JPH06256669A - 低粘度極性溶剤泡沫消火剤組成物 - Google Patents

低粘度極性溶剤泡沫消火剤組成物

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JPH06256669A
JPH06256669A JP5271133A JP27113393A JPH06256669A JP H06256669 A JPH06256669 A JP H06256669A JP 5271133 A JP5271133 A JP 5271133A JP 27113393 A JP27113393 A JP 27113393A JP H06256669 A JPH06256669 A JP H06256669A
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acrylamide
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JP5271133A
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Chang H Jho
エッチ.ジョー チャング
Carl F Mueller
エフ.ミュラー カール
Yung Loh
ロー ユング
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Ciba Geigy AG
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A62LIFE-SAVING; FIRE-FIGHTING
    • A62DCHEMICAL MEANS FOR EXTINGUISHING FIRES OR FOR COMBATING OR PROTECTING AGAINST HARMFUL CHEMICAL AGENTS; CHEMICAL MATERIALS FOR USE IN BREATHING APPARATUS
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粘度低減剤として、下記式の水溶性アニオン
共重合体 (−M1−)k(−M2−)m(−M3−)n (式中、−M1−はビニルモノ−またはジカルボン酸、
またはそれらの塩の残基であり、−M2−は水溶性アク
リルアミド、メタクリルアミドまたはビニルアミドの残
基であり、−M3−はアクリレート、メタクリレート、
ビニルエステル、ビニルエーテル、スチレンからなる群
より選択された1種またはそれ以上の他の共重合可能な
モノマーの残基であり、k、m、nは各モノマーの重量
フラクションであり、kは0.05乃至0.50であ
り、mは0.30乃至0.95であり、nは0乃至0.
50であり、そしてkは<mであり、かつk、m、nの
合計は1.00である。)を用いて製造された、多糖ガ
ム類の低粘度濃水溶液を提供する。 【構成】 この低粘度多糖ガム類の溶液は、低粘度極性
溶剤泡沫消火剤組成物の製造に使用される。この組成物
は、優れた安定性および顕著に改良された消火性能を有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】1992年にIMRインターナショナルに
よって実施された国際泡沫剤市場調査の報告書“泡沫消
火剤濃縮物(Fire Fighting Foam Concentrates) ”に
よれば、極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の使用は世界中の消
火剤業界においてますます広く普及しつつある。その理
由は、この消火剤が各種タイプの可燃性溶剤および燃料
に対して有効であるからである。この種の泡沫濃縮物
は、消火剤業界においては“アルコール耐性水性膜形成
性泡沫剤(AR−AFFF=alcohol-resistantaqueous
film forming foam)、”“アルコール耐性濃縮物(A
RC=alcohol-resistant concentrate)、”“アルコ
ール型濃縮物(ATC=alcohol type concentrate)”
あるいは単に“多目的泡沫剤(multipurpose foam)”
の名前でも知られている。同じ調査報告書は、“アルコ
ール耐性AFFFが評価の点で米国で最も広く使用され
ているタイプである”と報告している。この製品は“極
性溶剤”または“アルコール”耐性濃縮物と呼ばれてい
るが、一般的にアルコールのような極性の親水性液体の
みならず非極性の疎水性燃料の火災をも消すように設計
されている。
【0002】極性溶剤泡沫消火剤濃縮物は、一般に重要
活性成分としてペルフルオロアルキル界面活性剤(以
下、単にペルフルオロ界面活性剤と記す)、非フッ素界
面活性剤、および水に溶解性または膨潤性の重合体物質
を含有している。また、多くの場合、泡安定剤として水
溶性溶剤、および特定の目的たとえば腐食防止などを達
成するためのその他の添加剤を含有している。ペルフル
オロ界面活性剤は、それが炭化水素界面活性剤と併用さ
れた場合には、非極性疎水性液体の表面に膜を形成する
性質を与える。その性能が水性膜形成特性のみに依存
し、非極性液体および燃料に使用しうる泡沫消火剤濃縮
物はAFFF(Aqueous Film Forming Foam)濃縮物と
呼ばれる。
【0003】米国特許第5085786号明細書は、当
技術の現状ならびにAFFFの製造のために典型的に使
用される各種のペルフルオロ界面活性剤ならびに非フッ
素界面活性剤を記載している。しかしながら、AFFF
泡沫消火剤の使用は、非極性液体の火災のみに限定され
ている。この泡沫消火剤は、完全または不完全に水と混
和しうる極性液体に対しては効果がない。これは、その
泡がかかる液体に接触した時に不安定になるからであ
る。極性溶剤泡沫消火剤濃縮物が一般的にさらに必須成
分として重合体物質、典型的には多糖類を含有している
のはこの理由のためである。
【0004】Chiesa等は、彼らの先駆的特許、たとえば
米国特許第4060489号明細書において、水溶性
(水膨潤性)チキソトロピー性多糖“ガム”が極性の親
水性液体に接触した時に、ゼラチン様の“マット”また
は“膜”を水性泡沫に形成させることを記載している。
この膜形成は、アルコールおよびケトンのごとき可燃性
の極性親水性液体に多糖が一般に不溶性であるという事
実によって起こるのである。溶解性の欠如が、水和(膨
潤)された多糖分子を泡として析出せしめ、その結果と
して泡と極性液体との間の界面に浮遊ゼラチン状膜が形
成される。そして、この膜が燃料の液体および蒸気に対
する拡散障壁として働き、大量の泡残部が破壊されるの
を防止する。したがって、泡の安定性は大幅に増大さ
れ、そして消火効果が向上する。この膜の消火効果は、
主としてその膜厚ならびに使用された多糖ガムの水和ま
たは膨潤の程度に依存する。
【0005】ペルフルオロ界面活性剤、非フッ素界面活
性剤および多糖ガムを含有している極性の溶剤泡沫消火
剤組成物は、下記の米国特許明細書に開示されている:
米国特許、第3957657号、第4060132号、
第4060489号、第4149599号、第4306
979号、第4387032号、第4420434号、
第4464267号、第4859349号および第49
99199号。
【0006】市場において入手可能な極性溶剤泡沫濃縮
物に通常使用されている多糖ガムは各種品位のキサンタ
ンガムであり、それらの商品名を例示すれば、Rhodopo
l、Kelco、Keltrol、たとえばKeltrol BTおよびKeltrol
RD、Actigum、Kelzan、Cecalgum、Galaxy などであ
る。また、多糖類の特別な混合物である Kelco K8A13も
一般に使用されている。本発明を実施するために使用し
うるその他のガムの種類は、ラームサンガム(rhamsan
gum)、たとえばKelco K1A112 およびウエランガム(we
lan gum)である。Kelco製品はKelco Company によって
製造されている。
【0007】極性溶剤泡沫消火剤濃縮物は、一般に火災
の種類に対応して種々の濃度に稀釈されるように処方さ
れている。炭化水素のごとき非極性燃料の火事の場合に
は、泡沫ノズルを通して使用する時にこの濃縮物は3%
(濃縮物3部に真水または塩水97部を加える)まで稀
釈される。極性溶剤の火事の場合には、6%(濃縮物6
