JPH06256392A - 結晶毒素蛋白及び該蛋白をコードする遺伝子 - Google Patents

結晶毒素蛋白及び該蛋白をコードする遺伝子

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JPH06256392A
JPH06256392A JP5067561A JP6756193A JPH06256392A JP H06256392 A JPH06256392 A JP H06256392A JP 5067561 A JP5067561 A JP 5067561A JP 6756193 A JP6756193 A JP 6756193A JP H06256392 A JPH06256392 A JP H06256392A
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Takeshi Uozumi
武司 魚住
Udayasuriyan Buaratarajiyaru
ウダヤスリヤン ヴァラタラジャル
Akira Nakamura
顕 中村
Haruhiko Masaki
春彦 正木
Hironori Mori
博徳 森
Iwao Omori
巌 大森
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハマキ虫類に対してきわめて高い殺虫効果を
示す新規結晶毒素蛋白及び遺伝子を提供することを目的
とするものである。 【構成】 本発明の結晶毒素蛋白をコードする遺伝子
は、ハマキ虫類に対する殺虫活性に優れた結晶毒素蛋白
を産生する新規なバチルス・チュ−リンゲンシス菌(Fu
2−7株)から単離されたものであり、既知のCryIA
(a)結晶毒素蛋白遺伝子のアミノ酸配列と異なる特異な
アミノ酸位置を示し、CryIA(a)毒素蛋白の約5倍以
上の殺虫活性(対ハマキ虫類)を示す。 【効果】 ハマキ虫類に卓効を示す生物農薬の製造なら
びにハマキ虫類の加害に対して抵抗性を示すトランス・
ジェニック植物の創製を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鱗翅目昆虫(ガやチョ
ウの類)、なかでもバチルス・チューリンゲンシス(以
下Btという)菌を有効成分とする既存の生物農薬が効
きにくいハマキ虫類の幼虫に対して、優れた殺虫効果を
示す結晶毒素蛋白及び該結晶毒素蛋白を安定かつ大量生
産するに有効な遺伝子に関するものであり、農業、農薬
業界で有効に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】Btの生活環中、胞子形成期にこれと同
調して形成される細胞内封入体は、結晶毒素蛋白と称さ
れ、多くの鱗翅目昆虫の幼虫に対して毒性を示すことか
ら農薬として広く用いられている。
【0003】現在、諸外国において登録されている鱗翅
目用殺虫剤の製造に使用されているBt菌株は、クルス
タキHD−1株(var. kurstaki HD-1)、アイザワイ株(v
ar. aizawai)である(植物防疫、45巻、12号、498〜499
頁、1992年)。これらの菌株のうち、実用として、広く
用いられているのはクルスタキHD−1株であり、それ
を用いて作られた生物農薬は、国内で、化学農薬抵抗性
を獲得したコナガ(アブラナ科野菜重要害虫のひとつ)
の防除薬剤として重要な位置を占めている。
【0004】近年、安全な農薬に対するニーズが高まり
つつあり、それに応じて生物農薬の開発も盛んになりつ
つあるが、実用面からみた場合に、クルスタキHD−1
株を用いて作られた生物農薬(以下BT剤という)によ
るコナガ防除以外での生物農薬の使用機会はきわめて少
ない状況にある。また、広く使用されているBT剤も、
国内において加害鱗翅目害虫として無視し得ないハマキ
虫類に対しては効力が未だ不十分である。すなわち、B
T剤はコナガ防除に対しては1000〜2000倍の希
釈溶液を散布すれば充分な防除効果が得られるが、ハマ
キ虫類に対しては500倍もしくは250倍の希釈溶液
の散布が必要となり、作物生産コストに占める割合が大
きくなるという問題点を有している。
【0005】したがって、ハマキ虫類に対してコナガに
対すると同等程度に効くBT剤が強く求められている
が、現行のBT剤製造菌株であるクルスタキHD−1株
ではハマキ虫類に対して充分な殺虫効力を有する結晶毒
素蛋白を産生させることができないのが現状である。
【0006】飯塚らは、それらの問題点を解消すべく、
自然界から広く土壌を採集し、ハマキ虫類の幼虫に対す
る殺虫活性を指標として新規Bt菌を探索した結果、ハ
マキ虫類幼虫に対してクルスタキHD−1株の2倍以上
の殺虫活性を有する結晶毒素蛋白を産生する新規バチル
ス・チューリンゲンシス変種を見いだし、工業技術院生
命工学工業技術研究所にFu2−7株として寄託してい
る(受託番号第P−13459号)。
【0007】本菌株はハマキ虫類に対して有効なBT農
薬の製造に大きな貢献を果すものであるが、結晶毒素は
単一ではなく、DNAプローブ法によればすくなくとも
3種類(CryI、CryII、CryIII)の蛋白の存在が示唆
されている。なお、結晶毒素蛋白遺伝子のクローニング
及び発現に関しては、シュネフ(Schnepf H.E.)及びホワ
イトリー (Whiteley, H.R. )〔Proc. Natl. Acad. Sci.
USA78 巻 2893-2897頁、1981年]が詳細に報告してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明等は、ハマキ虫
類の幼虫に対して高い殺虫活性を示すB.t.Fu2-7 と指定
された新規なバチルス・チューリンゲンシスが産生する
結晶毒素蛋白さらにはそれをコードする遺伝子を明らか
にし、生物農薬への利用を図ろうとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、B.t.Fu2-
7 菌株より、ハマキ虫類に対して卓効を示す結晶毒素蛋
白及び該蛋白をコードする遺伝子を得ることに成功し、
本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明はバチルス・チューリン
ゲンシス変種クルスタキFu2−7が産生する結晶毒素
蛋白および該結晶毒素蛋白をコードする遺伝子に関する
ものである。
【0011】本発明の結晶毒素蛋白をコードするDNA
およびアミノ酸配列は配列表に示されるとおりであり、
既知の結晶毒素蛋白のアミノ酸配列との差異は、表3に
明らかにした。
【0012】本発明の遺伝子は、常套手段であるプラス
ミドベクターを経由する方法により、適当なホストへ移
すことができ、本発明の毒素遺伝子を取り込んだプラス
ミドpBTF2E含有の大腸菌MV1184の培養菌は工業技
術院生命工学工業技術研究所にMV1184(pBTF2E)として寄
託した(受託番号第P−13461号)。
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の毒素遺伝子は、広範囲の微生物ホストへ導入で
き、毒素遺伝子の発現は、直接または間接に殺虫毒素の
細胞内生産と保持を意味する。微生物ホストとしては、
例えば枯草菌があり、赤司らによって安定な生産系が確
立されており(特願平3−059504、特願平4−2
78092)、本毒素遺伝子を用いた殺虫剤の製造は容
易である。また、本毒素遺伝子を導入したホストを生き
た状態で環境に施用する場合には、特定環境(作物及び
他の昆虫生息地)中で野生の微生物と競合でき、かつポ
リペプチド殺虫剤を安定に維持ならびに発現でき、望ま
しくは環境の保護にも寄与できるホストが望まれる。こ
れを満足する微生物としては、細菌、酵母、藻類、糸状
菌が含まれるが、特に重要な微生物は以下のとおりであ
る。
【0014】植物領域にて生息する細菌;シュードモナ
ス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)、シュードモナ
ス・フルオレッセンス(Pseudmonas fluorescens)、セラ
ティア・マルセスケンス(Serratia marcescens)、アセト
バクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)、アグロバ
クテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefac
iens)、ロドシュードモナス・スフェロイデス(Rhodopseu
domonas spheroides)、キサントモナス・カンペストリス
(Xanthomonas campestris)、 リゾビウム・メリオチィ(R
hizobium melioti)、アルカリゲネス・エントロファス(A
lcaligenes entrophus)、アゾトバクター・ヴィンランデ
ィ(Azotobacter vinlandii) 等があげられる。
【0015】植物領域にて生息する酵母種:ロドトルラ
・ルブラ(Rhodotorula rubra)、R.グルチニス(R. gluti
nis)、R.マリーナ(R. marina)、R.オーランティアカ(R.
