JPH06256976A - 取水溝金具の電蝕防止装置 - Google Patents

取水溝金具の電蝕防止装置

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JPH06256976A
JPH06256976A JP5043671A JP4367193A JPH06256976A JP H06256976 A JPH06256976 A JP H06256976A JP 5043671 A JP5043671 A JP 5043671A JP 4367193 A JP4367193 A JP 4367193A JP H06256976 A JPH06256976 A JP H06256976A
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water intake
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Ichiro Yamazaki
市郎 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部電源方式の電蝕防止装置を発電所等の取
水溝入口に付近に取り付け、取水溝金具が海水で腐食さ
れるのを防止する。 【効果】 取水溝入口の取水溝金具に隣接して岸壁など
にアノード支持枠2を取り付け、支持枠2内に複数の低
電位金属片5を投入し、これに接続端子7を介して+
1.0V程度の電圧を加え、電蝕電流を流す。電源装置
10は直流電流を送り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、火力発電所や原子力
発電所などで海水を利用するための取水溝入口に取り付
けられる取水溝金具の電蝕防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所や原子力発電所などでは、発
電機などの冷却水として海水を海岸から発電所内へ導く
ように設置された取水溝からポンプにより取り入れてい
る。かかる取水溝入口には、海上に浮遊する異物を除去
するため、一般に柵状の取水溝金具が設けられている。
【0003】この取水溝金具は、大抵は鉄製であり長期
間海水等にさらされて腐食し、錆が発生するため、防錆
塗料を塗布したり、あるいは亜鉛片などの低電位金属体
片を近くに設け両金属間の電位差を利用した電蝕防止手
段を設置したりして腐食防止が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の亜鉛
片などによる電蝕防止手段は、高純度の亜鉛を使用する
ことにより−1.0V内外の陽極電位を維持することが
でき、鉄鋼の防蝕電位に対しほぼ0.25Vの有効電圧
を有するから、個々の亜鉛片の防蝕電流が及ぶ範囲では
海中において十分な防蝕電流を発生できる。
【0005】しかし、海中に亜鉛片をボルトなどで取り
付けるだけの方法では、各個々の亜鉛片は少量であるた
め半年程度で亜鉛がなくなり、再び亜鉛を取り付けて補
充するには海中で亜鉛を取り付けるなどの作業をしなけ
ればならず、極めて煩わしいだけでなく、時として忘れ
てしまうこともある。又、亜鉛が消耗してくると防蝕電
位が下がり、防蝕効果は十分でなくなってしまう。
【0006】又、海中では長期間の間に取水溝金具に海
藻や貝殻などが付着し、これらが付着すると錆の発生原
因ともなり、かつ海水の流れを阻害し、外観上からも見
苦しくなる。従来、これらの付着物が付かないようにす
るため防錆塗料に付着物が嫌う成分を混入して塗布する
方法が一般に採用されている。しかし、このような塗料
は、毒性がかなり強いため、環境保護の観点から使用が
制限されるようになっている。
【0007】この発明は、上記従来の電蝕防止手段の問
題点に留意して、従来の流電アノード方式でなく外部電
源方式のカソード防蝕法を取水溝金具の防蝕のために適
用し、その際金具に隣接して低電位金属体片を支持する
アノード支持枠を取り付けて十分なかつ広い範囲に電蝕
防止作用を及ぼし、金属体片の補充作業を容易にしてト
ータルコストを低減した取水溝金具の電蝕防止装置を提
供することを課題とする。
【0008】さらに、この発明では上記電蝕防止装置に
対して超音波の防汚装置を併設し、海藻や貝殻等の付着
