JPH06255471A - 気圧式倍力装置 - Google Patents

気圧式倍力装置

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JPH06255471A
JPH06255471A JP5046822A JP4682293A JPH06255471A JP H06255471 A JPH06255471 A JP H06255471A JP 5046822 A JP5046822 A JP 5046822A JP 4682293 A JP4682293 A JP 4682293A JP H06255471 A JPH06255471 A JP H06255471A
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JP
Japan
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valve
pressure chamber
constant pressure
valve plunger
valve body
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Application number
JP5046822A
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Inventor
Hiromi Ando
博美 安藤
Nobukiyo Oosaka
暢麿 大坂
Yasuhiko Amari
泰彦 甘利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Priority to TW082110229A priority patent/TW271424B/zh
Priority to US08/164,051 priority patent/US5526729A/en
Priority to DE4342271A priority patent/DE4342271C2/de
Priority to KR1019930027302A priority patent/KR0135429B1/ko
Priority to CN93121148A priority patent/CN1038240C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 助勢力発生時に作動圧室16に圧縮気体を導
入するものであって、可動画壁12,13に設けられた
略筒状のバルブボディ11の、定圧室15に対し反対側
を大気に臨ませ、このバルブボディ11内に摺動自在に
設けられた弁プランジャ43の、定圧室15に対し反対
側を大気に臨ませて、圧縮気体源21に連通する通路3
6に連通する連通路54,60を弁プランジャ43内に
設ける。 【効果】 弁プランジャ43には、その内部の連通路5
4,60に圧縮気体が導入されているため、圧縮気体圧
は全面的には弁プランジャを推す力として作用せず、定
圧室15に対し反対側に大気圧が作用することになる。
よって、圧縮気体圧が全面的に作用するものより、弁プ
ランジャ43の定圧室15方向へ作用する力を抑えるこ
とができ、弁プランジャ戻しスプリング42の付勢力も
低く抑えられ、装置を小型化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等においてブレー
キ操作力を助勢してマスタシリンダに出力する気圧式倍
力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原動機を負圧源として利用できるもので
あって高いブレーキ力が要求される車両に用いられる気
圧式倍力装置として、負圧と圧縮気体との大きな差圧を
利用してブレーキ力を助勢するものがあり、また、原動
機を負圧源として利用できない車両(ディーゼルエンジ
ン車、電気自動車等)に用いられる気圧式倍力装置とし
て、大気と圧縮気体との差圧を利用してブレーキ力を助
勢するものがある。このような気圧式倍力装置の一例と
して特開平2−6260号公報に開示されたものがあ
る。
【0003】この気圧式倍力装置は、シェル内を、負圧
源に連通する定圧室と、作動圧室とに区画する可動画壁
と、可動画壁に設けられ定圧室に対し反対側から圧縮気
体が導入されるバルブボディと、バルブボディの定圧室
側に設けられた出力軸およびリターンスプリングと、バ
