JPH11190809A - 合分波器 - Google Patents

合分波器

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JPH11190809A
JPH11190809A JP35887497A JP35887497A JPH11190809A JP H11190809 A JPH11190809 A JP H11190809A JP 35887497 A JP35887497 A JP 35887497A JP 35887497 A JP35887497 A JP 35887497A JP H11190809 A JPH11190809 A JP H11190809A
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JP
Japan
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substrate
optical transmission
fiber
multiplexer
band
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JP35887497A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Takeuchi
哲也 竹内
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長の分離性に優れ、構造が簡単で、低廉な
コストで製造きる合分波器を提供する。 【解決手段】 (a)SM(Single Mode)ファイバの
端部にGI(Graded Index)ファイバを連結した一つの
光伝送路を含む第一の基板からなる第一のGIファイバ
アレイと、(b)SMファイバの端部にGIファイバを
連結した複数の光伝送路を含む第二の基板からなる第二
のGIファイバアレイと、(c)前記第一の基板中の前
記光伝送路軸に対して傾斜した第一基板の平滑端面と、
前記第一基板の平滑端面に平行な前記第二の基板の平滑
端面との間に介設され、前記第二の基板側にバンドパス
フィルタを有する透明基板と、(d)前記第一基板上の
前記バンドパスフィルタ付き透明基板側の面に第一基板
の光伝送路を遮らない状態で配設された反射膜(ミラ
ー)とを具備することを特徴とする合分波器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信において波
長多重信号の合分波に用いる合分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信においては、波長多重伝送
技術が広く用いられるにようになっている。これは、異
なる波長の複数の信号光を1本に合波してファイバ内に
導入し、伝送終端で信号光を波長ごとに分波するもので
ある。合波は分波の逆操作であるから、入出力方向を変
えることにより合波器または分波器として機能する合分
波器として利用出来る。合分波器としては、従来、回折
格子や誘電体多層膜フィルタなどを用いた装置が知られ
ている。
【0003】例えば、回折格子型合分波器では、多重化
された信号光を回折格子に当てることにより、それぞれ
の波長の信号光を異なる角度に出射させて分波が出来
る。逆に前記出射方向からそれぞれの波長の信号光を入
射すれば合波器として機能する。回折格子型合分波器は
構造が簡単であるという特長を有するが、隣接する波長
間のクロストーク(漏話)が大きいという問題がある。
【0004】誘電体多層膜フィルタ型合分波器は、複数
の誘電体多層膜を光路上に傾けて並べたものである。誘
電体多層膜はバンドパスフィルタ機能を有するため、各
膜において透過条件を満たさない波長の光が反射光とし
て取り出され、分波が行なわれる。しかし、この方法で
は、中心波長の異なる多種類のフィルタが必要である。
また、取り出される反射光は一般には複数の波長を含む
ため、単波長ごとに分波しようとすると装置構成が極め
