JP4227311B2 - 消火剤、消火用水用組成物、調製方法及びそれを用いる消火方法 - Google Patents

消火剤、消火用水用組成物、調製方法及びそれを用いる消火方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感温性ゲル及びカリウム塩類を含有した、火災の延焼拡大阻止、再燃焼防止、水損抑制のための消火剤、消火用水用組成物、その調整方法及びそれを用いる消火方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、広く使用されている消火薬剤として、ABC・BC粉末系の消火薬剤、炭酸ガス系の消火薬剤、機械泡消火薬剤や強化液消火薬剤などの水系消火薬剤がある。
中でも、水系消火薬剤は、火災を消火する際に蒸発に伴う冷却作用及び水蒸気層形成による一定の酸素遮断効果を示すなど、多くの利点があるため、特に一般火災の消火に依然として大量に使用されている。
しかしながら、これら水系消火薬剤は、A火災、B火災、C火災などには有効であるが、天ぷら油火災、ストーブ灯油火災、タイヤ火災に対して、冷却効果がないか、消火時に炎が高く上がり危険を伴うことが多いため、十分対応できるとは言い難い。
【0003】
そこで、水の消火性能を高めるために、近年種々の添加剤を加えた数多くの改善法が示されている。
例えば、特開平11−188117号公報には、水に種々の有機無機塩類、フッ素系界面活性剤などを溶解させ、A火災、B火災、C火災、タイヤ火災、天ぷら油火災及びストーブ灯油火災など相対的に多種類の小規模火災の消火に適用できる消火剤組成物が開示されている。また特開平11−235398号公報は、塩類の溶解度上限に由来する消火効力の増大に一定の限界があると言う欠点を解消するために、水に対して溶解度が格段に高い塩類を使用することを述べている。
しかし、これらは、初期消火効力の増加は見られるが、持続的に空気層の遮断ができないため、再着火防止効果が優れているとは言い難く、かつ、塩の使用濃度が高く、大規模使用にあたって環境に悪影響を与える。
【0004】
更に、従来の水系消火薬剤は低粘度及び良好な流動性を有するため、消火時の流失及び飛散等による水損問題が生じ、長時間に渡って連続放水を必要としている。
そのため、例えば、高層建物の火災の消火に際して大量の水が流れ落ち、火災とは直接関係のない下層への浸水が発生し、家財の損害、場合によって電気系統を伴う火災を引き起こすという二次的災害の恐れがあり、また、震災発生時等には、水道管の破裂、防火水槽の亀裂などの発生により水源が限定され、消火活動に支障をきたす場合もある。更に、森林、やぶ、草原、山岳など乾燥地帯での消火活動では、ヘリコプターや小型飛行機などによる空中から消火用水を散布する空中消火方法が一般的に用いられているが、空中散布時に飛散が起こり大量の消火用水を必要とするとともに火災の蔓延にも繋がるという問題点がある。
【0005】
このように、従来の水系消火薬剤を使用した消火用水は、▲1▼塩の添加濃度に比例して初期消火効力の向上を期待できるが、持続的な消火能力を有さないため連続放水を必要とする、▲2▼消火時に水損が多く、消火効率が低いと共に二次災害の発生を防止できない、▲3▼大規模火災の消火に対して、飛散問題、環境問題等が生じる、などの欠点を有している。
【0006】
消火用水の上記欠点を解決するために、特に燃焼物から水損抑制を目的とした多数のポリマーゲル添加剤が提案されている。
例えば、米国特許3758641号、米国特許4978460号、米国特許5190110号、特開平7−255870号公報、特開平9−140826号公報、特開平10−155932号公報、特開平10−192444号公報が、何れもポリマー添加剤の使用を強調し、一定の粒子径を有する架橋ポリマーを水混和性媒体に分散させ、消火時に吸水したゲルの燃焼物の表面に対する付着力を向上させることにより、水損を防止するための改良方法を示している。
しかしながら、これらはいずれも、消火用水に水不溶性の粉末状、顆粒状又は液体分散状の高吸水性ポリマーゲルを添加してなる混合物であり、例えば、現状の標準消火装置を使用するに際して、消防器具への付着が発生し、特にゲル粒子の凝集による装置の閉塞は操作不能に至ることが多く、実使用上においては極めて危険を伴うため実験段階の域を超えていない。
【0007】
また、延焼及び消火用水の流失・飛散など水損を抑制するために、消火用水に粘度を付与するための水溶性高分子増粘剤も種々提案されている。例えば、このような増粘剤として、特開平1−166777号公報は、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、アルギン酸ソーダなどの水溶性高分子電解質を増粘剤として含有せしめた消火剤組成物を提案している。
しかしながら、これらの高分子増粘剤の添加によっても、防炎剤など塩類の共存及び火災の熱によって消火用水の粘度が著しく低下するという大きな欠陥を有しているため、消火時に所定の粘度を得るには、高分子増粘剤の添加量が多くなり、流動性が低下し、取扱いが困難である他、コストが高いものとなることが避けられなかった。