aurantiaca)、クリプトコッカス・アルビダス(Cryptoco
ccus albidus)、C.ジフルエンス(C. diffluens)、C.ロ
ーレンティ(C. laurentii)、サッカロミセス・ロゼィ(Sa
ccharomyces rosei)、S.セレビシエ(S. cerevisiae)、ス
ポロボロミセス・ロゼウス(Sporobolomyces roseus)、
S.オドルス(S. odorus)、クルイベロミセス・ヴェロー
ナエ(Kluyveromyces veronae)、オーレオバシジウム・ポ
ルランス(Aureobasidium pollulans)等である。
【0016】結晶毒素蛋白を発現するBt遺伝子を微生
物ホストに導入し、遺伝子を安定に保持し、結晶毒素蛋
白を発現させるためには、たとえば、毒素遺伝子発現用
の転写翻訳調節信号とその調節制御下の毒素遺伝子、組
み込みを行うためのホスト生物内の配列と相同のDNA
配列、および組み込みならびに安定な保持を達成するた
めのホスト内複製系を含んだDNA構造体を使用する。
【0017】このDNA構造体における転写翻訳調節信
号としては、プロモータと転写開始領域を包含させ、毒
素の発現が環境への放出後にのみ生ずるようにするため
には、例えば、温度感受性調節領域や栄養要求性の選択
による微生物の環境変化によって誘発されるオペレータ
ーまたはアクチベーターやエンハンサーが結合する領域
を利用する。また、転写開始にはリボソーム結合位置と
開始コドンを用意すればよい。
【0018】さらには、メッセンジャーRNAの安定性
を強化する配列、メッセンジャーの発現を強化する活性
プロモーターを使用する等の種々の手段を採用すること
ができる。転写終結領域には停止コドン、終結領域及び
任意にポリアデニル化信号を包含させる。
【0019】以上の様に、DNA構造体は、その転写の
方向、すなわちコーディングまたはセンス配列の5'から
3'への方向に、構造体または転写調節領域(これがある
場合)とプロモータ(制御領域はプロモータの5'または
3'のいづれかにある)、リボゾーム結合位置、開始コド
ン、開始コドンと同調する読み取り枠をもった構造遺伝
子、停止コドン、ポリアデニル化信号配列(使用する場
合)、および終結領域が包含される。二本鎖としてのこ
の配列はそれ自体微生物ホストの形質転換に使用できる
が、普通は、この第二の配列をホストへのDNA導入中
に毒素発現構造体に結合させ、マーカーを含めたDNA
配列を伴うようにする。
【0020】マーカーは、形質転換されたホストの選定
を行うための構造遺伝子のことであり、通常、選択指標
を提供するもので、例えば抗生物質や重金属への耐性な
どの殺生物耐性や、栄養要求性ホストに原栄養性を与え
る相補性を提供するものである。好ましいマーカーは、
転換されたホストを選定するだけでなく、野外で他の生
物と競合的であるように相補性を有するものである。例
えば、金属キレート剤であるシデロフォア類の発現用遺
伝子を結晶毒素蛋白発現用の構造遺伝子と一緒にホスト
へ導入することで、シデロフォアと結晶毒素蛋白が発現
され、毒素生産ホストに競合的利点を提供することにな
り、その結果として該ホストは野生型微生物と効果的に
競合し、環境中で安定した生態的地位を占めることがで
きる様になる。
【0021】Bt遺伝子は開始領域の調節制御下に位置
するように、転写翻訳開始領域と転写翻訳終結領域との
間に導入される。この構造体はプラスミドに含有され、
プラスミドは少なくとも一つの複製系を包含し、また一
つ以上の複製系を含有することもできる。一つ以上の複
製系を含有する場合、第一の複製系はプラスミドの開発
過程でクローニング用に使用でき、第二の複製系は最終
ホストにおける機能の発揮に用いられる。また、組み込
みを行う場合、プラスミドはホストゲノムと相同の配列
からなることが望ましい。
【0022】適宜選定したマーカーを導入したベクター
を使用することにより、目的とした組換体を識別するこ
とが出来る様になり、得られた形質転換体は、そのま
ま、殺虫試験に供試することもできる。
【0023】殺虫剤含有細胞を殺菌処理して目標害虫環
境に施用する時に、細胞内毒素の活性を持続させるのに
適したホスト細胞は、原核生物か真核生物であり、通
常、ほ乳類のような高等生物に有毒な物質を生じない細
胞が使用される。しかし、毒素が不安定か、ほ乳類への
毒性の可能性を回避するのに十分に低い施用基準である
場合には、高等生物に有毒な物質をつくる生物も使用す
ることができる。
【0024】生産目的のためにホスト細胞を選定する上
で特に重要な点は、Bt遺伝子のホストへの導入の容易
さ、発現系の入手しやすさ、発現効率、ホスト中の殺虫
剤の安定性および補助的遺伝能力の存在である。ホスト
自体を殺虫剤マイクロカプセルとして使用する際には、
厚い細胞壁、色素形成および細胞内パッケージングまた
は封入体形成にみられる殺虫剤保護能、葉に対する親和
性、哺乳動物に対する毒性が欠如していること、害虫に
対する摂食誘引力、毒素に損害を与えない殺菌のしやす
さ、あるいは、処方、取扱の容易さ、経済性、保存安定
性などを十分に検討する必要がある。
【0025】とくに重要なホスト生物は、シュードモナ
ス・アエルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、シュー
ドモナス・フルオレッセンス(P. fluorescens)、サッカ
ロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、バ
チルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensi
s),大腸菌(Escherichia coli),枯草菌(Bacillus subtil
is)などである。
【0026】細胞は通常、無傷(intact)で、殺虫剤に
仕立てる際実質的に増殖型細胞であるものが多く使用さ
れるが、胞子型細胞も使用できる。
【0027】微生物細胞、例えばBt毒素遺伝子を含有
する微生物の殺菌処理は、毒素の性状に悪影響を及ぼさ
ないか、または毒素を保護する細胞能力を消滅させない
ように、化学的または物理的手段、あるいは化学的及び
物理的手段の組合せにより行われる。化学的試薬として
はハロゲン化剤が適しており、物理的手段としてはガン
マ放射線とX線のような短波長放射線照射、凍結、UV
照射、凍結乾燥などがあげられる。
【0028】Bt殺虫遺伝子を含有する細胞ホストは、
DNA構造体が選択的に発現できる場を提供し、細胞の
全部または実質的全部がBt遺伝子を保持するような選
択栄養培地で生育させる。培養した細胞は慣用的な方法
によって集菌できる。
【0029】Bt細胞ならびにBt殺虫遺伝子を含有する
細胞ホストは前記した種々の方法により処理し、製剤化
する。製剤化は、処理した細胞を無機鉱物(珪酸塩、炭
酸塩、硫酸塩、燐酸塩など)または植物材料(トウモロ
コシ穂軸、籾殻、クルミ殻など)のような種々の不活性
材料と混合させることにより行われ、水和剤、粒剤また
は粉剤として利用される。また展粘着助剤、安定剤、そ
の他殺虫助剤、表面活性剤を併用することができる。液
剤としては、水性ベース又は疎水性ベースの両方があ
り、フォーム、ゲル、懸濁液、乳剤の形態をとることが
でき、成分としては流動剤、表面活性剤、乳化剤、分散
剤または重合物からなる。
【0030】製剤中の殺虫剤濃度は濃厚液を直接散布す
るか、希釈して使用するかによって異なり、一般に乾燥
粉末剤の場合には、毒素蛋白として2〜4重量%程度と
し、液剤の場合には、毒素蛋白として1〜5重量%程度
を含ませる。
【0031】以下、項目毎にその詳細について説明す
る。 ○Fu2−7株由来の結晶毒素蛋白遺伝子 Fu2−7株のゲノムDNAから、クルスタキHD−1
