JPH0627338A - 光合分波器及びその製造方法 - Google Patents

光合分波器及びその製造方法

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JPH0627338A
JPH0627338A JP18078392A JP18078392A JPH0627338A JP H0627338 A JPH0627338 A JP H0627338A JP 18078392 A JP18078392 A JP 18078392A JP 18078392 A JP18078392 A JP 18078392A JP H0627338 A JPH0627338 A JP H0627338A
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optical
diffraction grating
demultiplexer
etching
concave diffraction
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JP18078392A
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Kosuke Katsura
浩輔 桂
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が容易で且つ波長分解能が高く入出力導
波路間でのクロストークの少ない光合分波器及びその製
造方法を提供することを目的とする。 【構成】 光合分波器及びその製造方法において、基板
102上にコア層104とクラッド層103,105を
積層してなる平面光導波路の上部に凹面回折格子107
と入出力光導波路108,109との上部輪郭を覆うパ
タンを有するエッチング用マスク111を形成し、その
エッチング用マスク111を用いてコア層104の底部
まで導波路平面に対してほぼ直角にドライエッチングを
行って同時、且つ、一体に凹面回折格子107と入出力
光導波路108,109を形成し、エッチング用マスク
111を除去してエッチングによって形成された凹面回
折格子端面に反射膜106を塗布することで光合分波器
101を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は製作が容易で、広帯域、
高い波長解像度を有し、且つ、入出力導波路間のクロス
トークの少ない光合分波器及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図13に従来の凹面回折格子を用いた光
合分波器の概略斜視を示す。
【0003】図13に示すように、従来の光合分波器1
1において、まず、コア層12としての薄いガラスシー
トを用い、また、上部及び下部クラッド層13,14と
してそのガラスシートよりも屈折率の低いガラスシート
を用い、コア層12のガラスシートを上部及び下部クラ
ッド層13,14のガラスシートでサンドイッチ状に挟
んで平面光導波路を形成する。そして、その平面光導波
路端面を球面状に研磨し、一方、数値制御された精密な
ルーリングエンジンにより溝加工したシリコンエシェレ
ット回折格子15を平面光導波路端面の研磨した球面に
沿って接着した凹面回折格子を構成する。次に、凹面回
折格子の設計値から計算される光の入出射位置を研磨
し、その端面にそれぞれ入力ファイバ16と複数の出力
ファイバ17とを接着固定して光合分波器を構成する。
【0004】上述した光合分波器11にあって、この構
造は回折格子並びに平面光導波路の端面の機械加工精度
や入出力ファイバ15,16の位置合せ精度が高けれ
ば、方向性結合器などの光合分波器に比べて広帯域な光
合分波器を構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光合
分波器にあっては、回折格子15の加工溝が必要であ
り、溝周期や溝の断面形状も凹面の場所に応じて最適化
する必要がある。そのため、凹面回折格子15の球面を
得るための高精度な機械加工が必要となり、また、凹面
回折格子とこの凹面回折格子へ入出射させる入力ファイ
バ16との高精度な位置合せが必要となり、製作工数が
増加すると共に製作コストが極めて高くなってしまうと
いう問題があった。
【0006】更に、従来の光合分波器にあっては、凹面
回折格子の設計値で計算される波長分解能とは別に入出
