JPH06262486A - 振動検出による工作機械の切削適応制御装置 - Google Patents

振動検出による工作機械の切削適応制御装置

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Publication number
JPH06262486A
JPH06262486A JP7531993A JP7531993A JPH06262486A JP H06262486 A JPH06262486 A JP H06262486A JP 7531993 A JP7531993 A JP 7531993A JP 7531993 A JP7531993 A JP 7531993A JP H06262486 A JPH06262486 A JP H06262486A
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JP
Japan
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feed amount
cutting
vibration level
cutting width
machine tool
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Application number
JP7531993A
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English (en)
Inventor
Eiji Adachi
瑛二 安達
Takashi Yamaguchi
尚 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIYOUHOU SEISAKUSHO KK
Kyoho Machine Works Ltd
Original Assignee
KIYOUHOU SEISAKUSHO KK
Kyoho Machine Works Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP7531993A priority Critical patent/JPH06262486A/ja
Publication of JPH06262486A publication Critical patent/JPH06262486A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工条件の相違に拘らず常に所望する切削面
粗さが高い精度で得られるとともに、高能率加工が行わ
れるようにする。 【構成】 初期送り量,初期切削幅に応じて所望する切
削面粗さが得られる振動加速度の許容範囲を予め記憶さ
れた相関データから求め、実際の振動加速度aが許容範
囲を越えた場合には、その振動加速度aが許容範囲内と
なるようにする送り量Sを算出して低減するとともに、
振動加速度aが許容範囲内の場合には送り量Sを増大さ
せる一方、送り量制御だけでは振動加速度aが許容範囲
内にならない場合には切削幅制御を行って切削幅を低減
する。また、その切削幅制御で振動加速度aが許容範囲
内になった場合には、再び送り量制御を行って送り量を
増減制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の振動レベル
に基づいて切削面粗さを評価し、所望する切削面粗さが
得られるように送り量や切削幅を制御する工作機械の切
削適応制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生産性向上のために高速切削を行う場
合、切削負荷が増大するため、被加工物を保持する主軸
台や刃物を保持する刃物台等の振動レベルが大きくな
り、被加工物の切削面粗さが悪くなる。工作機械の軽量
化を図る場合も、剛性が低下して曲げ固有振動数が低く
なり、主軸台等の振動レベルが大きくなって切削面粗さ
が悪くなる。また、既に運転状態にある工作機械におい
ては、設計段階で予想し得ない切削条件などにより上記
のような振動問題,切削面粗さ不良が生じた場合、主軸
台等の剛性を増加させる従来の対策方法では問題を解決
できない。これに対し、切削中に発生する騒音レベルや
AE(アコースティックエミッション)信号が所定範囲
内となるように送り量を増減する適応制御装置が、例え
ば特開昭62−271654号公報,特開昭63−22
248号公報等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記騒
音レベルやAE信号は、必ずしも工作機械の振動、更に
は切削面粗さを正しく表していないため、切削面粗さを
高い精度で管理することはできなかった。また、工作機
械の振動と切削面粗さとの関係は、加工条件すなわち切
削幅や送り量によって相違するため、加工条件が異なる
場合に同じ基準で送り量等を制御しても、所望する切削
面粗さが得られない場合がある。例えば、図4は切削幅
が5mmの場合の切削面粗さおよび振動加速度を示すグ
ラフで、切削面粗さ3μm程度を得ようとすると、振動
加速度を5.1m/sec2 程度以下とする必要がある
一方、図5は送り量が0.02mm/revの場合の切
削面粗さおよび振動加速度を示すグラフで、切削面粗さ
3μm程度を得ようとすると、振動加速度を2.2m/
sec2 程度以下とする必要がある。切削幅や送り量が
異なれば、それに伴って所望の切削面粗さが得られる振
動加速度も変化する。更に、従来の送り量制御は、騒音
レベルやAE信号が所定範囲を越えている場合に、送り
量を一定割合、例えば5%ずつ低減させているのが普通
であるため、騒音レベル等が所定範囲内となるまでに時
間が掛かって切削面粗さが悪くなることがある。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、加工条件の相違に拘
らず常に所望する切削面粗さが高い精度で得られるよう
にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するために、第1発明は、図1の(1)のクレーム対応
図に示すように、工具または被加工物を回転駆動しつつ
相対移動させて切削加工を行う工作機械において、被加
工物の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設
定した範囲内となるように送り量を制御する切削適応制
御装置であって、(a)目標切削面粗さ,初期送り量,
および初期切削幅を入力する入力手段と、(b)切削加
工中の工作機械の振動レベルを検出する振動検出手段
と、(c)切削幅をパラメータとして工作機械の振動レ
ベルと切削面粗さとの第1相関データを記憶している第
1データ記憶手段と、(d)工作機械の振動レベルと送
り量との第2相関データを記憶している第2データ記憶
手段と、(e)前記第1相関データに基づいて、前記目
標切削面粗さが得られる振動レベルの第1許容範囲を前
記初期切削幅に応じて求める第1演算手段と、(f)前
記振動レベルが前記第1許容範囲を越えている場合に、
前記第2相関データに基づいてその振動レベルがその第
1許容範囲内となるようにする送り量を求める第2演算
手段を備え、その第2演算手段の演算結果に従って送り
量を低減する送り量制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0006】
【第1発明の作用および効果】このような振動検出によ
る工作機械の切削適応制御装置においては、目標切削面
粗さおよび初期切削幅が入力手段によって入力されるこ
