JPH0625308B2 - ジスアゾ系化合物 - Google Patents

ジスアゾ系化合物

Info

Publication number
JPH0625308B2
JPH0625308B2 JP60100597A JP10059785A JPH0625308B2 JP H0625308 B2 JPH0625308 B2 JP H0625308B2 JP 60100597 A JP60100597 A JP 60100597A JP 10059785 A JP10059785 A JP 10059785A JP H0625308 B2 JPH0625308 B2 JP H0625308B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
dyeing
dye
fibers
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60100597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61261361A (ja
Inventor
利夫 檜原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP60100597A priority Critical patent/JPH0625308B2/ja
Publication of JPS61261361A publication Critical patent/JPS61261361A/ja
Publication of JPH0625308B2 publication Critical patent/JPH0625308B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 本発明は新規なジスアゾ系化合物に関する。
(発明の利用分野) 本発明のジスアゾ系化合物は、セルロース繊維用等の染
料として使用することができ、特に分散染料等によりポ
リエステル繊維等を染色する際の染色条件と同様の条件
でセルロース繊維を容易に染色することができるから、
セルロース繊維とポリエステル等の他の繊維の混合繊維
の染色に有利に使用することができる。
(従来技術) 従来の反応性染料によりセルロース繊維を染色するに
は、通常、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナト
リウム等の酸結合剤及び塩化ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム等の電解質の存在下で、pH10以上、温度100℃以
下の条件で実施される。
ところで、近年、セルロース繊維と他の繊維、特にポリ
エステル繊維との混紡布の需要が増大し、このようなセ
ルロースとポリエステルの混合繊維を染色するには、セ
ルロース繊維に対する染料及び染色条件と、ポリエステ
ル繊維に対する染料及び染色条件とを、それぞれ使用し
て染色する必要があった。それは、ポリエステル繊維を
染色するための染料及び染色条件と、セルロース繊維を
染色するためのそれらとは著しく相違し、特にポリエス
テル繊維を染色するには、分散染料を用いて温度約13
0℃以上の条件で染色する必要があり、上記したセルロ
ース繊維の染色条件とは著しく異なる条件が用いられる
からである。
すなわち、上記のセルロースとポリエステルの混合繊維
を一つの染浴を用いて一工程で染色しようとすれば、反
応性染料と分散染料との異なる染料を使用することにな
るが、これには多くの問題がある。たとえば、反応性染
料をセルロース繊維側に充分に染着させるには酸結合剤
によりpHを10以上にすることが必要となるが、酸結合
剤の存在は分散染料の分解を促進し、分散染料のポリエ
ステル繊維への染着を不充分にする。一方、分散染料を
ポリエステル繊維側に染着させるには高温(通常130
℃程度)を必要とするが、pH10以上の条件下でかかる
高温を用いると反応性染料の加水分解を促進し、セルロ
ース繊維への染着を著しく阻害することになる。したが
って、従来、セルロースとポリエステルの混合繊維を染
色するには、通常、セルロース又はポリエステルのいず
れか一方の繊維を染色したのちに、別浴で他方の繊維の
染色をする二浴二段法が用いられていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、分散染料等によりポリエステル繊維等を染色