て複雑になる。誘電体多層膜フィルタ型合分波器の改良
として図1に示す合分波器が提案されている。これは、
異なる透過条件を有する複数のフィルタからなるフィル
タ群3(フィルタ3a〜3d)と反射鏡群6(6a〜6
c)とを対面させて設け、これらの法線面に対して傾け
た方向でファイバ1、コリメータ2、コリメータ群4
(4a〜4d)およびファイバ群5(5a〜5d)を配
置したものである。
【0005】例えば、λ1、λ2、λ3およびλ4の波長多
重光(合波光)の分波を行なう場合、入力側ファイバ1
からコリメータ2を通して合波光ビームをフィルタ3a
に斜めに照射する。フィルタ3aにおいて透過条件を満
たす波長(ここでは波長λ1)の光は透過し、コリメー
タ4aを通してファイバ5a内に入射される。一方、透
過条件を満たさない波長(λ2+λ3+λ4)の光は反射
される。当該反射光の光路上には反射鏡6aが設置され
ており、反射鏡6aで反射した信号光は次のフィルタに
入射する。ここで透過条件を満たす光(ここでは波長λ
2)は透過し、他は反射される。以後同様に、フィルタ
群3と反射鏡群6との間での信号光の反射を繰り返すこ
とにより、各フィルタ3a〜3d上に順次信号光を照射
し、それぞれλ1、λ2、λ3およびλ4の単波長信号光を
得ることができる。
【0006】しかし、この方法ではファイバ1および5
a〜5dの出射端で、光ビーム径の拡がりを抑えるため
のコリメータ2およびコリメータ群4が必須となってい
る。図1では、いずれのコリメータも単純なレンズで示
してあるが、実際にはこれらは組レンズなどであり、従
って、装置は微細かつ多数の光学素子の組み合わせとな
る。また、図1から容易に分かるように、入力から出力
に至る各部でサブミクロンオーダーの精密な光軸調整が
必要となる。このため、このような構成では高性能の製
品を廉価に製造することは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、波
長の分離性に優れ、構造が簡単で、低廉なコストで製造
できる合分波器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題解決の手段】本発明者は、上記課題を解決すべく
鋭意検討した結果、従来技術におけるコリメータに代え
てGI(Graded Index)ファイバを用い、フィルタ膜と
して光学膜厚を連続的に変化させた1枚の誘電体多層膜
を使用し、これらをMTコネクタと組み合わせて精密な
位置合わせを行なうことにより本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は以下の合分波器を提供するもの
である。
【0009】1)(a)SM(Single Mode)ファイバ
の端部にGI(Graded Index)ファイバを連結した一つ
の光伝送路を含む第一の基板からなる第一のGIファイ
バアレイと、(b)SMファイバの端部にGIファイバ
を連結した複数の光伝送路を含む第二の基板からなる第
二のGIファイバアレイと、(c)前記第一の基板中の
前記光伝送路軸に対して傾斜した第一基板の平滑端面
と、前記第一基板の平滑端面に平行な前記第二の基板の
平滑端面との間に介設され、前記第二の基板側にバンド
パスフィルタを有する透明基板と、(d)前記第一基板
上の前記バンドパスフィルタ付き透明基板側の面に第一
基板の光伝送路を遮らない状態で配設された反射膜(ミ
ラー)とを具備することを特徴とする合分波器。 2)前記バンドパスフィルタが光学膜厚が一定方向に連
続的に変化した誘電体多層膜である前記1に記載の合分
波器。 3)前記第一基板の光伝送路から波長多重信号光を入力
することにより第二の基板の光伝送路から分波された信
号光を出力し、第二の基板の光伝送路から各波長の信号
光を入力することにより第一の基板の光伝送路から波長
多重信号光を出力する前記1または2に記載の合分波
器。 4)第一基板の光伝送路軸に対する透明基板面の傾斜角
(出射光角度)と透明基板の厚み(光路長)とに対応し