とにより、予め第1データ記憶手段に記憶された第1相
関データに基づいて、第1演算手段により目標切削面粗
さが得られる振動レベルの第1許容範囲が初期切削幅に
応じて求められる。そして、実際の切削加工時には、入
力手段によって入力された初期送り量および初期切削幅
で切削加工が開始されるが、振動検出手段によって検出
される工作機械の実際の振動レベル、例えば振動加速度
や振動速度,振動変位,或いはそれ等の関数などが、上
記第1許容範囲を越えている場合には、予め第2データ
記憶手段に記憶された第2相関データに基づいて振動レ
ベルが第1許容範囲内となるようにする送り量が第2演
算手段によって求められ、その演算結果に従って送り量
制御手段により送り量が低減される。
【0007】ここで、かかる第1発明においては、工作
機械の振動レベルを検出するようにしているため、騒音
レベルやAE信号を検出する場合に比較して切削面粗さ
を正しく評価できるようになり、切削面粗さを高い精度
で管理することができる。また、目標切削面粗さおよび
初期切削幅に応じて第1相関データから振動レベルの第
1許容範囲が求められるため、送り量制御手段によって
実際の振動レベルが第1許容範囲内となるように送り量
が制御されることにより、常に目標切削面粗さを満足す
るように切削加工が行われる。特に、送り量制御手段
は、振動レベルが第1許容範囲内となるようにする送り
量を第2演算手段によって求め、その演算結果に従って
送り量を低減するため、振動レベルが速やかに第1許容
範囲内とされる利点がある。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るために、第2発明は、図1の(2)のクレーム対応図
に示すように、工具または被加工物を回転駆動しつつ相
対移動させて切削加工を行う工作機械において、被加工
物の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設定
した範囲内となるように切削幅を制御する切削適応制御
装置であって、(a)目標切削面粗さ,初期切削幅,お
よび初期送り量を入力する入力手段と、(b)切削加工
中の工作機械の振動レベルを検出する振動検出手段と、
(c)送り量をパラメータとして工作機械の振動レベル
と切削面粗さとの第3相関データを記憶している第3デ
ータ記憶手段と、(d)工作機械の振動レベルと切削幅
との第4相関データを記憶している第4データ記憶手段
と、(e)前記第3相関データに基づいて、前記目標切
削面粗さが得られる振動レベルの第2許容範囲を前記初
期送り量に応じて求める第3演算手段と、(f)前記振
動レベルが前記第2許容範囲を越えている場合に、前記
第4相関データに基づいてその振動レベルがその第2許
容範囲内となるようにする切削幅を求める第4演算手段
を備え、その第4演算手段の演算結果に従って切削幅を
低減する切削幅制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
【第2発明の作用および効果】このような振動検出によ
る工作機械の切削適応制御装置においては、目標切削面
粗さおよび初期送り量が入力手段によって入力されるこ
とにより、予め第3データ記憶手段に記憶された第3相
関データに基づいて、第3演算手段により目標切削面粗
さが得られる振動レベルの第2許容範囲が初期送り量に
応じて求められる。そして、実際の切削加工時には、入
力手段によって入力された初期送り量および初期切削幅
で切削加工が開始されるが、振動検出手段によって検出
される工作機械の実際の振動レベル、例えば振動加速度
や振動速度,振動変位,或いはそれ等の関数などが、上
記第2許容範囲を越えている場合には、予め第4データ
記憶手段に記憶された第4相関データに基づいて振動レ
ベルが第2許容範囲内となるようにする切削幅が第4演
算手段によって求められ、その演算結果に従って切削幅
制御手段により切削幅が低減される。
【0010】ここで、かかる第2発明においては、工作
機械の振動レベルを検出するようにしているため、騒音
レベルやAE信号を検出する場合に比較して切削面粗さ
を正しく評価できるようになり、切削面粗さを高い精度
で管理することができる。また、目標切削面粗さおよび
初期送り量に応じて第3相関データから第2許容範囲が
求められるため、切削幅制御手段によって実際の振動レ
ベルが第2許容範囲内となるように切削幅が制御される
ことにより、常に目標切削面粗さを満足するように切削
加工が行われる。特に、切削幅制御手段は、振動レベル
が第2許容範囲内となるようにする切削幅を第4演算手
段によって求め、その演算結果に従って切削幅を低減す
るため、振動レベルが速やかに第2許容範囲内とされる
利点がある。
【0011】
【課題を解決するための第3の手段】前記目的を達成す
るために、第3発明は、図1の(3)のクレーム対応図
に示すように、工具または被加工物を回転駆動しつつ相
対移動させて切削加工を行う工作機械において、被加工
物の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設定
した範囲内となるように送り量または切削幅を制御する
切削適応制御装置であって、(a)目標切削面粗さ,初
期切削幅,および初期送り量を入力する入力手段と、
(b)切削加工中の工作機械の振動レベルを検出する振
動検出手段と、(c)切削幅をパラメータとして工作機
械の振動レベルと切削面粗さとの第1相関データを記憶
している第1データ記憶手段と、(d)工作機械の振動
レベルと送り量との第2相関データを記憶している第2
データ記憶手段と、(e)送り量をパラメータとして工
作機械の振動レベルと切削面粗さとの第3相関データを
記憶している第3データ記憶手段と、(f)工作機械の
振動レベルと切削幅との第4相関データを記憶している
第4データ記憶手段と、(g)前記第1相関データに基
づいて、前記目標切削面粗さが得られる振動レベルの第
1許容範囲を前記初期切削幅に応じて求める第1演算手
段と、(h)前記振動レベルが前記第1許容範囲を越え
ている場合に、前記第2相関データに基づいてその振動
レベルがその第1許容範囲内となるようにする送り量を
求める第2演算手段を備え、その第2演算手段の演算結
果に従って送り量を低減する送り量制御手段と、(i)
前記第3相関データに基づいて、前記目標切削面粗さが
得られる振動レベルの第2許容範囲を前記初期送り量に
応じて求める第3演算手段と、(j)前記振動レベルが
前記第2許容範囲を越えている場合に、前記第4相関デ
ータに基づいてその振動レベルがその第2許容範囲内と
なるようにする切削幅を求める第4演算手段を備え、そ
の第4演算手段の演算結果に従って切削幅を低減する切
削幅制御手段と、(k)その切削幅制御手段による切削
幅制御と前記送り量制御手段による送り量制御とを切り
換える切換手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【第3発明の作用および効果】すなわち、この第3発明
は、前記第1発明と同じ送り量制御手段と、前記第2発
明と同じ切削幅制御手段とを備え、それ等の送り量制御
と切削幅制御とが切換手段により切り換えられるように
なっているのである。このようにすれば、例えば送り量
制御では十分に振動を低減できない場合には切削幅制御
を行い、切削幅制御では十分に振動を低減できない場合
には送り量制御を行い、或いは一連の切削加工の途中で
両制御を切り換えたりするなど、工作機械の振動レベル
を所定値以下とするために幅広い制御を行うことができ
る。これにより、予め定められた初期切削幅が大き過ぎ
たり初期送り量が大き過ぎたりした場合でも、振動レベ