【0008】
更に、特開昭59−97680号公報は、塩類の共存にとっても粘度の低下を起さない、アルデヒド前処理を施したヒドロキシエチルセルロースを増粘剤として含有せしめた高粘度の消火用水を、特公平6−26622号公報、特開平8−107946号公報は、熱ゲル化高分子であるセルロース誘導体と高吸水性樹脂を添加してなる延焼抑制剤を、開示している。しかしながら、これら組成物も、塩類の共存によって初期粘度が高くなりすぎたり、水不溶性の高吸水性樹脂を併用したりするため、通常の消火設備による消火活動は現実的に困難である。
【0009】
以上記述した如く、高分子系添加剤を用いた消火用水では、▲1▼従来の水溶性高分子電解質を増粘剤とした場合は、塩類の共存と共に火災の熱によって十分な粘度を有さないため水損防止効果が低い、▲2▼ノニオン性セルロース誘導体を添加する場合は、初期粘度が高くなりすぎて使用上困難であるとともに、燃焼物に対する付着性も十分ではない、▲3▼水不溶性高吸水性樹脂を使用・併用する場合は、現状の標準消火装置の閉塞問題が発生し、消火活動不能に導く危険性を潜んでいる、▲4▼大規模火災の消火に適した高濃度・速溶性の消火用水がない、などの欠点を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、かかる消火剤あるいは消火用水の現状を踏まえて、消火活動における水源の効率化を図るために上述した欠点を克服した、現状の標準消防装置で容易に噴出できる充分な流動性を有し、鎮火までに燃焼物の全表面に付着できるような十分な高粘度に上昇し、迅速に増粘またはゲル化ができ、かつ多種類火災の消火に対応できる、消火剤、消火用水用組成物及びそれを用いる消火方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決するため鋭意研究した結果、感温性ポリマー及びカリウム塩類を含有した組成物が、かかる課題を解決することを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明は、(1)1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマー及びカリウム塩類を含有し、上記設定温度が60〜100℃であることを特徴とする消火剤、(2)1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマーとカリウム塩類及び水を含有し、上記設定温度が60〜100℃であることを特徴とする消火用水用組成物、(3)感温性ポリマーの添加量が、0.1重量%以上である、請求項2記載の消火用水用組成物、(4)1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する感温性ポリマー及びカリウム塩類を水に溶解することを特徴とする、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマー、カリウム塩類及び水を含有し、上記設定温度が60〜100℃である消火用水用組成物の調製方法、(5)(1)記載の消火剤を使用する消火方法、(6)(2)、(3)記載の消火用水用組成物及び(4)の方法により調整された消火用水用組成物を使用する消火方法。
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明に用いられる感温性ポリマーは、「1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度(60〜100℃)以下において可溶であり、設定温度(60〜100℃)以上では増粘あるいはゲル化するもの」である。ここでいう増粘とは同カリウム塩濃度において感温性ポリマー1重量%溶液の25℃の粘度に対して、設定温度において10倍以上の粘度を示すことをいう。
【0013】
本発明の消火剤は、水に溶解した場合、設定温度以下で低粘度を有するため、各種標準消火設備の使用を通して容易に噴出され、且つ各方向の火源を迅速に被覆することができると共に、火災の熱で設定温度を超えると迅速に増粘ゲル化を起す。その結果、消火用水は、鎮火するまでに燃焼物の表面に滞留することができ、水損が起こらないため、二次的災害を引き起こさない。
【0014】
また、消火時に空気を遮断するゲル隔離層が形成されるため、持続的な冷却作用及び空気遮断効果による高い燃焼・延焼阻止効果を示し、連続放水の必要性がない。
【0015】
本発明に用いられる感温性ポリマーは、特に入手の容易さと廉価性を考慮すると、ビニルモノマーを主原料として、純水中又は一定濃度以上のカリウム塩水溶液中でラジカル重合させて得られるビニル系(コ)ポリマーが好ましい。
【0016】
