JPH06271558A - 新規なビスフラン化合物およびその製造方法 - Google Patents
新規なビスフラン化合物およびその製造方法Info
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- JPH06271558A JPH06271558A JP6222993A JP6222993A JPH06271558A JP H06271558 A JPH06271558 A JP H06271558A JP 6222993 A JP6222993 A JP 6222993A JP 6222993 A JP6222993 A JP 6222993A JP H06271558 A JPH06271558 A JP H06271558A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 低温で短時間に硬化可能で、かつ、耐熱性が
良好な硬化物を得ることができる、マレイミド樹脂の硬
化剤となるビスフラン化合物およびその製造方法を提供
する。 【構成】 式(a)のビスフラン化合物、および、式
(b)のジアミンと、式(c)のフルフラールとを反応
させるビスフラン化合物の製造方法。 〔式中、XはC(CH3)2,CH2またはOを;R1
乃至R8はHまたはCH3を;表す〕
良好な硬化物を得ることができる、マレイミド樹脂の硬
化剤となるビスフラン化合物およびその製造方法を提供
する。 【構成】 式(a)のビスフラン化合物、および、式
(b)のジアミンと、式(c)のフルフラールとを反応
させるビスフラン化合物の製造方法。 〔式中、XはC(CH3)2,CH2またはOを;R1
乃至R8はHまたはCH3を;表す〕
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マレイミド樹脂の硬
化剤等として用いられる新規ビスフラン化合物およびそ
の製造方法に関する。
化剤等として用いられる新規ビスフラン化合物およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マレイミド化合物、たとえば、N,N′
−(4,4′−メチレンジフェニレン)ビスマレイミド
のような化合物は、熱硬化性ポリイミドの原料として知
られている。この樹脂は、高い耐熱性を有することか
ら、高温下で使用される複合材料のマトリックスや接着
剤としての用途が期待されている。
−(4,4′−メチレンジフェニレン)ビスマレイミド
のような化合物は、熱硬化性ポリイミドの原料として知
られている。この樹脂は、高い耐熱性を有することか
ら、高温下で使用される複合材料のマトリックスや接着
剤としての用途が期待されている。
【0003】従来、マレイミド化合物は、一般に、ジア
ミノジフェニルメタンのようなジアミン化合物を添加し
て硬化させている。ジアミン化合物は、そのアミノ基が
マレイミドの二重結合に対しマイケル付加することによ
り硬化剤として働く。マレイミド樹脂は、ジアミン化合
物が硬化剤として加えられることにより、マレイミド化
合物単独で硬化させた樹脂よりも、脆さが改良されてい
る。
ミノジフェニルメタンのようなジアミン化合物を添加し
て硬化させている。ジアミン化合物は、そのアミノ基が
マレイミドの二重結合に対しマイケル付加することによ
り硬化剤として働く。マレイミド樹脂は、ジアミン化合
物が硬化剤として加えられることにより、マレイミド化
合物単独で硬化させた樹脂よりも、脆さが改良されてい
る。
【0004】しかしながら、この硬化反応は、200℃
以上の高温で数時間にわたる加熱を必要とし、場合によ
っては、さらにアフタキュアーを必要とする。マレイミ
ド樹脂の硬化には、このように、高温長時間の硬化反応
を必要とすることから、マレイミド樹脂を用いた製品の
製造能率は低い。
以上の高温で数時間にわたる加熱を必要とし、場合によ
っては、さらにアフタキュアーを必要とする。マレイミ
ド樹脂の硬化には、このように、高温長時間の硬化反応
を必要とすることから、マレイミド樹脂を用いた製品の
製造能率は低い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
低温で短時間に硬化可能で、かつ、耐熱性が良好な硬化
物を得ることができる、マレイミド樹脂の硬化剤等とな
る新規ビスフラン化合物およびその製造方法を提供する
ことを課題とする。
低温で短時間に硬化可能で、かつ、耐熱性が良好な硬化
物を得ることができる、マレイミド樹脂の硬化剤等とな
る新規ビスフラン化合物およびその製造方法を提供する
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にかかる新規ビスフラン化合物は、下記一
般式化4で表される。
め、この発明にかかる新規ビスフラン化合物は、下記一
般式化4で表される。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、XはC(CH3)2 、CH2 また
はOを表し、R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1
〜R8 は全て同一であってもよく、異なっていてもよ
い。)また、この発明にかかる新規ビスフラン化合物の
製造方法は、下記一般式化5で表されるジアミンと、下
式化6で表されるフルフラールを反応させ、脱水縮合さ
せる。
はOを表し、R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1
〜R8 は全て同一であってもよく、異なっていてもよ
い。)また、この発明にかかる新規ビスフラン化合物の
製造方法は、下記一般式化5で表されるジアミンと、下
式化6で表されるフルフラールを反応させ、脱水縮合さ
せる。
【0009】
【化5】
【0010】(式中、XはC(CH3)2 、CH2 また
はOを表し、R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1
〜R8 は全て同一であっもてよく、異なっていてもよ
い。)
