JP2008242450A - 光合分波器およびそれを用いた光送受信器 - Google Patents

光合分波器およびそれを用いた光送受信器 Download PDF

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由紀子 古堅
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Abstract

【課題】狭帯域の光の損失を少なくして、透過波長精度を向上させた光合分波器および光送受信器を提供する。
【解決手段】第1乃至第3の光導波体と、前記第1の光導波体と前記第2の光導波体との間に配置され、前記第1の光導波体より出射される光を透過光と反射光に分波して、該透過光を前記第2の光導波体に入射し、前記反射光を前記第3の光導波体に入射する、あるいは前記第2の光導波体より出射される光を透過し、前記第3の光導波体より出射される光を反射し、前記第1の光導波体に合波光を入射する第1の光フィルタ5と、前記第2の光導波体と第1の光フィルタ5との間に配置され、第1の光フィルタ5よりも狭い波長帯域を有する光を透過する第2の光フィルタ6と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の波長を有する光を分波、もしくは複数の光を合波する機能を有する光合分波器、およびこのような光合分波器を備えてなる光送受信器に関するものである。
近年、光通信部品の分野においては、情報の大容量化が可能な波長多重伝送方式の採用が増大しているため、この波長多重伝送方式に用いられる光デバイスの一つである光合分波器の特性の向上が要求されている。光合分波器は、単一の光ファイバを伝播する複数の異なる波長領域を有する光を複数の光ファイバに出力する、あるいは複数の光ファイバを伝播する光を単一の光ファイバに出力する機能を有するものである。
図7は、従来の光合分波器を示す斜視図である。従来の光合分波器100は、V溝107が形成された基体103と、V溝107に密着して配置され、先端に屈折率分布型レンズ111a〜111cが光ファイバ110a〜110cに装着されたレンズドファイバ102a〜102cと、V溝107を横断するように基体103に形成された溝部106と、溝部106に設置された光フィルタ109とから構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−157302号公報
しかしながら、特許文献1に示された光合分波器では、たとえば透過波長帯域の光の入射角度依存性が大きい狭帯域光フィルタで構成する場合、レンズドファイバ102aとレンズドファイバ102bの結合効率を最大にすると同時に、レンズドファイバ102cに所望の波長の光を入射するのが困難であった。具体的に、光フィルタの光の入射角度依存性とは、光フィルタ109に対する光の入射角度に応じて、光の損失や波長選択性の劣化が生じる現象である。すなわち、従来の光合分波器では、レンズドファイバ102aとレンズドファイバ102bとの結合効率が最大になるように光フィルタ109を配置すると、レンズドファイバ102aから出射された光フィルタ109に入射される光の入射角度が大きくなるため、光フィルタ109を透過する光の特性が劣化し、レンズドファイバ102cに所望の光を入射させるのが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の光合分波器は、第1乃至第3の光導波体と、前記第1の光導波体と前記第2の光導波体との間に配置され、前記第1の光導波体より出射される光を透過光と反射光に分波して、該透過光を前記第2の光導波体に入射し、前記反射光を前記第3の光導波体に入射する、あるいは前記第2の光導波体より出射される光を透過し、前記第3の光導波体より出射される光を反射し、前記第1の光導波体に合波光を入射する第1の光フィルタと、前記第2の光導波体と前記第1の光フィルタとの間に配置され、前記第1の光フィルタよりも狭い波長帯域を有する光を透過する第2の光フィルタと、を備えたことを特徴とする。
また、本発明において、前記第1の光フィルタは、第1の透光性部材と該第1の透光性部材の一主面に形成されてなり、第1の波長領域の光を通過し、かつ第2の波長領域の光を反射する第1のフィルタ膜とを有していることが好ましい。
また、本発明において、前記第2の光フィルタは、第2の透光性部材と該第2の透光性部材の一主面に形成されてなり、前記第1の波長領域内における第3の波長領域の光を透過する第2のフィルタ膜とを有していることを特徴とする。
また、本発明において、前記第1の透光性部材と前記第2の透光性部材は、同材質により形成されていることが好ましい。
また、本発明において、前記第2の光フィルタは、前記第1の光フィルタと対向する前記第2の透光性部材の他主面において、前記第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、前記第2のフィルタ膜で反射される光を吸収する光吸収層をさらに有することを特徴とする。