部に水94部)まで稀釈することが必要となる。このよ
うな製品は、当業界においては“3×6(スリー・バイ
・シックス)”製品として知られている。
【0008】最近の極性溶剤泡沫消火剤調合物にかかわ
る技術の進歩によって、すべての種類の用途に対して3
%という単一の稀釈度で稀釈使用しうる濃縮物の製造が
可能となった。このような製品は“3×3(スリー・バ
イ・スリー)”製品として公知である。この製品は、極
性溶剤に対して同じ消火効果を達成するために3×6製
品に比較してほぼ2倍の多糖ガムならびにその他の活性
成分を必要とする。この種の新規3×3製品のよく知ら
れた利点の1つは、濃縮物の使用量が少なくてすむこと
から、貯蔵スペースが節減されると共にコスト節約もは
かれることである。また、この製品は消火作業員の負担
をも軽減することができる。なぜならば、極性溶剤の火
災の場合でも炭化水素の火災の場合でも、ただ1つの稀
釈度すなわち3%にセットすればよいので、火災の種類
を同定する必要がないからである。これに対して、3×
6製品の場合には、燃料の種類の同定、すなわち燃えて
いる燃料が極性親水性液体であるか炭化水素であるかを
確認し、しかるのちに消火作業員が泡沫稀釈容器を6%
あるいは3%の適当な稀釈度へセットしなければならな
い。
【0009】3×3型極性溶剤組成物の最も重大な欠点
の1つは、その粘度が極めて高いことである。現在、市
場において入手可能なこの種の製品の粘度は、4000
乃至5500cPであり、この高い粘度は、その製品中
の一般に1.2乃至2.0%の高レベルな多糖ガムによ
る。事実、多糖ガムを使用して極性溶剤泡沫消火剤濃縮
物を製造している業者は、消火性能を上げるためにより
多量のガムを使用できたらよいと考えている。いくつか
の多糖ガムは優れた水和特性を有し、これは前記のごと
く消火性能にとって重要な性質である。しかしながら、
その多糖ガムを含有する組成物は粘度が非実用的にまで
高くなってしまうので、業者は水和性の低いガムを使用
したり、使用量を減らしたりして消火性能の質との妥協
を図ることを余儀なくされている。
【0010】低粘度製品は次のような利点をもたらすで
あろう: イ)濃縮物のポンピング、排出、輸送などの取扱いが容
易になる。特に冬期には低温における粘度上昇により濃
縮物がゲル化する恐れがあるので、この利点が顕著にな
る。ゲル化した濃縮物は使用不能である。 ロ)濃縮物の迅速な稀釈が可能であり、これによって正
確に水割りすることができる。粘度が十分に低ければ
(ほぼニュートン系として考えて)、このタイプの極性
溶剤泡沫消火剤濃縮物は、AFFF濃縮物と同様に取り
扱うことができる。すなわち、排除器(eductor )を使
用することなく、水に直接添加する(消火剤業界におい
て“直接ダンピング”法として公知)ことができる。 ハ)水に多糖ガムが溶解するのを促進するための添加剤
の必要がない。たとえば、Chiesa(米国特許第4149
599号明細書)は、この目的のために尿素を使用する
ことを示唆している。 ニ)凍結防止された製品の製造が可能である。現在の製
品では、凍結温度において粘度が極めて高くなるので、
そのような製品は提供できない。
【0011】多糖含有極性溶剤泡沫濃縮物の粘度を低下
させる試みは、ごくわずか文献に見出されているにすぎ
ない。たとえば、米国特許第4060489号および第
4387032号明細書は、この粘度低下のために、尿
素、チオ尿素または特定の無機塩を使用することを開示
している。しかしながら、3×3型製品の粘度低下の問
題については、なんらの教示も見られない。粘度を低下
させるための方法はいくつか見いだされているが、すべ
て多糖ガム膨潤度のコントロールを基礎としている。た
とえば、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、酢酸ナト
リウム、酢酸アンモニウムなどの無機塩が、典型的な極
性溶剤消火剤濃縮物内のガムの膨潤を制限することが見
いだされた。しかし、この方法による粘度低下の程度
は、本発明の方法によるほど大きくはない。また、ブチ
ルカルビトール(ジエチレングリコールブチルエーテ
ル)のごとき特定の溶剤も、ガムの膨潤を制限するため
に、したがって溶液粘度を低下させるために使用するこ
とができる。しかし、この方法は、十分な程度まで粘度
を下げるためには、その溶剤を大量に使用する必要があ
り、これは環境上受け入れられないものである。上記の
塩を含有させる方法も大量の溶剤を含有させる方法も、
その濃縮物が分散安定性が良くない、あるいはより重要
なこととして、貯蔵安定性が良くないという共通の問題
がある。一般に、不完全(部分)膨潤されたガム粒子
は、室温においても、または高温においても放置されて
いる間に濃縮物から分離してくる。その結果、濃縮物は
使用不能となる。
【0012】粘度を下げる別の方法は、もちろん、妥当
な粘度が得られるようなレベルまで多糖ガム含有量を減
らすことである。しかしながら、ガム含有レベルの低減
は、その組成物の消火性能との妥協により成立するもの
である。なぜならば、膨潤される多糖の量は前記した膜
の厚さ、したがって膜の有効性に直接関連しているから
である。 Fire Safety Journal、第16巻、(1990
年)、第353−365頁の論文において、SzonyiとCa
mbon とは、多糖ガム、特にキサンタンガムを、そのガ
ムと化学的に反応するフッ素化合物を使用して、化学的
に変性する方法を最近開発したことを報告している。彼
等は、そのフッ素化ガムが未変性ガムよりも有効である
ことを教示している。したがって、その変性ガムは低濃
度で使用でき、これによって調合濃縮物の粘度を低くす
ることができる。ただし、彼等は粘度低減の程度につい
ては言及していない。
【0013】上記の方法のほかに、さらに多糖の所要量
を減らし、それによって極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の粘
度を低下する目的で、アルキルポリグリコキシドを使用
することが米国特許第4999119号明細書に開示さ
れている。今回、本願発明者等は、少量の特定のアニオ
ン水溶性共重合体が多糖ガムの粘性水性溶液の粘度を大
幅に低下させることができることを発見した。そして、
この発見に基づきさらに研究を進めた結果、上記した不
安定性の問題を伴うことなく、かつまた消火性能を犠牲
にすることなく、きわめて低粘度の極性溶剤泡沫消火剤
濃縮物、特に3×3型濃縮物の製造において低粘度多糖
ガム溶液を使用できることを見いだした。タイプの異な
る多糖ガムを使用して製造した各種の3×3濃縮物につ
いて、従来の40倍までの粘度低下が可能であることが
確認された。さらにまた、該アニオン共重合体が消火性
能を、特にアセトン火災に対して顕著に向上させること
も確認された。
【0014】粘性多糖ガム水溶液の粘度、あるいは極性
溶剤泡沫消火剤濃縮物の粘度を低下させるために、水溶
性アニオン共重合体を使用することはいかなる文献にも
教示されていない。しかし、過去においては、この種の
共重合体は逆の目的のために、すなわち、さらに後述す
るような各種工業的組成物の粘度を上昇させるために使
用されていた。
【0015】本発明は、多糖ガムと粘度低下量の水溶性
アニオン共重合体とを含有する低減された粘度を有する
水性組成物、ならびに有効量の水溶性アニオン共重合体
の水溶液に上記多糖ガムを添加することによって低減さ
れた粘度を有する多糖ガムの水溶液を製造する方法に関
する。これが本発明の1つの特徴である。本発明はさら
に、多糖ガムと粘度低下量の水溶性アニオン共重合体と
を含有する低減された粘度を有する水性極性溶剤泡沫消
火剤組成物、ならびに有効量の水溶性アニオン共重合体
の水溶液に上記多糖ガムを添加することによって低減さ
れた粘度を有する極性溶剤泡沫消火剤濃縮物、特に3×
3濃縮物を製造する方法にも関する。低減された粘度と
は、上記共重合体が存在しない場合よりも、その粘度が
低いことを意味する。これが本発明のいま1つの特徴で
ある。
【0016】本発明において有用な水溶性アニオン共重
合体は、好ましくは下記式のランダムまたはブロック共
重合体である。 (−M1−)k(−M2−)m(−M3−)n 式中、−M1 −はビニルモノ−またはジ−カルボン酸、
またはそれらの塩の残基であり、−M2 −は水溶性アク
リルアミド、メタクリルアミド、またはビニルアミドの
残基であり、−M3 −はアクリレート、メタクリレー
ト、ビニルエステル、ビニルエーテルおよびスチレンか