株由来の結晶毒素蛋白遺伝子であるCryIA(a)(別称:
Cry1−1)とCryIA(b)(別称:Cry1−2)遺伝子
(ホフテ(Hofte H.)とホワイトレー(Whiteley H.R.);
マイクロバイオロジカル・レビュー(Microbiol. Re
v.,)、53巻、242〜255頁、1989年)をプローブとして、
3.7kb−NdeIフラグメントとしてクローニングされ
た。その結晶毒素蛋白をコードする遺伝子の塩基配列な
らびにアミノ酸配列は配列表に示されている。また、既
知のCryIA(a) 遺伝子におけるアミノ酸配列との比較
は表3に示されている。
【0032】○結晶毒素遺伝子組み込み発現プラスミド
(pTTQ19/cry−Fu2−7)の作成 結晶毒素蛋白をコードする遺伝子を大腸菌へ組み込み発
現させるためのプラスミド(pTTQ19/cry−Fu2−
7)は、結晶毒素蛋白遺伝子フラグメントをpTTQ19
のポリ・リンカー・サイトに挿入することによって作成
できる。
【0033】○結晶毒素蛋白の殺虫試験 結晶毒素蛋白遺伝子を形質転換した大腸菌をLB培地
(バクトトリプトン10g、酵母エキス5g、塩化ナト
リウム5g、蒸留水1l; pH=7.2)中で培養する
(30℃、36時間)。培養終了後の菌体を遠心分離に
て回収し、冷緩衝液に懸濁し、細胞破砕後、凍結真空乾
燥粉末にしたものを材料とする。なお、結晶毒素蛋白遺
伝子としては、クルスタキHD−1由来のCry−1−1
(微工研菌寄第8482号)のプラスミドから切り出し
た結晶毒素フラグメントをFu2−7の場合と同様に、
pTTQ19のポリ・リンカー・サイトに連結したもの
を大腸菌に形質転換した菌株を対照として用意した。
【0034】結晶毒素蛋白(135kD蛋白)量で10
〜20mgを含む上記凍結真空乾燥粉末に対して20mM
ジチオスレイトール(DTT)、2mMふっ化フェニル
メチルスルホニル(PMSF)、1mMエチレンジアミ
ン四酢酸(EDTA)を含む0.2Mトリス塩酸緩衝液(pH
=9.5)を1.0mlを加える。氷中で、ハンディ・ソニケ
ーター(UR−20P型、トミー精工(株)、東京)で
超音波分散させ(ダイアル7、作動時間1分/停止時間
0.25分の10回インタバル)、毒素を完全に溶解させ
る。この溶液を遠心分離(14000rpm、4℃、2
分)し、上澄みを採取し、殺虫試験に供試する。
【0035】一方、この上澄み液中の結晶毒素蛋白量を
測定するために以下の分析を行う。すなわち、牛血清ア
ルブミン(シグマ社製)を標準蛋白として、市販のプロ
テイン・アッセイ・キット(バイオラッド社製)によ
り、総蛋白量を算出する。つぎに、上澄みの一部を用い
て、Laemmli 法に基づいたSDS−PAGEを行う。ゲ
ルはポリアクリルアミド12.5%のゲルを用い、ゲル1
枚あたり30mAの定電流下で泳動し、coomasie blue R
-250 染色/脱色操作を行う。結晶毒素蛋白に相当する
130〜135kDのバンドの濃さをデンシトメーター
(Digital Densitorol DMU-33C、東洋科学産業(株)、
東京)で測定し、結晶毒素蛋白由来のバンドのトータル
バンドの濃さに占める比率を求める。先の総蛋白量とこ
の比率を乗算することで、上澄み液中の結晶毒素蛋白量
を算出できる。
【0036】殺虫試験には、アブラナ科野菜を加害する
重要鱗翅目害虫であるコナガと、茶を加害する重要鱗翅
目害虫であるチャノコカクモンハマキを使用する。いづ
れの害虫も室内継代飼育したものを用いる。
【0037】コナガの殺虫試験は以下のとおりである。
上記の上澄みを0.1%トリトンX−100水溶液で適宜
6〜7段階に希釈する。濃度としては死虫率で0〜10
0%のデータを包含する濃度を予備試験から事前に求め
ておく。つぎに、これらの希釈溶液に一辺が5cmの正方
形に切ったキャベツ外葉を浸漬し、室温下で風乾させ
る。この風乾した葉を内容積100ccのアイスクリーム
・カップ(底部に濾紙を敷いておく)に入れ、カップ1
個あたり、大根芽だしで室内飼育したコナガ3齢幼虫1
0頭を供試し、25℃で3日間飼育する。1希釈液あた
り、3カップ用意し、3連(30頭)での死虫率を求め
る。この死虫率から、プロッビット法(Finney, D.J., P
robit Analysis (3rd ed.), Cambridge (London), Camb
ridge Univ. Press, 318 pp, 1974)によってLC50(pp
m)を算出する。
【0038】チャノコカクモンハマキの殺虫試験は以下
のとおりである。上記の上澄みを蒸留水で適宜6〜7段
階に希釈する。濃度としては死虫率で0〜100%のデ
ータを包含する濃度を予備試験から事前に求めておく。
つぎにこの希釈液0.25mlを5gの人工飼料(インセク
タLF:協同飼料(株)、横浜)に均一に混合する。同
混合物を内容積65mlのアイスクリーム・カップの側面
に固定し、毒素を含まない人工飼料で室内飼育した10
日齢のチャノコカクモンハマキ幼虫を10頭供試し、2
5℃で7日間飼育する。1希釈液あたり、3カップ用意
し、3連(30頭)での死虫率を求める。コナガの場合
と同様に、プロビット法によりLC50(ppm)を算出す
る。
【0039】
【作用】本発明者らは、ハマキ虫類に対して高い殺虫活
性を有する新規バチルス・チューリンゲンシスFu2−
7株から結晶毒素蛋白をコードした遺伝子を単離するこ
とに成功し、しかも、その毒素蛋白が現行の鱗翅目用B
T剤の主たる生産株であるクルスタキHD−1株の殺鱗
翅目毒素遺伝子に由来する蛋白、すなわちCry−1−1
に由来する蛋白の約5倍程度の殺ハマキ虫類幼虫活性を
示すことを見いだした。それは、前記遺伝子による独自
の作用に基づくものである。なお、本発明では、殺虫試
験の対象として、ハマキ虫類の代表としてチャノコカク
モンハマキを用いたが、本昆虫種と同種にあたるリンゴ
コカクモンハマキ、リンゴモンハマキをはじめ、ミダレ
カクモンハマキ、チャハマキなどのハマキ虫に対して
も、本発明の結晶毒素蛋白は同等の殺虫効果が期待で
き、本発明の結晶毒素蛋白の殺虫剤としての適用対象
は、チャノコカクモンハマキにのみ限定されるものでは
ない。
【0040】
【実施例】以下に詳細な実施例を示すが、本発明は以下
に示す実施例だけに限定されるものではない。 1)cry−Fu2−7のCryIA(a)遺伝子のクローニン
グ バチルス・チューリンゲンシスFu2−7株からの
トータルDNAの調製 バチルス・チューリンンゲンシスFu2−7(Bt.Fu2
−7)を200mlのL培地(1%バクト・トリプトン
(ディフコ社)、0.5%イースト・エキストラクト(デ
ィフコ社)、0.5%塩化ナトリウム)中で600nmの光
学密度が0.8になるように30℃で培養した。つぎに、
この培養液を10000×g、4℃、15分間の遠心分
離にかけ、菌体を集めた。得られた菌体を15mlの50
mMトリス−塩酸緩衝液(20mMのエチレンジアミノ四
酢酸を含み、 pHを8.0に調整した液)に懸濁し、50
00単位のlysostaphin (シグマ社)を添加し、37℃
で30分間ゆっくり振盪した。その後、1mlの10%S
DSを添加し、65℃で1時間ゆっくりと振盪し、さら
に15mlのTE緩衝液(10mMトリス−塩酸、1mMエ
チレンジアミノ四酢酸、pH=8.0)飽和フェノールを添
加して室温で5分間ゆっくり撹拌した。撹拌後、100
00×g、20分間の遠心を行い、上清を分取した。同
様のフェノール処理をもう一度繰り返した後、上清を5
0mlのメスシリンダーにとり、等量の−20℃に冷やし
たエタノールを静かに加えた。エタノール相と水相の中
間に沈澱してきたDNAをガラス棒を用いて巻きとり、
70、80、90%エタノールの溶液に順にガラス棒を