て、第一基板からの光波長多重信号光(出射光)の一部
が前記バンドパスフィルタを通過して到達する第二基板
の端面の第1の位置に第二基板の第1の光伝送路が存在
し、前記バンドパスフィルタを通過できずに跳ね返され
た残光が、前記反射膜(ミラー)部分で反射され、その
反射光の一部が前記バンドパスフィルタを通過して到達
する第二基板の端面の第2の位置に、第二基板の第2の
光伝送路が存在する前記1に記載の合分波器。
【0010】5)バンドパスフィルタ部分で跳ね返され
前記第二基板の第2の光伝送路に到達しない残光が、前
記反射膜(ミラー)部分で反射され、その反射光の一部
が前記バンドパスフィルタを通過して到達する第二基板
の端面の第3の位置に第二基板の第3の光伝送路軸が存
在し、以下同様にバンドパスフィルタ部分を通過せずに
反射膜(ミラー)部分で反射される残光が前記バンドパ
スフィルタを通過して到達する第二基板の複数の位置に
第二基板の複数の光伝送路が存在する前記4に記載の合
分波器。 6)前記1に記載の第二基板の複数(n個)の光伝送路
軸を通る複数(n個)の単波長の光の内、第n番目の光
伝送路軸から出射されバンドパスフィルタを通り第一基
板上の反射膜で反射されて到達したバンドパスフィルタ
部分で、第n−1番目の光伝送路軸から出射されバンド
パスフィルタを通る単波長の光と合波し、以下同様にし
て、順次第n−2番目から第1番目までの光伝送路軸を
通る単波長の光と合波し、n個の波長の光波長多重信号
光が第一基板上の光伝送路軸を通って出射される前記1
に記載の合分波器。
【0011】7)前記第一の基板および第二の基板のS
MファイバがMTコネクタブロックとガイドピンにより
連結されている前記1乃至6のいずれかに記載の合分波
器。 8)片面にバンドパスフィルタ膜を有する透明基板を使
用する前記1乃至7のいずれかに記載の合分波器。 9)透明基板が石英からなる前記1乃至8のいずれかに
記載の合分波器。 10)前記第一の基板と第二の基板の間にガイドピン孔
を有するスペーサが介設され、スペーサで画される空隙
部の所定位置に前記透明基板が固定されている前記1乃
至9のいずれかに記載の合分波器。
【0012】
【発明の実施の態様】以下、本発明の合分波器の基本構
成、その主要な構成要素および組立て方法について、合
分波器を分波器として用いる場合の光信号の流れに従っ
て説明する。
【0013】[基本構成]図2は本発明の合分波器の構
成例の斜視図であり、図3(a)および図3(b)は、
各々図2の平面図および側面図である。図2において合
分波器90は、1本の光伝送路11(入力側)を含む第
一の基板10と、複数の平行な光伝送路(図では21a
〜21dの4本)(出力側)を含む第二の基板20とか
らなる。薄板形状の基板10および20は、例えばエポ
キシ樹脂からなり、光伝送路11および21a〜21d
は、エポキシ樹脂中に埋め込まれている。光伝送路11
は、SM(Single Mode)ファイバ12の端部でGI(G
raded Index)ファイバ13と慣用の方法(例えば、U
V接着剤)により接合されている。SMファイバの端部
に所定長さのGIファイバを連結することにより、SM
ファイバから伝搬された光をコリメート光として出射す
ることができる。
【0014】GIファイバ13、GIファイバ23a〜
23dおよびそれらの開口面は平滑に磨かれている。第
一の基板10の平滑面はGIファイバ13の軸に対して
傾斜している。この傾斜角度を調整することにより、第
一基板中のGIファイバ13の端面と、第二基板中のG
Iファイバ23a〜23d端面との間に介在させる透明
基板を通る光路を所定の角度だけ偏向させて、後述する
透明基板両面に配設されているバンドパスフィルタ40
面と反射膜30面との間で、波長に応じて一部の光をバ
ンドパスフィルタを透過させ、残光を反射膜で反射させ
てGIファイバ23a〜23dへ次々と分波することが
出来る。
【0015】ファイバの端面の傾斜角θは、3°以上2
0°以下、好ましくは5°以上10°以下とする。θ<