らなる群より選択された1種またはそれ以上の他の共重
合可能なモノマーの残基であり、k、m、nは各モノマ
ーの重量フラクションであり、kは0.05乃至0.5
0であり、mは0.30乃至0.95であり、nは0乃
至0.50であり、そしてkは<mであり、かつk、
m、nの合計は1.00である。
【0017】本発明のアニオン重合体は未架橋であり、
したがって市場で“水溶性”重合体として宣伝販売され
ているいくつかの架橋された重合体製品とは異なり、酸
の形でも塩の形でも真に水溶性の重合体である。これら
の架橋された重合体は、一般に酸の形では水に不溶性
(分散可能)であり、塩の形では水に膨潤可能である。
本発明で使用するのに適当な共重合体の重量平均分子量
範囲は、ゲル透過クロマトグラフィーで測定して150
0乃至750000、好ましくは10000乃至250
000質量単位(mass units)であることが判明してい
る。
【0018】モノマー単位−M1−は、典型的にはアク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、およびこれらのいずれかの塩から誘導される。適
当な塩は、ナトリウム、カリウム、リチウムのごときア
ルカリ金属の塩、あるいはアンモニウム塩またはアミン
塩である。好ましいモノマーはアクリル酸およびメタク
リル酸であり、メタクリル酸モノマーが最も好ましい。
【0019】モノマー単位−M2−は、典型的には下記
のものから誘導される:アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリル
アミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルエチルアクリルアミド、N−プロピル
アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N
−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、ヒドロ
キシアルキル基によって置換されたアミド、たとえばN
−(ヒドロキシメチル)−アクリルアミド、N−(3−
ヒドロキシプロピル)−アクリルアミド、N−(2−ヒ
ドロキシエチル)−メタクリルアミド。このモノマーの
中で好ましいものは、アクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミドおよびN−ビニルピロリドンモノマー
であり、N,N−ジメチルアクリルアミドが最も好まし
い。
【0020】モノマー単位−M3 −は、典型的には直鎖
状または分枝状C1−C8−アルキルアクリレートまたは
−メタクリレート、C3−C7−環式脂肪族アクリレート
または−メタクリレート、たとえばメチル、エチルまた
は2−エチルヘキシルアクリレート、およびメチル、t
−ブチルまたはシクロヘキシルメタクリレートなどであ
る。さらに、フェニルアクリレートまたはベンジルアク
リレート、およびビニルエステルたとえばビニルアセテ
ートおよびビニルプロピオネート、ビニルエーテルたと
えばメチル、エチルまたはブチルビニルエーテル、さら
にはスチレンおよびα−メチルスチレンなどである。好
ましいコモノマーM3 は、メチルメタクリレート、メチ
ルアクリレートおよびスチレンである。モノマーの混合
物から誘導されたモノマー単位−M1 −、−M2 −、−
3 −も本発明の範囲に包含される。
【0021】適当な共重合体の組成は、−M1−の−M2
−に対する重量パーセント比が95/5乃至55/45
であって−M3 −がゼロであるものである。好ましいの
は、−M1−がアクリル酸またはメタクリル酸から誘導
され、10乃至30重量%存在し、−M2 −がN,N−
ジメチルアクリルアミドまたはN−ビニルピロリドンか
ら誘導され、70乃至90重量%存在する共重合体組成
である。
【0022】また、−M1−がマレイン酸から誘導さ
れ、5乃至30重量%存在し、−M2−がN,N−ジメ
チルアクリルアミドまたはN−ビニルピロリドンから誘
導され、50乃至95重量%存在し、そして−M3 −が
スチレンまたはメチルメタクリレートから誘導され、0
乃至30重量%存在する共重合体、あるいはまた、アク
リル酸またはメタクリル酸から誘導された−M1 −を1
0乃至30重量%、アクリルアミドから誘導された−M
2 −を35乃至80重量%、そしてC1−C4−アルキル
アクリレートまたはメタクリレート、またはスチレンか
ら誘導された−M3−を0乃至45重量%含有する共重
合体が好ましい。
【0023】最も好ましい(共)重合体の組成は、メタ
クリル酸から誘導された−M1−を15乃至25重量
%、N,N−ジメチルアクリルアミドから誘導された−
2 −を85乃至75重量%、そして−M3 −が0であ
るもの、またはメタクリル酸から誘導された−M1−を
15乃至25重量%、アクリルアミドから誘導された−
2−を40乃至70重量%、そしてメチルアクリレー
トまたはメタクリレートから誘導された−M3 −を15
乃至40重量%含有するものである。
【0024】本発明を実施するために使用しうるいくつ
かの重合体は、Cyanamer(AmericanCyanamid 社製品)
およびPhotofloc(Neutron Products Inc.社製品)の商
品名で市場で市販されている。最も有用なCyanamer製品
は、種々のアニオン含有量のアニオン性ポリアクリルア
ミド、たとえばCyanamer A-100L である。
【0025】本発明を実施するために使用しうる水溶性
アニオン共重合体の濃度は、主として使用される多糖ガ
ムの種類とその使用量とにより決定される。しかしなが
ら、多糖ガムを1.5重量%含有している水溶液の場
合、共重合体活性分が最低0.5%そして最高3.5重
量%であるのが適当であることが判明している。また、
同量のガムを含有している低粘度3×3極性溶剤泡沫消
火剤濃縮物の処方のためには、共重合体活性分が最低
0.5%そして最高3.5%であるのが適当であること
が判明している。多糖ガムを1.0乃至3.0重量%含
有している系の場合、水性多糖ガム溶液についても3×
3濃縮物についても、共重合体の好ましい濃度範囲は、
それぞれ活性分1.0乃至3.5%の範囲である。
【0026】さらに、その一端がペルフルオロエチルエ
ーテル基で終端されているアクリルアミドとアクリル酸
とのコオリゴマーを本発明のアニオン共重合体と組み合
わせて使用した場合に、水性多糖ガム溶液の粘度ならび
に極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の粘度を低下させる本発明
のアニオン共重合体の効果が顕著に増大されることが発
見された。上記のごときペルフルオロアルキル末端コオ
リゴマーは、たとえば欧州特許第A−524138号明
細書に開示されている。この効果増大は、誠に驚くべき
ことである。なぜならば、ペルフルオロアルキル末端コ
オリゴマーは、単独では泡沫消火剤濃縮物の粘度に対し
て目立った作用をまったく示さないからである。
【0027】上記した本発明の共重合体とペルフルオロ
アルキル末端コオリゴマーとの間の相乗的相互作用の発
見は、その相互作用の本質は現時点ではいまだ明らかに
理解されないが、本発明の今1つの実施態様を構成す
る。低粘度極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の処方のために有
用なペルフルオロアルキル末端コオリゴマーの濃度は、
多糖ガムの所要量に依存する。典型的には、多糖ガムの
1.0乃至2.0%を含有する3×3濃縮物の場合に
は、該コオリゴマーは2.0乃至4.0重量%の量で使
用される。2.5乃至4.0重量%使用するのが好まし
い。
【0028】水性多糖ガム溶液の粘度ならびに極性溶剤
泡沫消火剤濃縮物の粘度を低下させるのに有用であるこ
とが見い出された水溶性アニオン(共)重合体は、他の
用途に有用であることが開示されていた。消火目的でな
い用途分野の例をあげれば、たとえば米国特許第365
8734号明細書は高分子ポリアクリルアミド(中性、
陰イオンおよび陽イオンタイプ)がグアーガムと組み合
わせて濃厚化剤として使用しうることを教示している。
そして媒質の粘度が相乗的に増加することを報告してい
る。米国特許第4610311号明細書には、ポリアク
リルアミド、またはアクリル酸とメタクリル酸、または
それらの塩の共重合体を含有する非水性濃縮物をキサン
タンガムと組み合わせて使用することによって水性調合
