JPH0626200B2 - シリコン・エツチング方法 - Google Patents

シリコン・エツチング方法

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JPH0626200B2
JPH0626200B2 JP61076857A JP7685786A JPH0626200B2 JP H0626200 B2 JPH0626200 B2 JP H0626200B2 JP 61076857 A JP61076857 A JP 61076857A JP 7685786 A JP7685786 A JP 7685786A JP H0626200 B2 JPH0626200 B2 JP H0626200B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明の半導体装置の製造に関し、更に具体的には、シ
リコンのプラズマ・エツチングに関する。
B.従来の技術 シリコンをエッチングするためのドライ・エッチング方
法として種々のものが知られており、典型的な方法とし
ては、圧力が30〜100ミクロン、電力密度が0.0
1〜0.5W/cm2の比較的低い圧力および電力密度を
用いた、いわゆる反応性イオン・エッチング(RIE)
と呼ばれるプラズマ・エッチングがある。最近、圧力が
1Torr以上、電力密度が2〜10W/cm2の高圧、高電
力密度を用い、RIEプロセスよりも高いエッチング速
度を生じるプラズマ・エッチングが注目されている。
プラズマ・エッチング・プロセスでは、ターゲット膜あ
るいはターゲット物体に結果として生じるエッチ・プロ
フィルの形成に寄与する物質除去の要素として、2つの
ものがある。すなわち、1つは、プラズマによって発生
される成分と除去されるべき表面物質との化学反応に基
づく化学的要素であり、もう1つは、プラズマ中に形成
されターゲットに向けて加速される荷電粒子の運動量伝
達量に基づく機械的要素である。高圧におけるプラズマ
・エッチング・プロセスは、低圧のRIEプロセスより
も、化学的要素の度合が強くなるという特徴がある。
米国特許第4310380号に例示されているように、
通常の弗素化ガスの場合エッチングは事実上等方性であ
り、シリコンを横方向および縦方向にほぼ同等の速度で
エッチする。この米国特許に開示されたような容易に解
離するNF3の雰囲気では、化学的要素が非常に強くな
り、普通ならば物理的衝撃のためにエッチング速度が横
方向よりも縦方向で大きくなることが期待されるような
低圧のRIE型プロセスの場合でも強く現われる。この
ようなガスは高圧の雰囲気で一層等方性になる。等方性
エッチングはあるシリコン・エッチング工程では有用で
あるが、分離用トレンチ(溝)のエッチングの場合のよ
うに、シリコンを小さな寸法で深く(3〜5ミクロン)
エッチングする必要がある場合は好ましくない。トレン
チはトランジスタなどの半導体装置のまわりにエッチさ
れ、次に誘電体物質で満たされ、中の装置を電気的に分
離する。トレンチは様々にドープされたポリシリコンあ
るいはシリコンのいくつかの層を通って垂直にカットさ
れる。アンダカットを制御するために塩素化ガスを用い
たプラズマ・エッチングでは、各層はこれらの層と弗素
および塩素との反応性に依存して種々の量のアンダカッ
トを生じる。これらの問題は本発明によって解決され
る。
C.発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、特に種々のドーピング特性を有する複
数のシリコン層が存在する場合に用いるのに適した、シ
リコンのための改良されたプラズマ・エッチング方法を
提供することである。
D.問題点を解決するための手段 本発明は、NF3およびSF6から選択された弗素含有ガ
ス化合物と、CHF3ガス化合物と、不活性ガスとを含
むガス・プラズマ雰囲気中でシリコンをエッチングする
ものである。
本発明の実施例によれば、エッチャント・ガス組成物
は、次の3つの主成分、すなわち、NF3およびSF6
ら選択された弗素含有エッチャント・ガス化合物と、集
合体を形成するCHF3ガス化合物と、N2のような不活
性ガスとを含む。NF3(三弗化窒素)およびSF6(六
弗化硫黄)はプラズマ中で容易に解離し、他の弗素源よ
りも多量に、遊離した弗素および弗素含有基を放出す
る。また、ClF3、BrF3あるいはIF3のような潜
在的に爆発性で製造環境で用いるのに適していないもの
よりもはるかに安全である。
NF3のプラズマによって生じるNおよびFはガス状態
で存在するのに対しSF6のプラズマによって生じるS
は、ある場合にはシリコンの側壁に付着することがある
ので、NF3の方が好ましいが、本発明ではNF3およS
6の両方を使用しうる。
重合するガスをッエッチャント・ガスに添加することに
より、プロセスに異方性を与えることができる。重合性
ガスの選択は、使用するマスクのタイプによって決めら
れる。フォトレジスト、アルミニウムまたはクロムのマ
スクに対しては、弗素含有ガスが好ましく、一方、二酸
化シリコン・マスクでは、弗素含有ガスに更に塩素含有
ガスを付加するのが好ましい。弗素含有ガスとしては、
CHF3が好ましい。プラズマにおいて、CHF3は重合
体を形成し、重合体はシリコン・ターゲットの表面にコ
ンフォーマルに、すなわち、ターゲットの表面形状に沿
って、付着される。この重合体は垂直方向ではエッチン
グされて除去されるが、側壁ではエッチングされにく
く、重合体の表面安定化層で覆われた側壁を生じる。し
たがって、シリコン側壁は横方向のエッチングから保護
され、シリコンのアンダカットが防止される。
22のような炭化水素系ガスもプラズマによって重合
体を形成するが、これらのガスは重合化の傾向が強すぎ
るため、安定な動作を得るのが難しく、圧力、流量、R
F電力の動作幅が狭いという問題がある。CHF3は比