3°では第二基板中のGIファイバ23a〜23dの間
隔を狭くするか、あるいは基板10と基板20の距離を
拡げる必要があるため製作上の問題、あるいは信号強度
の低下の問題が発生する。またθ>20°では偏波依存
性が無視できなくなり、バンドパスフィルタのフィルタ
が機能しなくなる。基板10の前記端面の位置には、G
Iファイバ13の開口面を覆わないように反射鏡30を
設ける。反射鏡30は、例えばポリイミド膜などに金属
あるいは誘電体などを蒸着してなる膜である。この反射
鏡30は基板10の前記端面に、UV接着剤などにより
接着する。あるいは透明基板の50の基板10側に光学
的接着剤により接着してもよい。
【0016】基板20の光伝送路数として、図2に4本
の光伝送路の例を示しているが、伝送路数は必要な合分
波数により決定される。一般には、2本以上32本以下
である。光伝送路21a〜21dは、光伝送路11と同
様にそれぞれSMファイバ22a〜22dと所定長さの
GIファイバ23a〜23dとを接合したものである。
GIファイバ23a〜23dは第二の基板20の一方の
端面に開口している。ここで、基板端面はファイバの軸
に対して前記第一の基板と同一の角度に傾斜している。
【0017】基板20の端面上には、GIファイバ23
a〜23dそれぞれの開口面を覆うように透過波長が連
続的に変化するバンドパスフィルタ膜40を設ける。好
ましくは、図4に示すような透明基板50を用い、この
透明基板50の側面にバンドパスフィルタ膜40を形成
し、これを基板10と20との間に介設する。かかる構
成を採ることにより、バンドパスフィルタ膜40の形成
後、透明基板50を基板端面に沿ってスライドさせて、
各GIファイバ内へと透過する波長を調整して容易に固
定することが出来る。透明基板50の材料としては石英
が好ましく用いられる。
【0018】本発明の合分波器は、以上に説明した基板
10、基板20、反射膜30、およびバンドパスフィル
タ膜40を精密に配設することにより構成される。すな
わち、図4に示すように、基板10のSMファイバ側か
ら信号光を入力した際に、GIファイバ13でコリメー
トされた光が、バンドパスフィルタ膜40と反射鏡30
との間で反射を繰り返して基板20のGIファイバ23
a〜23dの各開口面に入射するような位置に来るよう
に配設する。
【0019】各開口面上ではバンドパスフィルタ膜40
の透過波長が異なるため、各GIファイバには異なる波
長の光が透過する。透過フィルタを通った光はGIファ
イバ内に入射するが、GIファイバでは、出力部と反対
にコリメート光が集光され、出力側SMファイバのコア
径にほぼ等しいビーム径で信号光が入射する。この結
果、SMファイバ間には合分波部が介在するにもかかわ
らず、入出力は低損失で接続されることになる。また、
透過条件を満たさない光は全反射して反射鏡30を介し
次のフィルタ膜40に入射するため、分波過程での損失
は少ない。
【0020】[GIファイバ]本発明では、SMファイ
バの端部に所定長さのGIファイバを連結することによ
りコリメート光を形成し装置構成のコンパクト化を実現
する。すなわち、GIファイバがないときは、信号光は
図5(a)に模式的に示すような拡がり角をもって空間
に射出される。このため、従来、組レンズや球レンズ、
ロッドレンズなどのレンズ系を配置してコリメートを行
なう必要があった。これに対し、本発明に従い所定長さ
のGIファイバを連結すれば、拡がり角が小さい光、す
なわちコリメート光が射出される(図5(b))。GI
ファイバは、慣用のものであれば特に制限なく用いるこ
とができる。
【0021】[バンドパスフィルタ膜]本発明で用いる
バンドパスフィルタ膜40は、その透過波長が膜上の位
置により連続的に変化するものであれば特に制限なく用
いることができる。誘電体多層膜をその膜厚が連続的に
変化するように蒸着した多層蒸着膜が有用である。この
ような多層蒸着膜は、低屈折率材料、例えば、SiO2
(n=1.46)と高屈折率材料、例えばTiO2(n=2.