また、本発明において、前記第2の光フィルタは、前記第1の光フィルタと対向する前記第2の透光性部材の他主面において、前記第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、前記第2のフィルタ膜で反射される光を反射する光反射層をさらに有し、前記第2の透光性部材の一主面において、前記第2のフィルタ膜の形成部を除く部位に、前記光反射層で反射された光が入射される、前記第2のフィルタ膜と透過する波長領域が異なる狭帯域フィルタ膜をさらに有することが好ましい。
また、本発明では、前記第2の透光性部材の一主面において、前記狭帯域フィルタ膜が複数の領域にそれぞれ形成されており、複数の前記狭帯域フィルタ膜が、透過する波長領域が互いに異なることが好ましい。
また、本発明において、前記第1乃至第3の光導波体は、前記第1の光フィルタまたは前記第2の光フィルタに臨む先端部がコアレスファイバを有する屈折率分布ファイバで構成されていることが好ましい。
本発明の光送受信器は、光合分波器と、光を前記光合分波器に入射する発光手段と、該発光手段から送信された光を前記光合分波器を介して受信する受光手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の光合分波器によれば、第1の光導波体と第3の光導波体とを光学的に結合する第1の光フィルタとは別に、該第1の光フィルタよりも狭い帯域を有する光を透過する光フィルタ(第2の光フィルタ)を設けているため、第1〜第3の光導波体の配置に依存することなく、所望の光を各光導波体に導くことができる。すなわち、本発明の光合分波器では、第1の光導波体と第3の光導波体との光の結合効率が最大の位置となるように第1の光フィルタを配置しても、第1の光フィルタより透過する光の入射角度が第2の光フィルタの光入射面に対して小さくなるように第2の光フィルタの角度を調整して配置することができるため、狭帯域フィルタである第2の光フィルタの入射角度依存性を小さくすることができる。その結果、本発明の光合分波器では、各光導波体に対して、光の損失を低減するとともに、波長選択性を向上させることができる。
また、本発明では、第1の光フィルタを第1の透光性部材と該第1の透光性部材の一主面に形成された第1のフィルタ膜とで構成し、第2の光フィルタを第2の透光性部材と、該第2の透光性部材の一主面に形成された第2のフィルタ膜とで構成すれば、透光性部材の一主面に蒸着等の薄膜形成方法によりフィルタ膜を形成することができるため、簡易に作製できるという観点から好適である。
また、本発明において、第1の透光性部材と第2の透光性部材とを同じ材質で形成すれば、透光性部材の屈折率を同じにすることができるため、光学設計を行う上で好適である。
さらに、本発明において、第2の光フィルタは、第1の光フィルタと対向する第2の透光性部材の他主面において、第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、第2のフィルタ膜で反射される光を吸収する光吸収層を設ければ、各光導波体に入射させたくない不要な光を吸収することができるため、信頼性を向上させることができる。
また、本発明において、第2の光フィルタは、第1の光フィルタと対向する第2の透光性部材の他主面において、第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、第2のフィルタ膜で反射される光を反射する光反射層をさらに有し、第2の透光性部材の一主面において、前記第2のフィルタ膜の形成部を除く部位に、前記光反射層で反射された光が入射される、第2のフィルタ膜と透過する波長領域が異なる狭帯域フィルタ膜を用いれば、分波もしくは合波する波長帯域を容易に増設することができる。
さらに、本発明において、第2の透光性部材の一主面において、狭帯域フィルタ膜が複数の領域にそれぞれ形成されており、複数の前記狭帯域フィルタ膜は、透過する波長領域が互いに異ならせれば、多チャンネル対応が容易である。
また、本発明においては、第1乃至第3の光導波体を第1の光フィルタまたは第2の光フィルタに臨む先端部にコアレスファイバを有する屈折率分布ファイバとすれば、たとえば屈折率分布ファイバの端面形状を変えることなく、コアレスファイバの先端面を光導波体の光軸に対して傾斜させることができるため、出射される光のスポット形状が最も好ましい略正円状とすることができ、光の挿入損失を小さくしつつ不要な反射戻り光を低減するという観点から好適である。
以下においては、本発明の光合分波器について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の光合分波器の第1の実施形態を示す平面図である。本発明の第1の実施形態に係る光合分波器Xは、光ファイバ2a、2b、2cの一端にグレーテッドインデックスファイバ3a、3b、3c(以下、GIファイバ3a、GIファイバ3b、GIファイバ3cとする)がそれぞれ接合されてなる第1のレンズドファイバ1a(第1の光導波体)と、第2のレンズドファイバ1b(第2の光導波体)と、第3のレンズドファイバ1c(第3の光導波体)と、各レンズドファイバのGIファイバ3a、3b、3cの端部にそれぞれ接合されたコアレスファイバ4a、4b、4c、第1の光フィルタ5、第1の光フィルタよりも狭帯域の光を透過する特性を有する狭帯域フィルタ6(第2の光フィルタ)、V溝基板7、光学接着剤8と、を備えている。