する際のpH及び温度等と同じような条件でセルロース繊
維を容易に染色することができ、したがってセルロース
とポリエステル等の混合繊維を一浴一段法で染色する場
合のセルロース繊維用染料として優れた染料化合物を提
供しようとするものである。
(b)発明の構成 (問題点の解決手段) 本発明者は、前記の問題点を解決するために種種研究を
重ねた結果、特定の化学構造を有するジスアゾ系化合物
がその目的に適することを見出し、本発明に到達したの
である。
すなわち、本発明のジスアゾ系化合物は、一般式 〔式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を示し、R
水素原子又はメチル基を示し、Rは水素原子、ハロゲ
ン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、スルホメチル
基、シアノ基又はカルバモイル基を示し、Rは置換さ
れていてもよいアルキル基又はアラルキル基を示し、X
はハロゲン原子又は一般式 (式中、R及びRはそれぞれ水素原子、メチル基、
メトキシ基又はスルホン酸基を示し、Rは水素原子、
メチル基又はエチル基を示し、Mは水素原子又はアルカ
リ金属を示す。)で示される基を示す。〕 で表わされる化合物である。
本発明のジスアゾ系化合物について詳述すると、前記一
般式(I)及び(II)におけるMがアルカリ金属の場合の、
そのアルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム及びカ
リウム等があげられる。また、一般式(I)におけるR
又はXがそれぞれハロゲン原子の場合の、そのハロゲン
原子としては塩素、弗素又は臭素があげられる。また、
一般式(I)におけるRが置換されていてもよいアルキ
ル基の場合の、そのアルキル基としては、炭素数1〜8
の直鎖又は分岐状の無置換アルキル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基等の水酸基で置換されたア
ルキル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、プ
ロポキシプロピル基等のアルコキシ基で置換されたアル
キル基があげられる。また、一般式(I)におけるR
アラルキル基である場合の、そのアラルキル基として
は、ベンジル基、フェネチル基、3′−メチルベンジル
基等があげられる。さらに、一般式(I)におけるXとし
て特に好ましいものは、弗素原子又は前記一般式(II)で
示される基である。
本発明の一般式(I)で表わされるジスアゾ系化合物を製
造するには、まず一般式 〔式中、M、R、R及びRは前記一般式(I)にお
いて定義したと同一のものを示し、Xはハロゲン原子
を示す。〕 で表わされるアゾ色素1モル割合と、一般式 〔式中、M、R、R及びRは前記一般式(I)にお
いて定義したと同一のものを示す。〕 で表わされるモノアゾ色素1モル割合とを縮合させれ
ば、一般式(I)においてXがハロゲン原子である場合の
本発明のジスアゾ系化合物(I′)が得られる。
次に、一般式(I)においてXが前記一般式(II)で示され
る基である場合の本発明のジスアゾ系化合物は、前記の
ようにして得られた本発明のジスアゾ系化合物(I′)の
1モル割合に対して、一般式 〔式中、M、R、R及びRは前記一般式(II)にお
いて定義したと同一のものをす。〕 で表わされる化合物1モル割合を縮合反応させることに
より得られる。
本発明のジスアゾ系化合物は、染料、特に木綿、ビスコ
ースレーヨン、キュプラアンモニウムレーヨン、麻など
のセルロース繊維用の染料として優れている。また、ポ
リアミド繊維、羊毛、絹等の全窒素繊維用の染料として
も使用することができる。
本発明のジスアゾ系化合物を用いてセルロース繊維を染
色するには、同化合物を含む染浴のpHを5〜10に保持
するのに必要な緩衝剤(たとえばリン酸、酢酸、クエン
酸等の酸、これら酸又は炭酸のナトリウム塩、カリウム
塩の単一物又は混合物)、及び必要に応じてさらに電解
質(たとえば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等)を加
えた染浴中に、セルロース繊維を浸漬し、100〜15
0℃の温度で30〜50分間加熱することによって容易
に良好な染色が得られる。この場合に、本発明のジスア
ゾ系化合物は、従来のセルロース用の反応性染料と較べ
て、染浴のpH及び温度を広い範囲から適宜に選択できる
のが大きな利点である。
