JPH06253810A - 糖類酒 - Google Patents

糖類酒

Info

Publication number
JPH06253810A
JPH06253810A JP11398392A JP11398392A JPH06253810A JP H06253810 A JPH06253810 A JP H06253810A JP 11398392 A JP11398392 A JP 11398392A JP 11398392 A JP11398392 A JP 11398392A JP H06253810 A JPH06253810 A JP H06253810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bond
oligosaccharide
liquor
sugar
saccharide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11398392A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Hirooka
正一 広岡
Yuji Miyashita
雄次 宮下
Hiroshi Nukada
寛 額田
Shoji Tsugi
昭次 都木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gun Ei Chemical Industry Co Ltd filed Critical Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11398392A priority Critical patent/JPH06253810A/ja
Publication of JPH06253810A publication Critical patent/JPH06253810A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、呈味としてまろやかな苦甘味とコク
のある芳醇な風味を持ち、体調調節機能性を併せ持つ新
規な糖類酒の提供を目的とする。 【構成】本発明の糖類酒は、オリゴ糖がα−結合及びβ
−結合を有する二糖類であるか、或いはα−結合及びβ
−結合を有する二糖類を主成分とするものであるオリゴ
糖含有糖類をアルコール発酵することにより得られるも
のである。 【効果】本発明の糖類酒はグルコース低含有、オリゴ糖
高含有であり、呈味としてまろやかな苦甘味とコクのあ
る芳醇な風味を持ち呈味改善効果に優れており、加えて
オリゴ糖高含有により体調調節機能性を併せ持ち、広範
囲な他分野において有利に用いることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、ニゲロース等のα−結
合オリゴ糖及び苦みを有するゲンチビオース等のβ−結
合オリゴ糖を成分とすることが特徴で、呈味としてまろ
やかな苦甘味とコクのある芳醇な風味をもちながら、そ
の糖組成が、オリゴ糖高含有のファッショナブルな感覚
のカクテルなどに適した酒で、低アルコール分、淡泊、
軽い酔い心地を特徴とすると同時に、料理の味を引き立
たせてくれる酒であり、特にヤングや若い女性に好まれ
る新規な糖類酒を提供するものである。
【従来の技術】酒の歴史は人類の歴史とともに古く、日
本を含め世界各地には数多くの酒がある。こうした世界
の伝統的な酒類はこれを大別すると、発酵したものをそ
のまま飲む「醸造酒」と、それらを加熱蒸留してつくる
「蒸留酒」とに大別される。また、その原料のタイプか
らは、原料中の主成分が糖分で、酵母の作用のみでアル
コールを生成する「糖分の酒」と、原料中の主成分が澱
粉質または糖分まで分解されていないために糖化の工程
を必要とする「澱粉の酒」に二分される。糖分の酒とし
ては、例えば蜂蜜、果実(バナナ、リンゴ、ブドウ)、
乳、黒糖を原料とした醸造酒である「蜂蜜酒」、「果実
酒(バナナ酒、リンゴ酒、ワイン)」、「クムイス」、
「黒糖酒」等がある。またリンゴ酒、ワイン、クムイ
ス、黒糖酒を加熱蒸留した蒸留酒である「カルバド
ス」、「ブランデー」、「エルヒ」、「ラム」等があ
る。澱粉の酒としては、例えばトウモロコシ、オオム
ギ、モチ米、ウルチ米を原料とした醸造酒である「チチ
ャ」、「ビール」、「黄酒(フォアンチュウ)」、「清
酒」等がある。またビール、黄酒、清酒(清酒粕)を加
熱蒸留した蒸留酒である「ウイスキー」、「白酒(パイ
チュウ)」、「焼酎」等がある。本発明は、オリゴ糖含
有糖類をアルコール発酵することにより得られることを
特徴とするもので、「糖分の酒」に属するものである
が、その原料から定義すれば「オリゴ糖酒」であり、あ
るいは「オリゴ酒」又は「糖類酒」と呼称されるもので
ある。このような酒は従来の技術には見いだすことは出
来ないものである。
【発明が解決しようとする課題】本発明はオリゴ糖含有