ルが所定値以下となるようにそれ等の切削幅や送り量を
制御することができ、所望する切削面粗さが確実に得ら
れるようになる。
【0013】また、前記送り量制御手段は、好適には
(l)切削加工中の送り量を検出する送り量検出手段
と、(m)前記振動レベルが前記第1許容範囲を越えた
ときの送り量に基づいて、その送り量以下の所定値を送
り量上限値とする送り量上限更新手段と、(n)前記振
動レベルが前記第1許容範囲を越えた場合には、前記第
2演算手段の演算結果に従って送り量を低減する一方、
その振動レベルがその第1許容範囲内の場合には、その
送り量を前記送り量上限値に近づけるように大きくする
送り量変更手段とを有して構成される。かかる送り量制
御手段は、前記第1発明にも同様に適用され得る。
【0014】このような送り量制御手段においては、振
動レベルが第1許容範囲を越えたときの送り量に基づい
て、その送り量以下の所定値が送り量上限更新手段によ
って送り量上限値とされる一方、送り量変更手段によ
り、振動レベルが第1許容範囲を越えた場合には、その
振動レベルがその第1許容範囲内となるように前記第2
演算手段の演算結果に従って送り量が小さくされるとと
もに、振動レベルが第1許容範囲内の場合には、その送
り量が上記送り量上限値に近づくように大きくされる。
すなわち、送り量変更手段によって送り量が送り量上限
値に近づけられる過程で振動レベルが第1許容範囲を越
えた場合には、その時の送り量に基づいて新たな送り量
上限値が設定されるとともに、振動レベルが第1許容範
囲内となるように送り量が小さくされ、その後再び送り
量が新たな送り量上限値に近づけられるのである。
【0015】これにより、振動レベルが第1許容範囲、
言い換えれば目標切削面粗さが得られる範囲で、できる
だけ送り量が大きくされ、切削面精度を損なうことなく
高能率加工を行うことができる。また、送り量は一旦小
さくされた後再び送り量上限値に近づけられるため、例
えば送り量変化から振動レベル変化までの応答遅れを考
慮することなく、振動レベルが第1許容範囲内となるよ
うに送り量を速やかに低下させることが可能であるとと
もに、振動レベルが余裕をもって第1許容範囲内となる
ようにする送り量を第2演算手段によって求めるように
しても良く、振動レベルが第1許容範囲を越えている時
間を短くできて、それだけ切削面粗さが向上する。
【0016】また、送り量制御手段が上記のように構成
される場合には、前記切換手段を、(o)前記送り量制
御手段による送り量制御では前記振動レベルを前記第1
許容範囲内にできない場合に前記切削幅制御手段による
切削幅制御に切り換える第1切換手段と、(p)前記切
削幅制御手段による切削幅制御で前記振動レベルが前記
第2許容範囲内となった場合に前記送り量制御手段によ
る送り量制御に切り換える第2切換手段とを有して構成
することが望ましい。すなわち、送り量制御手段により
送り量が所定の下限値まで小さくされても振動レベルが
第1許容範囲内にならない場合には、第1切換手段によ
って切削幅制御に切り換えられ、切削幅制御手段により
切削幅が小さくされるとともに、その切削幅制御により
振動レベルが第2許容範囲内となった場合には、第2切
換手段によって送り量制御に切り換えられ、送り量制御
手段によって送り量が増減制御されるのである。これに
より、振動レベルが所定値以下となるように切削幅およ
び送り量が制御され、所望する切削面粗さが得られると
ともに、所望の切削面粗さが得られる範囲で、できるだ
け送り量が大きくされ、高能率加工が行われる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明の切削適応制御装置を備
えた工作機械10の概略図で、被加工物12を把持して
回転駆動する主軸台14と、バイト等の工具16が取り
付けられた刃物台18とを備えている。刃物台18は、
X軸モータ20およびY軸モータ22により、図示しな
いボールネジ等を介して矢印Xで示すX軸方向,矢印Y
で示すY軸方向へ直線往復移動させられるようになって
おり、被加工物12の外周面に溝削りや外丸削りを行
う。本実施例では、X軸モータ20により送り量が制御
され、Y軸モータ22により切削幅が制御される。
【0018】上記主軸台14には、圧電変換素子等を有
する加速度センサ24が取り付けられ、切削加工時の主
軸台14の振動を検出するようになっている。加速度セ
ンサ24の出力信号は、加速度増幅器26で増幅された
後FFT分析器28に入力される。FFT分析器28
は、入力信号をデジタル信号に変換するとともに高速フ
ーリエ変換し、小型計算機30から供給される主軸台1
0の固有振動数fn に基づいて、その振動数fn におけ
る振動加速度aを求め、その振動加速度aを表す信号を
小型計算機30に入力する。振動加速度aは振動の大き
さすなわち振動レベルを表すもので、加速度センサ2
4,加速度増幅器26,およびFFT分析器28によっ
て振動検出手段が構成されている。小型計算機30は、
CPU,RAM,ROM,入出力インタフェース回路,
水晶発振子等を有するマイクロコンピュータ、例えばパ
ソコン等にて構成され、RAMの一時記憶機能を利用し
つつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処
理を行い、NCコントローラ32に送り量指令値S*
切削幅指令値W* を供給する。NCコントローラ32
は、上記送り量指令値S* ,切削幅指令値W* が表す送
り量,切削幅で切削加工が行われるように、予め定めら
れたプログラムに従って前記X軸モータ20およびY軸
モータ22を数値制御する。このNCコントローラ32
には、ロータリエンコーダ34,36からそれぞれ実際
の送り量S,切削幅Wに対応する位置信号が供給される
ようになっているとともに、その送り量S,切削幅W,
および加工終了を表す終了信号SEを前記小型計算機3
0に出力する。
【0019】小型計算機30には、キーボード等の入力
装置48が接続され、目標切削面粗さRo,初期送り量
So,初期切削幅Wo,送り量上限値Su,送り量下限
値Sd,工作機械10の固有振動数fn ,送り量制御か
切削幅制御か両者の複合制御かを表す制御モードSMが
入力されるようになっている。入力装置48は入力手段
に相当する。また、かかる小型計算機30は、図3に示
す機能を有するように構成されており、第1データメモ
リ38には切削幅をパラメータとして工作機械10の振
動レベル、本実施例では振動加速度aと切削面粗さRと
の第1相関データが記憶されており、第3データメモリ
40には送り量をパラメータとして振動加速度aと切削
面粗さRとの第3相関データが記憶されている。これ等
の第1相関データ,第3相関データは、シミュレーショ
ンや実験等によって求めることが可能である。図4は、
切削幅W=5mmとして送り量Sを変更し、振動加速度
aおよび切削面粗さRをそれぞれ測定したもので、両グ
ラフから切削幅W=5mmの時の切削面粗さRと振動加
速度aとの関係が求められるため、切削幅Wを種々変更
して同様に切削面粗さRと振動加速度aとの関係を求め
ることにより、上記第1相関データが得られる。また、
図5は、送り量S=0.02mm/revとして切削幅
Wを変更し、振動加速度aおよび切削面粗さRをそれぞ
れ測定したもので、両グラフから送り量S=0.02m
m/revの時の切削面粗さRと振動加速度aとの関係
が求められるため、送り量Sを種々変更して同様に切削
面粗さRと振動加速度aとの関係を求めることにより、
上記第3相関データが得られる。これ等の第1データメ
モリ38,第3データメモリ40はそれぞれ第1データ