光ファイバ2a、2b、2cは、屈折率の高いコア部と該コア部の外周を被覆するクラッド部からなり、コア部とクラッド部との屈折率差による光の閉じ込めを利用することによってコア部内で光を伝送させる光導波体である。光ファイバ2a〜2cには、たとえば円柱状の石英等から構成され、クラッド部の外径が125μm、コア部の径が10μm程度のシングルモードファイバが用いられる。なお、本発明の第1の実施形態において、光ファイバ2a〜2cは、シングルモードファイバである。
GIファイバ3a、3b、3cは、その軸対称にほぼ2乗の屈折率分布を備える光ファイバであり、屈折率分布ファイバとも呼ばれるものである。GIファイバは、屈折率分布型レンズとして使用することができるため、光ファイバ2a〜2cから出射する、もしくは光ファイバ2a〜2cに入射する光を集光する、あるいはコリメートする機能を有する。GIファイバ3a〜3cは、たとえば円柱状の石英等から構成され、クラッド部の外径が125μm、コア部の径が50〜120μm程度であり、コア部に上述の屈折率分布を有する。そして、これらのGIファイバ3a〜3cと光ファイバ2a〜2cは、たとえば熱による融着によって接合されることにより第1のレンズドファイバ1a、第2のレンズドファイバ1b、第3のレンズドファイバ1cを構成している。また、GIファイバ3a〜3cは、上述したようにレンズ機能を有するため、GIファイバ3a〜3cの開口数NAは、シングルモードファイバで構成されている光ファイバ2a〜2cに比べて大きく、0.2〜0.5である。なお、光ファイバ2a〜2cの開口数NAは、0.14〜0.17である。開口数NAとは、光ファイバあるいはレンズが受光できる光の最大入射角度(開口角)を2αとすると、開口数NAはnsinα(nは媒質の屈折率)で表される。すなわち、開口数NAが大きい光ファイバやレンズは、受光できる光の最大入射角度が大きい。GIファイバ3a〜3cが有するレンズ機能には、光の集光機能、および出射する光を平行光にする変換機能がある。したがって、開口数NAがシングルモードファイバよりも大きいGIファイバ3a〜3cは、シングルモードファイバに比べて光の最大入射角度(開口角)が大きく、かつより広範囲の光を平行光に変換するまたは集光する機能を有する。
コアレスファイバ4a、4b、4cは、略均一な屈折率分布を備える光ファイバである。換言すれば、コアレスファイバは、屈折率が一様な光ファイバである。コアレスファイバ4a〜4cは、たとえば石英ガラスで構成され、波長が1310nm程度の場合、屈折率は1.45程度、光の透過損失は0.25×10−6dB/mm以下であることが望ましい。このような石英ガラスは、たとえばプラスチックファイバに使用されるフッ素系の樹脂の透過損失(0.4×10−3dB/mm程度)に比べて光の損失が小さく、好適に用いることができる。このコアレスファイバ4a〜4cは、外径が光ファイバ(シングルモードファイバ)およびGIファイバと等しく略125μmであり、GIファイバ3a〜3cと、たとえば熱による融着によって接合される。このような熱による融着接合は、シングルモードファイバファイバ、GIファイバ、およびコアレスファイバの境界面に屈折率が変化するものを介在させることなく接合できるため、光の損失を低減するという観点から好適である。なお、シングルモードファイバ、GIファイバ、およびコアレスファイバの接合は、融着による接合に限られることなく、たとえば接着剤によって接合してもよい。また、コアレスファイバ4a〜4cの開口数NAは、0.08〜0.15であり、GIファイバ3a〜3cの開口数NAより小さい。すなわち、コアレスファイバ4a〜4cは、入射されるべき光(主要光)を受光し、一方で、たとえば第1の光フィルタ5および第2の光フィルタ6の表面や光学接着剤8に含有されている不純物に光が照射された際に生じる微小な散乱光のうち、最大入射角度の範囲外の散乱光の入射を低減することができる。したがって、本発明においては、第1の光フィルタ5および第2の光フィルタ6の端面に臨む各レンズドファイバ1a〜1c先端部がGIファイバで構成されているもの比べて、散乱光の影響を小さくすることができる。なお、上述した例では、第1〜第3の光導波体を光ファイバで構成した形態により説明したが、本発明では光ファイバに限られることなく、たとえば光導波路のような光導波体を用いてもよい。
