JPH06272032A - スパッタリング用チタンシリサイドターゲット及びその製造方法 - Google Patents

スパッタリング用チタンシリサイドターゲット及びその製造方法

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JPH06272032A
JPH06272032A JP8394193A JP8394193A JPH06272032A JP H06272032 A JPH06272032 A JP H06272032A JP 8394193 A JP8394193 A JP 8394193A JP 8394193 A JP8394193 A JP 8394193A JP H06272032 A JPH06272032 A JP H06272032A
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治 叶野
Koichi Yasui
浩一 安井
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康之 佐藤
Yasuhiro Yamakoshi
康廣 山越
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーティクルの発生数が極めて少ないスパッ
タリング用チタンシリサイドターゲットの開発。 【構成】 Si/Tiモル比を2.00〜2.35と
し、スパッタ面のSi相の面積比率を23%以下として
Si相の存在比率を低減しそしてスパッタ面の10μm
以上の粗大Si相の存在量を10ケ/mm2 以下として
Si相を微細化し、密度を99%以上とし、表面の加工
変質層を除去し、表面粗さを1μm以下として初期パー
ティクルを減じることにより、パーティクルの発生を大
幅に減じる。最大粒径20μm以下のSi粉と最大粒径
60μm以下のTi、TiH2 粉とを上記比率に混合
し、混合粉を合成してTiSix 粉を生成し、ホットプ
レスし、機械加工後、加工変質層を除去する表面処理を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーティクルの発生数
を従来より激減せしめうるスパッタリング用チタンシリ
サイドターゲット及びその製造方法に関するものであ
る。本発明のチタンシリサイドターゲットを使用してス
パッタリングプロセスにより形成される成膜は、配線幅
の非常に小さな高集積LSIの成膜として非常に有用で
あり、新たな高集積(4Mビット、16Mビット、64
Mビット等)LSI、VLSI等の半導体デバイスに使
用される。
【0002】
【従来の技術】LSI半導体デバイスの電極或いは配線
としてポリシリコンが従来用いられてきたが、LSI半
導体デバイスの高集積化に伴い、抵抗による信号伝搬遅
延が問題化している。一方、セルフアライン法による配
線等の形成を容易ならしめるため電極として融点の高い
材料の使用が所望されている。こうした状況において、
ポリシリコンより抵抗率が低く、シリコンゲートプロセ
スとの互換性を有する金属シリサイド配線及び電極が使
用されている。そうした金属シリサイドの例が、タング
ステンシリサイド(WSix )、モリブデンシリサイド
(MoSix )、タンタルシリサイド(TaSix )、
チタンシリサイド(TiSix )、コバルトシリサイド
(CoSix )、クロムシリサイド(CrSix )等の
高融点金属シリサイドである。こうした金属シリサイド
成膜は、スパッタリング用シリサイドターゲットをスパ
ッタすることにより形成される。スパッタリング用シリ
サイドターゲットとしては、モル比xを2以下とすると
成膜した際に膜応力が高く、剥離しやすいという理由の
ためにシリコン/金属のモル比が2を超えるスパッタリ
ング用シリサイドターゲットが使用されることが多い。
特に、チタンシリサイドターゲットとしては、シリコン
/チタンのモル比が2.40以上のもののみが使用され
てきた。
【0003】こうした金属シリサイドの内でも、チタン
シリサイドが特に今後の高集積VLSI用途に有用な材
料の一つとして注目を浴びつつある。
【0004】チタンシリサイドターゲットは従来、上記
のように、シリコン/チタンのモル比が2.40以上の
ものしか使用されておらず、シリコン粉末とチタン粉末
とシリコン/チタンのモル比が2.40以上に混合しそ
して合成することにより生成した合成シリサイド粉末を
加圧・焼結し、所定の寸法に機械加工することにより製
