
上低減されることになる。そして、制御手法が切り替え
られる際に、最適化手法による制御が中止されることに
より、車室内の空気の振動が少なくとも一時期は確実に
増大するので、これによりエンジン2が故障したことを
乗員に素早く認識させることが可能となる。
【0043】以上、本発明による車両の振動低減装置の
実施例を説明したが、本発明はかかる実施例の具体的態
様に限定されるものではなく、種々の変更を行うことが
可能である。
【0044】例えば前記各実施例では、故障判定手段10
が、マイク3からの振動検出信号Seに基づく振動実測
値VRと、リファレンス信号Srに基づく振動実測値V
Iとの大小比較により、パワートレイン(エンジン2)
が故障しているか否かを判定するように構成されたもの
であるが、パワートレインが故障しているか否かは種々
の方法により判定することが可能である。例えば、オル
タネータの端子電圧を検出し、該端子電圧が所定値より
も低下した場合にパワートレインが故障したと判定する
というように、補機類の異常からパワートレインの故障
を判定する方法や、スロットルバルブの開度を検出し、
該スロッルバルブの開度が急激に変化した場合にパワー
トレインが故障したと判定する方法がある。また電子制
御ガソリン噴射装置(EGI)や電子制御自動変速機装
置(EAT)を備えた車両の場合には、これらEGIや
EATを制御する制御装置(ECU)がパワートレイン
に関する何らかの故障を検出した際に出力する故障信号
を利用し、故障信号が出力されたときにパワートレイン
が故障したと判定するようにしてもよい。
【0045】また、前記各実施例では、振動センサとし
てマイク3を、加振器としてスピーカ4を用いている
が、本発明は、前掲の特開昭61-1739 号公報に記載さ
れているように振動センサとしてGセンサを、加振器と
して加振マウントを用いた車両の振動低減装置に対して
も適用することが可能である。
【0046】また、前記第2参考例では、エンジン2の
故障前は最小2乗法を用いた最適化手法により制御を行
い、故障後は制御マップを用いて駆動制御信号Scを所
定の固定値に設定する手法により制御を行うようにして
いるが、故障前に実行される制御手法と故障後に実行さ
れる制御手法とには、互いに異なる種々の制御手法をそ
れぞれあてることが可能である。例えば故障後に実行す
る制御手法を本出願人が特願平4-32217号で提案してい
る制御手法とすることも可能である。この制御手法は、
振動センサからの振動検出信号をフィードバックしてこ
れを、振動センサが検出する所定の振動要素の振動が低
減するように、直接調節して駆動制御信号を生成してい
く制御手法である。
【0047】なお、以下では本発明に関連した発明とし
て、前記第2参考例で示した2つの制御手法を用いた車
両の振動低減装置について説明する。
【0048】図13は本発明に関連した発明による車両の
振動低減装置の概略構成図、図14はその主要部の構成を
示す図である。なお、図13および図14において上述した
本発明の各実施例の要素と同様の要素を示す場合には、
前記各実施例の要素に付したものと同一の符番を付し、
その詳細な説明は省略する。
【0049】図示した車両の振動低減装置は、上述した
本発明の第2参考例による車両の振動低減装置と同様、
適応フィルタ16の係数を最小2乗法により最適化しなが
らリファレンス信号Srから駆動制御信号Scを生成す
る最適化手法と、適応フィルタ16の係数を予め記憶され
た所定の固定値に設定しながら駆動制御信号Scを生成
するマップ制御手法とを、切り替えて制御を行えるよう
に構成されており、通常は最適化手法により制御を行
い、エンジン2の振動以外の外乱振動(以下、単に「外
乱」という)が発生したときにマップ制御手法に切り替
えるようになっている。図13に示すコントローラ5に
は、上述した本発明における故障判定手段10に代えて制
御効果判定手段40が設けられている。この制御効果判定
手段40は上記最適化手法により制御を行うことにより良
好な振動低減効果が得られるか否かを判定するもので、
図14に示すように所定の判定情報J1に基づいて外乱が
発生しているか否かを判定する外乱発生判定部41と、所
定の判定情報J2に基づいて車室内の空気の振動状態が
悪化するか否かを判定する振動状態判定部42とを備えて
なる。一方、駆動信号生成手段7は、上述した本発明の
第2参考例に示すものと基本的に同じ構成なので詳細な
説明は省略する。
【0050】次に、制御切替手段11による制御手法の切
替動作を図15に示すフローチャートに基づいて説明す
る。図15に示すように、まずステップU51において手法
切替制御部27は、外乱発生判定部41により外乱が発生し
ていると判定されたか否かを判定し、YESの場合はス
テップU52において適応調節部15の適応機能を停止させ
適応フィルタ16の係数更新を中止させる。次いでステッ
プU53において、振動状態判定部42により車室内の空気
の振動状態が悪化すると判定されたか否かを判定する。