第1の光フィルタ5は、たとえば透光性部材5aの一方の主面にフィルタ膜5bが施されて構成されている。フィルタ膜5bは異なる複数の波長領域の光を含んでなる光を波長領域ごとに選択的に分離(分波)する機能を有する。具体的に、第1の光フィルタ5は、一方の波長領域の光を反射し、他方の波長領域の光を透過させることによって波長領域ごとに光を分波する機能を有する。そして、本発明の第1の実施形態において、第1の光フィルタ5は、コアレスファイバ4aから出射された2つの波長領域の光λ1、λ2が入射されると、一方の波長領域λ1の光を透過し、他方の波長領域λ2の光を反射することによって光を分波することができる。
この第1の光フィルタ5の一部を構成する透光性部材5aは、たとえば光学ガラス(硼珪酸ガラスや白板ガラス)や石英ガラスからなり、屈折率は1.45〜1.55程度のものが用いられる。また、透光性部材の大きさは光の有効径以上あればよく、たとえば0.5mm角、厚みは0.3mmである。フィルタ膜5bは、たとえば二酸化ケイ素と二酸化チタン等の屈折率の異なる2種類以上の誘電体を交互に積層して構成される多層膜である。この誘電体多層膜は、誘電体膜間の繰り返しの反射干渉により波長選択性を示し、その膜厚は、反射させる光の波長の1/4波長分の倍数になるように設定される。すなわち高・低屈折率のペアで1/2波長となるように多層化することにより、各誘電体膜界面における多重反射において、ある特定の波長の光の位相が一致し、干渉して強めあうことで波長選択性を有するフィルタとすることができる。そして、この第1の光フィルタ5では、フィルタ膜5bが透光性部材5aの表面に形成されているため、たとえば透光性部材5aの一方の主面に蒸着、スパッタリング等の方法によってフィルタ膜5bを容易に作製することができる。また、第1の光フィルタ5は、光の透過および反射波長の領域が10〜100nm範囲を有する広帯域フィルタとして機能するようにフィルタ膜5bが施されており、そのフィルタ膜5bにおける誘電体多層膜の積層数は50〜100層程度である。
第2の光フィルタ6は、第1の光フィルタ5と同様の構成、材料で作製することが出来るが、フィルタ膜6bはより狭帯域な透過波長を得るために、フィルタ膜5bの誘電体多層膜の積層数は150〜250層程度としている。フィルタ膜6bは、フィルタ膜5bと同様に異なる複数の波長領域の光を含んでなる光を波長領域ごとに選択的に分離(分波)する機能を有するが、透過する波長帯域がフィルタ膜5bと異なる。すなわち、第2の光フィルタ6は、第1の光フィルタ5を透過した所定の波長帯域を有するλ1の光に対し、さらに狭い帯域の波長λ3を透過し、それ以外の光を反射する機能を有する。そして、第2の光フィルタ6のその光の透過波長領域は、第1の光フィルタ5の透過領域より狭く(狭帯域)、光合分波器Xでは5nm以下の透過波長領域に設定されているため、透過すべき中心波長から±5nm以内の波長の光を透過する。すなわち、たとえば第1の光フィルタ5では、波長が1480〜1500nmの波長の光を反射し(反射波長領域は20nm)、1550〜1560nmの波長の光を透過(透過波長領域は10nm)する。これに対し、第2に光フィルタ6では、波長が1557〜1559nmの狭帯域の光を透過し(透過波長領域は2nm)、それ以外の光を反射する。
ここで、図2を用いて第2の光フィルタ6の透過波長帯域と光の入射角度の関係(入射角度依存性)について説明する。
図2(a)は第2の光フィルタ6と光の透過との関係を説明するための説明図である。図2(a)に示すように、第2の光フィルタは、たとえば波長領域λ1の光を光フィルタ6のフィルタ膜6bの光入射面に垂直な方向に対して入射角度θで入射すると、フィルタ膜6bで波長領域λ1の光のうち、波長領域λ3のみを透過しその他の波長帯域の光を反射する。なお、ここで波長領域λ3は波長領域λ1に含まれている、換言すれば、波長帯域λ1の中に波長帯域λ3の光が混ざった状態で第2の光フィルタ6に入射されている。なお、以下の説明において、λは、ある幅をもった波長領域を示しており、単に波長λと略することもある。
図2(b)は入射角度θと透過波長帯域λ3の関係を示した説明図である。この説明図における光合分波器Xでは、第2の光フィルタ6の透過波長帯域λ3が1558±1nmの特性を有するように調整されている。そして、この光合分波器Xに対して、第2の光フィルタ6に対する光の入射角度θを0度、2度、4度、6度とした場合の透過波長帯域特性を測定した。その結果、第2の光フィルタ6は、入射角度θが大きくなるに従い、透過波長帯域λは短波長側の波長帯域にシフトするとともに、その波長シフトの割合も大きくなる。このように、狭帯域の光フィルタでは、広帯域の光フィルタに比べ、光の入射角度に応じて透過波長帯域が大きくシフトするため、設計通りの透過波長帯域λ3が得られるように、光フィルタの入射角度を調整する必要がある。上述したような入射角度依存性は、入射する光の角度によってフィルタ膜を通る光の光路長が僅かに変化するため、その光路長が1/4波長分となる波長帯域の光が透過するようになるからである。そのため、透過する波長領域が狭い狭帯域の光フィルタでは、僅かな光路長の変化によって透過波長のシフトが大きく影響する。したがって、狭帯域の光フィルタとして機能する第2の光フィルタ6は、入射角度依存性を低減するという観点から入射角度θが2度以内になるよう配置することが好ましい。また、光フィルタ6は、上記入射角度θが0度の場合に生じやすい反射戻り光による影響を鑑みると、入射角度θを0度より大きく2度以下となるように設定するほうが、入射角度依存性の低減および反射戻り光の防止という観点からより望ましい構造である。