物の空中放散を減少させる方法が開示されている。ま
た、米国特許第4585820号明細書には、アクリル
酸とアクリルアミドとの共重合体を含有する混合物を印
刷インク用のシックナーとして使用することが開示され
ている。さらに、米国特許第4786198号明細書
は、剪断薄力化物質 (shear-thinning material)とし
て使用されたキサンタンガムと、バインダーとして使用
されたアクリル酸の“水溶性”(架橋されている)単独
重合体またはアルキルエーテル共重合体とを含有すする
剪断薄力化ボールペンインクを開示している。
【0029】消火の用途分野においては、米国特許第3
354084号明細書が、水溶性アクリル共重合体を粘
度増強剤として使用したゲル組成物を開示している。こ
の増強された粘度は、森林火災の際にゲル化水溶液が火
の粉を逃がさないようにするのに役立つと主張してい
る。また、米国特許第4584339号明細書は、本発
明に開示されているのと同様な性質の共重合体が水溶性
カチオン共重合体と組み合わせられて含有されている系
において、粘度が剪断率の増加と共に上昇するダイラタ
ント(dilatant)現象が観察されたと開示している。そ
してこのダイラタント現象が消火のために有利に利用で
きるであろうとの可能性が記載されている。英国特許第
1071660号明細書は、泡安定剤として使用された
アクリルアミドとアクリル酸とのアニオン共重合体を含
有している消火用の泡沫組成物を開示している。さら
に、米国特許第3407138号明細書は、アクリルア
ミドとアクリル酸カリウムとの水不溶性の架橋共重合体
を含有する組成物を、燃焼性液体の火災の消火または火
災防止用の組成物として開示している。この組成物は水
で膨潤された時に水性ゲルを形成し、これが燃焼性液体
炭化水素、たとえばベンゼン、ケロシンまたはガソリン
の表面に浮遊して火を消す。ここにおいては、共重合体
系は水溜めとして使用されている。英国特許第1435
200号明細書は、アクリル酸、メタクリル酸またはマ
レイン酸の親水性共重合体を含有する消火剤組成物の処
方を教示しており、この場合には、その共重合体はチキ
ソトロピー濃厚化剤として有用であると開示されてい
る。さらにまた、Research Disclosure,February(19
79)は、多糖ガムをベースとしていない極性溶剤消火
剤組成物を開示しており、この組成物においてはアニオ
ンアクリルアミド重合体が泡安定剤としてアルキルセル
ロースと組み合わせて使用されている。
【0030】以上の特許明細書は、その技術分野が消火
剤であるか否かにかかわらず、本発明に開示されている
ものと同様な性質の水溶性共重合体の使用を開示してい
るが、これらの共重合体を特に極性溶剤泡沫消火剤組成
物の粘度低下剤として使用しているものは全くない。
【0031】市場において受け入れられうる3×3極性
溶剤泡沫消火剤組成物は、かなり複雑な混合物である。
新規な必須成分として本発明の水溶性共重合体を含有し
ている低粘度3×3極性溶剤泡沫消火剤組成物は下記の
成分を含有する: a.1種またはそれ以上のアニオン性ペルフルオロ界面
活性剤0.3乃至3.0重量%、好ましくは1.0乃至
2.0重量%、 b.1種またはそれ以上のカチオン性ペルフルオロ界面
活性剤0.1乃至2.0重量%、好ましくは0.5乃至
1.2重量%、 c.1種またはそれ以上の非イオン性または両性ペルフ
ルオロ界面活性剤1.0乃至4.0重量%、好ましくは
2.0乃至4.0重量%、 d.1種またはそれ以上の非フッ素界面活性剤8.0乃
至25.0重量%、好ましくは18.0乃至22.0重
量%、 e.アクリルアミドとアクリル酸とのペルフルオロアル
キル末端コオリゴマー0乃至6.0重量%、好ましくは
2.5乃至4.0重量%、 f.泡増幅剤としての水混和性有機溶剤2.0乃至1
5.0重量%、好ましくは5.0乃至10.0重量%、 g.1種またはそれ以上の多糖ガム類1.0乃至2.0
重量%、好ましくは1.2乃至1.7重量%、 h.本発明の水溶性アニオン共重合体0.5乃至3.5
重量%(活性分)、好ましくは1.0乃至2.0重量
%、 i.水20乃至50%、すなわち100%にするための
量。
【0032】極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の製造に適当な
ペルフルオロ界面活性剤および非フッ素界面活性剤は、
たとえば米国特許第4420434号明細書、同第49
99119号明細書、同第5085786号明細書に開
示されている。また、極性溶剤火災の消火のための水性
消火剤組成物に有用な多糖ガム類は米国特許第4424
133号明細書、同第4859349号明細書、同第4
999119号明細書に開示されている。
【0033】本発明による3×3極性溶剤泡沫消火剤組
成物は、非極性炭化水素燃料の火災または極性溶剤の火
災のいずれに対しても常用の消火方法で使用することが
できる。すなわち、本濃縮物を急速吸引して、濃縮物3
部を水97部と混合して“プレミックス”を形成するエ
ダクター(eductor) を通じて稀釈する。このプレミッ
クス溶液は、泡発生ノズルを通じて通気されると、5乃
至8の泡膨張率を有する有効な消火泡沫を形成する。一
般的に、泡は燃えている燃料へ直接的に放射される。
【0034】極性溶剤泡沫消火剤組成物の粘度は、本組
成物中の共重合体の濃度レベルに直接関係していること
が判明した。誠に驚くべきことであるが、本共重合体が
多糖ガム粒子の膨潤度に影響を及ぼすことなく本組成物
の粘度を低下させることが発見された。この重要な粘度
低下特性は、前記の無機塩または溶剤の作用とは極めて
対照的である。すなわち、それら無機塩または溶剤は、
ガム粒子の膨潤を抑制することによって多糖ガム溶液の
粘度をコントロールする。この場合に、ガム粒子が適切
に膨潤しないため短時間の放置の間にそれらの粒子の沈
殿が生じる。従来技術によるガム粒子の不完全な膨潤は
調合された濃縮物の粗い粒状外観から明らかであり、か
つまた濃縮物のプレミックス(稀釈物)の外観からも明
らかである。プレミックス溶液中のガム粒子は目で見て
粒状、固体状のままであり、溶液中に容易には溶解しな
い。このようにプレミックスの段階においてガム粒子が
容易に溶解しないので劣悪な品質の膜が形成され、その
ために消火性能も不良となることは明白である。本発明
による共重合体含有極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の場合に
は多糖ガム粒子の膨潤は阻害されず、粘度低下剤をまっ
たく使用しない時の粒子ほどには膨潤されていないけれ
ども、プレミックス溶液には容易に溶解しうることが確
認されている。このように、プレミックスまたは稀釈段
階においてガム粒子が容易に溶解することにより、消火
効率が大幅に向上されることが判明している。
【0035】多糖ガム類の低粘度水溶液および3×3極
性溶剤泡沫消火剤濃縮物の製造のための重要な新規成分
である水溶性アニオン(共)重合体の合成は、モノマー
単位として−M1−、−M2−および任意成分としての−
3 −を含む重合体を形成する複数モノマーのバルク状
態または溶液状態における、好ましくは水溶液の状態に
おいて、場合によってはアルコールまたはケトンのごと
き有機溶剤の存在下において、そして好ましくは4乃至
8のpHにおいて遊離基開始重合を行うことによって実
施される。使用されるべき各モノマーの好ましい量は前
記した通りである。この共重合は、10乃至100℃の
温度において過酸化物、過硫酸塩またはアゾ化合物のご
とき遊離基開始剤、あるいはレドックス開始系によって
開始される。重合体の分子量を制御するために、重合の
間連鎖移動剤を使用するのが有利である。本発明のため
に有用な代表的連鎖移動剤は、C4 −C20アルキルメル
カプタンのごときチオール、好ましくは水に可溶性のチ
オール、たとえばメルカプトグリセロール、メルカプト
エタノール、メルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、2
−または3−メルカプトプロピオン酸などである。連鎖
移動剤の量は、モノマーの重量を基準にして、0乃至1
0モル%の範囲でありうる。5モルパーセントを上回ら
ないのが好ましい。一般に、この重合反応の実施条件、
すなわち温度、開始剤および連鎖移動剤の量と種類、反
応時間などは遊離基重合の技術分野の専門家によって広
い範囲から選択することができる。
【0036】各種の有用な共重合体の合成の詳細な説明