YESの場合はステップU54において現状把握手段28
が、リファレンス信号Srや振動状態判定部42からの情
報に基づいて車室内の空気の振動の現状を把握する。次
いでステップU55において検索判定手段30が、現状把握
された振動状態に基づいてフィルタ係数記憶手段29に記
憶されたフィルタ係数を検索し、ステップU56におい
て、把握された現在の振動状態に適合するフィルタ係数
がフィルタ係数記憶手段29に記憶されているか否かを判
定する。適合するフィルタ係数が記憶されている場合に
はステップU57において適応フィルタ16の係数を、記憶
された現状に適合するフィルタ係数の固定値に設定し、
ステップU58においてスイッチ21をオン状態とする。一
方、適合するフィルタ係数が記憶されていない場合には
ステップU61において、スイッチ21をオフ状態としてリ
ファレンス信号Srの適応調節部15への入力を遮断し、
駆動制御信号Scの生成を中止させる。
【0051】一方、上記ステップU51における判定がN
Oの場合、ステップU59において手法切替制御部27は適
応調節部15の適応機能を作動させると共にステップU60
においてスイッチ21をオン状態としてリファレンス信号
Srを適応調節部15に入力させる。
【0052】上述のような制御手法切替動作を行うこと
により、外乱が発生していない場合には最小2乗法によ
る最適化手法を用いてスピーカ4が制御され、一方外乱
が発生している場合にはマップ制御手法を用いてスピー
カ4が制御されることとなる。
【0053】なお、外乱発生判定部41が、外乱が発生し
ているか否かを判定する方法としては、次のような方法
がある。図16は外乱が発生しているか否かの判定動作の
一例を示すフローチャートである。本例では外乱発生判
定部41は、ABS(Anti Lock Brake Systemなどの情
報から路面状態を検出(V71)し、その検出結果から車
両が走行中の路面が悪路であるか否かを判定(V72)
し、悪路である場合は外乱が発生していると判定(V7
3)し、悪路でない場合は外乱が発生していないと判定
(V74)する。また外乱発生判定部41が、車両のドアあ
るいは窓が開いているか否かにより、外乱が発生してい
るか否かを判定する判定動作を図17のフローチャートに
示す(説明は省略する)。
【0054】一方、振動状態判定部42が、車室内の空気
の振動状態が悪化するか否かを判定する方法としては、
次のような方法がある。図18は車室内空気の振動状態が
悪化するか否かの判定動作の一例を示すフローチャート
である。本例では振動状態判定部42は、適応調節部15の
適応機能が停止されたときのエンジン回転数r0 と現
在のエンジン回転数r1 とを検出(W91,W92)し、
これらからエンジン回転数が変化しているか否かを判定
(W93)して、変化している場合には振動状態が悪化す
ると判定(W94)し、変化していない場合には振動状態
が悪化しないと判定する。
【0055】また、車室内の空気の振動状態が悪化する
か否かの判定動作の他の例を図19乃至図21にそれぞれ示
す。図19に示す例は、空調ファンやラジエータファン等
の電動ファンのオンオフ状態が、適応機能が停止された
ときとその後とで変化したか否かにより判定するもので
あり、図20に示す例は、変速機のシフト位置が適応機能
が停止されたときとその後とで変化したか否かにより判
定するものであり、図21に示す例は、車両1における電
流消費量が適応機能が停止されたときとその後とで変化
したか否かにより判定するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車に適用した場合の一態様を示す
概略構成図
【図2】本発明の第1実施例による車両の振動低減装置
の主要部の構成を示す図
【図3】図2に示す故障判定手段の故障判定動作を示す
フローチャート
【図4】図2に示す制御切替手段の制御モード切替動作
を示すフローチャート
【図5】本発明の第1参考例による車両の振動低減装置
の主要部の構成を示す図
【図6】図5に示す制御切替手段の制御モード切替動作
を示すフローチャート
【図7】本発明の第実施例による車両の振動低減装置
の主要部の構成を示す図
【図8】図7に示す制御切替手段の制御モード切替動作
を示すフローチャート
【図9】本発明の第実施例による車両の振動低減装置
の主要部の構成を示す図
【図10】図9に示す制御切替手段の制御モード切替動
作を示すフローチャート
【図11】本発明の第2参考例による車両の振動低減装
置の主要部の構成を示す図
【図12】図11に示す制御切替手段による制御手法の切
替動作を示すフローチャート
【図13】本発明に関連した発明による車両の振動低減
装置の概略構成図
【図14】図13に示す車両の振動低減装置の主要部の構
成を示す図
【図15】図14に示す制御切替手段による制御手法の切
替動作を示すフローチャート
【図16】外乱が発生しているか否かの判定動作の一例
を示すフローチャート
【図17】外乱が発生しているか否かの判定動作の他の