力ファイバ15,16の整列ピッチが狭いほど分解能が
高くなる。ここで光合分波器としての機能を例に挙げて
説明すると、一般に、凹面回折格子のチャンネル間の波
長間隔Δλは出力ポートの間隔sに関係し、以下に示す
数式によって近似的に表される。 Δλ=s・r この場合、rは回折格子の逆線分散であり、使用する凹
面回折格子の設計値によって設定され、また、sは、一
般に、出力ポートとして使用するファイバの外径によっ
て制限される。
【0007】光通信には外径125μmの光ファイバが
よく使用されるため、このときの出力ポートの間隔sは
125μm以上となる。従って、回折格子の設計値を変
えずに波長分解能を高めるには、ファイバ外径を細くす
るなどの工程を付加させる必要が生じて工程が複雑とな
り、更に、このときファイバ間の伝播光の漏話、所謂、
チャネル間クロストークも増大するという問題があっ
た。
【0008】本発明は上述した問題点を解決するもので
あって、製作が容易で、しかも、凹面回折格子を有する
光導波路と光ファイバとの位置合せを不要とすることで
製作コストが低く、光ファイバの整列ピッチによらず波
長分解能が高く、更に、入出力導波路間でのクロストー
クの少ない光合分波器及びその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の光合分波器は、平面光導波路の凹面状端面
に回折格子を設けた凹面回折格子を用いる光合分波器に
おいて、前記凹面回折格子と該凹面回折格子に光を入出
射させる複数の光導波路とが、コア層とクラッド層より
なる平面光導波路の少なくともコア層の底部まで導波路
平面に対してほぼ直角にパタンエッチングされることに
より同時、且つ、一体に形成されていることを特徴とす
るものである。
【0010】本発明の光合分波器の製造方法は、平面光
導波路の凹面状端面に回折格子を設けた凹面回折格子を
用いる光合分波器において、コア層とクラッド層からな
る平面光導波路の上部に前記凹面回折格子と該凹面回折
格子に光を入出射させる複数の光導波路との上部輪郭を
覆うパタンを有するエッチング用マスクを形成し、該エ
ッチング用マスクを用いて前記コア層の底部まで導波路
平面に対してほぼ直角にドライエッチングを行い、その
後、前記エッチング用マスクを除去してエッチングによ
って形成された凹面回折格子端面に反射膜を塗布するこ
とを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の光合分波器の製造方法は、
平面光導波路の凹面状端面に回折格子を設けた凹面回折
を用いる光合分波器において、下部クラッド層とコア
層からなる平面光導波路の上部に前記凹面回折格子と該
凹面回折格子に光を入出射させる複数の光導波路との上
部輪郭を覆うパタンを有するエッチング用マスクを形成
し、該エッチング用マスクを用いて前記コア層の底部ま
で導波路平面に対してほぼ直角にドライエッチングを行
い、その後、前記エッチング用マスクを除去してエッチ
ングによって形成された凹面回折格子端面に反射膜を塗
布すると共に加工した平面光導波路全体に上部クラッド
層を形成することを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の光合分波器は、請求項1記
載の光合分波器において、外部より光を入出射させる複
数の光導波路の端面近傍に、光ファイバの端面を該複数
の光導波路の端面に導いて結合するための光ファイバ用
案内機構が平面光導波路と同時、且つ、一体に形成され
ていることを特徴とするものである。
【0013】そして、本発明の光合分波器の製造方法
は、請求項2あるいは請求項3記載の光合分波器の製造
方法において、エッチング用マスクが、凹面回折格子と
該凹面回折格子に光を入出射させる複数の光導波路との
上部輪郭を覆うパタンと共に光ファイバの端面を外部よ
り光を入出射させる複数の光導波路の端面に導いて結合
するための光ファイバ用案内機構の上部輪郭を覆うパタ
ンを有することを特徴とするものである。
【0014】
【作用】従来から精密な機械加工が必要であった凹面回
折格子と、この凹面回折格子の入出力を行う光ファイバ
に代わりピッチの微細化が可能な立体光導波路とをドラ
イエッチングによ流パタン加工により同時に、且つ、一
体に光合分波器を形成することで、1回のエッチングに
より凹面回折格子と入出力光導波路とが形成可能とな
り、製作工数が少なく、且つ、凹面回折格子を有する平
面光導波路と入出力光ファイバとの位置合せを行う必要