を、以下の実施例において示す。最初の実施例において
は、連鎖移動剤は使用しなかった。なお、以下の実施例
は本発明を説明するためのものであって、本発明を限定
するものではない。
【0037】実験の部 (共)重合体の合成と試験結果 下記の実験室試験ならびに野外試験の方法を使用した:粘度 :粘度はすべてDV−I型ブルックフィールド粘度
計を使用し、No.4スピンドル、30rpm.で室温
において測定した。
【0038】静的および動的泡安定性:極性溶剤用の泡
沫消火剤組成物は、一般に極性溶剤の表面に膜を形成す
る重合体物質を含有している。すぐに泡が溶剤に溶解し
て破壊されるのを防止するのはこの膜である。この極性
溶剤と泡との直接的相互作用の故に、UL162規則な
ど多くの泡沫消火剤規則が要求している泡膨張率(FX
R=Foam Expansion Ratio)と四分の一流出時間(QD
T=Quater Drain Time)とについての通常の実験室泡
品質試験は、極性溶剤泡沫消火剤組成物の泡品質の実際
的尺度を与えない。しかしながら、このような静的泡品
質は、AFFFおよびフルオロタンパク質のごとき、非
極性溶剤および燃料のための消火剤組成物の重要な特性
として一般的によく受け入れられている。野外試験の状
態(UL162に規定されているような)において、動
的流動状態および泡と極性溶剤との直接的相互作用をシ
ミュレートすべく動的泡安定性試験が開発された。この
試験においては、泡はガイドチューブを通じて間接的に
極性溶剤に向けて放出され、そしてそのまま溶剤の表面
上を滑走させられる。これは、泡がバックボードを介し
て間接的に燃料に向けて放出され、そしてそのまま拡散
させて消火を行わせるUL消火試験にきわめて類似して
いる。AFFFおよびフルオロタンパク質のごとき極性
溶剤用として設計されていない泡沫消火剤組成物の泡
は、イソプロピルアルコールまたはアセトンのごとき水
混和性の極性溶剤と接触すると即座に破壊される。
【0039】極性溶剤に対する動的泡安定性試験の実施
方法:適切なプレミックス溶液(極性溶剤泡沫消火剤組
成物の3%または6%稀釈品)の試料75mlを、泡発
生器に装填する。その泡を、25cm×16cmのガラ
ス鍋に入れた熱イソプロピルアルコールまたはアセトン
の250mlの上に、ガラスガイドチューブを通じて放
出する。この時、泡が鍋の一端から他端まで広がり、そ
して完全に溶剤の表面を覆ってしまうような仕方で泡を
ガイドチュウーブを通じて放出する。泡が溶剤に接触し
た瞬間から泡面積の50%が崩壊してしまうまでの時間
を記録する。この時間の数値を“泡寿命(foam lif
e)” と称す。この試験は、溶剤の存在する動的条件下
において泡の安定性を最も実際的に実験室測定する方法
であると考えられる。
【0040】消火試験:大規模消火試験をUL162の
規則(第5版)に従って実施した。アセトンおよびイソ
プロピルアルコール(IPA)の両者に対して、UL規
則による消火試験をType II の付与法を使用して4.6
5m2(50ft2)の鍋の中で実施した。泡の付与速度
は、全体を通じて17リットル(4.5ガロン)/分で
あった。
【0041】実施例1 ガス導入口、凝縮器、温度計、攪拌器および水ジャケッ
トを具備した5リットル容の反応器に、脱イオン水15
84gとNaOHの50%溶液37.2g(0.465
モル)とを装填し、次にメタクリル酸(MAA)40g
(0.465モル)とN,N−ジメチルアクリルアミド
(DMA)160g(1.61モル)とを加える。この
場合のコモノマーの比は、MAA1モルに対してDMA
3.45モルである。すなわち、MAA20重量%対D
MA80重量%の割合である。この溶液を空気抜きし、
窒素ガスによってパージし、そして残存酸素を排除する
ために攪拌する。2,2−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)二塩酸塩(Wako Chemicals U.S.A. Inc.社製品の
“V−50”)1g(0.0037モル)を添加し、そ
してジャケット温度を75℃にセットする。発熱が起こ
り、温度が約85℃になる。全反応時間は4時間であ
る。このあと、溶液を30℃に冷却し、1つの容器の中
に排出する。この生成物は透明無色の共重合体の12%
水溶液である。その代表的な粘度は、25℃において1
000cP(DV−1型ブルックフィールド粘度計、ス
ピンドルNo.4.30rpm.において測定)であ
り、pHは7であり、そしてゲル透過クロマトグラフィ
ー(GPC)によって測定した重量平均分子量は2.5
×105 である。
【0042】実施例2 ガス導入口、凝縮器、温度計、攪拌器および水ジャケッ
トを具備した12リットル容の反応器に、脱イオン水7
400gとNaOH265g(6.62モル)とを装填
し、次にメタクリル酸(MAA)600g(6.97モ
ル)とN,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)24
00g(24.2モル)とを加える。この溶液のpHは
約6.5である。次に、3−メルカプトプロピオン酸
4.25g(0.04モル)を添加する。この溶液を空
気抜きし、窒素ガスによってパージし、そして残存酸素
を排除するために攪拌する。2,2−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸塩15.0g(0.055モ
ル)を添加し、そしてジャケット温度を50℃にセット
する。発熱が起こり、温度が約90℃に上昇する。発熱
ピークが過ぎた後、ジャケット温度を75℃に上げ、そ
してその温度に4時間保持する。このあと、溶液を75
℃において1つの容器の中に排出する。この生成物はM
AAとDMAとを1対3.45のモル比で含有する透明
無色の共重合体の30%水溶液である。この共重合体の
代表的な粘度は、10000cPである。GPCにより
測定した代表的重量平均分子量は約1.0×105であ
る。
【0043】実施例3〜12 全体として実施例1に記載した方法に従い、実験評価の
ために、さらにいくつかの共重合体を合成した。これら
は後記表1にまとめて記載する。この表は、さらに前の
2つの実施例の共重合体ならびに市販のアニオン重合体
であるCyanamerA-100L のデータをも包含する。
【0044】実施例13および14 ねじキャップつき200cc容の瓶に脱イオン水95.
0gとNaOH1.47g(0.0367モル)とをこ
の順序で入れ、溶解後、アクリルアミド(AM)10.
0g(0.141モル)、メタクリル酸(MAA)3.
33g(0.0387モル)、メチルメタクリレート
(MMA)3.33g(0.0333モル)、3−メル
カプトプロピオン酸0.083g(0.0008モル)
およびV−50の0.083g(0.5重量%)をこの
順序で添加する。磁気攪拌棒を瓶に入れ、そして真空を
印加してこの混合物をガス抜きし、そして窒素を吹きつ
ける。瓶のキャップを閉じ、その内容物を65℃のグリ
コール浴内で8時間攪拌する。得られた生成物(実施例
13)は、MMAとAMとMMAとを1.0/4.2/
1.2のモル比、すなわち20/60/20の重量パー
セント比で含有している共重合体の14.6%水溶液で
ある。上記と同様に操作を行い、かつ同じモノマー比を
使用して、ただし連鎖移動剤をより多く使用して(0.
166モル)低分子量の共重合体を製造した。この生成
物(実施例14)は透明であり、380cPの粘度を有
する共重合体の14.2%水溶液である。
【0045】実施例15および16 実施例13と同様に操作を実施して、MMAとAMとM
MAとを1.0/3.5/1.8のモル比、すなわち2
0/50/30の重量パーセント比で含有している共重
合体を製造した。この生成物(実施例15)は、固形分
14.1%の曇った水溶液である。さらに、MMAとA
MとMA(メチルアクリレート)とを20/50/30
の重量パーセント比で含有している共重合体を同様な方
法で製造した。この生成物(実施例16)は固形分2
4.8%の濁りを帯びた溶液である。
【0046】実施例17 ガス導入口、凝縮器、温度計および攪拌器を具備した1
00cc容のフラスコに乾燥メチルエチルケトン(ME
K)20gと無水マレイン酸2.50g(0.0255
モル)とを装填する。無水マレイン酸が全部溶解した
後、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)14.