造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時、LSI半導体デ
バイスの集積度が上がり(4Mビット、16Mビット、
64Mビット等)、配線幅が1μm以下と微細化されつ
つある。この場合、ターゲットからのパーティクル発生
が重大な問題として認識されている。パーティクルと
は、スパッタに際してターゲットから飛散する粒子を云
い、これらは基板上の皮膜に直接付着したり、或いは周
囲壁乃至部品に付着・堆積後剥離して皮膜上に付着し、
配線の断線、短絡等の重大な問題を引き起こす。電子デ
バイスの回路の高集積化・微細化が進むにつれ、パーテ
ィクル問題は益々重大な問題となる。モル比2.40以
上のチタンシリサイドターゲットの使用例が増加するに
つれ、こうしたターゲットは、スパッタリング時に発生
するパーティクルが非常に多くて高集積化したVLSI
の用途には不適であることが改めて問題視されるように
なった。
【0006】従来から、金属シリサイドターゲットのパ
ーティクルの発生には遊離シリコン相のうちの粗大なも
のが大きく関与していることは認識されていた。そうし
た認識に基づいて、例えば、特開平4−191366号
は、高融点金属とSiとからなるシリサイドターゲット
において、遊離しているSi粒子の平均粒径が30μm
以下で、かつ表面及び断面において粒径40μm以上の
遊離Si粒が50個/mm2 以下であることを特徴とす
るシリサイドターゲット及びその製造方法を開示してい
る。本件出願人に係る特開平5−1370号は、更に規
制を強めて、金属シリサイドターゲットのスパッタ面に
現れる10μm以上の粗大シリコン相の存在量が10ケ
/mm2 以下であることを特徴とする金属シリサイドタ
ーゲット及びその製造方法を開示している。
【0007】上記2つの特許公報はチタンをも含めて金
属シリサイド全般を対象としているが、いずれもその実
施例においてはタングステンシリサイドのみを取り扱う
のみであり、実際にチタンを取り扱った実施例は呈示し
ていない。チタンシリサイドターゲットへの有用性への
認識が進み、その使用例が増えるにつれ、チタンシリサ
イドの場合には上記のような規制ではまだパーティクル
の発生数が多く、不十分であることが新たに認識される
ようになった。
【0008】本発明の課題は、パーティクルの発生数が
極めて少ないスパッタリング用チタンシリサイドターゲ
ットを製造する技術を確立することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特にチタン
シリサイドターゲットを対象としてパーティクル問題の
解決のために研究を続けた結果、チタンシリサイドター
ゲットの場合、シリコン/チタンのモル比が従来のよう
に2.40以上では、どうしてもパーティクルの許容限
を超える発生が回避できず、シリコン/チタンのモル比
を2.00〜2.35とした上で、 Si相の存在比率の低減、 Si相の微細化、 ターゲット密度の上昇、及び 表面の加工変質層の除去 を更に徹底して実施することによりパーティクルを極端
に減少せしめることができることを見出した。シリコン
/チタンのモル比を2.00〜2.35と減少しても、
成膜の性能上なんら問題を生じないことも確認された。
従来のチタンシリサイドターゲットを用いた場合パーテ
ィクルの発生数が7000〜8000ケ/ウエハーであ
ったのが、本発明により実に50〜60ケ/ウエハーま
でにも激減できることが見出された。こうしたパーティ
クル激減の様相はチタンシリサイドターゲットに固有の
もので、他の種類の高融点金属シリサイドには見られな
いものである。
【0010】この知見に基づき、本発明は、(1)シリ
コン/チタンのモル比が2.00〜2.35であり、ス
パッタ面に現れるシリコン相の面積比率が23%以下で
あり、スパッタ面に現れる10μm以上の粗大シリコン
相の存在量が10ケ/mm2以下であり、密度が99%
以上であり、そして表面の加工変質層を除去し、表面粗
さを1μm以下としたことを特徴とするスパッタリング
用チタンシリサイドターゲット並びに(2)最大粒径2
0μm以下のシリコン粉末と最大粒径60μm以下のチ
タン粉末乃至水素化チタン粉末とをシリコン/チタンの
モル比が2.00〜2.35の範囲となるよう混合し、
得られた混合粉末を、水素化チタン粉末の場合には脱水
素を行った後或いは行いつつ、合成してチタンシリサイ
ド粉末を生成し、該チタンシリサイド粉末をホットプレ
スして99%以上の密度の焼結体を生成し、該焼結体を