本発明に用いられる感温性ポリマーを得るためのビニルモノマーとしては、そのホモポリマーが一定濃度のカリウム塩水中で特定の感温点を有することが望ましく、例えば、N−アクリロイルピペリジン、N−3−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−8−アクイロイル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4,5]デカン、N−1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイル−L−プロリンメチルエステル、N−2−メトキシエチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−2−メトキシエチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−3−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−メトキシエチル−N−エチルアクリルアミド、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アクリルアミド、N−3−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−(1,3−ジオキソラン−2−イルメチル)−N−メチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−(2,2−ジメトキシエチル)−N−メチルアクリルアミド、N−3−(2−メトキシエトキシ)プロピル(メタ)アクリルアミド、アミノ酸基を含むアクリルアミド化合物などのN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイソブチルアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミドなどのN−ビニル置換アミド誘導体、2−モルホリノエチル(メタ)クリレート、2−(2−モルホリノエトキシ)エチル(メタ)クリレート、2−モルホリノプロピル(メタ)クリレート、モルホリンテトラエチレンオキシ(メタ)クリレート、3,5−ジメチルモルホリンテトラエチレンオキシ(メタ)クルレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール・ポリプロピリングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ベンジルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレートなどのエステル型ビニルモノマー、ビニルメチルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテルなどのエーテル型ビニルモノマーが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのビニルモノマーは、単独で使用してもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示のうち、N−置換(メタ)アクリルアミド誘導体が特に好ましい。
これらビニルモノマーの割合は、感温性ポリマーの増粘乃至ゲル化温度の相違によって異なるが、50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。ビニルモノマーの割合が50モル%未満の場合には、熱による優れたハイドロゲルを得られない恐れがあるため、消火時に、初期の目的である延焼拡大防止、最燃焼防止及び水損抑制の効果を達成できない。
【0017】
感温性ポリマーは、その増粘ないしゲル化温度の調整、及び増粘ないしゲル化後の保水力を向上させるために、共重合可能なイオン性ビニルモノマーを使用することができる。これらのイオン性ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、p−スチレンスルホン酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、ビニルスルホン酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、メタアリルスルホン酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)などのアニオン性ビニルモノマー、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート誘導体由来の各種4級アンモニウム塩、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体由来の各種4級アンモニウム塩などのカチオン性ビニルモノマー、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート誘導体由来の各種両性イオン基を持つ分子内塩形成性単量体、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体由来の各種両性イオン基を持つ分子内塩形成性単量体などの両性ビニルモノマー、アミノ酸塩を含むアクリルアミド誘導体などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのイオン性ビニルモノマーは、単独で使用してもよく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示のイオン性ビニルモノマーのうち、アニオン性ビニルモノマーが好ましく、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、スルホン酸塩型のアニオン性ビニルモノマーがより好ましい。