2g(0.430モル)をドデシルメルカプタンの0.
416g(0.25重量%)およびV−50の0.92
0g(0.5重量%)と一緒に加える。この混合物をガ
ス抜きし、窒素ガスを用いてパージし、その後60℃に
おいて24時間攪拌する。室温まで冷却した後、この混
合物を水20gに溶解し、ついでNaOH2.04g
(0.051モル)を加える。この内容物を50℃にお
いて5時間攪拌する。次に、回転蒸発器にかけてMEK
を追い出す。マレイン酸(MAC)とDMMとの共重合
体の黄色を帯びた35%水溶液を得る。この共重合体は
MACとDMAとを1.0/5.6のモル比、すなわち
15/85の重量パーセント比で含有している。
【0047】上記実施例13乃至17の共重合体、およ
びそれの3種のコモノマーの割合を表1に示す。
【表1】
【0048】下記組成分を使用して、低粘度な多糖ガム
の水溶液を製造した。
【表2】 上記組成物中に使用した多糖ガムは、つぎのとおりであ
る: A(ラムサンガム)、 B(キサンタンガム)、 C(特別ブレンド)、 D(キサンタンガム)、 E(キサンタンガム)、 F(キサンタンガム)、 上記はすべてMerck & Co.,Inc.の1部門であるKel
co Company から入手、 G(キサンタンガム)、 H(キサンタンガム)、 この2つはRhone Poulenc から入手。 オリゴマー(1)はアクリル酸とアクリルアミドとのペ
ルフルオロアルキル末端コオリゴマーの活性分35%の
溶液である。ブチルカルビトールはジエチレングリコー
ルブチルエーテルである。
【0049】下記の表に示されている組成分を使用し
て、3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物を評価のために製
造した。
【表3】 上記濃縮物中に使用されたペルフルオロ界面活性剤およ
び非フッ素界面活性剤は下記のとおりである:F1は下
記式のアニオン性ペルフルオロ界面活性剤の活性分45
%の溶液である、 RfCH2CH2SCH2CH2CON
HC(CH32CH2SO3Na 式中、Rfは主としてC613からなるペルフルオロアル
キル同族体を意味する。F2は下記式のカチオン性ペル
フルオロ界面活性剤の活性分30%の溶液である、 R
fCH2CH2SCH2CH(OH)CH2+(CH33
- 式中、Rfは主としてC613である。F3は下記式の非
イオン性ペルフルオロ界面活性剤の活性分40%の溶液
である、 RfCH2CH2S[CH2CH(CON
2)]15H 式中、Rfは主としてC817である。Deriphate160
は下記式の両性非フッ素界面活性剤の活性分30%の溶
液である。 C1225N(CH2CH2COOH)CH2CH2CO2
a Sipex OLSはn−オクチルスルフェートの活性分3
3%の溶液である。Triton X−102は活性分100
%のn−オクチルフェノールエトキシレートである。
【0050】低粘度水性多糖ガム溶液の製造のために、
下記の製造方法を採用した: 1. 最初に水溶性共重合体(成分h)を全量の水に溶
解し、次いで、場合によっては、オリゴマー(1)(成
分e)を加える。 2. 別の容器の中において、多糖ガム粉末を全量(5
重量%)の80%の量の溶剤ブチルカルビトールに均等
に分散させることによって、ブチルカルビトール中の多
糖ガムのスラリーを調製する。次に、このスラリーを上
記の混合物に加え、そしてこれを空気の混入と泡立ちと
を最小限におさえるため低剪断速度において攪拌する。
残りのブチルカルビトールを使用して、残存しているス
ラリーを溶液の中にすすぎ入れる。 3. 粘度が安定するまでこの混合物を攪拌する。 このようにして得られた粘度低下された水性多糖溶液
は、低粘度が所望される液体洗剤組成物中に再汚染防止
剤として使用することができる。また、これら溶液は、
印刷インク組成物中にも使用することができる。しかし
ながら、最も有用な用途は低粘度極性溶剤泡沫消火剤濃
縮物、特に3×3型濃縮物の製造のための中間体として
の使用である。
【0051】低粘度3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物の
製造のためには、下記の製造方法を採用した: 1. 最初に水溶性共重合体(成分h)を全量の水に溶
解し、そのあとオリゴマー(1)(成分e)を加える。 2. この溶液に全部の界面活性剤を添加し、そのあと
泡を生じないようよく攪拌する。 3. 別の容器の中において、多糖ガム粉末を全量(5
重量%)の80%の量の溶剤ブチルカルビトールに均等
に分散させることによって、ブチルカルビトール中の多
糖ガムのスラリーを調製する。次に、このスラリーを上
記の混合物に加え、そしてこれを空気の混入と泡立ちと
を最小限におさえるため低剪断速度において攪拌する。
残りのブチルカルビトールを使用して、残存しているス
ラリーを溶液の中にすすぎ入れる。 4. 粘度が安定するまでこの混合物を攪拌する。 別の実施態様として、界面活性剤を添加する前に共重合
体溶液に多糖ガムスラリーを添加することによって、す
なわち上記の1−2−3−4の工程順序の代わりに1−
3−2−4の工程順序によって低粘度極性溶剤泡沫消火
剤濃縮物を製造できる。以下の実施例は本発明の有用性
を実証するために実施された実験室試験および野外消火
試験の結果をまとめて示すものである。
【0052】実施例18 本実施例は、上記の方法によって製造された各種多糖ガ
ムの水溶液に対して活性分濃度1.5%において使用さ
れた実施例1のアニオン共重合体の粘度低下効果を示す
ものである。この実施例において使用されたオリゴマー
(1)の濃度レベルは3.6%である。なお、以下にお
いての共重合体濃度はすべて活性分パーセントによって
表されている。次表に試験結果をまとめて示す。
【表4】 これらの結果は、本発明による水溶性アニオン共重合体
が多糖ガム濃厚水性溶液の粘度を大幅に低下させるこ
と、ならびにその作用効果が、粘度低下の程度には差異
があるが、一般的に各種タイプの多糖ガムに適用されう
ることを十分に立証している。表4中の“ブランク”
は、粘度低下アニオン共重合体(成分h)もオリゴマー
(1)(成分e)も含有せず、ブチルカルビトールを5
%含有していることを意味する。さらに、この試験デー
タは、オリゴマー(1)を粘度低下共重合体と組み合わ
せた場合の相乗効果を明示している。オリゴマー(1)
の存在は、安定性の問題を生じることなく25倍までの
粘度低下が観察された。これは誠に驚くべきことであ
る。なぜならば、オリゴマー(1)自体は目立った粘度
低下作用を示さないからである。たとえば、ガムAとガ
ムBとのブレンド(50/50)とオリゴマー(1)と
だけを含有し共重合体を含有していない水性溶液の粘度
は4150cPである。この数値を表4の4300cP
の数値と比較されたい。
【0053】実施例19 本実施例は、表5にまとめて示すように、表3に示した
組成物を使用して製造された3×3極性溶剤泡沫消火剤
濃縮物に対する各種のアニオン共重合体の粘度低下効果
を示す。共重合体は、別途記載のない限り、すべて1.