所定寸法に機械加工しそして後加工変質層を除去する表
面処理を行って表面粗さを1μm以下とし、スパッタ面
に現れるシリコン相の面積比率が23%以下でありそし
てスパッタ面に現れる10μm以上の粗大シリコン相の
存在量が10ケ/mm2 以下であるターゲットを生成す
ることを特徴とするスパッタリング用チタンシリサイド
ターゲットの製造方法を提供するものである。
【0011】
【作用】本発明は、チタンシリサイドターゲットにおい
て、シリコン/チタンのモル比を従来の2.40以上か
ら2.00〜2.35へと減じて遊離シリコンの発生確
率の総量規制を行い、スパッタ面に現れるシリコン相の
面積比率を23%以下としてSi相の存在比率を低減
し、スパッタ面に現れる10μm以上の粗大シリコン相
の存在量を10ケ/mm2 以下としてSi相の微細化を
行い、ターゲット密度を99%以上にしてパーティクル
発生源となる内部空隙を減じ、そして表面の加工変質層
を除去し、表面粗さを1μm以下にすることによりスパ
ッタリングの初期に多く発生する初期パーティクルを減
じることにより、パーティクルの発生量を従来より大幅
に減じたものである。
【0012】原料シリコン粉末は、半導体用ポリシリコ
ンチップのような原料を例えばボールミルで12〜28
時間アルゴン雰囲気中で粉砕される。従来はこれを篩別
してそのまま使用していたのであるが、本発明に従え
ば、粉砕シリコン粉末は更に微粉砕用粉砕機で2次微粉
砕され、20μm以上の粗粒が排除される。微粉砕用粉
砕機としては、汚染対策を実施した市販の微粉砕機であ
ればいずれも使用しうるが、例えば次のような市販製品
がある: ・超微細粉砕機オングミル(ホソカワミクロン株式会社
製) ・超音速ジェット粉砕機I型及びPJM型(日本ニュー
マチック工業株式会社製) ・カレントジェット(日清エンジニアリング株式会社
製) ・シングルトラックジェットミル(株式会社セイシン企
業製) ・新型超微粉砕機(川崎重工業株式会社製) ・カウンタージェットミル(株式会社イトマンエンジニ
アリング製) この2次微粉砕することにより、実際上、10μm以上
の、特には8μm以上の粗粒はほとんど零となる。
【0013】原料チタン粉末としては、例えばボールミ
ルその他の粉砕機で微粉砕したチタン粉末或いは水素化
チタン粉末が使用される。最大粒径が例えば60μm以
下、好ましくは45μm以下のチタン粉末或いは水素化
チタン粉末が使用される。酸素含有量の多いターゲット
を用いてスパッタリングを行うと、酸素の放離により、
ターゲットの割れ、生成皮膜の酸化、皮膜品質のバラツ
キ等が生じて好ましくない。チタン源として水素化チタ
ン(TiH2 )粉末を使用し、後にそれを脱水素するこ
とによりターゲットの酸素含有量を低減することができ
る。水素化チタンは粉砕が容易である点からも有利であ
る。
【0014】チタン粉末及びシリコン粉末原料として
は、放射性元素、アルカリ金属、遷移元素、重金属、酸
素等の含有量を極微量にまで低減したものを使用するこ
とが好ましい。5〜9N(99.999〜99.9999999wt%)以
上の純度を有するそうした原料シリコン粉末は容易に市
販入手しうる。原料チタン粉末についても、チタンがク
ロール法で一般に製造され、同法で製造したチタンは放
射性元素は比較的少ないが、鉄等の重金属はは反応容器
からの汚染が100ppm程度あり、また酸素もチタン
との親和力が強いので数1000ppm含まれている。
従って、ヨード化物の熱分解法、溶融塩電解法等を用い
て高純度化したものを使用することが推奨される。
【0015】こうしたチタン及びシリコン原料粉末をS
i/Ti=2.00〜2.35の範囲内で目標とするチ
タンシリサイドに対応する所定の比率の下でV型ミキサ
等により混合する。続いての合成工程でのシリコン揮発
分を見込んでシリコンを若干多めにするのが通例であ
る。そうしたシリコン揮発分は使用される設備及び条件
において的確に把握することができ、最小限量のシリコ
ン過剰量とすることが望ましい。これら混合粉末は高温
真空炉内で合成処理を受ける。水素化チタン粉末(Ti
2 )を使用する場合には脱水素処理と合成処理とが併
せて行われる。通常、脱水素を行った後、温度を上げて
合成を行うが、脱水素を行いながら合成を行うこともで
きる。合成反応は発熱反応である。シリサイド合成条件
は次の通りである: 真空度:10-3〜10-5Torr 温度:800〜1150℃ 時間:Ti+xSi→TiSix (x=2.00〜2.