ルブボディの、定圧室に対し反対側に設けられた入力軸
と、バルブボディ内に摺動自在に設けられ、定圧室に対
し反対側を圧縮気体に臨ませつつ入力軸に係合させ、か
つ前記定圧室側で出力軸からの反力を受けるとともに、
該出力軸側がシールされた弁プランジャとを有してい
る。そして、弁プランジャに第一弁座が、バルブボディ
に第二弁座が設けられており、入力軸には、弁プランジ
ャの第一弁座に着座することにより作動圧室と圧縮気体
発生源との連通を遮断するとともに、バルブボディの第
二弁座に着座することにより定圧室と作動圧室との連通
を遮断する弁部材が、付勢部材により第一弁座に当接す
る方向に付勢されて設けられている。また、入力軸とバ
ルブボディとの間には、入力軸およびこれに係合する弁
プランジャを介して弁部材を第二弁座から離間させる方
向に付勢する弁プランジャ戻しスプリングが設けられて
いる。
【0004】そして、ブレーキペダルからの入力がなさ
れない状態においては、弁プランジャが、付勢部材で付
勢された弁部材に当接して作動圧室と圧縮気体発生源と
の連通を遮断し、かつ弁部材を弁プランジャ戻しスプリ
ングの付勢力でバルブボディから離間させて作動圧室と
定圧室とを連通させた状態となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記状態で、弁プラン
ジャには、定圧室に対して反対側に圧縮気体発生源から
の大きな圧縮気体圧がかかることになるため、この圧力
に抗して弁部材をバルブボディから離間させておくため
には、弁プランジャ戻しスプリングの付勢力を大きくし
なければならず、結果的に弁プランジャ戻しスプリング
の装着スペースが大きくなり装置全体が大型化してしま
うという問題があった。
【0006】したがって、本発明の目的は、定圧室と作
動圧室とに大きな差圧を生じさせるためあるいは原動機
を負圧源として利用できない構造のために作動圧室に圧
縮気体を導入するものにおいても、弁プランジャ戻しス
プリングの付勢力を小さく抑え、装置を小型化すること
ができる気圧式倍力装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の気圧式倍力装置は、シェル内を、大気また
は負圧源に連通する定圧室と、作動圧室とに区画する可
動画壁と、該可動画壁に設けられ前記定圧室に対し反対
側を大気に臨ませた略筒状のバルブボディと、該バルブ
ボディの前記定圧室側に設けられた出力軸と、前記バル
ブボディの、前記定圧室に対し反対側に設けられた入力
軸と、前記バルブボディおよび可動画壁を前記入力軸側
へ付勢するリターンスプリングと、前記バルブボディ内
に摺動自在に設けられ、前記定圧室に対し反対側を大気
に臨ませつつ前記入力軸に係合させ、かつ前記定圧室側
で前記出力軸からの反力を受けるとともに、該入力軸側
でバルブボディとの摺動部がシールされた弁プランジャ
と、前記バルブボディの前記弁プランジャの摺動域に一
端が開口し、他端が圧縮気体発生源に連通する通路と、
前記弁プランジャ内に設けられ前記通路に連通する連通
路と、前記弁プランジャに設けられた第一弁座と、前記
バルブボディに設けられた第二弁座と、前記第一弁座に
着座することにより前記作動圧室と前記連通路との連通
を遮断するとともに、前記第二弁座に着座することによ
り前記定圧室と前記作動圧室との連通を遮断する弁部材
と、該弁部材を前記第一弁座に着座させる方向に付勢す
る付勢部材と、前記第二弁座から離座させる方向に、前
記弁プランジャを付勢する弁プランジャ戻しスプリング
とを有することを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の気圧式倍力装置によれば、ブレーキペ
ダルからの入力がなされない状態においては、弁プラン
ジャ戻しスプリングの付勢力により、弁プランジャが、
付勢部材の付勢力で該弁プランジャの第一弁座に着座し
ている弁部材を、バルブボディに設けられた第二弁座か
ら離間させているため、作動圧室と、弁プランジャ内に
設けられた連通路との連通を遮断するとともに、大気ま
たは負圧源に連通する定圧室と作動圧室とを連通させて
いる。よって、連通路には、バルブボディの弁プランジ
ャの摺動域に一端が開口し他端が圧縮気体発生源に連通
する通路を介して圧縮気体が導入されるが、作動圧室に
は、この圧縮気体は導入されず、可動画壁に差圧は生じ
ない。そして、弁プランジャには、その内部の連通路に