5%の量で使用した。3×3濃縮物中に使用された多糖
ガムの量は、1.5重量%であった。表5に表示されて
いる多糖ガムブレンドは、すべて各ガムの50/50混
合物である。
【表5】
【0054】実施例20 粘度低下効果は、アニオン共重合体の濃度の臨界的関数
であることがわかった。次表に、実施例1または実施例
2の共重合体を含有する3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮
物についての試験結果をまとめた。この表は、使用した
ガムに対して共重合体濃度が1.2乃至1.5%である
と粘度低下された安定な3×3濃縮物が製造できること
がはっきりと示している。
【表6】
【0055】実施例21 粘度および動的泡安定性(泡寿命)に関する実験室試験
の結果を次表にまとめて示す。粘度は共重合体1.5%
と多糖ガムブレンドA/B(50/50)とを含有する
3×3泡沫消火剤濃縮物について測定した。他方、静的
および動的泡特性(泡寿命)は、濃縮物3部と人工海水
(塩水)97部とを含有するプレミックス溶液について
測定した。
【表7】 この実施例は、本発明の共重合体を使用することによっ
て非常に粘度の低い3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物が
製造できることを明瞭に示している。表に示されている
ように、これらの低粘度組成物は安定でもある。さらに
また、特にアセトンの欄のデータから、共重合体による
動的泡安定性(泡寿命)の顕著な向上が認められる。表
5および表7の“安定性”は共に3×3濃縮物の分散安
定性を意味し、“安定”とは室温で貯蔵して1カ月後に
検査した時に濃縮物が相分離を示すことなく均質状態の
ままであったことを意味する。“不安定”とは一晩放置
した後または1カ月以内のいずれかの時点における濃縮
物の相分離(ガム粒子の沈殿)を意味する。
【0056】実施例22 本実施例は、多糖ガムEを含有する3×3泡沫消火剤濃
縮物に対する実施例1の共重合体の粘度低下作用効果、
ならびに塩水中における3%のプレミックス溶液の泡特
性を示す。本実施例の場合、共重合体の濃度は1.5%
であった。
【表8】 表8に示されているように、実施例1の共重合体は多糖
ガムEを含有する3×3組成物に280乃至420cP
の粘度を与える。さらにまた、このガムは最終濃縮物に
ガムブレンドA/B(表7)よりも滑らかで透明な外観
を与えることが観察された。表6および7は共に、アセ
トンおよびIPA上での泡寿命が本発明の共重合体によ
って顕著に向上されたことを示している。
【0057】実施例23 本実施例は、本発明の水溶性アニオン共重合体を用いて
製造された低粘度極性溶剤泡沫消火剤濃縮物が、実験室
泡寿命試験の結果から予想されたように、大規模消火試
験においても非常に良好な性能を発揮することを示すも
のである。この消火試験に使用された3×3濃縮物は、
最も好ましい共重合体の1つであるDMA:MAA(8
0:20)(実施例No.1)を1.5%の濃度で含有
していた。この共重合体の作用効果を、多糖ガムA/B
(50/50)および多糖ガムEとを含有する2つの異
なる3×3濃縮物においてテストした。この2種の濃縮
物の粘度は前者が500cP、そして後者が700cP
であった。消火試験は、4.5ガロン/分の泡放射速度
でULノズルを使用して真水と塩水との両方で実施し
た。抑制時間(略号はCT=control time)などのUL
消火試験で使用される試験パラメータは、UL規則に定
義されている。次表に示されているように、アセトンお
よびIPAの両者に対して、UL規則の規定をすべてに
おいてはるかに上回るすばらしい結果を得た。
【表9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カール エフ.ミュラー アメリカ合衆国,10024 ニューヨーク, ニューヨーク,セブンティセブンス スト リート 119 ダブリュ. (72)発明者 ユング ロー アメリカ合衆国,11377 ニューヨーク, ウッドサイド,アパートメント 5シ ー.,フィフティス ストリート 41−29

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖ガムと水溶性アニオン重合体の粘度
    低下量とを含有する低粘度水性多糖ガム組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性アニオン重合体が下記式の重合体
    である請求項1記載の組成物 (−M1−)k(−M2−)m(−M3−)n (式中、−M1−はビニルモノ−またはジカルボン酸、
    またはそれらの塩の残基であり、−M2−は水溶性アク
    リルアミド、メタクリルアミドまたはビニルアミドの残
    基であり、−M3−はアクリレート、メタクリレート、
    ビニルエステル、ビニルエーテル、スチレンからなる群
    より選択された1種またはそれ以上の他の共重合可能な
    モノマーの残基であり、k、m、nは各モノマーの重量
    フラクションであり、kは0.05乃至0.50であ
    り、mは0.30乃至0.95であり、nは0乃至0.
    50であり、そしてkは<mであり、かつk、m、nの
    合計は1.00である)。
  3. 【請求項3】 水溶性アニオン重合体が1500乃至7
    50000質量単位の重量平均分子量を有する請求項2
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 水溶性アニオン重合体が10000乃至
    250000質量単位の重量平均分子量を有する請求項
    3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 極性溶剤泡沫消火剤濃縮物である請求項
    2記載の組成物。
  6. 【請求項6】 3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物である
    請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 下記により定義される請求項2記載の組
    成物−M1−はアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
    酸、フマル酸、イタコン酸、またはこれらのいずれかの
    塩から誘導され、−M2−はアクリルアミド、メタクリ
    ルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアク
    リルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジ
    メチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミ
    ド、N,N−ジメチルエチルアクリルアミド、N−プロ
    ピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミ
    ド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、
    N−(ヒドロキシメチル)−アクリルアミド、N−(3
    −ヒドロキシプロピル)−アクリルアミド、N−(2−
    ヒドロキシエチル)−メタクリルアミド、またはこれら
    の混合物から誘導され、−M3−は直鎖状または分枝状
    1−C8−アルキルアクリレートまたは−メタクリレー
    ト、C3−C7−環式脂肪族アクリレートまたは−メタク
    リレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレー
    ト、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、メチ
    ル、エチルまたはブチルビニルエーテル、スチレンまた
    はα−メチルスチレン、またはこれらの混合物から誘導
    される。
  8. 【請求項8】 極性溶剤泡沫消火剤濃縮物である請求項
    7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 −M1−がアクリル酸またはメタクリル
    酸から誘導され、−M2−がアクリルアミド、N,N−
    ジメチルアクリルアミドまたはN−ビニルピロリドンか
    ら誘導され、そして−M3−がメチルメタクリレート、
    メチルアクリレートまたはスチレンから誘導される請求
    項7記載の組成物。
  10. 【請求項10】 極性溶剤泡沫消火剤濃縮物である請求
    項7記載の組成物。
  11. 【請求項11】 −M1−がアクリル酸またはメタクリ
    ル酸から誘導され、−M2−がN,N−ジメチルアクリ
    ルアミドまたはN−ビニルピロリドンから誘導され、か
    つkが0.10乃至0.30であり、mが0.70乃至
    0.90であり、そしてkとmとの合計が1.00であ
    る請求項2記載の組成物。
  12. 【請求項12】 −M1−がマレイン酸から誘導され、
    −M2−がN,N−ジメチルアクリルアミドまたはN−
    ビニルピロリドンから誘導され、−M3−がスチレンま
    たはメチルメタクリレートから誘導され、かつkが0.
    05乃至0.30であり、mが0.50乃至0.95で
    あり、nが0.0乃至0.30であり、そしてkとmと
    nとの合計が1.00である請求項2記載の組成物。
  13. 【請求項13】 −M1−がアクリル酸またはメタクリ
    ル酸から誘導され、−M2−がアクリルアミドから誘導
    され、−M3−がC1−C4−アルキルアクリレートまた
    はメタクリレートまたはスチレンから誘導され、かつk
    が0.10乃至0.30であり、mが0.35乃至0.