V溝基板7は、表面に形成されたV溝において、第1のレンズドファイバ1a、第2のレンズドファイバ1b、第3のレンズドファイバ1cを接着剤を介して保持する。さらに、V溝基板7は、表面の略中央部に形成された凹部7aにおいて、第1の光フィルタ5、第2の光フィルタ6を支持する機能を有する。このV溝基板7は、たとえば石英ガラス、低膨張ガラス、シリコン、または低膨張樹脂(たとえばエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂)で構成される。そして、V溝基板7が石英ガラスで構成されているのであれば、平板の石英ガラスに切削加工によりV溝と凹部を加工し作製される。このV溝基板7に形成されるV溝は、第1のレンズドファイバ1a、第2のレンズドファイバ1b、第3のレンズドファイバ1cを配する位置に自由に形成され、図1に示したように、V溝同士が交差するように形成してもよく、また、V溝同士が平行になるように形成してもよい。
光学接着剤8は、コアレスファイバ4a〜4cと第1の光フィルタ5および第2の光フィルタ6との間、ならびに第1の光フィルタ5と第2の光フィルタ6との間に配されて、コアレスファイバ4a〜4cと第1の光フィルタ5および第2の光フィルタ6とを接合する機能を有する。具体的に、この光学接着剤8は、透光性部材5a、6aとコアレスファイバ4a〜4cと略同等の屈折率あるいは両部材の中間の屈折率を有するような材質を用いることが好ましい。コアレスファイバ4a〜4cが石英ガラス、透光性部材5a、6aが光学ガラス(硼珪酸ガラスや白板ガラス)で構成されている場合は、たとえば透光性のあるエポキシ樹脂、アクリル系樹脂、またはシリコン系樹脂のような材質を使用することができる。なお、エポキシ樹脂、シリコン樹脂およびアクリル系樹脂は、その添加物によって紫外線または熱によって硬化するものであり、これらの紫外線硬化と熱硬化の併用硬化を利用してもよい。このように、光学接着剤8とコアレスファイバ4a〜4cおよび透光性部材5a、6aとの屈折率が整合されていれば、光学接着剤8とコアレスファイバ4a〜4cおよび透光性部材5a、6aとの界面で生じる光の反射を小さくすることができる。
また、図1に示すように、本発明の第1の実施形態では、コアレスファイバ4a〜4cの第1の光フィルタ5および第2の光フィルタ6に臨む端面を第1〜第3のレンズドファイバ1a〜1cの光軸方向に対して傾斜した傾斜面とするのが好ましい。このような形態によれば、コアレスファイバ4a〜4cの端面と光学接着剤8との境界面において、各レンズドファイバ1a〜1cに戻ってくる不要な反射光を低減できるため、反射減衰量を向上させることができる。さらに、このような形態によれば、GIファイバ3a〜3cの長さが変化しないため、出射される光を光軸に沿って直進するコリメート光とすることができる。
また、図1に示すように、第1のレンズドファイバ1aと第2のレンズドファイバ1bとを一直線上に配置し、第1の光フィルタ5のフィルタ膜5bを前記一直線上に対して直交する方向よりも第3のレンズドファイバ1c側に傾斜させれば、単一のフィルタ膜9で波長領域λ2の光を第3のレンズドファイバ1cに結合することができ、部品点数の削減という観点から好適である。また、第2の光フィルタ6のフィルタ膜6bを前記一直線上に対して直交する方向よりも第2のレンズドファイバ1b側に傾斜させれば、上述したように、第2の光フィルタ6のフィルタ膜6bに入射される光の入射角度を小さくすることができるため、第2の光フィルタ6の入射角度依存性を低減させることができる。
さらに、光合分波器Xでは、図3に示すように、第2の光フィルタ6の透光性部材6aの光入出射部を除く部位に、フィルタ膜6bで反射される光を吸収する光吸収層9を設けることが好ましい。この光吸収層9を設ければ、図2(a)で示したように、第2の光フィルタで反射した光が他のレンズドファイバに入射されるのを抑制することができるため、光合分波器の信頼性を向上させることができる。この光吸収層9は、たとえばカーボン粒子や顔料系、染料系の材料を含有した樹脂シートを貼り付けたもの、またはアルミなどの無機材料の表面を凸凹処理した蒸着膜などを用いることができる。
次に本発明の第1の実施形態に係る光合分波器の動作について説明する。
まず、レンズドファイバ1aに入射された波長領域λ1、λ2の光は、コアレスファイバ4aから出射され、光学接着剤8を介して第1の光フィルタ5に入射される。光フィルタ5に入射された光は、フィルタ膜5bにおいて波長領域λ1の光を透過し、波長領域λ2の光を反射する。そして、光フィルタ5を透過した波長領域λ1の光は、光学接着剤8を介して、第2の光フィルタ6に入射する。ここで光フィルタ6は、波長領域λ1において、より狭帯域な波長領域λ3のみを透過する機能を有しており、光学接着剤8を介してコアレスファイバ4bに入射され、レンズドファイバ1bに光学的に結合される。