3)等を交互に積層し、各層の厚みを一定方向に変化さ
せることにより得られる。
【0022】光学厚みを所定方向に連続的に変化させた
多層膜をフィルタとして用いることは既知である。例え
ば、特開平6-265722号公報には、このような多層膜を光
路上に回転可能に設け、入射光の角度を変化させること
により透過波長を変化させたフィルタが記載されてい
る。また、特開平6-281812号公報には、多層膜フィルタ
を直線移動ステージ上で移動することにより、透過光の
波長を連続的に変化させるフィルタが記載されている。
しかし、これらのフィルタ装置は一波長のみを取り出す
ものであり、連続フィルタ上の異なる位置に合波光を照
射してそれぞれの位置で異なる波長の単波長光を取り出
す構成は従来提案されていない。各層の膜厚Dと屈折率
nと波長λとの間には、nD=λ/4、すなわち、
【0023】
【数1】D=λ/4n の関係がある。1層でもフィルタリング作用はあるが、
低屈折率材料と高屈折率材料を交互に積層することによ
り透過率のピークにおける半値全幅を小さくする効果が
ある。積層数は必要なバンドパス特性が得られる程度で
あればよいが、一般には、高低各屈折率層の合計で5〜
100層程度、通常は10〜50層程度である。透過光
条件を1.2〜1.5μm程度とした場合、1層当たりの層厚
みは上記式から200nm程度となり、誘電体多層膜の
全厚は数〜十μm程度となる。
【0024】蒸着膜の膜厚の光学厚みの変化率は、分波
におけるクロストークを抑制・防止する目的から、各G
Iファイバ開口面上で透過波長が5〜20nmの割合で
変化する程度とすることが好ましい。また、蒸着膜の光
学厚みを連続的に変化させる方法も既知であり、例え
ば、真空蒸着用のチャンバ内で、基体上に各誘電体膜を
蒸着する際に基体を蒸着源から傾斜した角度に保持れば
よい。
【0025】[光学部材の配置]本発明において、第一
の基板と第二の基板の端面を斜面として構成し、各端面
にバンドパスフィルタ膜40と反射鏡30を設ける構成
を採る場合、傾斜角と基板間の距離を調整することによ
り、光路の調整が容易にできる。すなわち、図6に示す
ように、第一の基板および第2の端面の傾斜角をθ、端
面間の距離をhとすると、基板10の光伝送路11の出
射端と基板20上の照射面との光行路長dは、
【0026】
【数2】d=h/cos(θ+ψ) により求められる。ここで、角ψはビーム出射角であ
り、GIファイバ端面を傾斜面とした場合、ファイバの
延長軸に対し傾いた方向にビームが出射される現象によ
る。ビーム出射角ψは、主としてファイバの端面の傾斜
角θおよびコア径の関数であり、実験あるいは計算によ
り求められる。例えば、コア径が50μmの場合、θ=
10°でψが約5°、θ=30°でψが約19°であ
る。従って、基板20の光伝送路21aの軸は基板10
の光伝送路11の軸の延長線上からz=d・sinψだ
けずれた位置に設ければよく、また、基板20における
光伝送路間の間隔(ピッチ)yは
【0027】
【数3】 y=2×d×sin(θ+ψ)×cosθ =2×h×tan(θ+ψ)×cosθ により求められる。なお、上記の計算式は基板10と2
0との間が空気の場合におけるものであり、透明基板を
挿入する場合は、透明基板の材質に従い補正を行なう。
【0028】実際上は、出力側光伝送路間のピッチyを
規定値(例えば、後述の250μm)とし、これを満足
するように好ましい傾斜角を選択し、これに応じて基板
間距離hを調整すればよい。y一定の条件では、傾斜角
θを大きくする程、hを短くできるが、上述の通り、傾
斜角θを大きくするには制限がある。前述の通り、GI
ファイバにおける出射ビーム形状の観点から傾斜角θは
3〜20°の範囲が好ましい。hは特に制限されない
が、光伝送路間の接続損失を低水準に抑えるためには
0.1〜10mmの範囲が好ましい。
【0029】[合分波器の組み立て方法]図7を参照し
て、本発明の合分波器の好適態様およびその製造方法を
説明する。この例に示す合分波器100は、入力側基板
110、出力側基板210、スペーサ310、320お
よび透明基板330にて構成される。入力側基板110
は、MTコネクタブロック120とGIファイバアレイ
130を含む。MTコネクタはSMファイバ用のコネク