はOを表し、R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1
〜R8 は全て同一であっもてよく、異なっていてもよ
い。)
【0011】
【化6】
【0012】化5で表されるジアミン化合物としては、
たとえば、1,3−ビス〔2−(p−アミノフェニル)
プロピリデン〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(p−ア
ミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、および、これらのアル
キル誘導体等が挙げられる。
たとえば、1,3−ビス〔2−(p−アミノフェニル)
プロピリデン〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(p−ア
ミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、および、これらのアル
キル誘導体等が挙げられる。
【0013】これらのジアミンをトルエンやエーテル等
の溶剤に溶かすか、もしくは、無溶剤で、フルフラール
を加えて反応させることにより、この発明のビスフラン
化合物が得られる。反応は、50〜180℃の加熱条件
下で進行させ、反応時間を1〜5時間とすることが好ま
しい。1時間未満であると、反応が十分進行せずに、未
反応ジアミンが残存する恐れがある。また、反応は5時
間以内に完結するので、5時間を超えて反応させる必要
はない。
の溶剤に溶かすか、もしくは、無溶剤で、フルフラール
を加えて反応させることにより、この発明のビスフラン
化合物が得られる。反応は、50〜180℃の加熱条件
下で進行させ、反応時間を1〜5時間とすることが好ま
しい。1時間未満であると、反応が十分進行せずに、未
反応ジアミンが残存する恐れがある。また、反応は5時
間以内に完結するので、5時間を超えて反応させる必要
はない。
【0014】フルフラールとジアミンのモル比は、ジア
ミン1モルに対しフルフラール2.0〜3.0モルが好
ましい。フルフラールの量が2.0モルより少ない場合
には、反応が十分に進行せず、得られるビスフラン化合
物の純度は低いものとなる傾向にある。また、フルフラ
ールの量が3.0モルより多い場合には、未反応のフル
フラールが多くなり、その除去操作が煩わしいものとな
る傾向がある。
ミン1モルに対しフルフラール2.0〜3.0モルが好
ましい。フルフラールの量が2.0モルより少ない場合
には、反応が十分に進行せず、得られるビスフラン化合
物の純度は低いものとなる傾向にある。また、フルフラ
ールの量が3.0モルより多い場合には、未反応のフル
フラールが多くなり、その除去操作が煩わしいものとな
る傾向がある。
【0015】また、水と共沸混合物を形成するような溶
剤、たとえば、トルエン等を用い、副生成物である水を
反応系から除去することにより、反応を促進させること
も可能である。反応混合物から溶剤および水を除去する
ことにより、ビスフラン化合物が得られる。このビスフ
ラン化合物は、そのままでも利用可能であるが、再結晶
等の操作を加えた純度の高いものにして利用することが
望ましい。
剤、たとえば、トルエン等を用い、副生成物である水を
反応系から除去することにより、反応を促進させること
も可能である。反応混合物から溶剤および水を除去する
ことにより、ビスフラン化合物が得られる。このビスフ
ラン化合物は、そのままでも利用可能であるが、再結晶
等の操作を加えた純度の高いものにして利用することが
望ましい。
【0016】
【作用】このようにして得られたビスフラン化合物を、
マレイミド化合物に配合すれば、低温短時間で硬化可能
なマレイミド樹脂組成物が得られる。
マレイミド化合物に配合すれば、低温短時間で硬化可能
なマレイミド樹脂組成物が得られる。
【0017】
【実施例】以下に、この発明の実施例を示すが、この発
明は下記実施例に限定されない。 −実施例1一 還流冷却器、温度計および攪拌機を取り付けた反応フラ
スコに、下式化7の1,3−ビス〔2−(p−アミノフ
ェニル)プロピリデン〕ベンゼン34.4g、フルフラ
ール19.2g、トルエン100mlを計り取った。
明は下記実施例に限定されない。 −実施例1一 還流冷却器、温度計および攪拌機を取り付けた反応フラ
スコに、下式化7の1,3−ビス〔2−(p−アミノフ
ェニル)プロピリデン〕ベンゼン34.4g、フルフラ
ール19.2g、トルエン100mlを計り取った。
【0018】
【化7】
【0019】この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。反応終了後、室温
まで冷却したところ、結晶が析出した。これを減圧濾過
して取り出し、真空乾燥器で乾燥した。以下に、生成物
の分析値を示す。 ・融点;117℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図1に示す。
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。反応終了後、室温
まで冷却したところ、結晶が析出した。これを減圧濾過
して取り出し、真空乾燥器で乾燥した。以下に、生成物
の分析値を示す。 ・融点;117℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図1に示す。
【0020】・高速液体クロマトグラフィの測定チャー
トを図4に示す(GPC、東ソー(株)製)。 以上の結果より、この生成物が下記化8の1,3−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンであることが確認された。すなわち、図
4のチャートから、生成物が原料のフルフラールとジア
ミンの単なる混合物ではなく、単一化合物になっている
ことが示される。また、核磁気共鳴スペクトルにおい
て、原料のフルフラールではアルデヒド基のプロトンに
由来するケミカルシフト9.8のピークが観察される
(The Aldrich Library Of NMR Spectra, 2nd ed., C.