圧縮気体が導入されているため、圧縮気体圧は弁プラン
ジャを定圧室側に進める力として全面的には作用せず、
定圧室に対し反対側に大気圧が作用することとなる。し
たがって、定圧室に対し反対側に全面的に圧縮気体圧が
作用するものより、弁プランジャの定圧室方向へ作用す
る力を低く抑えられることになり、よって、弁部材を定
圧室に対し反対方向に付勢しバルブボディから離間させ
ておくための弁プランジャ戻しスプリングの付勢力も低
く抑えられることになる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例による気圧式倍力装置を図
1を参照して以下に説明する。なお、以下の説明におけ
る出力方向とは気圧式倍力装置の出力方向(図における
左方向)を、反出力方向とは気圧式倍力装置の反出力方
向(図における右方向)をそれぞれ示すものである。
【0010】図中符号1は気圧式倍力装置を示してお
り、該気圧式倍力装置1はシェル2を有している。該シ
ェル2は、図示せぬマスタシリンダが出力方向側の端面
部3の外側に取り付けられるフロントシェル4と該フロ
ントシェル4の反出力方向側に気密に嵌合するリアシェ
ル5とにより構成されており、リアシェル5は、その反
出力方向側の端部に形成された嵌合孔にゴム等の弾性材
料からなるシール兼支持部材7を有していて、このシー
ル兼支持部材7にパワーピストン8が摺動自在に支持さ
れている。
【0011】パワーピストン8は、シェル2内に位置す
るフランジ部9と該フランジ部9の反出力方向側に設け
られシール兼支持部材7に支持される、フランジ部9よ
り若干小径の小径円筒部10とからなる略段付円筒状の
バルブボディ11と、フランジ部9に内周側が固定され
径方向外方に延在する有孔円板状のプレート部12と、
プレート部12の反出力方向側に設けられるとともにフ
ランジ部9に内周部が気密に支持されかつシェル2に外
周部が気密に支持されるゴム等の弾性材料からなる仕切
部材13とを有している。なお、プレート部12および
仕切部材13が本実施例の可動画壁を構成するものであ
る。そして、これらにより、シェル2内は、外部連通管
14を介して図示せぬ負圧源または大気に連通する出力
方向側の定圧室15と、反出力方向側の作動圧室16と
に気密に区画されている。
【0012】リアシェル5から突出するバルブボディ1
1の小径円筒部10の外側に、最外径がリアシェル5と
ほぼ同径のカバー17が出力方向側を該リアシェル5に
気密に固定した状態で設けられている。カバー17は、
径が異なる二カ所の円筒部分を有する形状をなしてお
り、その反出力方向側の端部に形成された嵌合孔にゴム
等の弾性材料からなるシール兼支持部材19を有してい
て該シール兼支持部材19にもバルブボディ11の小径
円筒部10が摺動自在に支持されている。
【0013】そして、このカバー17には、モータ20
の駆動により圧縮空気等の圧縮気体を発生させる圧縮気
体発生源であるポンプ21に外部配管22を介して接続
される連通管23が設けられており、これにより、カバ
ー17とリアシェル5とで画成された空間が、圧縮気体
が充填される圧縮気体室24を構成している。ここで、
外部配管22には、ポンプ21方向への圧縮気体の逆流
を防止する逆止弁25が設けられており、該逆止弁25
から圧縮気体室24側の外部配管22あるいは圧縮気体
室24の所定の位置には、圧縮気体室24の圧力を検知
する図示せぬ圧力センサが設けられていて、例えば、図
示せぬ制御装置がこの圧力センサからの、圧縮気体室2
4内の圧力を示す信号を受けて、圧縮気体室24の圧力
を所定値に維持すべく必要に応じてモータ20を駆動す
るようになっている。なお、バルブボディ11の反出力
方向側の端部とカバー17の反出力方向側の端部との間
には、バルブボディ11のカバー17から突出する部分
を被覆するダストブーツ26が両端を気密に係合させて
いる。
【0014】バルブボディ11の内周側は、反出力方向
側の所定径の第一穴部27と、該第一穴部27の出力方
向側に設けられた、該第一穴部27より所定量小径の第
二穴部28と、該第二穴部28の出力方向側に設けられ
た、該第二穴部28より所定量小径の第三穴部29と、
該第三穴部29の出力方向側に設けられた、該第三穴部
29より所定量小径の第四穴部30と、該第四穴部30
の出力方向側に設けられた、該第四穴部30より所定量
小径の第五穴部31と、該第五穴部31の出力方向側に
設けられた、該第五穴部31より所定量小径の第六穴部