各5分間ずつ浸して沈澱物中の水分を除いた。その後、
ガラス棒を室温で10分間放置して乾かし、5mlのTE
緩衝液に浸してガラス棒に付着した沈澱物を溶解させ
た。この溶液に対して100μlのRNaseA溶液(10
mM トリス−塩酸、15mM 塩化ナトリウム;pH=
7.5に10mg/ml 濃度になるようにRNaseAを添加
し、15分間煮沸する)を加え、37℃で30分間放置
してサンプル中に含まれるRNAを分解した。これに、
5mlのTE緩衝液飽和フェノールを加え、5分間ゆっく
り撹拌した後10000×gで10分間の遠心を行い、
上清を分取した。同様のフェノール処理をもう一度繰り
返した後、クロロホルム24部:n-ブタノール25部:
イソアミルアルコール1部からなる溶液を5ml加え、1
0000×gで10分間の遠心を行い、上清を分取し
た。同様の処理を6回繰り返した後、上清を透析膜につ
め、2lのTE緩衝液に対して4℃・2日間の透析を行
った。透析外液は一回交換した。
【0041】サザンハイブリダイゼーション法による
CryIA(a)遺伝子の検出 −1.フィルターの調製 以上のようにして調製したBt.Fu2−7株の全DNA
10μgを50単位の制限酵素NdeIで表1記載の条件
で37℃、4時間反応させた。この様にしてBt.Fu2
−7株の全DNAをNdeIで切断し、TAE緩衝液(4
0mM トリス−酢酸、2mM エチレンジアミノ四酢
酸;pH=8.0)を含む0.8%アガロースゲル電気泳動に
供した。電気泳動終了後、ゲルをモレキュラー・クロー
ニング;ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Clo
ning; A laboratory manual 2nd edition, Cold Spring
HarborLaboratory Press, pp.9.38-9.40, 1989)に記載
の方法で処理し、電気泳動により分画されたDNA断片
をナイロンフィルター(Hybond N+ ; アマシャム社製)
上に転写した。
【0042】
【表1】 注: DTT:ジチオスレイトール BSA:牛血清アルブ
ミン (基本的に宝酒造製の制限酵素及び修飾酵素を使い、カ
タログに記載の条件に従った。)
【0043】−2.プローブの作製 また、別にプラスミドPBTK11の0.5μgを制限酵
素EcoRIの10単位を用いて表1に記載の条件で37
℃、3時間処理して上記と同様のアガロースゲル電気泳
動を行った。電気泳動後、臭化エチジウム0.5μg/ml
の水溶液にゲルを浸し、室温で30分放置した後、36
5nmの紫外線を照射してバンドの観察を行った。認めら
れたバンドのうち、0.6kbp に当たるものをゲルから切
り出し、表2に記載の方法でゲルよりDNA断片を回収
した。得られたDNA断片をDNA分類検知キット(DNA
Labeling and Detection Kit, Nonradioactive ;Boeri
nger Mannheim Cat. No. 1093657) を用い、キットに添
付された方法で処理してプローブを作製した。
【0044】
【表2】
【0045】−3.サザンハイブリダイゼ−ション −1で作製したフィルターに0.1ml/cm2の割合でプ
レハイブリダイゼーション溶液(50%ホルマリン、5
×SSC(20×SSC;175.3g 塩化ナトリウ
ム、88.2g クエン酸ナトリウム/水1l)、0.1%
SDS、10×Denhardt's (100×Denhardt's;20
g Ficoll-400、20g ポリビニルピロリドン(poly
vinylpyrrolidone)、20g 牛血清アルブミン/水1
l)を加え、42℃、6時間放置してプレハイブリダイ
ゼーションを行った。次にフィルターに0.02ml/cm2
の割合でハイブリダイゼーション溶液(50%ホルマリ
ン、5×SSC、0.1%SDS、5×Denhardt's、10
0μg/ml salmon sperm DNA )を加え、さら−2で作
製したプローブを沸騰水中で10分間放置して変性させ
たものを加えて42℃、18時間放置した。放置後、フ
ィルターを200mlの2×SSC、0.1%SDS溶液中
で室温、15分間緩く振盪しながら洗浄を行った。この操
作をさら2回行った後、200mlの0.1×SSC、0.1
%SDS溶液中にフィルターを移し、60℃、30分間
緩く振盪しながら洗浄を行った。その後、DNA分類検
知キット(DNA Labeling andDetection Kit, Nonradioac
tive ;Boeringer Mannheim Cat. No. 1093657) を用い
て、キットに添付された方法で発色操作を行ったとこ
ろ、3.7kbの位置にハイブリダイゼーションによるバン
ドの形成が認められた。
【0046】コロニーハイブリダイゼーション法によ
るCryIA(a) 遺伝子のクローニング Bt.Fu2−7株の全DNA40μgを制限酵素NdeI
の100単位を用いて−1に示した方法で消化し、ア
ガロースゲル電気泳動を行い、臭化エチジウム0.5μg
/mlの水溶液にゲルを浸し、室温で30分放置した後、
365nmの紫外線を照射してバンドの観察を行った。そ
の後、3〜5kbに相当する部分をゲルより切り出し、表
2 に記載した方法でゲルよりDNA断片を回収した。回
収したDNA断片を67mMリン酸カリウム緩衝液(6.
7mM塩化マグネシウム、1mM2-メルカプトエタノー
ル; pH=7.4)、0.5mM dATP、0.5mM dC
TP、0.5mM dGTP、0.5mM dTTP溶液40
μl中で、5単位のKlenowfragmentと37℃、30分反
応させてDNA断片の末端を平滑化した。これとは別
に、プラスミド pUC18 0.5μgを制限酵素SmaI
10単位で表1に記載の条件で37℃、3時間放置す
ることにより消化し、さらに65℃、30分間放置して
制限酵素を失活させた。上記のBt.のDNA断片10μ
l及び pUC18 SmaI消化物5μlと、100mM
DTT 1μl、100mMATP 1μl、10×l
igation buffer (660mM トリス−塩酸、66mM
塩化マグネシウム、 pH=7.6)2μl、及びT4
DNA リガーゼ 350単位を混和し、4℃、12時
間放置して連結反応を行った。次に大腸菌 HB101株のコ
ンピテントセルをモレキュラー・クローニング;ア・ラ
ボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning; A labor
atory manual 2nd edition, Cold Spring Harbor Labor
atory Press, pp. 1.82-1.84, 1989)に記載の方法で作
製し、上記の連結反応物を用いて形質転換操作を行っ
た。形質転換体はアンピシリン50μg/mlを含むLブ
ロス・プレート上で選択した。この操作で約350株の
形質転換体が得られた。得られた形質転換体をモレキュ
ラー・クローニング;ア・ラボラトリー・マニュアル
(Molecular Cloning; Alaboratory manual 2nd editio
n, Cold Spring Harbor Laboratory Press, pp.1.96-1.
97, 1989) の方法でニトロセルロースフィルター(Biotr
ace NT; GelmanSciences No. 66487)上に移し、モレキ
ュラー・クローニング;ア・ラボラトリー・マニュアル
(Molecular Cloning; A laboratory manual 2nd editio
n, ColdSpring Harbor Laboratory Press, pp. 1.98-1.