がない。更に、チャネル間の波長間隔が光ファイバの外
径寸法に制限されず、光合分波器として波長分解能を高
くでき、しかも、クラッド層とコア層からなる平面光導
波路をそのコア層底部までほぼ垂直にエッチング加工す
るため、入出力用光導波路はそれぞれコアを独立に形成
できる立体光導波路構造となるため、金属装荷形もしく
は誘電体装荷形光導波路に比べて入出力用光導波路同士
のチャネル間クロストークの少ない光合分波器が得られ
やすい。
【0015】そして、入出力立体光導波路の端面近傍に
光ファイバの案内機構を設けることにより、入出力光導
波路と光ファイバとを光学的に効率よく、且つ、容易に
結合することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0017】図1に本発明の第1実施例に係る光合分波
器を表す斜視、図2乃至図5にその光合分波器の製造方
法を表す形成過程の概略を示す。
【0018】図1に示すように、本実施例の光合分波器
101は、シリコンなどの支持基板102上に屈折率
1.46のSiO2 からなる厚さ4μmの下部クラッド
層103と屈折率1.53のコーニング7059(登録
商標)ガラスからなる厚さ1.2μmのコア層104、
屈折率1.46のSiO2 からなる厚さ4μmの上部ク
ラッド層105の3層構造の平面光導波路を少なくとも
コア層104の底部までほぼ直角、即ち、導波路面に対
して90°±15°の角度範囲以内に、エッチングして
凹面回折格子端面106を加工し、凹面回折格子107
に波長多重光を入射する所定の位置を起点に幅1.5μ
mの入力用光導波路108が配置され、凹面回折格子端
面106によって回折・反射させられるそれぞれの波長
の出射光が集光する位置に5μmのピッチで幅1.5μ
mの複数の出力用光導波路109が配置されたものであ
る。
【0019】而して、上述した光合分波器101を光分
波器として適用した場合について説明する。波長多重さ
れた光信号は入力用光導波路108を伝搬して凹面回折
格子107に入射し、この凹面回折格子107の平面光
導波路を広がりながら伝搬して凹面回折格子端面106
で反射・回折する。そして、反射・回折した光信号は凹
面効果により各波長ごとに異なる出力用光導波路109
に集光・結合し、各出力用光導波路109端面より各波
長の光信号が取り出される。なお、合波器として適用す
る場合は光信号の入出力を逆にすればよいものである。
【0020】このときのチャネル間波長間隔Δλは出力
用光導波路109の整列ピッチが5μmのために同一の
凹面回折格子107を用いた場合、外径125μmφの
光ファイバを隙間なく整列させた場合に比べてチャネル
間波長間隔Δλは1/25になる。即ち、光合分波器と
しての波長分解能は25倍に向上し、その結果、波長多
重光の収容能力を向上させる。このように本実施例の光
合分波器101は光ファイバを用いずに光の入出力を光
導波路で行うため、光導波路の設計を適正に行うことに
より波長分解能を高くできる。
【0021】以下、上述した本実施例の光合分波器10
1の製造方法について、図2乃至図5を用いて説明す
る。
【0022】まず、図2に示すように、シリコン基板1
02上に下部クラッド層103として熱酸化によりSi
2 を厚さ4μmのの厚さに形成する。そして、この下
部クラッド層103上にコア層104としてSiO2
り高屈折率な、例えば、コーニング7059(登録商
標)ガラスをターゲットとするスパッタリング法により
1.2μmの厚さに堆積する。更に、コア層104上に
上部クラッド層105としてSiO2 をターゲットにス
パッタリング法により4μmの厚さに堆積し、薄膜の平
面光導波路を形成する。
【0023】次に、図3に示すように、この平面光導波
路上に楔状断面パタンを有する凹面回折格子107の上
面パタンと入出力導波路108,109の上面パタンと
をパタンニングしたエッチング用マスク111を形成す
る。このエッチング用マスク111は、例えば、クロム
材をフォトレジストによるリフトオフ法によりパタンニ
ングして形成するものである。
【0024】そして、図4に示すように、上部にエッチ
ング用マスク111が形成された平面光導波路をフロン
ガスを用いた反応性イオンエッチング技術により、平面
光導波路の膜面にほぼ直角、即ち、90°±15°の角
度範囲以内に、少なくともコア層104の底部までエッ
チングして加工し、膜面に垂直な凹面回折格子107の
楔状端面と入力用光導波路108及び複数の出力用光導