記憶手段,第3データ記憶手段に相当する。
【0020】また、第1演算ブロック42は、上記第1
相関データに基づいて目標切削面粗さRoが得られる振
動加速度aの第1許容範囲aS を初期切削幅Woに応じ
て求めるブロックであり、例えば初期切削幅Wo=5m
mで目標切削面粗さRo=3μmの場合には、図4のデ
ータから第1許容範囲aS は5.1m/sec2 程度の
値が設定される。第2演算ブロック44は、前記第3相
関データに基づいて目標切削面粗さRoが得られる振動
加速度aの第2許容範囲aW を初期送り量Soに応じて
求めるブロックであり、例えば初期送り量So=0.0
2mm/revで目標切削面粗さRo=3μmの場合に
は、図5のデータから第2許容範囲aWは2.2m/s
ec2 程度の値が設定される。上記第1演算ブロック4
2,第2演算ブロック44はそれぞれ第1演算手段,第
3演算手段に相当する。
【0021】また、第2データメモリ39は、実際の振
動加速度aが第1許容範囲aS を越えている場合に、そ
の振動加速度aが第1許容範囲aS 以内となるようにす
る送り量指令値S* を現在の送り量Sから演算する演算
式(1)を記憶している。この演算式(1)は、前記図
4の送り量Sと振動加速度aとの関係を直線近似して求
めたものであるが、第2相関データをそのまま記憶して
おいて、第1許容範囲aS から送り量指令値S* を求め
るようにすることもできる。かかる演算式(1)は、切
削幅等の切削条件をパラメータとして記憶しておくこと
が望ましいが、送り量Sと振動加速度aとの相関特性が
近似している場合には、共通の演算式を用いることがで
きる。第2データメモリ39は第2データ記憶手段に相
当し、演算式(1)は直線近似した送り量Sと振動加速
度aとの第2相関データを表している。なお、この演算
式(1)は、振動加速度aが第1許容範囲aS の上限す
なわちaS となるようにする送り量指令値S* を求める
ものであるが、振動を速やかに低減する上で、aS 以下
の所定値となるようにする送り量指令値S* を求めるよ
うにしても良い。
【数1】S* =S×(aS /a) ・・・(1)
【0022】第4データメモリ41は、実際の振動加速
度aが第2許容範囲aW を越えている場合に、その振動
加速度aが第2許容範囲aW 以内となるようにする切削
幅W指令値* を現在の切削幅Wから演算する演算式
(2)を記憶している。この演算式(2)は、前記図5
の切削幅Wと振動加速度aとの関係を直線近似して求め
たものであるが、第4相関データをそのまま記憶してお
いて、第2許容範囲aW から切削幅指令値W* を求める
ようにすることもできる。かかる演算式(2)は、切削
幅等の切削条件をパラメータとして記憶しておくことが
望ましいが、切削幅Wと振動加速度aとの相関特性が近
似している場合には、共通の演算式を用いることができ
る。第4データメモリ41は第4データ記憶手段に相当
し、演算式(2)は直線近似した切削幅Wと振動加速度
aとの第4相関データを表している。なお、この演算式
(2)は、振動加速度aが第1許容範囲aW の上限すな
わちaW となるようにする切削幅指令値W* を求めるも
のであるが、振動を速やかに低減する上で、aW 以下の
所定値となるようにする切削幅指令値W* を求めるよう
にしても良い。
【数2】W* =W×(aW /a) ・・・(2)
【0023】送り量・切削幅制御ブロック46は、前記
第1演算ブロック42,第2演算ブロック44から読み
込む第1許容範囲aS ,第2許容範囲aW 、第2データ
メモリ39,第4データメモリ41から読み込む上記演
算式(1),(2)、前記FFT分析器28から供給さ
れる振動加速度a、入力装置48から供給される初期送
り量So,初期切削幅Wo,送り量上限値Su,送り量
下限値Sd,制御モードSM、NCコントローラ32か
ら供給される実際の送り量S,切削幅W,終了信号SE
に基づいて、制御モードSMに応じて送り量制御,切削
幅制御,および両者の複合制御の何れかを実行し、NC
コントローラ32に送り量指令値S* および切削幅指令
値W* を出力する。制御モードSMを入力する入力装置
48は、送り量制御と切削幅制御とを切り換える切換手
段を兼ねている。
【0024】図6は、制御モードSMが送り量制御の場
合の作動を説明するフローチャートで、例えば0.4s
ec程度のサイクルタイムで繰り返し実行する。かかる
図6のステップS1では、初期送り量So,初期切削幅
Woを表す送り量指令値S*,切削幅指令値W* をNC
コントローラ32に出力し、その初期送り量So,初期
切削幅Woで切削加工を開始するとともに、フラグF
1,F2をそれぞれ「0」とし、カウンタCを0とす
る。ステップS2では、振動加速度aおよび実際の送り
量Sを検出し、ステップS3では、振動加速度aが第1
許容範囲aS 以内か否かを判断する。a≦aS であれば
ステップS9以下を実行するが、aS <aの場合には、
ステップS4でフラグF1=0か否かを判断する。フラ
グF1は、ステップS1,S9で「0」とされるため、
ステップS4以下の最初の実行時には「0」であり、ス
テップS5において、その時の実際の送り量Sを送り量
上限値Suとするとともに、ステップS6でフラグF1
を「1」、フラグF2を「0」とする。フラグF1=1
とされることにより、以後のサイクルではステップS4
に続いてステップS7以下を実行するようになる。
【0025】ステップS7では、送り量Sが送り量下限
値Sd以下か否かを判断し、下限値Sd以下の場合には
現在の送り量Sを維持するが、Sd<Sの場合には、ス
テップS8において前記演算式(1)に従って新たな送
り量指令値S* を求め、その送り量指令値S* をNCコ
ントローラ32に出力することにより、送り量Sを小さ
くする。かかるステップS8は、前記ステップS3の判
断がYESとなるまで繰り返し実行され、これにより送
り量Sが速やかに低減されるとともに、それに伴って振
動加速度aが速やかに低下し、第1許容範囲aS 以内と
される。図7は、初期送り量So =0.02mm/re
v、初期切削幅Wo=3mmの場合の振動加速度a,送
り量Sの変化を示すタイムチャートで、A点,B点,C
点は、それぞれステップS3の判断がNOとなってステ
ップS4以下の実行を開始した位置であり、それ等のA
点,B点,C点から送り量Sが急速に低下している範囲
が、ステップS8の実行によるものである。振動加速度
aは送り量Sの減少から約1秒遅れて減少し、振動加速
度aが第1許容範囲aS を越えている時間は数秒であ
る。
【0026】前記ステップS3の判断がYESの場合、
すなわちa≦aS の場合には、ステップS9においてフ
ラグF1を「0」とし、以後のサイクルで再びステップ
S3の判断がNOとなった場合には、ステップS5で送
り量上限値Suが更新されるようにする。ステップS1
0では、現在の送り量Sの1.2倍の値1.2Sが送り
量上限値Suより小さいか否かを判断し、Su≦1.2
SであればステップS18以下を実行するが、1.2S
<Suの場合にはステップS11でフラグF2=0か否
かを判断する。フラグF2は、ステップS1,S6,S
18で「0」とされるため、ステップS11以下の最初
の実行時には「0」であり、ステップS12において
1.2Sを新たな送り量指令値S* とし、その送り量指
令値S* をNCコントローラ32に出力することにより
送り量Sを1.2倍にする。次のステップS13ではフ
ラグF2を「1」とし、ステップS14ではカウンタC
を0とする。フラグF2=1とされることにより、以後
のサイクルではステップS11に続いてステップS15
以下を実行するようになる。
【0027】ステップS15ではカウンタCに1を加算