J. Pouchert, Aldrich Chemical Co., Inc., Milwauke
e, WI,1983 参照)。それに対し図1においてはアルデ
ヒド由来のピークは観察されず、代わってシッフベース
に由来するケミカルシフト8.3のピークが現れてい
る。これらのことから、得られた化合物がフルフラール
とジアミンの脱水縮合した化合物であることは明らかで
ある。
トを図4に示す(GPC、東ソー(株)製)。 以上の結果より、この生成物が下記化8の1,3−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンであることが確認された。すなわち、図
4のチャートから、生成物が原料のフルフラールとジア
ミンの単なる混合物ではなく、単一化合物になっている
ことが示される。また、核磁気共鳴スペクトルにおい
て、原料のフルフラールではアルデヒド基のプロトンに
由来するケミカルシフト9.8のピークが観察される
(The Aldrich Library Of NMR Spectra, 2nd ed., C.
J. Pouchert, Aldrich Chemical Co., Inc., Milwauke
e, WI,1983 参照)。それに対し図1においてはアルデ
ヒド由来のピークは観察されず、代わってシッフベース
に由来するケミカルシフト8.3のピークが現れてい
る。これらのことから、得られた化合物がフルフラール
とジアミンの脱水縮合した化合物であることは明らかで
ある。
【0021】
【化8】
【0022】−実施例2− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、100℃で1時
間攪拌した以外は、実施例1と同様にして、1,3−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンを得た。 −実施例3− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、50℃で5時間
攪拌した以外は、実施例1と同様にして、1,3−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンを得た。
間攪拌した以外は、実施例1と同様にして、1,3−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンを得た。 −実施例3− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、50℃で5時間
攪拌した以外は、実施例1と同様にして、1,3−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンを得た。
【0023】−実施例4− 実施例1と同様の反応フラスコに、1,3−ビス〔2−
(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン22.
9g、フルフラール19.2g、トルエン100mlを計
り取った。この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、3.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、生成物として1,3−ビス〔2−
(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリデン〕
ベンゼンを得た。
(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン22.