波路109を同時に、且つ、一体に形成する。
【0025】その後、図5に示すように、エッチング用
マスク111を除去した後、最後にエッチング加工によ
って得た凹面回折格子107の楔状端面にAl(アルミ
ニウム)を蒸着法により形成し、回折・反射面106と
することで光合分波器101が得られる。
【0026】なお、上述の実施例において、シリコン基
板102上に下部クラッド層103及びコア層104、
上部クラッド層105を堆積して平面光導波路を形成し
たが、上部クラッド層105を省略してもよいものであ
る。
【0027】このように上述した光合分波器の製造方法
は、凹面回折格子端面106と光導波路108,109
とを1回のエッチングにより同時に、且つ、一体に形成
するので、製作工数が簡素化でき、しかも、凹面回折格
子107の入出力光導波路108,109との位置合せ
を行う必要もない。また、光導波路はコア層104まで
エッチングして形成する立体光導波路となるため、金属
装荷形光導波路や誘電体装荷形光導波路に比べてチャネ
ル間光クロストークが小さい。
【0028】図6乃至図10に本発明の第2実施例に係
る光合分波器及びその製造方法を表す形成過程の概略を
示す。
【0029】図10に示すように、本実施例の光合分波
器201は、シリコンなどの支持基板202上に下部ク
ラッド層203とコア層204の2層構造の平面光導波
路を少なくともコア層204の底部までほぼ直角にエッ
チングして凹面回折格子端面206を形成し、凹面回折
格子207に入力用光導波路208と複数の出力用光導
波路209が配置され、その上部に上部クラッド層20
5を積層したものである。
【0030】以下、上述した本実施例の光合分波器20
1の製造方法について、図6乃至図10を用いて説明す
る。
【0031】まず、図6に示すように、シリコン基板2
02上に下部クラッド層203として熱酸化によりSi
2 を厚さ4μmのの厚さに形成する。そして、この下
部クラッド層203上にコア層204としてSiO2
り高屈折率な、例えば、コーニング7059(登録商
標)ガラスをターゲットとするスパッタリング法により
1.2μmの厚さに堆積し、薄膜の平面光導波路を形成
する。
【0032】次に、図7に示すように、この平面光導波
路上に楔状断面パタンを有する凹面回折格子207の上
面パタンと入出力導波路208,209の上面パタンと
をパタンニングしたエッチング用クロムマスク211
を、例えば、フォトレジストによるリフトオフ法により
パタンニングして形成する。
【0033】そして、図8に示すように、上部にエッチ
ング用マスク211が形成された平面光導波路をフロン
ガスを用いた反応性イオンエッチング技術により、平面
光導波路の膜面にほぼ直角、即ち、90°±15°の角
度範囲以内に、少なくともコア層204の底部までエッ
チングして加工し、膜面に垂直な凹面回折格子207の
楔状端面と入力用光導波路208及び複数の出力用光導
波路209を同時に、且つ、一体に形成する。
【0034】その後、図9に示すように、エッチング用
マスク211を除去した後、エッチング加工によって得
た凹面回折格子207の楔状端面にAlを蒸着法により
形成し、回折・反射面206とする。
【0035】そして、最後にこの凹面回折格子207と
入出力導波路208,209の上部に上部クラッド層2
05としてSiO2 をCVD法(化学蒸着法)により4
μmの厚さに堆積することで光合分波器101が得られ
る。このとき、効率良く光を入出射させるために入出力
導波路208,209の端面をエッチング、もしくはカ
ットしてコア層を露出させてもよい。
【0036】このように上述した光合分波器の製造方法
は、前述した実施例と同様に、凹面回折格子端面206
と光導波路208,209とを1回のエッチングにより
同時に、且つ、一体に形成するので、製作工数が簡素化
でき、しかも、凹面回折格子207の入出力光導波路2
08,209との位置合せを行う必要もない。また、光
導波路はコア層204までエッチングして形成する立体
光導波路となるため、金属装荷形光導波路や誘電体装荷
形光導波路に比べてチャネル間光クロストークが小さ
い。
【0037】なお、上述の各実施例において、基板をシ
リコン基板102,202としたが、これに限るもので
はなく、光導波路材料としての下部クラッド層103,
203やコア層104,204、上部クラッド層10
5,205も光透過性のある材料であれば良く、SiO
2 やコーニング7059(登録商標)ガラスだけでな