【0018】
感温性ポリマーの増粘乃至ゲル化温度は、季節、火災現場の温度状況、水源の種類などを考慮すると、消火設備内で消火用水が増粘乃至ゲル化しない温度以上に設定する必要があり、60〜100℃の温度範囲で制御すればよい。
【0019】
感温性ポリマーは、1重量%水溶液が100〜10000mPa・sの粘度を有するものが好ましく、300〜5000mPa・sの粘度を有するものがより好ましく、500〜2000mPa・sの粘度を有するものがさらに好ましい。1重量%水溶液の粘度が100未満の場合には、消火用水に添加して形成する組成物は増粘乃至ゲル化性を示さない恐れがある。
【0020】
本発明に使用されるカリウム塩類は、例えば、酢酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、四硼酸塩、塩化塩、燐酸塩、クエン酸塩、珪酸塩、琥珀酸塩、マレイン酸塩などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの塩類は、単独で使用しても良く、相乗効果を引出すために、二種類以上を併用しても良い。これら例示のカリウム塩類のうち、酢酸カリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、四硼酸カリウム、塩化カリウムがより好ましい。
【0021】
本発明の消火用水用組成物は、感温性ポリマー、カリウム塩類及び水を含むものであり、調製方法は任意であるが、例えば、▲1▼消火用水に所要量の感温性ポリマー又はその水溶液及びカリウム塩類又はその水溶液を加えて調整する方法、▲2▼感温性ポリマーを合成する時に、純水中に所定濃度のカリウム塩類を加え、ビニルモノマーを重合させることにより調製する方法、等を挙げることができる。
該消火用水用組成物は、消火時の使用濃度に調整して製造することもできるが、高濃度での調製も可能であり、且つ長期的な保存安定性を有して、液体状態であるため、消火時に迅速に希釈することができる。
消火時の感温性ポリマーの使用濃度は、0.1〜3.0重量%で好ましく、0.4〜2.0重量%でより好ましく、0.6〜1.0重量%でさらに好ましい。0.10重量%以下の含有量では、消火用水は火災の熱により充分な増粘ゲル化状態に至らない恐れがあり、逆に3.0重量%以上の場合は、消火用水の初期粘度は高くなりすぎて、放水操作が困難となる。
感温性ポリマーの調製濃度は特に限定されないが、高濃度で調整することが望ましく、1.0重量%以上が好ましく、5.0重量%以上がより好ましく、10.0重量%以上が特に好ましい。調製濃度が1.0重量%以下の場合、使用濃度に合わせるための希釈倍率が低く、大規模火災の消火活動に際して、大量の原液が必要となる。
カリウム塩類の調整濃度は、感温性ポリマー及びカリウム塩の種類等によって異なるが、感温性ポリマーの添加量に対して、50〜1000重量%の添加割合が好ましく、70〜500重量%の添加割合がより好ましく、100〜200重量%の添加割合が特に好ましい。50重量%以下の添加割合では、火災の熱により充分な増粘ゲル化状態に至らない恐れがあり、逆に1000重量%以上の場合は、感温性ポリマーの溶解性が悪くなり沈澱物を生じることがある。
【0022】
本発明に使用されるカリウム塩類の効果は以下の通りである。▲1▼カリウム塩類は、感温性ポリマーとの相容性が優れると共に消火用水のゲル化形成力を向上させる効果を有している。▲2▼一般火災(天ぷら油・木材・紙など)に対して化学的な作用による消火効果を発揮する。▲3▼凝固点降下作用を示す。
【0023】
消火用水用組成物には、必要に応じて、感温性ポリマーの熱架橋反応を起す水溶性架橋剤、防錆剤、凝固点降下剤などを配合できる。
配合できる水溶性架橋剤としては、感温性ポリマーの組成によって異なるが、具体的には、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、フルフリルグリシジルエーテル、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドなどのエポキシ化合物、エチレンビスオキサゾリン、テトラメチレンビスオキサゾリンなどのオキサゾリン化合物が挙げられる。これらの水溶性架橋剤は、単独で使用してもよく、また、二種類以上を併用することもできる。