35)による合成反応に充分な時間
【0016】合成を終えたシリサイドは真空中で冷却
し、50℃以下に冷却した後炉から取出される。次い
で、合成シリサイドをボールミル、振動ミルその他の粉
砕機により粉砕し、分級を行って合成シリサイド粉末を
得る。ボールミル粉砕中O2 量が増加するのを防止する
ためAr置換雰囲気で行う等の配慮も必要である。ま
た、Fe等の汚染防止目的にチタンライニング球、チタ
ン球等を使用することが好ましい。合成シリサイド粉末
は、好ましくは50メッシュ以下、より好ましくは20
0メッシュ以下に乾式篩で篩別して粒度を揃えるのが有
益である。
【0017】モル比の調整が必要とされる場合には、粗
大シリコンを含まない原料シリサイドとは異なるモル比
を有するシリサイド粉末が必要に応じ加えられる。添加
シリサイド粉末も、−50メッシュ、好ましくは−20
0メッシュのものが使用される。原料シリサイド粉末と
添加シリサイド粉末とは例えばV型ミキサを使用して充
分に混合する。ホツトプレス前の組成調整をシリサイド
粉末を用いて行うことは、凝集シリコンに起因するパー
ティクル発生の防止に役立つ。パーティクルの発生に凝
集シリコン中に取込まれた粒子もまた関与する。従っ
て、ホットプレス前の組成比調整に凝集しやすいシリコ
ン粉末を加えずにシリサイド粉末を添加することにより
パーティクルの発生が抑制される。
【0018】この後ホットプレスが実施される。ホット
プレスはシリサイド粉末の充分なる高密度化を図るよう
実施することが肝要である。ホットプレスする際に、予
荷重をかけプレス後ホールドすることが好ましい。ホッ
トプレス条件は次の通りである: 真空度:10-5〜10-6Torr 温度:1000〜1320℃ プレス圧:250〜600kg・cm2 時間:30分〜3時間 ホールド時間:長い方がよいが最小30分 ホットプレスは、チタンシリサイド粉末を型入れし、昇
温を開始して1000〜1320℃のうちの目標温度に
達したら、その温度水準を維持しつつ所定のプレス圧の
適用を開始する。プレス圧の適用により材料は次第に減
厚され、或る時点を超えると材料厚さは一定に達し、そ
れ以上減厚されない。この状態で一般にプレス圧の適用
が解除されるが、高密度化をより増進するには、プレス
時に予荷重をかけておいて上記時点以降例えば30分以
上その状態で保持することが効果的である。これをホー
ルドとここでは呼ぶ。こうして、99%以上の密度を有
する高密度焼結体を得る。
【0019】微細な合成シリサイド粉を原料とし高温で
充分の時間プレスを行うことにより粒間の焼結は進行
し、均一な焼結組織が生成される。この場合、ホットプ
レスは固相焼結である。通常の多くの方法は焼結時に液
相を発生するが、これはパーティクルの発生を生じ易い
ことが見出された。そこで、本発明では、上記の条件の
下で固相焼結を実施する。
【0020】プレス後、プレス品は取出され、機械加工
により所定寸法のスパッタ用ターゲットに仕上げられ
る。その後、本発明においては、加工変質層を除去し、
併せて表面平滑化を行う加工変質層除去工程が組み込ま
れる。加工変質層除去工程はラッピング処理、ケミカル
エッチング処理、電解ポリッシング、プリスパッタのよ
うな適宜の表面処理により行われる。この後、超音波洗
浄、真空乾燥を行って製品とされ、最後に、得られたタ
ーゲットはバッキングプレートにボンディングされる。
この表面処理により、処理前5.0μm程度の表面粗さ
(Ra )を1.0μm以下とする。この加工変質層除去
工程は初期パーティクルの発生の抑制に非常に有効であ
ることが見出された。スパッタリングの初期にパーティ
クルは多量に発生し、それらが例えば装置内壁に付着し
そして剥離して皮膜上に付着する。初期発生パーティク
ルを抑制することによりウエハー上に付着するパーティ
クル総数を大幅に低減することができる。
【0021】こうして、スパッタ面に現れるシリコン相
の面積比率が23%以下であり、スパッタ面に現れる1
0μm以上の粗大シリコン相の存在量が10ケ/mm2
以下であり、密度が99%以上であり、そして表面の加