く、例えば、Ta25 やパイレックス(登録商標)、バ
イコール(登録商標)ガラスなどでもよく、有機導波路
材料であってもよい。下部クラッド層の堆積法はスパッ
タリング法やCVD法でも回転塗布法でもよく、他の適
当な薄膜形成方法であってもよい。更に、コア層や上部
クラッド層の堆積法も同様である。
【0038】また、エッチング用マスク111,211
の材料はクロム材に限らず、導波路膜を用いた材料に対
してエッチング選択性をもった材料であればよく、例え
ば、Ti(チタン)やAlなどの金属や耐熱性有機物で
あってもよい。エッチング用マスクの形成法はエッチン
グであってもよい。反射膜106,206の材料はAu
(金),Ag(銀),Cu(銅)、あるいは誘電体多層
膜でもよく、その形成方法はスパッタリング法などの薄
膜堆積方法であってもよい。
【0039】更に、エッチングの方法はドライエッチン
グ法であればよく、反応性ドライエッチングの場合の反
応性ガスにはフロンガスに限らず、平面光導波路のエッ
チングに効果的なガスであればよい。このエッチングに
おいて、コア層を導波路表面に対して直角にエッチング
するのが理想的であるが、実用的には総じてほぼ直角、
即ち、90°±15°の角度範囲以内でエッチングすれ
ばよい。この角度範囲以外では回折効率が著しく低下
し、光合分波器としては実用的ではない。従って、でき
る限り直角なエッチング面が得られるように導波路材料
及びエッチング用マスク、エッチングに用いるガス種、
ドライエッチング方法を選択することが必要である。
【0040】図11に本発明の第3実施例に係る光合分
波器及びその製造方法を表す概略斜視、図12のその変
形例の概略斜視を示す。
【0041】図11に示すように、本実施例の光合分波
器301は、前述した第1及び第2実施例で説明した光
合分波器101,201において、凹面回折格子よりで
ている入出力用光導波路308,309(108,10
9、208,209)の端面付近に光ファイバ端面を導
いて結合させるための光ファイバ用案内機構321が設
けられたものである。この光ファイバ用案内機構321
は入出力光導波路308,309の端面付近に設けた一
対の突起322,323によって図示しない光ファイバ
を両脇で支持し、この突起322,323に沿って光フ
ァイバを入出力用光導波路308,309の端面に向か
って突き当てて両者を結合するものであり、積極的にこ
の入出力用光導波路308,309と光ファイバとの位
置合せを行うことなしに両者のコア同士を突き合わせる
ことができ、両者の光学的な結合が得られる。
【0042】以下、上述した本実施例の光合分波器30
1の製造方法について、図11を用いて説明する。図1
1に示すように、本実施例の光合分波器301おいて、
まず、シリコン基板302上に下部クラッド層303、
コア層304、上部クラッド層305を堆積して平面光
導波路を形成する。そして、、この平面光導波路上に凹
面回折格子307の上面パタン及び入出力導波路30
8,309の上面パタンと共に光ファイバ用案内機構3
21(一対の突起322,323)の上面パタンをパタ
ンニングしたエッチング用マスク(図示略)を形成す
る。次に、このエッチング用マスクを用いて凹面回折格
子307と入出力導波路308,309と光ファイバ用
案内機構321の一対の突起322,323を同時に、
且つ、一体に形成する。
【0043】このとき、入出力導波路308,309の
コア層304と結合する光ファイバのコア層とが一致す
るように下部クラッド層303までエッチングを行うた
め、この下部クラッド層303を、予め、前述した実施
例よりも厚く形成しておき、所定の深さまで凹面回折格
子307と入出力導波路308,309と同時に、且
つ、一体に光ファイバ用案内機構321を形成する。
【0044】このように凹面回折格子307と入出力導
波路308,309とを形成する際に光ファイバ用案内
機構321を同時に、且つ、一体に形成したことによ
り、入出力光ファイバと立体光導波路との結合が容易に
行える。このとき、立体光導波路端は入出力光ファイバ
が整列するのに十分な間隔が開けられているものであ
る。
【0045】なお、上述した実施例では、入出力導波路
308,309のコア層304と結合する光ファイバの
コア層とを一致させるために下部クラッド層303を厚
く形成したが、他の方法で位置合せを行ってもよい。図
12に光ファイバ用案内機構の変形例を示す。図12に
示すように、本実施例にあっては、入出力導波路30