糖類をアルコール発酵することにより得られ、且つ呈味
としてまろやかな苦甘味とコクのある芳醇な風味をもち
ながら、その糖組成がオリゴ糖高含有のファッショナブ
ルな感覚のカクテルなどに適した酒で、低アルコール
分、淡泊、軽い酔い心地が特徴の新規な糖類酒である。
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】以下に本発明を詳しく説
明する。本発明に係わる糖類酒は、オリゴ糖がα−結合
及びβ−結合を有する二糖類であるか或いはα−結合及
びβ−結合を有する二糖類を主成分とするものであるオ
リゴ糖含有糖類をアルコール発酵することにより得られ
るものである。このオリゴ糖含有糖類は澱粉の酸加水分
解によって得ることができる。即ち、澱粉は植物の光合
成によって生産される高分子炭水化物で、グルコースの
重合体からできている。このグルコースの結合はα−
1,4結合およびα−1,6結合のグルコシド結合であ
り、理論的には稀酸と共に加熱すると容易にグルコース
まで加水分解される。しかしながら工業的に採用される
加水分解の条件においては、実際には澱粉分子は非常に
低い濃度においても均一の溶液とはならず、ミセルを作
って、加水分解を受け難い部分があり、更に澱粉や酸の
濃度あるいは反応温度が高い場合にはいったん生じたグ
ルコースの逆合成が起こってα−結合のニゲロース及び
β−結合のゲンチビオース等が生成し澱粉を完全にグル
コース単位にすることは困難である。このように、酸糖
化法による澱粉の加水分解後には主成分のグルコースの
他に相当量のオリゴ糖を含有する有用なオリゴ糖含有糖
類が得られる。ここにおいて生成含有するα−結合オリ
ゴ糖としてはニゲロースの他に、コージビオース、イソ
マルトース、マルトース、α−トレハロースであり、β
−結合オリゴ糖としてはゲンチビオースの他に、ラミナ
リビオース、ソホロース、セロビオース、β−トレハロ
ースである。これらのオリゴ糖の中でゲンチビオースは
構造においてC1−C6のβ−結合のため苦味を呈するこ
とが特徴である。またこれらのオリゴ糖はゲンチビオー
スのように酵母では発酵されにくい性質を有するものが
ほとんどである。本発明において、オリゴ糖がα−結合
及びβ−結合を有する二糖類であるか或いはα−結合及
びβ−結合を有する二糖類を主成分とするものであるオ
リゴ糖含有糖類をアルコール発酵させる原理的な理由
は、その成分中に共存する発酵性糖のグルコースを発酵
させることによってアルコール成分となし、この特性を
積極的に利用して難発酵性糖のニゲロース等のα−結合
オリゴ糖及び苦味を有するゲンチオビース等のβ−結合
オリゴ糖を残糖せしめ糖類酒成分の主体とするものであ
る。これらのオリゴ糖は難消化性であり、ヒトの健康に
好ましい影響を及ぼすビフィズス菌の増殖効果などの体
調調節機能性を有することが知られている。また本発明
の発酵調味料に用いるオリゴ糖含有糖類の製造方法に関
しては、例えば酸糖化法では特開平3−31294号等
があり、酵素法では特開平2−219584号等が知ら
れている。本発明においては、上述したα−結合オリゴ
糖及びβ−結合オリゴ糖を含有するものであれば特に制
限はない。以上の原理を実施して得た本発明に係わる糖
類酒は、オリゴ糖高含有のファッショナブルな感覚のテ
ーブル酒となり、低アルコール分によりソフトでありな
がら、まろやかな苦甘味とコクのある芳醇な風味が特徴
である。このような特徴を有する糖類酒は本発明が最初
の提示である。またアルコール発酵液に後からゲンチビ
オース等のオリゴ糖含有糖類を加えることは容易である
が、この方法ではアルコール発酵によって得られる呈味
成分及び香気成分において、本発明の糖類酒とは明白な
差がある。アルコール発酵の原理は、酵母を糖液中で嫌
気的に培養することにより行われるが、酵母として一般
に糖からのアルコール生成率の高いSaccharom
yces属が利用される。例えばSaccharomy
ces cerevisiae、Saccharomy
ces formosensis、Saccharom
yces ellipsoideus、Sacchar
omyces fragilis等が用いられるが、本
発明におけるアルコール発酵のための酵母の種類は問わ
ない。オリゴ糖がα−結合及びβ−結合を有する二糖類
であるか或いはα−結合及びβ−結合を有する二糖類を
主成分とするものであるオリゴ糖含有糖類をアルコール
発酵するための条件としては、糖濃度5%以上、発酵温
度5〜35℃、発酵期間5〜20日が望ましく、固定化
増殖菌体等による連続発酵方式も可能である。
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではない。 [反応例1]反応例としては特開平3−31294号に
記載される反応例1に準じた。即ち、内容量3lの撹拌
機(30r.p.m)付の単缶式糖化缶(加圧缶)を用
いた。仕込水2000mlにシュウ酸を加えてpH1.