32と、該第六穴部32の出力方向側に設けられた、該
第六穴部32より所定量大径の第七穴部33とに区分さ
れている。
【0015】また、バルブボディ11には、第四穴部3
0の第五穴部31側の所定位置に一端が開口するととも
に他端が定圧室15に開口する定圧流路34と、第五穴
部31に一端が開口するとともに他端が作動圧室16に
開口するようバルブボディ11の軸線に直交して穿設さ
れた作動圧流路35と、一端が第三穴部29と第四穴部
30との境界部分に開口するとともに他端が圧縮気体室
24に開口するようバルブボディ11の軸線に直交して
穿設された圧縮気体流路(通路)36とが設けられてい
る。
【0016】ここで、バルブボディ11の開口部からは
入力軸39が挿入されている。この入力軸39は、中間
所定位置にフランジ部40が設けられており、該フラン
ジ部40と、バルブボディ11の第二穴部28,第三穴
部29間の段部41との間には、所定の付勢力の弁プラ
ンジャ戻しスプリング42が設けられている。なお、入
力軸39は、図示せぬブレーキペダルに連結されてお
り、ブレーキペダルの入力により出力方向へ移動するよ
うになっている。
【0017】入力軸39の出力方向側の先端部は、バル
ブボディ11の第三穴部29〜第六穴部32に摺動自在
に嵌合された弁プランジャ43の反出力方向側の端部に
係合している。また、バルブボディ11の第七穴部33
には、弁プランジャ43の出力方向側に弾性材料からな
るリアクションディスク44を介して出力軸45が設け
られており、リアクションディスク44によって弁プラ
ンジャ43の出力軸45側がシールされている。そし
て、出力軸45は、フロントシェル4に設けられた挿通
穴46からフロントシール47でシールされた状態で先
端が突出しパワーピストン8の出力方向への移動により
図示せぬマスタシリンダに向けて出力するようになって
いる。さらに、フロントシェル4とパワーピストン8と
の間には、該パワーピストン8を所定の付勢力で反出力
方向に付勢するリターンスプリング48が設けられてお
り、パワーピストン8の反出力方向への移動は、リアシ
ェル5に出力方向へ突出して形成された突起部49に当
接してその限界位置が規制される。
【0018】上記したようにバルブボディ11内には弁
プランジャ43が摺動自在に嵌入されている。この弁プ
ランジャ43は、第三穴部29に摺動自在に嵌合される
大径部50と、第四穴部30に摺動自在に嵌合される、
大径部50より所定量小径の小径部51と、第六穴部3
2に摺動自在に嵌合される嵌合部52とを有している。
また、大径部50の反出力方向側には入力軸39が係合
される係合部53が設けられている。さらに、大径部5
0と小径部51との境界付近の所定位置には、弁プラン
ジャ43の軸線方向に直交して挿入穴54が形成されて
おり、また、小径部51の出力方向側の所定位置には、
所定深さの環状溝部55が形成されている。加えて、嵌
合部52の環状溝部55側には、所定量径方向外方へ突
出する環状突部56が形成されている。
【0019】バルブボディ11の圧縮気体流路36と、
弁プランジャ43の挿入穴54には、略U字状のストッ
パプレート57が挿入されて係止されており、挿入穴5
4の両側の、弁プランジャ43の外周には、ゴム等の弾
性材料からなるシール部材58,59が設けられてい
る。これらシール部材58,59は、圧縮気体流路36
から圧縮気体室24の気体が、弁プランジャ43の外周
側の隙間を介してその外側へ漏れるのを防ぐものであ
る。なお、圧縮気体流路36と挿入穴54とは常に連通
するようになっている。
【0020】そして、弁プランジャ43には、一端が挿
入穴54の所定位置に開口し他端が環状溝部55の内側
の所定位置に開口する、挿入穴54とともに連通路を構
成する連通孔60が弁プランジャ43の軸線方向に沿っ
て複数形成されている。
【0021】環状溝部55には、スプリング(付勢手
段)61により出力方向側に付勢された状態で、伸縮自
在で環状をなす弁部材62が一端を小径部51の環状溝
部55側の外周部に気密に嵌合させて設けられている。
この弁部材62は、スプリング61の付勢力で、第一弁
座を構成する環状突部56の反出力方向側に着座する
と、環状溝部55内の連通孔60が開口する空間と、作
動圧流路35および定圧流路34との連通を遮断するこ
とになり、また、第二弁座を構成するバルブボディ11
の第四穴部30,第五穴部31間の段部63に着座する
と、定圧流路34と作動圧流路35との連通を遮断する
ことになる。