し、ステップS16ではカウンタCの内容が2か否かを
判断する。そして、カウンタCの内容が2になると、す
なわちステップS12で送り量Sを1.2倍とした後2
サイクルが経過すると、ステップS17でフラグF2を
「0」とする。フラグF2=0とされることにより、次
のサイクルではステップS12以下を実行し、送り量S
を再び1.2倍とする。すなわち、振動加速度aが第1
許容範囲aS 以下の場合には、送り量変化に対する振動
加速度変化の応答遅れを考慮して、3サイクル毎すなわ
ち約1.2sec毎に送り量Sを1.2倍とし、送り量
Sを比較的緩やかに増大させるのである。前記図7にお
いて、前記A点,B点,C点から急激に低下した送り量
Sがその後徐々に増大している範囲が、ステップS11
以下の実行によるものである。また、B点およびC点
は、ステップS11以下の実行で送り量Sが増大させら
れることにより、振動加速度aが再び第1許容範囲aS
を越えた位置である。
【0028】前記ステップS10の判断がNOの場合、
すなわちSu≦1.2Sの場合には、送り量Sを変更す
ることなくステップS18以下を実行する。図7のD点
は、この時の位置であり、振動加速度aが第1許容範囲
S 以内で且つ送り量Sが送り量上限値Suに近い状態
である。ステップS18ではフラグF2を「0」とし、
ステップS19では一連の加工が終了したか否か、すな
わちNCコントローラ32から終了信号SEが供給され
ているか否かを判断し、加工が終了するまで前記ステッ
プS2以下を繰り返し実行する。
【0029】ここで、上記送り量制御では、主軸台14
の振動加速度aを検出して切削面粗さRを評価している
ため、騒音レベルやAE信号を用いる場合に比較して切
削面粗さRの評価が正確で、切削面粗さRを高い精度で
管理できる。特に、本実施例ではFFT分析器28を用
いて主軸台14の固有振動周波数fn に関する振動加速
度aを検出しているため、信号対雑音比(S/N)が高
く、振動加速度aを高速,高精度で検出でき、高速切削
にも十分に対応できるのである。
【0030】また、目標切削面粗さRoおよび初期切削
幅Woに応じて第1相関データから第1許容範囲aS
求められ、実際の振動加速度aがその第1許容範囲aS
以下となるように送り量Sを増減制御しているため、目
標切削面粗さRoや初期切削幅Woが異なる場合でも、
常に目標切削面粗さRoを満足するように切削加工が行
われ、切削面粗さRoに関する加工精度が向上する。特
に、ステップS8では、振動加速度aが第1許容範囲a
S 以内となるようにする送り量を演算式(1)に従って
求め、その演算結果に従って送り量を低減するようにな
っているため、振動加速度aが速やかに第1許容範囲a
S 以内とされる利点がある。
【0031】また、本実施例では送り量Sが送り量上限
値Suに近づけられる過程で振動加速度aが第1許容範
囲aS を越えた場合には、その時の送り量Sが新たな送
り量上限値Suに設定されるとともに、演算式(1)に
従って送り量Sが小さくされ、その後再び送り量Sが新
たな送り量上限値Suに近づけられるため、振動加速度
aが第1許容範囲aS 以内、言い換えれば目標切削面粗
さRoが得られる範囲で、できるだけ送り量Sが大きく
され、面精度を損なうことなく高能率加工を行うことが
できる。送り量Sは一旦小さくされた後再び送り量上限
値Suに近づけられるため、送り量変化から振動加速度
変化までの応答遅れを考慮することなく、演算式(1)
に従って繰り返し送り量Sを低下させることが可能で、
振動加速度aが第1許容範囲aS を越えている時間を短
くでき、それだけ切削面粗さが向上する。
【0032】図8は、初期送り量So =0.02mm/
rev、初期切削幅Wo=3mm、目標切削面粗さRo
=3μmとして溝削りを行う場合に上記送り量制御を行
った後、実際の切削面粗さRを測定した結果を示す図
で、切削面粗さRは約2μmであり、目標切削面粗さR
o以下であった。これに対し、図9は、送り量S=0.
02mm/rev、切削幅W=3mmのままで切削加工
を行った場合で、切削面粗さRは約83μmであり、本
実施例の送り量制御を行うことにより、高速切削を維持
しつつ切削面粗さRが大幅に向上することが判る。
【0033】送り量・切削幅制御ブロック46による信
号処理のうち、上記図6のステップS2〜S18を実行
する部分は送り量制御手段に相当し、そのうちのステッ
プS5を実行する部分は送り量上限更新手段に相当し、
ステップS3,S8,S10,S12を実行する部分は
送り量変更手段に相当し、ステップS2を実行する部分
はロータリエンコーダ34と共に送り量検出手段を構成
している。上記ステップS8を実行する部分は第2演算
手段に相当する。
【0034】図10は、制御モードSMが切削幅制御の
場合の作動を説明するフローチャートで、所定のサイク
ルタイムで繰り返し実行する。かかる図10のステップ
Q1では、初期送り量So,初期切削幅Woを表す送り
量指令値S* ,切削幅指令値W* をNCコントローラ3
2に出力し、その初期送り量So,初期切削幅Woで切
削加工を開始する。ステップQ2では、振動加速度aお
よび実際の切削幅Wを検出し、ステップQ3では、振動
加速度aが第2許容範囲aW 以内か否かを判断する。a
≦aW であれば、ステップQ5で終了信号SEの有無に
より一連の加工が終了したか否かを判断し、加工が終了
するまでステップQ2以下を繰り返し実行する。また、
W <aの場合には、ステップQ4で前記演算式(2)
に従って新たな切削幅指令値W* を求め、その切削幅指
令値W* をNCコントローラ32に出力することによ
り、切削幅Wを小さくする。かかるステップQ4は、前
記ステップQ3の判断がYESとなるまで繰り返し実行
され、これにより切削幅Wが低減されるとともに、それ
に伴って振動加速度aが低下し、第2許容範囲aW 以内
とされる。
【0035】図11は、初期送り量So =0.02mm
/rev、初期切削幅Wo=3mmの場合の振動加速度
a,切削幅Wの変化を示すタイムチャートで、A点はス
テップQ3の判断がNOとなってステップQ4の実行を
開始した位置であり、そのA点から切削幅Wが段階的に
低下している範囲が、ステップQ4の実行によるもので
ある。振動加速度aは切削幅Wの減少から約1秒遅れて
減少し、振動加速度aが第2許容範囲aW を越えている
時間は数秒である。かかる切削幅制御を行った場合も、
前記送り量制御の場合と同様に、切削面粗さRは目標切
削面粗さRo以下であった。なお、本実施例の工作機械
10における切削幅Wの1回の最大変更量は約0.5m
mであるため、ステップQ4で切削幅指令値W* が極端
に変化しても、切削幅Wは1サイクルで0.5mm低下
するだけである。また、ステップQ4では、実際に切削
幅Wが変化するまで待機しており、その所要時間は約
0.32secで、このように切削幅Wを変更する場合
のサイクルタイムは約0.72secである。すなわ
ち、ステップQ4における切削幅指令値W* の変化幅が
大きい場合、実際の切削幅Wは約0.72sec毎に
0.5mmずつ減少させられることになり、結果的に切
削幅変化から振動加速度変化までの応答遅れを考慮した
制御となっている。
【0036】この切削幅制御でも、主軸台14の振動加
速度aを検出して切削面粗さRを評価しているととも
に、FFT分析器28を用いて振動加速度aを検出して
いることから、前記送り量制御の場合と同様に切削面粗
さRを高い精度で管理できるとともに、高速切削にも十
分に対応できる。また、目標切削面粗さRoおよび初期
送り量Soに応じて第3相関データから第2許容範囲a
W が求められ、実際の振動加速度aがその第2許容範囲