8,309と光ファイバとを一致させるために、下部ク
ラッド層303を厚くせずに下部クラッド層303を基
板302界面までエッチングした後、基板302をエッ
チングして光ファイバ用案内機構421の一対の突起4
22,423を形成する。
【0046】このような基板302のエッチング方法と
しては、例えば、表面の結晶方位が<110>のシリコ
ン基板を用いた場合には、適当な濃度の水酸化カリウム
水溶液に入出力導波路308,309及び光ファイバ用
案内機構421付近を所定時間浸すことにより、この入
出力導波路308,309と光ファイバ用案内機構42
1を残して基板302を所望の深さにエッチングするこ
とができる。また、このエッチング方法は入出力導波路
308,309や光ファイバ用案内機構421が影響を
受けることなく基板をエッチングすることができるもの
であればどのような方法でもよく、ドライエッチング方
法であってもよい。そして、基板302もシリコン基板
に限るものではない。
【0047】また、基板のエッチング工程は、前述した
第1実施例の光合分波器101の製造方法に適用する場
合には、その形成過程の最後に追加すればよいものであ
る。そして、第2実施例の光合分波器201の製造方法
に適用する場合には、上部クラッド層205を堆積する
工程の直前に追加すればよいものである。このとき、堆
積する上部クラッド層205の厚さを考慮して基板エッ
チングを行うことが必要である。
【0048】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の光合分波器によれば、凹面回折格子とその
凹面回折格子に光を入出射させる複数の光導波路とが、
コア層とクラッド層よりなる平面光導波路の少なくとも
コア層の底部まで導波路平面に対してほぼ直角にパタン
エッチングされることにより同時、且つ、一体に形成さ
れているので、凹面回折格子と複数の光導波路との位置
合せが不要となり、また、光ファイバにより直接入出力
行う場合に比べて波長分解能が光ファイバの外径寸法に
制限されず、高波長分解能とすることができる。そし
て、このとき、コア層の底部までエッチングして立体光
導波路とするので、チャネル間光クロストークの少ない
導波路とすることができる。
【0049】また、本発明の光合分波器の製造方法によ
れば、コア層とクラッド層からなる平面光導波路の上部
に凹面回折格子とその凹面回折格子に光を入出射させる
複数の光導波路との上部輪郭を覆うパタンを有するエッ
チング用マスクを形成し、これを用いてコア層の底部ま
で導波路平面に対してほぼ直角にドライエッチングを行
い、その後、エッチング用マスクを除去して形成された
凹面回折格子端面に反射膜を塗布するようにしたので、
1回のエッチングで凹面回折格子及び複数の光導波路を
形成することができ、製作工数を少なくすると共に製作
コストを低くすることができる。
【0050】そして、本発明の光合分波器によれば、外
部より光を入出射させる複数の光導波路の端面近傍に光
ファイバの端面をその複数の光導波路の端面に導いて結
合するための光ファイバ用案内機構が平面光導波路と同
時、且つ、一体に形成されるようにしたので、入出力光
導波路と光ファイバとの位置合せを積極的に行う必要が
なくなって容易に、しかも光学的に効率よく結合するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る光合分波器を表す斜
視図である。
【図2】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、コア層及びクラッド層積層工程の概略図である。
【図3】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、エッチングマスク形成工程の概略図である。
【図4】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、エッチング工程の概略図である。
【図5】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、回折・反射面形成工程の概略図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る光合分波器の製造方
法を表す形成過程において、コア層及びクラッド層積層
工程の概略図である。