99, 1989)の方法で菌体を溶かし、DNAをニトロセル
ロースフィルター上に固定した。その後、−3に記載
の方法でコロニーハイブリダイゼーションを行った。プ
ローブには−2に記載したものを用いた。その結果、
30株の形質転換体が陽性を示した。これら30株の形
質転換体よりプラスミドを、モレキュラー・クローニン
グ;ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Clonin
g; A laboratory manual 2nd edition, Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press, pp. 1.25-1.28, 1989)の方法
で取得し、各プラスミド0.5μgを各種制限酵素10単
位で表1に記載の条件を用いて、37℃、2時間放置す
ることにより切断し、0.8%のアガロースゲル電気泳動
並びに臭化エチジウムを用いた染色により解析したとこ
ろ、図1に示すプラスミドと同一の構造を有していた。
このプラスミドを pBTF1と命名した。
【0047】 2)クローン化したDNA断片の塩基配列の決定 プラスミド pBTF1各0.5μgを図2に示す各制限酵
素5単位で表1に示す条件で37℃、2時間放置するこ
とにより切断し、アガロースゲル電気泳動、臭化エチジ
ウムによる染色を行い、図2に示す各DNA断片を表2
に記載の方法でゲルより回収した。別途、プラスミド p
UC118、 pUC119各0.5μgを図2に示す各制
限酵素5単位で表1に示す条件で37℃、2時間放置す
ることにより切断した。これらの制限酵素処理をしたD
NA断片とプラスミドとを1)−に記載した条件で連
結反応を行った。これらの反応物を用いてモレキュラー
・クローニング;ア・ラボラトリー・マニュアル(Molec
ular Cloning; A laboratory manual 2nd edition, Col
d Spring Harbor Laboratory Press, pp. 1.82-1.84, 1
989)に記載の方法で作製した大腸菌 MV1184 株のコンピ
テントセルを形質転換した。形質転換体は、アンピシリ
ン50μg/mlを含むLブロス・プレート上で選択した
後、モレキュラー・クローニング;ア・ラボラトリー・
マニュアル(Molecular Cloning; A laboratory manual
2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press,
pp. 1.25-1.28, 1989)の方法でプラスミドを調製し、制
限酵素切断反応、アガロースゲル電気泳動、臭化エチジ
ウムによる染色を行って、目的とする挿入断片を含むも
のを選択した。これらの形質転換体から、モレキュラー
・クローニング;ア・ラボラトリー・マニュアル(Molec
ular Cloning; A laboratory manual 2nd edition, Col
d Spring Harbor Laboratory Press, p.4.48, p.4.29,
1989) に記載の方法で一本鎖DNAを調製した。また、
1.4kbのKpnI断片を含むプラスミドについては、欠失
キット〈Kilo-Sequence用Deletion Kit;宝酒造、No. 60
30〉を用いて200〜300ベースごとに欠失したプラ
スミドを作製した後、上記の方法で一本鎖DNAを調製
した。調製した一本鎖DNAとα-32P−dCTP及び接
続キット〈BcaBest DideoxySequencing Kit 宝酒造、N
o. 6017A 〉を用いて図2の矢印のようにDNA塩基配
列の決定を行った。DNA塩基配列およびアミノ酸配列
を配列表に示し、Cry1A(a)に該当する殺虫毒素蛋白
をコードする遺伝子のDNAの配列を比較したものを表
3に示す。
【0048】
【表3】 参考文献1) Schnepf.H.E., H.C. Wong and H.R. Whiteley. 1985 The amino acid sequence of a crystal protein from
Bacillus thuringiensis deduced from the DNA base s
equence. J. Bio. Chem. 260:6264-62722) Shimizu,M., K.Oshie, K.Nakamura, Y.Takada, K.Oed
a and H.Ohkawa. 1988.Cloning and expression in Esc
herichia coli of the 135-kDa insecticidal protein
gene from Bacilus thuringiensis subsp. aizawai IPL
7. Agric. Biol.Chem. 52:1565-1573.3) Shibano, Y., A.Yamagata. T. Amachi and M. Takana
mi. 1986.Complete structure of an insecticidal cry
stal protein gene from Bacillus thuringiensis. p.3
07-320. In A.T.Ganesan and J.A.Hoch (ed), Bacillus
molecular genetics and biotchnology applications.
Academic Press Inc., Orlando. Fla.4) Shibano, Y., A. Yamagata, N.Nakamura, T. Iizuka,
H. Sugisaki and M. Takanami. 1985.Nucleotide sequ
ence coding for the insecticidal fragment of the B
acillus thuringiensis crystal protein gene. Gene 3
4:243-251.
【0049】 3)クローン化したBt.Fu2−7株の毒素蛋白の生産 毒素蛋白生産用発現プラスミドの構築 プラスミド pBTF1 0.5μgを5単位の制限酵素P
stIで表1に示す条件で37℃、2時間放置することに
より消化した後、0.5単位の制限酵素SacIを添加し、
37℃、2分間放置して部分分解を行った。その後、ア
ガロースゲル電気泳動、臭化エチジウムによる染色を行
い、3.7kbに相当するDNA断片を表2に記載する方法
でゲルから回収した。また、別途 pTTQ19 0.5μ
gをそれぞれ5単位の制限酵素PstI、SacIで表1に
示す条件で37℃、2時間放置することにより消化した
ものを作製し、1)−で示した連結反応を行った。こ
の反応物を用いてモレキュラー・クローニング;ア・ラ
ボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning; A labora
tory manual 2nd edition, Cold Spring Harbor Labora
tory Press, pp. 1.82-1.84, 1989)に記載の方法で作製
した大腸菌 MV1184株のコンピテントセルを形質転換し
た。形質転換体は、アンピシリン50μg/mlを含むL
ブロス・プレート上で選択した後、モレキュラー・クロ
ーニング;ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular C
loning; A laboratory manual 2nd edition, Cold Spri
ng Harbor Laboratory Press, pp. 1.25-1.28, 1989)の
方法でプラスミドを調製し、制限酵素切断反応、アガロ
ースゲル電気泳動、臭化エチジウムによる染色を行っ
て、目的とする挿入断片を含むものを選択した。この様
にして構築したプラスミドを pBTF2Eと命名した。
pBTF2Eの構造を〈図3〉に示す。このプラスミド
を大腸菌MV1184株に導入し、MV1184(pBTF2
E)として、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託
した(受託番号第P−13461号)。
【0050】毒素蛋白の大腸菌による生産 pBTF2Eを保持する大腸菌 MV1184 株を1lのLブ
ロス(アンピシリン50μg/mlを含む)中で30℃、
36時間培養した後、8000×g、20分間の遠心に
より、菌体を集め、緩衝液A(10mM トリス−塩
酸、1mMエチレンジアミノ四酢酸、2mM PMSF;
pH=8.0)100mlに懸濁した。この懸濁液に含まれ
る細胞を、細胞破壊機(Cell Disruptor 200 ; Branson)
を用いて破壊した。その後、10000×g、20分間
の遠心により、沈澱物を集め、再び緩衝液A100mlに
懸濁し、さらに同様の遠心により沈澱物を集めた。この
洗浄過程をもう一度繰り返した後、沈澱物を50mlの緩
衝液Aに再懸濁し、細胞破壊機を用いて2分間の超音波
処理を行い、さらに同様の遠心により、沈澱物を集め
た。この沈澱物を凍結乾燥機(Flexi-Dry ; FTS systems
Inc.)を用いて凍結乾燥した。
【0051】Western Blottingによる毒素蛋白の検出 3)−で調製した毒素蛋白の粗抽出物10〜100μ
gを用いてSDS−PAGE〈Laemmli, U. K. (1970)
Nature, 227, 680-685〉を行った。また別途、polyviny
lidene difluoride filter(PVDFメンブレン) (Im
mobilon; Millipore, No. IPVH 304 F0)をゲルの大きさ
に切り、50mlのメタノールに1分間浸し、次に200
mlのTowbin緩衝液(125mM トリス、990mMグリ
シン、20% メタノール)中で15分間振盪すること
により浸潤させた。電気泳動終了後、ポリアクリルアミ
ドゲルと上記の処理をしたPVDFメンブレンを密着さ
せ、さらにゲルの大きさに切ったWhatman製3MM Chr濾紙
をTowbin緩衝液に浸したもの各1枚でゲル側、PVDF
メンブレン側を覆い、セミドライタイプ転写装置(日本
エイドー製、NA−1512型)にセットし、50m
A、12時間通電することにより、ゲル中に含まれるタ
ンパク質をPVDFメンブレン上に転写した。転写後、
PVDFメンブレンを取り出し、3%ゼラチンを含む1
00mlのTBS緩衝液(30mM トリス−塩酸、10
0mM 塩化ナトリウム; pH=7.5)に浸して37
℃、2時間ゆっくり撹拌した。その後、1%ゼラチンと
5μl/mlの濃度でRabbit anti-130 kd protein of B.
t. kurstaki HD-1 antibody (peroxidase conjugated)
を含むTBS緩衝液5mlに浸し、室温で12時間ゆっく
り振盪した。その後、PVDFメンブレンを0.1%Twee
n-20を含むTBS緩衝液100mlに浸し、室温で30分
間ゆっくり振盪した。上記の洗浄操作をさらに2回繰り
返した後、100mlのTBS緩衝液を用いて1回洗浄し
た。次に、PVDFメンブレンを5μl/mlの濃度で
125I-labelled protein A (Amersham, No. IM 112) を
含むTBS緩衝液5mlに浸し、室温で4時間振盪し、次
に0.1%Tween 20を含むTBS緩衝液200mlに浸して
室温で30分間振盪して洗浄した。上記の洗浄操作をさ
らに3回繰り返した後、PVDFメンブレンを紙タオル
の上に置き、水分を除いた後、X線フィルム(富士フィ
ルム製)を用いてオートラジオグラフィーを行った。露
光時間は18時間行った。結果を〈図4〉に示す。Bt.