9g、フルフラール19.2g、トルエン100mlを計
り取った。この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、3.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、生成物として1,3−ビス〔2−
(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリデン〕
ベンゼンを得た。
【0024】−実施例5一 実施例1と同様の反応フラスコに、下式化9の1,4−
ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン29.2g、フ
ルフラール19.2g、トルエン100mlを計り取っ
た。
ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン29.2g、フ
ルフラール19.2g、トルエン100mlを計り取っ
た。
【0025】
【化9】
【0026】この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、固体状の生成物を得た。以下に、生
成物の分析値を示す。 ・融点;168℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図2に示す。
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、固体状の生成物を得た。以下に、生
成物の分析値を示す。 ・融点;168℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図2に示す。
【0027】・高速液体クロマトグラフィの測定チャー
トを図5に示す。 以上の結果より、この生成物が下記化10の1,4−ビ
ス〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼ
ンであることが確認された。
トを図5に示す。 以上の結果より、この生成物が下記化10の1,4−ビ
ス〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼ
ンであることが確認された。
【0028】
【化10】
【0029】−実施例6− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、90℃で2時間
攪拌した以外は、実施例5と同様にして、1,4−ビス
〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼン
を得た。 −実施例7− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、70℃で4時間
攪拌した以外は、実施例5と同様にして、1,4−ビス
〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼン
を得た。
攪拌した以外は、実施例5と同様にして、1,4−ビス
〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼン
を得た。 −実施例7− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、70℃で4時間
攪拌した以外は、実施例5と同様にして、1,4−ビス
〔p−(フルフリリデンアミノ)フェノキシ〕ベンゼン
を得た。
【0030】−実施例8− 実施例1と同様の反応フラスコに、1,4−ビス(p−
アミノフェノキシ)ベンゼン25.4g、フルフラール
19.2g、トルエン100mlを計り取った。この時の
フルフラール/ジアミンのモル比は、2.3/1であっ
た。反応フラスコをオイルバス中で加熱し、80℃で2
時間攪拌した。以下、実施例1と同様の操作を行い、生
成物として1,4−ビス〔p−(フルフリリデンアミ
ノ)フェノキシ〕ベンゼンを得た。
アミノフェノキシ)ベンゼン25.4g、フルフラール
19.2g、トルエン100mlを計り取った。この時の
フルフラール/ジアミンのモル比は、2.3/1であっ
た。反応フラスコをオイルバス中で加熱し、80℃で2
時間攪拌した。以下、実施例1と同様の操作を行い、生
成物として1,4−ビス〔p−(フルフリリデンアミ
ノ)フェノキシ〕ベンゼンを得た。
【0031】−実施例9一 実施例1と同様の反応フラスコに、下式化11の1,4
−ビス〔2−(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベ
ンゼン34.4g、フルフラール19.2g、トルエン
100mlを計り取った。
−ビス〔2−(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベ
ンゼン34.4g、フルフラール19.2g、トルエン
100mlを計り取った。
【0032】
【化11】
【0033】この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、固体状の生成物を得た。以下に、生
成物の分析値を示す。 ・融点;191℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図3に示す。
は、2.0/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、固体状の生成物を得た。以下に、生
成物の分析値を示す。 ・融点;191℃ ・核磁気共鳴スペクトルを図3に示す。
【0034】・高速液体クロマトグラフィの測定チャー
トを図6に示す。 以上の結果より、この生成物が下記化12の1,4−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンであることが確認された。
トを図6に示す。 以上の結果より、この生成物が下記化12の1,4−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンであることが確認された。
【0035】
【化12】
【0036】−実施例10− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、100℃で1時
間攪拌した以外は、実施例9と同様にして、1,4−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンを得た。 −実施例11− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、70℃で5時間
攪拌した以外は、実施例9と同様にして、1,4−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンを得た。
間攪拌した以外は、実施例9と同様にして、1,4−ビ
ス〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピ
リデン〕ベンゼンを得た。 −実施例11− 反応フラスコをオイルバス中で加熱し、70℃で5時間
攪拌した以外は、実施例9と同様にして、1,4−ビス
〔2−(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリ
デン〕ベンゼンを得た。
【0037】−実施例12− 実施例1と同様の反応フラスコに、1,4−ビス〔2−
(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン31.
3g、フルフラール19.2g、トルエン100mlを計
り取った。この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、2.2/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、生成物として1,4−ビス〔2−
(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリデン〕
ベンゼンを得た。
(p−アミノフェニル)プロピリデン〕ベンゼン31.