物の付着を防止して外嵌を保持すると共にこれら付着物
による錆の発生を防止し得る電蝕防止装置を提供するこ
とを第二の課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
としてこの発明は、岸壁付近の取水溝入口に取り付けら
れる取水溝金具に隣接して満潮時の海面下位置にアノー
ド支持枠を取り付け、この支持枠内に複数の低電位金属
体を着脱自在に支持し、適宜位置に電源を設けてその+
側端子を上記金属片に接続し、−側端子を取水溝金具に
接続して金具を所要の防蝕電位に保持するように構成し
て成る取水溝金具の電蝕防止装置としたのである。
【0010】この場合、前記電蝕防止装置に、支持枠に
隣接して金属板を取り付けこれに超音波振動体を設け電
源からの電圧により、超音波を発生する超音波防汚装置
を併設したものとすることもできる。
【0011】
【作用】上記の構成としたこの発明の電蝕防止装置によ
ると、電源から例えば、+1.0V程度の電圧を金属体
片に印加して電蝕電流を流すと、金属体片はカソード防
蝕法におけるアノードとなってカソード防蝕作用をす
る。一般に、鉄鋼材に対し−1.0V程度の陽極電位を
維持すれば、十分な防蝕効果があるとされ、これをさら
に高電位に保持すれば、防蝕領域も広くなり、局部電池
作用を削減させて取水溝金具に対し十分な防蝕作用が得
られる。
【0012】上記電蝕電流が持続して維持されると、そ
れに伴なって金属体片は電蝕され消耗される。しかし、
この発明の電蝕防止装置では金属体片はアノード支持枠
内に投入するだけであるから、金属体片の数を多くする
ことによってより長期間の電蝕防止効果を維持でき、し
かも消耗した金属片が小さくなると追加の金属体片を支
持枠内に投入すればよく、補充作業は極めて容易とな
り、コスト低減を図ることができる。
【0013】又、超音波防汚装置を併設した場合、電源
から例えばパルス電圧を加えてパルス波状の超音波を発
生させ十分な防汚効果を広い領域に及ぼすことができ
る。これによって、海藻や貝殻等の付着物の付着を防止
し、併せて取水溝金具に錆が発生するのを未然に防止す
ることもできる。
【0014】
【実施例】以下のこの発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1に実施例の電蝕防止装置を発電所の
取水溝入口に接地した概略図を示す。海水の取水溝入口
の取水溝金具1に隣接して海面下の取付位置にアノード
支持枠2が設けられている。アノード支持枠2はロッド
又はフレーム3を用いてかご形に形成したもので、ボル
トなどの適宜支持手段4で岸壁に取り付けられる。支持
枠2内には複数個の低電位金属片5が投入されている。
Gは発電機、Pはポンプである。
【0015】金属片5は、取水溝金具の鉄鋼材より低電
位のものとし、例えば亜鉛板としてもよい。そしてこれ
らの金属片5は斜めに投入して互いに接触すようにし、
支持枠2に、適当な位置に取付けた支持棒6にも接触さ
せ、この支持棒6の端には電線の接続端子7を設けてお
く。なお、支持枠2の底部は金属片5が消耗して小さく
なっても落下しないように、例えば小さなメッシュ状の
部材で形成しておくのが好ましい。発電所内の適当な位
置に電源装置10を設けてある。図示省略しているが、
周知のように、交流電源から直流電源を送り出し、その
+側端子11を前記アノード支持枠2の端子7にコード
接続する。−側端子12は取水溝金具1に接続する。電
源装置10は、金属片5に対し+1.0V程度の電圧を
持続して付与する。
【0016】なお、図示の例では支持枠2、金属片5な
どは1ケ所のみとしているが、必要に応じて複数ケ所に
設けるようにしてもよい。又、電源装置10は充電式の
バッテリーを用いてもよい。
【0017】以上のように接地した電蝕防止装置で取水
溝金具の電蝕防止を次のように行なう。電源装置10か
らは約+1.0Vの電圧を加えて金属片5に電蝕電流を
流す。取水溝金具の鉄鋼材は、一般に−1.0V程度の
電蝕電位であれば局部電蝕が消滅して外板の相当部分前
面が同電位となり、防蝕効果が得られる。そして、これ
より高い電蝕電位であれば不動態域に持込める。
【0018】金属片5は複数個が互いに接触するように
支持枠2内に投入されている。従って、それぞれの金属
片5は互いに電気的に導通して電蝕電流が流れる。この