例を示すフローチャート
【図18】車室内の空気の振動状態が悪化するか否かの
判定動作の一例を示すフローチャート
【図19】車室内の空気の振動状態が悪化するか否かの
判定動作の他の例を示すフローチャート
【図20】車室内の空気の振動状態が悪化するか否かの
判定動作のその他の例を示すフローチャート
【図21】車室内の空気の振動状態が悪化するか否かの
判定動作のその他の例を示すフローチャート
【符号の説明】
1 車両 2 エンジン(パワーユニット) 3 マイク(振動センサ) 4 スピーカ(加振器) 5 コントローラ(制御手段) 6 リファレンス信号生成手段 7 駆動信号生成手段 10 故障判定手段 16 適応フィルタ 17 適応機構 18 収束係数設定回路 22 白色雑音発生部 23 選択部 24 モード切替制御部 25 波形反転部 27 手法切替制御部 40 制御効果判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 直樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 中尾 憲彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 仙井 浩史 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 宮広 栄一 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−73073(JP,A) 特開 平3−264792(JP,A) 特開 平3−264793(JP,A) 特開 平2−225966(JP,A) 特開 平2−225982(JP,A) 特開 平5−27776(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 B60R 11/02 B60R 16/02 650 F16F 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の所定の振動要素の振動を検出する
    振動センサと、前記振動要素を加振する加振力を発生す
    る加振器と、パワートレインの振動に起因して前記振動
    要素に生じる振動が低減するように前記振動センサから
    の振動検出信号に基づき前記加振器の駆動を制御する駆
    動制御手段とを備えた車両の振動低減装置において、 前記パワートレインが故障しているか否かを判定する故
    障判定手段と、該故障判定手段により前記パワートレイ
    ンが故障していると判定されたときに前記加振器の制御
    モードを、前記故障を乗員に認識させることのできる故
    障認識制御モードに切り替える制御モード切換手段とが
    設けられ 前記故障認識制御モードが、前記振動要素の振動レベル
    を前記加振器の駆動を停止させたときよりも増大させる
    振動増大制御モードであり、 前記駆動制御手段が、所定の信号を調節して前記加振器
    を駆動させるための駆動制御信号を生成する適応フィル
    タと、該適応フィルタの係数を前記振動検出信号に基づ
    いて最適化する適応機構とを備えてなり、前記制御モー
    ド切替手段が、前記適応フィルタの係数最適化演算に用
    いられる収束係数の値を、前記パワートレインが故障し
    ていると判定されたときは通常設定値よりも大きい値に
    変更する収束係数変更手段を備えてなる ことを特徴とす
    る車両の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 車両の所定の振動要素の振動を検出する
    振動センサと、前記振動要素を加振する加振力を発生す
    る加振器と、パワートレインの振動に起因して前記振動
    要素に生じる振動が低減するように前記振動センサから
    の振動検出信号に基づき前記加振器の駆動を制御する駆
    動制御手段とを備えた車両の振動低減装置において、 前記パワートレインが故障しているか否かを判定する故
    障判定手段と、該故障判定手段により前記パワートレイ
    ンが故障していると判定されたときに前記加振器の制御
    モードを、前記故障を乗員に認識させることのできる故
    障認識制御モードに切り替える制御モード切換手段とが
    設けられ、 前記故障認識制御モードが、前記振動要素の振動レベル
    を前記加振器の駆動を停止させたときよりも増大させる
    振動増大制御モードであり、 前記制御モード変更手段が、前記パワーユニットが故障
    していると判定されたときは前記駆動制御手段から前記
    加振器に出力される駆動制御信号の波形を反転させる波
    形反転手段を備えてなることを特徴とする車両の振動低
    減装置。
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