防錆剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、4−メチルベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾールなどのトリアゾール類化合物、1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、1−メチル−5エチル−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−テトラゾール、5(2−アミノフェニル)1H−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−テトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾール、1−カルボキシメチル−5−メルカプト−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾールなどのテトラゾール類化合物、3−メチル−5−ピラゾロンなどからなる群より少なくとも1種以上を用いることができる。
凝固点降下剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、セロソルブ類、カルビトール類、尿素などが挙げられる。
【0024】
消火用水用組成物は、そのまま一般的な消火方法と同様な方法で標準消火装置を用い放水し消火に用いることができるが、予め高濃度に調整した消火用水用組成物を、使用時に水で所定の濃度に希釈して使用することが望ましい。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。本発明はこれらの例によって限定されるものではない。尚、以下の例において、感温増粘温度は、昇温と共に消火用水の粘度が上昇し始まる温度を示し、感温ゲル化温度は粘度が10000mPa・sを超える温度を示す。また、特記しない限り、%は重量%を表す。
【0026】
製造例―1:感温性ポリマーAの製造
1L容量のガラス製セパラブルフラスコに脱イオン水725g、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)108.2g、アクリル酸(AAc)17.2gを加えて、攪拌下モノマー水溶液を溶解した。そこに、48%の苛性ソーダ水溶液を徐々に添加し、溶液のpHを7.2とし、中和操作を行い、15%のモノマー水溶液を調製した。モノマー調製液を20℃に制御した恒温バスに入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら、窒素ガスをバブリングし脱気した。1時間後、重合開始剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED)の6%水溶液4.628g、ペルオキソ2硫酸アンモニウム(APS)の6%水溶液4.544gを順次加え、20℃にて重合反応を開始させた。20分後、攪拌並びに窒素ガスを止め、密栓状態にて、室温下16時間重合反応を行った。重合終了後、得られたポリマーを裁断し、100℃にて熱風乾燥を行った後、粉砕して、粒子径1mm以下の感温性ポリマーAを120gを得た。得られた感温性ポリマーAの1%水溶液のブルックフィールド粘度は、25℃にて760mPa・sであった。また、感温性ポリマーA1%、酢酸カリウム1%を含む水溶液のブルックフィールド粘度は、25℃にて185mPa・sであり、感温増粘温度は70〜75℃であり、感温ゲル化温度は90〜95℃であった。
【0027】
製造例―2〜7:感温性ポリマーB〜Gの製造
感温性ポリマーB〜Gは、表1記載の単量体組成、濃度並びに重合開始温度で、製造例―1と同様な操作を行い製造した。得られた感温性ポリマーB〜Gの1%水溶液における粘度、酢酸カリウム1%を共存させて調製した混合溶液の粘度、感温増粘温度、感温ゲル化温度を表2に記す。
【0028】
【表1】
Figure 0004227311
【0029】
【表2】
Figure 0004227311
【0030】
実施例―1〜8:消火用水用組成物の調製
表3に記載の組成で、本発明の消火用水用組成物を調整した。
例えば、消火用水用組成物A−6は、水道水750gを入れた1L容量のビーカーに、酢酸カリウム50g、重炭酸カリウム50g、四硼酸カリウム50g、感温性ポリマーA100gを加え、攪拌して均一に溶解させることにより調整したものであることを示す。
【0031】
【表3】
Figure 0004227311
【0032】
消火用水の調整
本発明の消火用水用組成物を用いた消火用水▲1▼〜▲5▼の配合成分及びその濃度を表4に示す。
また、比較として調整した消火用水▲6▼〜▲9▼、及び10の組成を表5に示す。
【0033】
【表4】
Figure 0004227311
【0034】
【表5】
Figure 0004227311
【0035】
試験例1:木材消火試験
消火用水▲1▼〜▲9▼を用い木材消火試験を実施した。すなわち、消火用水を水消火器(ハツタ製作所製、噴射ノズル径2mmφ)に充填し、圧縮空気を用いて消火器の内圧を7kgf/cm に加圧した。そして、3cm角、長さ50cmの松材5本1段とし、15段を格子状に積み上げた櫓に点火し、櫓が全体燃焼状態となった後、消火器より消火用水を噴出し、A火災の消火試験を行った。試験は消火器の技術上の規格を定める省令に従って、同一条件での消火試験を10回行い、放水開始から鎮火までに要した平均時間(秒)と使用した消火用水の平均使用量(kg)を計測し、その積算値を使用した消火用水の消火効率として算出した。また、消火後の再着火の有無と消火の状況に基づいて比較評価を行い、その結果を表6に示す。