工変質層を除去し、表面粗さを1μm以下にしたシリコ
ン/チタンのモル比が2.00〜2.35であるチタン
シリサイドターゲットが実現される。シリコン/チタン
のモル比を従来の2.40以上から2.00〜2.35
へと減じることにより遊離シリコンの発生確率の総量規
制を行いそして併せて原料粉末の粒度管理と合成及び焼
結工程の管理を通してスパッタ面に現れるシリコン相の
面積比率が23%以下へそしてスパッタ面に現れる10
μm以上の粗大シリコン相の存在量を10ケ/mm2
下とし、ターゲット密度を99%以上にして内部空隙を
減じ、そして表面の加工変質層を除去し、表面粗さを1
μm以下にすることにより、これら効果が相まって、パ
ーティクルの発生量を従来より大幅に減じることに成功
したものである。シリコン相の面積比率を23%以下へ
そしてスパッタ面に現れる10μm以上の粗大シリコン
相の存在量を10ケ/mm2 以下とするのがよいことは
多くの実験を通して確認され、従来よりシリコン相の存
在比率の低減化及び微細化を一層厳格にすることによ
り、他の要件と相まって高い信頼性をもってパーティク
ルの発生を激減し得たものである。
【0022】尚、スパッタ面に現れるシリコン相の面積
比率並びに10μm以上の粗大シリコン相の存在量は、
顕微鏡で100倍に拡大し、目視により測定及び計数す
ることにより行った。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を呈示する。
【0024】(実施例1)ボールミルで14時間粉砕し
たSi粉末を200メッシュの篩で篩別し、得られたS
i粉末を更にカウンタージェットミルにかけて微粉砕し
た最大粒径8μmのSi粉末と、最大粒径45μmのT
iH2 粉末とをSi/Ti=2.15となるように混合
して、600℃の温度で脱水素そして1000℃の温度
で合成を行い、チタンシリサイド粉末を得た。このチタ
ンシリサイド粉末を1200℃でホットプレスし、機械
加工、表面処理及びボンディングを経てスパッタリング
ターゲットとした。このターゲットの特性は次の通りで
あった:Si/Ti=2.13、スパッタ面に現れたS
i相の面積比=13.4%、スパッタ面に現れた10μ
m以上のSi相の数=0ケ/mm2 、密度=99.8%
そして表面粗さRa =0.6μm。このターゲットを用
いてスパッタリングによりチタンシリサイド膜を作製
し、ウエハー上のパーティクルをレーザー法により測定
した。0.5μm以上のパーティクルは6インチウエハ
ー上で5ケのみであった。
【0025】(実施例2)チタン原料粉末としてTiH
2 粉末の代わりにTi粉末(最大粒径45μm)を用い
て実施例1とまったく同様にしてターゲットを作製し
た。実施例1とまったく同じ結果を得た。
【0026】(比較例1)最大粒径8μmのSi粉末と
最大粒径45μmのTi粉末とを本発明の規定する範囲
よりSiが多いSi/Ti=2.65となるように混合
して、実施例2と同様にして合成を行い、チタンシリサ
イド粉末を得た。このチタンシリサイド粉末をホットプ
レスし、機械加工、表面処理及びボンディングを経て最
終的にTiSi2.60のスパッタリングターゲットとし
た。このTiSi2.60ターゲットのスパッタ面に現れた
Si相の面積比=30.0%、スパッタ面に現れた10
μm以上のSi相の数=0ケ/mm2 、密度=99.9
%そして表面粗さRa =0.6μmであった。このター
ゲットを用いてスパッタリングによりチタンシリサイド
膜を作製し、ウエハー上のパーティクルをレーザー法に
より測定した。0.5μm以上のパーティクルは6イン
チウエハー上で150ケであった。本発明の規定する範
囲よりSiが多いSi/Ti=2.65としたため、ス
パッタ面に現れたSi相の面積比=30.0%と大きく
なり、パーティクル量が増加した。
【0027】(比較例2)最大粒径45μmの大きな粒
子を含むSi粉末と最大粒径45μmのTi粉末とを用
いて同様にして最終的にSi/Ti=2.13のスパッ
タリングターゲットを作製した。このTiSi2.13ター
