JPH06269121A - 配電線の停電極小化システム及び配電線の運用方法 - Google Patents
配電線の停電極小化システム及び配電線の運用方法Info
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Abstract
停電時間と停電区間を極力最小とすることのできる配電
線の停電極小化システムを提供するにある。 【構成】第1配電線の事故発生の際に事故区間を特定
し、当該地点の開閉器を開放し、その負荷側の開閉器を
開放する。その後、他の健全な第2配電線と事故発生し
た第1配電線との突き合わせ点の開閉器を閉成して停電
区間を第2配電線から給電する。 【効果】本発明によれば、短絡事故の場合に停電時間と
停電区間を極力最小とすることできる。
Description
テム及び配電線の運用方法に係り、特に、配電線に発生
した短絡事故の場合に停電区間及び停電時間を極力小さ
くすることのできる配電線の停電極小化システム及び配
電線の運用方法に関する。
保護方式により除去されるべく運用されている。この一
例としては、平成3年11月30日オーム社発行の「配
電技術総合マニュアル」464頁乃至465頁に紹介さ
れたものが有る。
に設置された保護継電装置が作動して配電母線に接続さ
れた遮断器を遮断し、配電線に接続された開閉器を配電
線の無電圧をもって開放せしめ、その後遮断器の再投入
を行う。遮断器に最も近い位置の配電線の開閉器は遮断
器の再投入により電圧印加されて再投入され、この開閉
器の投入により次の開閉器が電圧印加されて再投入する
というように以下、順次末端の開閉器まで順番に投入さ
れる。配電線に発生した事故が回復性の事故の場合、遮
断器の開放により事故が除去され、以後運転が継続され
る。なお、事故が永久事故の場合には再度遮断器が開放
され、事故発生地点の開閉器まで給電して、以降の配電
線部分は停電となる。
略以上のようなものであるが、この場合の問題は遮断器
の開放に伴い30乃至60秒程度の停電を生じることで
ある。近年の計算機システムの普及は配電線における停
電の発生事態を許容できないものとなっており、できる
かぎり停電区間及び停電時間を極力小さくすることので
きる配電線の停電極小化システムが望まれている。
とは、短絡事故の場合にも当然に要求されることである
が、配電線の短絡事故の場合には配電設備へのストレス
が大きいため、事故発生から事故除去までに許容される
時間は約0.2 秒程度であり、この間に事故が除去さ
れ、かつ停電区間は当該区間のみとされる必要が有る。
以上のことから、本発明の目的とするところは、短絡事
故の場合に停電区間と停電時間を極小とすることのでき
る配電線の停電極小化システム及び配電線の運用方法を
提供するにある。
て母線に接続され、適宜の位置に開閉器を有する第1,
第2の配電線、該第1と第2の配電線の端部間に設けら
れ、常時開放状態に有る突合せ開閉器、第1の配電線の
短絡事故発生から一定時間後に前記遮断器を開放する保
護継電器、前記第1の配電線の短絡事故発生時に事故点
に最も近い電源側の開閉器を開放する第1の手段,該第
1の手段による開閉器の開放後に、この開閉器に最も近
い負荷側の開閉器を開放する第2の手段,該第2の手段
による開閉器の開放後に、前記突合せ開閉器を投入する
第3の手段を備え、前記第1の手段による開閉器の開放
は前記保護継電器の一定時間以内に行われる。
前後の開閉器を開放し、その後突合せ開閉器を投入する
ので、短絡事故のときの停電区間と停電時間を最小とす
ることができる。
ており、配電線Lは変電所SSの母線Busに配電線引
出口遮断器FCBを介して接続され、配電線Lの適宜の
個所に開閉器Swが設けられる。開閉器SwのうちSw
6以外の全ての開閉器は投入状態に有り、従って配電線
L1乃至L6の区間は母線Bus1から給電され、配電
線L7の区間は母線Bus2から給電される。以後母線
Bus1から給電される部分を第1配電線,母線Bus
2から給電される部分を第2配電線ということにする。
常時開放状態に有る開閉器Sw6の位置を突合せ点と呼
び、この位置の開閉器を突合せ開閉器と呼ぶ。
れ、配電線の短絡事故を検出すると例えば0.2 秒以内
に遮断器FCBを開放するよう設定されている。各開閉
器Swには子局Kが設置され、子局K間が信号線Cで接
続されるとともに、中継局Tを介して親局Mに接続され
る。各子局Kの検出した信号等は親局Mに送られ、ま
た、親局からの指令が子局Kに伝えられる。
ており、これらの装置はいわゆる電柱上に設けられる。
この設備のうち、開閉器Swの部分は接点CBと、短絡
事故検出のための変流器CT1,CT2と、接点CBの