なお、表中に記載の「消火不能」とは、2分経過しても消火できなかったことを示す(表7も同じ)。
【0036】
【表6】
Figure 0004227311
【0037】
試験例2:天ぷら油消火試験
消火用水▲1▼〜▲9▼を用い天ぷら油消火試験を実施した。すなわち、直径25cm、深さ7.5cmの中華鍋に大豆油500mLを入れ、ガスコロンで加熱発火させ、油の温度が400℃になった時点で、消火用水を300mL容量メモリ・柄付きのステンレス製ジョッキに入れ、一括投入し、消火を開始した。そして、投入直後から鎮火に至るまでの時間、消火用水の使用量を計測した。さらに、消火中炎の様子を観察して、消火後消火用水の状態の比較を行い、その結果を表7に示す。
【0038】
【表7】
Figure 0004227311
【0039】
【発明の効果】
本発明の消火剤及び消火用水用組成物は、全て水溶性であり、放水による消火器具の閉塞による使用不能などの欠点を実質的に持たないため、消火活動が簡単に停止・再開することができる。また、消火後、設備は水洗されれば、直ちに使用できる状態になる。
【0040】
本発明の消火剤及び消火用水用組成物は、通常用水、河川水乃至海水のような自然の水源を利用することができ、地域の水質硬度変化による消火性能の低下を起さないので、より広域の火災に対応することができる。
【0041】
本発明の消火剤及び消火用水用組成物は、A火災、B火災、C火災、天ぷら油火災、ストープ灯油火災、タイヤ火災、自動車火災など小規模火災に対して良好な消火効果を有するほか、大規模の火災に対しても優れた消火性能を示す。特に、水源の少ない地帯において、例えば、林野火災、山火災、草原火災、震災後火災、石油火災など大規模火災が発生する際に、ヘリコプター、小型飛行機などにより空中から散布する時に、適度の粘度を持つため、飛散を防止して目的の消火点・消火線に投下することができる。また、散布された消火用水は樹木などに十分に付着・展開し、しかも水損が起こらないため重複散布の必要性がなく、より顕著な消火効果と威力を発揮する。
【0042】
本発明の消火用水用組成物は、火元に向けて噴射されるとき、燃焼物の各表面に落下・付着し、燃焼物を蔽うと同時に、燃焼熱で水を取り込んだままで増粘乃至ゲル化することができるため、水は流出することができず、その結果、ほぼ全量の消火用水が炎の中心に止まり、消火力を長期にわたって発揮させ、少量の水で効率良く消火活動を実施することができる。また、連続放水の必要はなく、一般に必要とされる人力及び材料資源を最小限に抑えることができる。さらに、火災において水による二次的な災害の発生防止にも顕著な効果を発揮する。
【0043】
本発明の消火用水用組成物は、燃焼物の表面に被覆した後、高含水の増粘乃至ゲル化状態を形成するので、水はその表面から熱を除去し、そのため炎が引火点以下に降下して消火されるまで、水の蒸発による冷却作用が続ける。このゲル化層の形成は、燃焼のために必要とされる酸素の供給を遮断し、その結果火炎を窒息させる効果を与える。加えて、火炎に近くのまだ着火していない表面への火の広がりをも防止する効果を有し、いわゆる未着火表面をゲル化層で蔽うと、燃焼の連鎖反応を断ち切る延焼防止という重要な役割を果たし、大きな消火力及び防火力が得られて、初期の目的である火災の延焼拡大阻止、再燃焼防止、及び水損抑制の達成ができる。

Claims (6)

  1. 1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマー及びカリウム塩類を含有し、上記設定温度が60〜100℃であることを特徴とする消火剤。
  2. 1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマーとカリウム塩類及び水を含有し、上記設定温度が60〜100℃であることを特徴とする消火用水用組成物。
  3. 感温性ポリマーの添加量が、0.1重量%以上である、請求項2記載の消火用水用組成物。
  4. 1重量%濃度の酢酸カリウム水溶液中で、設定温度以下において可溶であり、設定温度以上では増粘あるいはゲル化する感温性ポリマー及びカリウム塩類を水に溶解することを特徴とする、ビニルモノマーを主原料として、純水中又はカリウム塩水溶液中でラジカル重合により得られるビニル系(コ)ポリマーである感温性ポリマー、カリウム塩類及び水を含有し、上記設定温度が60〜100℃である消火用水用組成物の調製方法。
  5. 請求項1記載の消火剤を使用する消火方法。
  6. 請求項2、請求項3の消火用水用組成物及び請求項4の方法により調製された消火用水用組成物を使用する消火方法。
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