タとして慣用の部品であり、ガイド孔(図示していな
い。)と250μmピッチのファイバ孔を有するフェル
ール部124およびブーツ126を含む。SMファイバ
128がブーツ126を通してフェルール部124に挿
入固定されている。一般にMTコネクタでは、対になる
ブロックのガイド孔にガイドピンを挿入することによ
り、高精度な軸合わせが容易にでき、一般的な接続損失
は0.35dB以下である。
【0030】本発明においては、MTコネクタブロック
120のフェルール124部を軸に対して斜めに切断す
る。一方、GIファイバアレイ130は、MTコネクタ
と同じピッチでGIファイバ挿入孔を含む、エポキシ樹
脂などで形成された薄板である。本発明においてはGI
ファイバ132を挿入固定した後、両面を前記の角θで
斜めに光学研磨して、GIファイバがコリメート機能を
示す長さとする。あるいは、長尺のGIファイバアレイ
を所定長さに切断してもよい。また、GIファイバアレ
イ130にはMTコネクタのガイド孔と対応するガイド
孔(図示していない。)を設ける。しかる後、MTコネ
クタブロック120とGIファイバアレイ130を、前
者のSMファイバ128と後者のGIファイバ132が
1本の連続した光伝送路を形成するようにUV接着剤な
どを用いて接合する。また、その端面に反射鏡140を
貼り付ける。
【0031】出力側基板210は、複数ポートのMTコ
ネクタブロック220とGIファイバアレイ230を含
む。MTコネクタブロック220は、ガイド孔(図示し
ていない。)と250μmピッチでファイバ孔を有する
フェルール部224部を含む。入力側と同じようにフェ
ルール部224を斜めに切断し、これに上記と同様に平
行四辺形状薄板としたGIファイバアレイ230(MT
コネクタのガイド孔と対応するガイド孔を有する。)を
接着して、MTコネクタブロック220に含まれるSM
ファイバ228a〜228dとファイバアレイに含まれ
るGIファイバ232a〜232dが1本の連続した光
伝送路を形成するようにUV接着剤などを用いて接合す
る。
【0032】スペーサ310と320は、側面が前記入
力側基板110および出力側基板210の端面と適合す
る形状、一般的には概ね平行四辺形状の薄板部材であ
り、それぞれガイド孔(図示していない。)を有する。
スペーサ310と320の材質は、剛性を有する限り特
に限定されず、ガラス、セラミック、金属などのいずれ
でもよい。
【0033】透明基板330は、スペーサと同様な形状
であり、一面に光学厚みを連続変化させた誘電体多層フ
ィルタ膜332を有する。これらの部材の組み立ては以
下のようにして行なう。初めに、入力側基板110、出
力側基板210をGIファイバアレイ側が対面するよう
に配置し、両基板の間にスペーサ310と320を挿入
する。次いで、各部材の対応するガイド孔を貫いてガイ
ドピンを挿入して精密位置合わせを行なう。各界面に
は、屈折率整合剤(例えば、シリコーン系屈折率整合
剤)を介在させる。これを金属金具で固定して一次組立
体とする。
【0034】次に、上記の一次組立体を専用ジグに固定
し、位置決め用微動台に固定した透明基板330を、フ
ィルタ膜332が出力側基板210の端面に対面するよ
うに挿入する。入力側基板110の入力ポート(SMフ
ァイバ128)から波長多重信号光を入力し、出力ポー
ト(SMファイバ228a〜228d)からの信号光出
力強度をモニターしながら基板330の位置を微調整
し、最適位置でUV接着剤により固定する。
【0035】[その他]以上、分波に関して本発明の構
造を説明したが、本発明の分波操作は可逆的であるた
め、入出力の方向を反対にすれば合波器として機能す
る。なお、合分波の適用波長域は適した光学材料を用い
る限りにおいて特に制限されないが、通常の光ファイバ
などを用いることにより、光通信で普通に用いられてい
る1.3μm域(1210〜1350μm)あるいは1.5μm域(14
35〜1570μm)の波長の信号の合分波器に好適に使用で
きる。
【0036】
【実施例】実施例 上記好適態様の製造方法に準じて、入力側ポート数1−
出力側ポート数4の合分波器を製作した。MTコネクタ
ブロックは、入力側、出力側とも、幅3.5mm、厚さ2.5