駆動部Dとを備える。子局Kは、変流器CT1,CT2
の検出電流信号に基づいて短絡事故検出する短絡事故検
出保護継電器51(過電流継電器)と、論理判断部CP
U、通信部Sとから構成される。
を示している。この図において、12は論理積回路、1
1は抑制信号検知部、13は時間遅れ回路、15は論理
和回路である。以下この回路の動作説明をするに、まず
図1において配電線L3に短絡事故Fが発生したものと
すると、事故点よりも電源側に位置する子局K1,K2
の過電流継電器51が短絡事故検出して出力する。この
出力31は、夫々の子局の通信部Sから信号線Cを介し
て上位子局(母線Busに近い側の子局)に送られる。
従って、上位子局K1にはその通信部Sを介して子局K
2の信号31が前記抑制信号検知部11に信号32とし
て検知される。
として印加される。つまり、信号31は、下位子局が短
絡を検出したときは論理積回路12の出力を阻止し、下
位子局が短絡を検出しないときは論理積回路12の出力
を許容するように作用する。このために、結果的には上
位子局K1の論理積回路12は出力しない。他方、事故
区間L3より遠方の子局K3,K4,K5,K6では、
過電流継電器51が動作せず、従って信号31を子局K
2に送ってこないので、配電線L3の事故Fの時には、
これに最も近い上位の子局K2のみが、論理積回路12
に出力信号を得る。論理積回路13の信号は、タイマー
13,論理和回路15を経由して接点CBの駆動部Dに
送られる。この論理積回路13の出力信号は、いわゆる
引外し信号であり、タイマー13で所定時間Tの信号継
続を確認して、当該開閉器Sw2を開放する。ここでタイ
マー13は上位子局K1が事故検出してから、信号32
が下位子局K2から送られてくるまでの期間内に論理積
回路13の出力信号を阻止しておくためのものである。
を付与した信号41として親局Mに送られる。今までの
説明から明らかなように、開閉器Swの開放動作に入る
子局は事故点に直近の電源側子局のみであり、従って親
局が信号41を受信したときにはその子局名から事故区
間を標定できる。
策の機能のみを示している。まず、子局から前記の信号
41を受信するとその子局名から事故点を標定し、次に
この子局K2に対して、開閉器Sw2の開放を指令す
る。この開放指令は、図3に示す子局K2の切指令検知
回路21に与えられ、論理和回路21,駆動部Dを経由
して開閉器Sw2が開放される。ここで本発明では、通
信の採用により開閉器Sw2の開放迄に要する時間を
0.2 秒以下とすることが充分に可能であり、従って配
電母線Bus1に設けられた保護継電器RY1の動作に
より配電線引出口遮断器FCBが開放される以前に開閉
器Sw2を開放することになる。この結果、開閉器Sw
2の開放により、第1配電線の配電区間L3,L4,L
5,L6は停電となる。なお、何等かの理由により開閉
器Sw2が0.2 秒以内に開放されなかった場合、保護
継電器RY1の動作により配電線引出口遮断器FCBが
開放されることになるが、このことは配電線に対する保
護が二重になされていることを意味する。
の直近の子局K3に対しても開閉器Sw3の開放を指令
する。この開放指令は、図3に示す子局K3の切指令検
知回路21に与えられ、論理和回路21,駆動部Dを経
由して開閉器Sw3が開放される。更に親局Mは、続け
て現在突合せ点となっている子局K6に対して開閉器S
w6の投入指令を送る。子局K6の論理判断部CPU
(図3参照)は、投入指令信号22を受信すると駆動部
Dを介して、開閉器Sw6を投入する。
6の投入の前に、開閉器Sw2の反電源側の直近の開閉
器Sw3を開放しておくのは、短絡事故の多くは永久事
故であることによる。つまり、配電区間L3を含めて配
電母線Bus2から給電すると、第2配電線で事故発生
し、不要の衝撃を第2配電線に与えることになるのを阻
止するためである。事故発生から、開閉器Sw6の投入
までは、約0.4 秒で完了し、これにより、停電してい
た配電線の配電区間L3,L4,L5,L6のうち、L
4,L5,L6が配電母線Bus2からの給電により復
電する。配電区間L4,L5,L6の停電時間は0.2
乃至0.3秒程度であり、この区間の停電時間を可能な
限り短縮することができる。
ては停電状態のまま取り残されることになるが、短絡事
故が永久事故でない回復性の事故の場合も有り、これに
ついては以下の復旧処置が採用される。この復旧処置
は、親局が事故信号41を伝送してきた子局K2に対し
て投入指令を送ることで実現される。子局K2の論理判
断部CPU(図3参照)は入指令検知回路22で、投入
指令を検知すると、駆動部Dを介して、開閉器Sw2の