このように、本発明の第1の実施形態に係る光合分波器では、第1のレンズドファイバ1aを伝播する異なる波長領域λ1、λ2を有する光を第2のレンズドファイバ1cに対して波長領域λ1の光を入射し、一方で、第3のレンズドファイバ1bに対して波長領域より狭帯域な波長領域λ3の光を入射することで光を分波することができる。以上のような作用によって、光合分波器Xは、複数の波長の光を分波して、所望の光導波体に出力することができる。また、光合分波器Xでは、上述した光を逆方向に進行させれば、合波器として機能する。具体的には、レンズドファイバ1bに波長λ3の光を入射し、レンズドファイバ1cに波長λ2の光を入射すれば、レンズドファイバ1aで波長λ2と波長λ3の合波光を得ることができる。
次に本発明の光合分波器の製造方法について説明する。
<光学部品の製造方法>
まず、光ファイバ2a(第1の光導波体)の一端面とGIファイバ3a(第1のグレーデッドインデックスファイバ)の一端面とを接合し、第1のレンズドファイバ1aを作製する。次に、光ファイバ2b(第2の光導波体)の一端面とGIファイバ3b(第2のグレーデッドインデックスファイバ)の一端面とを接合し、第2のレンズドファイバ1bを作製する。最後に、第1のレンズドファイバ1aの他端面と第2のレンズドファイバ1bの他端面との間に第1のコアレスファイバを接合して一直線に融着接合された光学部品を作製する。
<第3のレンズドファイバの製造方法>
光ファイバ2c(第3の光導波体)の一端面とGIファイバ3c(第3のグレーデッドインデックスファイバ)の一端面とを接合し、GIファイバ3cの他端面にコアレスファイバ4c(第2のコアレスファイバ)を接合することにより、第3のレンズドファイバ1cを作製する。
<光合分波器の組立方法>
V溝基板7の一方のV溝(第1の溝部)上に光学部品を接着剤で固定する。次に、V溝基板7の一方のV溝に交差するように形成された他方のV溝(第2の溝部)上に第3のレンズドファイバ1cを接着剤で固定する。これらの固定は、たとえばV溝に紫外線硬化型樹脂(接着剤)を塗布した後に光ファイバをV溝上に載置し、ガラス板からなる透明な平板により光ファイバを上方から押さえて接着剤に紫外線を照射、あるいは接着剤を加熱すればよい。
次いで、第1のレンズドファイバ1a、第1のコアレスファイバ4’(コアレスファイバ4a、コアレスファイバ4b)、第2のレンズドファイバ1bが接合されてなる光学部品が固定されたV溝基板7の略中央部にダイシング等の加工により凹部7a(第3の溝部)を形成する。このダイシング加工では、コアレスファイバ4’をコアレスファイバ4a、4bに分断し、かつ後に配置される第1の光フィルタ5と第2の光フィルタ6とを合わせた厚み幅に対し、若干大きな幅となるように凹部7aを形成する。このように、コアレスファイバ部を分断すれば、GIファイバ部を加工する必要がないため、GIファイバの長さで調整されたレンズ機能を維持することが容易となる。
次いで、光学接着剤8を第1の光フィルタ5とコアレスファイバ4a、4cと接する面に充填し凹部7aに第1の光フィルタ5を配置する。そして、この光学接着剤8を硬化させる際にレンズドファイバ1aから出射したλ2の光が最大効率でレンズドファイバ1cと結合するように、第1の光フィルタ5の光学調整を行う。具体的には、たとえば波長領域λ2の光を反射する第1の光フィルタ5であれば、第1のレンズドファイバ1aに波長領域λ2の光を入射し、コアレスファイバ4aから出射された光が第1の光フィルタ5のフィルタ膜5bを反射してレンズドファイバ1cに高い光の結合効率が得られるように第1の光フィルタ5の角度を調整し、光の結合効率が最大となる位置にて光学接着剤8を硬化させて第1の光フィルタ5を固定する。
次いで、第2の光フィルタ6を第1の光フィルタ5とコアレスファイバ4bの間に挿入し、光学接着剤8を第1の光フィルタ5と第2の光フィルタ6との間、および第2の光フィルタ6とコアレスファイバ4bとの間に充填し凹部7aに第2の光フィルタ6を配置する。そして、この光学接着剤8を硬化させる際に、第2の光フィルタ6を透過する光が、波長領域λ3の光となるように、第2の光フィルタ6の光学調整を行う。具体的には、光フィルタ6のフィルタ膜6bを透過してレンズドファイバ1bに結合した光の波長を光スペクトラムアナライザで受光し、その透過波長がλ3となるように第2の光フィルタ6の角度を調整し、その位置にて光学接着剤8を硬化させて第2の光フィルタ6を固定する。
このように、上述した光合分波器の製造方法では、第1のレンズドファイバ1aと第3のレンズドファイバ1cとの光の結合効率を最大にしつつ、第2のレンズドファイバ1bに入射される光の波長帯域を最適化することができる。すなわち、本発明では、広帯域と狭帯域の2種類の光フィルタを設けることにより、入射角度のずれを補正するように狭帯域フィルタの位置あわせを再度行うことができるため、所望の波長帯域の光を伝送することができる。また、狭帯域光フィルタへの光の入射角度を小さくすることができるため、フィルタ膜のアイソレーション特性を向上させるとともに、光の挿入損失特性を向上させることができる。