7に調整した。これにコーンスターチ1400gを加え
て澱粉乳とし、温度140℃で糖化した。糖化温度14
0℃まで要した時間は25分であった。140℃に上が
ってから撹拌機を回転させ、糖化進行の均一化をはかり
ながら40分間糖化した。糖化終了後、炭酸カルシウム
を加えpH5.6まで中和し、濾過、イオン交換精製、
活性炭精製、濃縮してα−結合及びβ−結合を有する二
糖類を主成分とするオリゴ糖含有糖類を得た。このオリ
ゴ糖含有糖類は水分24.5%、固形分75.5%、固
形あたりの糖組成は主にグルコースからなるDP1区分
74.3%、主にゲンチビオースからなるDP2区分2
0.6%、DP3以上のオリゴ糖区分5.1%、オリゴ
糖合計25.7%で、まろやかな苦味を有するものであ
った。 [実施例1]前記反応例1にて得たオリゴ糖含有糖類
を、純水にてBrix度30に調整して1000mlを
原料とした。これに酵母(Saccharomyces
cervisiae種の保存菌から殺菌培地で拡大培
養のもの)10mlと酵母エキス3g、リン酸一カリウ
ム0.5g、リン酸二アンモニウム0.5gを加え、温
度15〜25℃で、7〜14日間、アルコール発酵を行
った。発酵液は珪藻土を濾過助材として濾過を行った
後、65℃で10分間加熱処理殺菌して糖類酒とした。
この糖類酒は、アルコール6.0%v/v、Brix度
20であり、固形分(Brix度)あたりおもにゲンチ
ビオースからなるオリゴ糖を56%含有するファッショ
ナブルな感覚のカクテルなどに適した酒で、まろやかな
苦甘味とコクのある芳醇な風味をもちながら、低アルコ
ール分、淡泊、軽い酔い心地が特徴であった。 [比較例]発酵性糖類であるグルコース及びフラクトー
スを主成分とする蜂蜜をアルコール発酵の原料とした蜂
蜜酒を作り、本発明の成分比較を行った。蜂蜜は市販の
ユーカリの蜂蜜(Brix度80)を用いた。糖組成は
グルコース+フラクトースが89%、その他の糖(シュ
クロース、ツラノース、マルトースなど)が11%であ
る。上記の蜂蜜を純水にてBrix度30に調整して、
1000mlを原料とした。以下実施例1と同じ条件で
蜂蜜酒を得た。この蜂蜜酒は、アルコール分8%v/
v、Brix度13であり、固形分(Brix度)あた
りグルコース及びフラクトースを61%含有するもので
あった。この蜂蜜酒が、本発明の糖類酒と比較すると、
糖濃度が低く、糖組成も発酵性糖のグルコース及びフラ
クトースを主成分とするものであり、ゲンチビオース等
のβ−結合オリゴ糖を含まず苦味は認められなかった。
【発明の効果】本発明は、オリゴ糖がα−結合及びβ−
結合を有する二糖類であるか或いはα−結合及びβ−結
合を有する二糖類を主成分とするものであるオリゴ糖含
有糖類をアルコール発酵することにより呈味としてまろ
やかな苦甘味とコクのある芳醇な風味をもちながら、そ
の糖組成が、オリゴ糖高含有のファッショナブルな感覚
のカクテルなどに適した糖類酒で、更に低アルコール
分、淡泊、軽い酔い心地を特徴とすると同時に、料理の
味を引き立たせてくれる、特にヤングや女性に好まれる
新規な糖類酒を提供するものである。加えて本発明の糖
類酒の高含有成分である主にゲンチビオース等からなる
オリゴ糖の機能性は製菓素材をはじめとした各種食品の
加工用等々として有利に用いられる。
フロントページの続き (72)発明者 都木 昭次 群馬県高崎市大八木町622番地 群栄化学 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリゴ糖がα−結合及びβ−結合を有する
    二糖類であるか、或いはα−結合及びβ−結合を有する
    二糖類を主成分とするものであるオリゴ糖含有糖類をア
    ルコール発酵することにより得られる呈味として苦甘味
    を有することを特徴とする糖類酒。
  2. 【請求項2】オリゴ糖含有糖類におけるオリゴ糖のα−
    結合を有する二糖類が、ニゲロース、コージビオース、