mmのプラスチック製フェルール部、およびφ0.700±
0.001mmのガイド孔を有する製品を用いた。フェルー
ル部は傾斜角10°で光学研磨した。また、GIファイ
バアレイは、ファイバ位置がMTコネクタのSMファイ
バ位置と同じ位置に来るようにGIファイバ孔およびガ
イド孔を配置したエポキシ樹脂製の試験材を製造し、こ
れにコア径50μmのGIファイバを挿入しエポキシ系
接着剤で孔内に固定した後、内角80°、100°の平
行四辺形板状に切断し、しかる後、幅(GIファイバ長
さ)が0.88mmになるまで両端面を平行に光学研磨し
た。
【0037】反射膜は、厚さ10μmのフッ素化ポリイ
ミド(日立化成工業製 OPIN−2005)上に、S
iO2/TiO2を積層した多層膜を用い、幅0.5mm、
長さ2.0mmの矩形状に切断して、入力用GIファイバ
アレイの端面にGIファイバ端面が隠れないようにし
て、多重光を反射する位置にアクリル系UV接着剤で貼
り付けた。フィルタ膜は、両面光学研磨された厚さ0.7
mm、内角80°、100°の平行四辺形板状の石英基
板の一つの側面に、SiO2/TiO2を蒸着して形成
し、光学膜厚が、約250μmの間隔で透過波長が1215
μm、1265μm、1305μm、1345μmとなるように傾斜
を設けたものである。これらを用い、上記の方法により
位置合わせを行ない、1215μm、1265μm、1305μm、
1345μm用の合分波器を製造した。各波長ごとに挿入損
失および波長選択性を測定したところ、以下の結果が得
られた。なお、波長選択性は各波長の光を入力した時の
挿入損失を求めたものである。
【0038】
【表1】
【0039】表1から、本発明の合分波器によれば、低
損失で波長分離性の良い分波が実現できることが分か
る。
【0040】
【発明の効果】本発明の合分波器は、SMファイバにG
Iファイバ(特に傾斜端面GIファイバ)を連結して用
いて、入出力の伝送路間の低損失な非接触接続を実現で
きること、GIファイバはそれ自体コンパクトであり、
基板と一体化できるため、MTコネクタのような精密位
置合わせの容易な市販製品と組み合わせて、廉価であり
ながら高精度の製品が得られること、光学膜厚の変化す
るフィルタ膜を用い特定波長を選択的透過するため、装
置構造が簡単になると共に製造時の透過波長の微調整が
容易であり、さらに温度変化などにより光源波長の偏移
が発生した場合の許容範囲が広く波長の分離性も良いこ
となどの特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術の誘電体多層膜フィルタ型合分波器
の説明図である。
【図2】 本発明の合分波器の構成例の斜視図である。
【図3】 (a)は図2の平面図、(b)は図2の側面
図である。
【図4】 バンドパスフィルタ膜付き透明基板と合分波
器の基板との関係の説明図である。
【図5】 SMファイバ単独(a)およびSMファイバ
とGIファイバとの接合体(b)における光の拡がりの
説明図である。
【図6】 本発明による合分波器における光路調整の説
明図である。
【図7】 本発明の合分波器の組み立て方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 入力側ファイバ 2、4a〜4d コリメータ 3 フィルタ群 4 コリメータ群 5 ファイバ群 5a〜5d ファイバ 6 反射鏡群 6a〜6d、30、140 反射鏡 10、20 基板 11 光伝送路(入力側) 12、22a〜22d、128、228a〜228d
SMファイバ 13、23a〜23d、132、232a〜232d
GIファイバ 21a〜21d 光伝送路(出力側) 40 バンドパスフィルタ膜 50、330 透明基板 90、100 合分波器 110 入力側基板 120、220 MTコネクタブロック 124、224 フェル−ル部 126 ブーツ、130 GIファイバアレイ 210 出力側基板 310、320 スペーサ 332 誘電体多層フィルタ膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)SM(Single Mode)ファイバの
    端部にGI(GradedIndex)ファイバを連結した一つの