較的弱く重合化するため、より安定した動作が得られ、
圧力、流量、RF電力の動作幅が広いという利点があ
る。さらに、CHF3それ自体が、シリコンをエッチン
グするF原子を発生するため、エッチング速度が加速さ
れ、エッチング効率が向上する効果がある。
安定で、一様な動作を実現するためには、エッチング・
ガスおよび重合化ガスをウエハ上で一様に解離させる必
要があるが、NF3およびSF6は急速に解離し、多少不
均一なエッチングを生じる傾向がある。この不均一性
は、不活性ガスの添加によって解決できる。窒素のよう
な不活性ガスはRFエネルギを吸収しやすく、励起され
たプラズマ種を発生し、これらのプラズマ種は次いで、
そのエネルギをエッチング・ガスおよび重合化ガスの活
性な分子に伝え、全体を一様に解離させる働きをする。
例えば、窒素を添加したときは、添加しない時に比べ、
シリコン・エッチングの均一性が4倍程度改善される。
窒素はアルゴンまたはヘリウムよりもいくぶん良好な均
一性を与えることが判明した。さらに、不活性ガスを添
加した時は、電極などの、イオン衝撃を受ける表面に対
する重合体の蓄積も減少することが認められた。
したがって本発明によれば、本質的に等方性のエッチン
グ・ガスを用いて異方性エッチングを実現でき、しか
も、動作が安定で、動作幅が広く、エッチング効率が高
く、均一にエッチングでき、不要な重合体付着を少なく
することができる。
E.実施例 本発明の原理によれば、エッチングは第1図に示された
形式の高圧、高プラズマ密度の単一ウェハ反応装置で行
なわれる。この反応装置は特願昭60−50733号に
示されたものと同様の設計のものである。
第1図の単一ウェハ・プラズマ・エッチング反応装置1
0において、円筒形のハウジング12には、円形の電気
的に接地された上部電極11が取付けられている。ハウ
ジング12はガス分配用そらせ板13、反応性ガス入口
14、冷却流体入口(図示せず)および冷却流体出口1
5を有する。この組立体は絶縁ハウジング16内に収容
される。下部電極17は導電性の上側部分18と絶縁性
の下側部分19を含む。上側部分18は冷却チャネル2
0と、ガス排出チャネル21aを有する絶縁リング21
によって取囲まれた盛上った台形状部分とを含む。上部
電極11と下部電極17のギャップ22は約4mmに設定
される。2つの電極を絶縁する絶縁リング23には、電
極間のギャップ領域からガスを排出するための通路24
が形成されている。通路24は内側ハウジング16と外
側ハウジング26との間のすき間25に開いている。反
応したガスはポート27を介して装置から排出される。
第2図は本発明の原理に従ってエッチされたトレンチを
有するシリコン・ウェハの拡大断面図である。N型不純
物を多量にドープされたポリシリコン層30の上に、例
えばフォトレジスト、アルミニウム、クロム、または二
酸化シリコンよりなるパターン付けされたマスク層28
が形成される。マスク層28はもちろん、エッチング・
ガス混合物に対して耐性を持つ必要がある。ポリシリコ
ン層30はP型不純物を軽くドープされた単結晶シリコ
ン層32の上にあり、単結晶シリコン層32はシリコン
・ウェハ34の上に形成されている。本発明の一実施例
によれば、層30および32のマスクされていない領域
を異方性エッチすることにより、ほぼ垂直な側壁を有す
るトレンチ36が形成される。トレンチ36は典型的に
は約5ミクロンの巾を有する。
フォトレジスト、アルミニウムまたはクロムのマスク層
を通してシリコンまたはドープ・ポリシリコンをエッチ
ングする場合は、CHF3よりなる弗素含有重合ガスを
用いると有利であることが判明した。二酸化シリコン・
マスク層の場合は、CCl4、CFCl3、CF2Cl2
たはC2HCl3(これは水素含有フレオンである)のよ
うな塩素含有ガスを更に追加すると有利であることが判
明した。
図示した、ドープ層および非ドープ層の特定の順序は単
なる例示であって、本発明によれば、ドープ・ポリシリ
コン層、非ドープ・ポリシリコン層、単結晶シリコン層
の数あるいは形成順序をどのように選択した場合でもエ
ッチングできる。
本発明の良好な実施例では、プラズマ反応装置10には
約1Torrの圧力が与えられる。エッチャント・ガスは、
NF3が10SCCMの流速で、N2が10SCCMの流速で、C
HF3が4SCCMの流速で、したがって約24SCCMの全流
速で入れられる。ウェハ表面には約2W/cm2の電力密
度が与えられる。上部電極11の温度は約0℃に保た
れ、下部電極17の温度は約−10℃に保たれる。シリ
コン・ウェハは部分的にマスクされて下部電極17の上
に置かれる。上述のプロセス条件では、約1.6ミクロ
ン/分の異方性エッチ速度が観測された。
上記の例は単なる例示であって、本発明はガス圧、全ガ
ス流速および電力密度をそれぞれ0.5〜5Torr、10
〜100SCCM、1〜10W/cm2の範囲で選択すること
によって実施しうる。
F.発明の効果 本発明にれば、高圧、高電力密度の下で、効率的に且つ
ドープ状態によって影響されずに、異方性エッチを実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法で使用しうるプラズマ・エッチン
グ装置の断面図、および第2図は本発明によってエッチ
されたシリコン・ウェハの断面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NF3およびSF6から選択された弗素含有
    ガス化合物と、CHF3ガス化合物と、不活性ガスとを
    含むガス・プラズマ雰囲気中に、エッチングされるべき
    シリコン固体を配置することを特徴とするシリコン・エ
    ッチング方法。
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