Fu 2−7由来のCryI蛋白(MV1184( pBTF
2E)が産生したもの;図中ではレーン1〜4に相当す
る/Bt.Fu2−7株から抽出したもの;図中ではレー
ン7と8に相当する)はRabbit anti-130 kd protein o
f B.t. kurstaki HD-1 antibody と親和性を示した。
【0052】毒素蛋白の殺虫活性の測定 3)−に示す大腸菌形質転換体の乾燥粉末を用いて、
先記の殺虫試験方法に準じて行った結果を表4に示す。
その結果、Bt.Fu2−7由来のCryIA(a) 蛋白(表中
ではCry-Fu-2-7)は、コナガに対してBt. kurstaki HD-
1由来のCryIA(a)蛋白(表中ではCry-1-1)と同等の殺
虫活性を示し、かつチャノコカクモンハマキに対して約
5倍以上の活性を示すことが明らかとなった。
【0053】
【表4】 注 n;殺虫試験の繰り返し数 各カラムの上段の数値は平均値を、下段の数値は標準偏
差を意味する チャノコカクモンハマキの場合、毒素溶液サンプルを人
工飼料中に混ぜ込んだ系中の濃度で表示すると、上記平
均値に0.05を掛けた値となる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、ハマキ虫類に対して実
用的な殺虫毒素遺伝子を供給することができ、殺虫剤の
みならずトランス・ジェニック・プラントの開発などに
貢献でき、農薬ならびに農業業界に与える効果は大なる
ものである。
【0055】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1177 配列の形:核酸及びアミノ酸 起源 生物名:バチルス チューリンゲンシス変種クルスタキ
(Bacillus thuringiensis var. kurstaki) 菌株名:Fu2−7 ATG GAT AAC AAT CCG AAC ATC AAT GAA TGC ATT CCT TAT AAT TGT 45 Met Asp Asn Asn Pro Asn Ile Asn Glu Cys Ile Pro Tyr Asn Cys 5 10 15 TTA AGT AAC CCT GAA GTA GAA GTA TTA GGT GGA GAA AGA ATA GAA 90 Leu Ser Asn Pro Glu Val Glu Val Leu Gly Gly Glu Arg Ile Glu 20 25 30 ACT GGT TAC ACC CCA ATC GAT ATT TCC TTG TCG CTA ACG CAA TTT 135 Thr Gly Tyr Thr Pro Ile Asp Ile Ser Leu Ser Leu Thr Gln Phe 35 40 45 CTT TTG AGT GAA TTT GTT CCC GGT GCT GGA TTT GTG TTA GGA CTA 180 Leu Leu Ser Glu Phe Val Pro Gly Ala Gly Phe Val Leu Gly Leu 50 55 60 GTT GAT ATA ATA TGG GGA ATT TTT GGT CCC TCT CAA TGG GAC GCA 225 Val Asp Ile Ile Trp Gly Ile Phe Gly Pro Ser Gln Trp Asp Ala 65 70 75 TTT CTT GTA CAA ATT GAA CAG TTA ATT AAC CAA AGA ATA GAA GAA 270 Phe Leu Val Gln Ile Glu Gln Leu Ile Asn Gln Arg Ile Glu Glu 80 85 90 TTC GCT AGG AAC CAA GCC ATT TCT AGA TTA GAA GGA CTA AGC AAT 315 Phe Ala Arg Asn Gln Ala Ile Ser Arg Leu Glu Gly Leu Ser Asn 95 100 105 CTT TAT CAA ATT TAC GCA GAA TCT TTT AGA GAG TGG GAA GCA GAT 360 Leu Tyr Gln Ile Tyr Ala Glu Ser Phe Arg Glu Trp Glu Ala Asp 110 115 120 CCT ACT AAT CCA GCA TTA AGA GAA GAG ATG CGT ATT CAA TTC AAT 405 Pro Thr Asn Pro Ala Leu Arg Glu Glu Met Arg Ile Gln Phe Asn 125 130 135 GAC ATG AAC AGT GCC CTT ACA ACC GCT ATT CCT CTT TTG GCA GTT 450 Asp Met Asn Ser Ala Leu Thr Thr Ala Ile Pro Leu Leu Ala Val 140 145 150 CAA AAT TAT CAA GTT CCT CTT TTA TCA GTA TAT GTT CAA GCT GCA 495 Gln Asn Tyr Gln Val Pro Leu Leu Ser Val Tyr Val Gln Ala Ala 155 160 165 AAT TTA CAT TTA TCA GTT TTG AGA GAT GTT TCA GTG TTT GGA CAA 540 Asn Leu His Leu Ser Val Leu Arg Asp Val Ser Val Phe Gly Gln 170 175 180 AGG TGG GGA TTT GAT GCC GCG ACT ATC AAT AGT CGT TAT AAT GAT 585 Arg Trp Gly Phe Asp Ala Ala Thr Ile Asn Ser Arg Tyr Asn Asp 185 190 195 TTA ACT AGG CTT ATT GGC AAC TAT ACA GAT TAT GCT GTG CGC TGG 630 Leu Thr Arg Leu Ile Gly Asn Tyr Thr Asp Tyr Ala Val Arg Trp 200 205 210 TAC AAT ACG GGA TTA GAG CGT GTA TGG GGA CCG GAT TCT AGA GAT 675 Tyr Asn Thr Gly Leu Glu Arg Val Trp Gly Pro Asp Ser Arg Asp 215 220 225 TGG GTA AGG TAT AAT CAA TTT AGA AGA GAG CTA ACA CTT ACT GTA 720 Trp Val Arg Tyr Asn Gln Phe Arg Arg Glu Leu Thr Leu Thr Val 230 235 240 TTA GAT ATC GTT GCT CTA TTC TCA AAT TAT GAT AGT CGA AGG TAT 765 Leu Asp Ile Val Ala Leu Phe Ser Asn Tyr Asp Ser Arg Arg Tyr 245 250 255 CCA ATT CGA ACA GTT TCC CAA TTA ACA AGA GAA ATT TAT ACG AAC 810 Pro Ile Arg Thr Val Ser Gln Leu Thr Arg Glu Ile Tyr Thr Asn 260 265 270 CCA GTA TTA GAA AAT TTT GAT GGT AGT TTT CGT GGA ATG GCT CAG 855 Pro Val Leu Glu Asn Phe Asp Gly Ser Phe Arg Gly Met Ala Gln 275 280 285 AGA ATA GAA CAG AAT ATT AGG CAA CCA CAT CTT ATG GAT ATC CTT 900 Arg Ile Glu Gln Asn Ile Arg Gln Pro His Leu Met Asp Ile Leu 290 295 300 AAT AGT ATA ACC ATT TAT ACT GAT GTG CAT AGA GGC TTT AAT TAT 945 Asn Ser Ile Thr Ile Tyr Thr Asp Val His Arg Gly Phe Asn Tyr 305 310 315 TGG TCA GGG CAT CAA ATA ACA GCT TCT CCT GTA GGG TTT TCA GGA 990 Trp Ser Gly His Gln Ile Thr Ala Ser Pro Val Gly Phe Ser Gly 320 325 330 CCA GAA TTC GCA TTC CCT TTA TTT GGG AAT GCG GGG AAT GCA GCT 1035 Pro Glu Phe Ala Phe Pro Leu Phe Gly Asn Ala Gly Asn Ala Ala 335 340 345 CCA CCC GTA CTT GTC TCA TTA ACT GGT TTG GGG ATT TTT AGA ACA 1080 Pro Pro Val Leu Val Ser Leu Thr Gly Leu Gly Ile Phe Arg Thr 350 355 360 TTA TCT TCA CCT TTA TAT AGA AGA ATT ATA CTT GGT TCA GGC CCA 1125 Leu Ser Ser Pro Leu Tyr Arg Arg Ile Ile Leu Gly Ser Gly Pro 365 370 375 AAT AAT CAG GAA CTG TTT GTC CTT GAT GGA ACG GAG TTT TCT TTT 1170 Asn Asn Gln Glu Leu