また、本発明のジスアゾ系化合物は、セルロース繊維と
ポリエステル、トリアセテート、ポリアクリロニトリル
等の他の繊維との混合繊維中の該セルロース繊維を染色
するのにも使用することができる。この場合に、セルロ
ース繊維を染色する本発明のジスアゾ系化合物と、セル
ロース繊維以外の繊維を染色する他の染料、たとえばカ
ラー・インデックス(第3版)に記載された種々の分散
染料とを、それぞれ別々の染浴として用いて二段染色法
により染色してもよいし、或いは本発明のジスアゾ系化
合物と前記の他の繊維用の染料とを一つの染浴中に添加
して、一浴一段法で前記の混合繊維を染色することがで
きる。
特に、本発明のジスアゾ系化合物は、前記のようにセル
ロース繊維を染色するのに、分散染料によりポリエステ
ル等の他の繊維を染色する場合のpH及び温度等の条件と
同一の条件を用いることができるから、セルロースとポ
リエステル等の混合繊維を一浴一段法で染色するのに著
しく有利に使用できる。
(実施例等) 以下に、実施例及び染色例をあげてさらに詳述する。
実施例1 構造式 で表わされるモノアゾ色素1/100モル(6.2g)と、構
造式 で表わされるモノアゾ色素1/100モル(5.04g)と
を、水300mlと混合して溶解させ、20〜30℃の温
度で1時間縮合反応させた。次いで、その反応生成物に
NaCl60gを加えて塩析して、構造式 を有するジスアゾ化合物8.8gを得た。この化合物の可
視光吸収分析結果は、λmax値が429nm(水)であ
った。
以上のようにして得られたジスアゾ化合物0.2g、芒硝
16g、緩衝剤としてNa2HPO4・12H2O0.4g、及びKH2PO
40.1gを水200mlに加えてpH7に調整した染浴に、未
シルケット綿メリヤス10gを入れ、30分を要して1
20℃まで昇温し、同温度で60分間染処理した。次い
で、得られた染色物を水洗、ソーピング、水洗、乾燥処
理し、緑味黄色の染色物を得た。この場合の染料の染着
度が非常に良好で、染色物は極めて濃厚に染着されてい
た。
実施例2 構造式 で表わされるモノアゾ色素1/100モル(5.49g)と、
構造式 で表わされるモノアゾ色素1/100モル(4.33g)を、
水500mlに溶解し、実施例1における方法に準じて縮
合反応させ、下記の構造式のジスアゾ化合物を得た。
次いで、このジスアゾ化合物を取出さずに、前記の反応
生成物に直接に、構造式 で表わされるm−アミノベンゼンオキシエチルスルホン
硫酸エステルのカリウム塩1/100モル(3.2g)を添
加、溶解した水溶液のpHを6に調整し、80℃の温度で
6時間縮合反応させた。次いで、その反応生成物をスプ
レー乾燥して構造式 で表わされるジスアゾ化合物12.0gを得た。この化合物
の可視光吸収分析結果は、λmax値が421nm(水)で
あった。
次いで、得られたこのジスアゾ化合物0.2g、芒硝16
g、緩衝剤としてNa2HPO4・12H2O0.5g及びKH2PO40.02
gを水200mlに加えてpH8に調整した染浴に、未シル
ケット綿メリヤス10gを入れ、30分を要して130
℃まで昇温し、同温度で30分間染色処理をした。染色
物を取出して水洗、ソーピング、水洗、乾燥処理し、緑
味黄色の染色物を得た。この染浴は染色前後を通してpH
が8であり、得られた染色物は極めて濃厚に染着してい
た。
染色試験例1 実施例1のジスアゾ化合物0.2g、構造式 で表わされるモノアゾ染料0.2g、芒硝12g、緩衝剤
としてNa2HPO4・12H2O0.4g及びKH2PO40.1gを水200
mlに加えて調製したpH8の染浴に、ポリエステル/木綿
=50/50の混紡布10gを入れ、30分を要して1
30℃まで昇温し、同温度で60分間染色処理した。次
いで、染色物を取出し、水洗、ソーピング、水洗、乾燥
処理し、同色に均一に染着した緑味黄色の染色物を得
た。この染浴は染色の前後においてpH8であった。ま
た、染着性が非常に良好で、得られた染色物は極めて濃
厚に染着されていた。
実施例3〜27 実施例1又は実施例2に記載の方法に準じて、第1表の
各実施例に記載の、前記一般式(I)で表わされる種々の
ジスアゾ化合物を製造し、得られた各例のジスアゾ化合
物を用いて実施例1に記載の染色方法に準じて綿布を染
色した。その結果は第1表に示すとおりであった。
(c)発明の効果 本発明のジスアゾ系化合物は下記の効果を奏する。
(i)この化合物は、セルロース繊維及び含窒素繊維の染
色性、特に前記のセルロース繊維の染色性に優れてい
る。
(ii)この化合物は、分散染料等によりポリエステル繊維