図4は、本発明の光合分波器の第2の実施形態を示す平面図である。図4において、図1又は図3の光合分波器Xと同一の部材については同一の番号を付してある。本発明の第2の実施形態に係る光合分波器X’は、第2の光フィルタの構造、および第1〜第3の光導波体以外の第4〜第6の光導波体が設けられている点で光合分波器Xと相違する。
光合分波器X’は、V溝基板7上に、光ファイバ2d、2e、2fの一端にグレーテッドインデックスファイバ3d、3e、3f(以下、GIファイバ3d、GIファイバ3e、GIファイバ3fとする)がそれぞれ接合されてなる第4のレンズドファイバ1d(第4の光導波体)と、第5のレンズドファイバ1e(第5の光導波体)と、第6のレンズドファイバ1f(第6の光導波体)と、を備えている。また、各レンズドファイバのGIファイバ3d、3e、3fの端部には、それぞれコアレスファイバ4d、4e、4fが接合されている。さらに、光合分波器X’は、第2の透光性部材6aの一主面に形成された複数の狭帯域フィルタ10と、第2の透光性部材6aの他主面に形成された光反射層11と、を備えている。なお、この光反射層11は、第2の透光性部材6aの光入出射部を除く部位に形成されている。
光ファイバ2d、2e、2f、GIファイバ3d、GIファイバ3e、GIファイバ3f、コアレスファイバ4d、4e、4fは、互いに融着等によって接続されている。
狭帯域フィルタ10は、第2の光フィルタ6と透過する波長領域は異なるが、ほぼ同等の波長帯域の光を透過する機能を有する。たとえば、狭帯域フィルタ10は、複数の狭帯域フィルタ膜10a、10b、10cを備えており、それぞれ異なる複数の波長領域λ4、λ5、λ6の光を波長領域ごとに選択的に分離(分波)する機能を有する。
光反射層11は、金属膜や、SiOとTiOとを積層してなる誘電体多層膜を蒸着することによって形成することができる。
ここで、図5を用いて光合分波器X’の分波機構について説明する。図5は第2の光フィルタ6および狭帯域フィルタ10を透過する光の関係を説明するための説明図である。
第1の光フィルタ5を透過してきた、ある広い波長領域λ1の光のうち、第2の光フィルタ6のフィルタ膜6bは、選択的に波長領域λ1よりも狭い波長領域λ3の光を透過し、波長領域λ3以外の光(λ4、λ5、λ6)を反射する。そして、波長領域λ3の光は、第3のレンズドファイバ1bに入射される。次いで、反射されたλ4〜λ6の光は、光反射層11で反射される。そして、この反射光は、狭帯域フィルタ膜10aに入射される。狭帯域フィルタ膜10aは、波長領域λ4の光を透過し、波長領域λ4以外の光(λ5、λ6)を反射する。そして、波長領域λ4の光は、第4のレンズドファイバ1dに入射される。次いで、反射されたλ5、λ6の光は、光反射層11で反射され、狭帯域フィルタ膜10bに入射される。狭帯域フィルタ膜10bは、波長領域λ5の光を透過し、波長領域λ5以外の光(λ6)を反射する。そして、波長領域λ5の光は、第5のレンズドファイバ1eに入射される。次いで、そして、反射されたλ6の光は、光反射層11で反射され、波長領域λ6の光を透過する狭帯域フィルタ膜10cに入射された後、第6のレンズドファイバ1fに入射される。このような機構により、光合分波器X’は、光を効率良く分波することができる。なお、光合分波器X’において、上述した光の方向と逆方向に光を進行させれば、複数の波長領域の光を合波することができる。また、上述した波長領域λの一例としては、λ1が1550〜1560nm、λ3が1557〜1559nm、λ4が1555〜1557nm、λ5が1553〜1555nm、λ6が1551〜1553nmである。
このように、光合分波器X’では、透過する波長領域が互いに異なる複数のは狭帯域フィルタ膜を設けているため、多チャンネルの光合分波器を容易に作製することができるとともに、光フィルタを小型化することができる。
次に、本発明の光送受信器について図面を参照しつつ説明する。図6は本発明の一実施形態である光送受信器Yを説明する模式図である。
光送受信器Yは、本発明の第1の実施形態に係る光合分波器Xを2つ備えている。さらに、光送受信器Yは、一方の光合分波器(以下、第1光合分波器・BR>ニする)に入射する光を送信する発光手段21a、21bと、第1光合分波器で合波された光を伝送する伝送ファイバ22と、該伝送ファイバ22を伝送する光が入射される他方の光合分波器(以下、第2光合分波器とする)で分波された光を受光する受光手段23a、23bと、を備えている。
次に、光送受信器Yの機能について説明する。まず、外部から入力される2つの送信信号24a、24bは発光手段21a、21bによって互いに波長の異なる光信号に変換された後、第1光合分波器の合波機能により1つに合波される。次に、合波された光は、伝送ファイバ22内を受信手段側に向かって伝送される。次いで、伝送ファイバ22によって伝送された波長多重信号光(合波光)は、第2光合分波器Xの分波機能によって分離され、分離された光が受光手段23a、23bによりもとの信号24a、24bに変換される。したがって、この光送受信器Yでは、1本の伝送ファイバ22を用い、さらに2つの光合分波器を用いることによって大容量の情報を簡単な構成で伝送できる利点がある。