Phe Val Leu Asp Gly Thr Glu Phe Ser Phe 380 385 390 GCC TCC CTA ACG ACC AAC TTG CCT TCC ACT ATA TAT AGA CAA AGG 1215 Ala Ser Leu Thr Thr Asn Leu Pro Ser Thr Ile Tyr Arg Gln Arg 395 400 405 GGT ACA GTC GAT TCA CTA GAT GTA ATA CCG CCA CAG GAT AAT AGT 1260 Gly Thr Val Asp Ser Leu Asp Val Ile Pro Pro Gln Asp Asn Ser 410 415 420 GTA CCA CCT CGT GCG GGA TTT AGC CAT CGA TTG AGT CAT GTT ACA 1305 Val Pro Pro Arg Ala Gly Phe Ser His Arg Leu Ser His Val Thr 425 430 435 ATG CTG AGC CAA GCA GCT GGA GCA GTT TAC ACC TTG AGA GCT CCA 1350 Met Leu Ser Gln Ala Ala Gly Ala Val Tyr Thr Leu Arg Ala Pro 440 445 450 ACG TTT TCT TGG CAG CAT CGC AGT GCT GAA TTT AAT AAT ATA ATT 1395 Thr Phe Ser Trp Gln His Arg Ser Ala Glu Phe Asn Asn Ile Ile 455 460 465 CCT TCA TCA CAA ATT ACA CAA ATA CCT TTA ACA AAA TCT ACT AAT 1440 Pro Ser Ser Gln Ile Thr Gln Ile Pro Leu Thr Lys Ser Thr Asn 470 475 480 CTT GGC TCT GGA ACT TCT GTC GTT AAA GGA CCA GGA TTT ACA GGA 1485 Leu Gly Ser Gly Thr Ser Val Val Lys Gly Pro Gly Phe Thr Gly 485 490 495 GGA GAT ATT CTT CGA AGA ACT TCA CCT GGC CAG ATT TCA ACC TTA 1530 Gly Asp Ile Leu Arg Arg Thr Ser Pro Gly Gln Ile Ser Thr Leu 500 505 510 AGA GTA AAT ATT ACT GCA CCA TTA TCA CAA AGA TAT CGG GTA AGA 1575 Arg Val Asn Ile Thr Ala Pro Leu Ser Gln Arg Tyr Arg Val Arg 515 520 525 ATT CGC TAC GCT TCT ACT ACA AAT TTA CAA TTC CAT ACA TCA ATT 1620 Ile Arg Tyr Ala Ser Thr Thr Asn Leu Gln Phe His Thr Ser Ile 530 535 540 GAC GGA AGA CCT ATT AAT CAG GGT AAT TTT TCA GCA ACT ATG AGT 1665 Asp Gly Arg Pro Ile Asn Gln Gly ASn Phe Ser Ala Thr Met Ser 545 550 555 AGT GGG AGT AAT TTA CAG TCC GGA AGC TTT AGG ACT GTA GGT TTT 1710 Ser Gly Ser Asn Leu Gln Ser Gly Ser Phe Arg Thr Val Gly Phe 560 565 570 ACT ACT CCG TTT AAC TTT TCA AAT GGA TCA AGT GTA TTT ACG TTA 1755 Thr Thr Pro Phe Asn Phe Ser Asn Gly Ser Ser Val Phe Thr Leu 575 580 585 AGT GCT CAT GTC TTC AAT TCA GGC AAT GAA GTT TAT ATA GAT CGA 1800 Ser Ala His Val Phe Asn Ser Gly Asn Glu Val Tyr Ile Asp Arg 590 595 600 ATT GAA TTT GTT CCG GCA GAA GTA ACC TTT GAG GCA GAA TAT GAT 1845 Ile Glu Phe Val Pro Ala Glu Val Thr Phe Glu Ala Glu Tyr Asp 605 610 615 TTA GAA AGA GCA CAA AAG GCG GTG AAT GAG CTG TTT ACT TCT TCC 1890 Leu Glu Arg Ala Gln Lys Ala Val Asn Glu Leu Phe Thr Ser Ser 620 625 630 AAT CAA ATC GGG TTA AAA ACA GAT GTG ACG GAT TAT CAT ATT GAT 1935 Asn Gln Ile Gly Leu Lys Thr Asp Val Thr Asp Tyr His Ile Asp 635 640 645 CAA GTA TCC AAT TTA GTT GAG TGT TTA TCA GAT GAA TTT TGT CGT 1980 Gln Val Ser Asn Leu Val Glu Cys Leu Ser Asp Glu Phe Cys Leu 650 655 660 GAT GAA AAA CAA GAA TTG TCC GAG AAA GTC AAA CAT GCG AAG CGA 2025 Asp Glu Lys Gln Glu Leu Ser Glu Lys Val Lys His Ala Lys Arg 665 670 675 CTT AGT GAT GAG CGG AAT TTA CTT CAA GAT CCA AAC TTC AGA GGG 2070 Leu Ser Asp Glu Arg Asn Leu Leu Gln Asp Pro Asn Phe Arg Gly 680 685 690 ATC AAT AGA CAA CTA GAC CGT GGC TGG AGA GGA AGT ACG GAT ATT 2115 Ile Asn Arg Gln Leu Asp Arg Gly Trp Arg Gly Ser Thr Asp Ile 695 700 705 ACC ATC CAA GGA GGC GAT GAC GTA TTC AAA GAG AAT TAC GTT ACG 2160 Thr Ile Gln Gly Gly Asp Asp Val Phe Lys Glu Asn Tyr Val Thr 710 715 720 CTA TTG GGT ACC TTT GAT GAG TGC TAT CCA ACG TAT TTA TAT CAA 2205 Leu Leu Gly Thr Phe Asp Glu Cys Tyr Pro Thr Tyr Leu Tyr Gln 725 730 735 AAA ATA GAT GAG TCG AAA TTA AAA GCC TAT ACC CGT TAT CAA TTA 2250 Lys Ile Asp Glu Ser Lys Leu Lys Ala Tyr Thr Arg Tyr Gln Leu 740 745 750 AGA GGG TAT ATC GAA GAT AGT CAA GAC TTA GAA ATC TAT TTA ATT 2295 Arg Gly Tyr Ile Glu Asp Ser Gln Asp Leu Glu Ile Tyr Leu Ile 755 760 765 CGC TAC AAT GCA AAA CAT GAA ACA GTA AAT GTG CCA GGT ACG GGT 2340 Arg Tyr Asn Ala Lys His Glu Thr Val Asn Val Pro Gly Thr Gly 770 775 780 TCC TTA TGG CCG CTT TCA GCC CAA AGT CCA ATC GGA AAG TGT GGA 2385 Ser Leu Trp Pro Leu Ser Ala Gln Ser Pro Ile Gly Lys Cys Gly 785 790 795 GAG CCG AAT CGA TGC GCG CCA CAC CTT GAA TGG AAT CCT GAC TTA 2430 Glu Pro Asn Arg Cys Ala Pro His Leu Glu Trp Asn Pro Asp Leu 800 805 810 GAT TGT TCG TGT AGG GAT GGA GAA AAG TGT GCC CAT CAT TCG CAT 2475 Asp Cys Ser Cys Arg Asp Gly Glu Lys Cys Ala His His Ser His 815 820 825 CAT TTC TCC TTA GAC ATT GAT GTA GGA TGT ACA GAC TTA AAT GAG 2520 His Phe Ser Leu Asp Ile Asp Val Gly Cys Thr Asp Leu Asn Glu 830 835 840 GAC CTA GGT GTA TGG GTG ATC TTT AAG ATT AAG ACG CAA GAT GGG 2565 Asp Leu Gly Val Trp Val Ile Phe Lys Ile Lys Thr Gln Asp