【図7】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、エッチングマスク形成工程の概略図である。
【図8】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、エッチング工程の概略図である。
【図9】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、回折・反射面形成工程の概略図である。
【図10】光合分波器の製造方法を表す形成過程におい
て、上部クラッド層積層工程の概略図である。
【図11】本発明の第3実施例に係る光合分波器及びそ
の製造方法を表す概略斜視図である。
【図12】光合分波器及びその製造方法の変形例の概略
斜視図である。
【図13】従来の凹面回折格子を用いた光合分波器の概
略斜視図である。
【符号の説明】
101,201,301 光合分波器 102,202,302 シリコン基板 103,203,303 下部クラッド層 104,204,304 コア層 105,205,305 上部クラッド層 106,206,306 回折・反射面 107,207,307 凹面回折格子 108,208,308 入力光導波路 109,209,309 出力光導波路 111,211 エッチング用マスク 321,421 光ファイバ用案内機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面光導波路の凹面状端面に回折格子を
    設けた凹面回折格子を用いる光合分波器において、前記
    凹面回折格子と該凹面回折格子に光を入出射させる複数
    の光導波路とが、コア層とクラッド層よりなる平面光導
    波路の少なくともコア層の底部まで導波路平面に対して
    ほぼ直角にパタンエッチングされることにより同時、且
    つ、一体に形成されていることを特徴とする光合分波
    器。
  2. 【請求項2】 平面光導波路の凹面状端面に回折格子を
    設けた凹面回折格子を用いる光合分波器において、コア
    層とクラッド層からなる平面光導波路の上部に前記凹面
    回折格子と該凹面回折格子に光を入出射させる複数の光
    導波路との上部輪郭を覆うパタンを有するエッチング用
    マスクを形成し、該エッチング用マスクを用いて前記コ
    ア層の底部まで導波路平面に対してほぼ直角にドライエ
    ッチングを行い、その後、前記エッチング用マスクを除
    去してエッチングによって形成された凹面回折格子端面
    に反射膜を塗布することを特徴とする光合分波器の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 平面光導波路の凹面状端面に回折格子を
    設けた凹面回折格子を用いる光合分波器において、下部
    クラッド層とコア層からなる平面光導波路の上部に前記
    凹面回折格子と該凹面回折格子に光を入出射させる複数
    の光導波路との上部輪郭を覆うパタンを有するエッチン
    グ用マスクを形成し、該エッチング用マスクを用いて前
    記コア層の底部まで導波路平面に対してほぼ直角にドラ
    イエッチングを行い、その後、前記エッチング用マスク
    を除去してエッチングによって形成された凹面回折格子
    端面に反射膜を塗布すると共に加工した平面光導波路全
    体に上部クラッド層を形成することを特徴とする光合分
    波器の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光合分波器において、外
    部より光を入出射させる複数の光導波路の端面近傍に、
    光ファイバの端面を該複数の光導波路の端面に導いて結
    合するための光ファイバ用案内機構が平面光導波路と同
    時、且つ、一体に形成されていることを特徴とする光合
    分波器。
  5. 【請求項5】 請求項2あるいは請求項3記載の光合分
    波器の製造方法において、エッチング用マスクが、凹面
    回折格子と該凹面回折格子に光を入出射させる複数の光
    導波路との上部輪郭を覆うパタンと共に光ファイバの端
    面を外部より光を入出射させる複数の光導波路の端面に
    導いて結合するための光ファイバ用案内機構の上部輪郭
    を覆うパタンを有することを特徴とする光合分波器の製
    造方法。
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