    80であり、nが0.0乃至0.45であり、そしてk
    とmとnとの合計が1.00である請求項5記載の組成
    物。
  14. 【請求項14】 −M1−がメタクリル酸から誘導さ
    れ、−M2−がN,N−ジメチルアクリルアミドから誘
    導され、かつkが0.15乃至0.25であり、mが
    0.85乃至0.75であり、そしてkとmとの合計が
    1.00である請求項11記載の組成物。
  15. 【請求項15】 −M1−がメタクリル酸から誘導さ
    れ、−M2−がアクリルアミドから誘導され、−M3−が
    メチルアクリレートまたはメタクリレートから誘導さ
    れ、かつkが0.15乃至0.25であり、mが0.4
    0乃至0.70であり、nが0.15乃至0.40であ
    り、そしてkとmとnとの合計が1.00である請求項
    13記載の組成物。
  16. 【請求項16】 水溶性アニオン共重合体が0.5乃至
    3.5%の量で存在している請求項6記載の組成物。
  17. 【請求項17】 その一端がC6−C20ペルフルオロア
    ルキルエチルチオエーテル基によって終端されているア
    クリルアミドとアクリル酸とのコオリゴマーの粘度低下
    量をさらに含有している請求項2記載の組成物。
  18. 【請求項18】 その一端がC6−C20ペルフルオロア
    ルキルエチルチオエーテル基によって終端されているア
    クリルアミドとアクリル酸とのコオリゴマーが1.0乃
    至4.0%の量で存在している請求項17記載の組成
    物。
  19. 【請求項19】 −M1−がアクリル酸、メタクリル
    酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはこれらの
    いずれかの塩から誘導され、−M2−がアクリルアミ
    ド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N
    −エチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミ
    ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチ
    ルアクリルアミド、N,N−ジメチルエチルアクリルア
    ミド、N−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピル
    アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルア
    セトアミド、N−(ヒドロキシメチル)−アクリルアミ
    ド、N−(3−ヒドロキシプロピル)−アクリルアミ
    ド、N−(2−ヒドロキシエチル)−メタクリルアミ
    ド、またはこれらの混合物から誘導され、−M3−が直
    鎖状または分枝状C1−C8−アルキルアクリレートまた
    は−メタクリレート、C3−C7−環式脂肪族アクリレー
    トまたは−メタクリレート、フェニルアクリレート、ベ
    ンジルアクリレート、ビニルアセテート、ビニルプロピ
    オネート、メチル、エチルまたはブチルビニルエーテ
    ル、スチレンまたはα−メチルスチレン、またはこれら
    の混合物から誘導される、請求項17記載の組成物。
  20. 【請求項20】 3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物であ
    る請求項17記載の組成物。
  21. 【請求項21】 a.1種またはそれ以上のアニオン性
    ペルフルオロ界面活性剤1.0乃至2.0重量%、 b.1種またはそれ以上のカチオン性ペルフルオロ界面
    活性剤0.5乃至1.2重量%、 c.1種またはそれ以上の非イオン性または両性ペルフ
    ルオロ界面活性剤2.0乃至4.0重量%、 d.1種またはそれ以上の非フッ素界面活性剤18.0
    乃至22.0重量%、 e.その一端がC6−C20ペルフルオロアルキルエチル
    チオエーテル基によって終端されているアクリルアミド
    とアクリル酸とのC6−C20ペルフルオロアルキル末端
    コオリゴマー0乃至6.0重量%、 f.泡増幅剤としての水混和性有機溶剤5.0乃至1
    0.0重量%、 g.1種またはそれ以上の多糖ガム類1.2乃至1.7
    重量%、 h.請求項2記載の水溶性アニオン共重合体0.5乃至
    3.5重量%、 i.水20乃至50%、すなわち100%の残分を補完
    する量を含有している請求項2記載の低粘度3×3極性
    溶剤泡沫消火剤濃縮物。
  22. 【請求項22】 アクリルアミドとアクリル酸とのC6
    −C20ペルフルオロアルキル末端コオリゴマーを2.5
    乃至4.0重量%、そして水溶性アニオン共重合体を
    1.0乃至2.0重量%含有している請求項21記載の
    組成物。
  23. 【請求項23】 −M1−がメタクリル酸から誘導さ
    れ、−M2−がN,N−ジメチルアクリルアミドから誘
    導され、かつkが0.15乃至0.25であり、mが
    0.85乃至0.75であり、そしてkとmとの合計が
    1.00である請求項22記載の組成物。
  24. 【請求項24】 −M1−がメタクリル酸から誘導さ
    れ、−M2−がアクリルアミドから誘導され、−M3−が
    メチルアクリレートまたはメタクリレートから誘導さ
    れ、かつkが0.15乃至0.25であり、mが0.4
    0乃至0.70であり、nが0.15乃至0.40であ
    り、そしてkとmとnとの合計が1.00である請求項
    22記載の組成物。
  25. 【請求項25】 微細に粉砕された形状の多糖ガムを、
    粘度低下量の水溶性アニオン共重合体を含有している水
    性溶液に添加することを特徴とする低下された粘度を有
    する水性多糖ガム組成物の製造方法。
  26. 【請求項26】 多糖ガムが、水に混和性の有機溶剤中
    に懸濁した懸濁物として添加される請求項25記載の方
    法。
  27. 【請求項27】 水溶性アニオン共重合体が下記式の共
    重合体である請求項25記載の方法 (−M1−)k(−M2−)m(−M3−)n (式中、−M1−はビニルモノ−またはジカルボン酸、
    またはそれらの塩の残基であり、−M2−は水溶性アク
    リルアミド、メタクリルアミド、またはビニルアミドの
    残基であり、−M3−はアクリレート、メタクリレー
    ト、ビニルエステル、ビニルエーテル、スチレンからな
    る群より選択された1種またはそれ以上の他の共重合可
    能なモノマーの残基であり、k、m、nは各モノマーの
    重量フラクションであり、kは0.05乃至0.50で
    あり、mは0.30乃至0.95であり、nは0乃至
    0.50であり、そしてkは<mであり、かつk、m、
    nの合計は1.00である)。
  28. 【請求項28】 粘度低下量の水溶性アニオン共重合体
    を含有している水溶液が、さらに付加的に常用の泡沫消
    火剤助剤を含有している請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 該水溶液が、さらに付加的に、その一
    端がC6−C20ペルフルオロアルキルエチルチオエーテ
    ル基によって終端されているアクリルアミドとアクリル
    酸とのコオリゴマーの粘度低下量を含有している請求項
    28記載の方法。
  30. 【請求項30】 請求項25記載の低下された粘度を有
    する水性多糖ガム組成物の製造方法において、該組成物
    が3×3極性溶剤泡沫消火剤濃縮物であり、泡増幅剤と
    して有用な水混和性の有機溶剤に懸濁した微粉砕多糖ガ
    ム懸濁物を、一端がC6−C20ペルフルオロアルキルエ
    チルチオエーテル基によって終端されているアクリルア
    ミドとアクリル酸とのコオリゴマーの存在下または不存
    在下において、式 (−M1−)k(−M2−)m(−M3−)n (式中、−M1−はビニルモノ−またはジカルボン酸、
    またはそれらの塩の残基であり、−M2−は水溶性アク
    リルアミド、メタクリルアミド、またはビニルアミドの
    残基であり、−M3−はアクリレート、メタクリレー
    ト、ビニルエステル、ビニルエーテル、スチレンからな
    る群より選択された1種またはそれ以上の他の共重合可
    能なモノマーの残基であり、k、m、nは各モノマーの
    重量フラクションであり、kは0.05乃至0.50で
    あり、mは0.30乃至0.95であり、nは0乃至
    0.50であり、そしてkは<mであり、かつk、m、
    nの合計は1.00である)の水溶性アニオン重合体の
    粘度低下量を含有する水溶液に添加し、しかして下記成
    分を含有する組成物を生成することを特徴とする方法: a.1種またはそれ以上のアニオン性ペルフルオロ界面
    活性剤1.0乃至2.0重量%、 b.1種またはそれ以上のカチオン性ペルフルオロ界面
    活性剤0.5乃至1.2重量%、 c.1種またはそれ以上の非イオン性または両性ペルフ
    ルオロ界面活性剤2.0乃至4.0重量%、 d.1種またはそれ以上の非フッ素界面活性剤18.0
    乃至22.0重量%、 e.前記のアクリルアミドとアクリル酸とのC6−C20
    ペルフルオロアルキル末端 コオリゴマーの0乃至
    6.0重量%、 f.泡増幅剤としての前記の水混和性有機溶剤5.0乃
    至10.0重量%、 g.前記多糖ガムの1.2乃至1.7重量%、 h.前記水溶性アニオン共重合体0.5乃至3.5重量
    %、 i.水20乃至50%、すなわち100%にするための
    量。
  31. 【請求項31】 前記組成物が前記のアクリルアミドと
    アクリル酸とのC6−C20ペルフルオロアルキル末端コ
    オリゴマーを2.5乃至4.0重量%、そして前記の水
    溶性アニオン共重合体を1.0乃至2.0重量%含有し
    ている請求項30記載の方法。
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