Gly 845 850 855 CAC GCA AGA CTA GGG AAT CTA GAG TTT CTC GAA GAG AAA CCA TTA 2610 His Ala Arg Leu Gly Asn Leu Glu Phe Leu Glu Glu Lys Pro Leu 860 865 870 GTA GGA GAA GCG CTA GCT CGT GTG AAA AGA GCG GAG AAA AAA TGG 2655 Val Gly Glu Ala Leu Ala Arg Val Lys Arg Ala Glu Lys Lys Trp 875 880 885 AGA GAC AAA CGT GAA AAA TTG GAA TGG GAA ACA AAT ATC GTT TAT 2700 Arg Asp Lys Arg Glu Lys Leu Glu Trp Glu Thr Asn Ile Val Tyr 890 895 900 AAA GAG GCA AAA GAA TCT GTA GAT GCT TTA TTT GTA AAC TCT CAA 2745 Lys Glu Ala Lys Glu Ser Val Asp Ala Leu Phe Val Asn Ser Gln 905 910 915 TAT GAT CAA TTA CAA GCG GAT ACG AAT ATT GCC ATG ATT CAT GCG 2790 Tyr Asp Gln Leu Gln Ala Asp Thr Asn Ile Ala Met Ile His Ala 920 925 930 GCA GAT AAA CGT GTT CAT AGC ATT CGA GAA GCT TAT CTG CCT GAG 2835 Ala Asp Lys Arg Val His Ser Ile Arg Glu Ala Tyr Leu Pro Glu 935 940 945 CTG TCT GTG ATT CCG GGT GTC AAT GCG GCT ATT TTT GAA GAA TTA 2880 Leu Ser Val Ile Pro Gly Val Asn Ala Ala Ile Phe Glu Glu Leu 950 955 960 GAA GGG CGT ATT TCT ACT GCA TTC TCC CTA TAT GAT GCG AGA AAT 2925 Glu Gly Arg Ile Ser Thr Ala Phe Ser Leu Tyr Asp Ala Arg Asn 965 970 975 GTC ATT AAA AAT GGT GAT TTT AAT AAT GGC TTA TCC TGC TGG AAC 2970 Val Ile Lys Asn Gly Asp Phe Asn Asn Gly Leu Ser Cys Trp Asn 980 985 990 GTG AAA GGG CAT GTA GAT GTA GAA GAA CAA AAC AAC CAA CGT TCG 3015 Val Lys Gly His Val Asp Val Glu Glu Gln Asn Asn Gln Arg Ser 995 1000 1005 GTC CTT GTT GTT CCG GAA TGG GAA GCA GAA GTG TCA CAA GAA GTT 3060 Val Leu Val Val Pro Glu Trp Glu Ala Glu Val Ser Gln Glu Val 1010 1015 1020 CGT GTC TGT CCG GGT CGT GGC TAT ATC CTT CGT GTC ACA GCG TAC 3105 Arg Val Cys Pro Gly Arg Gly Tyr Ile Leu Arg Val Thr Ala Tyr 1025 1030 1035 AAG GAG GGA TAT GGA GAA GGT TGC GTA ACC ATT CAT GAC ATC GAG 3150 Lys Glu Gly Tyr Gly Glu Gly Cys Val Thr Ile His Glu Ile Glu 1040 1045 1050 AAC AAT ACA GAC GAA CTG AAG TTT AGC AAC TGC GTA GAA GAG GAA 3195 Asn Asn Thr Asp Glu Leu Lys Phe Ser Asn Cys Val Glu Glu Glu 1055 1060 1065 ATC TAT CCA AAT AAC ACG GTA ACG TGT AAT GAT TAT ACT GTA AAT 3240 Ile Tyr Pro Asn Asn Thr Val Thr Cys Asn Asp Tyr Thr Val Asn 1070 1075 1080 CAA GAA GAA TAC GGA GGT GCG TAC ACT TCT CGT AAT CGA GGA TAT 3285 Gln Glu Glu Tyr Gly Gly Ala Tyr Thr Ser Arg Asn Arg Gly Tyr 1085 1090 1095 AAC GAA GCT CCT TCC GTA CCA GCT GAT TAT GCG TCA GTC TAT GAA 3330 Asn Glu Ala Pro Ser Val Pro Ala Asp Tyr Ala Ser Val Tyr Glu 1100 1105 1110 GAA AAA TCG TAT ACA GAT GGA CGA AGA GAG AAT CCT TGT GAA TTT 3375 Glu Lys Ser Tyr Thr Asp Gly Arg Arg Glu Asn Pro Cys Glu Phe 1115 1120 1125 AAC AGA GGG TAT AGG GAT TAC ACG CCA CTA CCA GTT GGT TAT GTG 3420 Asn Arg Gly Tyr Arg Asp Tyr Thr Pro Leu Pro Val Gly Tyr Val 1130 1135 1140 ACA AAA GAA TTA GAA TAC TTC CCA GAA ACC GAT AAG GTA TGG 3465 Thr Lys Glu Leu Glu Tyr Phe Pro Glu Thr Asp Lys Val Trp 1145 1150 1155 ATT GAG ATT GGA GAA ACG GAA GGA ACA TTT ATC GTG GAC AGC GTG 3510 Ile Glu Ile Gly Glu Thr Glu Gly Thr Phe Ile Val Asp Ser Val 1160 1165 1170 GAA TTA CTC CTT ATG GAG GAA 3531 Glu Leu Leu Leu Met Glu Glu 1175
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プラスミド pBTF1の構造を示す。
図中の制限酵素作用部位は、AがAccI、EがEcoR
I、KがKpnI、PがPstI、SがSacIを表す。P
lacはlac プロモーターを意味する。
【図2】図2は、Bt.Fu2−7由来の殺虫毒素蛋白を
コードする遺伝子のクローニング過程を示す。白抜きは
同蛋白の構造遺伝子を含む断片を示す。図中の制限酵素
作用部位は、BがBamHI、EがEcoRI、XがXba
I、SがSacI、KがKpnIを表す。
【図3】図3は、プラスミドpBTF2Eの構造を示
す。図中の制限酵素作用部位は図1と同様である。P
tac はtac プロモーターを意味する。
【図4】図4は、Bt.Fu2−7由来の殺虫毒素蛋白Cr
yIA(a) のSDS−PAGEならびにウエスタン・ブ
ロティングの結果を示す。AはSDS−PAGEの結果
を、Bはウエスタン・ブロティングの結果を意味する。
各レーンにアプライしたサンプルは以下の通りである。 レーン1:大腸菌MV1184(pBTF2E)の産生す
るCryIA(a) 蛋白100μgをアルカリ緩衝液中で可
溶化したもの レーン2:上記蛋白 100μgを中性緩衝液中で可溶
化したもの レーン3:上記蛋白 50μgを中性緩衝液中で可溶化
したもの レーン4:上記蛋白 10μgを中性緩衝液中で可溶化
したもの レーン5:分子量マーカー レーン6:プラスミドpTTQ19のみを保有する大腸
菌の細胞抽出溶液 レーン7:Bt.Fu2−7株の全蛋白 レーン8:レーン7と同じ 図中の矢印は130〜135Kdの蛋白のバンドを示し
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 1/21 7236−4B (C12N 15/32 C12R 1:07) (C12P 21/02 C12R 1:07) (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 森 博徳 茨城県つくば市大久保2番 東亞合成化学 工業株式会社つくば研究所内 (72)発明者 大森 巌 茨城県つくば市大久保2番 東亞合成化学 工業株式会社つくば研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス・チューリンゲンシス変種クル
    スタキFu2−7が産生する結晶毒素蛋白。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結晶毒素蛋白をコードす
    る遺伝子。
JP5067561A 1993-03-03 1993-03-03 結晶毒素蛋白及び該蛋白をコードする遺伝子 Pending JPH06256392A (ja)

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