等を染色する際のpHや温度等の染色条件と同じような条
件でセルロース繊維を染色することができるから、特に
セルロースとポリエステル等との混合繊維を一浴一段法
で染色する場合のセルロース繊維用染料として優れてい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Mは水素原子又はアルカリ金属を示し、R
    水素原子又はメチル基を示し、Rは水素原子、ハロゲ
    ン原子、スルホン酸基、カルボキシル基、スルホメチル
    基、シアノ基又はカルバモイル基を示し、Rは置換さ
    れていてもよいアルキル基又はアラルキル基を示し、X
    はハロゲン原子又は一般式 (式中、R及びRはそれぞれ水素原子、メチル基、
    メトキシ基又はスルホン酸基を示し、Rは水素原子、
    メチル基又はエチル基を示し、Mは水素原子又はアルカ
    リ金属を示す。)で示される基を示す。〕 で表わされるジスアゾ系化合物。
JP60100597A 1985-05-14 1985-05-14 ジスアゾ系化合物 Expired - Lifetime JPH0625308B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60100597A JPH0625308B2 (ja) 1985-05-14 1985-05-14 ジスアゾ系化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60100597A JPH0625308B2 (ja) 1985-05-14 1985-05-14 ジスアゾ系化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61261361A JPS61261361A (ja) 1986-11-19
JPH0625308B2 true JPH0625308B2 (ja) 1994-04-06

Family

ID=14278275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60100597A Expired - Lifetime JPH0625308B2 (ja) 1985-05-14 1985-05-14 ジスアゾ系化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0625308B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61261361A (ja) 1986-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0670188B2 (ja) ジスアゾ系染料
JPH0635554B2 (ja) ジスアゾ染料
JPH0753834B2 (ja) ジスアゾ系化合物
JPH0619047B2 (ja) ジスアゾ系色素及びこれを用いる染色方法
JPS62132968A (ja) ジスアゾ化合物およびそれを含有する染料組成物
JPH0625308B2 (ja) ジスアゾ系化合物
JPH0662873B2 (ja) トリアジン系化合物
JPH0655905B2 (ja) ジスアゾ化合物およびそれを含有する染料組成物
JPH0662872B2 (ja) ジスアゾ化合物および該化合物を含有する染料組成物
JPH0625309B2 (ja) ジスアゾ系の化合物
JPH0689264B2 (ja) 反応染料
JPH0635556B2 (ja) ホルマザン系化合物
JPH0524943B2 (ja)
JPS6284159A (ja) ジスアゾ化合物
JPH0635555B2 (ja) トリスアゾ化合物
JPS61272270A (ja) ジスアゾ系化合物
JPS61190561A (ja) ジスアゾ系反応性染料
JPS6230158A (ja) ジスアゾ化合物
JPH0619045B2 (ja) ジスアゾ化合物およびそれを含有する染料組成物
JPH0751676B2 (ja) 水溶性ホルマザン色素
JPH0619042B2 (ja) テトラアゾ化合物及びそれを用いた染料組成物
JPS63168465A (ja) 水溶性ホルマザン色素およびそれを用いる染色方法
JPH0588739B2 (ja)
JPS60260657A (ja) ジスアゾ化合物及びセルロース繊維類用ジスアゾ反応性染料
JPH0619048B2 (ja) 水溶性ジスアゾ化合物およびそれを用いる染色方法