W 以内となるように切削幅Wを低減制御しているた
め、目標切削面粗さRoや初期送り量Soが異なる場合
でも、常に目標切削面粗さRoを満足するように切削加
工が行われ、切削面粗さRoに関する加工精度が向上す
る。特に、ステップQ4では、振動加速度aが第2許容
範囲aW 以内となるようにする切削幅を演算式(2)に
従って求め、その演算結果に従って切削幅を低減するよ
うになっているため、振動加速度aが速やかに第2許容
範囲aW 以内とされる利点がある。
【0037】送り量・切削幅制御ブロック46による信
号処理のうち、上記図10のステップQ2〜Q4を実行
する部分は切削幅制御手段に相当し、そのうちのステッ
プQ4を実行する部分は第4演算手段に相当する。
【0038】図12〜図14は、制御モードSMが複合
制御の場合の作動を説明するフローチャートで、所定の
サイクルタイムで繰り返し実行する。図12のステップ
W1では、初期送り量So,初期切削幅Woを表す送り
量指令値S* ,切削幅指令値W* をNCコントローラ3
2に出力し、その初期送り量So,初期切削幅Woで切
削加工を開始するとともに、フラグF1〜F6をそれぞ
れ「0」とし、カウンタCを0とする。ステップW2で
はフラグF3が「0」か否かを判断し、F3=0の場合
はステップW3以下を実行し、F3=1の場合はステッ
プW10以下を実行する。フラグF3は、送り量制御で
は振動加速度aを第1許容範囲aS 以内にできない場合
に図13のステップW28で「1」とされ、切削幅制御
で振動加速度aが第2許容範囲aW 以内となった場合に
図12のステップW13で「0」とされるもので、ステ
ップW3以下は送り量制御を行う部分で、ステップW1
0以下は切削幅制御を行う部分である。加工開始当初は
F3=0であるため、ステップW3以下の送り量制御を
実行する。
【0039】ステップW3では、振動加速度aおよび実
際の送り量Sを検出し、ステップW4では、振動加速度
aが第1許容範囲aS 以内か否かを判断する。a≦aS
であればステップW5以下を実行するが、aS <aの場
合には図13のステップW21以下を実行する。図13
のステップW21,W22,W24,W25は、それぞ
れ前記図6のステップS4,S5,S7,S8と同じ内
容で、送り量上限値Suを更新するとともに、a≦aS
となるまで送り量Sを速やかに小さくする。ステップW
23は、フラグF1,F4を「1」とし、フラグF2,
F6を「0」とする。また、ステップW26ではタイマ
Tをリセットし、ステップW27ではタイマTの計時内
容が予め定められた判断時間Taを経過したか否かを判
断する。タイマTは、ステップW24の判断がNOの場
合にリセットされるため、ステップW24の判断がYE
Sとなった後の経過時間、すなわち送り量Sが送り量下
限値Sdに達した後の経過時間を計時することとなり、
判断時間Taを越えても前記ステップW4の判断がYE
Sとならない場合には、ステップW28でフラグF3を
「1」とし、以後のサイクルではステップW2に続いて
ステップW10以下の切削幅制御が行われるようにす
る。
【0040】図15は、初期送り量So =0.06mm
/rev、初期切削幅Wo=5mmの場合の振動加速度
a,送り量S,切削幅Wの変化を示すタイムチャート
で、A点およびD点はステップW4の判断がNOとなっ
てステップW21以下の実行を開始した位置であり、そ
のA点,D点から送り量Sが急激に低下している範囲
が、ステップW25の実行によるものである。振動加速
度aは送り量Sの減少から約1秒遅れて減少している。
また、B点は、ステップW21以下の送り量低減制御で
は振動加速度aが第1許容範囲aS 以内とならず、ステ
ップW27の判断がYESとなってステップW28でフ
ラグF3が「1」とされ、ステップW10以下の切削幅
制御を開始した位置である。この場合は、前記判断時間
Taとして10秒程度の値が設定されている。
【0041】図12に戻って、ステップW5ではフラグ
F1を「0」とし、ステップW6ではフラグF6が
「0」か否かを判断する。フラグF6は、前記ステップ
W1,W23,および切削幅制御実行中のステップW1
4で「0」とされるため、ステップW5以下の最初の実
行時にはF6=0であり、続いてステップW7を実行す
る。ステップW7,W8,W9は、前記図6のステップ
S10,S18,S19と同じ内容で、ステップW7で
は1.2Sが送り量上限値Suより小さいか否かを判断
し、Su≦1.2SであればステップW8,W9を実行
するが、1.2S<Suの場合には図14のステップW
31以下を実行する。
【0042】ステップW31ではフラグF4が「0」か
否かを判断し、F4=0であればステップW32以下を
実行し、F4=1であればステップW39を実行する。
フラグF4は、切削幅制御実行中のステップW14で
「0」とされ、ステップW21以下の送り量低減制御を
実行した場合にはステップW23で「1」とされるた
め、切削幅制御の直後にはステップW32以下を実行す
ることになるが、送り量低減制御の実行後にはステップ
W39を実行することになる。ステップW32以下は、
前記図6のステップS11以下と同様に送り量Sを漸増
制御する部分であるが、ステップW34では、フラグF
2,F5を「1」とし、フラグF4を「0」とするよう
になっている。ステップW32,W33,W35〜W3
8は、図6のステップS11,S12,S14〜S17
と同じ内容である。
【0043】ステップW39ではフラグF5が「0」か
否かを判断し、F5=0であればステップW32以下を
実行し、F5=1であればステップW40以下を実行す
る。フラグF5は、切削幅制御実行中のステップW14
で「0」とされ、ステップW32以下の送り量漸増制御
を実行した場合にはステップW34で「1」とされるた
め、ステップW32以下の送り量漸増制御を行った後ス
テップW21以下の送り量低減制御が行われた場合に、
フラグF4,F5が共に「1」となってステップW40
以下を実行することになる。ステップW40では送り量
上限値Suの80%の値0.8Suを送り量指令値S*
とし、その送り量指令値S* をNCコントローラ32に
出力することにより、送り量Sを一気に0.8Suまで
増大する。また、ステップW41ではフラグF6を
「1」とし、以後のサイクルでは前記ステップW6に続
いてステップW8以下が実行されるようにする。前記図
6の送り量制御でも、初回の送り量増大制御では徐々に
送り量Sを増大させるが、2回目以降の送り量増大制御
では、送り量上限値Suの所定割合まで送り量Sを一気
に増大させるようにしても良い。
【0044】図15のタイムチャートにおいて、C点は
切削幅制御でa≦aW となった位置で、その後送り量制
御が開始されるが、この時フラグF4は「0」であるた
めステップW32以下の送り量漸増制御が行われるとと
もにフラグF5が「1」とされる。C点からD点までの
間の時間は、この送り量漸増制御の範囲であり、D点に
おいてaS <aとなり、ステップW21以下の送り量低
減制御が行われる。この送り量低減制御が行われること
によりフラグF4が「1」とされ、a≦aS となったE
点では、フラグF4,F5が共に「1」であることか
ら、ステップW40で直ちにS* =0.8Suとされ
る。この時の送り量上限値Suは、D点における送り量
であり、F点の送り量はD点の送り量の80%である。
【0045】一方、前記ステップW21以下の送り量低
減制御ではa≦aS とならず、ステップW28でフラグ
F3=1とされた場合に実行するステップW10以下の
切削幅制御は、前記図10のステップQ2〜Q4と同様
に、振動加速度aが第2許容範囲aW 以内になるまで切