    光伝送路を含む第一の基板からなる第一のGIファイバ
    アレイと、(b)SMファイバの端部にGIファイバを
    連結した複数の光伝送路を含む第二の基板からなる第二
    のGIファイバアレイと、(c)前記第一の基板中の前
    記光伝送路軸に対して傾斜した第一基板の平滑端面と、
    前記第一基板の平滑端面に平行な前記第二の基板の平滑
    端面との間に介設され、前記第二の基板側にバンドパス
    フィルタを有する透明基板と、(d)前記第一基板上の
    前記バンドパスフィルタ付き透明基板側の面に第一基板
    の光伝送路を遮らない状態で配設された反射膜(ミラ
    ー)とを具備することを特徴とする合分波器。
  2. 【請求項2】 前記バンドパスフィルタが光学膜厚が一
    定方向に連続的に変化した誘電体多層膜である請求項1
    に記載の合分波器。
  3. 【請求項3】 前記第一基板の光伝送路から波長多重信
    号光を入力することにより第二の基板の光伝送路から分
    波された信号光を出力し、第二の基板の光伝送路から各
    波長の信号光を入力することにより第一の基板の光伝送
    路から波長多重信号光を出力する請求項1または2に記
    載の合分波器。
  4. 【請求項4】 第一基板の光伝送路軸に対する透明基板
    面の傾斜角(出射光角度)と透明基板の厚み(光路長)
    とに対応して、第一基板からの光波長多重信号光(出射
    光)の一部が前記バンドパスフィルタを通過して到達す
    る第二基板の端面の第1の位置に第二基板の第1の光伝
    送路が存在し、前記バンドパスフィルタを通過できずに
    跳ね返された残光が、前記反射膜(ミラー)部分で反射
    され、その反射光の一部が前記バンドパスフィルタを通
    過して到達する第二基板の端面の第2の位置に、第二基
    板の第2の光伝送路が存在する請求項1に記載の合分波
    器。
  5. 【請求項5】 バンドパスフィルタ部分で跳ね返され前
    記第二基板の第2の光伝送路に到達しない残光が、前記
    反射膜(ミラー)部分で反射され、その反射光の一部が
    前記バンドパスフィルタを通過して到達する第二基板の
    端面の第3の位置に第二基板の第3の光伝送路軸が存在
    し、以下同様にバンドパスフィルタ部分を通過せずに反
    射膜(ミラー)部分で反射される残光が前記バンドパス
    フィルタを通過して到達する第二基板の複数の位置に第
    二基板の複数の光伝送路が存在する請求項4に記載の合
    分波器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の第二基板の複数(n
    個)の光伝送路軸を通る複数(n個)の単波長の光の
    内、第n番目の光伝送路軸から出射されバンドパスフィ
    ルタを通り第一基板上の反射膜で反射されて到達したバ
    ンドパスフィルタ部分で、第n−1番目の光伝送路軸か
    ら出射されバンドパスフィルタを通る単波長の光と合波
    し、以下同様にして、順次第n−2番目から第1番目ま
    での光伝送路軸を通る単波長の光と合波し、n個の波長
    の光波長多重信号光が第一基板上の光伝送路軸を通って
    出射される請求項1に記載の合分波器。
  7. 【請求項7】 前記第一の基板および第二の基板のSM
    ファイバがMTコネクタブロックとガイドピンにより連
    結されている請求項1乃至6のいずれかに記載の合分波
    器。
  8. 【請求項8】 片面にバンドパスフィルタ膜を有する透
    明基板を使用する請求項1乃至7のいずれかに記載の合
    分波器。
  9. 【請求項9】 透明基板が石英からなる請求項1乃至8
    のいずれかに記載の合分波器。
  10. 【請求項10】 前記第一の基板と第二の基板の間にガ
    イドピン孔を有するスペーサが介設され、スペーサで画
    される空隙部の所定位置に前記透明基板が固定されてい
    る請求項1乃至9のいずれかに記載の合分波器。
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