投入を行う。開閉器Sw2の投入より前の時点で短絡事
故が回復していれば、配電区間L3は復電し以後母線B
us1から給電される。この再閉路に成功すると、以後
は開閉器Sw2が突合せ点になる。短絡事故が永久事故
であった場合、親局Mは開閉器Sw2の投入が自己の指
令により行われたこと、及びその直後に子局から信号3
1、あるいは41が送られてきたこと等をもって再閉路
失敗と判断することができ、直ちに開閉器Sw2を開放
する指令を与える。
説明してきたが、本発明装置の親局と子局間での時系列
的な信号の授受を図5に示し、また回復性事故の場合の
場合の各配電線区間の時系列的な課電状況を図6に示
す。この図で左下方向の線の区間が母線Bus1からの
課電区間,右下方向の線の区間が母線Bus2からの課
電区間を示す。線のない部分は停電区間を示している。
なお、図5,図6の意味するところは以上の説明から容
易に理解できることなので詳細説明を省略する。なお、
以上の実施例においては、突合せ点の投入,事故検出し
た子局の開放,事故検出した子局の負荷側子局の開放と
いった操作を親局からの指令により逐次実施している
が、これは親局に頼ることなく、子局間で実現すること
も可能である。例えば、事故検出した子局がその旨を他
の子局に通知し、これを受けて突合せ子局、隣接子局が
所定の時限を持って自己の局の予定の操作を行うもので
も良い。このような操作を行うべきことは、予め親局か
ら指示されているのがよい。
電区間と停電時間を最小とすることができる。
す図。
状況を示す図。
器。
Claims (6)
- 【請求項1】遮断器を介して母線に接続され、適宜の位
置に開閉器を有する第1,第2の配電線、該第1と第2
の配電線の端部間に設けられ、常時開放状態に有る突合
せ開閉器、第1の配電線の短絡事故発生から一定時間後
に前記遮断器を開放する保護継電器、前記第1の配電線
の短絡事故発生時に事故点に最も近い電源側の開閉器を
開放する第1の手段,該第1の手段による開閉器の開放
後に、この開閉器に最も近い負荷側の開閉器を開放する
第2の手段,該第2の手段による開閉器の開放後に、前
記突合せ開閉器を投入する第3の手段を備え、前記第1
の手段による開閉器の開放は前記保護継電器の一定時間
以内に行われる配電線の停電極小化システム。 - 【請求項2】遮断器を介して母線に接続され、適宜の位
置に開閉器を有する第1,第2の配電線、該第1と第2
の配電線の端部間に設けられ、常時開放状態に有る突合
せ開閉器、第1の配電線の短絡事故発生から一定時間後
に遮断器を開放する保護継電器、前記開閉器と通信線を
介して結合された親局から構成される配電線の停電極小
化システムにおいて、 前記開閉器は、短絡事故検出したとき電源側開閉器の開
放を阻止し、短絡事故検出しかつ負荷側開閉器から開放
阻止されないとき、前記保護継電器の一定時間以内にそ
の開閉器を開放し、 前記親局は、第1の配電線の短絡事故発生時に事故点を
標定して前記保護継電器の一定時間に事故点の負荷側開
閉器の開放指令を与え、その後前記突合せ開閉器の投入
指令を与えることを特徴とする配電線の停電極小化シス
テム。 - 【請求項3】請求項2記載の配電線の停電極小化システ
ムにおいて、 各開閉器は短絡事故検出機能を有して、事故検出信号を
通信線を介して伝送し、親局は開閉器からの事故検出信
号に応じて事故点を標定することを特徴とする配電線の
停電極小化システム。 - 【請求項4】請求項2記載の配電線の停電極小化システ
ムにおいて、 各開閉器は短絡事故検出機能と、事故検出信号を通信線
を介して伝送する機能と、短絡事故検出しかつ負荷側か
らの事故検出信号を受信しないとき、又は親局からの指
令によって開閉器を開放する機能とを有することを特徴
とする配電線の停電極小化システム。 - 【請求項5】通常運転状態においては第1の配電線は第
1の母線から給電され、第2の配電線は第2の母線から
給電されており、第1の配電線の短絡事故発生時に事故
点を含む負荷側区間が停電状態とされ、その後事故点を
含まぬ前記負荷側区間は第2の母線から給電されること
を特徴とする配電線の運用方法。 - 【請求項6】通常運転状態においては第1の配電線は第
1の母線から給電され、第2の配電線は第2の母線から
給電されており、第1の配電線の短絡事故発生時に事故
点を含む負荷側区間が停電状態とされ、事故点を含まぬ
前記負荷側区間は第2の母線から給電され、その後事故
点を含む停電区間が第1の母線から給電されることを特
徴とする配電線の運用方法。
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