金属片5はカソード防蝕法のアノード電極となるから、
長時間使用すると少しずつ金属原子が流れ出て消耗され
る。
【0019】しかし金属片5が消耗した場合でも、この
電蝕防止装置では同じ金属片5を支持枠2内に追加投入
するだけでよいから、極めて補充作業は簡単である。
【0020】次に、この実施例では超音波防汚装置が設
けられている。この防汚装置は、取水溝金具1に隣接し
た適宜位置に超音波振動子21を取り付け、電源装置2
2から電圧を加えると振動子21から超音波を発するも
のである。電源電圧は所定の交流周波数からパルス状電
圧に変換して印加し、このパルス電圧の変動に従って振
動子が振動することによってパルス状の超音波が生成さ
れる。
【0021】振動子21は4つ設けた例を示している
が、その数は任意である。又、印加するパルス電圧をで
きるだけ大きくして周辺への伝幡領域を広くする。但
し、あまり大きくすると超音波によるキャビテーション
が悪影響を及ぼす程大きくなるため、その限界内のもの
とする。
【0022】かかる超音波防汚装置か超音波を発生する
と、その伝幡領域内で取水溝金具に付着する付着物が超
音波振動により、除去され、従って超音波を持続して発
生さると取水溝金具1に海藻や貝殻などの付着物が付着
するのを防止することができる。
【0023】そしてこの防汚装置によって付着物の付着
を防止すると、例えば付着物が長期間付着したためその
生物との化学反応作用で付着部位に錆などが発生するの
を未然に防止できることとなり、広い意味での防蝕装置
の役目もする。
【0024】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明の電蝕防
止装置は取水溝入口の取水溝金具に隣接して海面下に取
付けアノード支持枠内に複数の低電位金属片を投入しこ
れに船内の電源装置から+電位の防蝕電流を流すように
構成したから、極めて簡易な構成で広範囲に電蝕防止効
果を及ぼし、電極となる金属片が消耗すると追加投入す
るだけで補充作業が簡単に行なえる、低コストの電蝕防
止装置が得られるという利点がある。
【0025】又、超音波防汚装置を併設した場合には、
超音波によって取水溝金具への付着物の付着を防止して
外観の保持をすることができると共に付着物による生物
反応によって局部的な電蝕が進行し、錆の発生原因とな
るのを未然に防止することもできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の電蝕防止装置と超音波防汚装置の概略
図。
【図2】アノード支持枠の外形図
【符号の説明】
1 取水溝金具 2 アノード支持枠 3 ロッド又はフレーム 4 支持手段 5 低電位金属片 6 支持棒 7 接続端子 10 電源装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岸壁付近の取水溝入口に取り付けられる
    取水溝金具に隣接して満潮時の海面下位置にアノード支
    持枠を取り付け、この支持枠内に複数の低電位金属体を
    着脱自在に支持し、適宜位置に電源を設けてその+側端
    子を上記金属片に接続し、−側端子を取水溝金具に接続
    して金具を所要の防蝕電位に保持するように構成して成
    る取水溝金具の電蝕防止装置。
  2. 【請求項2】 前記電蝕防止装置に、支持枠に隣接して
    金属板を取り付けこれに超音波振動体を設け電源からの
    電圧により、超音波を発生する超音波防汚装置を併設し
    たことを特徴とする請求項1に記載の取水溝金具の電蝕
    防止装置。
JP5043671A 1993-03-04 1993-03-04 取水溝金具の電蝕防止装置 Expired - Lifetime JPH0733591B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0414625A2 (en) * 1989-08-24 1991-02-27 Lexmark International, Inc. Transfer station control in an electrophotographic reproduction device
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