本発明の光合分波器の一実施形態を示す平面図である。 光フィルタと光の透過波長との関係を示す説明図である。 本発明の光合分波器の他の実施形態を示す平面図である。 本発明の光合分波器の他の実施形態を示す平面図である。 光フィルタと光の透過波長との関係を示す説明図である。 本発明の光送受信器の一実施形態を示す模式図である。 従来の光合分波器の構成を示す斜視図である。
符号の説明
X、X’:光合分波器
Y:光送受信器
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f:レンズドファイバ
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f:光ファイバ
3、3a、3b、3c、3d、3e、3f:GIファイバ
4、4a、4b、4c、4d、4e、4f、4’:コアレスファイバ
5:第1の光フィルタ
6:第2の光フィルタ
5a、6a:透光性部材
5b、6b、:フィルタ膜
10、10a、10b、10c:狭帯域フィルタ膜
7:V溝基板
7a:凹部
8:光学接着剤
9:光吸収層
11:光反射層
21、21a、21b:発光手段
22:伝送ファイバ
23、23a、23b:受光手段
24a、24b:信号

Claims (9)

  1. 第1乃至第3の光導波体と、
    前記第1の光導波体と前記第2の光導波体との間に配置され、前記第1の光導波体より出射される光を透過光と反射光に分波して、該透過光を前記第2の光導波体に入射し、前記反射光を前記第3の光導波体に入射する、あるいは前記第2の光導波体より出射される光を透過し、前記第3の光導波体より出射される光を反射し、前記第1の光導波体に合波光を入射する第1の光フィルタと、
    前記第2の光導波体と前記第1の光フィルタとの間に配置され、前記第1の光フィルタよりも狭い波長帯域を有する光を透過する第2の光フィルタと、を備えた光合分波器。
  2. 前記第1の光フィルタは、第1の透光性部材と該第1の透光性部材の一主面に形成されてなり、第1の波長領域の光を通過し、かつ第2の波長領域の光を反射する第1のフィルタ膜とを有していることを特徴とする請求項1に記載の光合分波器。
  3. 前記第2の光フィルタは、第2の透光性部材と該第2の透光性部材の一主面に形成されてなり、前記第1の波長領域内における第3の波長領域の光を透過する第2のフィルタ膜とを有していることを特徴とする請求項2に記載の光合分波器。
  4. 前記第1の透光性部材と前記第2の透光性部材は、同材質により形成されていることを特徴とする請求項3に記載の光合分波器。
  5. 前記第2の光フィルタは、前記第1の光フィルタと対向する前記第2の透光性部材の他主面において、前記第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、前記第2のフィルタ膜で反射される光を吸収する光吸収層をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の光合分波器。
  6. 前記第2の光フィルタは、前記第1の光フィルタと対向する前記第2の透光性部材の他主面において、前記第2の透光性部材の光入出射部を除く部位に、前記第2のフィルタ膜で反射される光を反射する光反射層をさらに有し、
    前記第2の透光性部材の一主面において、前記第2のフィルタ膜の形成部を除く部位に、前記光反射層で反射された光が入射される、前記第2のフィルタ膜と透過する波長領域が異なる狭帯域フィルタ膜をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の光合分波器。
  7. 前記第2の透光性部材の一主面において、前記狭帯域フィルタ膜が複数の領域にそれぞれ形成されており、複数の前記狭帯域フィルタ膜は、透過する波長領域が互いに異なることを特徴とする請求項6に記載の光合分波器。
  8. 前記第1乃至第3の光導波体は、前記第1の光フィルタまたは前記第2の光フィルタに臨む先端部がコアレスファイバを有する屈折率分布ファイバで構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光合分波器。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光合分波器と、
    光を前記光合分波器に入射する発光手段と、
    該発光手段から送信された光を前記光合分波器を介して受信する受光手段と、を備えた光送受信器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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