【0022】次に、以上のような構成の気圧式倍力装置
1の作動を以下に説明する。まず、図示せぬブレーキペ
ダルが踏込まれない非作動状態では、これに連結された
入力軸39からは入力がなされず、パワーピストン8が
リターンスプリング48の付勢力で突起部49に当接し
て反出力方向側の移動限界位置にあり、かつ弁プランジ
ャ43が、弁プランジャ戻しスプリング42の付勢力で
ストッパプレート57とバルブボディ11とで規制され
る反出力方向側への移動限界位置にある(図1に示す状
態)。この状態で、弁部材62は、スプリング61の付
勢力で、第一弁座を構成する環状突部56に着座しかつ
第二弁座を構成する段部63から離座した状態となって
おり、環状溝部55内の連通孔60が開口する空間と、
作動圧流路35および定圧流路34との連通を遮断し、
かつ作動圧流路35と定圧流路34とを連通させた状態
となっている。
【0023】そして、ブレーキペダルが踏込まれこれに
連結する入力軸39および弁プランジャ43が、弁プラ
ンジャ戻しスプリング42の付勢力に抗してバルブボデ
ィ11に対して出力方向側へ所定量相対移動する。する
と、弁部材62は、上記状態から第二弁座を構成する段
部63に着座して、定圧流路34と作動圧流路35との
連通を遮断することになる。
【0024】さらに、弁プランジャ43がバルブボディ
11に対して出力方向側へ相対移動すると、弁部材62
は、上記のように第二弁座を構成する段部63に着座し
バルブボディ11に対する出力方向側への相対移動が規
制されているため、定圧流路34を遮断した状態で、第
一弁座である環状突部56から離間して作動圧流路35
と圧縮気体流路36とを、連通路を構成する挿入穴54
および連通孔60等を介して連通させることになる。こ
れにより、作動圧流路35を介して作動圧室16に圧縮
気体室24から圧縮気体が導入され、定圧室15と作動
圧室16との間、すなわちパワーピストン8のプレート
部12の両側に差圧が生じて、入力軸39からの入力を
助勢して出力軸45から図示せぬマスタシリンダ側に出
力させることになる。
【0025】ここで、定圧室15に例えば図示せぬ原動
機のインテークマニホールドから負圧が導入されている
場合、作動圧室16に圧縮気体が導入されると、負圧と
大気圧との差圧より大きな差圧がパワーピストン8のプ
レート部12に生じるため、パワーピストン8に、より
大きな助勢力を発生させることができる。また、定圧室
15に原動機から負圧が導入できず大気が導入される場
合においては、作動圧室16に導入する圧縮気体室24
内の圧縮気体の圧力を適宜制御することにより大気圧と
圧縮気体圧との差圧がパワーピストン8のプレート部1
2に生じるため、パワーピストン8によって助勢力を適
宜発生させることができる。
【0026】なお、ブレーキペダルが緩められ、出力軸
45側からリアクションディスク44を介して伝達され
る反力等により、弁プランジャ43が、バルブボディ1
1に対し反出力方向へ相対移動し、第一弁座を構成する
環状突部56が弁部材62に着座するとともに、第二弁
座を構成する段部63から弁部材62が離座すると、圧
縮気体流路36が遮断されるとともに、作動圧流路35
と定圧流路34とが連通される。そして、作動圧室16
内の気圧が定圧室15内の気圧と同圧となると、パワー
ピストン8は、元の位置に戻ることになる。
【0027】以上、本実施例の気圧式倍力装置1によれ
ば、弁プランジャ43には、その内部の挿入穴54およ
び連通孔60に圧縮気体が導入されているため、非作動
時において圧縮気体圧は作用せず、定圧室15に対し反
対側すなわちバルブボディ11の開口側に大気圧が作用
することになる。よって、弁プランジャ43は、その定
圧室15に対し反対側に大気圧が作用するだけのため、
定圧室15に対し反対側に圧縮気体圧が作用するものよ
り、出力方向の力を低く抑えられることになり、非作動
時にこの力に抗して弁部材62をバルブボディ11の段
部63から離間させておくための弁プランジャ戻しスプ
リング42の付勢力も低く抑えられることになる。した
がって、定圧室15と作動圧室16とに大きな差圧を生
じさせるためあるいは原動機を負圧源として利用できな
い構造であるために作動圧室16に圧縮気体を導入する
ものにおいても、装置を小型化することができる。
【0028】特に、本実施例においては、弁プランジャ
43の小径部51の径φD1と大径部50の径φD2との
関係は、φD1<φD2となっているので、負荷圧は反出