3g、フルフラール19.2g、トルエン100mlを計
り取った。この時のフルフラール/ジアミンのモル比
は、2.2/1であった。反応フラスコをオイルバス中
で加熱し、80℃で2時間攪拌した。以下、実施例1と
同様の操作を行い、生成物として1,4−ビス〔2−
(p−フルフリリデンアミノフェニル)プロピリデン〕
ベンゼンを得た。
【0038】−ゲル化時間の測定− この発明のビスフラン化合物とN,N′−(4,4′−
メチレンジフェニレン)ビスマレイミド(以下、BMI
と略記する)との反応性を調べるため、180℃におけ
るゲル化時間を測定した。まず、実施例1、5、9のビ
スフラン化合物とBMIを、それぞれモル比が1:1に
なるように計量して混合した。これらの試料を180℃
に設定した電熱板上に置き、スパチュラで攪拌しなが
ら、流動性を失いゲル化するまでの時間を測定した。ま
た、比較として、硬化剤を含有しないBMI単独のゲル
化時間、および、ジアミノジフェニルメタン(以下、D
DMと略記する)とBMIをモル比が0.5:1になる
ように計量して混合したもののゲル化時間を、同様に測
定した。結果を表1に示す。
メチレンジフェニレン)ビスマレイミド(以下、BMI
と略記する)との反応性を調べるため、180℃におけ
るゲル化時間を測定した。まず、実施例1、5、9のビ
スフラン化合物とBMIを、それぞれモル比が1:1に
なるように計量して混合した。これらの試料を180℃
に設定した電熱板上に置き、スパチュラで攪拌しなが
ら、流動性を失いゲル化するまでの時間を測定した。ま
た、比較として、硬化剤を含有しないBMI単独のゲル
化時間、および、ジアミノジフェニルメタン(以下、D
DMと略記する)とBMIをモル比が0.5:1になる
ように計量して混合したもののゲル化時間を、同様に測
定した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】−ガラス転移温度(Tg)の測定− 実施例1、5、9のビスフラン化合物を、モル比が1:
1になるようにBMIに配合し、180℃に設定したオ
ーブン中で1時間加熱硬化させた。硬化物のTgを熱機
械分析装置(TMA、理学電機(株)製)を用いて測定
した。また、DDMを、モル比が0.5:1になるよう
にBMIに配合し、同様に180℃で1時間加熱した。
結果を表2に示す。
1になるようにBMIに配合し、180℃に設定したオ
ーブン中で1時間加熱硬化させた。硬化物のTgを熱機
械分析装置(TMA、理学電機(株)製)を用いて測定
した。また、DDMを、モル比が0.5:1になるよう
にBMIに配合し、同様に180℃で1時間加熱した。
結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】この発明にかかるビスフラン化合物は、
これをマレイミド化合物に配合することにより、マレイ
ミド化合物の硬化速度を大きく促進させることができ、
また、低温短時間の加熱で、ガラス転移点の高い硬化物
を得させることができる。
これをマレイミド化合物に配合することにより、マレイ
ミド化合物の硬化速度を大きく促進させることができ、
また、低温短時間の加熱で、ガラス転移点の高い硬化物
を得させることができる。
【図1】この発明の一実施例にかかるビスフラン化合物
の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強度と化学
シフトの関係を示す図である。
の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強度と化学
シフトの関係を示す図である。
【図2】この発明の別の実施例にかかるビスフラン化合
物の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強度と化
学シフトの関係を示す図である。
物の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強度と化
学シフトの関係を示す図である。
【図3】この発明のさらに別の実施例にかかるビスフラ
ン化合物の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強
度と化学シフトの関係を示す図である。
ン化合物の核磁気共鳴スペクトルを表し、吸収ピーク強
度と化学シフトの関係を示す図である。
【図4】図1のビスフラン化合物の高速液体クロマトグ
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
【図5】図2のビスフラン化合物の高速液体クロマトグ
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
【図6】図3のビスフラン化合物の高速液体クロマトグ
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
ラフィの測定チャートを表し、示差屈折計における化合
物の示す強度と溶離液の流量との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 昌弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 小藤 浩恭 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社中央研究所内 (72)発明者 織壁 宏 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社中央研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式化1で表される新規ビスフラ
ン化合物。 【化1】 (式中、XはC(CH3)2 、CH2 またはOを表し、
R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1 〜R8 は全て
同一であってもよく、異なっていてもよい。) - 【請求項2】 下記一般式化2で表されるジアミンと、
下式化3で表されるフルフラールを反応させる請求項1
記載の新規ビスフラン化合物の製造方法。 【化2】 (式中、XはC(CH3)2 、CH2 またはOを表し、
R1 〜R8 はHまたはCH3を表す。R1 〜R8 は全て
同一であってもよく、異なっていてもよい。) 【化3】 - 【請求項3】 ジアミンとフルフラールを50〜180
℃の加熱条件下で1〜5時間反応させる請求項2記載の
製造方法。 - 【請求項4】 ジアミンに対するフルフラールのモル比
が2.0〜3.0である請求項2または3記載の製造方
法。
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---|---|---|---|
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JPH06271558A true JPH06271558A (ja) | 1994-09-27 |
JP2818351B2 JP2818351B2 (ja) | 1998-10-30 |
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US11440851B1 (en) | 2018-02-14 | 2022-09-13 | Systima Technologies, Inc. | Method of making carbon matrix composite from high temperature polymer matrix fiber-reinforced composites |
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US12077440B1 (en) | 2021-04-05 | 2024-09-03 | Systima Technologies, Inc. | Method of making graphitic carbon-carbon composite |
-
1993
- 1993-03-22 JP JP6222993A patent/JP2818351B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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