    イソマルトース、マルトース、α−トレハロースの中か
    ら選ばれる1種又は2種以上のものであり、且つ、オリ
    ゴ糖含有糖類におけるβ−結合を有する二糖類がゲンチ
    ビオース、ラミナリビオース、ソホロース、セロビオー
    ス、β−トレハロースの中から選ばれる1種又は2種以
    上のものである請求項1記載の糖類酒。
JP11398392A 1992-04-07 1992-04-07 糖類酒 Pending JPH06253810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11398392A JPH06253810A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 糖類酒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11398392A JPH06253810A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 糖類酒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06253810A true JPH06253810A (ja) 1994-09-13

Family

ID=14626123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11398392A Pending JPH06253810A (ja) 1992-04-07 1992-04-07 糖類酒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06253810A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4594940B2 (ja) パラチノースを含有した低アルコールビールまたはビールに似た清涼飲料
JP5763416B2 (ja) 低アルコール発酵麦芽飲料の製造方法
KR101350788B1 (ko) 고산도 식초의 제조방법 및 이에 의한 식초
KR970009624A (ko) 발효음료의 제조방법
CN114134189B (zh) 一种同步产含海藻糖和赤藓糖醇的低热量糖浆的方法
US6045852A (en) Composition for clarifying beverage solutions used to prepare fermented beverages
CN108949713B (zh) 一种米曲霉菌体发酵液的制备方法及其在低聚果糖生产中的应用
JP2013111082A (ja) 高純度ゲンチオオリゴ糖類の調製方法、それにより得られる高純度ゲンチオオリゴ糖類、およびその使用
JPH1014523A (ja) 高麗人参加工食品およびその製造方法
KR100642052B1 (ko) 알코올 가수분해효소 활성을 갖는 버섯균사체로부터알코올성 음료 또는 주류를 제조하는 방법 및 알코올성음료 또는 주류
KR960041346A (ko) 오디 발효주의 제조방법
JPS6119479A (ja) 海藻酒の製造法
JP3296433B2 (ja) 酒類の製造法
CN100510051C (zh) 以葡萄为原料的酒的风味改善用组合物
JPH06253810A (ja) 糖類酒
JPH05153952A (ja) 糖類酒
JPH05153950A (ja) 糖類酒
JPH06253809A (ja) 糖類酒
JPH11290023A (ja) 天麻加工食品
JPH05153951A (ja) 糖類酒
JPH11146778A (ja) 発酵麦芽飲料及びその製造法
JPH07327659A (ja) 酒類の製造法
KR920005747B1 (ko) 인삼발효주의 제조방법
CN108676681A (zh) 一种山楂糯米酒的酿造方法
JP3221002B2 (ja) 酒精含有調味料