削幅Wが低減される。ステップW10〜W12は、図1
0のステップQ2〜Q4と同じ内容である。また、この
切削幅制御中に実行するステップW14では、フラグF
4,F5,F6を何れも「0」とし、a≦aWとなった
時に実行するステップW13ではフラグF3を「0」と
する。フラグF3=0とされることにより、以後のサイ
クルではステップW3以下の送り量制御が行われるよう
になる。図15のタイムチャートのB点からC点までの
間は、上記切削幅制御が行われている範囲である。な
お、a≦aW となった時の切削幅Wに応じて、前記第1
相関データから目標切削面粗さRoを満足する第1許容
範囲aS を算出し直し、その値を用いて以後の送り量制
御が行われるようにすることもできる。送り量上限値S
uについても、加工開始当初の入力値などに設定変更し
ても良い。
【0046】この複合制御では、ステップW3以下の送
り量制御で送り量Sが送り量下限値Sd以下とされても
振動加速度aが第1許容範囲aS 以内とならない場合に
は、ステップW10以下の切削幅制御を行って切削幅W
を小さくする一方、その切削幅制御で振動加速度aが第
2許容範囲aW 以内になった場合には、再び送り量制御
に切り換えられて送り量Sが増減制御されるため、初期
送り量Soや初期切削幅Woが大き過ぎた場合でも、目
標切削面粗さRoが得られるように送り量Sおよび切削
幅Wが制御され、確実に所望する切削面粗さRoで切削
加工が行われるようになる。また、その目標切削面粗さ
Roを満足する範囲で、送り量Sができるだけ大きくさ
れるため、高い加工能率が得られる。特に、ステップW
32以下の送り量漸増制御を行った後ステップW21以
下の送り量低減制御が行われた場合、その後の送り量増
大制御では、送り量上限値Suの80%まで送り量Sが
一気に増大させられるため、一層高い加工能率が得られ
るのである。
【0047】送り量・切削幅制御ブロック46による信
号処理のうち、上記図12〜図14のステップW3〜W
8,W21〜W25,W31〜W41を実行する部分は
送り量制御手段に相当し、ステップW10〜W12を実
行する部分は切削幅制御手段に相当する。また、ステッ
プW22を実行する部分は送り量上限更新手段に相当
し、ステップW4,W7,W25,W33,W40を実
行する部分は送り量変更手段に相当し、ステップW3を
実行する部分はロータリエンコーダ34と共に送り量検
出手段を構成している。更に、上記ステップW25,W
12を実行する部分はそれぞれ第2演算手段,第4演算
手段に相当し、ステップW28を実行する部分は第1切
換手段に相当し、ステップW13を実行する部分は第2
切換手段に相当する。
【0048】一方、上記のように本実施例では制御モー
ドSMにより、図6の送り量制御、図10の切削幅制
御、図12〜図14の複合制御を設定できるため、例え
ば送り量制御では十分に振動を低減できない場合には切
削幅制御を行い、切削幅制御では十分に振動を低減でき
ない場合には送り量制御を行うなど、所望する切削面粗
さRoで高能率加工が行われるように、加工条件等に応
じて制御モードSMを自由に選択できる利点がある。
【0049】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0050】例えば、前記実施例の複合制御ではフラグ
F3によって送り量制御と切削幅制御とが自動的に切り
換えられるようになっていたが、切換スイッチ等の手動
操作で切り換えられるようにしても良い。その場合に
は、送り量Sや切削幅W,振動加速度aなどの情報を液
晶パネル等の表示器に表示したり、制御の切換えを促す
ブザーを鳴らしたりすることが望ましい。
【0051】また、前記実施例における送り量Sの増大
制御ではS* =1.2S,S* =0.8Suに従って送
り量Sを増大するようになっていたが、この変更割合は
適宜定められる。送り量Sや切削幅Wを低減する演算式
(1),(2)についても、第2相関データ,第4相関
データに基づいて適宜定められる。
【0052】また、前記実施例では切削幅Wまたは送り
量Sをパラメータとして振動加速度aと切削面粗さRと
の第1相関データ,第3相関データが定められていた
が、主軸台14の回転速度や被加工物12の直径寸法,
材質など、振動レベルと切削面粗さとの関係に影響を与
える他の要素を、必要に応じて上記相関データのパラメ
ータに加えることもできる。
【0053】また、前記実施例では振動レベルとして振
動加速度aを検出するようになっていたが、振動速度,
振動変位,或いはそれ等の関数など、振動の大きさを表
す量であれば良い。
【0054】また、前記実施例の送り量制御では振動加
速度変化の応答遅れを考慮することなく送り量Sを演算
式(1)に従って所定のサイクルタイムで繰り返し低減
するようになっていたが、送り量変化から振動加速度変
化までの遅れ時間を考慮して、次の低減制御までにディ
レイ時間を設けることも可能である。切削幅制御につい
ても、積極的にディレイ時間を設けることができる。
【0055】また、前記実施例では主軸台14の振動を
検出するようになっていたが、刃物台18の振動を検出
するようにしても良い。
【0056】また、前記実施例の工作機械10は主軸台
14が被加工物12を把持して回転駆動するようになっ
ていたが、フライス等の工具を回転駆動して切削加工を
行う工作機械にも本発明は同様に適用され得る。
【0057】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】本発明の切削適応制御装置を備えた工作機械の
概略構成図である。
【図3】図2の小型計算機の機能を説明するブロック線
図である。
【図4】図3の第1データメモリが記憶している第1相
関データを得るための元となる基本データを示す図であ
る。
【図5】図3の第3データメモリが記憶している第3相
関データを得るための元となる基本データを示す図であ
る。
【図6】図3の送り量・切削幅制御ブロックによって実
行される送り量制御の内容を説明するフローチャートで
ある。
【図7】図6の送り量制御を行った場合の振動加速度お
よび送り量の変化を示すタイムチャートの一例である。
【図8】図6の送り量制御を行った場合の切削面粗さの
測定結果を示す図である。
【図9】送り量制御を行うことなく初期送り量,初期切
削幅のままで切削加工を行った場合の切削面粗さの測定
結果を示す図である。
【図10】図3の送り量・切削幅制御ブロックによって
実行される切削幅制御の内容を説明するフローチャート
である。
【図11】図10の切削幅制御を行った場合の振動加速
度および切削幅の変化を示すタイムチャートの一例であ
る。
【図12】図13,図14と共に、図3の送り量・切削
幅制御ブロックによって実行される複合制御の内容を説
明するフローチャートである。
【図13】図12,図14と共に、図3の送り量・切削
幅制御ブロックによって実行される複合制御の内容を説
明するフローチャートである。
【図14】図12,図13と共に、図3の送り量・切削
幅制御ブロックによって実行される複合制御の内容を説
明するフローチャートである。
【図15】図12〜図14の複合制御を行った場合の振
動加速度,送り量,および切削幅の変化を示すタイムチ
ャートの一例である。
【符号の説明】