力方向に作用することになる。このため、弁プランジャ
戻しスプリング42の荷重を、より小さくすることがで
きる。なお、小径部51の径と大径部50の径とを同じ
にしてもよい。
【0029】なお、例えば定圧室15に負圧を導入する
場合に、弁プランジャ43に、一端が挿入穴54に開口
し他端が反出力方向側すなわち大気側に開口する流路を
設けこの流路に挿入穴54側の圧力が大気圧より低くな
った場合に開くチェック弁を設けたり、あるいは圧縮気
体室24を大気に連通させる流路を設けこの流路に圧縮
気体室24側の圧力が大気圧より低くなった場合に開く
チャック弁を設けることにより、ポンプ21あるいはこ
れを駆動するモータ20等に故障が生じた場合にも、作
動圧室16に大気を導入させることができることにな
り、通常の助勢力を得ることはできる。
【0030】また、弁部材は、弁プランジャへの固定側
をバルブボディに固定することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の気圧式倍
力装置によれば、弁プランジャには、その内部の連通路
に圧縮気体が導入されているため、圧縮気体圧は弁プラ
ンジャを定圧室側に進める力として全面的には作用せ
ず、定圧室に対し反対側に大気圧が作用することにな
る。よって、定圧室に対し反対側に全面的に圧縮気体圧
が作用するものより、弁プランジャの定圧室方向へ作用
する力を低く抑えられることになり、弁部材を定圧室に
対し反対方向に付勢しバルブボディから離間させておく
ための、弁プランジャ戻しスプリングの付勢力も低く抑
えられることになる。したがって、定圧室と作動圧室と
に大きな差圧を生じさせるためあるいは原動機を負圧源
として利用できない構造のために作動圧室に圧縮気体を
導入するものにおいても、装置を小型化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による気圧式倍力装置を示す
断面図であって、非作動状態を示すものである。
【符号の説明】
1 気圧式倍力装置 2 シェル 11 バルブボディ 12 プレート部(可動画壁) 13 仕切部材(可動画壁) 15 定圧室 16 作動圧室 21 ポンプ(圧縮気体発生源) 36 圧縮気体流路(通路) 39 入力軸 42 弁プランジャ戻しスプリング 43 弁プランジャ 45 出力軸 48 リターンスプリング 54 挿入穴(連通路) 56 環状突部(第一弁座) 60 連通孔(連通路) 61 スプリング(付勢部材) 62 弁部材 63 段部(第二弁座)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内を、大気または負圧源に連通す
    る定圧室と、作動圧室とに区画する可動画壁と、 該可動画壁に設けられ前記定圧室に対し反対側を大気に
    臨ませた略筒状のバルブボディと、 該バルブボディの前記定圧室側に設けられた出力軸と、 前記バルブボディの、前記定圧室に対し反対側に設けら
    れた入力軸と、 前記バルブボディおよび可動画壁を前記入力軸側へ付勢
    するリターンスプリングと、 前記バルブボディ内に摺動自在に設けられ、前記定圧室
    に対し反対側を大気に臨ませつつ前記入力軸に係合さ
    せ、かつ前記定圧室側で前記出力軸からの反力を受ける
    とともに、該入力軸側でバルブボディとの摺動部がシー
    ルされた弁プランジャと、 前記バルブボディの前記弁プランジャの摺動域に一端が
    開口し、他端が圧縮気体発生源に連通する通路と、 前記弁プランジャ内に設けられ前記通路に連通する連通
    路と、 前記弁プランジャに設けられた第一弁座と、 前記バルブボディに設けられた第二弁座と、 前記第一弁座に着座することにより前記作動圧室と前記
    連通路との連通を遮断するとともに、前記第二弁座に着
    座することにより前記定圧室と前記作動圧室との連通を
    遮断する弁部材と、 該弁部材を前記第一弁座に着座させる方向に付勢する付
    勢部材と、 前記第二弁座から離座させる方向に、前記弁プランジャ
    を付勢する弁プランジャ戻しスプリングとを有すること
    を特徴とする気圧式倍力装置。
JP5046822A 1992-12-11 1993-03-08 気圧式倍力装置 Pending JPH06255471A (ja)

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