ゲットのスパッタ面に現れたSi相の面積比=13.4
%、スパッタ面に現れた10μm以上(最大Si相寸法
45μm)のSi相の数=40ケ/mm2 、密度=9
9.8%そして表面粗さRa =0.6μmであった。こ
のターゲットを用いてスパッタリングによりチタンシリ
サイド膜を作製し、ウエハー上のパーティクルをレーザ
ー法により測定した。0.5μm以上のパーティクルは
6インチウエハー上で500ケであった。最大粒径の大
きなSi粉末を使用したため、Si相の寸法が大きくな
り、パーティクル量が増加した。
【0028】(比較例3)実施例1と同じ方法でTiS
2.13のチタンシリサイドターゲットを作製したが、加
工変質層の除去を行わないで最終製品とした。この時の
ターゲット表面粗さは5μmであった。このターゲット
を用いた場合の0.5μm以上のパーティクルは6イン
チウエハー上で500ケであった。加工変質層の除去処
理の重要性がわかる。
【0029】
【発明の効果】チタンシリサイドのパーティクル問題に
実際的に取り組み、シリコン/チタンのモル比を2.0
0〜2.35へと減じて、スパッタ面に現れるシリコン
相の面積比率、スパッタ面に現れる10μm以上の粗大
シリコン相の存在量、ターゲット密度、そして表面の加
工変質層の除去を通して、パーティクルの発生量を従来
より大幅に減じることに成功した。配線幅の小さな高集
積LSIの成膜として今後大いに期待されるチタンシリ
サイドを今後の高集積(4Mビット、16Mビット、6
4Mビット等)LSI、VLSI等の半導体デバイスに
おいて実用化することに貢献する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山越 康廣 茨城県北茨城市華川町臼場187番地4株式 会社日鉱共石磯原工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン/チタンのモル比が2.00〜
    2.35であり、スパッタ面に現れるシリコン相の面積
    比率が23%以下であり、スパッタ面に現れる10μm
    以上の粗大シリコン相の存在量が10ケ/mm2 以下で
    あり、密度が99%以上であり、そして表面の加工変質
    層を除去し、表面粗さを1μm以下としたことを特徴と
    するスパッタリング用チタンシリサイドターゲット。
  2. 【請求項2】 最大粒径20μm以下のシリコン粉末と
    最大粒径60μm以下のチタン粉末乃至水素化チタン粉
    末とをシリコン/チタンのモル比が2.00〜2.35
    の範囲となるよう混合し、得られた混合粉末を、水素化
    チタン粉末の場合には脱水素を行った後或いは行いつ
    つ、合成してチタンシリサイド粉末を生成し、該チタン
    シリサイド粉末をホットプレスして99%以上の密度の
    焼結体を生成し、該焼結体を所定寸法に機械加工しそし
    て後加工変質層を除去する表面処理を行って表面粗さを
    1μm以下とし、スパッタ面に現れるシリコン相の面積
    比率が23%以下でありそしてスパッタ面に現れる10
    μm以上の粗大シリコン相の存在量が10ケ/mm2
    下であるターゲットを生成することを特徴とするスパッ
    タリング用チタンシリサイドターゲットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100479315B1 (ko) * 2001-08-16 2005-03-25 미츠이 긴조쿠 고교 가부시키가이샤 스퍼터링 타겟 및 그 제조방법
JP2008174831A (ja) * 2007-10-31 2008-07-31 Nikko Kinzoku Kk チタンシリサイドターゲットの製造方法
CN111136265A (zh) * 2020-03-07 2020-05-12 北京安泰六九新材料科技有限公司 一种钛硅合金靶材及其制造方法

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