10:工作機械 12:被加工物 16:工具 24:加速度センサ(振動検出手段) 26:増幅器(振動検出手段) 28:FFT分析器(振動検出手段) 30:小型計算機 34:ロータリエンコーダ 38:第1データメモリ(第1データ記憶手段) 39:第2データメモリ(第2データ記憶手段) 40:第3データメモリ(第3データ記憶手段) 41:第4データメモリ(第4データ記憶手段) 42:第1演算ブロック(第1演算手段) 44:第2演算ブロック(第3演算手段) 46:送り量・切削幅制御ブロック 48:入力装置(入力手段,切換手段) Ro:目標切削面粗さ So:初期送り量 Wo:初期切削幅 a:振動加速度(振動レベル) aS :第1許容範囲 aW :第2許容範囲 S:送り量 S* :送り量指令値 Su:送り量上限値 Sd:送り量下限値 W:切削幅 W* :切削幅指令値 ステップS2〜S18:送り量制御手段 ステップS2:送り量検出手段 ステップS5:送り量上限更新手段 ステップS3,S8,S10,S12:送り量変更手段 ステップS8:第2演算手段 ステップQ2〜Q4:切削幅制御手段 ステップQ4:第4演算手段 ステップW3〜W8,W21〜W25,W31〜W4
1:送り量制御手段 ステップW10〜W12:切削幅制御手段 ステップW3:送り量検出手段 ステップW22:送り量上限更新手段 ステップW4,W7,W25,W33,W40:送り量
変更手段 ステップW25:第2演算手段 ステップW12:第4演算手段 ステップW28:第1切換手段 ステップW13:第2切換手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具または被加工物を回転駆動しつつ相対
    移動させて切削加工を行う工作機械において、被加工物
    の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設定し
    た範囲内となるように送り量を制御する切削適応制御装
    置であって、 目標切削面粗さ,初期送り量,および初期切削幅を入力
    する入力手段と、 切削加工中の工作機械の振動レベルを検出する振動検出
    手段と、 切削幅をパラメータとして工作機械の振動レベルと切削
    面粗さとの第1相関データを記憶している第1データ記
    憶手段と、 工作機械の振動レベルと送り量との第2相関データを記
    憶している第2データ記憶手段と、 前記第1相関データに基づいて、前記目標切削面粗さが
    得られる振動レベルの第1許容範囲を前記初期切削幅に
    応じて求める第1演算手段と、 前記振動レベルが前記第1許容範囲を越えている場合
    に、前記第2相関データに基づいて該振動レベルが該第
    1許容範囲内となるようにする送り量を求める第2演算
    手段を備え、該第2演算手段の演算結果に従って送り量
    を低減する送り量制御手段とを有することを特徴とする
    振動検出による工作機械の切削適応制御装置。
  2. 【請求項2】工具または被加工物を回転駆動しつつ相対
    移動させて切削加工を行う工作機械において、被加工物
    の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設定し
    た範囲内となるように切削幅を制御する切削適応制御装
    置であって、 目標切削面粗さ,初期切削幅,および初期送り量を入力
    する入力手段と、 切削加工中の工作機械の振動レベルを検出する振動検出
    手段と、 送り量をパラメータとして工作機械の振動レベルと切削
    面粗さとの第3相関データを記憶している第3データ記
    憶手段と、 工作機械の振動レベルと切削幅との第4相関データを記
    憶している第4データ記憶手段と、 前記第3相関データに基づいて、前記目標切削面粗さが
    得られる振動レベルの第2許容範囲を前記初期送り量に
    応じて求める第3演算手段と、 前記振動レベルが前記第2許容範囲を越えている場合
    に、前記第4相関データに基づいて該振動レベルが該第
    2許容範囲内となるようにする切削幅を求める第4演算
    手段を備え、該第4演算手段の演算結果に従って切削幅
    を低減する切削幅制御手段とを有することを特徴とする
    振動検出による工作機械の切削適応制御装置。
  3. 【請求項3】工具または被加工物を回転駆動しつつ相対
    移動させて切削加工を行う工作機械において、被加工物
    の切削中に発生する工作機械の振動レベルが予め設定し
    た範囲内となるように送り量または切削幅を制御する切
    削適応制御装置であって、 目標切削面粗さ,初期切削幅,および初期送り量を入力
    する入力手段と、 切削加工中の工作機械の振動レベルを検出する振動検出
    手段と、 切削幅をパラメータとして工作機械の振動レベルと切削
    面粗さとの第1相関データを記憶している第1データ記
    憶手段と、 工作機械の振動レベルと送り量との第2相関データを記
    憶している第2データ記憶手段と、 送り量をパラメータとして工作機械の振動レベルと切削
    面粗さとの第3相関データを記憶している第3データ記
    憶手段と、 工作機械の振動レベルと切削幅との第4相関データを記
    憶している第4データ記憶手段と、 前記第1相関データに基づいて、前記目標切削面粗さが
    得られる振動レベルの第1許容範囲を前記初期切削幅に
    応じて求める第1演算手段と、 前記振動レベルが前記第1許容範囲を越えている場合
    に、前記第2相関データに基づいて該振動レベルが該第
    1許容範囲内となるようにする送り量を求める第2演算
    手段を備え、該第2演算手段の演算結果に従って送り量
    を低減する送り量制御手段と、 前記第3相関データに基づいて、前記目標切削面粗さが
    得られる振動レベルの第2許容範囲を前記初期送り量に
    応じて求める第3演算手段と、 前記振動レベルが前記第2許容範囲を越えている場合
    に、前記第4相関データに基づいて該振動レベルが該第
    2許容範囲内となるようにする切削幅を求める第4演算
    手段を備え、該第4演算手段の演算結果に従って切削幅
    を低減する切削幅制御手段と、 該切削幅制御手段による切削幅制御と前記送り量制御手
    段による送り量制御とを切り換える切換手段とを有する
    ことを特徴とする振動検出による工作機械の切削適応制
    御装置。
  4. 【請求項4】前記送り量制御手段は、 切削加工中の送り量を検出する送り量検出手段と、 前記振動レベルが前記第1許容範囲を越えたときの送り
    量に基づいて、該送り量以下の所定値を送り量上限値と
    する送り量上限更新手段と、 前記振動レベルが前記第1許容範囲を越えた場合には、
    前記第2演算手段の演算結果に従って送り量を低減する
    一方、該振動レベルが該第1許容範囲内の場合には、該
    送り量を前記送り量上限値に近づけるように大きくする
    送り量変更手段とを有するものである請求項3に記載の
    振動検出による工作機械の切削適応制御装置。
  5. 【請求項5】前記切換手段は、 前記送り量制御手段による送り量制御では前記振動レベ
    ルを前記第1許容範囲内にできない場合に前記切削幅制
    御手段による切削幅制御に切り換える第1切換手段と、 前記切削幅制御手段による切削幅制御で前記振動レベル
    が前記第2許容範囲内となった場合に前記送り量制御手
    段による送り量制御に切り換える第2切換手段とを有す
    るものである請求項4に記載の振動検出による工作機械
    の切削適応制御装置。
JP7531993A 1993-03-09 1993-03-09 振動検出による工作機械の切削適応制御装置 Pending JPH06262486A (ja)

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